JP3220675B2 - 電池の製造方法 - Google Patents
電池の製造方法Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電池用セパレー
タ材を備える電池の製造方法に関する。
タ材を備える電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電池用セパレータには、ガラス繊維から
なるフェルトやセルロース系の紙、ポリプロピレン製の
不織布等の材料が用いられている。これらの材料はもと
もと多孔性を有し、かつ通液性、通気性、保液性といっ
たセパレータ特有の性質を有しており、電池形状に合わ
せて切断されて電池のセパレータとして用いられる。
なるフェルトやセルロース系の紙、ポリプロピレン製の
不織布等の材料が用いられている。これらの材料はもと
もと多孔性を有し、かつ通液性、通気性、保液性といっ
たセパレータ特有の性質を有しており、電池形状に合わ
せて切断されて電池のセパレータとして用いられる。
【0003】また、例えば密閉型鉛蓄電池においてはセ
パレータの強度を向上させた、マット状セパレータなる
ものが使用され、電池の設置方向の自由化、保液性の確
保およびセパレータの強度の維持に効果を発揮してい
る。これは、ガラス繊維フエルトの内部にアルミナ等の
無機物の粒子を担持させた構造をしている。
パレータの強度を向上させた、マット状セパレータなる
ものが使用され、電池の設置方向の自由化、保液性の確
保およびセパレータの強度の維持に効果を発揮してい
る。これは、ガラス繊維フエルトの内部にアルミナ等の
無機物の粒子を担持させた構造をしている。
【0004】さらに、シート状に成型されたセパレータ
材を用いてスパイラル形状を有した電極巻きとり法で電
池を作製する場合には、電極を巻きとる際のセパレータ
の圧縮変形や破れの発生、電極の充放電に伴う膨張によ
るセパレータの圧縮変形や破れの発生と、これに伴う保
液量の減少による内部抵抗の上昇や内部短絡の発生を防
ぐ為に、例えば、特開平2−213047号公報に記載
されているような不織布等からなるセパレータ基材に特
定の一次粒子径、結晶形態及び比表面積を有する酸化チ
タンを含有させた電解液保持能力が高いセパレータ材を
用ることが考えられている。
材を用いてスパイラル形状を有した電極巻きとり法で電
池を作製する場合には、電極を巻きとる際のセパレータ
の圧縮変形や破れの発生、電極の充放電に伴う膨張によ
るセパレータの圧縮変形や破れの発生と、これに伴う保
液量の減少による内部抵抗の上昇や内部短絡の発生を防
ぐ為に、例えば、特開平2−213047号公報に記載
されているような不織布等からなるセパレータ基材に特
定の一次粒子径、結晶形態及び比表面積を有する酸化チ
タンを含有させた電解液保持能力が高いセパレータ材を
用ることが考えられている。
【0005】一方、水素吸蔵合金を負極に用いた二次電
池では、充放電サイクルに伴って負極水素吸蔵合金の体
積変動による水素吸蔵合金の微粉化が発生するが、これ
により水素吸蔵合金の電極からの脱落や集電不良が発生
して電池の特性の劣化を招いていた。この問題を解決す
る方法として、熱融着性樹脂シートに水素吸蔵合金より
なる負極を熱融着し、この2層構造の負極の水素吸蔵合
金側を上記セパレータに対面させて電池を構成する方法
や、水素吸蔵合金と熱融着性樹脂を混合して負極とし、
上記セパレータを用いて電池を構成する方法がある。
池では、充放電サイクルに伴って負極水素吸蔵合金の体
積変動による水素吸蔵合金の微粉化が発生するが、これ
により水素吸蔵合金の電極からの脱落や集電不良が発生
して電池の特性の劣化を招いていた。この問題を解決す
る方法として、熱融着性樹脂シートに水素吸蔵合金より
なる負極を熱融着し、この2層構造の負極の水素吸蔵合
金側を上記セパレータに対面させて電池を構成する方法
や、水素吸蔵合金と熱融着性樹脂を混合して負極とし、
上記セパレータを用いて電池を構成する方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のセパレータ用材
料には親電解液性の乏しいものがあり、特にガラス繊維
からなるフェルトやポリプロピレン製の不織布を用いる
場合には、これらは電解液と馴染みにくく、電池をうま
く動作させるためには、電解夜中での煮沸等の処理や界
面活性剤による処理によって親電解液性を付与した後、
セパレータとして用いなければならなかった。
料には親電解液性の乏しいものがあり、特にガラス繊維
からなるフェルトやポリプロピレン製の不織布を用いる
場合には、これらは電解液と馴染みにくく、電池をうま
く動作させるためには、電解夜中での煮沸等の処理や界
面活性剤による処理によって親電解液性を付与した後、
セパレータとして用いなければならなかった。
【0007】このため、親電解液性付与のための余分な
工程が必要となり、さらにはこの工程を径る必要から、
電極とセパレータとを電解液の介在する状態で組み立て
ねばならず、組み立ての各工程ラインが湿式となり電解
液にさらされるという不都合があった。また、上記セパ
レータを用いた電池は充放電を繰り返すうちに、親電解
液性付与処理の効果が薄れることによって電池容量が減
少するという問題があった。
工程が必要となり、さらにはこの工程を径る必要から、
電極とセパレータとを電解液の介在する状態で組み立て
ねばならず、組み立ての各工程ラインが湿式となり電解
液にさらされるという不都合があった。また、上記セパ
レータを用いた電池は充放電を繰り返すうちに、親電解
液性付与処理の効果が薄れることによって電池容量が減
少するという問題があった。
【0008】また、従来の水素吸蔵合金を用いた電池の
場合、熱融着性シートを用いた負極では、容器と電極間
の電気的接触をとるのが難しく、熱倒着性樹脂と混合し
て作製される負極では、体積あたりの容量密度が低下す
るという問題があり、水素吸蔵合金の微粉化に伴う特性
劣化を防ぐための新たな構造が望まれていた。
場合、熱融着性シートを用いた負極では、容器と電極間
の電気的接触をとるのが難しく、熱倒着性樹脂と混合し
て作製される負極では、体積あたりの容量密度が低下す
るという問題があり、水素吸蔵合金の微粉化に伴う特性
劣化を防ぐための新たな構造が望まれていた。
【0009】そこで、本発明は上記従来のセパレータの
有する問題点を解消できる電池用セパレータ材を有する
電池を提供することを目的とする。
有する問題点を解消できる電池用セパレータ材を有する
電池を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は圧縮応力に対する厚さ方向
の変形が少ないセパレータを備える電池の製造方法を提
供することを目的とする。
の変形が少ないセパレータを備える電池の製造方法を提
供することを目的とする。
【0011】さらに、本発明は充放電を繰り返してもセ
パレータの親電解液性が低下して電池容量の減少を起こ
さない電池の製造方法及び電池を提供することを目的と
する。
パレータの親電解液性が低下して電池容量の減少を起こ
さない電池の製造方法及び電池を提供することを目的と
する。
【0012】また、本発明は水素吸蔵合金を負極に用い
た電池において、水素吸蔵合金の微粉化による特性劣化
がなく、容量密度の大きい電池の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
た電池において、水素吸蔵合金の微粉化による特性劣化
がなく、容量密度の大きい電池の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電池の製造方法は、所定の電解液に対して非
溶解性を有する高分子材料と、前記電解液に対して可溶
性を有する可溶性材料との混合物からなるセパレータ材
料を用いた電池の製造方法において、上記電解液の溶媒
として水を用い、かつ、電池容器内に正極、負極、上記
セパレータ材を組み込んだ状態で、上記溶媒又は電解液
を供給することにより、上記電池容器内で上記セパレー
タ材から上記可溶性材料を上記溶媒又は電解液中に溶出
させ、上記可溶性材料として、上記水に溶解して電解質
となる塩基性酸化物又は塩基性水酸化物を用いることを
特徴とするものである。
に本発明の電池の製造方法は、所定の電解液に対して非
溶解性を有する高分子材料と、前記電解液に対して可溶
性を有する可溶性材料との混合物からなるセパレータ材
料を用いた電池の製造方法において、上記電解液の溶媒
として水を用い、かつ、電池容器内に正極、負極、上記
セパレータ材を組み込んだ状態で、上記溶媒又は電解液
を供給することにより、上記電池容器内で上記セパレー
タ材から上記可溶性材料を上記溶媒又は電解液中に溶出
させ、上記可溶性材料として、上記水に溶解して電解質
となる塩基性酸化物又は塩基性水酸化物を用いることを
特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の電池の製造方法及び電池
に用いる電池用セパレータ材は、所定の電解液に対して
非溶解性を有する高分子材料と前記電解液に対して可溶
性を有する材料との混合物から成る成型体であって、上
記非溶解性を有する高分子材料が前記成型体の骨格とな
っていることを特徴とする。
に用いる電池用セパレータ材は、所定の電解液に対して
非溶解性を有する高分子材料と前記電解液に対して可溶
性を有する材料との混合物から成る成型体であって、上
記非溶解性を有する高分子材料が前記成型体の骨格とな
っていることを特徴とする。
【0015】また、圧縮応力に対する変形を少なくした
本発明の電池用セパレータ材は、前記セパレータ材に、
前記所定の電解液に対して非溶解性の無機質の粉粒体を
分散させたことを特徴とする。
本発明の電池用セパレータ材は、前記セパレータ材に、
前記所定の電解液に対して非溶解性の無機質の粉粒体を
分散させたことを特徴とする。
【0016】本発明の電池は、上記セパレータ材からそ
の内部の可溶性材料を電解液に溶解させて除いたもので
ある、非溶解性高分子材料を主としてなる多孔体をセパ
レータとして有することを特徽とする。なお、可溶性材
料を除いたとは、必ずしも可溶性材料を完全に除いたと
いう意味ではなく、上記セパレータ材が当初多孔度0で
あった状態から、多孔度を有する状態になればよい。
の内部の可溶性材料を電解液に溶解させて除いたもので
ある、非溶解性高分子材料を主としてなる多孔体をセパ
レータとして有することを特徽とする。なお、可溶性材
料を除いたとは、必ずしも可溶性材料を完全に除いたと
いう意味ではなく、上記セパレータ材が当初多孔度0で
あった状態から、多孔度を有する状態になればよい。
【0017】本発明の電池は、負極活物質が水素吸蔵合
金からなり、上記水素吸蔵合金と前記セパレータとが結
着していることを特徴とする。
金からなり、上記水素吸蔵合金と前記セパレータとが結
着していることを特徴とする。
【0018】本発明のセパレータ材は、例えば、非溶解
性高分子材料と可溶性材料と無機質の粉体とを所定の割
合で混合し、非溶解性高分子材料を骨格として成型体を
形成することにより製造される。成型体とするには、高
周波熱融着法、レーザー加熱融着法、超音波融着法、圧
接法等、またはスピンキャスト法、スプレーキャスト法
等を用いることができる。例えば熱融着性の非溶解性高
分子材料の粉末と可溶性材料の粉末とを混合し、これに
熱を加えながら成型すると、非溶解性の高分子材料の粉
末が互いに融着して、非溶解性高分子材料の粉末の3次
元結合体を骨格とする、セパレータ材が形成される。
性高分子材料と可溶性材料と無機質の粉体とを所定の割
合で混合し、非溶解性高分子材料を骨格として成型体を
形成することにより製造される。成型体とするには、高
周波熱融着法、レーザー加熱融着法、超音波融着法、圧
接法等、またはスピンキャスト法、スプレーキャスト法
等を用いることができる。例えば熱融着性の非溶解性高
分子材料の粉末と可溶性材料の粉末とを混合し、これに
熱を加えながら成型すると、非溶解性の高分子材料の粉
末が互いに融着して、非溶解性高分子材料の粉末の3次
元結合体を骨格とする、セパレータ材が形成される。
【0019】成型には、図14の概略構成図に示す成型
用金型装置や図15の概略構成図に示すロール成型装置
を用いることができる。図14の成型用金型装置は成型
用金型11と上杵13、下杵14とからなり、成型用金
型11内にはヒーター12が仕込まれている。尚、この
仕込まれたヒーター12による加熱の代わりに、ホット
プレート等で加熱してもよい。
用金型装置や図15の概略構成図に示すロール成型装置
を用いることができる。図14の成型用金型装置は成型
用金型11と上杵13、下杵14とからなり、成型用金
型11内にはヒーター12が仕込まれている。尚、この
仕込まれたヒーター12による加熱の代わりに、ホット
プレート等で加熱してもよい。
【0020】図15のロール成型装置は2本のロール1
7、18からなり、このロール17、18間の僅かな隙
間に混合された材料16が投入され、圧延の要領で膜状
に成型される。このとき、ロール17、18の少なくと
も一方を加熱することで、熱融着性の非溶解性高分子材
料の粉末が融着される。なお、非溶解性高分子材料の粉
末が圧着性であれば、加熱しなくとも成型できる。
7、18からなり、このロール17、18間の僅かな隙
間に混合された材料16が投入され、圧延の要領で膜状
に成型される。このとき、ロール17、18の少なくと
も一方を加熱することで、熱融着性の非溶解性高分子材
料の粉末が融着される。なお、非溶解性高分子材料の粉
末が圧着性であれば、加熱しなくとも成型できる。
【0021】また、図16の概略構成図に示す超音波融
着装置を用いても同様に融着により成型できる。本装置
は、超音波による振動で粉体の粒子同士が互いに摩擦し
合うことによって互いに熱融著する現象を利用してい
る。図16の超音波融着装置は、振動子19、ブースタ
ー・ホーン20、ホーン21、台座22からなり、ホー
ン21による起音波振動がブースター・ホーン20で増
幅される。この超音波振動が上から振動子19で押さえ
た状態にある台座22上の混合物に伝わり、熱融着性を
有する非溶解性高分子材料の粉末が融着され、セパレー
タ材が形成される。
着装置を用いても同様に融着により成型できる。本装置
は、超音波による振動で粉体の粒子同士が互いに摩擦し
合うことによって互いに熱融著する現象を利用してい
る。図16の超音波融着装置は、振動子19、ブースタ
ー・ホーン20、ホーン21、台座22からなり、ホー
ン21による起音波振動がブースター・ホーン20で増
幅される。この超音波振動が上から振動子19で押さえ
た状態にある台座22上の混合物に伝わり、熱融着性を
有する非溶解性高分子材料の粉末が融着され、セパレー
タ材が形成される。
【0022】また、非溶解性高分子材料あるいは可溶性
材料の少なくとも一方を特定の溶媒に溶解し、無機質の
粉体を分散させ、図17の説明図に示すスピンキャスト
法、図18の説明図に示すスプレーキャスト法を用いて
膜状に成型することができる。この場合、少なくとも非
溶解性高分子材料を溶解するのが好ましい。本方法で
は、溶媒を蒸発させることで、膜状の非溶解性高分子材
料の骨格よりなる膜状成型体が形成される。
材料の少なくとも一方を特定の溶媒に溶解し、無機質の
粉体を分散させ、図17の説明図に示すスピンキャスト
法、図18の説明図に示すスプレーキャスト法を用いて
膜状に成型することができる。この場合、少なくとも非
溶解性高分子材料を溶解するのが好ましい。本方法で
は、溶媒を蒸発させることで、膜状の非溶解性高分子材
料の骨格よりなる膜状成型体が形成される。
【0023】尚、図17のスピンキャスト法では、24
はスピンコーター、23は給液装置であり、中に非溶解
性高分子材料と可溶性材料との混合溶液または分散溶液
に無機質の粉体を分散させた溶液27が充填される。図
18のスプレーキャスト法では、25はタンクで上記と
同じ溶液27が入れられ、26は攪拌棒、28は給液ポ
ンプ、29はノズル、31は展開台であり、30は本装
置で得られる成型膜を示す。
はスピンコーター、23は給液装置であり、中に非溶解
性高分子材料と可溶性材料との混合溶液または分散溶液
に無機質の粉体を分散させた溶液27が充填される。図
18のスプレーキャスト法では、25はタンクで上記と
同じ溶液27が入れられ、26は攪拌棒、28は給液ポ
ンプ、29はノズル、31は展開台であり、30は本装
置で得られる成型膜を示す。
【0024】本発明のセパレータ材に用いられる材料の
例には、次のようなものがある。非溶解性高分子材料と
しては、熱融着性のポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リテトラフルオロエチレン及びそれらの各種置換体等が
用いられ、このうち、極性基を導入したポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマーや、
アイオノマーなどの変性ポリオレフィンおよび、ポリテ
トラフルオロエチレン等が、非溶解性高分子材料間及び
無機質の粉体との接着性が良好に付き好ましく、特に、
無水マレイン酸を置換基とする変性ポリオレフィン類
が、接着強度大であることから好ましい。
例には、次のようなものがある。非溶解性高分子材料と
しては、熱融着性のポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リテトラフルオロエチレン及びそれらの各種置換体等が
用いられ、このうち、極性基を導入したポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマーや、
アイオノマーなどの変性ポリオレフィンおよび、ポリテ
トラフルオロエチレン等が、非溶解性高分子材料間及び
無機質の粉体との接着性が良好に付き好ましく、特に、
無水マレイン酸を置換基とする変性ポリオレフィン類
が、接着強度大であることから好ましい。
【0025】一方、溶解させて溶液やペースト状等にで
きる非溶解性高分子材料としては、水系電解液で用いる
場合、非水溶媒に溶解し水溶液に溶解しない、ニトロセ
ルロース、アクリロニトリル、スチレン系樹脂等があ
り、また非水系電解液で用いる場合、この逆のポリエチ
レングリコール、ポリビニルアルコール、セルロース誘
導体等がある。
きる非溶解性高分子材料としては、水系電解液で用いる
場合、非水溶媒に溶解し水溶液に溶解しない、ニトロセ
ルロース、アクリロニトリル、スチレン系樹脂等があ
り、また非水系電解液で用いる場合、この逆のポリエチ
レングリコール、ポリビニルアルコール、セルロース誘
導体等がある。
【0026】可溶性の材料としては、例えば高分子では
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース等のセルロース誘導
体や、寒天、澱粉、ポリビニルアルコール等があり、そ
の他の有機物では、アジピン酸、ステアリン酸、グルタ
ミン酸等やその塩類等がある。無機物としては、水系電
解液の場合はLi2O4、Na2O、K2O等の塩基性酸化
物やLiOH、NaOH、KOH等の塩基性水酸化物等
を用い、非水系電解液の場合は、LiClO4、LiB
F4等を用いる。
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース等のセルロース誘導
体や、寒天、澱粉、ポリビニルアルコール等があり、そ
の他の有機物では、アジピン酸、ステアリン酸、グルタ
ミン酸等やその塩類等がある。無機物としては、水系電
解液の場合はLi2O4、Na2O、K2O等の塩基性酸化
物やLiOH、NaOH、KOH等の塩基性水酸化物等
を用い、非水系電解液の場合は、LiClO4、LiB
F4等を用いる。
【0027】非溶解性高分子材料と可溶性材料との混合
比率は前者が10〜90%、後者が90〜10%までの
範囲で変化させ得るが、好ましくはそれぞれ20〜60
%、80〜40%とするのが良い。この比率は形成され
るセパレータの性質に大きく影響を与え、また、それぞ
れに用いられる材料、特に前者の性質により、その適値
が大きく変化する。
比率は前者が10〜90%、後者が90〜10%までの
範囲で変化させ得るが、好ましくはそれぞれ20〜60
%、80〜40%とするのが良い。この比率は形成され
るセパレータの性質に大きく影響を与え、また、それぞ
れに用いられる材料、特に前者の性質により、その適値
が大きく変化する。
【0028】無機質の粉体としては、ガラスビーズ・ア
ルミナビーズ・シリカビーズなどの無機質ビーズや研磨
剤に用いられるホワイトアルミナ・カーボランダムなど
が用いられる。これらの無機質の粉体の使用に当たって
は、分散・担持させる非溶解性高分子材料と可溶性材料
との混合物よりなるベースポリマーが、一般に薄いシー
ト状に成形されるため、これらの粉体中、特に、粒径が
10〜100μmのものを用いるのが好ましい。
ルミナビーズ・シリカビーズなどの無機質ビーズや研磨
剤に用いられるホワイトアルミナ・カーボランダムなど
が用いられる。これらの無機質の粉体の使用に当たって
は、分散・担持させる非溶解性高分子材料と可溶性材料
との混合物よりなるベースポリマーが、一般に薄いシー
ト状に成形されるため、これらの粉体中、特に、粒径が
10〜100μmのものを用いるのが好ましい。
【0029】また、混入に当たっては、同一粒径のもの
を用いるよりも前記粒径の範囲内で粒径の分布を持つも
のを用いる方が、ベースポリマーの接着強度の維持にと
って好ましく、無機質の粉体をより大量に混入させるこ
とが可能となり、ベースポリマーよりなるセパレータの
圧縮応力に対する耐性を高め、多孔度の維持による保液
量の確保がより確実となる。この無機質の粉体の混入量
は、ベースポリマー中の非溶解性高分子材料100重量
部に対して10〜40重量部が好ましい。
を用いるよりも前記粒径の範囲内で粒径の分布を持つも
のを用いる方が、ベースポリマーの接着強度の維持にと
って好ましく、無機質の粉体をより大量に混入させるこ
とが可能となり、ベースポリマーよりなるセパレータの
圧縮応力に対する耐性を高め、多孔度の維持による保液
量の確保がより確実となる。この無機質の粉体の混入量
は、ベースポリマー中の非溶解性高分子材料100重量
部に対して10〜40重量部が好ましい。
【0030】これは混入量が前記範囲より少なくなる
と、セパレータの圧縮応力に対する耐性が著しく小さく
なり、また前記範囲より多くなると、電解液により可溶
性材料が溶解し、後に残った非溶解性高分子材料からな
るセパレータの機機的強度が低下するからである。
と、セパレータの圧縮応力に対する耐性が著しく小さく
なり、また前記範囲より多くなると、電解液により可溶
性材料が溶解し、後に残った非溶解性高分子材料からな
るセパレータの機機的強度が低下するからである。
【0031】また、粉体としては、無機質ビーズを用い
るのが好ましい。無機質ビーズは、ほぼ真球に近い形状
であって、ベースポリマー中への分散がよく、例えば厚
さ30μm程度の薄いフィルム状のセパレータ材に成形
した場合でも、無機質ビーズは均一に分散しており、非
溶解性高分子材料の粉体間の接着力の局所的な低下を招
くことが少ないからである。
るのが好ましい。無機質ビーズは、ほぼ真球に近い形状
であって、ベースポリマー中への分散がよく、例えば厚
さ30μm程度の薄いフィルム状のセパレータ材に成形
した場合でも、無機質ビーズは均一に分散しており、非
溶解性高分子材料の粉体間の接着力の局所的な低下を招
くことが少ないからである。
【0032】本発明の電池用セパレータ材は、所定の電
解液に浸されると、可溶性を有する材料がこの電解液中
に溶出し、非溶解性の高分子材料の骨格からなる多孔体
となって、電池用セパレータに適した構造となる。この
多孔体の多孔度は、非溶解性高分子材料と可溶性材料と
の混合比により容易に制御される。また同時に、可溶性
材料の働きにより、得られた多孔体の表面には、親電解
液性が付与される。
解液に浸されると、可溶性を有する材料がこの電解液中
に溶出し、非溶解性の高分子材料の骨格からなる多孔体
となって、電池用セパレータに適した構造となる。この
多孔体の多孔度は、非溶解性高分子材料と可溶性材料と
の混合比により容易に制御される。また同時に、可溶性
材料の働きにより、得られた多孔体の表面には、親電解
液性が付与される。
【0033】従って、本発明の電池用セパレータ材を、
組み立てる電池の電解液に適した材料で構成すれば、こ
のセパレータ材を通常のセパレータと同様に用いて電池
を組み立てることができ、工程中の電解液供給過程にお
いて、可溶性材料が溶出し、通常のセパレータとして働
くようになる。そして、電池容器内に、電極、セパレー
タ材等の構成要素を全て組み込んだ後、最終工程で初め
て電解夜を注入すれば、組立工程を乾式で行うことがで
きる。
組み立てる電池の電解液に適した材料で構成すれば、こ
のセパレータ材を通常のセパレータと同様に用いて電池
を組み立てることができ、工程中の電解液供給過程にお
いて、可溶性材料が溶出し、通常のセパレータとして働
くようになる。そして、電池容器内に、電極、セパレー
タ材等の構成要素を全て組み込んだ後、最終工程で初め
て電解夜を注入すれば、組立工程を乾式で行うことがで
きる。
【0034】また、本発明の電池用セパレータ材から得
られる多孔体に付与される親電解液性は、電池としての
使用中に失われることはなく、さらに、可溶性材料を適
当な高分子または無機物(例えばアルカリ2次電池の場
合のLiOH)とすることで、電池の充放電サイクル寿
命や電極活物質の利用率を向上することができる。
られる多孔体に付与される親電解液性は、電池としての
使用中に失われることはなく、さらに、可溶性材料を適
当な高分子または無機物(例えばアルカリ2次電池の場
合のLiOH)とすることで、電池の充放電サイクル寿
命や電極活物質の利用率を向上することができる。
【0035】従って、本発明のセパレータ材から得られ
るセパレータを有する電池は、サイクル特性や容量密度
等の電池特性に優れた電池となる。
るセパレータを有する電池は、サイクル特性や容量密度
等の電池特性に優れた電池となる。
【0036】さらに、セパレータ材に無機質粉体を分散
することにより、セパレータの圧縮応力による厚さ方向
の変形に対する耐性を高めることができる。従って、多
孔度の維持によって保液量が確保でき、内部抵抗の上昇
を抑制できる。一方、圧縮応力に対する耐性が向上する
ことによって、セパレータの絶縁破壊による内部短絡、
ひいては急速異常放電による電池の発熱及び発火を防ぐ
ことができる。
することにより、セパレータの圧縮応力による厚さ方向
の変形に対する耐性を高めることができる。従って、多
孔度の維持によって保液量が確保でき、内部抵抗の上昇
を抑制できる。一方、圧縮応力に対する耐性が向上する
ことによって、セパレータの絶縁破壊による内部短絡、
ひいては急速異常放電による電池の発熱及び発火を防ぐ
ことができる。
【0037】また、負極活物質となる水素吸蔵合金が本
発明のセパレータ材より得られるセパレータに結着した
電池は、セパレータが負極活物質と結着することで、充
放電による微粉化を防止し、負極の崩壊・脱落による内
部短縮を防いで、充放電サイクル特性を向上させる。
発明のセパレータ材より得られるセパレータに結着した
電池は、セパレータが負極活物質と結着することで、充
放電による微粉化を防止し、負極の崩壊・脱落による内
部短縮を防いで、充放電サイクル特性を向上させる。
【0038】本発明の電池の製造方法では、上記セパレ
ータ材に融着、圧着等の手法により、負極が一体化され
た後、正極と組み合わされて組み立てられ、組み立て工
程中の電解液供給過程を径てセパレータ材の可溶性材料
が電解液中に溶出し、負極と多孔体のセパレータとが結
着して一体化された構造の電池となる。尚、負極とセパ
レータ材との一体化は、セパレータ材の成型時に同時に
行っても良いし、成型後に行っても良く、セパレータ材
の成型の場合と同様の手法を用いることができる。
ータ材に融着、圧着等の手法により、負極が一体化され
た後、正極と組み合わされて組み立てられ、組み立て工
程中の電解液供給過程を径てセパレータ材の可溶性材料
が電解液中に溶出し、負極と多孔体のセパレータとが結
着して一体化された構造の電池となる。尚、負極とセパ
レータ材との一体化は、セパレータ材の成型時に同時に
行っても良いし、成型後に行っても良く、セパレータ材
の成型の場合と同様の手法を用いることができる。
【0039】
【実施例】以下本発明の実施例及び比較例について、図
面を用いて説明する。
面を用いて説明する。
【0040】〔実施例1〕図1は本発明の電池の組み立
て工程を説明する図であり、1は電解液、2は負極、3
はセパレータ材、3'はセパレータ、4は正極缶、5は
電池容器を密封するためのガスケット、6は正極、7
A,7Bは集電体、8は負極蓋、9は空孔である。
て工程を説明する図であり、1は電解液、2は負極、3
はセパレータ材、3'はセパレータ、4は正極缶、5は
電池容器を密封するためのガスケット、6は正極、7
A,7Bは集電体、8は負極蓋、9は空孔である。
【0041】まず、本発明のセパレータ材の材料であ
る、熱融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメチ
ルセルロースナトリウム5重量部とを混合する。次に、
前記混合したセパレータ材の材料を60mg分取した
後、図14に示した成型用金型装置の成型用金型11内
に投入し、120℃、100kgw/cm2で約30秒
間プレスし、本発明によるセパレータ材を準備した。
尚、この時、成型用金型11としては内径20mmのも
のを用いた。
る、熱融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメチ
ルセルロースナトリウム5重量部とを混合する。次に、
前記混合したセパレータ材の材料を60mg分取した
後、図14に示した成型用金型装置の成型用金型11内
に投入し、120℃、100kgw/cm2で約30秒
間プレスし、本発明によるセパレータ材を準備した。
尚、この時、成型用金型11としては内径20mmのも
のを用いた。
【0042】次に、負極の材料であるTiNiを耐圧容
器(図示せず)に投入し、300℃に昇温した後、10
気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、0.1Torr
に脱気した状態で25℃に徐々に冷却した。その後、2
5℃、1気圧の条件下でガス状の水素を一晩貯蔵させ、
この水素吸蔵合金であるTiNi2gを図1の成型用金
型11(内径18mm)に投入し、続いて、18mmの
外径に打ち抜いた線径0.1mm、100meshのN
i金網を投入し、上から700kgw/cm2でプレス
成型して取り出し、負極を準備した。この時の負極容量
は150mAhであった。
器(図示せず)に投入し、300℃に昇温した後、10
気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、0.1Torr
に脱気した状態で25℃に徐々に冷却した。その後、2
5℃、1気圧の条件下でガス状の水素を一晩貯蔵させ、
この水素吸蔵合金であるTiNi2gを図1の成型用金
型11(内径18mm)に投入し、続いて、18mmの
外径に打ち抜いた線径0.1mm、100meshのN
i金網を投入し、上から700kgw/cm2でプレス
成型して取り出し、負極を準備した。この時の負極容量
は150mAhであった。
【0043】次に、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ
水溶夜中で電気化学的に化成処理を行い、所定の大きさ
に切りとった容量100mAhの焼結式ニッケル電極
(外径18mm)を作製し、これに充電して正極を準備
した。
水溶夜中で電気化学的に化成処理を行い、所定の大きさ
に切りとった容量100mAhの焼結式ニッケル電極
(外径18mm)を作製し、これに充電して正極を準備
した。
【0044】以上のように作製した負極2と正極6とで
セパレータ材3をサンドイッチする形で組み合わせ、集
電体7Aを敷いた正極缶A内に載置し、電解液1を供給
する(図1(a))。電解液は30wt%の水酸化カリ
ウム水溶液を300μl用いた。この後、集電体7B、
負極蓋8を載せて、かしめて封口する(図1(b))。
なお、集電体7A,7Bは、それぞれ正極缶4、負極蓋
8にともに溶接されていても良いし、どちらか一方が溶
接されていても良い。また、これら集電体7A,7Bを
用いずに、正・負極を直接容器に溶接しても良い。
セパレータ材3をサンドイッチする形で組み合わせ、集
電体7Aを敷いた正極缶A内に載置し、電解液1を供給
する(図1(a))。電解液は30wt%の水酸化カリ
ウム水溶液を300μl用いた。この後、集電体7B、
負極蓋8を載せて、かしめて封口する(図1(b))。
なお、集電体7A,7Bは、それぞれ正極缶4、負極蓋
8にともに溶接されていても良いし、どちらか一方が溶
接されていても良い。また、これら集電体7A,7Bを
用いずに、正・負極を直接容器に溶接しても良い。
【0045】こうして組み立てられた電池は、その内部
でセパレータ材3中のカルボキシメチルセルロースナト
リウムが膨潤し、その一部は電解液に溶解して空孔9を
形成し、セパレータ材3が熱融着性ポリエチレンを主体
とする、3次元多孔体からなるセパレータ3'となっ
て、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセパレ
ータを有する電池となる(図1(c))。本実施例で得
られた電池のサイクルに伴う放電曲線を図2に示す。
でセパレータ材3中のカルボキシメチルセルロースナト
リウムが膨潤し、その一部は電解液に溶解して空孔9を
形成し、セパレータ材3が熱融着性ポリエチレンを主体
とする、3次元多孔体からなるセパレータ3'となっ
て、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセパレ
ータを有する電池となる(図1(c))。本実施例で得
られた電池のサイクルに伴う放電曲線を図2に示す。
【0046】〔実施例2〕セパレータ材の材料として、
熱融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム5重量部と無機質の粉体成分ホワイ
トアルミナ(WA−#500,平均粒径34.0μm)
2重量部とを使用し、このセパレータ材の材料を混合し
て60mg分取した後、図1(a)に示した成型用金型
装置の成型用金型11内に投入し、120℃、100k
gw/cm2で約30秒間プレスして成型することによ
り、セパレータ材を作製した以外は実施例1と同様にし
て電池を作製した。
熱融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム5重量部と無機質の粉体成分ホワイ
トアルミナ(WA−#500,平均粒径34.0μm)
2重量部とを使用し、このセパレータ材の材料を混合し
て60mg分取した後、図1(a)に示した成型用金型
装置の成型用金型11内に投入し、120℃、100k
gw/cm2で約30秒間プレスして成型することによ
り、セパレータ材を作製した以外は実施例1と同様にし
て電池を作製した。
【0047】こうして組み立てられた電池は、その内部
でセパレータ材中のカルボキシメチルセルロースナトリ
ウムが膨潤し、その一部は電解液に溶解して、セパレー
タ材がホワイトアルミナの分散された熱融着性ポリエチ
レンを主体とする、3次元多孔体からなるセパレータと
なって、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセ
パレータを有する電池となる。また、ホワイトアルミナ
を分散させることによつて、かしめ工程時の圧縮応力に
よる、セパレータ材の厚さ減少にともなう保液性の減少
や、多孔度の減少による電池の特性劣化が起こりにくく
なる。
でセパレータ材中のカルボキシメチルセルロースナトリ
ウムが膨潤し、その一部は電解液に溶解して、セパレー
タ材がホワイトアルミナの分散された熱融着性ポリエチ
レンを主体とする、3次元多孔体からなるセパレータと
なって、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセ
パレータを有する電池となる。また、ホワイトアルミナ
を分散させることによつて、かしめ工程時の圧縮応力に
よる、セパレータ材の厚さ減少にともなう保液性の減少
や、多孔度の減少による電池の特性劣化が起こりにくく
なる。
【0048】本実施例の電池のサイクルに伴う放電曲線
を図3に示す。本実施例の電池と実施例1の電池と比べ
ると、本実施例の電池の方が各サイクル毎の放電容量が
大きく、電極の利用率が高くなっていることがわかる。
を図3に示す。本実施例の電池と実施例1の電池と比べ
ると、本実施例の電池の方が各サイクル毎の放電容量が
大きく、電極の利用率が高くなっていることがわかる。
【0049】〔比較例1〕外径が20mmとなるように
円形に打ち抜き加工したポリプロピレン製不織布をアル
カリ煮沸処理を施して、親電解液性を付与したセパレー
タとして用いた以外は実施例1及び2と同様にして電池
を作製した。即ち、本実施例で作製した電池は、セパレ
ータ部以外は前記実施例1と同様の構造を有している。
円形に打ち抜き加工したポリプロピレン製不織布をアル
カリ煮沸処理を施して、親電解液性を付与したセパレー
タとして用いた以外は実施例1及び2と同様にして電池
を作製した。即ち、本実施例で作製した電池は、セパレ
ータ部以外は前記実施例1と同様の構造を有している。
【0050】本比較例の電池のサイクルに伴う放電曲線
を図4に示す。実施例1及び実施例2の電池と本比較例
の電池とを比べると、実施例1及び実施例2の電池の方
が各サイクル毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高
くなっていることがわかる。
を図4に示す。実施例1及び実施例2の電池と本比較例
の電池とを比べると、実施例1及び実施例2の電池の方
が各サイクル毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高
くなっていることがわかる。
【0051】〔実施例3〕本発明のセパレータの材料で
ある、熱融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメ
チルセルロースナトリウム5重量部とを混合する。次
に、前記混合したセパレータ材の材料を60mg分取し
た後、図1(a)に示した成型用金型装置の成型用金型
11内に投入し、120℃、20kgw/cm2で30
秒間プレスすることにより仮成型する。この時、成型用
金型11としては内径20mmのものを用いた。
ある、熱融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメ
チルセルロースナトリウム5重量部とを混合する。次
に、前記混合したセパレータ材の材料を60mg分取し
た後、図1(a)に示した成型用金型装置の成型用金型
11内に投入し、120℃、20kgw/cm2で30
秒間プレスすることにより仮成型する。この時、成型用
金型11としては内径20mmのものを用いた。
【0052】次に、負極の材料であるTiNiを耐圧容
器(図示せず)に投入し、300℃に昇温した後、10
気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、0.1Torr
に脱気した状態で25℃に徐々に冷却した。その後、2
5℃、1気圧の条件下で一晩貯蔵させ、水素吸蔵合金を
作製した。この水素吸蔵合金となったTiNi2gを上
述の仮成型した本発明によるセパレータ材の入った成型
用金型11に投入し、上から700kgw/cm2でプ
レス成型し取り出して冷却した。こうして、セパレータ
材と負極とが結着して一体化したセパレータ材を準備し
た。この負極の容量は150mAhであった。
器(図示せず)に投入し、300℃に昇温した後、10
気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、0.1Torr
に脱気した状態で25℃に徐々に冷却した。その後、2
5℃、1気圧の条件下で一晩貯蔵させ、水素吸蔵合金を
作製した。この水素吸蔵合金となったTiNi2gを上
述の仮成型した本発明によるセパレータ材の入った成型
用金型11に投入し、上から700kgw/cm2でプ
レス成型し取り出して冷却した。こうして、セパレータ
材と負極とが結着して一体化したセパレータ材を準備し
た。この負極の容量は150mAhであった。
【0053】さらに、この一体化したセパレータ材を、
実施例1で用いたのと同様の正極と組み合わせて、実施
例1と同様に電池を作製した。この電池は実施例1のも
のと比べると、負極とセパレータ材が結着している点
と、負極内にNi金網が含まれていない点で異なる。
実施例1で用いたのと同様の正極と組み合わせて、実施
例1と同様に電池を作製した。この電池は実施例1のも
のと比べると、負極とセパレータ材が結着している点
と、負極内にNi金網が含まれていない点で異なる。
【0054】実施例の電池のサイクルに伴う放電曲線を
図5に示す。本実施例の電池は、実施例1の電池と比べ
て初期の放電容量は同じであるが、サイクルに伴う容量
の減少が少なくなっている。これは、充放電サイクルに
伴う負極水素吸蔵合金の体積変動による水素吸蔵合金の
電極からの脱落や、微粉化による集電不良の発生が押さ
えられているためである。さらに、本実施例3の電池で
は、実施例1の電池と比較して、負極の水素吸蔵合金を
保持するためのNi金網を必要としないので、負極の体
積容量密度を大きくすることができる。
図5に示す。本実施例の電池は、実施例1の電池と比べ
て初期の放電容量は同じであるが、サイクルに伴う容量
の減少が少なくなっている。これは、充放電サイクルに
伴う負極水素吸蔵合金の体積変動による水素吸蔵合金の
電極からの脱落や、微粉化による集電不良の発生が押さ
えられているためである。さらに、本実施例3の電池で
は、実施例1の電池と比較して、負極の水素吸蔵合金を
保持するためのNi金網を必要としないので、負極の体
積容量密度を大きくすることができる。
【0055】〔実施例4〕セパレータの材料として、熱
融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメチルセル
ロースナトリウム5重量部及びホワイトアルミナ(WA
−#500,平均粒径34.0μm)2重量部とを使用
し、このセパレータ材の材料を混合して60mg分取し
た後、図14に示した成型用金型装置の成型用金型11
内に投入し、120℃、20kgw/cm2で約30秒
間プレスして成型することにより、セパレータ材を仮成
型した以外は実施例3と同様にして電池を作製した。
融着性ポリエチレン10重量部とカルボキシメチルセル
ロースナトリウム5重量部及びホワイトアルミナ(WA
−#500,平均粒径34.0μm)2重量部とを使用
し、このセパレータ材の材料を混合して60mg分取し
た後、図14に示した成型用金型装置の成型用金型11
内に投入し、120℃、20kgw/cm2で約30秒
間プレスして成型することにより、セパレータ材を仮成
型した以外は実施例3と同様にして電池を作製した。
【0056】本実施例の電池のサイクルに伴う放電曲線
を図6に示す。実施例3の電池と本実施例の電池とを比
べると、本実施例の電池の方が各サイクル毎の放電容量
が大きく、電極の利用率が高くなっていることがわか
る。また、実施例3の電池と比べ、本実施例の電池の方
は、容量が大きく、サイクルに伴う容量の減少が少ない
電池となっている。
を図6に示す。実施例3の電池と本実施例の電池とを比
べると、本実施例の電池の方が各サイクル毎の放電容量
が大きく、電極の利用率が高くなっていることがわか
る。また、実施例3の電池と比べ、本実施例の電池の方
は、容量が大きく、サイクルに伴う容量の減少が少ない
電池となっている。
【0057】また、本実施例の電池は実施例2の電池と
比べると、負極とセパレータ材が決着している点と、負
極内にNi金網が含まれていない点で異なる。本実施例
の電池は実施例2の電池に比べて初期の放電容量は同じ
であるが、サイクルに伴う容量の減少が少なくなってい
る。また、本実施例の電池は負極の水素吸蔵合金を保持
するためのNi金網を必要としないので、負極の容量密
度を大きくすることができる。
比べると、負極とセパレータ材が決着している点と、負
極内にNi金網が含まれていない点で異なる。本実施例
の電池は実施例2の電池に比べて初期の放電容量は同じ
であるが、サイクルに伴う容量の減少が少なくなってい
る。また、本実施例の電池は負極の水素吸蔵合金を保持
するためのNi金網を必要としないので、負極の容量密
度を大きくすることができる。
【0058】〔実施例5〕セパレータ材の材料である、
熱融着性ポリテトラフルオロエチレン10重量部とポリ
ビニルアルコール4重量部とを混合する。次に、この混
合したセパレータ材料を図15のロール成型装置の26
0℃に加熱した熱圧延成型ロール17、18間に投入
し、シート状のセパレータ材を作製する。本実施例では
20cm幅の熱圧延成型ロールを用いて、最大20cm
幅のセパレータ材を連続的に作製した。
熱融着性ポリテトラフルオロエチレン10重量部とポリ
ビニルアルコール4重量部とを混合する。次に、この混
合したセパレータ材料を図15のロール成型装置の26
0℃に加熱した熱圧延成型ロール17、18間に投入
し、シート状のセパレータ材を作製する。本実施例では
20cm幅の熱圧延成型ロールを用いて、最大20cm
幅のセパレータ材を連続的に作製した。
【0059】次に、負極の材料であるTiNiを耐圧容
器(図示せず)内に投入し、300℃に昇温した後、1
0気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、同温度、0.
1Torrの条件下で、一晩脱気処理して水素吸蔵合金
を作製した。この水素吸蔵合金であるTiNiを上記図
15に示したロール成型装置にて、線径0.1mm、1
00meshのNi金網と一体化したシート状に加工
し、負極を準備する。
器(図示せず)内に投入し、300℃に昇温した後、1
0気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、同温度、0.
1Torrの条件下で、一晩脱気処理して水素吸蔵合金
を作製した。この水素吸蔵合金であるTiNiを上記図
15に示したロール成型装置にて、線径0.1mm、1
00meshのNi金網と一体化したシート状に加工
し、負極を準備する。
【0060】さらに、正極として、水酸化カリウム水溶
液等のアルカリ水溶液中で電気化学的に化成処理を行
い、放電状態にしたシート状の焼結式ニッケル電極を準
備する。なお、正極の容量は500mAh、負極の容量
は800mAhとした。
液等のアルカリ水溶液中で電気化学的に化成処理を行
い、放電状態にしたシート状の焼結式ニッケル電極を準
備する。なお、正極の容量は500mAh、負極の容量
は800mAhとした。
【0061】以上の負極、セパレータ材、正極をこの順
に重ね、渦巻き状に巻き上げて電池容器内に装着し、電
解液である30wt%水酸化カリウム水溶液を供給し、
封口して単3型ニッケル水素電池を組み立てた。
に重ね、渦巻き状に巻き上げて電池容器内に装着し、電
解液である30wt%水酸化カリウム水溶液を供給し、
封口して単3型ニッケル水素電池を組み立てた。
【0062】本実施例の電池の内部では、セパレータ材
中のポリビニルアルコールが膨潤し、その一部は電解液
(水酸化カリウム水溶液)中に溶解・溶出し、熱融着性
ポリテトラフルオロエチレンを主体とする、3次元多孔
体からなるセパレータとなる。普通、ポリテトラフルオ
ロエチレンは電解液等との馴染みが悪いが、本発明のセ
パレータ材の場合はその傾向が小さく、認められなかっ
た。また、このセパレータは、電解液透過性に優れ、イ
オン電導性に優れたセパレータを有する電池となった。
本実施例の放電曲線を図7に示す。
中のポリビニルアルコールが膨潤し、その一部は電解液
(水酸化カリウム水溶液)中に溶解・溶出し、熱融着性
ポリテトラフルオロエチレンを主体とする、3次元多孔
体からなるセパレータとなる。普通、ポリテトラフルオ
ロエチレンは電解液等との馴染みが悪いが、本発明のセ
パレータ材の場合はその傾向が小さく、認められなかっ
た。また、このセパレータは、電解液透過性に優れ、イ
オン電導性に優れたセパレータを有する電池となった。
本実施例の放電曲線を図7に示す。
【0063】本実施例の電池を、さらに余分に100個
作製し、サイクル不良の発生率を試験した。表1の実施
例5の欄に、本実施例の電池の100サイクル毎の不良
の発生数を示す。ここでいう不良とは、回路電圧の電圧
異常、放電電圧異常、充電電圧異常、放電容量が初期容
量に比べて50%以下に低下した場合を指す。
作製し、サイクル不良の発生率を試験した。表1の実施
例5の欄に、本実施例の電池の100サイクル毎の不良
の発生数を示す。ここでいう不良とは、回路電圧の電圧
異常、放電電圧異常、充電電圧異常、放電容量が初期容
量に比べて50%以下に低下した場合を指す。
【0064】〔実施例6〕セパレータ材の材料として、
熱融着性ポリテトラフルオロエチレン10重量部とポリ
ビニルアルコール4重量部及びガラスビーズ(平均粒径
24μm、粒径範囲15〜40μm)2重量部とを使用
し、このセパレータ材の材料を混合した後、図15のロ
ール成型装置の260℃に加熱した20cm幅の熱圧延
成型ロール17、18間に投入し、最大20cm幅のシ
ート状のセパレータ材を作製した以外は実施例5と同様
の方法で電池を作製した。
熱融着性ポリテトラフルオロエチレン10重量部とポリ
ビニルアルコール4重量部及びガラスビーズ(平均粒径
24μm、粒径範囲15〜40μm)2重量部とを使用
し、このセパレータ材の材料を混合した後、図15のロ
ール成型装置の260℃に加熱した20cm幅の熱圧延
成型ロール17、18間に投入し、最大20cm幅のシ
ート状のセパレータ材を作製した以外は実施例5と同様
の方法で電池を作製した。
【0065】本実施例の電池は実施例5の電池と同様
に、電池の内部では、セパレータ材中のポリビニルアル
コールが膨潤し、その一部は電解液(水酸化カリウム水
溶液)中に溶解・溶出し、ガラスビーズの分散された熱
融着性ポリテトラフルオロエチレンを主体とする、3次
元多孔体からなるセパレータとなる。また、本実施例の
電池のセパレータ材は実施例5の電池と同様に、親電解
液性、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセパ
レータを有する電池となった。本実施例の電池のサイク
ルに伴う放電曲線を図8に示す。
に、電池の内部では、セパレータ材中のポリビニルアル
コールが膨潤し、その一部は電解液(水酸化カリウム水
溶液)中に溶解・溶出し、ガラスビーズの分散された熱
融着性ポリテトラフルオロエチレンを主体とする、3次
元多孔体からなるセパレータとなる。また、本実施例の
電池のセパレータ材は実施例5の電池と同様に、親電解
液性、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセパ
レータを有する電池となった。本実施例の電池のサイク
ルに伴う放電曲線を図8に示す。
【0066】また、実施例5と同様、余分に電池を10
0個作製し、サイクル不良の発生率を試験した。結果を
表1の実施例6の欄に示す。
0個作製し、サイクル不良の発生率を試験した。結果を
表1の実施例6の欄に示す。
【0067】放電曲線により、実施例5の電池と本実施
例の電池とを比べると、本実施例の電池の方が各サイク
ル毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高くなってい
ることがわかる。また表1より、不良の発生率が実施例
5の電池よりも本実施例の電池の方が低くなっているこ
とがわかる。これは、本実施例の電池が実施例5の電池
よりも電極巻き上げ工程時の圧縮応力や、充放電反応に
伴う電極の厚さ変化による、セパレータの厚さの増加・
減少による保液力の低下や、多孔度の減少による電池の
特性劣化が少ないためである。
例の電池とを比べると、本実施例の電池の方が各サイク
ル毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高くなってい
ることがわかる。また表1より、不良の発生率が実施例
5の電池よりも本実施例の電池の方が低くなっているこ
とがわかる。これは、本実施例の電池が実施例5の電池
よりも電極巻き上げ工程時の圧縮応力や、充放電反応に
伴う電極の厚さ変化による、セパレータの厚さの増加・
減少による保液力の低下や、多孔度の減少による電池の
特性劣化が少ないためである。
【0068】〔比較例2〕実施例5のセパレータの代わ
りに、アルカリ煮沸処理を施して、親電解液性を付与し
た幅40mmのポリプロピレン製不織布をセパレータと
して用いた単3型ニッケル−水素電池を作製した。この
電池は、セパレータ部以外は前記実施例5と同じ構造を
有している。本比較例2の電池の放電曲線を図9に示
す。
りに、アルカリ煮沸処理を施して、親電解液性を付与し
た幅40mmのポリプロピレン製不織布をセパレータと
して用いた単3型ニッケル−水素電池を作製した。この
電池は、セパレータ部以外は前記実施例5と同じ構造を
有している。本比較例2の電池の放電曲線を図9に示
す。
【0069】また、本比較例の電池は100個余分に作
製し、実施例5と同様の方法でサイクル不良の発生率を
試験した。結果を表1の比較例2の欄に示す。
製し、実施例5と同様の方法でサイクル不良の発生率を
試験した。結果を表1の比較例2の欄に示す。
【0070】放電曲線により、実施例5及び実施例6の
電池と本比較例の電池とを比べると、実施例5及び実施
例6の電池の方が各サイクル毎の放電容量が大きく、電
極の利用率が高くなっていることがわかる。また、表1
より、実施例5及び実施例6の電池の方が本比較例の電
池よりも不良の発生率が低くなっていることがわかる。
電池と本比較例の電池とを比べると、実施例5及び実施
例6の電池の方が各サイクル毎の放電容量が大きく、電
極の利用率が高くなっていることがわかる。また、表1
より、実施例5及び実施例6の電池の方が本比較例の電
池よりも不良の発生率が低くなっていることがわかる。
【0071】〔実施例7〕実施例5で用いたセパレータ
材を、図15に示したロール型成型装置の260℃に加
熱した熱圧延成型ロール17、18間に通し、実施例5
と同様の処理を施したTiNiをシート状に成型された
セパレータ材上に均一に散布し、これをさらに、260
℃に加熱したもう1台の熱圧延成型ロール間に投入し、
セパレータ材とTiNiとからなるシート状の、負極が
結着したセパレータ材シートを作製した。
材を、図15に示したロール型成型装置の260℃に加
熱した熱圧延成型ロール17、18間に通し、実施例5
と同様の処理を施したTiNiをシート状に成型された
セパレータ材上に均一に散布し、これをさらに、260
℃に加熱したもう1台の熱圧延成型ロール間に投入し、
セパレータ材とTiNiとからなるシート状の、負極が
結着したセパレータ材シートを作製した。
【0072】これを用いて、実施例5と同様の単3型ニ
ッケル−水素電池を作製した。本実施例の電池は実施例
5の電池と比べると、負極とセパレータが結着している
点と、負極にNi金網が含まれていない点で異なる。本
実施例の電池の放電曲線を図10に示す。
ッケル−水素電池を作製した。本実施例の電池は実施例
5の電池と比べると、負極とセパレータが結着している
点と、負極にNi金網が含まれていない点で異なる。本
実施例の電池の放電曲線を図10に示す。
【0073】また、本実施例の電池を、さらに余分に1
00個作製し、実施例5と同様にしてサイクル不良の発
生率を試験した。結果を表1の実施例7の欄に示す。放
電曲線により本実施例の電池と実施例5の電池とを比較
すると、初期の放電容量は同じであるが本実施例の電池
の方がサイクルに伴う容量の減少が少なくなっている。
また、表1より、本実施例の電池の方が実施例5の電池
よりも不良の発生率が低いことがわかる。
00個作製し、実施例5と同様にしてサイクル不良の発
生率を試験した。結果を表1の実施例7の欄に示す。放
電曲線により本実施例の電池と実施例5の電池とを比較
すると、初期の放電容量は同じであるが本実施例の電池
の方がサイクルに伴う容量の減少が少なくなっている。
また、表1より、本実施例の電池の方が実施例5の電池
よりも不良の発生率が低いことがわかる。
【0074】また、本実施例は、負極の水素吸蔵合金を
保持するためのNi金網を必要としないので、負極の体
積容量密度を大きくすることができる。
保持するためのNi金網を必要としないので、負極の体
積容量密度を大きくすることができる。
【0075】〔実施例8〕実施例6で用いたセパレータ
材を、図15に示したロール型成型装置の260℃に加
熱した熱圧延成型ロール17、18間に通し、実施例6
と同様の処理を施したTiNiをシート状に成型された
セパレータ材上に均一に散布し、これをさらに、260
℃に加熱したもう1台の熱圧延成型ロール間に投入し、
セパレータ材とTiNiとからなるシート状の、負極が
結着したセパレータ材シートを作製した。これを用い
て、実施例6と同様の単3型ニッケル−水素電池を作製
した。本実施例の電池の放電曲線を図11に示す。
材を、図15に示したロール型成型装置の260℃に加
熱した熱圧延成型ロール17、18間に通し、実施例6
と同様の処理を施したTiNiをシート状に成型された
セパレータ材上に均一に散布し、これをさらに、260
℃に加熱したもう1台の熱圧延成型ロール間に投入し、
セパレータ材とTiNiとからなるシート状の、負極が
結着したセパレータ材シートを作製した。これを用い
て、実施例6と同様の単3型ニッケル−水素電池を作製
した。本実施例の電池の放電曲線を図11に示す。
【0076】また、本実施例の電池Jを余分に100個
作製し、実施例5と同様にサイクル毎の不良の発生件数
を試験した。その結果を表1の実施例8の欄に示す。
作製し、実施例5と同様にサイクル毎の不良の発生件数
を試験した。その結果を表1の実施例8の欄に示す。
【0077】放電曲線により、実施例7の電池と本実施
例の電池とを比べると、本実施例の電池の方が各サイク
ル毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高くなってい
ることがわかる。また表1により本実施例の電池と実施
例8の電池を比較すると、本実施例の電池のほうが、不
良の発生率が低くなっていることがわかる。
例の電池とを比べると、本実施例の電池の方が各サイク
ル毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高くなってい
ることがわかる。また表1により本実施例の電池と実施
例8の電池を比較すると、本実施例の電池のほうが、不
良の発生率が低くなっていることがわかる。
【0078】さらに、本実施例の電池は実施例6の電池
と比べると、負極とセパレータが結着している点と、負
極にNi金網が含まれていない点で異なるが、放電曲線
により比較すると、初期の放電容量は同じであるが、サ
イクルに伴う容量の減少が本実施例の方が少なくなって
いる。また、本実施例の電池は負極の水素吸蔵合金を保
持するためのNi金網を必要としないので、負極の体積
容量密度を大きくすることができる。
と比べると、負極とセパレータが結着している点と、負
極にNi金網が含まれていない点で異なるが、放電曲線
により比較すると、初期の放電容量は同じであるが、サ
イクルに伴う容量の減少が本実施例の方が少なくなって
いる。また、本実施例の電池は負極の水素吸蔵合金を保
持するためのNi金網を必要としないので、負極の体積
容量密度を大きくすることができる。
【0079】〔実施例9〕本発明のセパレータ材の材料
である、無水マレイン酸を置換基として有する変性ポリ
プロピレン10重量部とポリビニルアルコール3重量部
とを混合した後、この混合したセパレータ材の材料を図
15に示したロール成型装置の180℃に加熱した熱圧
延成型ロール17、18間に投入し、シート状のセパレ
ータ材を作製した。本実施例では20cm幅のロールを
用いて、最大20cm幅のセパレータ材を連続的に作製
した。
である、無水マレイン酸を置換基として有する変性ポリ
プロピレン10重量部とポリビニルアルコール3重量部
とを混合した後、この混合したセパレータ材の材料を図
15に示したロール成型装置の180℃に加熱した熱圧
延成型ロール17、18間に投入し、シート状のセパレ
ータ材を作製した。本実施例では20cm幅のロールを
用いて、最大20cm幅のセパレータ材を連続的に作製
した。
【0080】次に、負極の材料であるTiNiを耐圧容
器(図示せず)に投入し、300℃に昇温した後、10
気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、同温度、0.1
Torrの条件下で、一晩脱気処理して水素吸蔵合金を
作製した。この水素吸蔵合金であるTiNiを圧延ロー
ルにて、緑径0.1mm、100meshのNi金網と
一体化したシート状に加工し、負極を準備した。
器(図示せず)に投入し、300℃に昇温した後、10
気圧のガス状の水素を放出、吸収させ、同温度、0.1
Torrの条件下で、一晩脱気処理して水素吸蔵合金を
作製した。この水素吸蔵合金であるTiNiを圧延ロー
ルにて、緑径0.1mm、100meshのNi金網と
一体化したシート状に加工し、負極を準備した。
【0081】さらに、正極として、水酸化カリウム水溶
液等のアルカリ水溶液中で電気化学的に化成処理を行
い、放電状態にしたシート状の焼結式ニッケル電極を準
備した。なお、正極の容量は500mAh、負極の容量
は800mAhであった。
液等のアルカリ水溶液中で電気化学的に化成処理を行
い、放電状態にしたシート状の焼結式ニッケル電極を準
備した。なお、正極の容量は500mAh、負極の容量
は800mAhであった。
【0082】以上の負極、セパレータ材、正極をこの順
に重ね、渦巻き状に巻き上げて電池容器内に装着し、電
解液である30wt%水酸化カリウム水溶液を供給し、
封口して単3型ニッケル水素電池を組み立てた。
に重ね、渦巻き状に巻き上げて電池容器内に装着し、電
解液である30wt%水酸化カリウム水溶液を供給し、
封口して単3型ニッケル水素電池を組み立てた。
【0083】本電池の内部では実施例5と同様に、セパ
レータ材中のポリビニルアルコールが膨潤し、その一部
は電解液(水酸化カリウム水溶液)中に溶解・溶出し、
変性ポリプロピレンを主体とする、3次元多孔体からな
るセパレータとなる。本実施例によれば、親電解液性が
高く、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセパ
レータを有する電池となる。本実施例の電池の放電曲線
を図12に示す。
レータ材中のポリビニルアルコールが膨潤し、その一部
は電解液(水酸化カリウム水溶液)中に溶解・溶出し、
変性ポリプロピレンを主体とする、3次元多孔体からな
るセパレータとなる。本実施例によれば、親電解液性が
高く、電解液透過性に優れ、イオン電導性に優れたセパ
レータを有する電池となる。本実施例の電池の放電曲線
を図12に示す。
【0084】また、この電池を、さらに余分に100個
作製し、実施例5と同様の方法でサイクル不良の発生率
を試験した。結果を表1の実施例9の欄に示す。
作製し、実施例5と同様の方法でサイクル不良の発生率
を試験した。結果を表1の実施例9の欄に示す。
【0085】本実施例は実施例5と比較して、非溶解性
高分子材料にポリテトラフルオロエチレンの代わりに無
水マレイン酸を置換基として有する変性ポリプロピレン
を使用した点で異なるが、放電曲線により本実施例と実
施例6を比較すると、本実施例の方が各サイクルの容量
が大きく、電極の利用率が高くなっていることがわか
る。また、表1により本実施例と実施例5を比較すると
本実施例の方が不良の発生率が低くなっていることがわ
かる。
高分子材料にポリテトラフルオロエチレンの代わりに無
水マレイン酸を置換基として有する変性ポリプロピレン
を使用した点で異なるが、放電曲線により本実施例と実
施例6を比較すると、本実施例の方が各サイクルの容量
が大きく、電極の利用率が高くなっていることがわか
る。また、表1により本実施例と実施例5を比較すると
本実施例の方が不良の発生率が低くなっていることがわ
かる。
【0086】〔実施例10〕セパレータ材の材料とし
て、無水マレイン酸を置換基として有する変性ポリプロ
ピレン10重量部とポリビニルアルコール3重量部及び
ガラスビーズ(平均粒径24μm、粒径範囲15〜40
μm)2重量部とを混合した後、この混合したセパレー
タ材の材料を図15に示したロール成型装置の180℃
に加熱した幅20cmの熱圧延成型ロール17、18間
に投入し、最大幅20cmのシート状のセパレータ材を
作製した以外は実施例9と同様にして、電池を作製し
た。本実施例の電池の放電曲線を図13に示す。
て、無水マレイン酸を置換基として有する変性ポリプロ
ピレン10重量部とポリビニルアルコール3重量部及び
ガラスビーズ(平均粒径24μm、粒径範囲15〜40
μm)2重量部とを混合した後、この混合したセパレー
タ材の材料を図15に示したロール成型装置の180℃
に加熱した幅20cmの熱圧延成型ロール17、18間
に投入し、最大幅20cmのシート状のセパレータ材を
作製した以外は実施例9と同様にして、電池を作製し
た。本実施例の電池の放電曲線を図13に示す。
【0087】また、この電池を更に、100個余分に作
製し、実施例5と同様の方法でサイクル不良の発生率を
試験した。結果を表1の実施例10の欄に示す。
製し、実施例5と同様の方法でサイクル不良の発生率を
試験した。結果を表1の実施例10の欄に示す。
【0088】放電曲線により実施例9の電池と本実施例
の電池とを比べると、本実施例の電池の方が各サイクル
毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高くなっている
ことがわかる。また、表1より本発明と実施例9とを比
べると本発明の方が不良の発生率が低くなっていること
がわかる。
の電池とを比べると、本実施例の電池の方が各サイクル
毎の放電容量が大きく、電極の利用率が高くなっている
ことがわかる。また、表1より本発明と実施例9とを比
べると本発明の方が不良の発生率が低くなっていること
がわかる。
【0089】また、本実施例のセパレータ材は、実施例
9の電池Kのセパレータ材に比べて、電極巻き上げ工程
時の圧縮応力や、充放電反応に伴う電極の厚さ変化によ
る、セパレータの厚さの増加・減少による保液力の低下
や、多孔度の減少による電池の特性劣化が少ない、優れ
た電池を作製することができた。
9の電池Kのセパレータ材に比べて、電極巻き上げ工程
時の圧縮応力や、充放電反応に伴う電極の厚さ変化によ
る、セパレータの厚さの増加・減少による保液力の低下
や、多孔度の減少による電池の特性劣化が少ない、優れ
た電池を作製することができた。
【0090】以上示したように、本実施例及び比較例の
電池では、セパレータ材の成型及び負極とセパレータ材
との結着に熱融着を用いたが、ニトロセルロース、ポリ
エチレンオキサイド等を用いて、スピンキャスト等の方
法で成型と同時に結着、一体化することも可能である。
尚、溶液とはペースト状のものを含む。
電池では、セパレータ材の成型及び負極とセパレータ材
との結着に熱融着を用いたが、ニトロセルロース、ポリ
エチレンオキサイド等を用いて、スピンキャスト等の方
法で成型と同時に結着、一体化することも可能である。
尚、溶液とはペースト状のものを含む。
【0091】本実施例及び比較例の電池では、負極活物
質にTiNiを用いたものしか示さなかったが、これ以
外の水素吸蔵合金、例えば、希土類系合金の一種である
LaNi5やMmNi5(Mm:ミッシュメタルといい、
数種のランタノイドの混合物)及び、そのNiやLa,
Mmを各種遷移元素で置換したもの(一例を挙げるとL
aNi3.5Co0.7Al0.8やMmNi2.0Co2.2A
l0.8)、ZrV系合金、TiCo等を用いることも可
能である。
質にTiNiを用いたものしか示さなかったが、これ以
外の水素吸蔵合金、例えば、希土類系合金の一種である
LaNi5やMmNi5(Mm:ミッシュメタルといい、
数種のランタノイドの混合物)及び、そのNiやLa,
Mmを各種遷移元素で置換したもの(一例を挙げるとL
aNi3.5Co0.7Al0.8やMmNi2.0Co2.2A
l0.8)、ZrV系合金、TiCo等を用いることも可
能である。
【0092】また、一般に、正極の主成分である正極合
剤は、正極活物質、導電剤及び結着剤を含む。場合によ
っては、鉄板にニッケルメッキを施したパンチングメタ
ルやニッケル金網を内部導電体として含ませることもあ
る。上記正極活物質としては、例えば二酸化マンガン、
酸化ニッケル、三酸化タングステン、二酸化鉛、三酸化
モリブデン等の酸化剤が挙げられるが、二酸化マンガン
及び本実施例で使用した酸化ニッケルが好適である。
剤は、正極活物質、導電剤及び結着剤を含む。場合によ
っては、鉄板にニッケルメッキを施したパンチングメタ
ルやニッケル金網を内部導電体として含ませることもあ
る。上記正極活物質としては、例えば二酸化マンガン、
酸化ニッケル、三酸化タングステン、二酸化鉛、三酸化
モリブデン等の酸化剤が挙げられるが、二酸化マンガン
及び本実施例で使用した酸化ニッケルが好適である。
【0093】また、上記導電剤とは、合剤中の電子導電
性を確保するために加えられる電子導電性物質である。
この例としては、アセチレンブラック、人造黒鉛、グラ
ファイト、カーボンブラック、ニッケル粉末等が挙げら
れるが、グラファイト、ニッケル粉末が好適である。
性を確保するために加えられる電子導電性物質である。
この例としては、アセチレンブラック、人造黒鉛、グラ
ファイト、カーボンブラック、ニッケル粉末等が挙げら
れるが、グラファイト、ニッケル粉末が好適である。
【0094】さらに、上記結着剤とは、前記二種の粉末
の結着性・成型性を高めるために加えられる物質であ
る。この例としては、カルボキシメチルセルロース、ポ
リテトラフルオロエチレン、カルボキメチルセルロース
の塩、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、寒天、メ
チルセルロース等が挙げられる。前記導電剤及び結着剤
は正極合剤中に3〜20重量%ずつ配合される。
の結着性・成型性を高めるために加えられる物質であ
る。この例としては、カルボキシメチルセルロース、ポ
リテトラフルオロエチレン、カルボキメチルセルロース
の塩、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、寒天、メ
チルセルロース等が挙げられる。前記導電剤及び結着剤
は正極合剤中に3〜20重量%ずつ配合される。
【0095】
【表1】
【0096】
【発明の効果】本発明の電池の製造方法によれば、電池
の製造時に親電解液性の付与工程が不必要になり、乾式
で電池を組み立てることが可能となる。さらに、電池容
器内に、正極、負極、セパレータ材を組み込んだ状態で
電解液を供給することより、電池へのセパレータ材の組
み込み後に、セパレータ材に加わる圧縮応力を、セパレ
ータ材らからの可溶性材料の溶出により吸収緩和できる
ため、電池組立後のセパレータ材の強度を確保できる。
の製造時に親電解液性の付与工程が不必要になり、乾式
で電池を組み立てることが可能となる。さらに、電池容
器内に、正極、負極、セパレータ材を組み込んだ状態で
電解液を供給することより、電池へのセパレータ材の組
み込み後に、セパレータ材に加わる圧縮応力を、セパレ
ータ材らからの可溶性材料の溶出により吸収緩和できる
ため、電池組立後のセパレータ材の強度を確保できる。
【0097】また、本発明によれば充放電を繰り返して
も親電解液性の低下しないセパレータ材を備えた電池を
得ることができるため、電極の利用率が高く、容量密度
の大きい、サイクル特性に優れた電池を作製できる。
も親電解液性の低下しないセパレータ材を備えた電池を
得ることができるため、電極の利用率が高く、容量密度
の大きい、サイクル特性に優れた電池を作製できる。
【図1】実施例1に係る電池の組み立て工程を説明する
図である。
図である。
【図2】実施例1に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図3】実施例2に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図4】比較例1に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図5】実施例3に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図6】実施例4に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図7】実施例5に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図8】実施例6に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図9】比較例2に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図10】実施例7に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図11】実施例8に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図12】実施例9に係る電池の放電曲線を示す図であ
る。
る。
【図13】実施例10に係る電池の放電曲線を示す図で
ある。
ある。
【図14】本発明のセパレータ材を成型するための成型
用金型装置の構成図である。
用金型装置の構成図である。
【図15】本発明のセパレータ材を成型するためのロー
ル成型装置の構成図である。
ル成型装置の構成図である。
【図16】本発明のセパレータ材を成型するための超音
波融着装置の構成図である。
波融着装置の構成図である。
【図17】本発明のセパレータ材を成型するためのスピ
ンキャスト法の説明図である。
ンキャスト法の説明図である。
【図18】本発明のセパレータ材を成型するためのスプ
レーキャスト法の説明図である。
レーキャスト法の説明図である。
1 電解液 2 負極 3 セパレータ材 3' セパレータ 4 正極缶 6 正極
Claims (1)
- 【請求項1】 所定の電解液に対して非溶解性を有する
高分子材料と、前記電解液に対して可溶性を有する可溶
性材料との混合物からなるセパレータ材料を用いた電池
の製造方法において、 上記電解液の溶媒として水を用い、かつ、電池容器内に
正極、負極、上記セパレータ材を組み込んだ状態で、上
記溶媒又は電解液を供給することにより、上記電池容器
内で上記セパレータ材から上記可溶性材料を上記溶媒又
は電解液中に溶出させ、上記可溶性材料として、上記水に溶解して電解質となる
塩基性酸化物又は塩基性水酸化物を用いることを特徴と
する 電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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