JP3452595B2 - 磁石回転子 - Google Patents

磁石回転子

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JP3452595B2
JP3452595B2 JP27071592A JP27071592A JP3452595B2 JP 3452595 B2 JP3452595 B2 JP 3452595B2 JP 27071592 A JP27071592 A JP 27071592A JP 27071592 A JP27071592 A JP 27071592A JP 3452595 B2 JP3452595 B2 JP 3452595B2
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善一郎 小林
伴文 高橋
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アイチエレック株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本考案は、密閉型圧縮機等に使用
される電動機の回転子に関し、特に永久磁石界磁を備え
た回転子に関する。 【0002】 【従来の技術】密閉型圧縮機に使用される磁石を装着し
た回転子は、遠心力によって磁石が飛散しないための補
強と、磁石粉等が回転子外部へ極力漏れないための密閉
とを目的として、保護部材によって回転子の外周部と軸
方向両端部をそれぞれ覆って構成される。 【0003】図8及び図9は上記回転子の構造を示す断
面図であり、例えば特開平2−246748号公報等に
開示されるものである。この回転子は、厚肉円筒形のヨ
ーク鉄心1の外周部に瓦状の磁石2を複数個配置し、こ
の磁石2の外周部に薄肉の金属管3を嵌着し、一方磁石
2の軸方向両端には端板4,4を装着して構成されてい
る。 【0004】ヨーク鉄心1は、軸孔6、クランプピン挿
通孔7、磁石の位置決めのための突起8をそれぞれ有
し、一般に円形薄鉄板を多数積層するとともにカシメク
ランプ部13によって薄鉄板相互をかしめて固着するこ
とにより形成される。磁石2はフェライト等の硬質磁性
材により形成された瓦状片よりなり、これを複数個略等
配状に配置して、金属管3の締め付けによって固定す
る。 【0005】金属管3は、耐遠心力のための補強と外周
部の密封を行うものであり、引張強度に優れ且つ非磁性
体のものが適するため、一般にステンレス等が用いら
れ、板状素材を丸めて溶接することによって管状に形成
し、これを焼きばめまたは圧入またはその両方の組み合
わせによって装着する。端板4,4は、磁石2の軸方向
両端部を密閉するものであり、金属製の円形平板が使用
される。端板4,4と金属管3とはすきま嵌合となって
おり、端板4,4とヨーク鉄心1とはそれぞれの内部を
軸方向に貫通する複数のクランプピン9によって相互が
固定されている。10は金属管3の端部を内径側へ折り
曲げて形成した折り曲げ部であり、このような折り曲げ
部10を設けることにより、端板4との隙間を小さくし
て密閉効果を向上させ、同時に金属管3の抜け止めを図
っている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記回転子を構成する
各部材は、各々仕上がり寸法のばらつきが存在するため
に、このばらつきに対して組立上配慮する必要がある。
ヨーク鉄心1と磁石2の軸方向長さの相対関係において
は、それぞれが1%程度の仕上がり寸法のばらつきを有
しているため、一般には、ヨーク鉄心1の寸法の下限値
を磁石2の寸法の上限値が上回ることのないように両者
の寸法が決められている。このため、磁石2とヨーク鉄
心1との間には段差5,5が生じ、磁石2と端板4,4
との間には隙間が生じることになる。 【0007】上記仕上がり寸法のばらつきは、磁石2の
外径と金属管3の内径との相対関係においても顕著であ
り、これらのばらつきによって両者の嵌合におけるしめ
しろが大きく変動する。このしめしろが小さすぎた場
合、磁石2に対する金属管3の締め付け力が弱くなり、
磁石2の固定が不十分となってしまう。この結果、前述
したように磁石2と端板4,4との間には隙間が生じて
いるので、、電動機の運転によって磁石2が軸方向にず
れ、磨耗によって鉄粉や磁石粉を生じて、これらが端板
4と金属管3の隙間から回転子外部へ漏れることにな
る。 【0008】また、上記磁石2の軸方向へのずれに起因
して、振動や騒音が増大したり、回転系のバランスが崩
れてさらに振動や騒音を発し易いものとなってしまう問
題がある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、磁石の外周部
に嵌着された金属管と磁石の軸方向端部を覆う端板とを
備えた永久磁石回転子において、磁石の軸方向長さをヨ
ーク鉄心の長さより短く形成し、前記端板はその外径部
をヨーク鉄心とは逆方向に折り曲げて盆状に形成して装
着されており、この端板外径部の折り曲げ部の先端を覆
って金属管の端部を内径側へ折り曲げることによって、
端板の外径部を前記磁石と前記ヨーク鉄心の段差へ陥没
させて前記磁石に当接させて構成したものである。上記
磁石とヨーク鉄心の段差は、磁石の軸方向の両端に設け
てもよいし、一端のみに設けてもよい。 【0010】 【作用】端板の外径部が磁石の端部に当接して構成され
るため、電動機の運転等によって磁石が軸方向にずれる
ことがない。 【0011】 【実施例】本発明による回転子の関連技術を図1に示
す。図1において、回転子の端板4a,4aは、符号1
1で示される外径部が磁石2とヨーク鉄心1の段差へ陥
没して、磁石2の端部に当接するように構成されてい
る。この端板4a,4aの外径部が変形を受ける前の状
態を示したものが図2であり、この時点においては、端
板4a及び金属管3a共ほぼ従来同様の形態となってい
る。端板4aの材料としては、非磁性体が望ましく、例
えば黄銅等を用いれば成形加工も容易であって一層好ま
しい。 【0012】図2に示す状態に組み立てられた回転子
は、従来同様金属管3aの端部が内径側へ折り曲げられ
て折り曲げ部10a,10aが形成される。このとき、
折り曲げの押圧力は端板4a,4aの外周部にも作用し
て、端板4a,4aも同時に成形される。図1に示すよ
うに、金属管3a端部の折り曲げ部10aの曲げ角度
は、やや大きく形成した方が端板4a,4aの成形が容
易となる。図1に示す構成によって、磁石2が軸方向へ
ずれるスペースがなくなり、端板4aと金属管の折り曲
げ部10aの塑性変形によって磁石2の位置が保持され
る。 【0013】尚、実際の回転子の組立においては、回転
子の一端面を基準面として組み立てる場合が多く、この
場合は、磁石2が端板4aの一方に当接した状態で組み
上がるため、磁石2とヨーク鉄心1との段差は磁石2の
一端のみに生じる。従ってこのような場合は、金属管3
aの端部の折り曲げによって、磁石2との間に隙間を生
じている側の端板4aのみに対して、その外径部を陥没
させて磁石2の端部に当接するように構成すればよい。 【0014】また、金属管3aの折り曲げ部10a,1
0aのうちの一方は、磁石2の外周部へ嵌着する前工程
で予め形成しておくこともできる。この様子を図3,図
4及び図5に示す。図3において、金属管3aは、プレ
ス成形等により円筒の一端を内径側へ折り曲げることに
よって、予め一方の折り曲げ部10aが形成されてい
る。この金属管3aは、すでに形成された折り曲げ部1
0a側からプレスによって押圧され、折り曲げ部10a
が形成されていない側から磁石2の外周部へ圧入され
る。このとき、必要に応じて、高周波加熱等により金属
管3aを加熱した後嵌入するようにしてもよい。金属管
3aは、予め形成された折り曲げ部10aの存在によっ
て腰が強く形成されており、従って押圧によって座屈等
を生じ難い長所を有している。 【0015】このように子め折り曲げ部10aを形成し
ておけば、折り曲げ部10aの成形時の圧迫を磁石2に
及ぼすことなく、また金属管3aの内周側にも成形型を
配置できて、折り曲げ部10aの精度及び仕上がり形状
を良好にすることができる。尚、図3に示す組立におい
ては、下側が基準面となっているため、磁石2は下側の
端板4aに当接しており、上側にヨーク鉄心1との段差
5を生じている。 【0016】図3に示すようにして金属管3aを磁石2
の外周部へ圧入していくと、やがて図4に示すように、
金属管3aの折り曲げ部10aが上側の端板4aに当接
する。さらに押圧して金属管3aを圧入すると、上側の
端板4aの外径部が押圧されてくぼみ、段差5内に陥没
して図5に示すように磁石2の上側端面に当接する。こ
ののち、金属管3aの下側端部を内径側へ折り曲げるこ
とによって回転子が完成する。この場合、下側の端板4
aと磁石2との間には隙間がないので、下側の端板4a
の外径部は変形させる必要はない。 【0017】図1に示した回転子において、金属管3a
の折り曲げ部10aを形成する際に、金属管3aの軸方
向端部を内径側へ向けて押圧すると、磁石2の軸方向端
部の外周側コーナー部分14(図2参照)に押圧力が作
用する。磁石2は面に対する圧迫には強いのであるが、
コーナー部分に圧迫が集中すると割れ易く、金属管3a
の折り曲げによって磁石2のコーナー部分14に割れや
この割れに伴う磁石粉が発生し易い。図3乃至図5に示
した製法によれば、金属管3aの上側の折り曲げ部10
aは磁石2を圧迫することなく形成でき、また下側の折
り曲げ部を形成する際の圧迫は軽度で済むため、上記磁
石コーナー部分の割れの心配が解消できる。 【0018】本発明は、この問題を端板形状を変更する
ことによって改善するものであり図6に示す回転子であ
る。これは、先ず、図7に示すように、外径部を予め折
り曲げ成形した盆状の端板4bを形成し、この端板4b
を装着した後、端板4bの折り曲げ部12の先端を覆っ
て金属管3bの端部を内径側へ折り曲げて折り曲げ部1
0bを形成したものである。そしてこの金属管3bの折
り曲げによって、端板4bの外径部11bを磁石2とヨ
ーク鉄心1の段差へ陥没させて磁石2に当接するように
構成してある。このように構成することにより、金属管
3bを折り曲げる際の押圧部を磁石2から遠ざけること
ができ、磁石2へ加わる押圧力を軽減することができ
る。勿論、図6及び図7に示す端板4bと図1乃至図5
に示す製法とを組み合わせて回転子を製作しても構わな
い。 【0019】 【発明の効果】本発明によれば、磁石の外径と金属管の
内径との嵌合のしめしろが小さくて、金属管による磁石
の固定が不十分となった場合でも、電動機の運転によっ
て磁石が軸方向にずれることがなく、鉄粉や磁石粉の発
生がなく、振動や騒音の発生も防止される効果があり、
回転子の品質が向上できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の関連技術を示す回転子の正面断面図。 【図2】図1の回転子における金属管の端部を折り曲げ
る前の状態を示す正面断面図。 【図3】本発明の関連技術における金属管を嵌着する工
程の一例を説明する正面断面図。 【図4】本発明の関連技術における金属管を嵌着する工
程の一例を説明する正面断面図。 【図5】図3及び図4に示す工程を終えた状態を示す正
面断面図。 【図6】本発明の実施例を示す回転子の正面断面図。 【図7】図6の回転子における金属管の端部を折り曲げ
る前の状態を示す正面断面図。 【図8】従来例を示す回転子の平面断面図。 【図9】従来例を示す回転子の正面断面図。 【符号の説明】 1 ヨーク鉄心 2 磁石 3,3a,3b 金属管 4,4a,4b 端板 5 段差 6 軸孔 9 クランプピン 10,10a,10b 金属管の折り曲げ部 12 端板外径部の折り曲げ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/27

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 軸孔を有するヨーク鉄心と、このヨーク
    鉄心の外周部に装着された磁石と、この磁石の外周部に
    嵌着された金属管と、前記磁石の軸方向端部を覆う端板
    とを具備する磁石回転子において、前記磁石はその軸方
    向長さを前記ヨーク鉄心の長さより短く形成して装着さ
    れており、前記端板はその外径部をヨーク鉄心とは逆方
    向に折り曲げて盆状に形成して装着され、前記端板外径
    部の折り曲げ部の先端を覆って前記金属管の端部を内径
    側へ折り曲げることによって、前記端板の外径部を前記
    磁石と前記ヨーク鉄心の段差へ陥没させて前記磁石に当
    接させて構成したことを特徴とする磁石回転子。
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KR100415825B1 (ko) * 1999-01-22 2004-01-31 삼성전자주식회사 영구자석형 전동기의 회전자 조립방법
JP5741960B2 (ja) * 2012-10-19 2015-07-01 株式会社デンソー 回転子およびそれを用いた回転電機
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