JP3215457B2 - 氷雪上性能の改善されたゴム製品およびその製造方法 - Google Patents

氷雪上性能の改善されたゴム製品およびその製造方法

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JP3215457B2 JP21805891A JP21805891A JP3215457B2 JP 3215457 B2 JP3215457 B2 JP 3215457B2 JP 21805891 A JP21805891 A JP 21805891A JP 21805891 A JP21805891 A JP 21805891A JP 3215457 B2 JP3215457 B2 JP 3215457B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷雪路面上での駆動
性、制動性および操縦安定性を確保するために気泡、微
粒子等の成分が含有された、氷雪上性能の改善されたゴ
ム製品およびその製造方法に関するものであり、更に詳
しくは、前記性能を使用当初から十分に発揮し得る、氷
雪上性能の改善されたゴム製品およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種ゴム製品は最終的に加硫に
より成形され、従来、駆動性、制動性および操縦安定性
等の氷雪上性能を確保するために気泡、微粒子等の成分
が配合されたゴム組成物を使用したゴム製品もやはり同
様に成形されてきた。このような製法においては、加硫
時にゴムの流動が起こり、成形後のゴム製品の表面には
ゴムの表皮層が形成される。よって、気泡、微粒子等の
成分が含有されたゴム製品においては、かかる気泡、微
粒子等の成分が当該表皮層の下層となってしまってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】氷雪上性能を確保する
ために気泡、微粒子等の成分が含有されたゴム製品の表
面に、上述のようにして表皮層が形成された場合には、
氷雪上性能が発揮されなくなってしまう。そこで、従来
のかかるゴム製品においては、その表皮層を取り除くた
めに何らかの措置が必要であった。例えば、ゴム製品が
タイヤの場合には、100km以上のならし走行を行
い、表皮層を取り除く必要があった。このようなならし
走行等の措置は、極めて工数がかかり、また、安定した
初期性能が得られないなどの問題があった。
【0004】そこで本発明の目的は、気泡、微粒子等の
成分が含有されたゴム製品の完成時に既に表皮層が部分
的に取り除かれた状態にあり、使用当初から氷雪上性能
を十分に発揮することのできるゴム製品およびその製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、氷雪路面上での駆動性、制動性および操縦安定性を
確保するために気泡および/または微粒子成分を含有し
たゴム組成物を使用した本発明のゴム製品は、ゴム製品
の表面に設けられた複数の凸部を切り取ることにより、
該ゴム製品使用前に、加硫後の該ゴム製品表面に形成さ
れる、気泡および/または微粒子成分が含有されていな
い表皮層の表面積の5%以上、好ましくは、20%以上
の領域に、気泡および/または微粒子成分が含有された
ゴム層を露出させてなることを特徴とするものである。
【0006】また、本発明は、前記ゴム製品を、該ゴム
製品の表面に、該表面積の5%以上の面積を占めるよう
に複数の凸部を設け、しかる後、該凸部を切り取ること
により、気泡および/または微粒子成分が含有されたゴ
ム層を露出させることにより製造する方法に関するもの
である。
【0007】本発明のゴム製品の使用前に表皮層を介し
て5%以上露出される、気泡および/または微粒子成分
が含有されたゴム層部分の形状は特に制限させるべきも
のではない。ただし、かかる露出面と表皮層とは同一平
面をなすことが好ましい。また、本発明のゴム製品に、
駆動性、制動性および操縦安定性等の氷雪上性能を確保
するために含有される気泡は、発泡等により設けること
ができ、例えばゴム製品がタイヤの場合には、トレッド
ゴムに3〜35%の発泡倍率の独立気泡を設けることが
好適である。また、微粒子は、氷雪上性能を発揮するこ
とができるものならば何でもよく、無機材料であると有
機材料であるとを問わない。その粒径も氷雪上性能を発
揮することができる程度の粒径であればよい。ただし、
あまり大き過ぎると耐摩耗性等の性能を損なうため好ま
しくない。
【0008】本発明のゴム製品を製造するにあたり、ま
ずその表面に複数の凸部を設けるが、この凸部の面積は
できるだけ大きいほうがよい。また、凸部の形状はいか
なる形でも十分に氷雪上性能の効果を奏し得るが、その
後の切断のし易さから円形が好ましく、さらにはその直
径が1〜5mm程度のものが好ましい。かかる凸部を設
けるべき製品上の部位は、その製品において氷、雪等と
最も強く接する部分に偏在することが好ましい。尚、こ
の凸部は、本発明のゴム製品を製造するために特に凸部
を設けるが、加硫時におけるガス抜き用スピューを利用
してもよい。
【0009】引き続いて行う凸部の切り取りは、例えば
カッタ等の刃物で切り取るほか、グラインダ等によるバ
フ、あるいはレーザー等を用いても行うことができる
が、製品の表面の平滑性という観点からはカッタによる
切り取りが好ましい。
【0010】
【作用】本発明のゴム製品において、その表皮層の表面
積5%以上の領域で、気泡および/または微粒子成分が
含有されたゴム層が露出していることを必要とするの
は、露出がこれよりも少ないと使用当初において十分な
氷雪上性能が発揮され得ないからである。ただし、露出
部分が60%よりも大きくなると、製造時にゴム製品表
面の凸部の切り取りが困難となるため、これ以下が好ま
しい。
【0011】また、本発明の製造方法のように凸部を設
けた後これを切断すると、表皮層が除去されて、気泡お
よび/または微粒子成分が含有されたゴム層を容易に露
出させることができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。実施例1 氷雪上性能を向上させるための成分として、ベースゴム
よりも高い硬度を有する微粒子を5〜50phr配合し
たゴム組成物を、凸部面積がゴム表面積の5%となるよ
うに図1に示す形状として成型したものを試験サンプル
とした。凸部の除去はナイフにて凸部がベースゴム表面
と揃うように行った。図中、1は表皮層、2は微粒子成
分が含有されたゴム層が露出している部分を示す。尚、
ここでベースゴムは表1に示す配合処方(重量部)のも
のを使用した。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2、3 実施例2として、表1に示すベースゴムに極限粘度1
6.5dl/gの超高分子量ポリエチレン(登録商標ハ
イゼックスミリオン240M、三井石油工業(株)製)
を20phr添加したものを、また実施例3として表2
に示す配合内容(重量部)にて調製した発泡ゴムを、そ
れぞれ図2に示す形状として成型したものを試験サンプ
ルとした。凸部の除去は実施例1と同様にして行った。
【0015】
【表2】 比較例1〜3 比較例1として、すべて表1に示す配合系より成るゴム
を図3に示す形状として成型したものを試験サンプルと
した。これに対し、比較例2として、表1に示すベース
ゴムに、極限粘度16.5dl/gの超高分子量ポリエ
チレン(登録商標ハイゼックスミリオン240M、三井
石油工業(株)製)を20phr添加したものの表皮層
を図4に示すように完全に取り除いたものを試験サンプ
ルとした。また、比較例3として、比較例2と同様の配
合系より成るゴムを図5に示すように凸部面積がゴム表
面積の1.5%となるように成型したものを試験サンプ
ルとした。
【0016】上述のようにして得られた試験サンプルに
ついて氷上制動性の評価を行った。具体的には、−5℃
の氷上にて試験サンプルを荷重7kg/cm2 、回転速
度5km/hrにて回転させ、そのときのトルク(氷と
試験サンプルとの間の摩擦係数)の相対値を求めた。こ
の値が大きいほど氷上制動性が良好であることを示す。
得られた結果を表3に示す。
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】表3の測定結果からも分かるように、本
発明のゴム製品は、加硫後に該ゴム製品表面に形成され
る、気泡および/または微粒子成分が含有されていない
表皮層の表面積の5%以上の領域に、気泡および/また
は微粒子成分が含有されたゴム層を露出させたことによ
り、使用当初から氷雪上性能に極めて優れた効果を発揮
することができる。従って、例えば、ゴム製タイヤ、タ
イヤチェーン、クローラおよびクツ底として好適に用い
ることができる。また、本発明の製造方法は、ゴム製品
の表面に複数の凸部を設け、しかる後これを切り取るこ
とにより、前記露出を極めて簡便に行わしめることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で使用した試験サンプルの斜視図で
ある。
【図2】 実施例2および3で使用した試験サンプルの
斜視図である。
【図3】 比較例1で使用した試験サンプルの斜視図で
ある。
【図4】 比較例2で使用した試験サンプルの斜視図で
ある。
【図5】 比較例3で使用した試験サンプルの斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 表皮層 2 気泡または微粒子成分が含有されたゴム層が露出し
ている部分
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 21:00 B29K 21:00 105:04 105:04 105:24 105:24 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29D 30/00 - 30/72 A43B 13/00 - 13/42 B60C 1/00 B60C 11/00 - 11/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 氷雪路面上での駆動性、制動性および操
    縦安定性を確保するために気泡および/または微粒子成
    を含有したゴム組成物を用いたゴム製品において、
    ム製品の表面に設けられた複数の凸部を切り取ることに
    より、該ゴム製品使用前に、加硫後のゴム製品表面に形
    成される、気泡および/または微粒子成分が含有されて
    いないゴム表皮層の表面積の5〜60%の領域に、気泡
    および/または微粒子成分を含有したゴム層露出させ
    てなることを特徴とする氷雪上性能の改善されたゴム製
    品。
  2. 【請求項2】 前記表面積の20〜60%の領域に気泡
    および/または微粒子成分を含有したゴム層が露出して
    いることを特徴とする請求項1記載のゴム製品。
  3. 【請求項3】 ゴム製品の表面に、該表面積の5〜60
    %の面積を占めるように複数の凸部を設け、しかる後、
    該凸部を切り取ることにより、気泡および/または微粒
    子成分を含有したゴム層を露出させることを特徴とする
    請求項1記載の氷雪上性能の改善されたゴム製品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ゴム製品の表面に、前記表面積の20〜
    60%の面積を占めるように複数の凸部を設けることを
    特徴とする請求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の凸部の少なくとも1部として
    加硫時におけるガス抜き用スピューを利用することを特
    徴とする請求項3または4記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6565830B1 (en) 1990-04-06 2003-05-20 Schering Aktiengesellschaft DTPA monoamides, pharmaceutical agents containing these compounds, their use and process for their production

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6565830B1 (en) 1990-04-06 2003-05-20 Schering Aktiengesellschaft DTPA monoamides, pharmaceutical agents containing these compounds, their use and process for their production

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