JP3218921B2 - 低磁歪高珪素電磁鋼板 - Google Patents

低磁歪高珪素電磁鋼板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は浸珪処理法により製造
される低磁歪の高珪素電磁鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁鋼板として広く用いられている珪素
鋼板は、Si含有量が増すほど鉄損が低減し、Si含有
量が6.5wt%程度で最大透磁率がピークとなるなど
最も優れた磁気特性を示すことが知られている。従来、
Si含有量が4wt%以上の高珪素鋼板を工業的に製造
する方法として、特開昭62−227078号等に示さ
れるような浸珪処理法による製造法が知られている。こ
の製造法はSi含有量が4wt%未満の薄鋼板をSiC
4を含む雰囲気の浸珪処理炉に連続的に通板させて鋼
板にSiを浸透させ、次いでSiを板厚方向に拡散させ
る拡散熱処理を施すことにより、コイル状の高珪素鋼帯
を連続的に製造する方法である。この製造法は、従来の
圧延技術で製造可能な薄鋼板を素材としているため、圧
延による形状不良などの問題を生じることなく、原理的
には比較的容易に高珪素鋼板を製造することが可能であ
る。
【0003】ところで、この種の製造方法により製造さ
れる高珪素鋼板については、Si含有量が板厚方向でほ
ぼ一定であれば磁気特性も優れるであろうと推論するこ
とは容易であり、このため従来の製造法では専らSi含
有量が板厚方向でほぼ均一な高珪素鋼板を得ることを目
標としてきた。しかし、Siを板厚方向で完全に均一に
拡散させるためには長時間(通常、数時間程度)を要
し、特にSiの板厚方向への拡散時間は鋼板の板厚の2
乗に比例するため、板厚が厚くなるほど拡散熱処理に長
時間を要するという問題がある。
【0004】このような問題に対して特開昭62−22
7033号や特開昭62−227034号では、拡散時
間の短縮化を図るために鉄損値がほぼ飽和する段階、す
なわち鋼板表層部のSi含有量が6.5wt%程度とな
った段階で板厚方向Si濃度勾配を残したまま拡散熱処
理を打ち切り、全体の処理時間を短くした高珪素鋼板の
製造法が提案されている。また、特開平4−24615
7号では、板厚方向でSi濃度勾配が残存した高珪素鋼
板において、鉄損だけでなく磁束密度、透磁率、磁歪の
特性を満足させるために、板厚方向におけるSi濃度偏
差(ΔSi)を板厚との関係で規定した高珪素鋼板が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らによる検討によれば、磁歪の低減という面からは特
開平4−246157号に示されるようなSi濃度偏差
の規定だけでは十分でなく、実際に電機機器に組み込ん
だ場合、騒音の問題が生ずる場合があることが明らかと
なった。このような問題はSi濃度偏差を小さくすれば
ある程度改善することができるが、上述したようにSi
濃度偏差を小さくするには拡散時間を極めて長くとる必
要があるため、設備コストや製造コストが高くなるとい
う欠点がある。
【0006】本発明はこのような従来の問題に鑑みなさ
れたもので、拡散熱処理を比較的短時間実施することに
より板厚方向でSi濃度勾配が残存した高珪素鋼板にお
いて、優れた低磁歪特性を有する高珪素電磁鋼板を提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の高珪素電磁鋼板は、浸珪処理法により
製造される高珪素鋼板であって、板厚方向での平均Si
含有量が5.0〜6.8wt%、板厚中心部におけるS
i含有量が5.0wt%以上、板表層部におけるSi含
有量が8wt%以下、板厚中心部と板表層部とのSi含
有量の偏差Δ[%Si](wt%)が板厚t(mm)に
対して0.2≦Δ[%Si]/tの関係を満足し、消磁
状態において各結晶粒が有する
【数2】 方向の磁区の中で、圧延方向とのなす角度が最も小さい
方向を有する磁区の割合が磁区全体積の50%以上であ
ることを特徴とする低磁歪高珪素電磁鋼板である。
【0008】
【作用】本発明の高珪素電磁鋼板の特徴は、浸珪処理法
により製造される板厚方向でSi濃度勾配を有する高珪
素鋼板において、板厚中央部及び板表層部の各Si含有
量と両者のSi含有量の偏差を最適な状態にコントロー
ルし、且つ各結晶粒が有する
【数3】 方向の磁区の中で、圧延方向とのなす角度が最も小さい
方向を有する磁区の割合をコントロールすることによ
り、極めて低い磁歪を達成した点にある。
【0009】以下、本発明に到った経緯と本発明の構成
の限定理由を説明する。本発明者らは、浸珪処理法によ
り製造された鋼板について板厚方向でSi濃度勾配を有
する状態での磁歪および鉄損を測定した。図1は、板厚
0.30mmの3%珪素鋼板に対して、板厚方向で均一
に拡散させた時のSi濃度が6.5wt%になるように
浸珪処理を施した後、1200℃で拡散熱処理を施する
ことにより得られた高珪素鋼板について、板厚中心部の
Si量と鉄損、磁歪との関係を示している。これによれ
ば、板厚方向でのSiの拡散が進み板厚中心部のSi量
が増加するにしたがって鉄損は速やかに減少するが、こ
の鉄損の減少に較べて磁歪の低減は極めて遅いことが判
る。すなわち、図1の結果はSiの板厚方向での拡散が
十分でないと、鉄損に関しては十分満足できる値が得ら
れても、磁歪は極めて高い値となることを示している。
【0010】次に、上記と同じ鋼板を拡散熱処理後の冷
却過程において種々の条件で磁場中冷却し、鋼板の磁歪
の変化を調べた。その結果、板厚中央部のSi量が5.
0wt%を超えると磁歪が著しく低減する鋼板が見い出
された。この鋼板の磁歪の変化を磁場中冷却前の磁歪と
ともに図2に示す。これによれば、磁場中冷却を実施す
ることにより磁歪は全体的に低下する傾向があるが、板
厚中央部のSi量が5.0wt%を超えた段階で磁歪が
飛躍的に減少し、板厚中央部のSi量が6.5wt%の
鋼板(Siを板厚方向で均一に拡散した鋼板)とほぼ同
等の磁歪が得られている。このように板厚中心部のSi
量が5.0wt%以上の領域で磁歪が激減した理由は明
らかではないが、一つには規則不規則変態が存在するの
がSi:5.0wt%以上の領域であることから、板厚
方向で所定のSi濃度勾配を有するという特別なSi濃
度分布下において、特定の条件で行われる磁場中冷却の
効果と上記規則不規則変態とが何らかの形で関連し合っ
ているものと考えられる。
【0011】このような試験結果に基づき、板厚方向で
Si濃度勾配を有する高珪素鋼板において低磁歪が得ら
れる構造を解明し、以下に述べるような理由により発明
の構成を限定した。まず、板厚方向でのSi濃度勾配の
下限については、この種の鋼板を連続処理により工業的
に生産するための処理時間の観点から規定される。浸珪
処理により鋼板表層に浸透したSiを板厚方向に拡散さ
せるために行われる拡散熱処理では、その処理時間は温
度依存性が高く、同じ板厚であれば処理温度が高いほど
処理時間は短くて済む。しかし、処理温度が過度に高い
と浸珪反応によって、鋼板表面に生成したFe3Siが
溶融してしまうため、一般に拡散熱処理は1250℃以
下の温度で行われる。一方、処理時間については、処理
時間が60分を超えると仮にラインスピードを1mpm
としても60m以上、ラインスピードを10mpmとす
れば600m以上の炉長が必要となるため、工業的な生
産性の面からしてその程度の処理時間が実質的な限界で
あり、したがって、処理時間は一応60分以内を目安と
することができる。
【0012】そこで、浸珪処理された板厚0.1mm、
0.3mm、0.5mmの各鋼板について、1150
℃、1200℃の2水準で拡散熱処理を施し、板厚中心
部と板表層部とのSi含有量の偏差Δ[%Si]と板厚
tとの比:Δ[%Si]/tと処理時間との関係を調べ
た。表1はその結果を示すもので、1200℃で拡散熱
処理を行えば0.5mm材についても60分以内でΔ
[%Si]/tが0.2以下となることが判った。この
ため、1200℃での拡散熱処理時に60分以内で到達
する0.5mm材のΔ[%Si]/t=0.2を本発明
のSi濃度偏差の下限とした。
【0013】また、板厚中心部におけるSi含有量が
5.0wt%未満では、図2の試験結果に示されるよう
に磁歪を十分に低減させることができない。このため板
厚中心部におけるSi含有量は5.0wt%以上と規定
する。また、板表層部におけるSi含有量が8wt%を
超えると加工性が劣化するとともに磁気特性も劣化する
ため、板表層部におけるSi含有量は8wt%以下と規
定する。さらに、板厚方向での平均Si含有量が5.0
wt%未満では、磁歪特性を含む高珪素鋼板としての磁
気特性が十分に得られない。一方、板厚方向での平均S
i含有量が6.8wt%を超えると加工性が急激に劣化
し、適正な剪断打ち抜きを行うことができなくなる。こ
のため板厚方向での平均Si含有量は5.0〜6.8w
t%と規定する。
【0014】また、図2に示される優れた磁歪特性を示
した鋼板について、その磁区の構造を調べた結果、各結
晶粒のもつ三方向の磁化容易軸[100],[01
0],[001]のうち、圧延方向(圧延方向と反対方
向を含む。以下同様。)とのなす角度が最も小さくなる
磁区の割合が他の磁区の割合よりも多いことが判った。
すなわち、結晶組織が完全無方向の場合には、元来各結
晶粒のもつ三方向の磁化容易軸[100],[01
0],[001]方向に向いている磁区はそれぞれ1/
3ずつの割合で存在しているが、圧延方向とのなす角度
が最も小さくなる磁区が磁区全体積の50%以上の割合
で存在していると、図2に示すように磁歪を著しく低減
できることが判った。このため本発明では、消磁状態に
おいて各結晶粒の有する
【数4】 方向の磁区の中で、圧延方向とのなす角度が最も小さい
方向を有する磁区の割合(体積)を磁区全体積の50%
以上と限定した。また、このような磁区の割合は、磁場
中冷却を実施する場合の印加磁場の大きさや磁場中冷却
温度等に依存することが判った。
【0015】また、本発明における磁歪特性の顕著な改
善は、板厚方向平均Si含有量、板厚中心部及び表層部
のSi含有量及び鋼板の磁区構造を特定範囲に限定する
ことにより達成されるものであるが、このような磁歪特
性の著しい改善効果は板厚方向Si濃度勾配を有する高
珪素鋼板に特有のものであることが判った。すなわち、
Si含有量が板厚方向で略均一な珪素鋼板においては、
本発明条件を満足するような磁区構造としても、その磁
歪特性の改善効果は本発明に較べて遥かに小さい。
【0016】次に、本発明の高珪素電磁鋼板の好ましい
成分条件について説明する。Cは磁気特性を劣化させる
元素であり、その含有量が0.01wt%を超えると固
溶Cによる磁気特性の劣化が著しいため、0.01wt
%以下とすることが好ましい。なお、Cは無添加(0%
wt%)の場合を含む。Mnの含有量が0.01wt%
未満では固溶Sによる熱間脆性、冷間脆性の問題を生
じ、一方、0.5wt%を超えるとMnによる固溶強化
により鋼板が硬質化し好ましくない。このためMnは
0.01〜0.5wt%とすることが好ましい。
【0017】Alの含有量が1.0wt%を超えると浸
珪処理前の素材鋼板の冷間圧延性が劣るため、1.0w
t%以下とすることが好ましい。なお、Alは無添加
(0wt%)の場合を含む。Sは加工性及び磁気特性を
劣化させる元素であるが、0.01wt%以下であれば
実質的な影響は殆んどないため、0.01wt%以下と
することが好ましい。なお、Sは無添加(0wt%)の
場合を含む。Nは磁気特性を劣化させる元素であるが、
0.01wt%であれば実質的な影響は殆んどないた
め、0.01wt%以下とすることが好ましい。なお、
Nは無添加(0wt%)の場合を含む。Oは加工性及び
磁気特性を劣化させる元素であるが、0.01wt%以
下であれば実質的な影響は殆んどないため、0.01w
t%以下とすることが好ましい。なお、Oは無添加(0
wt%)の場合を含む。
【0018】次に、以上述べた高珪素鋼板の製造条件に
ついて説明すると、浸珪処理の素材となる鋼板は、圧延
による製造が容易なSi:4wt%未満の鋼板である。
通常、この素材鋼板は、熱間圧延、酸洗、冷間圧延を経
た薄鋼板であり、その板厚は0.03〜0.5mmとす
ることが好ましい。板厚が0.5mmを超えると鉄損が
増大し、一方、板厚が0.03mm未満ではモーターや
トランス等の鉄心組立が困難となるためである。
【0019】このような素材鋼板は、SiCl4等の反
応ガスと接触することで浸珪処理された後、板表層部に
浸透したSiを板厚方向に拡散させるための拡散熱処理
が施される。浸珪処理直後の鋼板は、板表層部が最大で
14.5wt%のSi含有量であるのに対し、板厚中心
部では素材鋼板とほぼ同じのSi含有量であるという極
端なSi濃度勾配を有しているが、拡散熱処理によりこ
のSi濃度勾配が徐々に均一な方向に変化する。本発明
では上述した理由により、拡散熱処理を板厚方向での平
均Si含有量が5.0〜6.8wt%、板厚中心部のS
i含有量が5.0wt%以上、板表層部におけるSi含
有量が8wt%以下、板厚中心部と板表層部とのSi含
有量の偏差Δ[%Si]が板厚t(mm)に対して0.
2≦Δ[%Si]/tの関係を満足する時点で終了す
る。
【0020】鋼板には、引き続く冷却過程またはその後
に行われる熱処理後の冷却過程において、板温が少なく
とも550〜300℃の温度範囲において圧延方向と同
一方向の磁界を印加する、所謂磁場中冷却が施される。
すなわち、板温が550℃以上から磁場中冷却を開始
し、300℃以下の温度領域で終了する。また、印加す
べき磁場は400A/m以上とすることが好ましく、こ
の場合の磁界は直流磁場、交流磁場のいずれでもよい。
このような磁場中冷却は、拡散熱処理後の冷却過程、絶
縁被膜の焼付け乾燥処理後の冷却過程等で1回以上実施
することができる。
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例】表2の成分組成を有する鋼を溶製し、鋳造、
粗圧延、熱間圧延、酸洗および冷間圧延を経て板厚0.
30mmの冷間圧延板を得た。この冷間圧延板を脱脂
後、窒素ガス雰囲気中で1200℃まで加熱し、次いで
同温度でSiCl4:10vol%、N2:90vol%
からなるの雰囲気中において5分間浸珪処理し、引き続
き1150℃の窒素ガス雰囲気中で処理時間を変えて拡
散熱処理を施した。また、鋼板の一部については、拡散
熱処理後の冷却途中の550℃〜300℃の温度範囲で
圧延方向に800A/mの直流磁界を印加した。拡散熱
処理を経て冷却された鋼板に絶縁被膜を塗布し、300
℃で焼付処理した後、室温まで冷却した。
【0023】これらの鋼板から圧延方向に剪断された試
料を採取し、圧延方向での磁歪を測定した。また、試料
表面を研磨し、カー効果磁区観察装置によって磁区構造
を観察し、圧延方向とのなす角度が最も小さい方向を有
する磁区の体積率を測定した。これらの結果を、製造条
件および鋼板のSi濃度とともに表3に示す。同表によ
れば、本発明例の鋼板では、板厚方向でのSi濃度勾配
が存在しているにも拘らず、優れた磁歪特性が得られて
いることが判る。
【0024】また、実施例No.11およびNo.12
は、いずれもSi含有量が板厚方向で略均一な比較例の
高珪素鋼板(Si:略6.5wt%)であり、このうち
No.11は本発明が規定する特定の磁区体積率を35
%とした比較例、また、No.12はこれを85%まで
高めた比較例である。一方、実施例No.9およびN
o.10は板厚方向Si濃度勾配が同じ高珪素鋼板であ
って、このうちNo.9は本発明が規定する特定の磁区
体積率を35%とした比較例、No.10はこれを80
%まで高めた本発明例である。そして、No.12とN
o.10の磁歪特性の改善効果(それぞれNo.11と
No.9に対する磁歪特性の改善効果)を較べると、S
i含有量が板厚方向で均一なNo.12では磁歪がN
o.11の1/2程度にしか低減していないのに対し、
本発明例であるNo.10では、本発明が規定する特定
の磁区体積率がNo.12に較べて低いにも拘らず、N
o.9の1/20程度まで磁歪が低減している。このこ
とから、本発明が規定するような磁区構造による磁歪特
性の改善効果は、Si含有量が板厚方向で略均一な高珪
素鋼板に較べ、板厚方向Si濃度勾配を有する高珪素鋼
板において顕著であることが判る。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】以上述べた本発明の高珪素電磁鋼板によ
れば、比較的短時間の拡散熱処理を経て製造されるため
に板厚方向でのSi濃度勾配を有しているにも拘らず、
従来材に較べて極めて優れた磁歪特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浸珪処理法により製造された高珪素鋼板の板厚
中央部のSi量と鉄損特性および磁歪特性との関係を示
すグラフ
【図2】浸珪処理法により製造された高珪素鋼板であっ
て、磁場中冷却前の鋼板と特定の条件で磁場中冷却され
た鋼板について、板厚中央部のSi量と磁歪特性との関
係を示すグラフ
【数5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 303 C23C 12/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸珪処理法により製造される高珪素鋼板
    であって、板厚方向での平均Si含有量が5.0〜6.
    8wt%、板厚中心部におけるSi含有量が5.0wt
    %以上、板表層部におけるSi含有量が8wt%以下、
    板厚中心部と板表層部とのSi含有量の偏差Δ[%S
    i](wt%)が板厚t(mm)に対して0.2≦Δ
    [%Si]/tの関係を満足し、消磁状態において各結
    晶粒が有する 【数1】 方向の磁区の中で、圧延方向とのなす角度が最も小さい
    方向を有する磁区の割合が磁区全体積の50%以上であ
    ることを特徴とする低磁歪高珪素電磁鋼板。
JP13613495A 1995-05-10 1995-05-10 低磁歪高珪素電磁鋼板 Expired - Fee Related JP3218921B2 (ja)

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