JP3218818B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサ特性、特に高
周波域における静電容量の周波数特性及び漏れ電流特性
の優れた固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】大容量タイプのコンデンサとしてアルミ
ニウム電解コンデンサあるいはタンタル電解コンデンサ
がある。これらのコンデンサは誘電体が陽極酸化法で作
られるため非常に均質な薄膜が得られ、単に電極体の表
面積を増加することにより大容量化が可能であった。
【0003】しかし、逆に酸化皮膜が薄く、かつ大面積
であるため酸化皮膜の損傷による漏れ電流の増加をきた
すおそれがあった。その酸化皮膜の損傷を修復するた
め、電解質を設け修復作用をもたせていた。この電解質
としてはアルミニウム電解コンデンサでは有機溶媒(例
えばγ−ブチロラクトン)に電解質を溶かしたものが用
いられている。
【0004】しかし、このような液体電解質の場合、電
解質のイオン伝導性を利用しているため高周波特性及び
低温特性が劣るという欠点を有していた。
【0005】そのため、タンタル電解コンデンサやアル
ミ電解コンデンサでは固体電解質化が進められており、
その電解質の1つとして二酸化マンガンが用いられてい
る。従来、固体電解質としての二酸化マンガンの形成方
法としては、弁金属酸化皮膜上に硝酸マンガン水溶液を
付与し含浸させた後、熱分解することによって得る方法
が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、これらの電解コ
ンデンサもますます小型大容量化が要求されてきてお
り、例えばタンタル電解コンデンサでは微細粉の焼結体
を利用して比表面積を大きくし、細孔の中からも静電容
量を取り出そうとしており、またそれにともなって、漏
れ電流の低減も重要な課題となっている。
【0007】従来の方法による二酸化マンガンの生成法
では比抵抗の大きい三二酸化マンガン,γ−二酸化マン
ガンの割合が多く,高周波域における静電容量特性が悪
く,また粒径が大きいため細孔内部へつまりにくいとい
う欠点を有していた。
【0008】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、二酸化マンガンの組成を比抵抗が小さく粒径の小
さいものに改良し、より微細な細孔内部からも静電容量
を取り出すことを可能にし、あわせて漏れ電流の低減を
はかることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、弁金属の酸化皮膜上に二酸化マンガンと酸
化イットリウムの混合層を形成し、この混合層を固体電
解質として用いるようにしたものである。
【0010】
【作用】従来の方法で生成される二酸化マンガンは導電
体としてはあまり抵抗が低くなく、また電極体内部にま
で入りにくいという欠点を有している。
【0011】ところが,本発明によれば硝酸マンガン水
溶液に硝酸イットリウムを添加することにより低抵抗の
β−二酸化マンガンが多く生成され,また粒径の小さい
二酸化マンガンが得られるということがわかった。この
性質を利用し,導電性及び固体電解質としての二酸化マ
ンガンを電極体内部へつまり易くし,コンデンサの静電
容量の周波数特性,漏れ電流特性を改善したものであ
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0013】図1に本実施例の固体電解コンデンサの構
成を示す。図において電極体1は,30000CV/g
(μF・V/g)の微粉末の焼結体を80℃のリン酸溶
液中で50V化成を行ない,酸化皮膜2を形成したもの
である。まず,図1に示すように二酸化マンガンと酸化
イットリウムの混合層3をマンガンイオンに対して10
mol%〜0.0001mol%のイットリウムイオン
を含む硝酸マンガン3mol/lの溶液との混合水溶液
を電極体1に含浸し,250℃で熱分解を行う。この工
程を8回繰り返して行い混合層3を形成した後,カーボ
ン層,銀導電性樹脂層からなる陰極引出電極4を設け
た。
【0014】本実施例による硝酸イットリウムを0.1
mol%添加した場合のタンタル固体電解コンデンサの
静電容量の周波数特性及び漏れ電流を、従来の二酸化マ
ンガン層のみを形成したものと比較して、それぞれ図2
及び(表1)に示した。
【0015】
【表1】
【0016】静電容量は100Hzから100kHzで
測定し、漏れ電流は20V印加し、60秒後の値を測定
した。図1より、本実施例によれば、硝酸マンガンに硝
酸イットリウムを0.1mol%添加して熱分解を行な
うことにより、生成された二酸化マンガンの性質が変化
し、コンデンサ特性、特に高周波域における静電容量の
周波数特性、及び漏れ電流特性の優れた固体電解コンデ
ンサが得られることがわかる。
【0017】図3に硝酸イットリウムを10〜0.00
01mol%添加したコンデンサの100kHzにおけ
る静電容量と硝酸イットリウム添加濃度の関係を示す。
図4に硝酸イットリウムを10〜0.0001%添加し
たコンデンサの漏れ電流と硝酸イットリウム添加濃度の
関係を示す。図3、図4より本実施例によれば、添加濃
度1〜0.001mol%の場合、静電容量が増大し、
漏れ電流が減少することがわかる。
【0018】本実施例において用いる硝酸マンガン溶液
の濃度は限定されないが,硝酸マンガン溶液に添加する
硝酸イットリウムの量はマンガンイオンに対してイット
リウムイオンが1〜0.001mol%の範囲にあるこ
とが望ましい。これは,硝酸イットリウムを添加するこ
とによって酸化イットリウムの生成が二酸化マンガンの
生成に影響し,つまり硝酸イットリウムを硝酸マンガン
溶液に添加して熱分解することで二酸化マンガンの生成
プロセスつまり二価のマンガンから三価,四価のマンガ
ンへの酸化過程及び硝酸マンガン水溶液から固体の二酸
化マンガンの析出過程が変化し,生成される二酸化マン
ガンの粒径が小さく,β型のものが得られるため,より
小さい内部構造の電極体をもつコンデンサにおいて優れ
た静電容量特性,漏れ電流特性が得られるからである。
【0019】なお、本実施例では弁金属の多孔質体とし
てTaを用いたが、同様の性質を持つTi等、他の弁金
属にも適用できることは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の固体電解コンデンサおよびその製造方法は
弁金属の陽極酸化皮膜上に硝酸マンガンに硝酸イットリ
ウムを混合した水溶液を付与し熱分解することにより、
導電率の高いβ−二酸化マンガンが多く作られ、また生
成される粒子が小さいものが得られるため、より小さい
細孔内部まで電解質で覆うことができるように改善した
ために、コンデンサ特性、特に高周波域における静電容
量特性及び漏れ電流特性の優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の固体電解質層の構成を示す
断面図
【図2】本発明の一実施例及び比較例の静電容量の周波
数特性を示すグラフ
【図3】本発明の一実施例における100kHzでの静
電容量と硝酸イットリウム添加濃度の関係を示すグラフ
【図4】同漏れ電流と硝酸イットリウム添加濃度の関係
を表すグラフ
【符号の説明】
1 タンタル電極体 2 酸化皮膜 3 二酸化マンガンと酸化イットリウムの混合層 4 陰極引出電極
フロントページの続き (72)発明者 岡野 哲之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 村上 義樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/02 - 9/02 331

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁金属上に形成された陽極酸化皮膜上に、
    二酸化マンガンと酸化イットリウムの混合層を形成し、
    この混合層を介して外部引出電極と接合した固体電解コ
    ンデンサ。
  2. 【請求項2】二酸化マンガンと酸化イットリウムの混合
    層中におけるマンガンイオンに対するイットリウムイオ
    ンの割合が、0.001mol%以上1mol%以下で
    ある請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】弁金属上に形成された陽極酸化皮膜上に、
    硝酸マンガン溶液と硝酸イットリウムを混合し、熱分解
    することにより、二酸化マンガンと酸化イットリウムの
    混合層を形成し、この混合層を介して外部引出電極と接
    合する固体電解コンデンサの製造方法。
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