JP3213918B2 - 旋回式作業車両 - Google Patents

旋回式作業車両

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JP3213918B2
JP3213918B2 JP31942293A JP31942293A JP3213918B2 JP 3213918 B2 JP3213918 B2 JP 3213918B2 JP 31942293 A JP31942293 A JP 31942293A JP 31942293 A JP31942293 A JP 31942293A JP 3213918 B2 JP3213918 B2 JP 3213918B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバックホー等の旋回式作
業車両において、作動油タンク等の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から旋回式作業車両において、作動
油タンクや座席等の配置関する技術は公知とされている
のである。例えば、実開昭60−8745号公報や、実
開昭62−38972号公報や、実開昭59−7346
1号公報に記載の技術の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のバッ
クホー等において、座席の左右やボンネットの内部等に
配置されていた作動油タンクを座席の真下で、旋回フレ
ームの旋回中心の近くに配置することにより、従来の作
動油タンクが配置されていた空間を有効に使用すること
により、オペレータの居住性を向上し、また作動油タン
クを旋回フレームの旋回中心の近くに配置することによ
り、左右のバランスを良好にし、旋回フレームが旋回時
において重量のある作動油タンクが旋回慣性力を大きく
しないように構成したのである。また作動油タンクを座
席の下方に配置したので、キャビン暖房装置や工具箱等
の、従来から座席の近傍に配置していた装置を、より合
理的な位置で、居住空間を狭くしない位置に配置したも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。請求項1においては、旋回式作業車両
の油圧ポンプPとコントロールバルブCVに作動油を供
給する作動油タンク1を、旋回式作業車両の座席3の下
に配置し、該作動油タンク1は座席3の取付台を兼用
し、作動油タンク1の下部を旋回フレームFの内部に嵌
装すると共に、旋回フレームFの旋回中心Oの近傍後方
に前記作動油タンク1の下部を配置し、旋回中心Oの側
方の旋回フレームF内にコントロールバルブCVを配置
し、コントロールバルブCVの後方で、作動油タンク1
よりも後方の位置の旋回フレームF上に、油圧ポンプP
を配置したものである。請求項2においては、請求項1
記載の旋回式作業車両において、キャビンC内の昇降ド
ア5の反対側の座席3の側方に、キャビン暖房装置4を
旋回フレームF内に下部を嵌装した状態で配置したもの
である。請求項3においては、請求項1記載の旋回式作
業車両において、座席3の後方のボンネット6とキャビ
ンCとの間に空間を構成し、該空間に工具箱7を配置し
ものである。
【0005】
【作用】次に作用を説明する。請求項1では、作動油タ
ンク1がオペレータの作業空間に無いので、足元が広く
居住性の向上に役立つのである。また従来は座席3の支
持の為に設けられていた支持体を作動油タンク1に兼用
するので、部品点数の減少を図ることが出来るのであ
る。また、旋回フレームFが小さいにも関わらず、作動
油タンク1が大きな場所を専有していないので、大型の
キャビンCを座席3の周囲に配置することが可能となっ
たのである。また、作動油タンク1を旋回フレームFの
内部まで嵌装配置したので、作動油タンク1の底面を旋
回フレームFの底面に固定することが出来たのである。
これにより旋回フレームFと作動油タンク1の両者の強
度を向上することが出来た。
【0006】また、旋回フレームFが旋回中心Oを中心
に回動する際に、作動油タンク1の重量により慣性力が
大きく作用するのを回避することができ、大きな慣性力
に耐えうる各部の強度を確保する必要が無くなったので
ある。また、作動油タンク1を旋回中心Oの近傍に配置
することにより、旋回フレームFの左右のバランスを得
ることが容易に出来るのである。また、作動油タンク1
とコントロールバルブCVや油圧ポンプPとの間に介装
する油圧パイプの配管長さが短くなるのである。また、
作動油タンク1を旋回フレームFの底面に接する程嵌装
したことによっても、油圧パイプ長さを短くすることが
出来たのである。また油圧パイプが短くなることから、
管内抵抗を低くすることができ、エンジン馬力損失を少
なくすることが出来た。
【0007】請求項2では、キャビン暖房装置4はエン
ジンEの冷却水の熱により加熱するのであるが、座席3
の左側の下方に配置することにより、エンジンEとキャ
ビン暖房装置4とを近接することが可能となったので、
温水の配管を短くすることが出来たのである。また、キ
ャビン暖房装置4を座席3に座ったオペレータの足元近
くに温風吹出口23を配置することが出来るので、温風
吹出口23から直接にオペレータの足元に温風を吹き出
すことが出来るので、効率的に暖房することが出来た。
【0008】請求項3では、工具箱7の内部にグリース
ガン等の汚れ易い工具を収納している場合でも、キャビ
ンCの外部に工具箱7を配置しているので、座席3の周
囲が汚れることが少ないのである。また、キャビンCを
装着した場合でもデッドスペースとなる背凭れ3aの部
分に配置したので、キャビンC内の空間を狭くすること
がないのである。
【0009】
【実施例】次に実施例を説明する。図1は本発明の旋回
式作業車両の全体側面図、図2は同じく本発明の旋回式
作業車両の平面図、図3は座席3の部分にキャビンCを
装着し、座席3の右側にキャビン暖房装置4を配置した
旋回式作業車両の前面図、図4は同じく図3のキャビン
暖房装置4の配置を示す側面図、図5は同じく図3の平
面図、図6は座席3の下方に配置した作動油タンク1を
示す側面図、図7は同じく座席3の下方に作動油タンク
1を配置した構成の前面図、図8は同じく作動油タンク
1の配置を示す平面図、図9は作動油タンク1と油圧ポ
ンプPの配置を示す旋回フレームFの平面図、図10は
同じく旋回フレームFの部分の側面図、図11はボンネ
ット6とキャビンCの間に工具箱7を配置する空間を設
けた構成の側面図、図12は同じく図11の後面図であ
る。
【0010】図1・図2において説明する。クローラ式
走行装置19の上に旋回台軸受11を配置し、該旋回台
軸受11の上部に旋回フレームFを旋回可能に軸受支持
している。該旋回フレームFの前端にブーム枢支体21
を突出し、該ブーム枢支体21にブーム13の下端を枢
支している。該ブーム13の上端にバケットアーム14
を枢支し、該バケットアーム14の先端にバケット15
を掬い取り回動可能に枢支している。該ブーム13を回
動するブームシリンダ16とバケットアーム14を回動
するアームシリンダ17と、バケット15を回動するバ
ケットシリンダ18が介装されている。
【0011】該ブーム13の後部に操作コラム12が立
設され、該操作コラム12の後部のステップを隔てて、
座席3が配置されている。該座席3の後部にはボンネッ
ト6が配置され、該ボンネット6の内部にはエンジンE
が収納されている。該座席3とボンネット6の間より、
上方へキャノピー10が立設されている。また左右のク
ローラ式走行装置19の間に、排土板20が上下回動可
能に配置されている。
【0012】次に図3・図4・図5において、キャノピ
ー10をキャビンCに変更した場合の構成について説明
する。通常の作業においてはキャノピー10で十分に陽
射しを遮蔽することが出来るのであるが、寒冷地で使用
する場合等では、キャビンCを装着し、内部にキャビン
暖房装置4を配置して、暖房を行い居住性を高めてい
る。この場合において、本発明では、キャビン暖房装置
4を座席3の右側で、昇降ドア5とは反対側に配置して
いるのである。該キャビン暖房装置4は図4に示す如
く、上下に高さのあるものであるので、その下端の位置
を旋回フレームFの内部まで嵌装して、キャビン暖房装
置4の上部が座席3よりも高くならないように構成して
いる。そして座席3の左右には、操作ハンドル支持体8
やコントロールボックス22等が立設されている。本発
明のキャビン暖房装置4は、このコントロールボックス
22の下方の位置に収納配置している。
【0013】該キャビン暖房装置4を配置した、座席3
の右側の位置は、キャノピー10を装着する場合には、
工具箱7を配置する空間である。しかし、キャビンCを
装着した場合には、図11・図12に示す如く、工具箱
7はボンネット6とキャビンCの間の空間に配置するの
で、工具箱7を配置していた空間がデッドスペースにな
るのである。本発明は、該工具箱7を後方へ移動するこ
とにより、開いた空間にキャビン暖房装置4を配置して
いる。そしてキャビン暖房装置4の温風吹出口23がキ
ャビン暖房装置4の側方より前部に突出されており、該
温風吹出口23からキャビンCの内部方向へ温風が吐出
されている。
【0014】次に図6と図7と図8において、座席3の
下方に配置した作動油タンク1の構成を説明する。従来
の技術においては、作動油タンクは座席3の左右の側の
旋回フレームFの上に載置されていたのである。しか
し、このように作動油タンク1が独立した場所を取る
と、旋回フレームFが大きくなり、ひいては旋回半径が
小となるのである。本発明においては、該作動油タンク
1を座席3の下方に配置し、該作動油タンク1は容量が
大であるので、その下方は旋回フレームFの内部に嵌装
し、底面を旋回フレームFの下面に固定している。
【0015】該座席3の下方に作動油タンク1を配置し
たことにより、作動油タンク1への作動油の補給や、オ
イルフィルターの清掃が困難となるので、作動油補給口
25とラインフィルター2を作動油タンク1の前面で、
座席3に座ったオペレータの足の後ろの位置に配置して
いるのである。このように、作動油補給口25とライン
フィルター2を配置することにより、作動油タンク1を
座席3の下に配置したにも関わらず、作動油の補給や、
ラインフィルター2の清掃は従来どおりに簡単に出来る
のである。
【0016】次に図9と図10においては、旋回フレー
ムFの旋回中心Oと作動油タンク1の位置関係について
説明する。該旋回フレームFの旋回中心Oは、旋回台軸
受11の中心のスイベルジョイントの中心位置であり、
図9において旋回中心Oを図示している。該作動油タン
ク1は旋回中心Oの後方で出来るだけ近傍に配置してい
るのである。そして、該作動油タンク1の左側方の前部
にコントロールバルブCVを配置し、左側方の後部に油
圧ポンプPを配置している。該油圧ポンプPはエンジン
Eの左側方に固設されており、フライホィールの部分か
ら突出した軸により駆動されている。
【0017】図11と図12においては、キャビンCの
後部とボンネット6との間に、工具箱7を挿入する工具
箱空間28を設けた構成が開示されている。該工具箱空
間28はキャビンCの内部で座席3の背凭れ3aの後方
の位置に配置しており、該部分は背凭れ3aの後部であ
るのでデッドスペースであり、工具箱空間28を構成す
ることができるのである。キャビンCを装着せずに、キ
ャノピー10を装着する場合には、前述のキャビン暖房
装置4が必要ないので、該座席3の右側方の部分に該工
具箱7を配置することが出来るのである。しかし、キャ
ビンCを装着した場合には、該キャビンCの内部にキャ
ビン暖房装置4が必要となるので、工具箱7を配置する
空間が無くなり、本発明の如く、キャビンCの後部とボ
ンネット6との間に配置することとなるのである。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するものである。請求項1の如く、旋回
式作業車両の油圧ポンプPとコントロールバルブCVに
作動油を供給する作動油タンク1を、旋回式作業車両の
座席3の下に配置し、該作動油タンク1は座席3の取付
台を兼用し、作動油タンク1の下部を旋回フレームFの
内部に嵌装すると共に、旋回フレームFの旋回中心Oの
近傍後方に前記作動油タンク1の下部を配置し、旋回中
心Oの側方の旋回フレームF内にコントロールバルブC
Vを配置し、コントロールバルブCVの後方で、作動油
タンク1よりも後方の位置の旋回フレームF上に、油圧
ポンプPを配置したので、従来は座席3の左右の位置に
配置されていた作動油タンク1を、座席3の下方の旋回
フレームFの内部に配置することにより、作動油タンク
1がオペレータの作業空間に無いので、足元が広く居住
性の向上に役立つのである。また、従来は座席3の支持
の為に設けられていた座席3の支持体を、作動油タンク
1に兼用するので、部品点数の減少を図ることが出来る
のである。また、旋回フレームFが小さいにも関わら
ず、作動油タンク1が大きな場所を専有していないの
で、大型のキャビンCを座席3の周囲に配置することが
可能となったのである。また、作動油タンク1を旋回フ
レームFの内部まで嵌装配置したので、作動油タンク1
の底面を旋回フレームFの底面に固定することが出来た
のである。これにより旋回フレームFと作動油タンク1
の両者の強度を向上することが出来たのである。
【0019】また、旋回フレームFが旋回中心Oを中心
に回動する際に、作動油タンク1の重量により慣性力が
大きく作用するのを回避することができ、大きな慣性力
に耐えうる各部の強度を確保する必要が無くなったので
ある。また、作動油タンク1を旋回中心Oの近傍に配置
することにより、旋回フレームFの左右のバランスを得
ることが容易に出来るのである。また、作動油タンク1
とコントロールバルブCVや油圧ポンプPとの間に介装
する油圧パイプの配管長さが短くなるのである。また作
動油タンク1を旋回フレームFの底面に接する程嵌装し
たことによっても、油圧パイプ長さを短くすることが出
来たのである。また、油圧パイプが短くなることから、
管内抵抗を低くすることができ、エンジン馬力損失を少
なくすることが出来たのである。
【0020】請求項2の如く、キャビンC内の昇降ドア
5の反対側の座席3の側方に、キャビン暖房装置4を旋
回フレームF内に下部を嵌装した状態で配置したので、
キャビン暖房装置4はエンジンEの冷却水の熱により加
熱するのであるが、座席3の左側の下方に配置すること
により、エンジンEとキャビン暖房装置4とを近接する
ことが可能となったので、温水の配管を短くすることが
出来たのである。また、キャビン暖房装置4を座席3に
座ったオペレータの足元近くに温風吹出口23を配置す
ることが出来るので、温風吹出口23から直接にオペレ
ータの足元に温風を吹き出すことが出来るので、効率的
に暖房することが出来たのである。
【0021】請求項3の如く、座席3の後方のボンネッ
ト6とキャビンCとの間に空間を構成し、該空間に工具
箱7を配置したので、工具箱7の内部にグリースガン等
の汚れ易い工具を収納している場合でも、キャビンCの
外部に工具箱7を配置しているので、座席3の周囲が汚
れることが少ないのである。また、キャビンCを装着し
た場合でもデッドスペースとなる背凭れ3aの部分に配
置したので、キャビンC内の空間を狭くすることがない
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の旋回式作業車両の全体側面図。
【図2】同じく本発明の旋回式作業車両の平面図。
【図3】座席3の部分にキャビンCを装着し、座席3の
右側にキャビン暖房装置4を配置した旋回式作業車両の
前面図。
【図4】同じく図3のキャビン暖房装置4の配置を示す
側面図。
【図5】同じく図3の平面図。
【図6】座席3の下方に配置した作動油タンク1を示す
側面図。
【図7】同じく座席3の下方に作動油タンク1を配置し
た構成の前面図。
【図8】同じく作動油タンク1の配置を示す平面図。
【図9】作動油タンク1と油圧ポンプPの配置を示す旋
回フレームFの平面図。
【図10】同じく旋回フレームFの部分の側面図。
【図11】ボンネット6とキャビンCの間に工具箱7を
配置する空間を設けた構成の側面図。
【図12】同じく図11の後面図。
【符号の説明】
C キャビン E エンジン P 油圧ポンプ S ステップ F 旋回フレーム 1 作動油タンク 2 ラインフィルター 3 座席 4 キャビン暖房装置 5 昇降ドア 6 ボンネット 7 工具箱
フロントページの続き (72)発明者 西 俊明 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マーディーゼル株式会社内 (72)発明者 隈 正男 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式 会社内 (56)参考文献 実開 昭64−661(JP,U) 実開 昭51−80825(JP,U) 実開 昭58−165063(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/16 E02F 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回式作業車両の油圧ポンプPとコント
    ロールバルブCVに作動油を供給する作動油タンク1
    を、旋回式作業車両の座席3の下に配置し、該作動油タ
    ンク1は座席3の取付台を兼用し、作動油タンク1の下
    部を旋回フレームFの内部に嵌装すると共に、旋回フレ
    ームFの旋回中心Oの近傍後方に前記作動油タンク1の
    下部を配置し、旋回中心Oの側方の旋回フレームF内に
    コントロールバルブCVを配置し、コントロールバルブ
    CVの後方で、作動油タンク1よりも後方の位置の旋回
    フレームF上に、油圧ポンプPを配置したことを特徴と
    する旋回式作業車両。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の旋回式作業車両におい
    て、キャビンC内の昇降ドア5の反対側の座席3の側方
    に、キャビン暖房装置4を旋回フレームF内に下部を嵌
    装した状態で配置したことを特徴とする旋回式作業車
    両。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の旋回式作業車両におい
    て、座席3の後方のボンネット6とキャビンCとの間に
    空間を構成し、該空間に工具箱7を配置したことを特徴
    とする旋回式作業車両。
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JP4486493B2 (ja) * 2004-12-28 2010-06-23 キャタピラージャパン株式会社 作動油タンクの樹脂製空気室配置構造

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