JP3216037U - 枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来と比較して、使用者が身体的負担を軽減する為のリラックス姿勢を、より取り易い枕を提供する。【解決手段】 積層枚数を変更可能にした積層パットと、前記積層パットを収納する主収納部を有する袋体と、前記袋体下面部の前半部と後半部に区分された下層部前袋と下層部後袋と、前記下層部前袋内と前記下層部後袋内に使用形態に応じて適宜選択的に積層可能とする薄板状の下層パットと、を備えることを特徴とする枕とする。【選択図】図1

Description

本考案は、枕に関するものである。
睡眠は身体を休息させる最良の手段であり、寝具の人体への適合度合いでその休息の程度にも変化をきたす。特に枕は、頭、肩、首の3点を支え、仰臥位における使用者の特に頸椎から胸椎にかけての部位を平面視において直線状に維持するとともに、同部位の側面視における脊椎の生理的湾曲の調整に寄与する。これにより、筋肉への負担を下げて使用者をリラックスさせたり、頭が極端に俯いた前傾状態にならない程度に維持することで気道の閉塞を回避できる仰臥位を実現できる。すなわち、枕の選定においては、枕の高さ、硬さ及び人体構造を加味した形状が良質な睡眠を実現する上で重要になる。
人体が床面上に仰臥位になったとき最も負担の少ない状態としては、枕に頭を乗せた状態で床面と頸椎の間にある程度の隙間ができた状態であり、男女差、並びに個々人で違いが見られる。具体的には、理想的な床面と頸椎の間の隙間は、例えば男性で6〜7cm、女性で3〜4cmと言われている。
特許文献1には、上面を頭部受面とした枕本体と、枕本体の下側に積層される枕本体下面と略同一サイズの積層パットと、枕本体及び積層パットを積層した状態で収納可能な袋体によりなる枕が記載されている。このように構成された枕は、袋体に挿入する積層パットの枚数に応じて、頭部受面の高さ調整を容易に行うことができる。
特開2007−397号公報
しかしながら、特許文献1に開示された枕は、頭部受面の高さ調節機能を有しているものの、高さ調整を行った結果として、脊椎の生理的湾曲が理想的な湾曲からずれてしまうことについては勘案されていないため、使用者によっては脊椎の生理的湾曲が適切な湾曲となるような枕形状が実現できず、睡眠時におけるリラックス姿勢を実現する枕とならない可能性がある。
この考案は、上記課題を解決するためになされたもので、従来に比べて使用者が睡眠時に、よりリラックスできる姿勢を取れる枕を実現することを目的とする。
本考案の態様の1つは、積層枚数を変更可能にした積層パットと、前記積層パットを収納する主収納部を有する袋体と、前記袋体下面部の前半部と後半部に区分された下層部前袋と下層部後袋と、前記下層部前袋内と前記下層部後袋内に使用形態に応じて適宜選択的に積層可能とする薄板状の下層パットと、を備え、前記主収納部の前記積層パットの上に枕本体を積層し、前記枕本体上面の前半部に設けられた前隆起より後半部に設けられた後隆起の隆起高さを高く形成し、前記下層部前袋と前記下層部後袋に対し前記下層パットを出し入れするための袋開口を前記下層部前袋と前記下層部後袋の互いに対向する側に設け、前記袋開口の縁部には前記袋開口を開閉するための開閉手段として面ファスナーを設け、しかも、前記下層パットを前記下層部前袋に収納しない状態では、前記面ファスナーのフック面部は、枕下面部の前後方向略中央寄りの位置で前記面ファスナーのループ面部に当接し、前記下層パットを1枚収納した状態では前後方向略中央から後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部を当接し、前記下層パットを2枚収納した状態では前後方向略中央から更に後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部に当接するように構成し、しかも、前記主収納部には前記枕本体と略同一サイズの薄板状の4枚の前記積層パットを積層収納したことを特徴とする枕。
また、本考案の選択的な態様の1つにおいて、前記積層パットと前記枕本体はそれぞれをメッシュ素材で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の枕。
本考案によれば、積層枚数を変更可能にした積層パットと、前記積層パットを収納する主収納部を有する袋体と、前記袋体下面部の前半部と後半部に区分された下層部前袋と下層部後袋と、前記下層部前袋内と前記下層部後袋内に使用形態に応じて適宜選択的に積層可能とする薄板状の下層パットと、を備え、前記主収納部の前記積層パットの上に枕本体を積層し、前記枕本体上面の前半部に設けられた前隆起より後半部に設けられた後隆起の隆起高さを高く形成し、前記下層部前袋と前記下層部後袋に対し前記下層パットを出し入れするための袋開口を前記下層部前袋と前記下層部後袋の互いに対向する側に設け、前記袋開口の縁部には前記袋開口を開閉するための開閉手段として面ファスナーを設け、しかも、前記下層パットを前記下層部前袋に収納しない状態では、前記面ファスナーのフック面部は、枕下面部の前後方向略中央寄りの位置で前記面ファスナーのループ面部に当接し、前記下層パットを1枚収納した状態では前後方向略中央から後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部を当接し、前記下層パットを2枚収納した状態では前後方向略中央から更に後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部に当接するように構成し、しかも、前記主収納部には前記枕本体と略同一サイズの薄板状の4枚の前記積層パットを積層収納した構成であるため、主収納部に積層パットの枚数を使用形態に応じて適宜収納することが可能であることに加え、下層部前袋と下層部後袋のそれぞれに収納する下層パットの枚数を適宜調整することが可能である。これにより、従来の枕に比べて多様な使用者が睡眠時にリラックス姿勢を取れる枕を実現する。また、前半部と後半部のどちらを頸椎との接触面として使用するかを使用者が選択可能となる。これにより、使用者の脊椎の生理的湾曲に適応した枕形状を実現しやすくなる。また、収納する下層パットの枚数に応じて枕本体の部分的な高さ調整が可能となる。そのため、使用者の脊椎の生理的湾曲に適応した枕形状に、使用者レベルとで容易に調整可能となる。
本考案の枕を示す平面図と下面図である。 本考案の枕を示す分解斜視図である。 本考案の枕の部分高さ調節の実施例を示す側面図である。 本考案の枕の部分高さ調節の実施例を示す側面図である。 本考案の枕の使用例を側面から観察した図である。 本考案の枕の開閉手段を面ファスナー以外に変更した例である。
本実施形態に係る枕は、積層枚数を変更可能にした積層パットと、前記積層パットを収納する主収納部を有する袋体と、前記袋体下面部の前半部と後半部に区分された下層部前袋と下層部後袋と、前記下層部前袋内と前記下層部後袋内に使用形態に応じて適宜選択的に積層可能とする薄板状の下層パットと、を備え、前記主収納部の前記積層パットの上に枕本体を積層し、前記枕本体上面の前半部に設けられた前隆起より後半部に設けられた後隆起の隆起高さを高く形成し、前記下層部前袋と前記下層部後袋に対し前記下層パットを出し入れするための袋開口を前記下層部前袋と前記下層部後袋の互いに対向する側に設け、前記袋開口の縁部には前記袋開口を開閉するための開閉手段として面ファスナーを設け、しかも、前記下層パットを前記下層部前袋に収納しない状態では、前記面ファスナーのフック面部は、枕下面部の前後方向略中央寄りの位置で前記面ファスナーのループ面部に当接し、前記下層パットを1枚収納した状態では前後方向略中央から後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部を当接し、前記下層パットを2枚収納した状態では前後方向略中央から更に後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部に当接するように構成し、しかも、前記主収納部には前記枕本体と略同一サイズの薄板状の4枚の前記積層パットを積層収納したことを特徴とする枕である。
このように構成された枕を用いれば、仰臥姿勢における使用者の脊椎の生理的湾曲の調節可能範囲が広がり、使用者にとって睡眠時におけるリラックス姿勢を実現できる可能性を高めることができる。
以下、図面を参照しつつ本実施形態に係る枕100について具体的に説明する。
枕100は、袋体10、枕本体20、積層パット30、下層パット40、を備えている。なお、本実施形態においては、平面視において、枕100は略矩形であり、その略矩形の長手方向を左右方向、短手方向を前後方向と呼ぶことにする。また、枕100の厚さ方向、すなわち、使用者の頭部に当接する上側から床面部等の載置面に当接する下側にかけての方向を上下方向と呼ぶことにする。
袋体10は、主収納部18、並びに、袋体10下面の前半部と後半部に設けられた下層部前袋12及び下層部後袋15を備えている。これら下層部前袋12及び下層部後袋15が、枕100の下面部である枕下面部102を構成する。下層部前袋12及び下層部後袋15は、枕100を形成した状態の袋体10において、主収納部18の下側に設けられる。すなわち、枕100の枕上面部101は主収納部18の一部によって構成され、枕100の枕下面部102は下層部前袋12及び下層部後袋15の一部によって構成される。
主収納部18は、枕本体20や積層パット30の出し入れ用の主開口部19を有する。
主開口部19は、主開口部19に沿って配設した線ファスナー11によって開閉される。
下層部前袋12には、第1開口部13、第1代部14及び第1開閉手段44が設けられている。下層部後袋15には、第2開口部16、第2代部17及び第2開閉手段45が設けられている。
袋体10は、主収納部18に枕本体20と積層パット30を収納した状態で、平面視、略矩形であり、以下では、図1(a)に示すように袋体10の前側面を第1長手側面24、後側面を第2長手側面26、右側面を第1短手側面25、左側面を第2短手側面27と呼ぶことにする。
線ファスナー11は、袋体10の側面の間の何れか1つの角部に隣接する2側面(第1長手側面24と第2長手側面26の何れか一方、及び、第1短手側面25と第2短手側面27の何れか一方)に亘って設けられる。図2に示す例では、第1長手側面24から第1短手側面25に亘って線ファスナー11が設けられている。線ファスナー11は、第1長手側面24及び第1短手側面25において、枕下面部102の近傍に沿って設けられている。
線ファスナー11は、本実施形態において、第1長手側面24及び第1短手側面25の略全域に亘る長さで設けられている。図2に示す線ファスナー11は、第1長手側面24においては左端のキワまで延びており、第1短手側面25においては後端のキワに設けた開口非形成領域の手前まで延びている。第1短手側面25の後端部に開口非形成領域を設けて、線ファスナー11の配設範囲を開口非形成領域の手前までとすることで、使用時に線ファスナー11が使用者と接触する蓋然性は可及的に低下される。
図1(b)に示す下層部前袋12と下層部後袋15は、枕下面部102において前後方向に並設されている。本実施形態では、枕下面部102の前後方向略中央よりも前方寄りに設けられる方を下層部前袋12とし、枕下面部102の前後方向略中央よりも後方寄りに設けられる方を下層部後袋15とする。下層部前袋12及び下層部後袋15には、使用形態に応じて適宜選択的に任意の枚数の下層パット40が収納される。
下層部前袋12は、平面視で略矩形であり、枕下面部102の左右方向略全体に亘る長さと、枕下面部102の前後方向略中央付近から第1長手側面24のキワに亘る長さとを有する袋形状になっている。同様に、下層部後袋15は、平面視で略矩形であり、枕下面部102の左右方向略全体に亘る長さと、枕下面部102の前後方向略中央付近から第2長手側面26のキワに至る長さとを有する袋形状になっている。
下層部前袋12の下層部後袋15に対向する縁部には第1開口部13が設けられ、下層部後袋15の下層部前袋12に対向する縁部には第2開口部16が設けられている。下層部前袋12と下層部後袋15の互いに対向する縁部にそれぞれ開口部を設ける構成とすることで、枕100の使用時に第1開口部13と第2開口部16が見えにくくなる。
下層部前袋12と下層部後袋15は、第1開口部13と第2開口部16が略当接する程度に近接して配設されており、下層部前袋12と下層部後袋15の左右端部における主収納部18との縫着部において、第1開口部13と第2開口部16は略当接している。
ただし、下層部前袋12と下層部後袋15に下層パット40を収納した状態では、下層パット40の厚みにより、第1開口部13は前方向に、第2開口部16は後方向にそれぞれ牽引され、第1開口部13と第2開口部16の間は左右端部を除いて離間した状態になる。むろん、下層部前袋12(第1開口部13)と下層部後袋15(第2開口部16)とは、左右端部を含めて予め離間状態で主収納部18に縫着してもよい。
図2に示す通り下層パット40は、略一定厚みの薄手の平板状部材であり、下層部前袋12と下層部後袋15に収納して用いる。すなわち、図3(a)〜図3(c)にそれぞれ示す使用形態では、下層部前袋12に下層パット40を収納してあり、収納した下層パット40の厚み分、下層部前袋12の上側に位置する部位の頭部受面が嵩上げされる。一方、図4(a)〜(c)にそれぞれ示す使用形態では、下層部後袋15に下層パット40を収納してあり、収納した下層パット40の厚み分、下層部後袋15の上側に位置する部位の頭部受面が嵩上げされる。
第1開口部13、第2開口部16は、それぞれ下層部前袋12と下層部後袋15に出し入れされる略矩形を有した下層パット40と比較して、若干長めに設計してある。これにより、下層パット40の出し入れがしやすくなる。
下層部前袋12は、第1開口部13に沿う縁部に、左右略全体に亘る長さで幅W1の帯状の第1代部14を有している。第1代部14には、第1開閉手段44が設けられる。第1開閉手段44は、例えば、面ファスナー、線ファスナー、ホック等により構成される。図6に示す通り、第1開閉手段44が、面ファスナーやホックにより構成される場合は、第1代部14の左右方向に対して略3等分する位置、且つ第1代部14の前後方向に対して第2開口部16側の端点に配設される。例えば、面ファスナーの場合は、第1代部14側にフック面部44aが配設され、枕下面部102側にループ面部44bが配設される。
第1開閉手段44としての面ファスナーのフック面部44aは、前後方向においてその少なくとも一部がループ面部44bと当接する位置に配設される。すなわち、下層部前袋12に収納する下層パット40の枚数に応じて、ループ面部44bに対するフック面部44aの当接位置が前後方向に対して変動する。具体的には、下層パット40を収納しない状態では、フック面部44aは、枕下面部102の前後方向略中央寄りの位置でループ面部44bに当接し、下層パットを1枚収納した状態では、前後方向略中央から後方向にずれた位置でループ面部44bに当接し、下層パット40を2枚収納した状態では、前後方向略中央から更に後方向にずれた位置でループ面部44bに当接する。従って、面ファスナーのフック面部44aは、フック面部44aの位置変動範囲の略中間的な位置、例えば、下層パットを1枚収納した状態のループ面部44bに対応する位置の枕下面部102に配設する。
下層部後袋15は、第2開口部16に沿う縁部に、左右略全体に亘る長さで幅W2の帯状の第2代部17を有している。第2代部17には、第2開閉手段45が設けられる。第2開閉手段45は、例えば、面ファスナー、線ファスナー、ホック等により構成される。図6に示す通り、第2開閉手段45が、面ファスナーやホックにより構成される場合は、第2代部17の左右方向に対して略3等分する位置、且つ第2代部17の前後方向に対して第1開口部13側の端点に配設される。例えば、面ファスナーの場合は、第2代部17側にフック面部45aが配設され、枕下面部102にループ面部45bが配設される。
面ファスナーのフック面部45aは、前後方向においてその少なくとも一部がループ面部45bと当接する位置に配設される。すなわち、下層部後袋15に収納する下層パット40の枚数に応じて、ループ面部45bに対するフック面部45aの当接位置が前後方向に対して変動する。具体的には、下層パット40を収納しない状態では、フック面部45aは、枕下面部102の前後方向略中央寄りの位置でループ面部45bに当接し、下層パットを1枚収納した状態では、前後方向略中央から前方向にずれた位置でループ面部45bに当接し、下層パット40を2枚収納した状態では、前後方向略中央から更に前方向にずれた位置でループ面部45bに当接する。従って、面ファスナーのフック面部45aは、フック面部45aの位置変動範囲の略中間的な位置、例えば、下層パットを1枚収納した状態のループ面部45bに対応する位置の枕下面部102に配設する。
第1開閉手段44は、下層部前袋12内の所定位置に収容された下層パット40の前側近傍に位置しており、第1開閉手段44を閉じると下層部前袋12内の下層パット40の前方向への移動を規制する。同様に、第2開閉手段45は、下層部後袋15内の所定位置に収容された下層パット40の後側近傍に位置しており、第2開閉手段45を閉じると下層部後袋15内の下層パット40の後方向への移動を規制する。
ここで、下層パット40が、下層部前袋12と下層部後袋15内で所定の位置に配設された状態で、枕下面部102に占める領域を第1専有領域41、第2専有領域42と呼称し、第1専有領域41と第2専有領域42の間の領域を不干渉領域43と呼称する。不干渉領域43を設けることで、下層部前袋12と下層部後袋15に対する下層パット40の出し入れが容易になる。上述した一対の第1開閉手段44と一対の第2開閉手段45が固定されるエリアは、この不干渉領域43に含まれる。
下層部前袋12と下層部後袋15は、下層パット40を所定枚数収容できる程度の余裕を持って形成される。下層パット40は、下層部前袋12と下層部後袋15の袋内に積層して収容される。前記所定枚数とは、1枚以上の複数枚とする。例えば、所定枚数が2枚の場合には、下層部前袋12と下層部後袋15には、それぞれ、0枚、1枚、2枚のいずれかの枚数で下層パット40を収容することが出来る。
枕本体20は、主収納部18内側の最も上面寄りに配置され、その枕本体20の上面が頭部受面を構成する。枕本体20は、平面視において略矩形を有している。枕本体20の上面は、前後方向に沿って波打つ波型形状を有している。当該波型形状は、概略、左右方向に延びる畝状の第1隆起21(前隆起)と第2隆起22(後隆起)を連続的に前後方向に沿って並設した構造であり、第1隆起21と第2隆起22の間に溝状の凹部23を有する。本実施形態においては、第1隆起21が前隆起を構成し、第2隆起22が後隆起を構成する。第1隆起21と第2隆起22は互いに隆起高さが相違し、本実施形態では第1長手側面24寄りの第1隆起21よりも第2長手側面26寄りの第2隆起22の方が高い。
枕本体20は、主収納部18内において枕本体20の下面側に積層パット30を所定枚数、積層収容して用いる。積層パット30は、平面視において略矩形を有しており、枕本体20と略同一サイズである。また、積層パット30は、正面視においても左右に長い略矩形を有した薄板状のパットである。前記所定枚数とは、1枚以上の複数枚とする。例えば、所定枚数が4枚の場合、主収納部18には、0枚、1枚、2枚、3枚、4枚のいずれかの枚数で積層パット30を積層収容する。
枕本体20、及び積層パット30は、枕100として形成された状態における袋体10の第1長手側面24から第1短手側面25に配設した線ファスナー11のスライダーを動かして開閉される主開口部19より出し入れされる。枕本体20は、使用者が仰臥位から左右側臥位に移行した際にも枕本体20から頭部が落下しないよう配慮された幅を有している。例えば、枕本体20は、平均的な日本人の頭囲(55cm)を考慮した左右方向50cm程度の幅とすることが出来る。線ファスナー11により形成される主開口部19の最大開口長は、枕本体20、及び積層パット30の平面視における矩形の長辺よりも長く、対角線よりも短い長さで形成される。そのため、線ファスナー11により形成される主開口部19の最大開口長は、枕本体20と積層パット30の長手側面よりも長く、枕本体20と積層パット30を出し入れしやすいサイズとなっている。
枕100として形成された状態において、第1専有領域41は、第1隆起21の下面側に位置し、第2専有領域42は第2隆起22の下面側に位置する。そのため、下層部前袋12と下層部後袋15へ収容する下層パット40の枚数により枕100の第1隆起21及び第2隆起22の高さ調節が出来る。例えば、図3(c)に示すように、下層部前袋12へ下層パット40を2枚挿入した場合は、第1隆起21の部分が下層部前袋12に何も収容されていない状態と比べて相対的に高くなる。
枕本体20は、仰臥位における使用者を側面から観測した際の、胸椎から頸椎にかけての脊椎の生理的湾曲に影響を及ぼす。使用者は、第1隆起21、及び第2隆起22の部分的な高さ調節を行うことで、枕100の頭部受面の形状や傾きを調整し、使用者の胸椎から頸椎にかけて個々人が有するリラックス形状に調整することが出来る。枕本体20、積層パット30及び下層パット40は、頭部を載置した状態で上述したリラックス形状を維持できる程度の硬さを有する可撓性素材で形成されている。具体的には、例えば、高反発の発泡ウレタンにより形成することが出来る。
枕本体20と積層パット30は、上述した硬さを有する材料の全体をメッシュ素材で覆われている。枕本体20と積層パット30は、外面がメッシュ素材で覆われているため主収納部18内面と比較して高い摩擦力を発生する。そのため、使用者の睡眠中の動作による枕本体20と積層パット30の水平方向における相対的な位置関係の変動が生じにくくなっている。
以上説明したように、本実施形態に係る枕100は、枕本体20と、積層パット30と、枕本体20と積層パット30とを収納する主収納部18を有する袋体10と袋体10の枕下面部102に枕下面部102の長手方向の略全体に亘る長さで枕下面部102の短手方向の略中央部を挟んで両側にそれぞれ設けられた袋上の下層部前袋12及び下層部後袋15と、下層部前袋12及び下層部後袋15の互いに対向する側にそれぞれ設けられた第1開口部13及び第2開口部16と、第1開口部13及び第2開口部16を開閉するために各開口部の縁部にそれぞれ設けられた第1開閉手段44及び第2開閉手段45と、必要に応じて下層部前袋12及び下層部後袋15内に収納する下層パット40の枚数調整により、枕100の頭部受面の傾きや高さの調整自由度が向上し、従来に比べて使用者が睡眠時に、よりリラックスできる姿勢を取れる枕を実現することができる。
なお、本考案は上述した実施形態に限られず、上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、公知発明並びに上述した実施形態の中で開示した各構成を相互に置換したり組合せを変更したりした構成、等も含まれる。また、本考案の技術的範囲は上述した実施形態に限定されず、実用新案登録請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
10…袋体、11…線ファスナー、12…下層部前袋、13…第1開口部、14…第1代部、15…下層部後袋、16…第2開口部、17…第2代部、18…主収納部、19…主開口部、20…枕本体、21…第1隆起、22…第2隆起、23…凹部、24…第1長手側面、25…第1短手側面、26…第2長手側面、27…第2短手側面、30…積層パット、40…下層パット、41…第1専有領域、42…第2専有領域、43…不干渉領域、44…第1開閉手段、44a…フック面部、44b…ループ面部、45…第2開閉手段、45a…フック面部、45b…ループ面部、100…枕、101…枕上面部、102…枕下面部

Claims (2)

  1. 積層枚数を変更可能にした積層パットと、
    前記積層パットを収納する主収納部を有する袋体と、
    前記袋体下面部の前半部と後半部に区分された下層部前袋と下層部後袋と、
    前記下層部前袋内と前記下層部後袋内に使用形態に応じて適宜選択的に積層可能とする薄板状の下層パットと、を備え、
    前記主収納部の前記積層パットの上に枕本体を積層し、
    前記枕本体上面の前半部に設けられた前隆起より後半部に設けられた後隆起の隆起高さを高く形成し、
    前記下層部前袋と前記下層部後袋に対し前記下層パットを出し入れするための袋開口を前記下層部前袋と前記下層部後袋の互いに対向する側に設け、
    前記袋開口の縁部には前記袋開口を開閉するための開閉手段として面ファスナーを設け、
    しかも、前記下層パットを前記下層部前袋に収納しない状態では、前記面ファスナーのフック面部は、枕下面部の前後方向略中央寄りの位置で前記面ファスナーのループ面部に当接し、前記下層パットを1枚収納した状態では前後方向略中央から後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部を当接し、前記下層パットを2枚収納した状態では前後方向略中央から更に後ろ方向にずれた位置で前記面ファスナーのループ面部に当接するように構成し、しかも、前記主収納部には前記枕本体と略同一サイズの薄板状の4枚の前記積層パットを積層収納したことを特徴とする枕。
  2. 前記積層パットと前記枕本体はそれぞれメッシュ素材で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の枕。
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JP2022181137A (ja) * 2021-05-25 2022-12-07 亮一 森 頸椎治療枕

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