JP3216914U - 両面弾性生地 - Google Patents

両面弾性生地 Download PDF

Info

Publication number
JP3216914U
JP3216914U JP2018000105U JP2018000105U JP3216914U JP 3216914 U JP3216914 U JP 3216914U JP 2018000105 U JP2018000105 U JP 2018000105U JP 2018000105 U JP2018000105 U JP 2018000105U JP 3216914 U JP3216914 U JP 3216914U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
double
elastic
sided circular
sided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018000105U
Other languages
English (en)
Inventor
國彭 ▲黄▼
國彭 ▲黄▼
進能 鍾
進能 鍾
Original Assignee
達紡企業股▲フン▼有限公司
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 達紡企業股▲フン▼有限公司 filed Critical 達紡企業股▲フン▼有限公司
Application granted granted Critical
Publication of JP3216914U publication Critical patent/JP3216914U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】構成をデザインすること、材料を選択すること、或いは製造方法のステップにおいてパラミータを設定することにより、優れた弾性反発率及びよい感触を得られる両面丸編弾性生地を提供する。【解決手段】両面丸編弾性生地は表面構造1、基底構造2及び表面構造1と基底構造2との間に設置される中央構造3を備える。表面構造1は逆平織りセクション11を、基底構造2は正平織りセクション21を有する。かつ、中央構造3は逆平織りセクション11と正平織りセクション21とを接結するためのインタロック引上げ編セクション31を有する。【選択図】図5

Description

本考案は弾性生地、その製造装置及びその製造方法に関し、特に両面丸編弾性生地、その製造装置及びその製造方法に関する。
繊維産業に関する技術分野において、普通の衣料に比べて、ニット生地はソフトな風合いで通気性や伸縮性が高く、而も生産製造にスピードが速くて産量が高いなどのメリットを有るため、身に着ける用品と日用品に広く使われている。例えば、ニット生地は、ポロシャツ、Tシャツ(Tシャツ)、スカーフ、手袋、セーター、スポーツウェア、水着、肌着又は繊維類の装飾用品などの製造に用いられている。ニット生地は主に丸編みニット生地、経編ニット生地及び横編みニット生地などの類別に大別されている。その中、丸編みニット生地における編目を緯方向に連続したシリーズは、さらにシングルジャージ、リブ布、スムース編み、ジャカード布などに分かれる。生地の特性に従い、丸編みニット生地は肌着の生産に広く使われている。
丸編ニット生地において、スムース編み(INTERLOCK)は少なくとも二層の織物ユニットにより形成されている。また、スムース編みの表面と裏面の織物の模様は一つ一つのストレート織りに形成されている。リブ布に比べて、スムース編みは弾性が小さいとともにより型崩れを起こさないため、例えば、肌着又はコルセットなどの型づくり機能の衣類を作るのに適している。なお、丸編ニット生地を肌着の製造に用いる時、生地の感触、伸縮性、履き心地は非常に重要となる。履き心地を考えるために丸編ニット生地は適当な伸縮性を有することが必要であるが、丸編ニット生地製品における中弾性糸の比率を上げると、肌への優しさを下げることになる。
其の外、スムース編みの製造過程において、各製造ステップにおける詳細なパラメータも製品の生地特性に大きな影響を与える。そのため、従来の技術に対して、両面ニット生地の構成、製造方法及び製造システムは最適化する余裕がある。
本考案が解決しようとする技術問題は、従来技術の不足に対して、構成をデザインすること、材料を選択すること、或いは製造方法のステップにおいてパラミータを設定することにより、優れた弾性反発率及びよい感触を得られる両面丸編弾性生地を提供することである。
上記の技術問題を解決するために、本考案で用いられる技術方案の一つとしては、両面丸編弾性生地を提供する。該両面丸編弾性生地は、逆平織りセクションを含む表面構造と、正平織りセクションを含む基底構造と、前記表面構造と前記基底構造との間に設置され前記逆平織りセクションと前記正平織りセクションを接結するためのインタロック引上げ編セクションを含む中央構造とを備える。
上記の技術問題を解決するために、本考案で用いられる技術方案の一つとしては、製造システムを提供する。上記製造システムは、前記両面丸編弾性生地を製造するためのものである。前記製造システムは、織り装置及び染色仕上げ装置を備える。前記織り装置は第1の弾性糸と第2の弾性糸と非弾性糸とを織り交ぜて、両面丸編弾性織物を編成する両面丸編み機を含む。前記染色仕上げ装置は前記織り装置からの前記両面丸編弾性織物を受けるための染色仕上げチューブを含む。前記織り装置と前記染色仕上げ装置は一つの生産ラインに設置される。
上記の技術問題を解決するために、本考案で用いられる技術方案の一つとしては、両面丸編弾性生地の製造方法を提供する。上記両面丸編弾性生地の製造方法は、少なくとも一つの非弾性糸と少なくとも一つの弾性糸を両面丸編み機に導入するスデープと、前記非弾性糸と前記弾性糸とを前記両面丸編み機に通過させて互いに織り交ぜることにより、両面丸編弾性織物を編成するスデープと、両面丸編弾性織物を染色仕上げ装置に送り込むスデープと、前記染色仕上げ装置により、前記両面丸編弾性織物を染色仕上げるスデープとを備える。
本考案の一つのメリットとして、本考案が提供する両面丸編弾性生地、その製造装置及びその製造方法は、「中央構造は前記逆平織りセクションと前記正平織りセクションとを接結するためのインタロック引上げ編セクションを含む」、或いは「前記第1の弾性糸、前記第2の弾性糸及び前記非弾性糸を互いに織り交ぜて前記両面丸編弾性織物を織り上げて、且つ前記非弾性糸と前記弾性糸は前記両面丸編み機から通過し互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物を編成する」という技術の手段により、両面丸編弾性生地の弾性回復率及び触感を改善する。
本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の構成模式図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の基底構造の顕微鏡写真である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の表面構造の顕微鏡写真である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の側面顕微鏡写真である。 図4における部分拡大図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の顕微鏡写真である。 図6における部分拡大図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造システムのブロック図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造システムにおける給糸ユニードの構成模式図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造システムにおける染色仕上げ装置の構成模式図である。 本考案において他の実施例における両面丸編弾性生地の製造システムにおける染色仕上げ装置の構成模式図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造方法の流れ図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造方法において用いられる製織り方法の組織図である。
考案の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本考案に関する詳しい説明と添付図面を参照するが、提供される添付図面は、参考と説明を提供するためのものに過ぎず、本考案を制限するためのものではない。
以下に所定の具体的実施例により、本考案に開示される「両面丸編弾性生地、その製造装置及びその製造方法」 に関する実施の態様を説明するが、当業者は、本明細書に開示される内容から本考案のメリットと効果が分かる。本考案は他の異なる具体的実施例により実施または応用されてもよく、本明細書中のそれぞれの詳細は、異なる観点と応用に基づき、本考案の趣旨を逸脱することなく各種の変形と変更を行ってもよい。また、本考案の添付図面は簡単な模式的説明に過ぎず、実際の寸法に従い示されるものではないことをまず明らかにしておく。以下の実施の態様は、本考案の関連技術内容をより詳しく説明するが、開示される内容は本考案の保護範囲を制限するためのものではない。
図1から図5を参照する。図1は本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の構成模式図である。図2から図5は本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の顕微鏡写真である。本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地は、表面構造1、基底構造2、及び表面構造1と基底構造2との間に設置される中央構造3を備える。図2から図5を参照する。表面構造1は逆平織りセクション11を、基底構造2は正平織りセクション21を有する。中央構造3は逆平織りセクション11と正平織りセクション21とを接結するためのインタロック引上げ編セクション31を有する。言い換えれば、両面丸編弾性生地Fは異なる織りセクション(織り組織)である表面構造1、基底構造2及び中央構造3により形成されている。
具体的に言えば、両面丸編弾性生地Fの表面構造1及び基底構造2はいずれもが平織りセクション(plain weave、別称が平織り組織であり)を含む。平織りセクションは各の経緯糸により上下にずらして組み合わせたものである。表面構造1及び基底構造2が含める平織りセクションの相違点は、異なる給糸ユニードによりそれぞれ表面構造1及び基底構造2に形成されるとき、上ダイヤルのみに糸が掛かって下シリンダに糸が掛からない方式で表面構造1の逆平織りセクション11を生成し、下シリンダに糸が掛かって上ダイヤルに糸が掛からない方式で基底構造2の正平織りセクション21を生成する。
また、両面丸編弾性生地Fの中央構造3について、それは上記段落と異なる給糸ユニードにより、上ダイヤル針と下シリンダ針で形成された両組合の平織りセクション(即ち、逆平織りセクション11と正平織りセクション21)を互いに接結し、さらに両面丸編弾性生地Fを形成する。中央構造3が含めるインタロック引上げ編セクション31はタック編み法(tuck stich)により、両組合の平織りセクションを前後に接結する。
具体的に言えば、本考案が提供する両面丸編弾性生地Fはダブル糸鎖編(interlock)を有する織物である。それはリブ構成(rib knit)の一つの変形である。ダブル糸鎖編織物と普通の平織りニット生地(jersey knit)との相違点は、両面リブ構成織物の正反面は同じ織り目を有する。この種類の織物は厚さが厚くてきめが滑らかで、着る人に優れた風合いと手当り感を与えられる。
されに、図6及び図7を参照する。図6は本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の顕微鏡写真である。図7は図6における部分拡大図である。図7に示すように、両面丸編弾性生地Fは複数の編み目Lを有する。本考案において、複数の編み目Lはそれぞれ0.01と0.05センチの間にある直径を有する。
本考案の実施例において、表面構造1の逆平織りセクション11と基底構造2の正平織りセクション21のいずれもが、非弾性糸と弾性糸と共に織り上げたものであり、かつ、中央構造3のインタロック引上げ編セクション31が弾性糸により織り上げたものである。具体的に言えば、表面構造1の逆平織りセクション11及び基底構造2の正平織りセクション21の製織に用いられる弾性糸と、中央構造3のインタロック引上げ編セクション31の製織に用いられる弾性糸とは、同じ材料で又は異なる材料で形成されてもよい。
言い換えれば、本考案の実施例において、表面構造1の逆平織りセクション11及び基底構造2の正平織りセクション21はずれも非弾性糸と第1の弾性糸共に織り上げたものであり、かつ、中央構造3のインタロック引上げ編セクション31は第2の弾性糸により織り上げたものである。第1の弾性糸と第2の弾性糸は同じ材料で又は異なる材料で形成される。
そして、非弾性糸はナイロン(Nylon)、ポリエステル繊維、ポリ乳酸繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PET)繊維及びセルロース繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種である弾性糸はスパンデックス繊維(Spandex)、ライクラ繊維(Lycra)、天然ゴム及び合成ゴムにおける少なくとも1種により形成される。例えば、本考案の一つの実施例において、ナイロンを非弾性糸として、ライクラ繊維(Lycra)を第1の弾性糸及び第2の弾性糸として使っている。非弾性糸のフィラメント(filament)は必要に応じて調整することができる。例えば、本考案の一つの実施例において、フィラメントが12のPET繊維(30D/12F)を採用して非弾性糸を形成する。一般的には、糸のフィラメントが高いほど、製品の風合いはよくなる。
注意すべきことは、本考案が提供する両面丸編弾性生地Fをより優れた弾性回復率を有するために、上記に挙げた適当の繊維材料以外、さらに両面丸編弾性生地F内の弾性糸及び非弾性糸の重量比率をよい精度に制御しなければならない。具体的に言えば、弾性糸の重量と非弾性糸の重量との比率は4:6と8:2の間にある。さらに言うと、第1の弾性糸及び第2の弾性糸の重量和と非弾性糸の重量との比率は4:6と8:2の間にある。言い換えれば、非弾性糸の重量比率は60%と20%の間にあり、弾性糸の重量比率は40%と80%の間にあり、両者の重量総和は100%とする。例を挙げると、本考案の一つの実施例において、40重量%の非弾性糸及び60重量%の弾性糸により、両面丸編弾性生地Fを形成されている。
詳しく言うと、両面丸編弾性生地Fの製造過程において、弾性糸の比率を高めれば、それからなる両面丸編弾性生地Fはより高い弾性を持つことになる。しかしながら、弾性糸の含有率が高いほど製品の風合いが悪くなることがある。即ち、非弾性糸の材料(例えば、PET)はゴムのような触感があり、肌に優しくない。そのため、非弾性糸の含有率は精度の良いに制御しなければならない。また、糸の材料の比率に応じ、それに対応する製造方法を選択して両面丸編弾性生地Fを製造することにより、より優れた製品を得ることができる。
さらに、非弾性糸のデニール数は20と40デニールの間にあり、弾性糸(第1の弾性糸及び第2の弾性糸ども含む)のデニール数は60と80デニールの間にある。弾性糸及び非弾性糸の重量比率を調整すること以外に、その2種類の材料のデニール数は編成した製品の風合い及び弾性にも関連が係っている。例えば、本考案の一つの実施例において、30デニールの非弾性糸及び70デニールの弾性糸を使用して両面丸編弾性生地Fを形成する。
また、本考案実施例が提供する両面丸編弾性生地Fは優れた弾性回復率を持っている。具体的に言えば、両面丸編弾性生地の経方向の弾性回復率及び緯方向の弾性回復率はいずれも95%より大きいである。精度の良いに材料の選択及びその比率、或いは製造過程における製織りの方式及び染色仕上げスデープのパラメータを制御することにより、上記弾性回復率を有する両面丸編弾性生地Fは適切に肌着に適用することができる。
両面丸編弾性生地Fの完成品について、上記の弾性回復率を持つこと以外、その単位重量は330グラム /ヤードと680グラム /ヤードの間にあってもよい。両面丸編弾性生地Fの幅は116センチと152センチの間にあってもよい。両面丸編弾性生地Fが上記のような単位重量及び/又は幅を有する場合、最優秀な弾性回復率を得ることができる。
さらに、図8を参照する。本考案は製造システムをさらに提供する。それは上記両面丸編弾性生地Fを製造するために用いられる。製造システムSは織り装置41及び染色仕上げ装置42を備える。織り装置41と染色仕上げ装置42は同じ生産ラインに設置されている。織り装置41及び染色仕上げ装置42以外、製造システムSはさらに織り装置41に必要な糸材料を提供する紡糸装置(図示しない)を備えてもよい。言い換えれば、紡糸装置により異なる繊維を糸にしてから、糸を織り装置に送り込んで布にすることになる。
具体的に言えば、織り装置41は両面丸編み機を備える。両面丸編み機は、糸材料(即ち、弾性糸及び非弾性糸)を互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物を製織するために用いられている。上記のように、弾性糸は第1の弾性糸及び第2の弾性糸を含んでもよく、第1の弾性糸及び第2の弾性糸は同じ材料で又は異なる材料で形成されてもよい。織り装置41に用いられる糸の成分及び特性については、上記両面丸編弾性生地Fにかかる記載と同様である。例えば、弾性糸の重量と非弾性糸の重量の比率は4:6と8:2の間にある。他に糸に関する詳細はここで説明を繰り返しない。
本考案における両面丸編み機は業務用両面丸編み機の構造を使用すると共に、その構造及び操作パラメータについて改良してもよい。一般的に、両面丸編み機はモータ、転送手段、糸送り手段、糸保持ユニード、給糸ユニード、製織りユニード及び布巻き手段などの基本装置を有してもよい。両面丸編み機の各基本装置の機能は当業者にとって周知しているものであるため、ここでは詳しい説明を省略することになる。
製織りの過程において、糸送り手段は糸保持ユニードを起動させて糸を給糸ユニードに送り込む。そして、給糸ユニードは糸を所定送り角度で製織りユニードにフィードする。製織りユニードはシリンダと織り針を有する。織り針はシリンダの表面にあるトレンチに挿し込まれて、カムボックス(Cam box)におけるさまざまなカム(Cam)により製織りの過程を制御し編み目を形成する。両面丸編み機の基本装置において、本考案は特別に給糸ユニードにおけるパラメータについて調整を行う。
図9を参照する。図9は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造システムにおける給糸ユニード411の構成模式図である。詳しく言うと、両面丸編み機は給糸ユニード411を備える。前記給糸ユニード411は給糸スティック4111、糸入り口4112及び給糸口4113、4114を備える。異なる材料からなる糸Y1、Y2、例えば、非弾性糸、第1の弾性糸及び第2の弾性糸のいずれか一つは、10と45度の間にある糸入り角度θ1で糸入り口4112を通過する。そして、15と45度の間にある糸送り角度θ2で給糸口4113、4114に入り込むことになる。
図9の示すように、本考案実施例において、糸入り口4112の糸入り角度θ1は、糸Y1が糸入り口4112に通過する時に水平面(点線により表示する)と挟む角度である。また、給糸口4113の糸送り角度θ2は、糸Y1が給糸口4113に通過する時に水平面と挟む角度である。糸Y2は、前記の糸入り角度θ1及び糸送り角度θ2を採用してもよい。図9において、糸Y2については給糸口4114のみを示している。例えば、本考案において、糸Y1はポリエステル繊維(polyester)であり、糸Y2は弾性糸である。糸Y1、Y2のいずれか一つを調整することにより、また、両方の糸入り角度θ1及び糸送り角度θ2を上記所定範囲に調整することにより、優れた特性を有する衣料を得ることができる。具体的に言えば、所定した重量比率の非弾性糸と弾性糸を選択して両面丸編弾性織物を編成する時、糸入り角度θ1と糸送り角度θ2とを上記適当の範囲に調整する(即ち、糸入り角度θ1が10と45度の間にあり、糸送り角度θ2が15と45のあいだにある)ことにより、生成した両面丸編弾性生地Fが同時に優れた弾性回復率及びよい風合いを得られる。
また、製織りの過程に、給糸ユニード411の給糸スティック4111は両面丸編み機の中心に対して移動することができる(移動方向D)。給糸スティック4111が両面丸編み機の中心に対する移動範囲は10と50ミリメートル(mm)のあいだにある。具体的に言えば、本考案が提供する製造システムは糸入り角度θ1、糸送り角度θ2及び給糸スティック4111の前後方向の移動範囲を設定することにより完成品としての両面丸編弾性生地Fの特性を調整する。例えば、上記パラメータの調整は織物の表面平坦度、編み目コイルの大きさ及び弾性を調整することができる。
そして、図10と図11を配合して図8を再び参照する。図10は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造システムにおける染色仕上げ装置42の構成模式図である。図11は他の実施例が使用する染色仕上げ装置42’の構成模式図である。まずは図10を参照する。染色仕上げ装置42は染色仕上げチューブ421を備える。染色仕上げチューブ421は織り装置41からの両面丸編弾性織物Tを受け入れるために用いられている。図10の示すように、染色仕上げ装置42は染色仕上げチューブ421に連接されている熱交換器422と、染色仕上げ用液体又は添加剤を貯める液貯め槽423と、両面丸編弾性織物Tを巻きつけるウィンチ424と窓425とをさらに備える。
また、図11に示す実施例において、染色仕上げ装置42’は同様に染色仕上げチューブ421’、染色仕上げチューブ421’に接続する熱交換器422’、 染色仕上げ用液体又は添加剤を貯める液貯め槽423’、両面丸編弾性織物Tを巻く付けるウィンチ424’及び窓425’を備える。図10に示す染色仕上げ装置42との相違点は、図11に示す染色仕上げ装置42’はダウンフロー式染色機である。
本考案において、高温高圧染色機を染色仕上げ装置42として使っている。具体的に言えば、本考案に使用された染色仕上げ装置42はソフトフロー式(Soft−flow)染色仕上げ機である。このタイプの染色仕上げ機の特徴はかなり低い液体/織物の比率(例えば、10:1)を有すると共に、より高い処理温度を達することができる。それ以外に、ソフトフロー式染色仕上げ機はより高い織物の容量(capacity)を有する上に、織物のピリング現象(pilling effect)が起こしやすくない。
本考案の染色仕上げ装置42の染色仕上げチューブ421は染色仕上げ用流れと両面丸編弾性織物Tを載せるための円筒型染色槽である。円筒型染色槽は円筒型染色槽の周囲に設置される複数の水圧ノズル(nozzles,例えば、図11に示すノズル426’)と互いに配合することになる。具体的に言えば、両面丸編み機からの両面丸編弾性織物Tを染色仕上げチューブ421において転送するために、霧吹き染め液体を水圧ノズルに介して円筒型染色槽に提供され乱流(turbulence)を生じる。このメカニズムにより染料を両面丸編弾性織物Tの内部にじっくり染み込まれると共に、両面丸編弾性織物Tを円筒型染色槽の内壁に触ることを避けることもできる。
本考案実施例において、円筒型染色槽は4と10インチに間にある管径を有する。通過水圧ノズルのパラメータを設定することにより、円筒型染色槽における染色仕上げ用流れの水圧は0.5パスカルと2パスカルの間に設置される。上記のように、ソフトフロー式染色仕上げ機を使える時、染色仕上げ材料(例えば、洗剤であり)を織物に付着するように織物は染色仕上げ用流れにおいて流れる。勿論、染色仕上げ用流れの水量及び水圧の制御がうまくいかないと、織物は巻き込みの状況になって、完成品の特性に大きい影響を与えることになる。
本考案の一つの目的は優れた弾性回復率を有する両面丸編弾性生地Fを得ることである。そのため、適当の糸材料及び適当の製織方法を採用する以外に、染色仕上げ用流れの水圧を制御するために、さらに円筒型染色槽の管径を所定の範囲に設置してもよい。具体的に言えば、円筒型染色槽の管径は4と10インチの間にある。従来の技術が使っているソフトフロー式染色仕上げ機の染色槽の直径に比べて、本考案の管径はおよそ倍になる。それにより、染色槽に載せた両面丸編弾性織物Tは染色仕上げ流れにおいて十分に伸び拡張したり、スクロールすることができる。それにより、織物が巻き込まれ完成品の弾性回復率に悪い影響を及ぶ状況を避けることができる。
そして、従来の技術に使っている水圧に比べて、本考案は水圧を従来の水圧の10%〜50%程度に下げることになる。即ち、水圧を0.5と2パスカルの間に設置する。上記円筒型染色槽の管径及び染色仕上げ用流れの水圧範囲を採用することにより、より厚地、密度が高い織物を製造する時に、織物の巻き込みを避けることに役に立っている。
そして、図12を参照する。図12は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造方法の流れ図である。本考案は両面丸編弾性生地Fの製造方法をさらに提供する。図12の示すように、製造方法は少なくとも以下のスデープを含む。少なくとも一つの非弾性糸と少なくとも一つの弾性糸を両面丸編み機に導入するスデープである(スデープS100)。非弾性糸と弾性糸とを両面丸編み機に通過して互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物を編成するスデープである(スデープS200)。両面丸編弾性織物を染色仕上げ装置に送り込むスデープである(スデープS300)。染色仕上げ装置により両面丸編弾性織物を染色仕上げるスデープである(スデープS400)。
具体的に言えば、本考案が提供する両面丸編弾性生地の製造方法は上記製造システムSにより行うことができる。また、完成品は前記両面丸編弾性生地Fであってもよい。そのため、製造方法において使われている製造設備(製造システムS)、その操作パラメータ、完成品(両面丸編弾性生地F)の特性、及び糸の選択などの詳しくはここで説明を繰り返さない。
そして、図13を参照する。図13は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造方法において使っている製織方法の組織図である。具体的に言えば、図13は両面丸編み機により両面丸編弾性生地Fを編成する製織方法を示す。本考案が提供する両面丸編弾性生地の製造方法において、両面丸編み機の給糸ユニード411は順番に配列される第1の給糸ユニード411a、第2の給糸ユニード411b、第3の給糸ユニード411c、第4の給糸ユニード411d、第5の給糸ユニード411e及び第6の給糸ユニード411fを含む。各給糸ユニード(411a〜411f)それぞれの構成は図9の示すようになる。
給糸ユニード411の素子配置に合わせて、非弾性糸と前記弾性糸とを両面丸編み機に通過して互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物Tを編成するスデープ(スデープS200)において、さらに下記特徴を含んでいる。少なくとも一つの非弾性糸と第1の弾性糸との両方を第1の給糸ユニード411aと第4の給糸ユニード411dの両方から両面丸編み機に導入して、それぞれ逆平織りセクションを形成する。少なくとも一つの非弾性糸と第1の弾性糸との両方を第2の給糸ユニード411b及び第5の給糸ユニード411eの両方から両面丸編み機に導入して、それぞれ正平織りセクションに形成する。第2の弾性糸を第3の給糸ユニード411c及び第6の給糸ユニード411fの両方から両面丸編み機に導入して、それぞれインタロック引上げ編セクションに形成する。また、それぞれのインタロック引上げ編セクションは一つの逆平織りセクション及び一つの正平織りセクションを接結することにより、三層組織ユニードに形成する。
図8に示す実施例において、第1の給糸ユニード411a及び第4の給糸ユニード411dに同様な糸(即ち、非弾性糸及び第1の弾性糸)が導入されている。製織りユニードの製織は、上ダイヤルのみに糸が掛かって下シリンダに糸が掛からない方式で逆平織りセクションの生成を行われている。第2の給糸ユニード411b及び第5の給糸ユニード411eには、同じのように非弾性糸及び第1の弾性糸を導入する。また、製織りユニードの製織は、下シリンダに糸が掛かって上ダイヤルに糸が掛からない方式で正平織りセクションの生成を行われている。第3の給糸ユニード411c及び第6の給糸ユニード411fは、上ダイヤル針及び下シリンダ針の両組合の平織りセクション(それぞれは逆平織りセクション及び正平織りセクション)を前後に接結する。上記のように両面丸編弾性織物Tを編成して、上記染色仕上げ装置42で処理を行った結果、両面丸編弾性生地Fを完成することができる。
言い換えれば、本考案における製造方法において、六つの給糸ユニード(411a〜411f)を組になり完全な製織りスデープを行う。そして、本考案の両面丸編弾性生地Fの表面構造1、基底構造2及び中央構造3を形成する。本考案が提供する製造方法をそのスデープ及び糸種類の選択に合わせて、完成品として、きめが滑らかで、きつくて、優れた弾性回復率のある両面丸編弾性生地Fを得られる。そして、異なる糸材料を選択的に給糸ユニード411に導入することにより、異なる両面丸編弾性生地F製品を生産でき、製品の種類の多様性に役に立って、又は製品が多様な機能を持つこともできる。
本考案にかかる両面丸編弾性生地Fの構造及び構成デザイン、または両面丸編弾性生地Fに用いられる製造システム及び製造方法は、両面丸編弾性生地Fに優れた特性を与える。例えば、ASTM D4964により測定する両面丸編弾性生地Fの弾性回復率は、弾性回復率がおよそ95%より大きい測定結果を得ることができる。
詳しく言うと、測定したサンプルは、30デニール/12FのPET材料を非弾性糸とし,70デニールのライクラ繊維(Lycra)を弾性糸としたものである。また、非弾性糸の重量と弾性糸の重量との比率は40:60である。また、サンプルの長さは56インチであり、重量は394g/yである。使っていた測定機器はZwick/Roell Z005である。測定を経つ結果、その両面丸編弾性生地Fの経方向の弾性回復率は96.95%である。また、同様に、両面丸編弾性生地Fの緯方向(幅方向)について測定を行った結果、その弾性回復率は97.69%と示した。
[実施例有益效果の効果]
本考案の効果として、本考案実施例が提供する両面丸編弾性生地F、その製造システムS及び製造方法は、その構造のデザイン(例えば「中央構造3が逆平織りセクションと正平織りセクションとを互いに接結するためのインタロック引上げ編セクションを有する」という技術的特徴)、或いはその製造システム及び方法のデザイン(例えば「第1の弾性糸、第2の弾性糸及び非弾性糸を互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物Tを製織する」及び「非弾性糸と弾性糸を両面丸編み機に通過し互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物Tを製織する」という技術的特徴)によって、両面丸編弾性生地Fの弾性回復率及び触感を改善する。
以上は本考案の好ましい実施例に過ぎず、本考案の請求の範囲を制限するものではない、従って、本考案の明細書及び図面の内容に基づいて為された等価の構造変更、いずれも本考案の範囲に含まれる。
F 両面丸編弾性生地
T 両面丸編弾性織物
1 表面構造
11 逆平織りセクション
2 基底構造
21 正平織りセクション
3 中央構造
31 インタロック引上げ編セクション
L 編み目
S 製造システム
41 織り装置
411、411a〜411f 給糸ユニード
4111 給糸スティック
4112 糸入り口
4113, 4114 給糸口
Y1、Y2 糸
D 移動方向
θ1 糸入り角度
θ2 糸送り角度
42、42’ 染色仕上げ装置
421、421’ 染色仕上げチューブ
422、422’ 熱交換器
423、423’ 液貯め槽
424、424’ ウィンチ
425、425’ 窓
426’ ノズル
本考案は弾性生地、その製造装置及びその製造方法に関し、特に両面丸編弾性生地、その製造装置及びその製造方法に関する。
繊維産業に関する技術分野において、普通の衣料に比べて、ニット生地はソフトな風合いで通気性や伸縮性が高く、而も生産製造にスピードが速くて産量が高いなどのメリットを有るため、身に着ける用品と日用品に広く使われている。例えば、ニット生地は、ポロシャツ、Tシャツ(Tシャツ)、スカーフ、手袋、セーター、スポーツウェア、水着、肌着又は繊維類の装飾用品などの製造に用いられている。ニット生地は主に丸編みニット生地、経編ニット生地及び横編みニット生地などの類別に大別されている。その中、丸編みニット生地における編目を緯方向に連続したシリーズは、さらにシングルジャージ、リブ布、スムース編み、ジャカード布などに分かれる。生地の特性に従い、丸編みニット生地は肌着の生産に広く使われている。
丸編ニット生地において、スムース編み(INTERLOCK)は少なくとも二層の織物ユニットにより形成されている。また、スムース編みの表面と裏面の織物の模様は一つ一つのストレート織りに形成されている。リブ布に比べて、スムース編みは弾性が小さいとともにより型崩れを起こさないため、例えば、肌着又はコルセットなどの型づくり機能の衣類を作るのに適している。なお、丸編ニット生地を肌着の製造に用いる時、生地の感触、伸縮性、履き心地は非常に重要となる。履き心地を考えるために丸編ニット生地は適当な伸縮性を有することが必要であるが、丸編ニット生地製品における中弾性糸の比率を上げると、肌への優しさを下げることになる。
其の外、スムース編みの製造過程において、各製造ステップにおける詳細なパラメータも製品の生地特性に大きな影響を与える。そのため、従来の技術に対して、両面ニット生地の構成、製造方法及び製造システムは最適化する余裕がある。
本考案が解決しようとする技術問題は、従来技術の不足に対して、構成をデザインすること、材料を選択すること、或いは製造方法のステップにおいてパラミータを設定することにより、優れた弾性反発率及びよい感触を得られる両面丸編弾性生地を提供することである。
上記の技術問題を解決するために、本考案で用いられる技術方案の一つとしては、両面丸編弾性生地を提供する。該両面丸編弾性生地は、逆平織りセクションを含む表面構造と、正平織りセクションを含む基底構造と、前記表面構造と前記基底構造との間に設置され前記逆平織りセクションと前記正平織りセクションを接結するためのインタロック引上げ編セクションを含む中央構造とを備える。
上記の技術問題を解決するために、本考案で用いられる技術方案の一つとしては、製造システムを提供する。上記製造システムは、前記両面丸編弾性生地を製造するためのものである。前記製造システムは、織り装置及び染色仕上げ装置を備える。前記織り装置は第1の弾性糸と第2の弾性糸と非弾性糸とを織り交ぜて、両面丸編弾性織物を編成する両面丸編み機を含む。前記染色仕上げ装置は前記織り装置からの前記両面丸編弾性織物を受けるための染色仕上げチューブを含む。前記織り装置と前記染色仕上げ装置は一つの生産ラインに設置される。
上記の技術問題を解決するために、本考案で用いられる技術方案の一つとしては、両面丸編弾性生地の製造方法を提供する。上記両面丸編弾性生地の製造方法は、少なくとも一つの非弾性糸と少なくとも一つの弾性糸を両面丸編み機に導入するスデープと、前記非弾性糸と前記弾性糸とを前記両面丸編み機に通過させて互いに織り交ぜることにより、両面丸編弾性織物を編成するスデープと、両面丸編弾性織物を染色仕上げ装置に送り込むスデープと、前記染色仕上げ装置により、前記両面丸編弾性織物を染色仕上げるスデープとを備える。
本考案の一つのメリットとして、本考案が提供する両面丸編弾性生地、その製造装置及びその製造方法は、「中央構造は前記逆平織りセクションと前記正平織りセクションとを接結するためのインタロック引上げ編セクションを含む」、或いは「前記第1の弾性糸、前記第2の弾性糸及び前記非弾性糸を互いに織り交ぜて前記両面丸編弾性織物を織り上げて、且つ前記非弾性糸と前記弾性糸は前記両面丸編み機から通過し互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物を編成する」という技術の手段により、両面丸編弾性生地の弾性回復率及び触感を改善する。
本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の構成模式図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の基底構造の顕微鏡写真である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の表面構造の顕微鏡写真である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の側面顕微鏡写真である。 図4における部分拡大図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の顕微鏡写真である。 図6における部分拡大図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造システムのブロック図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造システムにおける給糸ユニードの構成模式図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造システムにおける染色仕上げ装置の構成模式図である。 本考案において他の実施例における両面丸編弾性生地の製造システムにおける染色仕上げ装置の構成模式図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造方法の流れ図である。 本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の製造方法において用いられる製織り方法の組織図である。
考案の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本考案に関する詳しい説明と添付図面を参照するが、提供される添付図面は、参考と説明を提供するためのものに過ぎず、本考案を制限するためのものではない。
以下に所定の具体的実施例により、本考案に開示される「両面丸編弾性生地、その製造装置及びその製造方法」 に関する実施の態様を説明するが、当業者は、本明細書に開示される内容から本考案のメリットと効果が分かる。本考案は他の異なる具体的実施例により実施または応用されてもよく、本明細書中のそれぞれの詳細は、異なる観点と応用に基づき、本考案の趣旨を逸脱することなく各種の変形と変更を行ってもよい。また、本考案の添付図面は簡単な模式的説明に過ぎず、実際の寸法に従い示されるものではないことをまず明らかにしておく。以下の実施の態様は、本考案の関連技術内容をより詳しく説明するが、開示される内容は本考案の保護範囲を制限するためのものではない。
図1から図5を参照する。図1は本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の構成模式図である。図2から図5は本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の顕微鏡写真である。本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地は、表面構造1、基底構造2、及び表面構造1と基底構造2との間に設置される中央構造3を備える。図2から図5を参照する。表面構造1は逆平織りセクション11を、基底構造2は正平織りセクション21を有する。中央構造3は逆平織りセクション11と正平織りセクション21とを接結するためのインタロック引上げ編セクション31を有する。言い換えれば、両面丸編弾性生地Fは異なる織りセクション(織り組織)である表面構造1、基底構造2及び中央構造3により形成されている。
具体的に言えば、両面丸編弾性生地Fの表面構造1及び基底構造2はいずれもが平織りセクション(plain weave、別称が平織り組織であり)を含む。平織りセクションは各の経緯糸により上下にずらして組み合わせたものである。表面構造1及び基底構造2が含める平織りセクションの相違点は、異なる給糸ユニードによりそれぞれ表面構造1及び基底構造2に形成されるとき、上ダイヤルのみに糸が掛かって下シリンダに糸が掛からない方式で表面構造1の逆平織りセクション11を生成し、下シリンダに糸が掛かって上ダイヤルに糸が掛からない方式で基底構造2の正平織りセクション21を生成する。
また、両面丸編弾性生地Fの中央構造3について、それは上記段落と異なる給糸ユニードにより、上ダイヤル針と下シリンダ針で形成された両組合の平織りセクション(即ち、逆平織りセクション11と正平織りセクション21)を互いに接結し、さらに両面丸編弾性生地Fを形成する。中央構造3が含めるインタロック引上げ編セクション31はタック編み法(tuck stich)により、両組合の平織りセクションを前後に接結する。
具体的に言えば、本考案が提供する両面丸編弾性生地Fはダブル糸鎖編(interlock)を有する織物である。それはリブ構成(rib knit)の一つの変形である。ダブル糸鎖編織物と普通の平織りニット生地(jersey knit)との相違点は、両面リブ構成織物の正反面は同じ織り目を有する。この種類の織物は厚さが厚くてきめが滑らかで、着る人に優れた風合いと手当り感を与えられる。
されに、図6及び図7を参照する。図6は本考案において一つの実施例における両面丸編弾性生地の顕微鏡写真である。図7は図6における部分拡大図である。図7に示すように、両面丸編弾性生地Fは複数の編み目Lを有する。本考案において、複数の編み目Lはそれぞれ0.01と0.05センチの間にある直径を有する。
本考案の実施例において、表面構造1の逆平織りセクション11と基底構造2の正平織りセクション21のいずれもが、非弾性糸と弾性糸と共に織り上げたものであり、かつ、中央構造3のインタロック引上げ編セクション31が弾性糸により織り上げたものである。具体的に言えば、表面構造1の逆平織りセクション11及び基底構造2の正平織りセクション21の製織に用いられる弾性糸と、中央構造3のインタロック引上げ編セクション31の製織に用いられる弾性糸とは、同じ材料で又は異なる材料で形成されてもよい。
言い換えれば、本考案の実施例において、表面構造1の逆平織りセクション11及び基底構造2の正平織りセクション21はずれも非弾性糸と第1の弾性糸共に織り上げたものであり、かつ、中央構造3のインタロック引上げ編セクション31は第2の弾性糸により織り上げたものである。第1の弾性糸と第2の弾性糸は同じ材料で又は異なる材料で形成される。
そして、非弾性糸はナイロン(Nylon)、ポリエステル繊維、ポリ乳酸繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PET)繊維及びセルロース繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種である弾性糸はスパンデックス繊維(Spandex)、ライクラ繊維(Lycra)、天然ゴム及び合成ゴムにおける少なくとも1種により形成される。例えば、本考案の一つの実施例において、ナイロンを非弾性糸として、ライクラ繊維(Lycra)を第1の弾性糸及び第2の弾性糸として使っている。非弾性糸のフィラメント(filament)は必要に応じて調整することができる。例えば、本考案の一つの実施例において、フィラメントが12のPET繊維(30D/12F)を採用して非弾性糸を形成する。一般的には、糸のフィラメントが高いほど、製品の風合いはよくなる。
注意すべきことは、本考案が提供する両面丸編弾性生地Fをより優れた弾性回復率を有するために、上記に挙げた適当の繊維材料以外、さらに両面丸編弾性生地F内の弾性糸及び非弾性糸の重量比率をよい精度に制御しなければならない。具体的に言えば、弾性糸の重量と非弾性糸の重量との比率は4:6と8:2の間にある。さらに言うと、第1の弾性糸及び第2の弾性糸の重量和と非弾性糸の重量との比率は4:6と8:2の間にある。言い換えれば、非弾性糸の重量比率は60%と20%の間にあり、弾性糸の重量比率は40%と80%の間にあり、両者の重量総和は100%とする。例を挙げると、本考案の一つの実施例において、40重量%の非弾性糸及び60重量%の弾性糸により、両面丸編弾性生地Fを形成されている。
詳しく言うと、両面丸編弾性生地Fの製造過程において、弾性糸の比率を高めれば、それからなる両面丸編弾性生地Fはより高い弾性を持つことになる。しかしながら、弾性糸の含有率が高いほど製品の風合いが悪くなることがある。即ち、非弾性糸の材料(例えば、PET)はゴムのような触感があり、肌に優しくない。そのため、非弾性糸の含有率は精度の良いに制御しなければならない。また、糸の材料の比率に応じ、それに対応する製造方法を選択して両面丸編弾性生地Fを製造することにより、より優れた製品を得ることができる。
さらに、非弾性糸のデニール数は20と40デニールの間にあり、弾性糸(第1の弾性糸及び第2の弾性糸ども含む)のデニール数は60と80デニールの間にある。弾性糸及び非弾性糸の重量比率を調整すること以外に、その2種類の材料のデニール数は編成した製品の風合い及び弾性にも関連が係っている。例えば、本考案の一つの実施例において、30デニールの非弾性糸及び70デニールの弾性糸を使用して両面丸編弾性生地Fを形成する。
また、本考案実施例が提供する両面丸編弾性生地Fは優れた弾性回復率を持っている。具体的に言えば、両面丸編弾性生地の経方向の弾性回復率及び緯方向の弾性回復率はいずれも95%より大きいである。精度の良いに材料の選択及びその比率、或いは製造過程における製織りの方式及び染色仕上げスデープのパラメータを制御することにより、上記弾性回復率を有する両面丸編弾性生地Fは適切に肌着に適用することができる。
両面丸編弾性生地Fの完成品について、上記の弾性回復率を持つこと以外、その単位重量は330グラム /ヤードと680グラム /ヤードの間にあってもよい。両面丸編弾性生地Fの幅は116センチと152センチの間にあってもよい。両面丸編弾性生地Fが上記のような単位重量及び/又は幅を有する場合、最優秀な弾性回復率を得ることができる。
さらに、図8を参照する。本考案は製造システムをさらに提供する。それは上記両面丸編弾性生地Fを製造するために用いられる。製造システムSは織り装置41及び染色仕上げ装置42を備える。織り装置41と染色仕上げ装置42は同じ生産ラインに設置されている。織り装置41及び染色仕上げ装置42以外、製造システムSはさらに織り装置41に必要な糸材料を提供する紡糸装置(図示しない)を備えてもよい。言い換えれば、紡糸装置により異なる繊維を糸にしてから、糸を織り装置に送り込んで布にすることになる。
具体的に言えば、織り装置41は両面丸編み機を備える。両面丸編み機は、糸材料(即ち、弾性糸及び非弾性糸)を互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物を製織するために用いられている。上記のように、弾性糸は第1の弾性糸及び第2の弾性糸を含んでもよく、第1の弾性糸及び第2の弾性糸は同じ材料で又は異なる材料で形成されてもよい。織り装置41に用いられる糸の成分及び特性については、上記両面丸編弾性生地Fにかかる記載と同様である。例えば、弾性糸の重量と非弾性糸の重量の比率は4:6と8:2の間にある。他に糸に関する詳細はここで説明を繰り返しない。
本考案における両面丸編み機は業務用両面丸編み機の構造を使用すると共に、その構造及び操作パラメータについて改良してもよい。一般的に、両面丸編み機はモータ、転送手段、糸送り手段、糸保持ユニード、給糸ユニード、製織りユニード及び布巻き手段などの基本装置を有してもよい。両面丸編み機の各基本装置の機能は当業者にとって周知しているものであるため、ここでは詳しい説明を省略することになる。
製織りの過程において、糸送り手段は糸保持ユニードを起動させて糸を給糸ユニードに送り込む。そして、給糸ユニードは糸を所定送り角度で製織りユニードにフィードする。製織りユニードはシリンダと織り針を有する。織り針はシリンダの表面にあるトレンチに挿し込まれて、カムボックス(Cam box)におけるさまざまなカム(Cam)により製織りの過程を制御し編み目を形成する。両面丸編み機の基本装置において、本考案は特別に給糸ユニードにおけるパラメータについて調整を行う。
図9を参照する。図9は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造システムにおける給糸ユニード411の構成模式図である。詳しく言うと、両面丸編み機は給糸ユニード411を備える。前記給糸ユニード411は給糸スティック4111、糸入り口4112及び給糸口4113、4114を備える。異なる材料からなる糸Y1、Y2、例えば、非弾性糸、第1の弾性糸及び第2の弾性糸のいずれか一つは、10と45度の間にある糸入り角度θ1で糸入り口4112を通過する。そして、15と45度の間にある糸送り角度θ2で給糸口4113、4114に入り込むことになる。
図9の示すように、本考案実施例において、糸入り口4112の糸入り角度θ1は、糸Y1が糸入り口4112に通過する時に水平面(点線により表示する)と挟む角度である。また、給糸口4113の糸送り角度θ2は、糸Y1が給糸口4113に通過する時に水平面と挟む角度である。糸Y2は、前記の糸入り角度θ1及び糸送り角度θ2を採用してもよい。図9において、糸Y2については給糸口4114のみを示している。例えば、本考案において、糸Y1はポリエステル繊維(polyester)であり、糸Y2は弾性糸である。糸Y1、Y2のいずれか一つを調整することにより、また、両方の糸入り角度θ1及び糸送り角度θ2を上記所定範囲に調整することにより、優れた特性を有する衣料を得ることができる。具体的に言えば、所定した重量比率の非弾性糸と弾性糸を選択して両面丸編弾性織物を編成する時、糸入り角度θ1と糸送り角度θ2とを上記適当の範囲に調整する(即ち、糸入り角度θ1が10と45度の間にあり、糸送り角度θ2が15と45のあいだにある)ことにより、生成した両面丸編弾性生地Fが同時に優れた弾性回復率及びよい風合いを得られる。
また、製織りの過程に、給糸ユニード411の給糸スティック4111は両面丸編み機の中心に対して移動することができる(移動方向D)。給糸スティック4111が両面丸編み機の中心に対する移動範囲は10と50ミリメートル(mm)のあいだにある。具体的に言えば、本考案が提供する製造システムは糸入り角度θ1、糸送り角度θ2及び給糸スティック4111の前後方向の移動範囲を設定することにより完成品としての両面丸編弾性生地Fの特性を調整する。例えば、上記パラメータの調整は織物の表面平坦度、編み目コイルの大きさ及び弾性を調整することができる。
そして、図10と図11を配合して図8を再び参照する。図10は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造システムにおける染色仕上げ装置42の構成模式図である。図11は他の実施例が使用する染色仕上げ装置42’の構成模式図である。まずは図10を参照する。染色仕上げ装置42は染色仕上げチューブ421を備える。染色仕上げチューブ421は織り装置41からの両面丸編弾性織物Tを受け入れるために用いられている。図10の示すように、染色仕上げ装置42は染色仕上げチューブ421に連接されている熱交換器422と、染色仕上げ用液体又は添加剤を貯める液貯め槽423と、両面丸編弾性織物Tを巻きつけるウィンチ424と窓425とをさらに備える。
また、図11に示す実施例において、染色仕上げ装置42’は同様に染色仕上げチューブ421’、染色仕上げチューブ421’に接続する熱交換器422’、 染色仕上げ用液体又は添加剤を貯める液貯め槽423’、両面丸編弾性織物Tを巻く付けるウィンチ424’及び窓425’を備える。図10に示す染色仕上げ装置42との相違点は、図11に示す染色仕上げ装置42’はダウンフロー式染色機である。
本考案において、高温高圧染色機を染色仕上げ装置42として使っている。具体的に言えば、本考案に使用された染色仕上げ装置42はソフトフロー式(Soft−flow)染色仕上げ機である。このタイプの染色仕上げ機の特徴はかなり低い液体/織物の比率(例えば、10:1)を有すると共に、より高い処理温度を達することができる。それ以外に、ソフトフロー式染色仕上げ機はより高い織物の容量(capacity)を有する上に、織物のピリング現象(pilling effect)が起こしやすくない。
本考案の染色仕上げ装置42の染色仕上げチューブ421は染色仕上げ用流れと両面丸編弾性織物Tを載せるための円筒型染色槽である。円筒型染色槽は円筒型染色槽の周囲に設置される複数の水圧ノズル(nozzles,例えば、図11に示すノズル426’)と互いに配合することになる。具体的に言えば、両面丸編み機からの両面丸編弾性織物Tを染色仕上げチューブ421において転送するために、霧吹き染め液体を水圧ノズルに介して円筒型染色槽に提供され乱流(turbulence)を生じる。このメカニズムにより染料を両面丸編弾性織物Tの内部にじっくり染み込まれると共に、両面丸編弾性織物Tを円筒型染色槽の内壁に触ることを避けることもできる。
本考案実施例において、円筒型染色槽は4と10インチに間にある管径を有する。通過水圧ノズルのパラメータを設定することにより、円筒型染色槽における染色仕上げ用流れの水圧は0.5パスカルと2パスカルの間に設置される。上記のように、ソフトフロー式染色仕上げ機を使える時、染色仕上げ材料(例えば、洗剤であり)を織物に付着するように織物は染色仕上げ用流れにおいて流れる。勿論、染色仕上げ用流れの水量及び水圧の制御がうまくいかないと、織物は巻き込みの状況になって、完成品の特性に大きい影響を与えることになる。
本考案の一つの目的は優れた弾性回復率を有する両面丸編弾性生地Fを得ることである。そのため、適当の糸材料及び適当の製織方法を採用する以外に、染色仕上げ用流れの水圧を制御するために、さらに円筒型染色槽の管径を所定の範囲に設置してもよい。具体的に言えば、円筒型染色槽の管径は4と10インチの間にある。従来の技術が使っているソフトフロー式染色仕上げ機の染色槽の直径に比べて、本考案の管径はおよそ倍になる。それにより、染色槽に載せた両面丸編弾性織物Tは染色仕上げ流れにおいて十分に伸び拡張したり、スクロールすることができる。それにより、織物が巻き込まれ完成品の弾性回復率に悪い影響を及ぶ状況を避けることができる。
そして、従来の技術に使っている水圧に比べて、本考案は水圧を従来の水圧の10%〜50%程度に下げることになる。即ち、水圧を0.5と2パスカルの間に設置する。上記円筒型染色槽の管径及び染色仕上げ用流れの水圧範囲を採用することにより、より厚地、密度が高い織物を製造する時に、織物の巻き込みを避けることに役に立っている。
そして、図12を参照する。図12は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造方法の流れ図である。本考案は両面丸編弾性生地Fの製造方法をさらに提供する。図12の示すように、製造方法は少なくとも以下のスデープを含む。少なくとも一つの非弾性糸と少なくとも一つの弾性糸を両面丸編み機に導入するスデープである(スデープS100)。非弾性糸と弾性糸とを両面丸編み機に通過して互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物を編成するスデープである(スデープS200)。両面丸編弾性織物を染色仕上げ装置に送り込むスデープである(スデープS300)。染色仕上げ装置により両面丸編弾性織物を染色仕上げるスデープである(スデープS400)。
具体的に言えば、本考案が提供する両面丸編弾性生地の製造方法は上記製造システムSにより行うことができる。また、完成品は前記両面丸編弾性生地Fであってもよい。そのため、製造方法において使われている製造設備(製造システムS)、その操作パラメータ、完成品(両面丸編弾性生地F)の特性、及び糸の選択などの詳しくはここで説明を繰り返さない。
そして、図13を参照する。図13は本考案の一つの実施例が提供する両面丸編弾性生地の製造方法において使っている製織方法の組織図である。具体的に言えば、図13は両面丸編み機により両面丸編弾性生地Fを編成する製織方法を示す。本考案が提供する両面丸編弾性生地の製造方法において、両面丸編み機の給糸ユニード411は順番に配列される第1の給糸ユニード411a、第2の給糸ユニード411b、第3の給糸ユニード411c、第4の給糸ユニード411d、第5の給糸ユニード411e及び第6の給糸ユニード411fを含む。各給糸ユニード(411a〜411f)それぞれの構成は図9の示すようになる。
給糸ユニード411の素子配置に合わせて、非弾性糸と前記弾性糸とを両面丸編み機に通過して互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物Tを編成するスデープ(スデープS200)において、さらに下記特徴を含んでいる。少なくとも一つの非弾性糸と第1の弾性糸との両方を第1の給糸ユニード411aと第4の給糸ユニード411dの両方から両面丸編み機に導入して、それぞれ逆平織りセクションを形成する。少なくとも一つの非弾性糸と第1の弾性糸との両方を第2の給糸ユニード411b及び第5の給糸ユニード411eの両方から両面丸編み機に導入して、それぞれ正平織りセクションに形成する。第2の弾性糸を第3の給糸ユニード411c及び第6の給糸ユニード411fの両方から両面丸編み機に導入して、それぞれインタロック引上げ編セクションに形成する。また、それぞれのインタロック引上げ編セクションは一つの逆平織りセクション及び一つの正平織りセクションを接結することにより、三層組織ユニードに形成する。
図8に示す実施例において、第1の給糸ユニード411a及び第4の給糸ユニード411dに同様な糸(即ち、非弾性糸及び第1の弾性糸)が導入されている。製織りユニードの製織は、上ダイヤルのみに糸が掛かって下シリンダに糸が掛からない方式で逆平織りセクションの生成を行われている。第2の給糸ユニード411b及び第5の給糸ユニード411eには、同じのように非弾性糸及び第1の弾性糸を導入する。また、製織りユニードの製織は、下シリンダに糸が掛かって上ダイヤルに糸が掛からない方式で正平織りセクションの生成を行われている。第3の給糸ユニード411c及び第6の給糸ユニード411fは、上ダイヤル針及び下シリンダ針の両組合の平織りセクション(それぞれは逆平織りセクション及び正平織りセクション)を前後に接結する。上記のように両面丸編弾性織物Tを編成して、上記染色仕上げ装置42で処理を行った結果、両面丸編弾性生地Fを完成することができる。
言い換えれば、本考案における製造方法において、六つの給糸ユニード(411a〜411f)を組になり完全な製織りスデープを行う。そして、本考案の両面丸編弾性生地Fの表面構造1、基底構造2及び中央構造3を形成する。本考案が提供する製造方法をそのスデープ及び糸種類の選択に合わせて、完成品として、きめが滑らかで、きつくて、優れた弾性回復率のある両面丸編弾性生地Fを得られる。そして、異なる糸材料を選択的に給糸ユニード411に導入することにより、異なる両面丸編弾性生地F製品を生産でき、製品の種類の多様性に役に立って、又は製品が多様な機能を持つこともできる。
本考案にかかる両面丸編弾性生地Fの構造及び構成デザイン、または両面丸編弾性生地Fに用いられる製造システム及び製造方法は、両面丸編弾性生地Fに優れた特性を与える。例えば、ASTM D4964により測定する両面丸編弾性生地Fの弾性回復率は、弾性回復率がおよそ95%より大きい測定結果を得ることができる。
詳しく言うと、測定したサンプルは、30デニール/12FのPET材料を非弾性糸とし,70デニールのライクラ繊維(Lycra)を弾性糸としたものである。また、非弾性糸の重量と弾性糸の重量との比率は40:60である。また、サンプルの長さは56インチであり、重量は394g/yである。使っていた測定機器はZwick/Roell Z005である。測定を経つ結果、その両面丸編弾性生地Fの経方向の弾性回復率は96.95%である。また、同様に、両面丸編弾性生地Fの緯方向(幅方向)について測定を行った結果、その弾性回復率は97.69%と示した。
[実施例有益效果の効果]
本考案の効果として、本考案実施例が提供する両面丸編弾性生地F、その製造システムS及び製造方法は、その構造のデザイン(例えば「中央構造3が逆平織りセクションと正平織りセクションとを互いに接結するためのインタロック引上げ編セクションを有する」という技術的特徴)、或いはその製造システム及び方法のデザイン(例えば「第1の弾性糸、第2の弾性糸及び非弾性糸を互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物Tを製織する」及び「非弾性糸と弾性糸を両面丸編み機に通過し互いに織り交ぜて両面丸編弾性織物Tを製織する」という技術的特徴)によって、両面丸編弾性生地Fの弾性回復率及び触感を改善する。
以上は本考案の好ましい実施例に過ぎず、本考案の請求の範囲を制限するものではない、従って、本考案の明細書及び図面の内容に基づいて為された等価の構造変更、いずれも本考案の範囲に含まれる。
F 両面丸編弾性生地
T 両面丸編弾性織物
1 表面構造
11 逆平織りセクション
2 基底構造
21 正平織りセクション
3 中央構造
31 インタロック引上げ編セクション
L 編み目
S 製造システム
41 織り装置
411、411a〜411f 給糸ユニード
4111 給糸スティック
4112 糸入り口
4113, 4114 給糸口
Y1、Y2 糸
D 移動方向
θ1 糸入り角度
θ2 糸送り角度
42、42’ 染色仕上げ装置
421、421’ 染色仕上げチューブ
422、422’ 熱交換器
423、423’ 液貯め槽
424、424’ ウィンチ
425、425’ 窓
426’ ノズル

Claims (14)

  1. 逆平織りセクションを含む表面構造と、
    正平織りセクションを含む基底構造と、
    前記表面構造と前記基底構造との間に設置され、前記逆平織りセクションと前記正平織りセクションを接結するためのインタロック引上げ編セクションを含む中央構造と、
    を含むことを特徴とする両面弾性生地。
  2. それぞれの直径が0.01と0.05センチの間にある複数の編み目を備えることを特徴とする、請求項1に記載の両面弾性生地。
  3. 前記表面構造の前記逆平織りセクション及び前記基底構造の前記正平織りセクションのいずれもが非弾性糸と第1の弾性糸と共に編成されたものであり、前記中央構造の前記インタロック引上げ編セクションが第2の弾性糸により編成されたものであり、
    また、前記第1の弾性糸と前記第2の弾性糸とは同じ又は異なる材料により形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の両面弾性生地。
  4. 前記非弾性糸はナイロン、ポリエステル繊維、ポリ乳酸繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維及びセルロース繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項3に記載の両面弾性生地。
  5. 前記第1の弾性糸及び前記第2の弾性糸は、スパンデックス繊維(Spandex)、ライクラ繊維(Lycra)、天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種により形成されることを特徴とする、請求項3に記載の両面弾性生地。
  6. 前記第1の弾性糸及び前記第2の弾性糸の重量和と前記非弾性糸の重量との重量比率は4:6と8:2の間にあることを特徴とする、請求項3に記載の両面弾性生地。
  7. 前記第1の弾性糸及び前記第2の弾性糸のデニール数は60と80デニールの間にあり、前記非弾性糸のデニール数は20と40デニールの間にあることを特徴とする、請求項3に記載の両面弾性生地。
  8. 前記両面弾性生地における経方向の弾性回復率及び緯横方向の弾性回復率はいずれも95%より大きいであることを特徴とする、請求項1に記載の両面弾性生地。
  9. 両面弾性生地の単位重量は330グラム/ヤードと680グラム/ヤードの間にあることを特徴とする、請求項6に記載の両面弾性生地。
  10. 第1の弾性糸、第2の弾性糸及び非弾性糸を織り交ぜて両面丸編弾性織物を編成する両面丸編み機を含む織り装置と、
    前記織り装置からの前記両面丸編弾性織物を受けるための染色仕上げチューブを含み、前記織り装置と同じ生産ラインに設置される染色仕上げ装置と
    を備えることを特徴とする製造システム。
  11. 前記両面丸編み機は、給糸口及び糸入り口を有する給糸ユニードを備え、
    前記非弾性糸、前記第1の弾性糸及び前記第2の弾性糸のいずれか一つが15から45度にある糸入り角度で前記給糸口に通過し、前記非弾性糸、前記第1の弾性糸及び前記第2の弾性糸のいずれか一つが10から45度にある糸送り角度で前記糸入り口に入ることを特徴とする、請求項10に記載の製造システム。
  12. 前記染色仕上げチューブは、染色仕上げ用流れ及び前記両面丸編弾性織物を載せるための円筒型染色槽であり、
    前記円筒型染色槽における前記染色仕上げ用流れの水圧は0.5と2パスカルの間にあることを特徴とする、請求項10に記載の製造システム。
  13. 前記円筒型染色槽は4と10インチの間にある管径を有することを特徴とする、請求項12に記載の製造システム。
  14. 前記第1の弾性糸及び前記第2の弾性糸の重量和と前記非弾性糸との重量比率は4:6と8:2の間にあることを特徴とする、請求項10に記載の製造システム。
JP2018000105U 2017-05-05 2018-01-15 両面弾性生地 Active JP3216914U (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
TW106206398 2017-05-05
TW106206398U TWM557271U (zh) 2017-05-05 2017-05-05 雙面圓編彈性織品及其製造系統

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018001626U Division JP3217108U (ja) 2017-05-05 2018-05-07 両面弾性生地の製造システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3216914U true JP3216914U (ja) 2018-07-05

Family

ID=62191742

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018000105U Active JP3216914U (ja) 2017-05-05 2018-01-15 両面弾性生地
JP2018001626U Active JP3217108U (ja) 2017-05-05 2018-05-07 両面弾性生地の製造システム

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018001626U Active JP3217108U (ja) 2017-05-05 2018-05-07 両面弾性生地の製造システム

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JP3216914U (ja)
TW (1) TWM557271U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018188787A (ja) * 2017-05-05 2018-11-29 達紡企業股▲フン▼有限公司 両面弾性生地、その製造装置及びその製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102081057B1 (ko) * 2019-11-26 2020-02-25 주식회사 모든에프엔씨 피부면에만 탄성사가 편직되는 고감성 양면 인터록 환편물의 제조방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060899A (ja) * 2003-08-15 2005-03-10 Unitica Fibers Ltd 伸縮性ダブルニット丸編地
WO2015005432A1 (ja) * 2013-07-12 2015-01-15 旭化成せんい株式会社 弾性丸編地
JP2018188787A (ja) * 2017-05-05 2018-11-29 達紡企業股▲フン▼有限公司 両面弾性生地、その製造装置及びその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07138850A (ja) * 1993-11-12 1995-05-30 Du Pont Toray Co Ltd 伸縮性二重丸編地の製造方法および伸縮性二重丸編地
JP2009203566A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Precision Fukuhara Works Ltd 丸編機における給糸案内装置及びそれを使用した編成方法
JP3200117U (ja) * 2015-07-16 2015-10-01 昆勇精機企業股▲ふん▼有限公司 超高温省エネ液流染色機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060899A (ja) * 2003-08-15 2005-03-10 Unitica Fibers Ltd 伸縮性ダブルニット丸編地
WO2015005432A1 (ja) * 2013-07-12 2015-01-15 旭化成せんい株式会社 弾性丸編地
JP2018188787A (ja) * 2017-05-05 2018-11-29 達紡企業股▲フン▼有限公司 両面弾性生地、その製造装置及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018188787A (ja) * 2017-05-05 2018-11-29 達紡企業股▲フン▼有限公司 両面弾性生地、その製造装置及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3217108U (ja) 2018-07-19
TWM557271U (zh) 2018-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105980617B (zh) 具有多根弹性纱的可拉伸圆形针织织物
JP2018188787A (ja) 両面弾性生地、その製造装置及びその製造方法
CN101168883B (zh) 利用添纱针织技术制作圆筒形成品针织物的方法
CN106435916A (zh) 水溶性维纶无捻纱或弱捻纱多层面料及其织造方法
CN101487164A (zh) 一种经编提花无缝织物的编织方法
US20150361603A1 (en) Warp knitted fabric and method of manufacturing the same
US20120297840A1 (en) Warp knitted fabric and method of manufacturing the same
CN105442163A (zh) 具有凹凸效应的不同厚度间隔织物的编织方法
Anand Technical fabric structures–2. Knitted fabrics
JP3217108U (ja) 両面弾性生地の製造システム
CN105525430A (zh) 斜纹双向弹性靛蓝经编牛仔面料及制备工艺
CN210506712U (zh) 三贾卡系统及其经编间隔织物
CN108754805B (zh) 一种针织编织方法、编织结构、编织面料及服装
CN204401250U (zh) 一种管状开叉织带
CN107489039A (zh) 一种精梳棉、改性锦纶织物及其生产工艺
CN110863293A (zh) 3d立体贾卡经编织物及其经编机
CN108866775A (zh) 双面圆编弹性织品及其制造系统与制造方法
CN114016202B (zh) 一种抗静电弹力双针床经编仿单面毛圈面料的方法
CN105525431A (zh) 双面效应弹性靛蓝经编牛仔面料及制备工艺
US20160215420A1 (en) Warp knitting elastic fabric and method of fabricating therefore
CN102534970A (zh) 一种抗卷边纬编针织物的织造方法
CN110791874B (zh) 一种基于双贾卡双针床经编机的经编工艺
CN210506711U (zh) 四贾卡系统及其经编间隔织物
KR20170142456A (ko) 위사가 직조된 편조지
CN208219102U (zh) 双面圆编弹性织品的制造系统

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3216914

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A623 Registrability report

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A623

Effective date: 20181017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181128

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250