JP3219104B2 - 受信機 - Google Patents

受信機

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JP3219104B2
JP3219104B2 JP03555892A JP3555892A JP3219104B2 JP 3219104 B2 JP3219104 B2 JP 3219104B2 JP 03555892 A JP03555892 A JP 03555892A JP 3555892 A JP3555892 A JP 3555892A JP 3219104 B2 JP3219104 B2 JP 3219104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はRDSデータを利用す
る受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】ヨーロッパにおけるFM放送局の中に
は、本来のオーディオ信号にRDSデータを付加してい
る放送局がある。
【0003】このRDSデータは、放送局や番組などに
関するデジタルデータの集まりであり、このRDSデー
タには、 PIコード ‥‥‥プログラム識別コード。国名コー
ド、番組コードなどを有する。 PSデータ ‥‥‥放送局名を示すキャラクタデータ。 PTYコード‥‥‥番組内容の識別コード。ニュース、
軽音楽、教育、スポーツ、情報などの番組内容を5ビッ
トのコードで示している。 などのデータが含まれている。
【0004】そして、このRDSデータにエラー訂正用
のエンコード処理が行われ、このエンコード処理の行わ
れたRDSデータにより、周波数が57kHz(これは、ス
テレオパイロット信号の周波数19kHzの3倍の値)のサ
ブキャリア信号が平衡変調され、その被変調信号が、モ
ノラル信号あるいはステレオコンポジット信号に加算さ
れて周波数多重化され、この多重化信号がFM波により
送信される。
【0005】なお、以下の説明においては、RDSデー
タも送信している放送局を「RDS局」と呼ぶ。
【0006】そして、RDSデータを利用した受信方法
として、 1. RDSサーチキーを押すと、受信帯域のサーチを開
始する。 2. RDS局を受信したときには、そこでサーチを停止
し、以後、そのRDS局の受信を続行する。 という受信方法が考えられている。なお、以下、このよ
うな受信方法を「RDSサーチ」と呼ぶ。
【0007】図8は、そのRDSサーチのできる受信回
路の一例を示す。すなわち、図8において、受信回路1
0はシンセサイザ方式に構成されているもので、アンテ
ナ11の受信信号が電子同調方式のアンテナ同調回路1
2に供給されて目的とする周波数f12のFM放送波信号
S12が取り出される。
【0008】そして、この信号S12が、高周波アンプ1
3を通じてミキサ回路14に供給されるとともに、VC
O21から周波数f21が、例えば、 f21=f12+10.7[MHz] ‥‥‥ (1) の発振信号S21が取り出され、この信号S21がミキサ回
路14に局部発振信号として供給され、信号S12は中間
周波信号S14(中間周波数は10.7MHz)に周波数変換さ
れる。そして、この中間周波信号S14が、中間周波アン
プ15を通じてFM復調回路16に供給されてオーディ
オ信号(モノラル信号あるいはステレオコンポジット信
号)S17と、RDSデータにより変調された被変調信号
S31とが取り出され、信号S17が、ローパスフィルタ1
7及び低周波アンプ18を通じてスピーカ19に供給さ
れる。
【0009】そして、このとき、VCO21は、回路2
2〜25とともに、PLL20を構成している。すなわ
ち、VCO21からの信号S21が、可変分周回路22に
供給されて1/Nの周波数に分周され、この分周信号が
位相比較回路23に供給されるとともに、発振回路24
から基準周波数、例えば周波数50kHzの発振信号が取り
出され、この発振信号が比較回路23に供給され、その
比較出力がローパスフィルタ25を通じてVCO21に
その制御電圧として供給される。また、フィルタ25の
出力電圧が、同調回路12に選局電圧として供給され
る。
【0010】したがって、定常状態においては、分周回
路22からの分周信号と、発振回路24の発振信号とは
周波数が等しいので、このときの発振信号S21の周波数
f21は、 f21=N×50[kHz] ‥‥‥ (2) となり、(1) 、(2) 式から f12=N×0.05−10.7[MHz] となる。
【0011】したがって、分周比Nを、1964〜2374の間
において、「1」ずつ変化させれば、局部発振周波数f
21が、98.2MHz〜118.7 MHzの間を50kHzの間隔で変化
するので、受信周波数f12は、87.5MHz〜108.0 MHzの
周波数帯を50kHzの周波数ステップで、かつ、分周比N
に対応して変化することになる。
【0012】さらに、40はシステムコントロール用の
マイクロコンピュータを示し、41はそのCPU、42
は各種の処理ルーチン及び例えば図9及び図10に示す
処理ルーチン100が書き込まれているROM、43は
ワークエリア用のRAM、44は各種のデータを記憶す
るためのメモリで、これらメモリ42〜44はシステム
バス49を通じてCPU41に接続されている。
【0013】この場合、メモリ44は、電気的に消去及
び書き込みのできるROMとされ、あるいは、図示はし
ないが、電池によりバックアップされたRAMとされ、
すなわち、メモリ44は不揮発性メモリとされ、電源を
オフにしたときでも、書き込まれたデータを保持できる
ようにされている。
【0014】また、51は出力ポート、52、53は入
力ポート、54はキーインターフェイス回路で、これら
回路51〜54はシステムバス49を通じてCPU41
に接続されている。そして、ポート51は分周回路22
に接続され、後述するプログラムが実行されて分周回路
22に分周比Nがセットされる。
【0015】さらに、復調回路16からそのFM復調出
力及び中間周波信号S14の一部が検出回路35に供給さ
れ、受信信号S12の受信レベルが規定値以上で、かつ、
その受信信号S12に正しく同調しているときには“1”
となり、そうでないときには“0”となる同調検出信号
S35が取り出され、この信号S35がポート52に供給さ
れる。
【0016】また、復調回路16からの信号S17、S31
がバンドパスフィルタ31に供給されてRDSデータに
よる被変調信号S31が取り出され、この信号S31が復調
回路32に供給されてRDSデータS32が復調され、こ
のRDSデータS32がデコーダ回路33に供給されてエ
ラー訂正が行われてからポート53に供給される。さら
に、このとき、デコーダ回路33からRDSデータS32
の誤り訂正の結果を示す信号S33、すなわち、デコーダ
回路32から出力されたRDSデータS32のエラーの有
無を示すエラーフラグS33が取り出され、このフラグS
33もポート53に供給される。
【0017】さらに、インターフェイス回路54には、
操作キーとして、アップキーKUP、ダウンキーKDW、登
録キーKRG、RDSアップサーチキーKRU、RDSダウ
ンサーチキーKRD、選局キーKN0〜KN9が接続される。
この場合、キーKUP〜KN9は、いずれもノンロックタイ
プのプッシュスイッチにより構成される。
【0018】そして、アップキーKUP及びダウンキーK
DWは、これらを押したとき、受信周波数f12を50kHzス
テップで上昇あるいは下降させるためのものである。ま
た、登録キーKRGは、現在受信中の放送局の周波数デー
タ、例えば分周比Nをメモリ44の所定のアドレスに登
録するためのものである。
【0019】さらに、RDSサーチキーKRU、KRDは、
RDS局を周波数の上昇方向あるいは下降方向にサーチ
するためのものであり、選局キーKN0〜KN9は、これを
押したとき、そのキーに登録されている放送局(周波数
f12)を選局するためのものである。
【0020】また、54はディスプレイコントローラ、
61は表示装置で、この表示装置61は、受信周波数な
どをデジタル表示するものである。
【0021】このような構成によれば、CPU41がル
ーチン100を実行することにより、次のような処理が
行われる。 《電源のオン》電源をオンにすると、CPU41の処理
がルーチン100のステップ101からスタートし、次
にステップ102において、ラストチャンネルのデー
タ、すなわち、前回電源をオフにしたときに受信してい
た放送局の分周比Nが、メモリ44の所定のアドレスか
ら読み出され、この分周比Nが次のステップ103にお
いて分周回路22にセットされる。したがって、電源を
オンにすると、前回電源をオフにしたときに受信してい
た放送局が受信される。
【0022】そして、次のステップ104において、デ
ィスプレイコントローラ55に所定のデータが供給さ
れ、表示装置61に、現在受信中の放送局に関するデー
タ、例えば放送局名が表示され、さらに、受信中の放送
局がRDS局であれば、そのRDSデータ、あるいはR
DSデータに基づくデータも表示される。
【0023】続いて、CPU41の処理はステップ10
4からステップ111に進み、このステップ111にお
いて、キーKUP〜KN9からの入力があるかどうかがチェ
ックされ、そのキー入力がないときには、処理はステッ
プ111を繰り返してキー入力待ちとなる。
【0024】《キー入力、選局、登録》ステップ111
において、キー入力待ちとなっているとき、キーKUP〜
KN9のうちの任意のキーを押すと、処理はステップ11
1からステップ112に進み、このステップ112にお
いて、ステップ111で入力されたキーがRDSアップ
サーチキーKRUであるかどうかがチェックされ、キーK
RUではないときには、処理はステップ112からステッ
プ113に進み、このステップ113において、ステッ
プ111で入力されたキーがRDSダウンサーチキーK
RDであるかどうかがチェックされ、キーKRDではないと
きには、処理はステップ119に進む。
【0025】そして、このステップ119において、サ
ーチキーKRU、KRD以外のキー入力に対する処理が、以
下のように行われる。
【0026】〈キーKUPあるいはキーKDWによる選局〉
ステップ111のキー入力が、アップキーKUPあるいは
ダウンキーKDWのときには、ポート51から分周回路2
2にセットされた分周比Nが、現在の値よりも「1」だ
け大きくあるいは小さくされる。ただし、分周比Nが、
その最大値あるいは最小値を越えたときには、最小値あ
るいは最大値とされる。
【0027】したがって、キーKUPあるいはKDWを押す
と、その押すごとに、受信周波数f12が50kHzずつ上昇
あるいは下降し、任意の周波数の放送を選局することが
できる。なお、この選局後、その分周比Nが、メモリ4
4の所定のアドレスにラストチャンネルのデータとして
書き込まれる。
【0028】〈登録〉任意の放送局が選局されていると
き、ステップ111において、登録キーKRGを押しなが
ら選局キーKN0〜KN9のうちの任意の選局キーKNi(i
=0〜9のいずれか)を押したときには、メモリ44の
うち、押されたキーKNiに対応するアドレスに、このと
き選局されている放送局の分周比Nが書き込まれる。
【0029】したがって、このキー操作により、任意の
放送局を、選局キーKN0〜KN9のうちの任意のキーKNi
に登録することができる。
【0030】〈選局キーKN0〜KN9による選局〉選局キ
ーKNiに放送局が登録されているとき、ステップ111
において、任意の選局キーKNiを押すと、メモリ44の
うち、押されたキーKNiに対応するアドレスから、そこ
に書き込まれている放送局の分周比Nが読み出され、こ
の分周比Nが分周回路22にセットされる。なお、この
選局後、その分周比Nが、メモリ44の所定のアドレス
にラストチャンネルのデータとして書き込まれる。した
がって、このキー操作により、選局キーKN0〜KN9に登
録されている放送局を選局することができる。
【0031】以上のようにして、ステップ119におい
て、アップキーKUP、ダウンキーKDWあるいは選局キー
KN0〜KN9による選局、あるいは登録キーKRGによる登
録などが行われる。
【0032】そして、ステップ119の処理が終了する
と、処理はステップ111に戻り、再びキー入力待ちと
なる。
【0033】《RDSサーチ》ステップ111におい
て、キー入力待ちとなっているとき、RDSサーチキー
KRUあるいはKRDを押すと、処理はステップ111から
ステップ112に進むが、ステップ111で入力された
キーがRDSアップサーチキーKRUのときには、処理は
ステップ112からステップ114に進み、このステッ
プ114において、変数DがD=1とされ、その後、処
理はステップ121に進む。
【0034】また、ステップ111で入力されたキーが
RDSダウンサーチキーKRDのときには、処理はステッ
プ111からステップ112を通じてステップ113に
進むが、さらに、このステップ113からステップ11
5に進み、このステップ115において、D=−1とさ
れ、その後、処理はステップ121に進む。
【0035】そして、ステップ121においては、分周
回路22の分周比Nが値Dだけインクリメントあるいは
ディクリメントされる。なお、このとき、分周比Nが、
その最大値あるいは最小値を越えたときには、最小値あ
るいは最大値とされる。
【0036】したがって、RDSサーチキーKRUあるい
はKRDを押すと、受信周波数が、まず、50kHzだけ高く
あるいは低くされる。
【0037】そして、次に処理はステップ122に進
み、このステップ122において、 同調検出信号S35のチェック が行われる。この場合、同調検出信号S35をチェックす
ることにより、受信レベルが規定値以上の放送波に正し
く同調しているかどうかを知ることができる。
【0038】そして、この項のチェックの結果、放送
波に正しく同調しているときには、処理はステップ12
2からステップ123に進む。
【0039】そして、このステップ123において、 RDSデータS32の有無のチェック が行われる。この場合、RDSデータS32の有無をチェ
ックすることにより、RDSデータS32を送信している
放送局を選局しているかどうかを知ることができる。ま
た、RDSデータS32の有無のチェックは、そのIDデ
ータにより行うことができる。そして、この項のチェ
ックの結果、RDSデータS32を送信している放送局を
受信しているときには、処理はステップ123からステ
ップ124に進む。
【0040】そして、このステップ124において、 エラーフラグS33のチェック が行われる。この場合、現在選局している放送局に対し
てRF相互変調やマルチパスなどの受信障害を生じてい
れば、あるいはその受信レベルがRDSデータの受信に
適さないほど低ければ、RDSデータS32にエラーを生
じている可能性があり、エラーフラグS33がそれを示し
ている。
【0041】そこで、この項のチェックの結果、エラ
ーフラグS33がエラーの生じていないことを示している
ときには、このときのRDSデータS32は有効であるか
ら、現在選局している放送局は、RDS局であり、か
つ、受信に適しているとみなし、処理はステップ124
からステップ125に進む。
【0042】そして、このステップ125において、デ
ィスプレイコントローラ55に所定のデータが供給さ
れ、表示装置61に、現在受信中の放送局に関するデー
タ、例えば放送局名が表示されるとともに、受信したR
DSデータS32、あるいはRDSデータS32に基づくデ
ータも表示される。
【0043】続いて、ステップ126において、現在の
分周比Nが、メモリ44の所定のアドレスにラストチャ
ンネルのデータとして書き込まれ、その後、処理はステ
ップ111に戻り、再びキー入力待ちとなる。
【0044】しかし、ステップ122において、項の
チェックの結果、受信レベルが規定値以上の放送波に同
調していないときには、処理はステップ122からステ
ップ127に進む。また、ステップ123において、
項のチェックの結果、受信した放送局がRDS局ではな
いときにも、処理はステップ123からステップ127
に進む。さらに、ステップ124において、項のチェ
ックの結果、エラーフラグS33がエラーの生じているこ
とを示しているときにも、処理はステップ124からス
テップ127に進む。
【0045】そして、ステップ127においては、キー
KUP〜KN9からのキー入力があるかどうかがチェックさ
れ、ないときには、処理はステップ127からステップ
121に戻り、キー入力があるときには、ステップ12
7からステップ112に戻る。
【0046】したがって、キーKUP〜KN9の操作をして
いないときには、ステップ121〜124、127が繰
り返されてRDS局がサーチされ、有効なRDS局が選
局されると、ステップ125、126によりそのRDS
局の選局状態が続くことになる。また、RDS局のサー
チ中、キーKUP〜KN9を操作すれば、以後、その操作し
たキーにしたがった動作が行われることになる。
【0047】こうして、図8の受信機によれば、RDS
サーチキーKRUあるいはKRDを押すと、RDS局のサー
チが行われ、RDS局が見つかると、そのRDS局でサ
ーチが自動的に停止してそのRDS局の受信状態とな
る。すなわち、RDSサーチを実行できる。
【0048】しかも、その場合、図8の受信機によれ
ば、RDSデータS32にエラーのない放送局を有効なR
DS局とみなして、サーチを停止するようにしているの
で、RDSデータS32を確実に表示することができる。
【0049】すなわち、RDS局のサーチ時、RDSデ
ータS32による被変調信号S31を検出したら、そのRD
Sサーチを停止させることもできるが、その場合には、
マルチパスなどの受信障害によりRDSデータS32の質
が悪いときでも、RDSサーチが停止し、そのRDSサ
ーチが停止したにもかかわらずRDSデータS32による
情報、例えば放送局名が表示されないという問題を生じ
ることがある。しかし、図8の受信機によれば、ステッ
プ124によりRDSデータS32にエラーがないことを
確認したときのみ、RDSサーチを停止し、そのRDS
局の受信を続けるようにしているので、RDSサーチが
停止したときには、必ずRDSデータS32による情報、
例えば放送局名を表示することができる。
【0050】さらに、ステップ124によりRDSデー
タS32にエラーがないことを確認する前に、ステップ1
22、1123において、放送の有無やRDSデータS
32の有無をチェックし、これらのチェックに合格したと
きのみ、RDSデータS32のエラーをチェックするよう
にしているので、有効なRDS局を素早く見つけること
ができる。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】ところが、RDSサー
チに、項のように、RDSデータS32に対するエラー
フラグS33を利用すると、正常なRDS局を受信したと
きでも、RDSサーチが停止しない場合のあることが判
明した。
【0052】すなわち、RDSサーチ中、受信周波数f
12は放送の行われていない周波数を通過するが、このと
き、FM復調回路16からは、信号S17、S31に代わっ
て局間ノイズ信号(いわゆるホワイトノイズ信号)が出
力され、この局間ノイズ信号がバンドパスフィルタ31
を通じて復調回路32に供給される。したがって、この
とき、復調回路32からはランダムなノイズ信号が出力
され、このノイズ信号がデコーダ33に供給されるの
で、デコーダ33からのエラーフラグS33はエラーを示
す状態にセットされる。そして、このエラーフラグS33
のセット状態は、RDSサーチがRDS局を受信するま
で続く。
【0053】そして、RDSサーチが進んでRDS局が
受信され、RDSデータS32が復調回路32から出力さ
れると、デコーダ33はそのRDSデータS32に対して
デコード処理を行う。
【0054】ところが、このとき、デコーダ33は、1
組のRDSデータS32が供給されたらそのデコード結果
にしたがって直ちにエラーフラグS33をセットあるいは
リセットするものではなく、何組かのRDSデータS32
によりデコーダ33の同期をとり、同期が取れたら、続
くRDSデータS32をデコードし、このデコード結果に
したがって、エラーフラグS33をセットあるいはリセッ
トしている。
【0055】したがって、RDSサーチ中、正常なRD
S局が見つかっても、エラーフラグS33はすぐにはリセ
ットされず、少しの間、エラー状態を示している。そし
て、エラーフラグS33がエラーを示していると、ルーチ
ン100において、CPU41の処理はステップ124
からステップ127に進んでしまう。したがって、この
ような場合、正常なRDS局を受信してもRDSサーチ
が停止しないことになってしまう。
【0056】また、オーディオ信号S17による受信信号
(FM放送波信号)S12の変調度が深いと、RDSサー
チのような過渡状態では、RDSデータS32にエラーを
発生しやすくなる。すなわち、オーディオ信号S17によ
る変調度が深いと、RDS局に対して正しく同調するま
えに、CPU41の処理はステップ122、123のチ
ェックに合格し、ステップ124が実行される。ところ
が、このステップ124の実行時には、まだ正しく同調
していないので、RDSデータS32が不安定であり、エ
ラーフラグS33がエラーを示してしまう。この結果、や
はりRDSサーチが正常に停止しない場合が起きてしま
う。図11〜図14は、図8の受信機におけるRDSサ
ーチの停止特性の測定例を示す。すなわち、これらの図
において、横軸は、オーディオ信号S17によるFM放送
波信号(受信信号)S12の変調度を示す。ただし、この
ときの信号S12は、シグナルジェネレータから供給した
模擬FM放送波信号であり、その信号レベルは60dBμ、
キャリア周波数(受信周波数)f12は98MHzで、この周
波数をRDSサーチの停止目標の周波数としている。
【0057】また、縦軸は、RDSサーチを10回実行し
たときに、その停止目標の周波数98MHzでRDSサーチ
が停止しなかった回数を示す。
【0058】さらに、図11〜図14において、それら
の図Aは、RDSサーチを、停止目標の周波数よりも2
MHz低い96MHzから上昇方向に実行した場合であり、図
Bは、RDSサーチを、停止目標の周波数よりも2MHz
高い100 MHzから下降方向に実行した場合である。
【0059】また、図11、図12は、模擬FM波放送
信号S12を変調しているオーディオ信号S17がステレオ
コンポジット信号の場合、図13、図14はオーディオ
信号S17がモノラル信号の場合である。さらに、図1
1、図13は、中間周波アンプ15の帯域幅を広帯域と
した場合、図12、図14は、狭帯域とした場合であ
る。また、各図において、実線の特性は、バンドパスフ
ィルタ31の中心周波数が、被変調信号S31のサブキャ
リア周波数57kHzに正しく一致している場合、破線の特
性は、バンドパスフィルタ31の中心周波数が高い周波
数にずれている場合である。
【0060】そして、これらの測定結果からも明らかな
ように、図8の受信機においては、オーディオ信号S17
による変調度が深くなるほど、停止目標の周波数でRD
Sサーチの停止しない回数が増えている。また、ステレ
オ信号のときには、モノラル信号のときよりも、RDS
サーチが停止しなくなっている。
【0061】例えば図11Aの測定結果によれば、オー
ディオ信号S17による変調度が100%の場合には、上昇
方向のRDSサーチを10回行うと、そのうち6回(実線
図示)あるいは3回(破線図示)、そのRDSサーチが
停止しないことがわかる。あるいは図12の測定結果に
よれば、オーディオ信号S17による変調度が80%以上の
場合には、上昇方向のRDSサーチのときも、下降方向
のRDSサーチのときも、そのRDSサーチが1度も停
止しないことがわかる。
【0062】以上のように、図8の受信機においては、
RDSサーチを行ったとき、そのRDSサーチが、正常
なRDS局において停止しないことがある。この発明
は、以上のような問題点を解決しようとするものであ
る。
【0063】
【課題を解決するための手段】この発明においては、シ
ンセサイザ方式の受信回路と、この受信回路の受信した
放送波信号からRDSデータを復調する復調回路と、こ
の復調回路からのRDSデータに対してエラー訂正など
のデコード処理を行うとともに、そのRDSデータのエ
ラー訂正の結果を示すエラー信号を出力するデコーダ回
路と、サーチキーとを有し、このサーチキーが操作され
たとき、上記受信回路の受信周波数を所定の周波数ステ
ップごとに変更して放送周波数帯をスキャンし、上記R
DSデータを有する放送波信号を受信したとき、上記デ
コーダ回路をリセットして、それまでのRDSデータの
エラーに関する情報を無視し、その受信したRDSデー
タについて上記エラー信号をチェックし、このチェック
の結果、上記エラー信号が、上記受信したRDSデータ
にエラーを生じていないことを示しているときには、そ
のときの周波数で上記スキャンを停止させるようにした
受信機とするものである。
【0064】
【作用】RDSサーチ時、RDS局が受信されると、そ
れまでのRDSサーチ中のRDSデータが無視され、あ
らためてRDSデータの有効性がチェックされる。した
がって、RDSサーチはRDS局で確実に停止する。
【0065】
【実施例】図1において、受信回路10及びマイコン4
0が、図8の例と同様に構成されるが、さらに、マイコ
ン40に出力ポート71が設けられ、システムバス49
がポート71を通じてデコーダ33に接続され、ポート
71を通じて所定の信号S71がデコーダ33に供給され
る。
【0066】また、ROM42のルーチン100も、図
2及び図3に示すように、図9及び図10の例と同様に
構成されるが、ステップ123とステップ124との間
に、ステップ171が追加される。そして、このステッ
プ171において、ポート71から信号S71が出力さ
れ、この信号S71によりデコーダ33がリセットされ
る。
【0067】このような構成によれば、上述のように、
RDSサーチ時、ステップ122、123において、 同調検出信号S35のチェック RDSデータS32の有無のチェック が行われ、RDSデータS32を送信している放送局を受
信しているときには、処理はステップ123からステッ
プ171に進む。
【0068】すると、このステップ171において、ポ
ート71からの信号S71によりデコーダ33がリセット
されるので、それまでのデコーダ33の状態、特にエラ
ーフラグS33の状態が、RDSサーチ中の状態から解放
される。
【0069】そして、次に、ステップ124において、 エラーフラグS33のチェック が行われるが、この場合、ステップ171において、R
DSサーチ中のデコーダ33の状態がリセットされてい
るので、エラーフラグS33は、このステップ124が実
行されるようになった時点からのRDSデータS32の状
態を示している。
【0070】したがって、ステップ124において、エ
ラーフラグS33がチェックされるとき、そのエラーフラ
グS33は、それまでのRDSサーチ中の状態に影響され
ず、現在受信しているRDS局のRDSデータS32につ
いてのエラー情報を示すことになる。したがって、ステ
ップ124においては、現在受信しているRDS局につ
いて、RDSデータS32のエラーチェックが正しく実行
される。
【0071】こうして、この発明によれば、ステップ1
24において、RDSデータS32のエラーチェックを行
う前に、ステップ171において、デコーダ33をリセ
ットしてそれまでのRDSデータS32のエラーに関する
情報を無視するようにしているので、ステップ124に
おいて、RDSデータS32のエラーチェックを行うと
き、そのエラーチェックは、RDSサーチ中の局間ノイ
ズ信号や変調度に左右されることがなく、確実なエラー
チェックを行うことができ、したがって、RDSサーチ
を確実に停止させることができる。
【0072】しかも、そのためには、デコーダ33にリ
セットをかけるだけでよいので、コストアップにならな
い。
【0073】図4〜図7は、この発明を適用した場合の
RDSサーチの停止特性の測定例を示す。すなわち、こ
れらの図において、測定条件及び測定方法は、図11〜
図14の場合と同じである。そして、図4〜図7におい
て、それらの図Aは、RDSサーチを、停止目標の周波
数よりも2MHz低い96MHzから上昇方向に実行した場合
であり、図Bは、RDSサーチを、停止目標の周波数よ
りも2MHz高い100 MHzから下降方向に実行した場合で
ある。
【0074】また、図4、図5は、模擬FM波放送信号
S12を変調しているオーディオ信号S17がステレオコン
ポジット信号の場合、図6、図7はオーディオ信号S17
がモノラル信号の場合である。さらに、図4、図6は、
中間周波アンプ15の帯域幅を広帯域とした場合、図
5、図7は、狭帯域とした場合である。また、これらの
測定においても、バンドパスフィルタ31の中心周波数
が、被変調信号S31のサブキャリア周波数57kHzに正し
く一致している場合と、高い周波数にずれている場合と
について測定している。
【0075】そして、この発明によれば、図4〜図7か
らも明らかなように、オーディオ信号S17による変調
度、そのオーディオ信号S17がステレオ信号であるかモ
ノラル信号であるか、上昇方向のRDSサーチであるか
下降方向のRDSサーチであるか、中間周波アンプ15
が広帯域であるか狭帯域であるか、バンドパスフィルタ
31の中心周波数の誤差などにかかわらず、RDSサー
チは停止目標の周波数でかならず停止している。すなわ
ち、この発明によれば、かなりの悪条件下でもRDSサ
ーチを確実に停止させることができる。
【0076】こうして、この発明によれば、RDSサー
チ時、正常なRDS局に対しては、そのRDSサーチを
確実に停止させることができる。
【0077】なお、上述において、RDSサーチ中、被
変調信号S31あるいはデコーダ33に供給されるRDS
データS32にミューティングをかけ、ステップ171に
おいて、そのミューティングを解除してRDSデータS
32のデコード及びエラーチェックを行うようにすること
もできる。
【0078】
【発明の効果】この発明によれば、ステップ124にお
いて、RDSデータS32のエラーチェックを行う前に、
ステップ171において、デコーダ33をリセットして
それまでのRDSデータS32のエラーに関する情報を無
視するようにしているので、ステップ124において、
RDSデータS32のエラーチェックを行うとき、そのエ
ラーチェックは、RDSサーチ中の局間ノイズ信号や変
調度に左右されることがなく、確実なエラーチェックを
行うことができ、したがって、RDSサーチを確実に停
止させることができる。
【0079】しかも、そのためには、デコーダ33にリ
セットをかけるだけでよいので、コストアップにならな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による受信機の一例を示す系統図であ
る。
【図2】図1の受信機における処理内容の一例の一部を
示すフローチャートである。
【図3】図2の続きの一例の一部を示すフローチャート
である。
【図4】図1の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図5】図1の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図6】図1の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図7】図1の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図8】この発明を説明するための受信機の系統図であ
る。
【図9】図8の受信機における処理内容の一例の一部を
示すフローチャートである。
【図10】図9の続きの一例の一部を示すフローチャー
トである。
【図11】図8の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図12】図8の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図13】図8の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【図14】図8の受信機の特性の測定結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 受信回路 12 アンテナ同調回路 14 ミキサ回路 16 FM復調回路 19 スピーカ 20 PLL 21 VCO 22 可変分周回路 32 復調回路 33 デコーダ回路 35 検出回路 40 マイクロコンピュータ 41 CPU 42 ROM 44 メモリ 55 ディスプレイコントローラ 61 表示装置 100 処理ルーチン KUP〜KN9 操作キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03J 7/18 H04B 1/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンセサイザ方式の受信回路と、 この受信回路の受信した放送波信号からRDSデータを
    復調する復調回路と、 この復調回路からのRDSデータに対してエラー訂正な
    どのデコード処理を行うとともに、そのRDSデータの
    エラー訂正の結果を示すエラー信号を出力するデコーダ
    回路と、 サーチキーとを有し、 このサーチキーが操作されたとき、上記受信回路の受信
    周波数を所定の周波数ステップごとに変更して放送周波
    数帯をスキャンし、 上記RDSデータを有する放送波信号を受信したとき、
    上記デコーダ回路をリセットして、それまでのRDSデ
    ータのエラーに関する情報を無視し、 その受信したRDSデータについて上記エラー信号をチ
    ェックし、 このチェックの結果、上記エラー信号が、上記受信した
    RDSデータにエラーを生じていないことを示している
    ときには、そのときの周波数で上記スキャンを停止させ
    るようにした受信機。
  2. 【請求項2】シンセサイザ方式の受信回路と、 この受信回路の受信した放送波信号からRDSデータを
    復調する復調回路と、 この復調回路の出力信号が供給され、この出力信号が上
    記RDSデータのとき、このRDSデータに対してエラ
    ー訂正などのデコード処理を行うとともに、そのRDS
    データのエラー訂正の結果を示すエラー信号を出力する
    デコーダ回路と、 サーチキーとを有し、 このサーチキーが操作されたとき、上記受信回路の受信
    周波数を所定の周波数ステップごとに変更して放送周波
    数帯をスキャンするとともに、このスキャン中、上記出
    力信号が上記デコーダ回路に供給されることをミューテ
    ィングにより禁止し、 上記RDSデータを有する放送波信号を受信したとき
    上記ミューティングを解除してこのときの上記エラー信
    号をチェックし、 このチェックの結果、上記エラー信号が、このときのR
    DSデータにエラーを生じていないことを示していると
    きには、このときの周波数で上記スキャンを停止させる
    ようにした受信機。
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