JP3218623B2 - 硬化層を有する熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成形品およびその製造方法 - Google Patents

硬化層を有する熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成形品およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着強度に優れ、硬度
の高い硬化層を有するノルボルネン系ポリマー成形品と
その製造方法に関する。また、本発明は、耐久試験後の
接着強度も良好で、残留溶剤を減少ないしは無くした硬
化層の形成が可能な該成形品の製造方法に関する。本発
明の製造方法により得られる成形品は、特に、光学材料
として好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、光ディスク基板やプラス
チックレンズ等の光学用透明プラスチック成形材料とし
て、ポリカーボネート(PC)およびポリメチルメタク
リレート(PMMA)が主として用いられてきた。しか
しながら、PCは複屈折が大きく、また、PMMAは吸
水性が大きく、耐熱性も不十分であり、ますます高度化
する要求に応えることが困難となってきている。
【0003】最近、ノルボルネン系モノマーの開環重合
体の水素添加物やノルボルネン系モノマーとエチレンと
の付加型ポリマーのような熱可塑性飽和ノルボルネン系
ポリマーが、光ディスク基板などの光学用プラスチック
成形材料として注目をあびてきている(特開昭60−2
6024号、同64−24826号、60−16870
8号、61−115912号、同61−120816号
など)。熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーは、透明
性に優れ、複屈折が小さく、耐熱性、耐吸水性等にも優
れており、光学用に非常に有用な材料である。さらに、
該ポリマーは、強度、耐水性、電気絶縁性、耐溶剤性、
酸やアルカリ等への耐薬品性にも優れており、光学用途
以外にも、電気絶縁材料、容器やフィルム等の耐湿包装
材料としても有用である。しかしながら、熱可塑性飽和
ノルボルネン系ポリマーからなる成形品は、鉛筆硬度試
験(JIS K−5400;1kg荷重)で、通常、1
H程度、硬くても2H程度の低い表面硬度しかもってい
ない。
【0004】一般に、プラスチック成形品は、使用する
用途によっては、高い表面硬度を必要とする場合があ
る。例えば、コンパクトディスク、レーザーディスク等
の光ディスクでは、人間の手や他の物質と接触して表面
に傷が生じると、記録されたメモリーの内容を読み取り
違えるというエラーが発生する。また、光学用途や包装
容器等の分野では、成形品表面に傷がつくと透明度が低
下する。このため、プラスチック成形品の表面に硬化層
を設けて、表面硬度を向上させることがある。透明プラ
スチック成形品の表面に硬化層を設けると、プラスチッ
クの持つ透明性や美観を長期間維持し、しかも優れた耐
薬品性、耐汚染性を付与できるため、プラスチックの応
用範囲の拡大につながり、ガラスの代替をはじめ、自動
車部品、電気・電子機器関連部品、建築材、家具など多
面的な用途の展開が可能となる。
【0005】プラスチック成形品に硬化層を設けるに
は、各種の硬化剤を塗布する方法が採用されている。汎
用の硬化剤には、シリコーン系硬化剤と有機系硬化剤と
がある。シリコーン系硬化剤は、シラン化合物の部分加
水分解物であり、120℃で1時間程度という比較的高
温での加熱硬化処理が必要となるため、プラスチック基
材が微妙に熱変形し、精度が要求されるプラスチック成
形品用には適していない。有機系硬化剤には、メラミン
系、アルキッド系、ウレタン系およびアクリル系の塗料
を加熱硬化するタイプと、多官能アクリル系塗料を紫外
線硬化するタイプとがある。前者は取り扱いが容易であ
るが、硬さや耐候性に劣るという欠点がある。後者は、
硬さや生産性に優れ、紫外線硬化であるため加熱による
プラスチック基材への影響は少ない。したがって、透明
プラスチック成形品の硬化剤としては、後者の紫外線硬
化剤が適している。紫外線硬化剤は、一般に、多官能ア
クリルモノマーおよび/またはオリゴマーと光重合開始
剤、その他の添加剤を含み、無溶剤または溶剤(シンナ
ー)で希釈したアクリル系光重合性組成物である。
【0006】ところで、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポ
リマー成形品に、硬化層を設けようとしても、該成形品
は、汎用の硬化剤との濡れが悪く、密着性が不十分で、
硬化したあとの硬化層が成形品から容易に剥がれてしま
うという問題がある。例えば、熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系ポリマー成形品に、市販の無溶剤または溶剤で希釈
した紫外線硬化剤を適用しても、硬化後の硬化層と成形
品との接着性が悪く、容易に剥がれてしまう。これは、
熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーが表面の濡れが悪
いとともに、耐薬品性が高いために、硬化層との間で界
面を越えて互いに相手層の中に拡散するということがな
く、分子のからみあいが起きにくいためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接着
強度に優れ、硬度の高い硬化層を設けた熱可塑性飽和ノ
ルボルネン系ポリマー成形品およびその製造方法を提供
することにある。
【0008】また、本発明の目的は、耐久試験後の接着
強度が良好で、硬化剤に起因する残留溶剤を減少ないし
は無くした硬化層の形成が可能な熱可塑性飽和ノルボル
ネン系ポリマー成形品およびその製造方法を提供するこ
とにある。
【0009】本発明者らは、前記従来技術の有する問題
点を克服するために鋭意研究した結果、熱可塑性飽和ノ
ルボルネン系ポリマー成形品の表面に、予め特定の表面
処理を行なった後、特定の硬化剤を用いて硬化層を形成
させることにより前記目的を達成できることを見出し
た。
【0010】すなわち、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポ
リマー成形品の表面に、酸を用いた薬品処理および/ま
たは電子線照射処理を行なった後、紫外線硬化剤を塗布
し、ついで紫外線を照射して硬化層を形成させると、接
着強度に優れ、硬度の高い硬化層が得られる。この方法
によれば、無溶剤の紫外線硬化剤を用いても所期の目的
を達成できるため、硬化層内の残留溶剤量を大幅に減少
ないしは無くすことが可能である。また、この方法によ
れば、高温高湿条件での耐久促進試験(例えば、60
℃、80%RH、100時間)後においても、高い接着
強度を維持することができる。さらに、表面処理の前、
後または前後に、イオンシャワー処理を行なって表面の
静電荷を除去すると、さらに接着強度を上げることがで
きる。
【0011】また、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマ
ー成形品の表面に、紫外線硬化剤を塗布し、かつ、該塗
布面の照射時の最高温度を40℃以上80℃以下に制御
しながら、紫外線を照射して硬化層を形成させると、接
着強度を高めることができることを見出した。この場
合、必ずしも前記表面処理を行なわなくても、紫外線照
射時の成形品表面(塗布面)の最高温度を40℃以上
0℃以下とするだけで、接着強度を大幅に向上させるこ
とができる。前記表面処理を行ない、かつ、紫外線照射
時の成形品表面の温度を40℃以上80℃以下とする
と、一層接着強度を高めることができる。本発明は、こ
れらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成形品の表面
に、予め(a)酸を用いた薬品処理、および(b)電子
線照射処理から選ばれる少なくとも一種の表面処理を行
なった後、紫外線硬化剤を塗布し、ついで紫外線を照射
して硬化層を形成させることを特徴とする硬化層を有す
る熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成形品の製造方
法が提供される。
【0013】この場合、前記表面処理の前、後または前
後にイオンシャワーによる静電気の除電処理を行なうこ
と、および/または、成形品の紫外線硬化剤塗布面の照
射時の最高温度を40℃以上80℃以下に保持しながら
紫外線を照射することによって、硬化層の接着強度をさ
らに向上させる製造方法が提供される。
【0014】また、本発明によれば、熱可塑性飽和ノル
ボルネン系ポリマー成形品の表面に、紫外線硬化剤を塗
布し、かつ、該塗布面の照射時の温度を40℃以上80
℃以下に保持しながら、紫外線を照射して硬化層を形成
させることを特徴とする硬化層を有する熱可塑性飽和ノ
ルボルネン系ポリマー成形品の製造方法が提供される。
【0015】さらに、本発明によれば、前記製造方法に
より硬化層を有する熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマ
ー成形品が提供される。以下、本発明について詳細に説
明する。
【0016】(熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー)
本発明で用いる熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーの
具体例としては、ノルボルネン系モノマーの開環ポリマ
ーの水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加型ポリ
マー、またはノルボルネン系モノマーとオレフィンの付
加型コポリマーを挙げることができる。
【0017】ノルボルネン系モノマーの開環ポリマーの
水素添加物は、モノマーとして、例えば、ノルボルネ
ン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置
換体、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6
−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノル
ボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリ
デン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲン等の極性
基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジ
シクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレ
ン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、
およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、6−メチル
−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−
1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデ
ン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロ
ロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シア
ノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリ
ジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メト
キシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン
等;シクロペンタジエンの3〜4量体、例えば、4,
9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8
a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、
4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,
4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,
11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセ
ン;等を使用し、公知の開環重合方法により重合して得
られる開環重合体を、通常の水素添加方法により水素添
加して製造される実質的に飽和のポリマーである。
【0018】また、ノルボルネン系モノマーの付加型ポ
リマーは、モノマーとして前記のごときノルボルネン系
モノマーを付加重合して得られるポリマーおよび/また
はその水素添加物であり、ノルボルネン系モノマーとオ
レフィンの付加ポリマーは、モノマーとして、前記のご
ときノルボルネン系モノマーと、エチレン、プロピレン
等のオレフィンを公知の方法により付加共重合して得ら
れるポリマーおよび/またはその水素添加物であって、
いずれも実質的に飽和のポリマーである。
【0019】熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーの分
子量の範囲は、トルエンを溶剤とするGPC(ゲル・パ
ーミエーション・クロマトグラフィー)分析により測定
した数平均分子量で1〜20万が適当である。また、分
子鎖中に残留する不飽和結合を水素添加反応により飽和
させる場合には、耐光劣化や耐候劣化性などから、水添
率は好ましくは90%以上、より好ましくは95%以
上、さらに好ましくは99%以上である。熱可塑性飽和
ノルボルネン系ポリマーは、重合体の製造過程で、α−
オレフィンやシクロオレフィンなどの他のモノマー成分
を共重合したものであっても構わない。
【0020】また、本発明で用いる熱可塑性飽和ノルボ
ルネン系ポリマーには、所望により、他の樹脂や、帯電
防止剤、老化防止剤、ガラス繊維等のフィラー、染料、
顔料などの添加剤を配合することができる。
【0021】熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーの成
形品の成形方法には、特に制約は無く、例えば、光ディ
スクやレンズのように射出成形によって得られるもの、
チューブや棒状に溶融押出成形したもの、溶融押出して
ロールで巻き取ったシートやフィルム、熱プレスにより
シート状に成形したもの、溶剤溶液をキャストして得ら
れるフィルム、さらに延伸による延伸フィルムなどが挙
げられる。
【0022】(表面処理)一般に、塗装や印刷分野で
は、ポリオレフィンやポリエステルなどの難接着性ポリ
マーの接着性を改良するために、表面処理を行なうこと
が古くから研究されてきており、例えば、薬品処理法、
溶剤処理法、プライマー法、ポリマーコーティング法、
カップリング剤処理法、界面活性剤処理法、裏面グラフ
ト化法、コロイド処理法、紫外線照射処理法、プラズマ
処理法など各種の方法が提案されている(材料技術研究
協会編集「プラスチックの塗装・印刷便覧」第V章「塗
装のためのプラスチック成形品の表面処理方法」、総合
技術出版社発行、1973年12月10日発行、p.1
42〜172)。
【0023】これらの表面処理法では、一般に、ポリマ
ーの表面近傍にカルボニル基や水酸基等の極性を持った
官能基が導入されることにより、接着力が付与され、あ
るいは改善される。しかしながら、表面処理法は、表面
処理の種類、対象となるポリマーの構成元素や分子構
造、あるいはポリマー表面に接着させる物の材質等によ
って、接着力改善効果が大きく左右される。これらの表
面処理法の全てがいかなるポリマーに対しても効果があ
るというものではない。表面処理を行なっても改質効果
がなかったり、あるいはポリマーが劣化したりすること
もある。したがって、いかなるポリマーに対して、いか
なる表面処理を行なうかは、技術的に重要な課題であ
り、工夫を要するのである。
【0024】従来、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマ
ー成形品の表面に、予め表面処理してから硬化層を形成
すること、特に、酸を用いた薬品処理や電子線照射処理
した後、紫外線硬化剤を用いて、高い接着強度と硬度を
有する硬化層を形成することは提案されていない。
【0025】本発明者らは、熱可塑性飽和ノルボルネン
系ポリマー成形品の硬化層との接着強度を改善すべく各
種表面処理法について検討した結果、表面処理法の多く
が格別の効果を奏さないけれども、特に、酸を用いた薬
品処理および電子線照射処理を行なうと、紫外線硬化剤
との濡れおよび接着性が改善され、実用性のある接着強
度と硬度を有する硬化層を形成できることを見出した。
この中でも、ドライプロセスであり、短時間で効果があ
り生産性が良いことから電子線照射処理が好ましい。
【0026】(a)酸による薬品処理 薬品処理に用いられる酸としては、硫酸クロム酸混液や
熱濃硫酸などがある。硫酸クロム酸混液の代表的組成
は、K2Cr27/H2O/H3SO4=4.4/7.1/
88.5(重量比)であり、約50℃〜約100℃の温
度で、成形品を数分間浸漬することにより表面改質効果
が得られる。成形品を熱濃硫酸(約60〜約100℃)
に数秒間浸漬してもよい。
【0027】(b)電子線照射処理 電子線照射処理には、走査型とエレクトロカーテン型、
プロードビーム型があり、いずれも表面改質効果を得る
ことができる。通常、100〜300keV程度の比較
的低エネルギーの電子線照射で効果があり、これを効率
的に発生できるエレクトロカーテン型、プロードビーム
型が好ましい。
【0028】電子エネルギーは100〜300keV、
照射線量は1〜20Mradであり、通常、数Mrad
程度で表面改質効果が得られる。
【0029】(静電気の除電処理)前記表面処理ととも
に、イオンシャワーにより成形品表面の静電気の除電処
理を行なうと、成形品と硬化層との接着強度をさらに改
善することができる。イオンシャワーとは、空気中の気
体分子をイオン化して微風状に吹きつけることにより、
帯電し易い材料の表面の静電荷を除電する処理をいう。
通常は、防塵のために用いられるが、この処理だけでは
難接着性材料の表面改質にはならない。
【0030】イオンシャワーによる静電気の除電処理
は、前記表面処理の前、後または前後であって、紫外線
硬化剤の塗布前に行なう。
【0031】(紫外線硬化剤)本発明で使用する紫外線
硬化剤は、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴ
マーと光重合開始剤が必須成分となっている。
【0032】反応性モノマーとしては、アクリレート類
がその主なものであるが、具体的には、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、フェノ
キシエチルアクリレート、フェノキシプロピルアクリレ
ート、その他の高級アルキルアクリレート等の単官能ア
クリレートモノマー類;スチレン、ビニルピロリドン等
のその他の単官能モノマー類;エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ヘキサンジオール、トリメチロールプ
ロパン、テトラメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール等のポリオール類に2個以上のアクリレートが結合
した多官能アクリレートモノマー類;等が挙げられる。
【0033】反応性オリゴマーとしては、末端にアクロ
イル基を持つポリエステルアクリレート、分子鎖中にエ
ポキシ基かつ末端にアクロイル基を持つエポキシアクリ
レートまたはポリウレタンアクリレート、分子鎖中に二
重結合を持つ不飽和ポリエステル、1,2−ポリブタジ
エン、その他のエポキシ基またはビニルエーテル基をも
つオリゴマーを挙げることができる。
【0034】光重合開始剤としては、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ
アセトフェノン、塩素化アセトフェノン等のアセトフェ
ノン類;ベンゾフェノン類;ベンジル、メチルオルソベ
ンゾイルベンゾエート、ベンゾインアルキルエーテル等
のベンゾイン類;α,α′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビスプロパン、ヒドラゾン等のアゾ
化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブ
チルパーオキサイド等の有機パーオキサイド類;ジフェ
ニルジサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジベ
ンゾイルジサルファイド等のジフェニルジサルファイド
類;等を挙げることができる。
【0035】紫外線硬化剤には、粘度を調製したり、接
着力を向上させることを目的として、適当な熱可塑性ポ
リマーを加えてもよい。一般的に類似の構造を持ったポ
リマーどうしは相溶性が良く、濡れが良いため、接着力
を向上することを目的として、熱可塑性ポリマーを添加
するのであれば、ノルボルネン系モノマーの開環ポリマ
ーの水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加型ポリ
マー、またはノルボルネン系モノマーとオレフィンの付
加型コポリマーと類似の構造を持ったポリマーを用いる
のが効果的である。具体的には、ノルボルネン系モノマ
ーの開環ポリマーの水素添加物、ノルボルネン系モノマ
ーの付加型ポリマー、またはノルボルネン系モノマーと
オレフィンの付加型コポリマー自体や、ジシクロペンタ
ジエン系、ジエン系、脂肪族系、芳香族系、ウォーター
ホワイト系などの石油樹脂またはこれらの水添物等が適
当である。ただし、非反応性の熱可塑性ポリマーを多量
に添加すると、紫外線に対する感光性が低下して好まし
くない。
【0036】また、表面の帯電性やその他の特性を改善
するための各種の界面活性剤を添加してもよい。この場
合、界面活性剤は透明で、紫外線硬化剤との相溶性の良
いもの、具体的には、非イオン系界面活性剤、特に、ア
ミン系界面活性剤が適している。その他、熱重合禁止
剤、光重合禁止剤、粘着性付与剤、充填剤等を適宜使用
してもよい。なお、紫外線硬化剤は、適宜溶剤で希釈し
てもよい。ただし、残留溶剤が問題となる分野では、無
溶剤のものを用いることが好ましい。
【0037】硬化層を形成するには、熱可塑性飽和ノル
ボルネン系ポリマーからなる成形品に紫外線硬化剤を塗
布し、溶剤を含む場合には溶剤を乾燥除去し、ついで紫
外線を照射する。
【0038】塗布条件には、特に制約は無く、スプレ
ー、浸漬、スピンコート、ロールコーター、刷毛塗り等
すべての塗布方法が可能である。塗布する厚さは、2〜
300μm(溶剤を含む場合には、乾燥後の厚さ)であ
ることが好ましい。この範囲よりも薄い場合には、強度
の強い硬化層が得られず、十分な表面硬度の改良効果が
得られないことがある。この範囲よりも厚い場合には、
乾燥や硬化反応に時間がかかって、生産性が悪くなり、
また、硬化不十分で硬化層の強度が薄い場合よりも低下
する場合や、硬化層が硬くなりすぎて割れることがあ
る。
【0039】溶剤を用いる場合には、塗布面を十分に乾
燥させる必要がある。溶剤を多量に含んだまま硬化させ
ると、塗膜にクラックが発生しやすく、高硬度の塗膜が
得られない原因にもなり、また、残留溶剤量が増大す
る。乾燥温度と時間は、使用する溶剤の種類、塗布量、
接着面の形状によっても異なるが、基材の熱変形がない
ように、おおむね120℃以下で、かつ、十分に乾燥で
きるように条件を決定すればよい。具体的には60〜1
20℃で、3〜60分程度の乾燥が適当である。高温で
乾燥したあとは、室温で10秒〜10分程度の冷却を行
ない、ほぼ室温近くまで冷却することが好ましい。
【0040】しかし、このようにして得られた硬化層
は、十分に乾燥した後であっても、紫外線硬化剤に使用
した溶剤が微量ではあるが残留し、その結果、硬化層の
特性が経時で変化したり、残留溶剤がすこしづつ表面か
ら拡散してきて、周囲の他の材料に悪影響を与えるなど
の問題が生じる場合がある。
【0041】(紫外線照射)成形品表面に硬化剤を塗布
した後、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外
線を効率的に発生する光源から紫外線を照射することに
より、硬化が短時間で起こり、硬度の高い硬化層が形成
される。
【0042】紫外線の照射量は、反応性モノマーや反応
性オリゴマーの種類、光重合開始剤の反応性等によって
も異なるが、通常、80W/cmの高圧水銀灯の場合、
照射距離10cmで60秒以下、通常、5〜10秒程度
の短時間で硬化させることができる。
【0043】従来、紫外線硬化剤による硬化層をプラス
チック成形品の表面に形成する場合、紫外線照射に当た
り、コールドミラー等を利用して、照射面の温度が上が
らないようにして照射している。ところが、本発明者ら
が検討したところ、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマ
ー成形品表面への紫外線硬化剤による硬化層の形成にお
いては、紫外線照射時の表面(塗布面)温度を高くする
と、両者間の接着強度が増大することを見出した。この
接着強度増大効果は、必ずしも表面処理を行なっていな
い成形品の場合であっても得ることができる。例えば、
表面処理を行なっていない熱可塑性飽和ノルボルネン系
ポリマー成形品に紫外線硬化剤を溶剤を用いずに塗布
し、室温で紫外線を照射しても、後述するゴバン目テス
トによる接着強度の測定結果は、0%であるのに対し
て、塗布面の温度を40℃以上に制御しながら紫外線を
照射すると、80%程度まで増大する。前記表面処理を
行なった成形品の塗布面の温度を高くして紫外線を照射
すると、相乗効果により接着強度が大幅に増大する。
【0044】紫外線照射時の塗布面(照射面)の温度を
高くする場合には、40℃以上、好ましくは50℃以上
とする。上限は、成形品が熱変形しない温度であるが、
作業性などから見て、80℃、好ましくは70℃程度で
ある。なお、照射面の温度は、例えば、40℃という場
合、照射時の最高温度が40℃となる温度を意味する。
【0045】照射時の温度を40℃以上に上げるための
方法は特に限定されない。例えば、コールドミラーを付
けないタイプの紫外線ランプを用いて紫外線を照射して
もよく、照射時に赤外線ランプ、ヒーターなどを単独、
または組み合わせて用いて加熱してもよい。コールドミ
ラーを付けないタイプのランプのみを使用する場合は、
ランプからの距離、照射時間などによって温度が変化す
るので、それらを調節する必要がある。例えば、80W
/cmの高圧水銀灯を用いた場合、ランプと照射面の距
離を15cmとして約20秒以上照射すればよい。
【0046】(硬化層を有する成形品)本発明の製造方
法により得られる硬化層を有する熱可塑性飽和ノルボル
ネン系ポリマー成形品は、成形品と紫外線硬化剤による
硬化層の接着強度に優れ、かつ、表面硬度の高いもので
ある。ゴバン目テストによる接着強度は少なくとも60
%以上であり、鉛筆硬度は2H以上、通常3H程度であ
る。
【0047】ところで、一般に、硬化層とプラスチック
基材の接着強度は、例えばゴバン目テストで90%以上
であることが好ましいが、本発明の製造方法によれば、
95〜100%のものを得ることも可能となる。また、
長時間接着強度を維持するためには、高温高湿条件での
耐久促進試験条件(例えば、60℃、80%RH、10
0時間)においても、ゴバン目テストで90%以上の接
着強度を維持することが望ましいが、本発明の製造方法
によれば、そのような高度の性能を達成することも可能
である。
【0048】本発明の製造方法は、基材として熱可塑性
ノルボルネン系ポリマーを用いた光学用材料の形成に好
適である。例えば、光情報ディスクの記録層を保護する
ための保護コート層の形成および記録層裏面の基板剥き
出しの部分を保護するための硬化層の形成、光学レンズ
やその他の光学部品の表面の硬度を補い表面を保護する
ための硬化層の形成などに好適である。
【0049】また、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマ
ーどうし、または他の材料との接着を紫外線硬化剤を用
いて行なうこと、あるいは光学レンズの切削加工などの
場合のように熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーの表
面の段差を紫外線硬化剤を用いて平坦化することなどに
も本発明の製造方法が適用可能である。
【0050】
【実施例】以下に実施例、参考例および比較例を挙げて
本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限
定されるものではない。なお、物性測定方法は次のとお
りである。
【0051】<ゴバン目テスト>成形品表面に形成され
た硬化層の上からカッターにより1mm間隔で縦、横各
11本の切れ目を入れて1mm四方のゴバン目を100
個作り、その上にセロハン粘着テープ(積水化学社製、
セロテープ)を強く押し付けて貼り、しかる後、該粘着
テープを90°方向に剥して、剥離しなかった目の数を
%で表わした。
【0052】<耐久試験>硬化層を形成した試験片を6
0℃、80%RHに100時間保持した後、ゴバン目テ
ストを行なった。
【0053】<鉛筆硬度>: JIS K−5400にしたがって、1kg荷重で測定
した。
【0054】<残留溶剤量>ガスクロマトグラフ法によ
り、200℃で測定した。
【0055】<硬化層の厚さ>硬化層の厚さは、触針式
膜厚計(テンカー社製アルファーステップ200型)を
用いて測定した。
【0056】[参考例1](試験片作成例1) 6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン
(MTD)の開環重合体の水添物(数平均分子量28,
000、水添率ほぼ100%、ガラス転移温度152
℃)を射出成形して、厚さ2mm、直径100mmの円
板(基材1)を作成した。この成形品の鉛筆硬度は2H
であった。
【0057】[参考例2](試験片作成例2) MTDとジシクロペンタジエン(DCP)との混合モノ
マー(MTD/DCP=70/30モル比)を開環重合
して得た共重合体の水添物(数平均分子量27,00
0、水添率ほぼ100%、ガラス転移温度133℃)を
射出成形して、参考例1と同様の円板(基材2)を作成
した。この成形品表面の鉛筆硬度はHであった。
【0058】[参考例3](試験片作成例3) MTD/エチレン付加共重合体(MTD/エチレン=5
0/50モル比)(数平均分子量30,000、ガラス
転移温度141℃)を射出成形して、厚さ2mm、5c
m角の平板(基材3)を作成した。この成形品表面の鉛
筆硬度はHであった。
【0059】[参考例4](紫外線硬化剤調製例1) 以下の成分を混合撹拌して紫外線硬化剤(硬化剤1)を
調製した。 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEHA) 70g メチルアクリレート(MA) 30g 光重合開始剤(*1) 3g (*1)ベンジルジメチルケタール;チバガイギー社
製、商標名イルガキュア651
【0060】[参考例5](紫外線硬化剤調製例2) 以下の成分を混合撹拌して紫外線硬化剤(硬化剤2)を
調製した。 DPEHA 100g トルエン 20g 光重合開始剤(*2) 3g (*2)1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロパン−1−オン;メルク社製、商標名ダロキュア11
73
【0061】[参考例6](紫外線硬化剤調製例3) 以下の成分を混合撹拌して紫外線硬化剤(硬化剤3)を
調製した。 ウレタンアクリレートオリゴマー(*3) 10g DPEHA 52g MA 28g 光重合開始剤(*4) 3g (*3)根上工業社製、商標名アートレジンUN−33
2 OHA (*4)ベンジルジメチルケタール;チバガイギー社
製、商標名イルガキュア651
【0062】[実施例1]参考例1で作成した円板(基
材1)に、ハッコウ金属工業社製495型のイオンシャ
ワー装置を用いて、距離10cmで、5秒間イオンシャ
ワーを行なった後、電子線照射処理(エレクトロカーテ
ン型、200keV、5Mrad)を行ない、さらに同
様の条件でイオンシャワーを行なった。この表面処理を
行なった円板に、参考例4で調製した紫外線硬化剤(硬
化剤1)をスピンコート(3,000回転、80秒)に
より塗布した。硬化層の厚さは6μmであった。
【0063】ついで、塗布面に、80W/cm高圧水銀
灯を用い、距離20cm、照射時間60秒、コールドミ
ラーなしで、紫外線を照射して、硬化させた。照射時の
塗布面の最高温度は50℃であった。
【0064】得られた硬化層を有する円板のゴバン目テ
ストによる接着強度は100%であり、鉛筆強度は3
H、残留溶剤量は0.00%、耐久試験後の接着強度は
93%であった。
【0065】[実施例2〜8、比較例1〜6]表1に示
す各条件で、各基材を用いて、硬化層を有する成形品を
作成し、物性を測定した。結果を一括して表1に示す。
なお、表1中の各操作、処理は次のとおりである。
【0066】 スピン:スピンコート、3,000回転、80秒。 ハケ:刷毛塗り。 イオンシャワー:ハッコウ金属工業社製495型、距離
10cm、5秒間暴露。 紫外線照射:80W/cm高圧水銀灯、距離20cm、
照射時間60秒間。 表面処理a:硫酸クロム酸混液、K2Cr27/H2O/
3SO4=4.4/7.1/88.5(重量比)、70
℃、10分間浸漬。 表面処理b:電子線照射処理、エレクトロカーテン型、
200keV、5Mrad。 表面処理c:フロンR−113で洗浄、浸漬30秒間。 表面処理d:メチルイソブチルケトン/トルエン(98
/2重量比)混合溶剤処理、浸漬5秒間。 表面処理e:シランカップリング剤処理、ビニル(トリ
メトキシ)シラン/アセトン(5/95重量比)溶液に
浸漬5秒間の後、オーブン中で90℃、2時間処理。 表面処理f:紫外線照射、80W/cm高圧水銀灯、距
離20cm、照射時間60秒間。
【0067】
【表1】
【0068】表1から明らかなように、本発明の表面処
理および/または照射面の高温保持により、接着強度、
表面硬度、残留溶剤量、耐久試験後の接着強度がともに
改善された硬化層を有する成形品が得られることが分か
る。特に、本発明の表面処理と照射面の高温保持を組み
合わせることにより、あるいはさらにイオンシャワーを
行なうことにより、顕著な改善効果を得ることができ
る。これに対して、表面処理を行なわない場合はもとよ
り、他の表面処理法を採用した場合には、全く接着強度
が改善されないか、改善効果が極めて不十分である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、接着強度に優れ、硬度
の高い硬化層を有するノルボルネン系ポリマー成形品お
よびその製造方法が提供される。本発明によれば、耐久
試験後の接着強度が良好で、残留溶剤を減少ないしは無
くした硬化層の形成が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 禎二 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社 研究開発セン ター内 (72)発明者 夏梅 伊男 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社 研究開発セン ター内 (56)参考文献 特開 平4−89217(JP,A) 特開 平4−93334(JP,A) 特開 平3−223341(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/00 - 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成
    形品の表面に、予め(a)酸を用いた薬品処理、および
    (b)電子線照射処理から選ばれる少なくとも一種の表
    面処理を行なった後、紫外線硬化剤を塗布し、ついで紫
    外線を照射して硬化層を形成させることを特徴とする硬
    化層を有する熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成形
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面処理の前、後または前後にイオンシ
    ャワーによる静電気の除電処理を行なう請求項1記載の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 成形品の紫外線硬化剤塗布面の照射中の
    最高温度を40℃以上80℃以下に制御しながら、紫外
    線を照射する請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー成
    形品の表面に、紫外線硬化剤を塗布し、かつ、該塗布面
    の照射中の最高温度を40℃以上80℃以下に制御しな
    がら、紫外線を照射して硬化層を形成させることを特徴
    とする硬化層を有する熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリ
    マー成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    方法により製造された硬化層を有する熱可塑性飽和ノル
    ボルネン系ポリマー成形品。
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