JP4703154B2 - アルカリ蓄電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正極と負極がセパレーターを介して渦巻状に巻回された渦巻状電極群とアルカリ電解液とを外装缶内に備えたアルカリ蓄電池およびその製造方法に関する。
近年、二次電池(蓄電池)の用途が拡大して、携帯電話、ノートパソコン、電動工具、電動自転車、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)など広範囲にわたって用いられるようになった。このうち、特に、電動工具、電動自転車、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)などの高出力が求められる用途においては、ニッケル−水素蓄電池やニッケル−カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電池が用いられるようになった。この種の高出力の用途に用いられるアルカリ蓄電池においては、高容量化を目的として各部品の体積が削減されるようになった。例えば、セパレータにおいては薄型化を行うことによってセパレータの体積を低減することが特許文献1にて提案されるようになった。
この特許文献1にて提案されたセパレータにおいては、分割繊維と融着繊維との混合繊維を抄紙してシート状とし、親水化処理した後、所定の見かけ密度になるように厚み加工を行うことにより作製されるものである。これにより、薄型化が可能で、親水性に優れたセパレータが得られるようになり、ガス透過率が優れて、ショート発生率が低いアルカリ蓄電池が得られるようになる。
特開平11−162440号公報
ところで、この種のアルカリ蓄電池においては、セパレータを介して正極と負極を渦巻状に巻回することが行われるが、体積を低減させるためには、巻回時の巻き取り圧力を大きくする必要がある。ところが、巻回時に巻き取り圧力を大きくすると、セパレータは押し潰されることとなる。ここで、セパレータが押し潰されると、電解液の保液性が低下するとともに、電解液の移動も妨げられることとなる。この場合、電解液の移動が妨げられることは、充放電時の抵抗因子となって内部抵抗が上昇することとなる。この結果、特に、大電流による充放電時に抵抗電圧降下が生じて、高率充放電特性が低下するという問題が生じた。
そこで、本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、セパレータの保液性が向上しかつ電解液の移動が容易になるように巻回圧力を調整して、巻回時のセパレータの潰れを抑制し、高率での充放電特性が向上したアルカリ蓄電池が提供できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のアルカリ蓄電池においては、セパレータは横断面形状が円形状の繊維と、円形状の繊維が縦方向に分割された分割繊維との混合物からなり、渦巻状電極群に配置されて正極および負極のどちらとも接触しない部位のセパレータの厚みをT1(m)とし、正極および負極に接触する部位のセパレータの厚みはT2(m)で目付をDとした場合に、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有するとともに、D/T2<5.3×105(g/m3)の関係を有することを特徴とする。
このように、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を有すると、正、負極間に存在するセパレータの潰れが抑制された状態の渦巻状電極群となることが明らかになった。これにより、セパレータ中に電解液を保持するのに十分な空隙が確保できるようになり、電解液の移動が妨げられることがなくなって、高い放電電圧が維持されるようになる。一方、0.65<T2/T1≦1.00、およびD/T2<5.3×105(g/m3)の両方の関係を満たさない場合は、高率放電時に高い放電電圧が維持されなく、急激に放電性が低下することが分かった。
また、0.65<T2/T1≦1.00を満たしていても、D/T2<5.3×105(g/m3)を満たさない場合は、高率放電時に放電性が大きく低下することが分かった。以上のことから、電池作製時のセパレータの潰れを抑制して高い放電性を得るためには、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を満たすことが必要であることが分かった。
この場合、上述のような関係を有するセパレータを備えたアルカリ蓄電池とするには、横断面形状が円形状の繊維と、円形状の繊維が縦方向に分割された分割繊維との混合物からなるセパレーターを熱処理して所定の厚みになるように調厚する熱処理工程と、この熱処理により所定の厚みに調厚されたセパレーターを介して正極と負極を渦巻状に巻回するとともに、巻回後の渦巻状電極群に配置されて正極および負極のどちらとも接触しない部位のセパレータの厚みをT1(m)とし、正極および負極に接触する部位のセパレータの厚みはT2(m)で目付をDとした場合に、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を有するように巻き取り圧力を調整しながら渦巻状に巻回する巻回工程とを備えるようにすればよい。
以下に、本発明をニッケル−水素蓄電池に適用した場合の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。なお、図1はセパレータを介して正極板と負極板を積層した状態を模式的に示す斜視図である。図2はセパレータを介して正極板と負極板を渦巻状に巻回する状態を模式的に示す平面図である。図3はニッケル−水素蓄電池の縦断面を模式的に示す断面図である。図4は正極および負極に接触する部位のセパレータの厚み(T2)に対する該部の目付(D)との比率(D/T2)と、150Aで10秒間放電した後の電池電圧との関係を示す図である。図5は渦巻状電極群に配置されて正極および負極のどちらとも接触しない部位のセパレータの厚み(T1)に対する正極および負極に接触する部位のセパレータの厚み(T2)の比率(T2/T1)と、150Aで10秒間放電した後の電池電圧との関係を示す図である。
1.ニッケル正極
多孔性ニッケル焼結基板を硝酸ニッケルと硝酸コバルトと硝酸亜鉛の混合水溶液(含浸液)に浸漬して、多孔性ニッケル焼結基板の細孔内に硝酸ニッケル、硝酸コバルトおよび硝酸亜鉛を保持させた。この後、この多孔性ニッケル焼結基板を25質量%の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液中に浸漬して、硝酸ニッケル、硝酸コバルトおよび硝酸亜鉛をそれぞれ水酸化ニッケル、水酸化コバルトおよび水酸化亜鉛に転換させた。
ついで、充分に水洗してアルカリ溶液を除去した後、乾燥を行って、多孔性ニッケル焼結基板の細孔内に水酸化ニッケルを主成分とする活物質を充填した。このような活物質充填操作を所定回数(例えば6回)繰り返して、多孔性焼結基板の細孔内に水酸化ニッケルを主体とする活物質の充填密度が2.5g/cm3になるように充填した。この後、室温で乾燥させた後、所定の寸法に切断してニッケル正極板11を作製した。
2.水素吸蔵合金負極
一方、ミッシュメタル(Mm)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、およびマンガン(Mn)を混合した後、この混合物をアルゴンガス雰囲気の高周波誘導炉で誘導加熱して合金溶湯とした。この合金溶湯を公知の方法で鋳型に流し込み、冷却して、組成式がMmNiaCobAlcMnd(但し、a,b,c,dは比率を表す数値)で表される水素吸蔵合金のインゴットを作製した。
この水素吸蔵合金インゴットを機械的粉砕法により、所定の平均粒子径(例えば、60μm)になるまで粉砕して、水素吸蔵合金粉末とした。ついで、得られた水素吸蔵合金粉末100質量部に対して、結着剤としてポリビニルピロリドン(PVP)と、ポリエチレンオキサイド(PEO)を混合して水素吸蔵合金ペーストを作製した。この水素吸蔵合金ペーストをパンチングメタルからなる芯体の両面に塗布し、室温で乾燥させた後、所定の厚みに圧延し、所定の寸法に切断して水素吸蔵合金負極板12を作製した。
3.セパレータ
ポリプロピレンとポリエチレンの2種類の高分子樹脂を放射状に配列してなる繊維径が15μmで横断面形状が円形状の複合分割繊維50質量部と、中心部をポリプロピレンとしてその表面にポリエチレンを配列してなる芯鞘構造を持つ繊維径が15μmで横断面形状が円形状の融着繊維20質量部と、繊維径が約10μmのポリプロピレン繊維30質量部とを混合する。この後、乾式あるいは湿式で目付が70g/m2となるように抄紙して複合基布とする。これに高圧水流を噴射して繊維を交絡させると同時に、複合分割繊維を分割する。
この後、加熱して低融点高分子樹脂であるポリエチレンを溶融させて繊維の交点を熱溶着させて厚みが調整された不織布とした。その後、スルフォン化処理により親水性を付与させたものを、カレンダー処理を施してセパレータ13(a,x)を作製した。この場合、厚み(元厚)が0.200mmとなるように調整して作製したセパレータ13をセパレータaとし、厚み(元厚)が0.160mmとなるように調整して作製したセパレータ13をセパレータxとした。
4.渦巻状電極群
(1)実施例1
ついで、上述のようにして作製したニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(a)とを用意した。この後、これらを図2に示すように、ニッケル正極板11とセパレータ13(a)および水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(a)が巻芯20を間にして互いに相対向するように配置する。ついで、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.30MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13(a)を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを実施例1の渦巻状電極群10aとした。
この場合、この渦巻状電極群10aを用いて、後述するようニッケル−水素蓄電池を作製した後、所定のサイクルの充放電を行った。ついで、この充放電後のニッケル−水素蓄電池から渦巻状電極群10aを取り出してこれを解体し、セパレータ13の極板非対向部(巻芯部)13aの厚み(T1)と、極板対向部13bの厚み(T2)と、極板対向部13bの目付(D)を測定した。その結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.192mm(T1=0.192mm)で、極板対向部13bの厚みは0.151mm(T2=0.151mm)で、極板対向部13bの目付は67.2g/m2(D=67.2g/m2)であった。
(2)実施例2
上述した実施例1と同様に、ニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(a)とを用い、上述と同様に、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.35MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを実施例2の渦巻状電極群10bとした。この場合、上述した実施例1と同様に渦巻状電極群10bを解体して、各部を測定した結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.191mm(T1=0.191mm)で、極板対向部13bの厚みは0.142mm(T2=0.142mm)で、極板対向部13bの目付は67.1g/m2(D=67.1g/m2)であった。
(3)実施例3
また、上述した実施例1と同様に、ニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(a)とを用い、上述と同様に、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.40MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを実施例3の渦巻状電極群10cとした。この場合、上述した実施例1と同様に渦巻状電極群10cを解体して、各部を測定した結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.192mm(T1=0.192mm)で、極板対向部13bの厚みは0.127mm(T2=0.127mm)で、極板対向部13bの目付は67.1g/m2(D=67.1g/m2)であった。
(4)実施例4
また、上述した実施例1と同様に、ニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(a)とを用い、上述と同様に、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.25MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを実施例4の渦巻状電極群10dとした。この場合、上述した実施例1と同様に渦巻状電極群10dを解体して、各部を測定した結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.192mm(T1=0.192mm)で、極板対向部13bの厚みは0.159mm(T2=0.159mm)で、極板対向部13bの目付は67.2g/m2(D=67.2g/m2)であった。
(5)比較例1
また、上述した実施例1と同様に、ニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(a)とを用い、上述と同様に、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.50MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを比較例1の渦巻状電極群10xとした。この場合、上述した実施例1と同様に渦巻状電極群10xを解体して、各部を測定した結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.191mm(T1=0.191mm)で、極板対向部13bの厚みは0.118mm(T2=0.118mm)で、極板対向部13bの目付は67.1g/m2(D=67.2g/m2)であった。
(6)比較例2
さらに、ニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(x)とを用い、上述と同様に、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.30MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを比較例2の渦巻状電極群10yとした。この場合、上述した実施例1と同様に渦巻状電極群10yを解体して、各部を測定した結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.153mm(T1=0.153mm)で、極板対向部13bの厚みは0.118mm(T2=0.118mm)で、極板対向部13bの目付は67.2g/m2(D=67.2g/m2)であった。
(6)比較例3
また、ニッケル正極板11と、水素吸蔵合金負極板12とセパレータ13(x)とを用い、上述と同様に、一対の加圧ローラ21,22を巻芯20に0.25MPaの加圧力を付与しながら押し当てて巻芯20を回転させ、セパレータ13を介してニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12が相対向するように渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、これを比較例3の渦巻状電極群10zとした。この場合、上述した実施例1と同様に渦巻状電極群10zを解体して、各部を測定した結果、極板非対向部(巻芯部)13aの厚みは0.152mm(T1=0.152mm)で、極板対向部13bの厚みは0.122mm(T2=0.122mm)で、極板対向部13bの目付は67.1g/m2(D=67.1g/m2)であった。
5.ニッケル−水素蓄電池
ついで、これらの渦巻状電極群10a〜10dおよび渦巻状電極群10x〜10zを用いて、これらの渦巻状電極群10a〜10dおよび渦巻状電極群10x〜10zの上端部のニッケル正極板11の極板芯体であるパンチングメタルの端部に正極集電体14を溶接するとともに、下端部の水素吸蔵合金負極板12の極板芯体であるパンチングメタルの端部に負極集電体15を溶接して、渦巻状電極体をそれぞれ作製した。ついで、得られた各渦巻状電極体を外装缶16内に挿入した後、負極集電体15を介して外装缶16の缶底に溶接するとともに、正極集電体14から延出する正極リード(図示せず)を正極蓋17の底部に溶接した。
この後、外装缶16内に電解液(例えば、KOH,LiOH,NaOHからなり7mol/lとなるアルカリ水溶液)を注入し、更に外装缶16の開口部を正極蓋17と正極キャップ18よりなる封口体により封止して、公称容量が6000mAhのニッケル−水素蓄電池10(A〜DおよびX〜Z)をそれぞれ作製した。ここで、電極群10aを用いたものを蓄電池Aとし、電極群10bを用いたものを蓄電池Bとし、電極群10cを用いたものを蓄電池Cとし、電極群10dを用いたものを蓄電池Dとした。また、電極群10xを用いたものを蓄電池Xとし、電極群10yを用いたものを蓄電池Yとし、電極群10zを用いたものを蓄電池Zとした。
6.試験
ついで、上述のように作製したニッケル−水素蓄電池A〜Dおよびニッケル−水素蓄電池X〜Zを用いて、室温(25℃)の温度環境で、これらの各蓄電池A〜Dおよび蓄電池X〜Zを1It(6000mA)の充電電流で0.5時間充電(50%充電)した後、開路状態で1時間放置した。ついで、150Aの放電電流で10秒間放電を行って、10秒放電後の電池電圧(V)を求めると下記の表1に示すような結果が得られた。
また、下記の表1の結果から、ニッケル正極板11および水素吸蔵合金負極板12に接触する部位(極板対向部)13bのセパレータの厚み(T2)に対する該部の目付(D)との比率(D/T2)と、150Aで10秒間放電した後の電池電圧(V)との関係をグラフに表すと図4に示すような結果となった。また、渦巻状電極群に配置されてニッケル正極板11および水素吸蔵合金負極板12に接触しない部位(極板非対向部)13aのセパレータの厚み(T1)に対するニッケル正極板11および水素吸蔵合金負極板12に接触する部位(極板対向部)13bのセパレータの厚み(T2)の比率(T2/T1)と、150Aで10秒間放電した後の電池電圧(V)との関係をグラフに表すと図5に示すような結果となった。
Figure 0004703154
上記表1および図4、図5の結果から明らかなように、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を満たす実施例1〜4の電極群を用いた蓄電池A,B,C,Dにおいては、T2/T1やD/T2が低下するに伴い、150A放電時の10秒後の電圧(V)がやや低下していることが分かる。一方、0.65<T2/T1≦1.00の関係、D/T2<5.3×105(g/m3)の関係の両方の関係を満たさない比較例1の電極群を用いた蓄電池Xにおいては、150A放電時の10秒後の電圧(V)が急激に低下していることが分かる。また、0.65<T2/T1≦1.00の関係を満たしていても、D/T2<5.3×105(g/m3)の関係を満たさない比較例2および比較例3の電極群を用いた蓄電池Y、Zでは、蓄電池A,B,C,Dに比べて150A放電時の10秒後の電圧(V)が大きく低下していることが分かる。
これは、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を満たすことで、ニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12との間に存在する部位(極板対向部)13bのセパレータの潰れが抑制された状態となり、セパレータ13b中に電解液を保持するのに十分な空隙が確保できたためと考えられる。このようにセパレータ13b中に十分な電解液が保持されることで、電解液の移動が妨げられることがなくなって、高い放電電圧が維持されたと考えられる。以上のことから、電池作製時のセパレータの潰れを抑え、正,負極間のセパレータ体積密度を低減し、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を満たすことで高い放電性が得られることが分かった。
以上に述べたように、本発明においては、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を満たすように、電池作製時にニッケル正極板11と水素吸蔵合金負極板12との間に存在する部位(極板対向部)13bのセパレータ潰れを抑制することで、放電性に有利なアルカリ蓄電池を提供することが可能となる。
セパレータを介して正極板と負極板を積層した状態を模式的に示す斜視図である。 セパレータを介して正極板と負極板を渦巻状に巻回する状態を模式的に示す平面図である。 ニッケル−水素蓄電池(単電池)の断面を模式的に示す断面図である。 正極および負極に接触する部位のセパレータの厚み(T2)に対する該部の目付(D)との比率(D/T2)と、150Aで10秒間放電した後の電池電圧との関係を示す図である。 渦巻状電極群に配置されて正極および負極のどちらとも接触しない部位のセパレータの厚み(T1)に対する正極および負極に接触する部位のセパレータの厚み(T2)の比率(T2/T1)と、150Aで10秒間放電した後の電池電圧との関係を示す図である。
符号の説明
10a,10b,10c,10d…渦巻状電極群、11…ニッケル正極板、12…水素吸蔵合金負極板、13…セパレータ、13a…極板非対向部(巻芯部)、13b…極板対向部、14…正極集電体、15…負極集電体、16…外装缶、17…正極蓋、18…正極キャップ、20…巻芯、21,22…加圧ローラ

Claims (4)

  1. 正極と負極がセパレーターを介して渦巻状に巻回された渦巻状電極群とアルカリ電解液とを外装缶内に備えたアルカリ蓄電池であって、
    前記セパレータは横断面形状が円形状の繊維と、円形状の繊維が縦方向に分割された分割繊維との混合物からなり、
    前記渦巻状電極群に配置されて正極および負極のどちらとも接触しない部位のセパレータの厚みをT1(m)とし、正極および負極に接触する部位のセパレータの厚みはT2(m)で目付をD(g/m2)とした場合に、
    0.65<T2/T1≦1.00の関係を有するとともに、D/T2<5.3×105(g/m3)の関係を有することを特徴とするアルカリ蓄電池。
  2. 前記セパレータは、スルフォン化処理、グラフト処理、フッ素ガス処理、放電処理から選択される少なくとも1つの親水化処理が施されたポリオレフィンを含む基材を備えていることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ蓄電池。
  3. 前記横断面形状が円形状の繊維は鞘成分がポリエチレンで芯成分がポリプロピレンからなる芯鞘型融着繊維であって、該芯鞘型融着繊維によって前記分割繊維が結合されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルカリ蓄電池。
  4. 正極と負極をセパレーターを介して渦巻状に巻回した渦巻状電極群が収容された外装缶内にアルカリ電解液を注液して製造するアルカリ蓄電池の製造方法であって、
    横断面形状が円形状の繊維と、円形状の繊維が縦方向に分割された分割繊維との混合物からなるセパレーターを熱処理して所定の厚みになるように調厚する熱処理工程と、
    前記熱処理により所定の厚みに調厚されたセパレーターを介して正極と負極を渦巻状に巻回するとともに、巻回後の前記セパレータの前記渦巻状電極群に配置されて正極および負極のどちらとも接触しない部位の厚みをT1(m)とし、正極および負極に接触する部位のセパレータの厚みはT2(m)で目付をDとした場合に、0.65<T2/T1≦1.00の関係を有し、かつD/T2<5.3×105(g/m3)の関係を有するように巻き取り圧力を調整しながら渦巻状に巻回する巻回工程とを備えたことを特徴とするアルカリ蓄電池の製造方法。
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