JP3215377B2 - 被覆果肉の製造方法 - Google Patents

被覆果肉の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆果肉の製造方
法に関し、更に詳しくは、果肉の表面に均一で強固な被
膜を簡便な操作で被覆形成させることを可能とする新し
い被覆果肉の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハイドロコロイドを含む被覆素材
を用いた食品の被覆方法が種々開発されている。その具
体例として、例えば、果実類を剥皮した後、これをアル
ギン酸ナトリウム、ペクチン、ゼラチンからなるゲル化
剤中に浸漬し、必要により凝固液に浸漬した後、包装す
ることからなるコーティング剥皮果実類の製造方法(特
開平3−76531号公報)、また、剥皮された果菜類
表面に、糊材あるいは凝固性物質を主材料とする軟皮形
成材料による薄皮膜を形成し、これを常法により缶びん
詰めとする方法(特開昭58−81735号公報)、な
どが報告されている。しかし、これらの方法に示される
被覆食品は、被覆液だけでは被膜が形成されないため、
若しくは被膜が弱いため、続いて凝固液に浸ける必要が
あり、そのため、均一な被膜形成の点や作業性の点に問
題がある。また、前記方法に示される果実類の剥皮は、
外皮のみの剥皮であり、被覆は、内皮のじょうのう膜は
残っている柑橘類の果肉を対象に行ったものである。内
皮のじょうのう膜上に被覆液を付着させることは、その
性状から比較的容易であるが、じょうのう膜を剥皮した
剥き身果肉上に被覆液を付着させる場合は、果肉の表面
のロウワックスが妨げになり、果肉に被覆液が付着し難
く、破れや剥離の無い均一な被膜を形成させることは非
常に困難である。
【0003】また、他の例として、例えば、含水の食品
にアルカリ金属塩などのイオンを添加してなるものの凍
結物を、アルギン酸、カラギーナン、ローメトキシルペ
クチン、ハイメトキシルペクチン、ジェランガム、キサ
ンタンガム、ローカストビーンガムなどの膠質材料の水
性ゾル系に添加し、ゲル化物とすることを特徴とするゲ
ル皮膜で包んでなる食品の製法(特開昭63−6804
7号公報)が報告されている。しかし、この含水の食品
とは、アルカリ金属塩などのカチオン素材を溶解後、混
釈、添加が可能な含水物を意味しており、この方法は、
上記添加物の溶解、混合のできない固形物を被覆する方
法としては不適当である。
【0004】更に、他の方法として、例えば、食品の表
面に多糖類の被膜を形成するものも報告されている(特
開平8−131066号公報、特開平6−169704
号公報)が、これらの方法は、味噌、梅肉など、予め塩
類が添加されている食品を対象とするものであり、この
塩類との反応を利用して食品の表面を被覆することを特
徴としているものであることから、塩類を含有させるこ
とが難しい果肉の被覆方法には適さない。また、この方
法は、塩類の添加については、不定形の食品や、液状、
ペースト状の食品を任意の形状、大きさに再構成する際
に添加、混合する方法であり、特定の形状を有する固形
物に適用することはできない。
【0005】このように、従来、カチオンとの反応を利
用してハイドロコロイドゲルを形成させる方法では、ア
ルギン酸ナトリウムやLM−ペクチンなどのカチオン反
応性のある多糖類(被覆剤)と乳酸カルシウムや塩化カ
ルシウムなどの可溶性カチオン素材(凝固剤)とをそれ
ぞれ水溶液として、別々に用意し、両者を接触させて界
面反応させることによってゲルが調製されていた。即
ち、この方法は、液−液接触による直接反応を基本とす
るゲル形成方法であり、果肉などを含む固形試料にゲル
被覆を形成させる場合は、被覆剤溶液をその粘性によっ
て試料に付着(被覆)させなければならず、また、カチ
オン水溶液と接触させるまではゲル化しないため、作業
性は悪く、また、均一な被覆形成は困難であった。
【0006】また、ハイドロコロイドゲルの被覆に、例
えば、食味、色、機能性などを付与するために、食品素
材を混合する場合、これをハイドロコロイド溶液に添
加、混合する必要があるため、当該食品素材としては、
溶液に溶解するか、均一に分散する性質のものしか使用
することができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、果肉の表面
に均一で強固な被膜を簡便な操作で被覆形成させること
が可能な新しい果実の被覆方法等を開発することを目標
として鋭意研究を積み重ねた結果、乳酸カルシウムなど
の可溶性のカチオン素材を粉末状態のまま果肉の表面に
付着させる固−液接触によるゲル形成反応を利用するこ
とにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、果肉へのカチオ
ン架橋ハイドロコロイドゲル被覆の形成方法として、従
来の、液−液接触によるゲル形成反応方法ではなく、可
溶性のカチオン素材を粉末状態のまま使用する固−液接
触による反応方法を使用することを特徴とするものであ
り、それにより、果肉の被覆処理を簡便に行うことを可
能とし、かつ強固で均一な被覆を良好に形成させること
を可能とする新しい被覆果肉の製造方法を提供すること
を目的とする。また、本発明は、形成させたゲル被覆と
果肉の間に他のゲル層を形成させて、例えば、食味、
色、機能性などを付与し、食味の豊かな被覆果肉を製造
する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、以下の技術的手段から構成される。 (被覆対象となる果肉の表面に乳酸カルシウムなど
に代表される後記ゲルを形成させるためのカチオンを生
ずる水可溶性のカチオン素材粉末又は当該カチオン素材
粉末を含む粉末組成物に、ゼラチン粉末を混合してか
ら、当該粉末組成物を果肉の表面に付着させる処理を行
い、次いで、これを上ゼラチン粉末の溶解温度以上に
加温したアルギン酸ナトリウムに代表される前記カチオ
ンと反応してゲルを形成する被覆剤水溶液に浸漬処理
し、ゲル被覆を形成させた後、冷却することにより、形
成されたゲル被覆と果肉の間に、ゼラチンゲル層を形成
させることを特徴とする被覆果肉の製造方法。 (2)粉末組成物が、前記カチオン素材粉末に、食品素
材粉末を混合し粉末組成物である前記(1)記載の被
覆果肉の製造方法。 ()前記(1)又は2)記載の方法で作製した被覆
果肉を、更に乳酸カルシウムなどの前記カチオン素材を
凝固剤とした凝固剤水溶液に浸漬することを特徴とする
被覆果肉の製造方法。 ()前記(1)又は2)記載の方法で作製した被覆
果肉を乳酸カルシウムなどの前記カチオン素材を凝固剤
とした凝固剤水溶液に浸漬後、そのまま加熱処理、若し
くはシラップ液と共に容器に充填し加熱処理を施すこと
により、ゲル被覆の強化及び殺菌をすることを特徴とす
る被覆果肉の製造方法。尚、本明細書において、可溶性
(の)カチオン素材は水可溶性(の)カチオン素材、被
覆剤溶液は被覆剤水溶液、アルギン酸ナトリウム溶液は
アルギン酸ナトリウム水溶液、凝固剤溶液は凝固剤水溶
液、乳酸カルシウム溶液は乳酸カルシウム水溶液、をそ
れぞれ意味する。
【0009】即ち、本発明は、例えば、乳酸カルシウム
や塩化カルシウムなどの可溶性の二価カチオン素材を粉
末状態のまま湿潤した果肉の表面に付着させ、次いで、
これをアルギン酸ナトリウムなどのカチオンと反応して
ゲルを形成する被覆剤溶液に浸漬する処理を行うことに
より、果肉の表面にゲル被覆を形成させることを特徴と
する。付着させたカチオン素材粉末は、被覆剤溶液内で
可溶化しながらイオン化し、被覆剤と反応して果肉の表
面にカチオン架橋ハイドロコロイドゲルの被覆が形成さ
れる。また、上記方法において、カチオン素材粉末に食
品素材粉末を混合し、粉末組成物としてから当該粉末組
成物を果肉の表面に付着させて被覆処理を施すことも可
能である。この場合、食品素材粉末としては、適宜のも
のを使用することが可能であり、特に限定されないが、
例えば、ハイドロコロイドゲル被膜に、食味、色、機能
性などを付与するための素材である、糖類、酸味料、色
素、機能性成分などの粉末が好適なものとしてあげられ
る。これらの粉末素材は、カチオン素材粉末及び粉剤希
釈剤などと粉体混合して使用されるため、水に溶解、分
散する性質のものである必要はなく、また、その溶解度
を越える高濃度で添加することも可能である。また、本
発明においては、カチオン素材粉末又はカチオン素材粉
末を含む粉末組成物に、ゼラチンに代表されるカチオン
でゲル化しないゲル形成素材粉末を混合する。この場
合、例えば、この粉末とカチオン素材粉末を混合した粉
末成分を果肉の表面に付着させ、次いで、これを混合し
たゲル形成素材粉末の溶解温度以上に加温した被覆剤溶
液に浸漬処理し、ゲル被覆を形成させた後、冷却するこ
とにより、形成されたゲル被覆と果肉の間に、他のゲル
層を形成させた被覆果肉が得られる。更に、本発明にお
いては、上記方法で作製した被覆果肉を、更に乳酸カル
シウムなどのカチオン素材を含む凝固剤溶液(例えば、
二価のカチオン溶液)に浸漬し、ゲル被覆の強化を図る
ことにより、優れた特性を有する被膜を形成することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明について更に詳細に
説明する。本発明において、被覆対象とする果肉として
は、例えば、温州みかん、伊予柑、八朔、夏みかん、バ
レンシアオレンジ、グレープフルーツ、ネーブル、レモ
ンなどの柑橘果実類、その他、もも、ぶどう、さくらん
ぼ、なし、西洋なし、すもも、りんご、いちご、パイン
アップル、パパイヤ、マンゴーなどの果実の果肉類があ
げられ、これらの果実を常法に従って剥皮、若しくはカ
ットしたもの、あるいは、シラップ漬けにしたもの等、
適宜のものが使用される。
【0011】本発明において、果肉の表面に粉末状態の
まま付着させる可溶性のカチオン素材粉末としては、後
記する被覆剤のアルギン酸ナトリウムなどとの関係か
ら、二価以上のカチオンが望ましく、また、対象製品が
食品であることを考慮すると、例えば、乳酸カルシウ
ム、塩化カルシウムなどのカルシウム塩が好適なものと
してあげられる。特に、果肉の表面への付着性、溶解
性、食味への影響などの点から、微細粉末の乳酸カルシ
ウムを使用することが望ましい。また、本発明において
は、これらのカチオン素材粉末に、必要に応じて、食品
素材粉末を混合し、粉末組成物としてから、これを果肉
の表面に付着させることができる。
【0012】本発明で用いる被覆剤としては、対象が食
品で有ることから、人体に対する安全性が確認されてい
る可食性のものでなければならない。このような条件に
適合するものとしては、天然物由来の高分子化合物(ハ
イドロコロイド)が好適なものとして例示される。その
内、カチオンと反応してゲルを形成する素材、若しくは
ゲルを強化する素材としては、例えば、カラギーナン、
アルギン酸、アルギン酸の塩類、LM−ペクチン、ジェ
ランガムなどがあげられる。この中で、低濃度、及び低
粘性でゲル被覆を形成する素材であること、調製した被
覆剤溶液のゲル化が温度に影響され難いこと、また、ゲ
ル強度、弾力性、耐熱性などの点を考慮すると、特に、
アルギン酸の塩類(特に、ナトリウム塩)が好適なもの
としてあげられる。これらの素材は、適宜の溶液の形
で、単独で使用することができるが、例えば、食した時
の食感、香味などを変えるために、その他の多糖類、香
料、着色料などの添加物を混合して使用することも可能
である。その場合、これらの添加物は、被覆形成の妨げ
にならない範囲で混合することが望ましい。
【0013】本発明を実施する場合、例えば、常法によ
り内外皮の剥皮処理を行った果肉の表面に、予め、カチ
オン素材(例えば、乳酸カルシウム)粉末を付着させる
処理を行い、次いで、これをアルギン酸ナトリウムの被
覆剤溶液へ投入し、果肉どうしが接触したままにならな
い程度に緩やかな撹拌を行いながら果肉を被覆剤に浸漬
処理することにより、果肉の表面にカチオン架橋ハイド
ロコロイドゲル被覆を形成させることができる。
【0014】果肉の表面に付着させるカチオン素材粉末
の付着量としては、付着粉末をカルシウム塩とした場
合、果肉重量に対し、カルシウム量として、0.2〜
0.3%以上付着させると果肉表面に良好なゲル被覆が
形成される。具体的には、果肉の表面にカチオン素材
(例えば、乳酸カルシウム)粉末を付着させる場合は、
果肉の表面の湿潤状態に左右されて付着量にばらつきが
でるため、少量の粉末の付着処理は難しい。特に、シラ
ップ漬けした果肉を使用する場合、充分に液切りを施す
ための前処理が必要になってくる。このため、カチオン
素材粉末に、必要に応じて、乳糖やデキストリンなどに
代表される粉剤希釈剤(賦形剤)を混合し、粉末の付着
量が変わってもカチオン素材粉末の付着量の変化が少な
い様にすることが望ましい。実際には、果肉の種類によ
って、その表面の性状、湿潤の状態などが異なるため、
カチオン素材粉末の付着割合が変わってくる。詳細に
は、果肉の種類毎のカチオン素材粉末の付着量を確認
し、被覆処理に必要なカチオンの量を調整してその配合
を決めていくことが望ましい。乳酸カルシウム粉末や粉
剤希釈剤、食品素材粉末を均一に果肉の表面へ付着させ
るには、それらの微細粉末が好ましく、結晶化物や顆粒
タイプは付着にばらつきがでて好ましくない。混合する
粉末素材の選択として、顆粒タイプなどを使用しなけれ
ばならない場合は、それを擦り潰してから混合すること
が望まれる。
【0015】被覆剤溶液のアルギン酸ナトリウムの濃度
は、0.5〜3.0%の範囲でゲル被覆を形成可能であ
るが、低濃度の場合は、果肉の辺の部分の被膜が薄くな
り、破れや剥離を生じることがある。また、濃度が高く
なると溶液の粘性も上がり、浸漬、撹拌処理が難しくな
り、被覆果肉どうしがくっつくなどの問題があるため、
均一な被膜を形成させる濃度は、好ましくは1.0〜
1.5%である。アルギン酸ナトリウムの被覆剤溶液の
液温は、室温で充分に被覆形成が可能である。しかし、
付着粉末量、混合粉末組成物の種類、溶解性、配合割合
によっては、可溶性の粉末素材の溶解を促進させるため
に加温することが望ましい。また、加温すると、アルギ
ン酸ナトリウム溶液の粘性が低下するため、操作性が向
上する。液温の範囲は、20〜60℃で良好な被覆形成
が可能であるが、好ましくは40〜50℃である。ゲル
被覆の形成状況は、被覆剤溶液に投入直後から被膜を形
成し始めるが、粉末素材が可溶化するまでの時間は必要
になってくる。しかし、浸漬時間が長くなりすぎると反
応が進み肉厚なゲル被膜になり、また、撹拌による擦れ
などで傷や剥離が被膜表面に生じる場合があるため、浸
漬時間は、5〜20分間、好ましくは10〜15分間で
ある。
【0016】前記方法により、破れやピンホールの無
い、アルギン酸塩の強固なカチオン架橋ハイドロコロイ
ドゲルの被覆が形成されるが、更に、これを凝固剤溶液
に浸漬し、外側からのゲル強化を図ることで、より強固
にすることができ、かつ被覆からの離水を低減すること
ができる。凝固剤については、果肉に付着させる前記カ
チオン素材と同じものを同様に使用し、例えば、乳酸カ
ルシウムを使用した場合、その濃度は、0.5〜5%、
好ましくは、1〜3%である。処理は常温で行い、浸漬
時間は、1〜30分間で処理目的によって調整する。
【0017】仕上がった被覆果肉は、固くて弾力性に富
んだ、光沢の良い被膜に覆われている。本発明による被
覆処理は、果肉の表面に付着したカチオン素材(例え
ば、乳酸カルシウム)粉末が可溶化(イオン化)しなが
ら被膜を形成するため、被膜下に若干ドリップが溜ま
り、被膜の袋包み状態の被覆果肉になる。この被膜下の
ドリップは、カチオン素材粉末と混合した食品素材粉末
等の溶解や分散を促し、また、後記するカチオンでゲル
化しないゲル形成素材粉末の溶媒となる。付着させるカ
チオン素材粉末又はカチオン素材粉末を含む粉末組成物
に、カチオンでゲル化しないゲル形成素材粉末を混合し
てから、当該粉末成分を果肉の表面に付着させること
で、この被膜下のドリップをゲル化させ、離水の少な
い、かつ無添加時とは被覆ゲルの食感の異なる被覆果肉
を作ることができる。カチオン素材粉末と混合するゲル
形成素材としては、例えば、混合するカチオン素材とゲ
ル化反応しないものが望まし、比較的低温で可溶化
し、低粘性な素材であること、ゲル化状態における保水
性などの点を考慮すると、特に、ゼラチンが良好な素材
としてあげられる。このゼラチン粉末と乳酸カルシウム
粉末を混合してから、当該粉末成分を果肉の表面に付着
させる。次いで、これをゼラチン粉末の溶解温度以上に
加温した被覆剤溶液に浸漬処理し、ゲル被覆を形成させ
た後、冷却すると、被膜と果肉の間にゼラチンのゲル層
が形成され、被膜と果肉の結着性が良くなる。また、保
水性の良いゼラチンゲルを被膜と果肉の間に形成させる
ことで、被覆果肉からの離水が少なくなる。また、ゼラ
チンは保水して膨張するため、果肉の表面の被覆による
ゼリー様の食感を楽しむことができる。更に、混合割合
を変えることによって固さを調整することが可能であ
り、バリエーションに富んだ被覆果肉を作ることができ
る。例えば、ゼラチンゲルが柔らかくなるように混合量
を調整し、甘味、香味など素材を添加すると、弾力性に
富んだ被膜が形成され、これを噛み切ると口の中で柔ら
かなゼラチンゲルが広がる、一口サイズの果肉入りゼリ
ーのような被覆果肉の製造が可能である。
【0018】仕上がった被覆果肉は、シラップ漬けにし
て長期保存することが可能である。常法に従って、シラ
ップ液と被覆果肉を容器に充填し、湯浴などを用いて加
熱殺菌を施す。本発明によるアルギン酸塩のゲル被覆
は、耐熱性が高く、加熱処理によって、更に、被膜強度
は高くなる。従来のシラップ漬けの形態では、身崩れを
おこし易い、いちご、ぶどう、パパイヤなどの果肉を、
本発明の被覆方法で処理し、これをシラップ漬けにする
ことにより、軟化、身崩れのほとんど無い被覆果肉のシ
ラップ漬け製品を製造することができる。また、アルギ
ン酸ナトリウムの被覆剤溶液に、例えば、ジェランガ
ム、キサンタンガム、ペクチンなどの各種耐性のある素
材を補助材として添加、調整し、被覆処理を施すことに
よって、より高い耐熱性、耐酸性、耐塩性などを有する
ゲル被覆を形成することも可能である。
【0019】試験例 次に、試験例に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0020】
【0021】
【0022】試験例 付着させる粉末組成物の配合割合と被覆果肉の離水量の
変化を調べた。乳酸カルシウムを含む粉末組成物(配合
1〜6)を付着させた温州みかん果肉を1.0%アルギ
ン酸ナトリウム溶液に撹拌しながら10分間浸漬し、ゲ
ル被覆を形成させた。処理操作後、一晩冷蔵保存(5
℃)し、被覆果肉の処理直後からの重量変化を測定して
離水量(%)を算出した。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】ゼラチン粉末を混合することにより、被覆
下のドリップが保水性の良いゼラチンでゲル化し、離水
量が低減されることが分かった。
【0025】試験例 被覆果肉を乳酸カルシウムの凝固剤溶液へ浸漬処理する
ことよる離水量の変化を調べた。試験例と同様に温州
みかん被覆果肉を作製した後、3%乳酸カルシウム溶液
に浸漬した。粉末組成物の配合割合は、乳酸カルシウム
50%,ゼラチン30%,乳糖20%とし、浸漬時間
は、0(無処理),1分間,5分間,10分間,30分
間とした。処理操作後、一晩冷蔵保存(5℃)し、試験
と同様に処理直後からの重量変化を測定して離水量
を算出した。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】凝固剤溶液に浸漬することで、ゲル被覆が
強化され、離水量の低減が図れることが分かった。
【0028】試験例 被覆果肉を熱処理することによる被膜強度の変化を調べ
た。試験例と同様に温州みかん被覆果肉を作製した
後、3%乳酸カルシウム溶液に10分間浸漬し、その
後、熱水に30分間浸漬した。熱水の温度は、70℃,
80℃,90℃とした。処理操作後、一晩冷蔵保存(5
℃)し、被覆果肉の破断強度測定を行った。破断強度
は、クリープメータ(山電社製)を用いて測定し、ゲル
の破断点における荷重(gf)で示した。その結果を表
3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】加熱処理によりアルギン酸塩被覆は、更に
強化され、殺菌処理に充分耐えることが可能な被膜であ
ることが示された。
【0031】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、それらは、本発明の範囲を限定するもので
はない。参考 例1 被覆果肉の製造 混合粉末組成物を下記の通り、調製した。 混合粉末組成物の配合 乳酸カルシウム 50% 乳糖(粉剤希釈剤) 50% 上記混合粉末組成物を付着させた温州みかん果肉を1.
0%アルギン酸ナトリウム溶液に攪拌しながら10分間
浸漬し、被覆処理を施した。形成されたゲル被覆に、剥
離や破れ、ピンホール等は見られず、均一な被膜に包ま
れた被覆果肉に仕上がった。
【0032】参考例2 被覆果肉の製造 混合粉末組成物を下記の通り、調製した。 混合粉末組成物の配合 乳酸カルシウム 50% 甘味料 10% 粉末香料 5% プルラン 5% 乳糖(粉剤希釈剤) 30% 缶詰の温州みかん果肉を使用して、参考例1と同様に被
覆処理を施した。従来の方法では、甘味料や香料、食品
素材等を直接被覆剤溶液に混合する方法しかなかった。
この場合、薄い被膜への付与は、添加した程、食味を感
じることができない。また、素材によっては被覆形成を
妨げるものもあり、使用範囲等に制限の付く素材もあっ
た。上記被覆果肉は、被膜下にドリップと共に甘味、香
味が付与されており、食した際は、充分に甘味や香味の
浸透した果肉を味わうことができた。プルランは、高分
子多糖類で、その溶液は、低粘性でゲル化性は無いが、
保水性が良く、被膜下のドリップの保持性が向上した。
また、プルランは、食物繊維含量が高く、機能性付与も
担っている。
【0033】実施例 被覆果肉の製造 混合粉末組成物を下記の通り、調製した。 混合粉末組成物の配合 乳酸カルシウム 50% ゼラチン 30% 乳糖(粉剤希釈剤) 20% 缶詰の温州みかん果肉を使用して、上記混合粉末組成物
を付着させて粉末付着処理果肉を作製した。次いで、こ
れを40〜50℃に加温した1.0%アルギン酸ナトリ
ウム溶液に攪拌しながら10分間浸漬し、被覆処理を施
した後、冷却すると、形成されたアルギン酸塩のゲル被
覆と果肉の間にゼラチンゲルが付与された。従来、ゼラ
チンゲルは、柔らかく、また、加熱溶解−冷却によるゲ
ル化反応でゲル形成に時間がかかるため、ゲル化には型
枠やカップ等を必要とし、被覆形態は取れなかった。本
発明は、アルギン酸塩の被膜で包み込むことによってゼ
ラチンゲルを果肉に付与することができ、離水の少な
い、無添加時とは食感の異なった被覆果肉に仕上がっ
た。
【0034】実施例混合粉末組成物と被覆剤溶液の配
合を下記の通り調製して、被覆果肉を製造した。 混合粉末組成物の配合 乳酸カルシウム 50 % ゼラチン 30 % 乳清たんぱく 10 % 乳糖(粉剤希釈剤) 10 % 被覆剤溶液の配合 アルギン酸ナトリウム 1.0 % 乳清たんぱく 2.0 % 果肉として、缶詰の温州みかん果肉を使用して、実施例
と同様の方法により、果肉に被覆処理を施し、温州み
かん被覆果肉を得た。得られた製品は、乳白色の被覆が
果肉に形成され、また、ミルク風味が良好に付与された
被覆果肉に仕上がった。
【0035】実施例 ぶどう(巨峰)の被覆果肉の製造果肉として、缶詰の巨
峰果肉を用いた。液切り、選別を行い、実施例と同様
の方法により、果肉に被覆処理を施し、巨峰被覆果肉を
得た。巨峰の缶詰果肉は、通常、剥皮処理や種子の除去
処理、保存によって果肉組織が軟化し、生果肉に比べて
保形性や光沢などが低下している。本発明の被覆処理中
に、巨峰果肉は、ゲル被膜形成によって、元の生果肉様
に丸く再保形され、かつゼラチンゲルによって、弾力性
が付与された被覆果肉に仕上がった。
【0036】実施例 温州みかん被覆果肉の製造 混合粉末組成物の配合を下記の通り調製して、被覆果肉
を製造した。 混合粉末組成物の配合 乳酸カルシウム 50% ゼラチン 15% 乳糖(粉剤希釈剤) 35% 果肉として、缶詰の温州みかんを使用して、実施例
同様の方法により、果肉に被覆処理を施し、温州みかん
被覆果肉を得た。得られた製品は、被覆下にゼラチンゲ
ルが非常に柔らかく形成され、被覆を噛み切ると口溶け
の良いゼラチンゲルが広がる被覆果肉に仕上がった。
【0037】実施例 被覆果肉の製造(柑橘果肉を使用) 1.原料素材の調製 A.柑橘剥皮果肉の調製 果肉は、柑橘果実を常法により、外皮・内皮を剥皮処理
し、一旦、常法によりシラップ漬けして、通年供給が可
能な原料として保存されていたものを充分に液切りして
から使用した。
【0038】 B.混合粉末組成物の調製 乳酸カルシウム 50 % ゼラチン 30 % 乳糖(粉剤希釈剤) 20 % 上記素材を粉末のまま均一に混合した。粉末粒子が顕著
に異なる場合は、擦り潰しながら混合していく。
【0039】 C.被覆剤溶液の調製 アルギン酸ナトリウム 1.0 % 上記アルギン酸ナトリウムを水に分散、加温溶解(約6
0℃)し、水でトータル量100%にして、被覆剤溶液
を調製した。
【0040】 D.凝固剤溶液の調製 乳酸カルシウム 3.0 % 上記乳酸カルシウムを水に溶解させて、トータル量10
0%にして、凝固剤溶液を調製した。
【0041】2.実施手順 (1)充分液切りした上記Aの果肉の表面に上記Bの混
合粉末組成物を付着させ、粉末付着処理果肉を作製し
た。余分に付着した粉末は叩くか、若しくはエアーなど
で除去した。 (2)次に、上記(1)の粉末付着処理果肉を上記Cの
被覆剤溶液(液温45〜50℃)に投入し、果肉どうし
が接触したままにならない程度に穏やかな撹拌を行いな
がら果肉を被覆剤溶液に10分間浸漬し、ゲル被覆を形
成させた。 (3)上記(2)の処理後、形成された被覆果肉を被覆
剤溶液から引き上げ、軽く水洗いした後、凝固剤溶液に
10分間浸漬して、ゲル被覆を強化した。 (4)処理された被覆果肉を冷却し、被膜下のゼラチン
をゲル化させた。
【0042】3.結果 上記の方法により、剥き身果肉をアルギン酸塩のゲル被
覆で包み、その被膜下にゼラチンゲル層を形成させた光
沢の良い被覆果肉を製造することができた。
【0043】実施例 温州みかん被覆果肉の製造 果肉として、缶詰の温州みかん果肉を用いた。液切り、
選別を行った、1.1kgの果肉を使用して、実施例
と同様の方法により、果肉に被覆処理を施し、1.8k
gの温州みかん被覆果肉を得た。本発明の被覆処理によ
り、温州みかん果肉は、被膜下のゼラチンが保水して膨
張、ゲル化して丸みの帯びた光沢の良い被覆果肉に仕上
がった。
【0044】実施例 甘夏みかん被覆果肉の製造 果肉として、缶詰の甘夏みかん果肉を用いた。液切り、
選別を行った、1.4kgの果肉を使用して、実施例
と同様の方法により、果肉に被覆処理を施し、2.3k
gの甘夏みかん被覆果肉を得た。甘夏みかん果肉は、通
常、種子が多く、除去後の果肉は穴が開いている。ま
た、その剥き身は柔らかく崩れ易い。本発明の被覆処理
を施した果肉は、穴の中まで良好に被膜が形成され、か
つ身崩れすることの無いしっかりした被覆果肉に仕上が
った。
【0045】実施例 被覆果肉のシラップ漬けの製造 実施例に準じて、柑橘果肉を用いて被覆果肉を仕上
げ、これを常法通り、シロップ液とともに合成樹脂袋
(スタンドパウチ)に充填し、湯浴にて80℃、30分
間の殺菌を施した。得られた製品は、形成されたゲル被
覆に破れなどの破損は生じず、従来の果肉のシロップ漬
けと比べて、果肉の身崩れがなく、また、被膜下にゼラ
チンが付与された一口サイズの果肉入りゼリータイプの
光沢の良い被覆果肉のシラップ漬けに仕上がった。
【0046】実施例 被覆果肉のシラップ漬けの製造 前記実施例の混合粉末組成物の配合を下記の通り変更
して、被覆果肉を製造した。 混合粉末組成物の配合 乳酸カルシウム 50% ゼラチン 10% サイリウムシードガム(天然多糖類) 20% 乳糖(粉剤希釈剤) 20% 果肉として、缶詰の温州みかんを使用して、被覆剤溶液
の液温を60℃に設定し、それ以外は、実施例と同様
の方法により、果肉に被覆処理を施した。処理された被
覆果肉を、常法通り、シラップ液とともに合成樹脂袋
(スタンドパウチ)に充填し、湯浴にて80℃、30分
間の殺菌を施した後、冷却した。加熱後、冷却すること
でサイリウムシードガムはゲル化し、被膜下にサイリウ
ムシードガム特有の粘りのあるもち様のゲルが形成され
た被覆果肉のシラップ漬けに仕上がった。
【0047】実施例10 りんごの被覆果肉(シラップ漬け)の製造 1.原料素材の調製 各々の原料素材を下記の配合により調製した。 A.前処理用糖液の調製 しょ糖 25% ビタミンC 1%
【0048】 B.混合粉末組成物の調製 乳酸カルシウム 30% ゼラチン 20% 乳糖(粉剤希釈剤) 50%
【0049】 C.被覆剤溶液の調製 アルギン酸ナトリウム 1.0% しょ糖 15%
【0050】 D.凝固剤溶液の調製 乳酸カルシウム 3.0% しょ糖 15%
【0051】2.実施手順 (1)りんごを食べ易い大きさに剥皮、ダイスカットし
た後、上記Aの前処理用糖液に浸漬して、減圧脱気処理
を行い、果肉内の含有空気の除去、及びりんごの褐変抑
制、糖液の浸透処理を施した。 (2)上記(1)の処理後、充分液切りした果肉の表面
に上記Bの混合粉末組成物を付着させた。余分に付着し
た粉末は振動、若しくはエアーなどで除去した。 (3)上記(2)の粉末付着処理果肉を上記Cの被覆剤
溶液に投入し、果肉どうしが接触したままにならない程
度に穏やかな攪拌を行いながら果肉を被覆剤溶液に10
分間浸漬し、ゲル被覆を形成させた。 (4)上記(3)の処理後、形成された被覆果肉を被覆
剤溶液から引き上げ、軽く水洗いした後、上記Dの凝固
剤溶液に10分間浸漬して、ゲル被覆を強化した。 (5)処理された被覆果肉を、常法通り、シラップ液と
共に合成樹脂袋(スタンドパウチ)に充填し、湯浴にて
80℃、30分間の殺菌を施した後、冷却し、被膜下の
ゼラチンをゲル化させた。
【0052】3.結果 上記の方法により、ダイスカットのりんごは、固い肉質
を保持したままゲル被覆され、被膜下のゼラチンが保水
して膨張、ゲル化して丸みの帯びた一口サイズの被覆果
肉のシラップ漬けに仕上がった。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、果肉の
表面に可溶性のカチオン素材を粉末状態のまま付着させ
る処理を行い、果肉表面にゲル被覆を形成させることを
特徴とするものであり、本発明により以下のような効果
が奏される。 (1)果肉の表面に可溶性のカチオン素材粉末を付着さ
せてから、被覆剤溶液に浸漬すると、溶液内でゲル被覆
が形成されるため、工程が非常に簡素化し、作業性、実
用性を向上させることができる。 (2)形成されるゲル被覆は、光沢が良く、強固で弾力
性に富み、破れやピンホールの発生し難い被覆果肉が製
造できる。また、シロップ漬けにした場合、身崩れ防止
の効果がある。 (3)可溶性のカチオン素材を含む粉末組成物にゼラチ
ン粉末を配合するとゼラチンゲルが保水して離水が低減
され、また、ゼラチンゲルの食感が楽しめる一口サイズ
の果肉入りゼリーが製造できる。 (4)更に、ゼラチンの配合割合を変えたり、他の素材
を混合して処理することにより異なった食感を持った被
覆果肉を作製することが可能であり、容易に製品のバリ
エーションを付けることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−301762(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/212

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆対象となる果肉の表面に乳酸カルシ
    ウムなどに代表される後記ゲルを形成させるためのカチ
    オンを生ずる水可溶性のカチオン素材粉末又は当該カチ
    オン素材粉末を含む粉末組成物に、ゼラチン粉末を混合
    してから、当該粉末組成物を果肉の表面に付着させる処
    理を行い、次いで、これを上ゼラチン粉末の溶解温度
    以上に加温したアルギン酸ナトリウムに代表される前記
    カチオンと反応してゲルを形成する被覆剤水溶液に浸漬
    処理し、ゲル被覆を形成させた後、冷却することによ
    り、形成されたゲル被覆と果肉の間に、ゼラチンゲル層
    を形成させることを特徴とする被覆果肉の製造方法。
  2. 【請求項2】 粉末組成物が、前記カチオン素材粉末
    に、食品素材粉末を混合し粉末組成物である請求項1
    記載の被覆果肉の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の方法で作製
    した被覆果肉を、更に乳酸カルシウムなどの前記カチオ
    ン素材を凝固剤とした凝固剤水溶液に浸漬することを特
    徴とする被覆果肉の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の方法で作製
    した被覆果肉を乳酸カルシウムなどの前記カチオン素材
    を凝固剤とした凝固剤水溶液に浸漬後、そのまま加熱処
    理、若しくはシラップ液と共に容器に充填し加熱処理を
    施すことにより、ゲル被覆の強化及び殺菌をすることを
    特徴とする被覆果肉の製造方法。
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