JP3220774B2 - カメラ用シャッタ装置 - Google Patents

カメラ用シャッタ装置

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JP3220774B2
JP3220774B2 JP20832093A JP20832093A JP3220774B2 JP 3220774 B2 JP3220774 B2 JP 3220774B2 JP 20832093 A JP20832093 A JP 20832093A JP 20832093 A JP20832093 A JP 20832093A JP 3220774 B2 JP3220774 B2 JP 3220774B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホトリフレクタからの
検出信号に基づいてシャッタ羽根の開閉基準位置を検出
するカメラ用カメラ用シャッタ装置の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】コンパクトカメラ用のシャッタ装置で
は、カメラ内の設置スペースが狭小であるという理由や
コストを低減する必要から、開口波形が三角波形になる
絞り兼用シャッタ羽根(以下、「シャッタ羽根」と略称
する)を具えたレンズシャッタ装置(プロクラムシャッ
タ装置)を利用するのが一般的である。
【0003】この場合、動作スタート信号が発せられて
から実際にシャッタ駆動手段が動作するまでの作動遅れ
時間がシャッタ装置毎に異なるため、例えば高輝度被写
体での制御の際には、これに起因して、各シャッタ装置
の間に運動時間の「バラツキ」が生じる。
【0004】また、シャッタ羽根或いはシャッタ駆動手
段を構成する各部材が運動する際の摩擦等がシャッタ装
置毎に異なるため、この運動摩擦の違いに起因して、各
シャッタ装置の間に運動時間の「バラツキ」も生じる。
【0005】さらに、この作動遅れ時間の違いおよび運
動摩擦の異なりに起因して生じる「バラツキ」は、例え
ば環境温度が大幅に変化するような中では同じシャッタ
装置の中でも発生することになる。
【0006】従って、シャッタ駆動手段に対して単にオ
ン・オフ作動信号を付与するだけの単純な制御方法で
は、このような機械的原因による「バラツキ」による影
響を防止することが困難となり、このことがそのまま露
光量の「バラツキ」、いわゆる乱調が大きくなって露出
精度の劣化を惹き起す原因の一つとなっている。
【0007】そのため、レンズシャッタ装置を用いる場
合には、ホトリフレクタ等の光電位置検出手段を用いて
シャッタ羽根の開閉動作をモニターして、露出精度を維
持する制御方法、いわゆるトリガ方式の制御方法が採用
されて来た。例えば実開昭61−128626号公報
(実公平4−47699号公報)には、次のようなトリ
ガ方式の制御技術が開示されている。
【0008】この開示技術では、先ず、一方のシャッタ
羽根に光電式エンコーダの多数のスリットを形成し、上
側地板に形成された反射面(下面)を挟んでこのスリッ
トと光学的に対向する位置に、ホトリフレクタの発光素
子と受光素子とが配設されている。
【0009】そして、シャッタ羽根のスリットがこの対
向領域(検出領域)に位置しているときには、発光素子
で発光した光束が下側地板に設けられたガイドスリット
を通過して上側地板の反射面に至り、この反射面で反射
された光束が再びガイドスリットを通過して受光素子に
入射するように構成する。
【0010】また、シャッタ羽根側のスリット間の遮蔽
部分が検出領域に位置している場合(すなわち、シャッ
タ羽根側のスリットが検出領域に位置していない場合)
には、発光素子からの光束がシャッタ羽根の下面で反射
されて受光素子に入射するように構成されている。
【0011】この場合、上側地板の反射面での反射率
は、これを高く設定して、シャッタ羽根1のスリットが
検出領域に位置したときに、この高い反射率により多量
の反射光量が受光素子に入射するようにして、このとき
の受光素子の検出出力がスレッショルドレベルを超える
出力となるように構成されている。
【0012】一方、シャッタ羽根下面での反射率はこれ
を逆に低く設定して、スリット間の遮蔽部分が検出領域
に位置したときに、この低い反射率により少量の反射光
量が受光素子に入射するようにして、このときの受光素
子からの検出出力がスレッショルドレベルに至らないよ
うに構成し、この2種類の検出出力を利用してシャッタ
羽根の移動位置を正確に検出するように制御している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな制御方法では、シャッタ羽根下面の反射率を注意深
く管理する必要性が生じるが、たとえこのような管理を
行っても若干の反射光がシャッタ羽根に存在する結果と
なるため、注意深い管理を実現するための検出回路が複
雑なものになるという大きな問題が生じる。
【0014】しかも、このような回路上の管理と並行し
て、ホトリフレクタの発光素子および受光素子と上側地
板の反射面との間隔、および、発光素子および受光素子
とシャッタ羽根1下面との間隔を設定するときの機械的
公差を厳しく管理しなければならないという必要性が存
在するので、この点にも留意しなけれならないという問
題も出て来る。
【0015】さらに、受光素子からの検出出力のレベル
を検出するレベル検出回路の定数をホトリフレクタの特
性に合せる必要があり、また、ホトリフレクタの特性も
注意深く管理する必要もあるため、上述した実開昭61
−128626号公報のようなトリガ方式を用いる制御
方法では、必然的にコストアップや不具合が生じるとい
う問題がある。
【0016】加えて、ホトリフレクタを用いる場合に
は、ホトリフレクタをハンダ付け作業でプリント基板の
ような剛体基板に取付けるのが普通であるが、このと
き、剛体基板へのハンダ付け作業に際して、剛体基板の
取付け面とホトリフレクタの投光素子面および受光素子
面との平行を維持しながら取付けなければならないこと
になる。
【0017】しかし、このときの取付け作業は極めて難
しいものとなるから、取付け精度が少しでも狂うと、検
出反射面に対する投光光路および受光光路が傾くという
現象が生じて、検出反射面で反射した検出光束の受光素
子への入射量が設計時の入射量に対して変動することに
なり、これがホトリフレクタの出力レベルを低下させる
という問題をも惹き起すことになる。
【0018】また、従来のトリガ方式の制御方法では、
通常、トリガに使用するホトリフレクタやホトインタラ
プタ等の駆動タイミングの付与とシャッタ駆動手段の動
作タイミングの付与とを別個に行うようにしている関係
で、このための専用の制御回路が必要になるという構成
上の問題も生じて来る。
【0019】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、電動モータを用い
て絞り兼用シャッタ羽根を開閉する形式のカメラ用シャ
ッタ装置において、シャッタ羽根の反射率を注意深く管
理する必要や、受光素子からの検出出力のレベルを検出
するレベル検出回路の定数をホトリフレクタの特性に合
せる必要がなく、また、ホトリフレクタの発光素子およ
び受光素子と検出光反射面およびシャッタ羽根との間隔
を厳しい機械的公差の下で管理する必要もなく、また、
従来のように複雑な検出回路を用いる必要も、ホトリフ
レクタの駆動タイミングを専用の制御回路で別個に行う
必要もなく、しかも、ホトリフレクタをハンダ付け作業
でプリント基板に取付ける際に生じ勝ちなホトリフレク
タの出力レベル低下という問題も生じさせることもな
く、さらに、機械的構成部分の構成並びに制御回路の構
成を簡単化し且つコストを低減するという基本的な課題
をも効率的に解決したカメラ用シャッタ装置を提供する
ことにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、被写体輝度を測光する測光手段と絞り
兼用シャッタ羽根を具えたカメラ用シャッタ装置におい
て、前記測光手段からの被写体輝度情報に基づいてその
時々のシャッタ秒時値を演算する露出演算手段と、この
露出演算手段からの演算結果に基づいて前記絞り兼用シ
ャッタ羽根を所定の順序に則って駆動制御するシーケン
ス制御手段と、撮影光を通過させるためのアパーチャを
具えた地板と、この地板上に設定された開閉運動通路内
を開閉基準位置から前記アパーチャを開く方向に運動す
ると共に、そのときの開き位置から前記開閉基準位置に
向って前記アパーチャを閉じるように運動する絞り兼用
シャッタ羽根と、前記絞り兼用シャッタ羽根の前記地板
側の面と接して前記絞り兼用シャッタ羽根の開閉運動を
円滑に案内し得るように前記地板上に設けられた羽根案
内レールと、前記開閉基準位置領域における前記羽根案
内レールを挟んだ両側部分に一対の開口として形成され
た投光用開口および反射光用開口を有し、且つ、これら
2つの開口の間を遮ぎるように前記地板に設けられたス
リット壁とを具えた検出スリット手段と、前記絞り兼用
シャッタ羽根の開閉運動通路を挟んでこの検出スリット
手段と対向する位置に配設された検出光反射面と、互い
の光路が分離壁で遮られるような位置に配置された投光
素子と受光素子を具え、前記シャッタ羽根が前記開閉基
準位置に位置していない時、投光素子から発せられた投
射検出光が前記投光用開口を通って前記検出光反射面に
至り、この検出光反射面で反射された反射検出光が前記
反射光用開口を通って受光素子に入射し得るように配設
され、且つ、前記シャッタ羽根が前記開閉基準位置に位
置していない時および前記開閉基準位置に位置している
時に、それぞれに応じた検出信号を出力するホトリフレ
クタと、前記ホトリフレクタからの検出信号に基づいて
前記シャッタ羽根が前記開閉基準位置に位置しているか
否かを検出するトリガ手段と、を有するように構成した
ことを特徴とするものである。
【0021】
【作用】上記のように構成されたカメラ用シャッタ装置
は、絞り兼用シャッタ羽根が初期位置に位置していると
きに、絞り兼用シャッタ羽根の下面と、絞り兼用シャッ
タ羽根を地板上で案内する羽根案内レールと、検出スリ
ット手段のスリット壁との3部材ないし部分によりホト
リフレクタの投光素子の投光路空間を囲繞して、この投
光路空間がほぼ暗室状態の光密空間となるように維持す
る。
【0022】このような状態に維持することにより、絞
り兼用シャッタ羽根が初期位置から露光開始位置に移動
する間に投光素子を発光状態に移行させても、投光素子
からの投射検出光が検出光反射面に至らないように且つ
受光素子にも直接入射しないようにして、このときの受
光素子(トリガ手段)からの検出信号が暗電流レベルに
なるようにする。
【0023】そして、絞り兼用シャッタ羽根が初期位置
から露光開始位置まで移動したときには、投光素子から
の投射検出光が検出光反射面で反射されて受光素子に入
射するようにして、受光素子からの検出信号を暗電流レ
ベルから作動電流レベルに変化させる。
【0024】また、絞り兼用シャッタ羽根がそのときの
開き位置から露光終了位置に移動したときには、逆に、
受光素子からの検出信号を作動電流レベルから暗電流レ
ベルに変化させるようにしている。
【0025】この結果、本発明のカメラ用シャッタ装置
では、受光素子から出力される検出信号のダイナミック
レンジを大きくして、露光開始位置および露光終了位置
を検出する時の検知レベル(スレッショルドレベル)と
の比較動作が明確に且つ容易にできるようになり、位置
検出制御における検知精度が著しく向上する。
【0026】
【実施例】以下、図示の第1実施例に基づいて、本発明
に係るカメラ用シャッタ装置の構成および作用を説明す
る。図1は、本発明のカメラ用シャッタ装置に係る第1
実施例における地板表面の概略構成を示す平面図、図2
は、図1のカメラ用シャッタ装置の地板裏面の概略構成
を示す平面図である。
【0027】図1および2において、1は撮影光路上に
アパーチャ1aを具えた地板で、後述する羽根開閉ピン
9が貫入して所定範囲内で変位が可能なような逃げ溝1
bと検出スリット手段17とを有するようにも構成され
ている。
【0028】2および3は地板1の表面側において各々
の枢軸4、5によりそれぞれ回転可能に軸支された2枚
の絞り兼用シャッタ羽根(以下、単に「シャッタ羽根」
と略称する)で、それぞれの軸支点の近傍領域に、互い
の一部が重なり合うような状態の開閉カム溝2a、3a
を有するように構成されている。
【0029】この2枚のシャッタ羽根2、3は、先ず、
アパーチャ1aを開きながら互いに初期位置(図1の位
置)から最大開口位置(図9の位置)まで運動し、その
後、アパーチャを閉じながらそのときの開き位置から初
期位置に向って運動するように構成されている。
【0030】この場合、第1実施例では、2枚のシャッ
タ羽根2、3の露光開始位置を、例えば一方のシャッタ
羽根2が後述する検出スリット手段17の投光用開口部
17aを完全に開いた位置に、また、露光終了位置を、
例えば一方のシャッタ羽根2が投光用開口部17aおよ
び反射光用開口部17bを完全に閉じた位置にそれぞれ
設定している。なお、図4に示すように、一方のシャッ
タ羽根2の上下方向に形成された極めて狭い空間部分が
開閉運動通路25となるように予め設定されている。
【0031】6は地板1の裏面側から2枚のシャッタ羽
根2、3を開閉するためのセクターレバーで、適宜の枢
軸7により回転可能に軸支され、また、適宜の戻しばね
8により常に時計方向に回転し得るように構成されてい
る。
【0032】そして、このセクターレバー6の一方の腕
部の先端部分は、後述する制御ピン15と係接し得る長
さに形成されたカム面6aとして形成され、また、カム
面6aと軸支点との間の部分には、地板1の逃げ溝1b
を貫通して2枚のシャッタ羽根2、3の開閉カム溝2
a、3a内に同時に嵌入する羽根開閉ピン9が植設され
ている。
【0033】この羽根開閉ピン9は、セクターレバー6
が枢軸7の周りに揺動したときに、2つの開閉カム溝1
a、2a内を往復方向に変位して2枚のシャッタ羽根
2、3を互いに反対方向に運動させ得るように構成され
ている。
【0034】10は2枚のシャッタ羽根2、3を開閉さ
せるための電動モータで、例えばステッピングモータと
して構成され、その出力軸には、ピニオンギア11が固
定的に取付けられている。このステッピングモータ10
は、適宜の給電ライン12により後述するモータドライ
バ35(図6)接続され、このモータドライバ35によ
って正逆方向に回転させられるように構成されている。
このステッピングモータ10は、カメラ用シャッタ装置
が初期状態にあるときに基準位相の状態に設定されるよ
うに構成されている。
【0035】13はステッピングモータ10のピニオン
ギア11と噛合する最終段ギアで、適宜の枢軸14によ
り回転可能に軸支され、しかも、その上面に制御ピン1
5を有するように構成されている。
【0036】図3において、16は地板1の表面側に形
成された、例えば円弧状の羽根案内レールで、図4にも
示すように、一方のシャッタ羽根2が初期位置から最大
開口位置まで開閉運動するときに、シャッタ羽根2を円
滑に案内し得るように構成されている。
【0037】この場合、羽根案内レール16のシャッタ
羽根2と接する全部分は、シャッタ羽根2の摩擦抵抗を
軽減するためと、露光開始位置(露光終了位置でもあ
る)領域における後述の投射検出光R1 および反射検出
光R2 を遮らないような山形断面部分16aとして形成
されている。
【0038】また、第1実施例では、この羽根案内レー
ル16を地板1と一体化した状態で設けているが、羽根
案内レール16を摩擦係数の小さい適宜の材料から成る
別体の部材として形成すると共に、これを地板1の表面
側に取付けるように構成しても良いことは云うまでもな
い。
【0039】なお、第1実施例では、この羽根案内レー
ル16をシャッタ羽根2の外周縁部2bと接する領域に
設けているが、これは、このように構成すればシャッタ
羽根2、3の形状をより小さく構成することが可能にな
り、これにより省スペースを図ってシャッタ装置全体の
小型化を達成することができるからである。
【0040】ところで、図3および図4は、2枚のシャ
ッタ羽根2、3の露光開始位置および露光終了位置を設
定するための光電位置検出手段の一部を構成する検出ス
リット手段を拡大して示す拡大図である。
【0041】図1を含めて、17は光電位置検出手段の
一部を構成する検出スリット手段で、初期位置領域に位
置する羽根案内レール16を挟んだ両側部分に、地板1
を貫通する状態の投光用開口部17aと反射光用開口部
17bとを有し、さらに、羽根案内レール16の下側部
分に、これら2つの開口17a、17bの間を遮ぎるよ
うな構造のスリット壁17cを有するように構成されて
いる。
【0042】この場合、第1実施例では、検出スリット
手段17のスリット壁17cの厚みを、後述するホトリ
フレクタ20の分離壁20cの厚み以下の厚さに設定す
るように構成している。なお、第1実施例では、この検
出スリット手段17のスリット壁17cと羽根案内レー
ル16の下側部分とを一体化した状態で設けているが、
これらを別体の部材ないし部分として構成することも可
能である。
【0043】18は光電位置検出手段の他の一部を構成
する反射部材で、その下面は検出光反射面18aとして
形成され、初期位置領域で且つシャッタ羽根2の開閉運
動通路を挟んで検出スリット手段17と対向する位置に
設けられている。
【0044】この場合、この反射部材18は、例えばシ
ャッタ装置固定部または地板1の表面側に取付けられた
適宜構造の専用支持部材19により固定的に支持される
ように構成されている。
【0045】20は光電位置検出手段のさらに他の一部
を構成するホトリフレクタで、図5にも示すように、中
央に形成された分離壁20cを挟んだ両側領域に形成さ
れた一対の光路凹部20a、20b内に、それぞれ投光
素子21および受光素子22を有するように構成され、
さらに、このホトリフレクタ20は、左側の光路凹部2
0aが検出スリット手段17の投光用開口部17aに正
対し、右側の光路凹部20bが反射光用開口部17bに
正対し得るように、適宜の固定方法により地板1の裏面
側に取付けられるように構成されている。
【0046】このホトリフレクタ20では、図4の実線
光束および点線光束で示すように、投光素子21から発
せられた投射検出光R1 が、ホトリフレクタ20の左側
の光路凹部20aおよび検出スリット手段17の投光用
開口部17aを経て反射部材18の検出光反射面18a
に達し、検出光反射面18aで反射された反射検出光R
2 が、検出スリット手段17の反射光用開口部17bお
よびホトリフレクタ20の右側の光路凹部20bを経て
受光素子22に入射するように構成されている。なお、
このときの一方のシャッタ羽根2に対する光電位置検出
作用については、後述の「動作ないし作用の項」におい
て詳しく説明する。
【0047】また、このホトリフレクタ20は、第1施
例では、模式的に描かれ且つ直接地板1の裏面側に取付
けられているが、実際には、後述の図15に示すよう
に、ホトリフレクタ20の両側面に突出的に設けられ
た、例えば4本の接続脚部20d〜20gを、ハンダ付
け工法によりプリント基板51上に固定し、この状態の
プリント基板51を介して地板1の裏面側に取付けられ
ることになる。なお、この件については、ホトリフレク
タ20の取付け方法の説明の項で詳しく説明する。
【0048】再び図4および図5に戻って、23は投光
素子21に接続された給電ラインで、24は受光素子2
2に接続された出力ラインである。図6に示すのは、図
1に示す第1実施例の機械的構成部分を駆動制御するた
めの電気的システムに係る第1例を示す電気的システム
図である。
【0049】図6において、31は被写体輝度を測光す
る測光手段で、その時々の被写体輝度情報を、適宜のA
/Dコンバータ32を介して後述のCPU33に出力さ
れるように構成されている。
【0050】33は内部にシーケンス制御手段33a、
露出演算手段33b、カウント手段33c等を有するC
PUで、出力ポートNo. 1〜No. 5及び出力ポートNo.
6と入力ポートNo. 1を具えた適宜のマイコンから構成
されている。なお、E1 は、このCPU33と後述のト
リガ手段34を作動させるための直流電源である。
【0051】この場合、シーケンス制御手段33aは、
シャッタ羽根2、3を所定の順序に則って駆動制御する
シーケンスを含むシャッタ装置全体の制御を司るように
構成されている。
【0052】また、露出演算手段33bは、測光手段3
1からの被写体輝度情報に基づいてその時々の適正露光
値(EV値)を演算し、所定の三角波形プログラム線図
に則って、そのときの適正露光値に適合するF値とシャ
ッタ秒時値との組合せを決定するように構成されてい
る。
【0053】また、カウント手段33cは、ホトリフレ
クタ20の受光素子22から検出信号が入力されたとき
に、シャッタ羽根2、3を、露光開始位置から露出演算
手段33bで決定されたそのときのF値に対応する開口
位置(ステッピングモータ10のステップ位置)まで開
かせるのに必要な、ステッピングモータ10への正方向
駆動パルス数をカウントし、また、シャッタ羽根2、3
を目的とする開口位置から露光終了位置まで閉じさせる
のに必要なステッピングモータ10への逆方向駆動パル
ス数とをカウントし得るように構成されている。
【0054】34はホトリフレクタ20を作動するため
のトリガ手段で、第1トランジスタTr1の非導通状態か
ら導通状態への移行により作動状態に入り得るように構
成されている。
【0055】また、第2トランジスタTr2は、そのコレ
クタがホトリフレクタ20の受光素子22に接続され、
投光素子21からの投射検出光R1 (反射検出光R2 )
が受光素子22に入射して受光素子22から作動電流レ
ベルの検出信号が出力されたときに、この出力に基づい
て非導通状態から導通状態に移行して、トリガ手段34
(受光素子22)からの検出信号をCPU33の入力ポ
ートNo. 1に入力させ得るように構成されている。
【0056】35はステッピングモータ10を正逆方向
に回転駆動させるためのモータドライバで、CPU33
からの指令に基づいて、その時々の駆動パルスを、給電
ライン36を介してステッピングモータ10に付与し得
るように構成されている。なお、E2 は、このモータド
ライバ35を作動させるための直流電源である。
【0057】次に、このように構成された第1実施例に
係るカメラ用シャッタ装置の動作ないし作用を、図7に
示すフローチャートに従って説明する。第1実施例のカ
メラ用シャッタ装置が初期状態にあるときには、モータ
ドライバ35がステッピングモータ10を基準位相の状
態に保持する。そのため、シャッタ羽根2、3は、図1
および図2の初期位置に位置し、一方のシャッタ羽根2
が検出スリット手段17の投光用開口部17aを覆う状
態になっている。
【0058】この状態において、例えばカメラの電源ス
イッチ(図示なし)をオンしてカメラを始動させると、
測光手段31が被写体輝度を測光し、その時々の被写体
輝度情報をA/Dコンバータ32によりデジタル化して
CPU33に出力する[ステップ:S1]。
【0059】従って、CPU33の露出演算手段33b
は、測光手段31から出力されたそのときの被写体輝度
情報に基づいて、このときの適正露光値(EV値)を演
算し、この適正露光値に適合するF値とシャッタ秒時値
との組合せを所定のプログラム線図に則って決定し、さ
らに、ステッピングモータ10に付与する正方向および
逆方向の駆動パルス数を演算し且つ決定する。
【0060】この場合、正方向の駆動パルス数は、シャ
ッタ羽根2、3を露光開始位置から露出演算手段33b
で演算されたF値に対応する開口位置(ステップ位置)
まで開かせるのに必要なパルス数として決定され、ま
た、逆方向の駆動パルス数は、シャッタ羽根2、3をそ
のときの開口位置から露光終了位置まで閉じさせるのに
必要なパルス数として決定されることになる[ステッ
プ:S2]。
【0061】このようにして露出演算が終了すると、シ
ーケンス制御手段33aはCPU33の出力ポートNo.
6に出力し、第1トランジスタTr1を非導通状態から導
通状態に移行させてトリガ手段34を作動状態にする移
行させるように制御する。そのため、直流電源E1 から
ホトリフレクタ20の投光素子21に対する給電が給電
ライン23を経て行われ、この時点で投光素子21が発
光する。
【0062】しかし、このときのシャッタ装置の状態
は、シャッタ羽根2、3が初期位置に位置して、一方の
シャッタ羽根2が検出スリット手段17の投光用開口部
17aを覆っているため、投光素子21から発した投射
検出光R1 は、図4の実線光束のように、シャッタ羽根
2の下面、羽根案内レール16の山形断面部分16a、
検出スリット手段17のスリット壁17cの3個所で遮
断されることになって、反射部材18の検出光反射面1
8aに達し得ない状態に置かれる。
【0063】しかも、この状態では、投光用開口部17
aと開閉運動通路25のシャッタ羽根2の下側空間部分
が、点線斜線(図4)で示されるようにほぼ光密状態に
維持されることになるから、ホトリフレクタ20の受光
素子22には、単にほぼ暗黒時の暗電流だけが流れるこ
とになり、その結果、トリガ手段34(受光素子22で
もある)からは、暗電流レベルの検出信号が出力ライン
24を介してCPU33の入力ポートNo. 1に入力され
ることになる[ステップ:S3]。
【0064】また、出力ポートNo. 6に出力するのと殆
ど同時に、シーケンス制御手段33aは、CPU33の
出力ポートNo. 1〜No. 5にも出力するように制御する
から、第2トランジスタTr2は、非導通状態から導通状
態に移行してモータドライバ35を作動状態に移行させ
る。
【0065】そのため、モータドライバ35は、このと
きのF値に応じた正方向駆動パルスをステッピングモー
タ10に付与して、ステッピングモータ10を基準位相
から正方向(反時計方向)に回転させる[ステップ:S
4]。
【0066】さて、ステッピングモータ10が反時計方
向に回転すると、その回転力がピニオンギア11を介し
て最終段ギア13に伝達されるから、最終段ギア13
は、枢軸14の周りを、戻しばね8の付勢力に抗して図
2の初期位置から時計方向に回転を開始し、その回転過
程で、制御ピン15をセクターレバー6のカム面6に係
接させ、引き続いてこのカム面6を反時計方向に押し回
す。
【0067】従って、セクターレバー6は、枢軸7の周
りを反時計方向に回転し、その回転過程で、セクターレ
バー6上の羽根開閉ピン9を地板1の逃げ溝1b内にお
いて所定方向(図2の下方)に向って変位させるから、
羽根開閉ピン9が各々の開閉カム溝2a、3a内を変位
し、その変位作用によって、シャッタ羽根2、3を初期
位置から最大開口位置に向って互いに開く方向に運動さ
せる。
【0068】このとき、一方のシャッタ羽根2が初期位
置から開き方向に移動して、その過程で検出スリット手
段17の投光用開口部17aを完全に開くと、投光素子
21から発せられていた投射検出光R1 が、図4の点線
光束で示すように、ホトリフレクタ20の左側の光路凹
部20aおよび投光用開口部17a内を通過し、さら
に、シャッタ羽根2の開閉運動通路25を横断して反射
部材18の検出光反射面18aに至る。
【0069】そして、検出光反射面18aで反射された
反射検出光R2 が、再び開閉運動通路25を横断し、反
射光用開口部17b内およびホトリフレクタ20の右側
の光路凹部20bを通過して受光素子22に入射する。
【0070】この場合、第1実施例では、ホトリフレク
タ20の分離壁20cと検出スリット手段17のスリッ
ト壁17cが投射検出光R1 の光路と反射検出光R2 の
光路との間を遮るように構成され、しかも、検出スリッ
ト手段17のスリット壁17cの厚みがホトリフレクタ
20の分離壁20cの厚み以下の厚さに設定され、さら
に、羽根案内レール16のシャッタ羽根2に接する部分
が山形断面部分16aとして形成されている関係で、投
射検出光R1 の光路と反射検出光R2 の光路とがスリッ
ト壁17cや羽根案内レール16によって遮られるとい
う現象は防止されることになる。
【0071】さて、反射検出光R2 が受光素子22に入
射すると、受光素子22への検出光量がこの時点で設計
値通りの検出光量になるから、受光素子22に流れる電
流は、この時点で暗電流から作動電流に変化する。その
結果、受光素子22から出力ライン24を介してCPU
33の入力ポートNo. 1に入力される検出信号が、今迄
の暗電流レベルの検出信号から作動電流レベルの検出信
号に変る。
【0072】そのため、この検出信号を受けたシーケン
ス制御手段33aは、このカウント手段33cに対し
て、ステッピングモータ10に付与した正方向駆動パル
ス数をカウントするように制御する[ステップ:S
5]。
【0073】このとき、ステッピングモータ10に付与
された正方向駆動パルス数が、例えばシャッタ羽根2、
3を最大開口位置に開くためのパルス数であると仮定す
ると、ステッピングモータ10は、この正方向駆動パル
ス数だけ回転して最終段ギア13上の制御ピン15を枢
軸14の周りに時計方向に回動させるから、制御ピン1
5は、セクターレバー6のカム面6aを押し回す動作を
続けて、図8に示すように、セクターレバー6を最大開
口位置に対応した姿勢まで回転させる。
【0074】従って、セクターレバー6上の羽根開閉ピ
ン9も、これに伴ってシャッタ羽根2、3の各開閉カム
溝2a、3a内を変位して、図9に示すようにシャッタ
羽根2、3を最大開口位置まで開かせる[ステップ:S
6]。
【0075】そして、シャッタ羽根2、3が最大開口位
置まで開いた時点で、ステッピングモータ10に付与し
た正方向駆動パルス数が目的のパルス数に至った旨の信
号が、カウント手段33cからシーケンス制御手段33
aに出力されることになる[ステップ:S7]。
【0076】従って、シーケンス制御手段33aは、直
ちに、モータドライバ35を介してステッピングモータ
10に逆方向駆動パルスを付与して、ステッピングモー
タ10を逆方向に回転させるように制御する[ステッ
プ:S8] このようにしてステッピングモータ10が逆方向に回転
すると、その過程で最終段ギア13(制御ピン15)が
反時計方向に回転するから、戻しばね8により付勢され
ているセクターレバー6もこの最終段ギア13の回転に
追従して時計方向に回転し、羽根開閉ピン9を図8の位
置から上方に変位させて、シャッタ羽根2、3を互いに
閉じ方向に運動させ、最終的に初期位置に復帰させる。
【0077】このとき、閉じ運動の過程において、一方
のシャッタ羽根2が検出スリット手段17の投光用開口
部17aを覆うと、投光素子21から発した投射検出光
R1が一方のシャッタ羽根2で遮られて反射部材18の
検出光反射面18aに達しなくなり、この時点で受光素
子22に入射する反射検出光R2 が零になる。
【0078】そのため、ホトリフレクタ20の受光素子
22に流れる信号電流は、この時点で作動電流から暗電
流に変化し、トリガ手段34からCPU33の入力ポー
トNo. 1に入力される検出信号も、作動電流レベルの検
出信号から暗電流レベルの検出信号に変る。
【0079】従って、この検出信号を受けたシーケンス
制御手段33aは、出力ポートNo.1〜No. 5をオフす
るように制御して、ステッピングモータ10をこのとき
の位相位置で急速に停止させる[ステップ:S9]。そ
して、シーケンス制御手段33aは、この後に出力ポー
トNo. 6をオフして、トリガ手段34を不作動の状態に
移行させることになる[ステップ:S10] 以上説明したように、第1実施例では、一方のシャッタ
羽根2が検出スリット手段17を覆っているときには、
検出スリット手段17の投光用開口部17aおよび開閉
運動通路25のシャッタ羽根2の下側空間部分(図4の
点線斜線部分)をほぼ光密状態に維持して、投光素子2
1からの投射検出光R1 を受光素子22に入射させない
ように構成したので、トリガ手段34(ホトリフレクタ
20)から出力される検出信号は、シャッタ羽根2、3
が初期位置に位置しているときには、暗電流レベルの検
出信号となり、逆に、シャッタ羽根2、3が初期位置か
ら開き始めたときには、設計値通りの作動電流レベルの
検出信号となって、その出力ダイナミックレンジが大き
くなるという優れた利点が生じる。
【0080】そのため、シャッタ装置の機械構成部分に
対するメカ公差やホトリフレクタ20の特性に対する管
理を、従来型のシャッタ装置の場合のように厳重に管理
しなくても良くなる。
【0081】その結果、従来技術の場合に比べて、設計
が容易となり、また、光電位置検出手段における出力レ
ベル検出回路の定数も比較的「ラフ」なもので良くなっ
て、回路構成も従来技術の場合よりも簡単になるという
大きな効果を得ることができる。
【0082】図10および図11に示すのは、検出スリ
ット手段に係る第2実施例である。図10、図11にお
いて、116は検出スリット手段17の投光用開口部1
7aでの光密効果を高めるために形成された囲繞レール
で、投光用開口部17aの周囲を完全に囲繞するような
形で羽根案内レール16に付設されている。
【0083】この囲繞レール116の一方のシャッタ羽
根2と接する部分の断面形状は、羽根案内レール16の
山形断面部分16aと同様に、シャッタ羽根2の摩擦抵
抗を軽減するためと、露光開始位置領域における投射検
出光R1 および反射検出光R2 を遮らないような山形断
面部分116aとして形成されている。このように構成
することにより、ホトリフレクタ20の不作動時におけ
る投光素子21からの投射検出光R1 をより完全に遮断
することが可能になる。
【0084】図12および図13に示すのは、検出スリ
ット手段に係る第3実施例である。図12、図13にお
いて、216は検出スリット手段17の領域における羽
根案内レール16に設けられた狭小レール部で、その断
面は、一方のシャッタ羽根2と接する部分が前2つの実
施例の場合と同様の山形断面部分216aとなるよう
に、また、この山形断面部分216aに引き続く部分が
傾斜断面部分216bとなるように形成されている。
【0085】これは、検出スリット手段17の投光用開
口部17aおよび反射光用開口部17bにおける投射検
出光R1 と反射検出光R2 の光路を充分に確保するため
の措置であるが、このように構成した結果、この傾斜断
面部分216bと検出スリット手段17のスリット壁1
7cとが一体化したものとなる。そして、このように構
成することにより初期の目的を効率よく達成することが
可能になった。
【0086】図14に示すのは、図1に示す第1実施例
の機械的構成部分を駆動制御するための電気的システム
に係る第2例を示す電気的システム図である。この図1
4に示された第2例の電気的システムと図6に示す第1
例の電気的システムとの相違点は、ホトリフレクタ20
の受光素子22の給電ライン23内に第3トランジスタ
Tr3が設けられている点である。
【0087】すなわち、図14において、第3トランジ
スタTr3は、そのコレクタ−エミッタがトリガ手段34
(ホトリフレクタ20の投光素子21)への給電ライン
23に接続されるように設けられ、さらに、制御ライン
37は、CPU33の出力ポートNo. 5から第2トラン
ジスタTr2のベースに接続された回路と第3トランジス
タTr3のベースとの間を接続するように設けられてい
る。
【0088】そのため、CPU33の出力ポートNo. 1
〜No. 5からの出力がモータドライバ35に対して発せ
られたとき、殆ど同時に第3トランジスタTr3が非導通
状態から導通状態に移行して直流電源E1 からの給電電
流を給電ライン23に印加することができるようにな
り、その結果、モータドライバ35に対する制御とトリ
ガ手段34に対する制御とを、同一のタイミングで行う
ことが可能になった。
【0089】従って、例えば実開昭61−128626
号公報の第5図に示されているように、専用回路を用い
て発光素子を単独で制御するという必要がなくなり、そ
の分、回路構成が簡単になるという効果を生じる。
【0090】ところで、今迄の説明では、ホトリフレク
タ20の投光素子21から発せられた投射検出光R1 が
反射部材18の検出光反射面18aで反射され、この反
射された反射検出光R2 が、設計値通りの光量を持って
受光素子22に入射するという前提の下で説明して来
た。
【0091】しかしながら、このような状態が成立する
のは、ホトリフレクタ20の投光素子21の発光面およ
び受光素子22の受光面と検出光反射面18aとの相対
位置関係が設計通りの位置関係に設置されているときに
限られる。
【0092】従って、光電位置検出手段を使用する場合
には、投光素子面および受光素子面と検出光反射面との
関係位置を正確に維持しながら、ホトリフレクタを対象
個所に取付ける必要がある。
【0093】しかし、ホトリフレクタを対象個所に取付
けるには、先ずハンダ付け工法によりホトリフレクタの
接続脚部をプリント基板に固定し、その後、小ねじ等を
使用してプリント基板を対象個所に取付けるというのが
普通の取付け方法であるから、このような取付け方法を
用いて、投光素子面および受光素子面と検出光反射面と
の関係位置を正確に維持しながら、ホトリフレクタを対
象個所に取付けるのは極めて困難な作業になる。
【0094】そのため、本発明では、投光素子21面お
よび受光素子22面と検出光反射面18aとの関係位置
を正確に維持しながら、簡単な取付け作業でホトリフレ
クタ20を地板1上に取付けることのできる取付け構造
を用いている。
【0095】図15〜図17に示すのは、ホトリフレク
タ20の取付け構造の一つの構成例を示す説明図であ
る。
【0096】各図において、20d〜20gは、ホトリ
フレクタ20の両側面に突出的に設けられた、例えば4
本の接続脚部で、これらの接続脚部20d〜20gがハ
ンダ付け工法によりプリント基板51の表面上のハンダ
付け個所52a〜52d(ただし、52c,52dは図
に現われていない)に電気的および機械的に接続される
ように構成されている。
【0097】このプリント基板51は、多少の可撓性を
有する剛体性基板として形成され、ホトリフレクタ20
の受光素子22が位置する側の基板縁部に近い領域に、
適宜の固定用小ねじが貫入し得るねじ穴51aを有する
ように構成され、さらに、ホトリフレクタ20を挟んで
固定用小ねじ54と対向する基板縁部を調整縁部51b
として設定するように構成されている。なお、53はプ
リント基板51上に形成された複数個の外部接続端子で
ある。
【0098】55はプリント基板51を地板1に取付け
るための支点台部で、地板1の裏面側における検出スリ
ット手段17の反射光用開口部17bに近い領域に設け
られている。
【0099】56は地板1に対するプリント基板51の
角度姿勢を調整するための調整台部で、検出スリット手
段17の投光用開口部17aに近い裏面領域で且つ支点
台部55と対向する位置に設けられている。
【0100】この場合、支点台部55には、固定用小ね
じ54が螺入する雌ねじが地板1と直交する方向に設け
られ、また、調整台部56には、先端部が円錐部57a
として形成された調整用小ねじ57と螺合する雌ねじ
(共に図示なし)が地板1と平行する方向に設けられて
いる。
【0101】このように構成された取付け構造では、先
ず、ホトリフレクタ20を、その接続脚部20d〜20
gを利用してプリント基板51のハンダ付け個所52a
〜52dにハンダ付けする。このとき、予め、調整用小
ねじ57を調整台部56のねじ孔に螺入してその円錐部
57aを支点台部55の側に適当量だけ突出させて置く
ようにする。
【0102】その後、プリント基板51の調整縁部51
aが調整用小ねじ57の円錐部57aと接触するような
状態を保ちながら、プリント基板51を支点台部55上
に載置し且つ固定用小ねじ54を用いて取り付ける。こ
の場合、ホトリフレクタ20が下方に位置するような姿
勢でプリント基板51を取付ける。
【0103】そして、この状態において調整用小ねじ5
7を時計方向または反時計方向に回転操作することによ
り、調整用小ねじ57の円錐部57aにおける調整縁部
51bに対するねじ軸方向の接触量を変化させる。
【0104】このとき、円錐部57aの接触量の変化に
起因して、円錐部57aの母線周面に調整縁部51aに
対するカム作用が生じるから、このカム作用により、プ
リント基板51の調整縁部51aが支点台部55の表面
を支点として上下方向に変位することになる。
【0105】その結果、地板1裏面に対するプリント基
板51の傾斜角が変化し、それに伴って、ホトリフレク
タ20の投光素子21面および受光素子22面と反射部
材18の検出光反射面18aとの間の相対角度が変るこ
とになる。
【0106】従って、調整用小ねじ57の円錐部57a
の頂角と調整用小ねじ57の回転操作量とを適宜に選定
しておけば、たとえ、ホトリフレクタ20のプリント基
板51への固定時に両者間に傾きが生じた場合であって
も、検出光反射面18aにより反射された反射検出光R
2 を設計値通りの光量で受光素子22に入射させること
ができ、トリガ手段34からの検出出力を最大にするよ
うに調整することが可能になる。
【0107】図18および図19に示すのは、ホトリフ
レクタ20の取付け構造の変形例である。この変形例
は、図15〜図17の取付け構造例におけるホトリフレ
クタ20(プリント基板51でもある)の傾き調整時
に、投光素子21からの投射検出光R1が検出スリット
手段17のスリット壁17cの下側を通って受光素子2
2に向うのを防止するためのもので、スリット壁17c
の下部を円弧面または円筒面17dとして形成した場合
の例である。
【0108】このように構成すれば、ホトリフレクタ2
0の傾き調整時にも、検出スリット手段17のスリット
壁17cとホトリフレクタ20の分離壁20cとが接触
した状態を維持することになるから、投光素子21から
の投射検出光R1 が受光素子22に向うことがなくな
る。
【0109】以上、図示実施例について説明したが、本
発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲内で種々に変形実施することが可能であ
る。例えば、ホトリフレクタ20の細部構造に違いがあ
っても充分に適用することができる。
【0110】
【発明の効果】以上述べたように、本発明を用いるとき
は、電動モータを用いて絞り兼用シャッタ羽根を開閉す
る形式のカメラ用シャッタ装置において、シャッタ羽根
の反射率を注意深く管理する必要や、受光素子からの検
出出力のレベルを検出するレベル検出回路の定数をホト
リフレクタの特性に合せる必要がなく、また、ホトリフ
レクタの発光素子および受光素子と検出光反射面および
シャッタ羽根との間隔を厳しい機械的公差の下で管理す
る必要もなく、また、従来のように複雑な検出回路を用
いる必要も、ホトリフレクタの駆動タイミングを専用の
制御回路で別個に行う必要もなく、しかも、ホトリフレ
クタをハンダ付け作業でプリント基板に取付ける際に生
じ勝ちなホトリフレクタの出力レベル低下という問題も
生じさせることもなく、さらに、機械的構成部分の構成
並びに制御回路の構成を簡単化し且つコストを低減する
という基本的な課題をも効率的に解決したカメラ用シャ
ッタ装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラ用シャッタ装置に係る第1実施
例の地板表面側より見た概略構成を示す平面図である。
【図2】図1の第1実施例の地板裏面側から見た概略構
成を示す平面図である。
【図3】2枚のシャッタ羽根を初期位置に位置させるた
めの光電位置検出手段の一部を構成する検出スリット手
段を拡大して示す拡大斜視図である。
【図4】図3におけるA−A線矢視方向の断面図で、ト
リガ手段が作動状態になってホトリフレクタの投光素子
から発光された投射検出光が、シャッタ羽根の下面と羽
根案内レールの山形断面部分と検出スリット手段のスリ
ット壁で遮られているときの状態を示す。
【図5】図1の第1実施例において使用するホトリフレ
クタの細部構造を示す断面図である。
【図6】図1の第1実施例の機械的構成部分を駆動制御
するための電気的システムに係る第1例を示す電気的シ
ステム図である。
【図7】図1の第1実施例の作動を示すフローチャート
図である。
【図8】セクターレバーがシャッタ羽根の最大開口位置
に対応する位置まで回転したときにおける地板の裏面側
における状態を示す状態説明図である。
【図9】図8に対応してシャッタ羽根が最大開口位置に
開いたときにおける地板の表面側における2枚のシャッ
タ羽根の状態を示す状態説明図である。
【図10】検出スリット手段に係る第2実施例の構成を
示す概略斜視図である。
【図11】図10におけるB−B線矢視方向の断面図で
ある。
【図12】検出スリット手段に係る第3実施例の構成を
示す概略斜視図である。
【図13】図12におけるC−C線矢視方向の断面図で
ある。
【図14】図1の第1実施例の機械的構成部分を駆動制
御するための電気的システムに係る第2例を示す電気的
システム図である。
【図15】地板に対するホトリフレクタの取付け構造の
一つの構成例を示す説明図で、ホトリフレクタのプリン
ト基板に対する固定の仕方を示す概略斜視である。
【図16】ホトリフレクタを固定したプリント基板を地
板裏面に取付けたときの状態を示す部分平面図である。
【図17】地板裏面に対するプリント基板の傾斜角を調
整する状態を示す部分断面図である。
【図18】図15〜図17の取付け構造例においてホト
リフレクタの傾き調整作用を容易にするための変形例を
示す部分断面図で、傾き調整前の状態を示す。
【図19】図15〜図17の取付け構造例においてホト
リフレクタの傾き調整作用を容易にするための変形例を
示す部分断面図で、傾き調整中の状態を示す。
【符号の説明】
1 地板 1a アパーチャ 2、3 2枚のシャッタ羽根 2a、3a 開閉カム溝 2b 外周縁部 6 セクターレバー 6a カム面 8 戻しばね 9 羽根開閉ピン 10 ステッピングモータ 11 ピニオンギア 12 給電ライン 13 最終段ギア 15 制御ピン 16 羽根案内レール 16a 山形断面部分 116 囲繞レール 116a 山形断面部分 216 狭小レール部 216a 山形断面部分 216b 傾斜断面部分 17 検出スリット手段 17a 投光用開口部 17b 反射光用開口部 17c スリット壁 17d 円弧面 18 反射部材 18a 検出光反射面 19 専用支持部材 20 ホトリフレクタ 20a 左側の光路凹部 20b 右側の光路凹部 20c 分離壁 20d〜20g 接続脚部 21 投光素子 22 受光素子 23 給電ライン 24 出力ライン 25 開閉運動通路 31 測光手段 32 A/Dコンバータ 33 CPU 33a シーケンス制御手段 33b 露出演算手段 34 トリガ手段 35 モータドライバ 36 給電ライン 37 制御ライン 51 プリント基板 51b 調整縁部 52a〜52d ハンダ付け個所 53 外部接続端子 54 固定用小ねじ 55 支点台部 56 調整台部 57 調整用小ねじ 57a 円錐部 E1 直流電源 E2 直流電源 R1 投射検出光 R2 反射検出光 Tr1 第1トランジスタ Tr2 第2トランジスタ Tr3 第3トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 9/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体輝度を測光する測光手段と絞り兼
    用シャッタ羽根を具えたカメラ用シャッタ装置におい
    て、 前記測光手段からの被写体輝度情報に基づいてその時々
    のシャッタ秒時値を演算する露出演算手段と、 この露出演算手段からの演算結果に基づいて前記絞り兼
    用シャッタ羽根を所定の順序に則って駆動制御するシー
    ケンス制御手段と、 撮影光を通過させるためのアパーチャを具えた地板と、 この地板上に設定された開閉運動通路内を開閉基準位置
    から前記アパーチャを開く方向に運動すると共に、その
    ときの開き位置から前記開閉基準位置に向って前記アパ
    ーチャを閉じるように運動する絞り兼用シャッタ羽根
    と、 前記絞り兼用シャッタ羽根の前記地板側の面と接して前
    記絞り兼用シャッタ羽根の開閉運動を円滑に案内し得る
    ように前記地板上に設けられた羽根案内レールと、 前記開閉基準位置領域における前記羽根案内レールを挟
    んだ両側部分に一対の開口として形成された投光用開口
    および反射光用開口を有し、且つ、これら2つの開口の
    間を遮ぎるように前記地板に設けられたスリット壁とを
    具えた検出スリット手段と、 前記絞り兼用シャッタ羽根の開閉運動通路を挟んでこの
    検出スリット手段と対向する位置に配設された検出光反
    射面と、 互いの光路が分離壁で遮られるような位置に配置された
    投光素子と受光素子を具え、前記シャッタ羽根が前記開
    閉基準位置に位置していない時、投光素子から発せられ
    た投射検出光が前記投光用開口を通って前記検出光反射
    面に至り、この検出光反射面で反射された反射検出光が
    前記反射光用開口を通って受光素子に入射し得るように
    配設され、且つ、前記シャッタ羽根が前記開閉基準位置
    に位置していない時および前記開閉基準位置に位置して
    いる時に、それぞれに応じた検出信号を出力するホトリ
    フレクタと、 前記ホトリフレクタからの検出信号に基づいて前記シャ
    ッタ羽根が前記開閉基準位置に位置しているか否かを検
    出するトリガ手段と、を有するように構成したことを特
    徴とするカメラ用シャッタ装置。
  2. 【請求項2】 前記検出スリット手段のスリット壁と前
    記ホトリフレクタの分離壁とを略同一線上に位置させ、
    且つ、前記スリット壁の厚みを前記分離壁の厚み以下の
    厚さに設定して成ることを特徴とする請求項1に記載の
    カメラ用シャッタ装置。
  3. 【請求項3】 前記羽根案内レールを前記絞り兼用シャ
    ッタ羽根の外周縁部と接するような位置に設け、少なく
    とも前記検出スリット手段の投光用開口の空間部分を、
    前記絞り兼用シャッタ羽根と前記羽根案内レールと前記
    検出スリット手段のスリット壁とにより略暗室状態に形
    成して成ることを特徴とする請求項1または2に記載さ
    れたカメラ用シャッタ装置。
  4. 【請求項4】 前記ホトリフレクタの投光素子および/
    または受光素子の駆動タイミングが、前記シーケンス制
    御手段の前記絞り兼用シャッタ羽根を開閉するときの駆
    動タイミングと同一のタイミングで駆動されるように設
    定して成ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載されたカメラ用シャッタ装置。
  5. 【請求項5】 前記ホトリフレクタを取付け基板上に取
    付けると共に、この取付け基板を前記羽根案内レールが
    設けられた面と反対側の前記地板の面に取付け、さら
    に、この取付け基板を前記地板の面に対して傾斜させ得
    るホトリフレクタ傾斜手段を設けて、前記検出光反射面
    に対する前記ホトリフレクタの投光素子および受光素子
    の相対姿勢を変更し得るように構成したことを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載されたカメラ用シ
    ャッタ装置。
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