JP3219430B2 - 超伝導コイル装置 - Google Patents
超伝導コイル装置Info
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- JP3219430B2 JP3219430B2 JP17799091A JP17799091A JP3219430B2 JP 3219430 B2 JP3219430 B2 JP 3219430B2 JP 17799091 A JP17799091 A JP 17799091A JP 17799091 A JP17799091 A JP 17799091A JP 3219430 B2 JP3219430 B2 JP 3219430B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、トロイダル型超伝導コ
イル装置のコイル構造に関する。
イル装置のコイル構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のトロイダル型超伝導コイル装置の
構成を図５に示す。図５に示すように、トロイダル型超
伝導コイル装置は、超伝導コイル１１、超伝導コイル１
１を巻き付けるための巻芯１２、超伝導コイル１１を外
側から締め付ける外周補強バンド１３、巻芯１２の軸方
向に超伝導コイル１１を締め付ける端板１４および締付
けボルト１５より構成される。
構成を図５に示す。図５に示すように、トロイダル型超
伝導コイル装置は、超伝導コイル１１、超伝導コイル１
１を巻き付けるための巻芯１２、超伝導コイル１１を外
側から締め付ける外周補強バンド１３、巻芯１２の軸方
向に超伝導コイル１１を締め付ける端板１４および締付
けボルト１５より構成される。
【０００３】ところで、超伝導コイル１１には、通電時
に電磁力が作用する。この電磁力は、半径方向（拡張
力）および軸方向に大別される。図４はコイルに働く軸
方向電磁力の作用概念を示すもので、この電磁力１７は
超伝導コイル１１の軸方向圧縮変位１８をもたらす。超
伝導コイル１１に軸方向圧縮変位１８が生じると、内部
摩擦発熱あるいは誘導電流による発熱により、超伝導コ
イル１１にクエンチ（超伝導状態から常伝導状態への転
移現象）が発生する。
に電磁力が作用する。この電磁力は、半径方向（拡張
力）および軸方向に大別される。図４はコイルに働く軸
方向電磁力の作用概念を示すもので、この電磁力１７は
超伝導コイル１１の軸方向圧縮変位１８をもたらす。超
伝導コイル１１に軸方向圧縮変位１８が生じると、内部
摩擦発熱あるいは誘導電流による発熱により、超伝導コ
イル１１にクエンチ（超伝導状態から常伝導状態への転
移現象）が発生する。
【０００４】したがって、超伝導コイル１１の上記変位
１８をできるだけ小さく抑えることが超伝導コイル設計
製作上、非常に重要である。そこで、一般には、超伝導
コイル１１の側面に端板１４が設けられ、この端板１４
を締付けボルト１５により巻芯１２の軸方向に押し付け
ることで、初期圧縮力が導入されている。
１８をできるだけ小さく抑えることが超伝導コイル設計
製作上、非常に重要である。そこで、一般には、超伝導
コイル１１の側面に端板１４が設けられ、この端板１４
を締付けボルト１５により巻芯１２の軸方向に押し付け
ることで、初期圧縮力が導入されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構造では、図６に示すように締付力１９による
端板１４の撓み（図中点線）により圧縮内力２０が不均
一な分布となる。このため、初期圧縮内力２０の不足す
る領域では電磁力作用時に超伝導コイル１１に緩みが生
じ、クエンチ発生の原因となる。
た従来の構造では、図６に示すように締付力１９による
端板１４の撓み（図中点線）により圧縮内力２０が不均
一な分布となる。このため、初期圧縮内力２０の不足す
る領域では電磁力作用時に超伝導コイル１１に緩みが生
じ、クエンチ発生の原因となる。
【０００６】本発明は上記のような点に鑑みなされたも
ので、超伝導コイルにおける軸方向初期圧縮力導入時の
面圧分布の不均一性を排除することのできる超伝導コイ
ル装置を提供することを目的とする。
ので、超伝導コイルにおける軸方向初期圧縮力導入時の
面圧分布の不均一性を排除することのできる超伝導コイ
ル装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、巻芯に巻装さ
れた超伝導コイルを上記巻芯の軸方向に締め付ける端板
部材を備えた超伝導コイル装置において、上記端板部材
の締め付け時の撓みに対応する曲率を有する曲面スペ−
サ部材を上記超伝導コイルと上記端板部材との間に配設
することにより、初期軸方向圧縮力導入時の超伝導コイ
ル内部応力の均一化を図り、電磁力作用時のコイル内部
の緩みを防止するようにしたものである。
れた超伝導コイルを上記巻芯の軸方向に締め付ける端板
部材を備えた超伝導コイル装置において、上記端板部材
の締め付け時の撓みに対応する曲率を有する曲面スペ−
サ部材を上記超伝導コイルと上記端板部材との間に配設
することにより、初期軸方向圧縮力導入時の超伝導コイ
ル内部応力の均一化を図り、電磁力作用時のコイル内部
の緩みを防止するようにしたものである。
【０００８】
【作用】従来構造におけるコイル圧縮内力の不均一分布
の発生は端板部材の撓み変形に起因するものであり、本
発明では超伝導コイルと端板部材との間に曲面スペ−サ
部材を挿入することにより、圧縮内力を均一化できる。
の発生は端板部材の撓み変形に起因するものであり、本
発明では超伝導コイルと端板部材との間に曲面スペ−サ
部材を挿入することにより、圧縮内力を均一化できる。
【０００９】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例に係
る超伝導コイル装置を説明する。
る超伝導コイル装置を説明する。
【００１０】図１に本発明の一実施例に係るトロイダル
型超伝導コイル装置の正面部分断面図を示し、図２にそ
の側面部分断面図を示す。図１および図２において、巻
芯１２に巻装された超伝導コイル１１とこれを巻芯１２
の軸方向に締め付けるための端板１４の他、締付ボルト
１５、外周補強バンド１３は従来技術と同じである。本
発明において、従来と異なる点は曲面スペ−サ１６が設
けられていることである。
型超伝導コイル装置の正面部分断面図を示し、図２にそ
の側面部分断面図を示す。図１および図２において、巻
芯１２に巻装された超伝導コイル１１とこれを巻芯１２
の軸方向に締め付けるための端板１４の他、締付ボルト
１５、外周補強バンド１３は従来技術と同じである。本
発明において、従来と異なる点は曲面スペ−サ１６が設
けられていることである。
【００１１】すなわち、同実施例では、端板１４の締め
付けによる超伝導コイル１１への軸方向の初期圧縮力導
入の際に、図３に示すような圧縮内力２０の均一化を図
るため、超伝導コイル１１の両側面で、かつ、端板１４
との間にそれぞれ曲面スペ−サ１６が配設されている。
この曲面スペ−サ１６の形状は、超伝導コイル１１の側
面と接する側は平坦面で、端板１４と接する側は外側に
凸な曲面を有するド−ナツ状である。この曲面の形状寸
法は、超伝導コイル１１の剛性および端板１４の剛性を
考慮し、端板１４の変形解析によって求められる。
付けによる超伝導コイル１１への軸方向の初期圧縮力導
入の際に、図３に示すような圧縮内力２０の均一化を図
るため、超伝導コイル１１の両側面で、かつ、端板１４
との間にそれぞれ曲面スペ−サ１６が配設されている。
この曲面スペ−サ１６の形状は、超伝導コイル１１の側
面と接する側は平坦面で、端板１４と接する側は外側に
凸な曲面を有するド−ナツ状である。この曲面の形状寸
法は、超伝導コイル１１の剛性および端板１４の剛性を
考慮し、端板１４の変形解析によって求められる。
【００１２】このような構成により、図３に示すように
締付力１９によって端板１４が撓んでも（図中点線）、
その端板１４は曲面スペ−サ１６の曲面に平均して接触
するため、結果として圧縮内力２０を均一化できる。こ
れにより、超伝導コイル１１の緩みによるクエンチの発
生を防止することができる。
締付力１９によって端板１４が撓んでも（図中点線）、
その端板１４は曲面スペ−サ１６の曲面に平均して接触
するため、結果として圧縮内力２０を均一化できる。こ
れにより、超伝導コイル１１の緩みによるクエンチの発
生を防止することができる。
【００１３】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、超伝導コ
イルと軸圧縮導入用治具としての端板部材との間に、端
板部材の締め付け時の撓みに対応する曲率を有する曲面
スペ−サを挿入することにより、超伝導コイルに導入さ
れる軸圧縮内力が均一化され、以下の効果が得られる。 （１）高面圧領域におけるコイル絶縁破壊の防止。 （２）低面圧領域における電磁力作用時のコイル緩みに
伴うクエンチの防止。 上記効果によりコイルの性能は格段に上昇する。
イルと軸圧縮導入用治具としての端板部材との間に、端
板部材の締め付け時の撓みに対応する曲率を有する曲面
スペ−サを挿入することにより、超伝導コイルに導入さ
れる軸圧縮内力が均一化され、以下の効果が得られる。 （１）高面圧領域におけるコイル絶縁破壊の防止。 （２）低面圧領域における電磁力作用時のコイル緩みに
伴うクエンチの防止。 上記効果によりコイルの性能は格段に上昇する。
【図１】本発明の一実施例に係る超伝導コイル装置の構
成を示す正面図。
成を示す正面図。
【図２】同実施例の超伝導コイル装置の構成を示す側面
図。
図。
【図３】同実施例におけるコイル初期圧縮内力の分布を
説明するための図。
説明するための図。
【図４】トロイダル型超伝導コイルにおける作用電磁力
を説明するための図。
を説明するための図。
【図５】従来の超伝導コイル装置の構成を概略的に示す
側面図。
側面図。
【図６】従来のコイル初期圧縮内力の分布を説明するた
めの図。
めの図。
１１…超伝導コイル、１２…巻芯、１３…外周補強バン
ド、１４…端板、１５…締付ボルト、１６…曲面スペ−
サ、１７…電磁力、１８…軸方向圧縮変位、１９…締付
力、２０…圧縮内力。
ド、１４…端板、１５…締付ボルト、１６…曲面スペ−
サ、１７…電磁力、１８…軸方向圧縮変位、１９…締付
力、２０…圧縮内力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 俊英 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目１番 １号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01F 6/00 - 6/06 H01F 27/28 - 27/32
Claims (1)
- 【請求項１】 巻芯に巻装された超伝導コイルと、 この超伝導コイルを上記巻芯の軸方向に締め付ける端板
部材と、 この端板部材の締め付け時の撓みに対応する曲率を有
し、上記超伝導コイルと上記端板部材との間に配設され
る曲面スペーサ部材とを具備してなることを特徴とする
超伝導コイル装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17799091A JP3219430B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 超伝導コイル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17799091A JP3219430B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 超伝導コイル装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0529127A JPH0529127A (ja) | 1993-02-05 |
| JP3219430B2 true JP3219430B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=16040615
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17799091A Expired - Fee Related JP3219430B2 (ja) | 1991-07-18 | 1991-07-18 | 超伝導コイル装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3219430B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101091199B1 (ko) * | 2010-01-13 | 2011-12-09 | 한국전기연구원 | 초전도 전력저장 장치용 코일 보빈 |
| KR101243318B1 (ko) * | 2011-10-27 | 2013-03-13 | 한국전기연구원 | 초전도 전력저장 장치용 코일 보빈 |
-
1991
- 1991-07-18 JP JP17799091A patent/JP3219430B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0529127A (ja) | 1993-02-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010710 |
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