JP3215549B2 - ポリプロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品 - Google Patents
ポリプロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品Info
- Publication number
- JP3215549B2 JP3215549B2 JP18560393A JP18560393A JP3215549B2 JP 3215549 B2 JP3215549 B2 JP 3215549B2 JP 18560393 A JP18560393 A JP 18560393A JP 18560393 A JP18560393 A JP 18560393A JP 3215549 B2 JP3215549 B2 JP 3215549B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- polypropylene resin
- resin
- foam sheet
- density
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Description
ロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品に関し、特
に柔軟性及び形状保持性が良いポリプロピレン系樹脂発
泡シ−トおよびその成形品に関する。
装用トレ−としては、特に柔軟性とある程度の強度が要
求され、ポリスチレン系樹脂発泡シ−トや架橋発泡ポリ
エチレンシ−トの成形品が多く使用されている。しか
し、ポリスチレン系樹脂発泡シ−トの場合、高倍率のシ
−トが得にくいことから剛性が大きくまた脆性が強いた
め、果実類の種類によっては商品を傷付けたり、シ−ト
自体が割れるなどの問題がある。その対策として、スチ
レン系重合体にゴム分を混合する、ポリエチレン系樹脂
とポリスチレン系樹脂とを混合するなどがあるが、柔軟
化は進行するものの繰り返しの弾性回復性、緩衝性能は
ほとんど変化せず、また耐溶剤性にも劣るという問題が
ある。特に、ポリスチレンとポリエチレンの混合物の場
合、両者の樹脂の相溶性が乏しいため低密度のものが得
にくくなるといった問題がある。
合、柔軟性を持ち、果実の保護性は優れているが形状保
持強度が不足しているため、持ち運びの際に形が崩れて
持ちにくく、またトレー形態のものを斜めに展示する際
には、強度が足りないために下方に垂れ下がる事や、架
橋によりゲル分のため材料のリサイクルができない等の
問題もある。また、その製法として、化学架橋剤を用い
る方法、電離放射線等を用いる方法、ポリエチレン樹脂
にシラン化合物をグラフト重合し、このシラン変性ポリ
エチレン樹脂をシラノール触媒と水の存在下で架橋を行
ういわゆる水架橋方法が知られているが、これらの方法
は極めて複雑な工程を必要とし、また設備が高価である
ものもあり、工業的に非常に不利である。そこでほかの
樹脂として、ポリプロピレン系樹脂発泡シートも知られ
ているが密度がたかだか0.1g/cm 3 以上であり、
低密度のポリプロピレン系樹脂発泡シートは製造されて
いなかった。高密度のポリプロピレン発泡シートは、柔
軟性、緩衝性に劣るものである。
押出発泡シ−トを製造し、低密度の発泡シ−トにおける
シ−ト成形性、柔軟性、形状保持性を研究した。そこで
成形時の伸びと柔軟性・形状保持性を発泡シ−トの常温
での引張試験による弾性率・破断点伸長率に着目し考察
した結果、成形時に破れが発生せず且つ柔軟性・形状保
持性をもつ範囲が、弾力率が10〜30MPa且つ破断点伸長
率が20%以上が必要であることを見いだしたのである。
本発明はこのように従来の高密度ポリプロピレン発泡シ
−トの欠点を解決し、低密度のポリプロピレン系樹脂発
泡シ−トにおける、シ−ト成形性に優れた、柔軟性、形
状保持の良いポリプロピレン系樹脂発泡シ−トを提供す
るものである。
厚みが1.5〜5.0mm,密度が0.09〜0.02
5g/cm3であって常温における引張試験による弾性
率が10〜30MPa且つ破断点伸長率が20%以上で
あることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡シート
である。なお、本明細書において「常温」とは、20℃
(+0〜10℃)を示す。本発明に使用されるポリプロ
ピレン系樹脂発泡シートは、通常の押出機を用いて発泡
剤を混合し、スリットダイ、サークラーダイから押出発
泡することにより製造することができる。
得るためのポリプロピレン系樹脂は、ゲルパ−ミエイシ
ョンクロマトグラフによる分子量分布カ−ブが高分子領
域に分岐ポリマ−を含むことを示すカ−ブの張り出しが
ある形状のキャメル型のポリプロピレン、エチレン成分
が10%以下のエチレン−プロピレン共重合体があり、特
にエチレン−プロピレン共重合体が好ましい。従来のポ
リプロピレンと上記キャメル型のポリプロピレン系樹脂
との分子量分布は、図1に示すとおりである。そして、
キャメル型ポリプロピレン系樹脂は、例えば従来の線状
のポリプロピレン系樹脂に低レベルの放射線、また少量
の過酸化の混合により分岐ポリマ−を生じさせて製造す
ることができる。
剤、分解型発泡剤、またはこれらを混合して用いること
ができる。無機発泡剤としては、一酸化炭素、空気、窒
素等を用いることができる。揮発性発泡剤としてはプロ
パン、n−ブタン、i−ブタン、ペンタン、ヘキサン等
の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の
環式脂肪族炭化水素、トリクロロフロロメタン、ジクロ
ロジフロロメタン、ジクロロテトラフロロエタン、メチ
ルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド
等のハロゲン化炭化水素等を用いることができる。また
分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニト
ロゾペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニ
トリル、重炭酸ナトリウム等を用いることができる。発
泡剤の使用量は発泡剤の種類、所望する発泡倍率等によ
っても異なるが、例えば密度0.09〜0.025g/cm3程度の発
泡体を得るための発泡剤の使用料の目安は、樹脂100
重量部当たり揮発性発泡剤0.3〜25重量部程度であ
る。
物中に、更に気泡調整剤を添加しても良い。気泡調整剤
としてはタルク、シリカ等の無機粉末や多価カルボン酸
の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム或いは重炭
酸ナトリウムとの反応混合物等が挙げられる。気泡調整
剤は樹脂100重量部当たり13重量部程度以下添加す
ることが好ましい。また必要に応じて更に熱安定剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、着色等の添加剤を添加するこ
ともできる。本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シ−ト
は、厚み1.5〜5.0mm である。厚み1.5mm のシ−トは柔
軟すぎて、形状保持性に劣り、厚み5.0mm を越えるもの
は熱成形等のシ−ト成形性が困難となる。本発明のポリ
プロピレン系樹脂発泡シ−トの密度は、0.09〜0.025g/c
m3である。密度0.09g/cm3 を越えるものは柔軟性に劣
り、0.025g/cm3 未満のものは形状保持性が悪くなる。
また、本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シ−トは、常
温における引張試験による弾性率が10〜30MPa 且つ破
断点伸長率が20%以上である。この弾性率が10MPa 未満
の場合、柔軟性はあるものの、強度不足によって包装時
の垂れ下がりが問題となり、30MPa以上の場合、逆に柔
軟性が損なわれ商品に傷がつく問題がでた。また、破断
点伸長率が20%未満の場合、成形時に伸び不足によって
シ−トが破れてしまったり、局部的に薄肉化するなどの
問題が発生する。
重合体と( MZ=2.0X106,MZ/MW=3.
5)と、気泡調整剤ハイドロセロールHK(ベーリンガ
ー インゲルハイム社製)0.5重量%、ブタンととも
に口径 90φ− 115 φの単軸スクリューを備え
た押出機内で溶融混練した後、押出機先端に取りつけた
サーキュラーダイスを通して押出発泡し、管状の発泡体
を得、次いでその管状物をカッターにより切り開いて実
施例1−5及び比較例1−7の厚み、密度の発泡シート
とした。このようにして得られた発泡シートについてテ
ンシロン UCT−10T( オリエンテック社製)
を用い、それぞれの常温での弾性率・破断点伸長率を測
定した ( JIS K−6301に準ずる) 。ま
た同様の発泡シートを図1のようなトレー形状に成形
し、その成形性を評価した。その結果を表1に記す。 比較例8、9 実施例1と同様の押出機によって、発泡ポリスチレンシ
ート、架橋発泡ポリエチレンシートを得、実施例と同様
に引張・引裂試験及び成形品の評価を行った結果を表1
に記す。 柔軟性は果実を包装し、輸送時などに傷がつかない物を
○とした。 *形状保持性は果実を包装し、両端を持った時にたるみ
によって果実どうしが接触しない物を○とした。
mm,密度が0.09〜0.025g/cm3であっ
て、常温での引張試験における弾性率が10〜30MP
a且つ破断点伸長率が20%以上を満たすポリプロピレ
ン系樹脂発泡シートを成形することにより、成形時に破
れや局部的な薄肉化を生じず、商品を保護する柔軟性を
もち、且つ手持ち時や斜めに展示する時に垂れ下がりの
少ない形状保持性を有するポリプロピレン系樹脂発泡シ
ートからなる成形品が得られる。よって、この成形品
は、リンゴ、ナシ、モモ等の果実の包装用トレーとして
使用すると、果実の表面が保護されるので好適である。
樹脂と通常のポリプロピレン系樹脂の高温GPCによる
分子量分布曲線
Claims (2)
- 【請求項1】厚みが1.5〜5.0mm,密度が0.0
9〜0.025g/cm3であって常温における引張試
験による弾性率が10〜30MPa且つ破断点伸長率が20%以
上であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡シ
−ト - 【請求項2】請求項1のポリプロピレン系樹脂発泡シ−
トが成形されたことを特徴とする成形品
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18560393A JP3215549B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | ポリプロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18560393A JP3215549B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | ポリプロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959410A JPH0959410A (ja) | 1997-03-04 |
JP3215549B2 true JP3215549B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=16173694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18560393A Expired - Lifetime JP3215549B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | ポリプロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3215549B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP18560393A patent/JP3215549B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0959410A (ja) | 1997-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6723793B2 (en) | Blends of ethylenic polymers with improved modulus and melt strength and articles fabricated from these blends | |
JP4111417B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及び型内成型体 | |
JPH07116309B2 (ja) | 無架橋発泡体用組成物 | |
JP2767513B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡シ−ト | |
CA2339847A1 (en) | Acoustical open-cell polyolefins and process for making | |
EP1373401B1 (en) | Blends of ethylenic polymers with improved modulus and melt strength and articles fabricated from these blends | |
JP4605697B2 (ja) | 成形用無架橋ポリエチレン系樹脂押出発泡体及びその成形体 | |
JP2004067820A (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡シート | |
JP3215549B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡シ−トおよびその成形品 | |
JP5161409B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂押出発泡シート及びその押出発泡シートの熱成形品 | |
JP4119539B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法及びその押出発泡体、押出発泡体の熱成形方法 | |
JP3281904B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びその成形体 | |
JP4764171B2 (ja) | 樹脂発泡体及び発泡成形用樹脂組成物 | |
JP3205225B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡体 | |
JP3110630B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡体 | |
JP2001226514A (ja) | 発泡成形用ポリプロピレン系樹脂組成物、発泡シートおよびそれを用いた発泡成形体 | |
JPH08174737A (ja) | 積層ポリプロピレン系樹脂発泡シート及びその成形品 | |
JP2606572Y2 (ja) | 無架橋プロピレン系樹脂積層発泡シート製容器 | |
JP3142085B2 (ja) | 自動車内装用成形天井材 | |
JPH06908A (ja) | プロピレン系樹脂積層発泡シート | |
JP2007246776A (ja) | 成形用無架橋ポリエチレン系樹脂発泡シート | |
JPH0257576B2 (ja) | ||
JPH07119310B2 (ja) | 連続シート状架橋発泡体 | |
JP2004149713A (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡成形体 | |
JP3775615B2 (ja) | ポリプロピレン樹脂発泡体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080727 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090727 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130727 Year of fee payment: 12 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |