JP3213899B2 - 圧縮型引留クランプ - Google Patents

圧縮型引留クランプ

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JP3213899B2
JP3213899B2 JP21660595A JP21660595A JP3213899B2 JP 3213899 B2 JP3213899 B2 JP 3213899B2 JP 21660595 A JP21660595 A JP 21660595A JP 21660595 A JP21660595 A JP 21660595A JP 3213899 B2 JP3213899 B2 JP 3213899B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,鋼心アルミ撚線
からなる送電線等の電線を耐張鉄塔に引き留めるために
使用される圧縮型引留クランプに関する。
【0002】
【従来の技術】鋼心アルミ撚線を架空送電線として用い
る場合,電線を耐張鉄塔に引き留めるために,鋼クラン
プとアルミスリーブとからなる圧縮型引留クランプが使
用される。ところで,架線工事の省力化を目的とするプ
レハブ架線工法では,電線の両端部に圧縮型引留クラン
プを圧縮固定したプレハブ電線を延線するが,その場
合,圧縮型引留クランプが延線用金車を通過するので,
その金車通過の際,延線張力の垂直分力により圧縮型引
留クランプに大きな曲げモーメントが加わり,特にアル
ミスリーブ部分に曲げ変形が生じる恐れがある。
【0003】この金車通過時の圧縮型引留クランプの曲
げ変形を防止するために,本特許出願の発明者らは先
に,図21,図22に示すように,圧縮型引留クランプ
24における鋼クランプ21の構造を,鋼心を圧縮固定
する鋼スリーブ部27と同心の筒状をなし電線のアルミ
線部の外周に嵌挿される鋼スリーブ延長部31を設ける
とともに,この鋼スリーブ延長部31を,少なくとも圧
縮型引留クランプ全長の中央部(すなわち,垂直分力に
よる最大曲げモーメントが作用する箇所)Mを越え,ア
ルミスリーブ22先端側からテーパ部37の1/2の長
さと電線の電流容量の伝達に必要なアルミスリーブ22
の電気的必要長さの和の位置Nは越えない範囲の位置ま
で延長し,そして,鋼スリーブ延長部31に設けた電線
挿入用の中空部31aに電線を収容の上,鋼スリーブ延
長部31を圧縮接続する構造の圧縮型引留クランプ24
を提案し,特許出願をした(特願平7−170129号
等)。この圧縮型引留クランプ24によれば,中央部M
において剛性の高い鋼スリーブ延長部31が曲げ荷重を
負担するので,耐曲げ荷重が大きく容易に曲げ変形を生
じない圧縮型引留クランプが得られる。
【0004】なお,前記アルミスリーブ22は電線を挿
入する中空部22a,鋼スリーブ延長部31を収容する
中空部22bを持つ。鋼スリーブ部27は鋼心を挿入す
る中空部27aを持つ。引留部26は鉄塔に引き留める
ための穴26aを持つ。鋼スリーブ27と引留部26と
の間の鋼クランプ首部29にはジャンパソケットを接合
固定するためのボルトを挿通させるボルト挿通穴29a
を持つ。また,鋼スリーブ27と鋼スリーブ延長部31
との間には,アルミスリーブ圧縮時にアルミスリーブ2
2と鋼クランプ21とを係合させるための周溝部30を
持つ。なお,周溝部30の鋼スリーブ27側の鍔状部3
0aは鋼スリーブ部27より大径であり,また,前記鋼
クランプ首部29も鋼スリーブ部27より大径である。
すなわち,鋼スリーブ部27はその長手方向両側に大径
部(鍔状部30aおよび鋼クランプ首部29を指す)を
持つ。
【0005】そしてさらに,図25にも示すように,ジ
ャンパソケット23の二股部(ラグ部)41の変形を防
止し,アルミスリーブ22とジャンパソケット23間の
電気的接続を確実にするために,鋼スリーブ部27の外
側に位置するとともに当該位置においてアルミスリーブ
22を貫通するボルト挿通穴36cをアルミスリーブ2
2の接続用平坦面(電気的接続用の平坦面)36aにジ
ャンパソケット23の二股部41を嵌合させた後,ボル
ト42およびナット45によりジャンパソケット23の
二股部41およびアルミスリーブ22の接続用平坦面3
6aの部分を一体に締め付けることにより,確実な電気
的接続が行われるようにしている。13aは電線の鋼心
を示す。
【0006】この場合,ジャンパソケット23の二股部
41およびアルミスリーブ22の接続用平坦面36aに
設けるボルト挿通穴(アルミスリーブ22側の穴は36
c,ジャンパソケット側の穴は図示略)の上下の穴ピッ
チは,収容される鋼スリーブ部27に接触しないピッチ
とする。鋼スリーブ部27の外径とそれを収容するアル
ミスリーブ22の内径は一般に,鋼心アルミ撚線(AC
SR)のアルミ線の外径が鋼スリーブ部27外径より大
きいことから両者間に空隙を生ずるため,アルミスリー
ブ22を貫通するボルト42を締め付けた場合にアルミ
スリーブ22が変形する恐れがあることから,図23,
図24にも示すように,空隙を埋めるために二つ割りの
アルミ製または軟鋼製のカラー43を設けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の圧縮型引留クラ
ンプ24は,アルミスリーブ22の接続用平坦面36a
が設けられている部分は非圧縮であるから,金車通過時
の垂直分力による曲げモーメントを鋼スリーブ部27が
ほとんど負担することになり,曲げモーメントに対する
強度が不足する場合も生じる。特に,鋼心圧縮部である
鋼スリーブ部27と,周溝部30との境界部分が弱点と
なり,金車通過時の曲げモーメントにより変形するおそ
れがある。
【0008】そこで,上記境界部分の強度を向上させる
ために,上記の鋼スリーブ部27の外径を大きくするこ
とが考えられる。しかし,この場合は,接続用平坦面3
6aに設けるボルト挿通穴36cの上下の穴ピッチを拡
大する必要があり,アルミスリーブ22の外径を必然的
に大きくする必要があることから,コストアップになる
ことはもとより,円滑な金車通過を行う上で悪影響が生
じ,最悪の場合には金車通過が不可能になる事態も考え
られる。
【0009】本発明は上記従来の欠点を解消するために
なされたもので,アルミスリーブの外径を大きくするこ
とを必要とせずに,圧縮型引留クランプの金車通過時の
延線張力の垂直分力による最大曲げモーメントに対する
強度を向上させることができる圧縮型引留クランプを提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、鋼心アルミ撚線からなる電線端部の鋼心の外周上
に圧縮固定される鋼スリーブ部と該電線を引き留めるた
めの引留部とを少なくとも有する鋼クランプと、前記電
線のアルミ線の部分および前記鋼クランプの前記引留部
を除く部分の外周にわたって被せられ圧縮により鋼クラ
ンプに固定されるアルミスリーブと、前記アルミスリー
ブのジャンパソケット接合部に形成した互いに平行な2
つの接続用平坦面に電気的接続状態で固定される二股部
を持つジャンパソケットとからなる圧縮型引留クランプ
において、前記鋼クランプは、前記鋼スリーブ部と同心
の筒状をなし当該電線のアルミ線部の外周に嵌挿される
鋼スリーブ延長部を備えるとともに、前記鋼スリーブ部
の外周に、鋼スリーブ部の長手方向両側に隣接してそれ
ぞれ形成した大径部に両端が嵌合支持される一体円筒状
カラーを嵌挿したことを特徴とする圧縮型引留クラン
プ。
【0011】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を図1
〜図20に示した実施例を参照して説明する。なお,図
21〜図25に示したものと共通する部分には,同じ符
合を付して説明する。図1は本発明の一実施例の圧縮型
引留クランプ24Aにおける鋼クランプ21Aのみを示
す正面図,図2は同平面図,図3はアルミスリーブ22
Aのみを示す正面図,図4は同平面図,図5は図3の右
側面図,図6は図1の鋼クランプ21Aと図3のアルミ
スリーブ22Aとを互いに嵌合させたものであり本発明
の一実施例の圧縮型引留クランプ24A(ただし図1
5,図16等で後述するジャンパソケット23は省いて
いる)の正面図,図8は図6のA−A断面図,図9は上
記圧縮型引留クランプ24Aの要部の縦断面図である。
この圧縮型引留クランプ24Aは,図7に示す如くアル
ミ線部13bの中心に鋼心13aを有する鋼心アルミ撚
線からなる電線13の端部の鋼心13aをクランプする
鋼クランプ21Aと,電線13のアルミ線部13bとの
電気的接続を図るためのアルミスリーブ22Aと,鉄塔
両側に引き留めた電線どうしを電気的に接続するジャン
パ線との電気的接続を図るためのジャンパソケット23
(図15参照)とからなっている。
【0012】前記鋼クランプ21Aは、図1、図2、図
6、図9等に示すように、鉄塔に引き留めるための穴2
6aを持つ引留部26と、電線の鋼心部を収容する中空
部27aを有し鋼心収容後に圧縮される鋼スリーブ部2
7と、前記引留部26と鋼スリーブ部27との間に配置
され、ジャンパソケット23を固定するためのボルト2
8(図16参照)が挿通する1つのボルト挿通穴29a
を持つボルト挿通部である、前記鋼スリーブ部27より
大径の鋼クランプ首部29(すなわち大径部)と、アル
ミスリーブ22Aと鋼クランプ21Aとを係合させるた
めの周溝部30と、電線を収容する中空部31aを有し
アルミ線部の分担荷重を保持できる圧縮長さを有すると
ともに収容後に圧縮される鋼スリーブ延長部31とから
なっている。なお、周溝部30の鋼スリーブ部27側に
は図示のように、鋼スリーブ部27より大径の鍔状部
0a(すなわち大径部)が形成されている。そして、前
記鋼スリーブ部31は、図6に示すように少なくとも圧
縮型引留クランプ24Aの全長Lの中央部Mを越え、ア
ルミスリーブ22Aの先端側(図6で左端側)からテー
パ部37の1/2の長さと電線の電流容量の伝達に必要
なアルミスリーブ22Aの電気的必要長さの和の位置N
は越えない範囲の位置まで延長している。すなわち、鋼
スリーブ延長部31は、アルミスリーブ22の電気的必
要長さの範囲には侵入しない。したがって、アルミスリ
ーブ22とアルミ線部13bとの間の電気的接続状態は
確保される。なお、アルミスリーブ22の「先端側から
テーパ部37の1/2の長さ」の部分は、円筒部分と比
べて径が小さく、アルミスリーブ22を圧縮した時、殆
どないし全く圧縮されない部分であって、電線外周面に
十分強く密着せずに電気的接続は有効に行われない部分
であり、したがって、この部分は、図3に示す通り電気
的必要長さ部分としてカウントしない。一方、テーパ部
37の大径側の1/2の長さの部分は、円筒部分と比べ
て径が僅かに小さいだけなので一定の圧縮が行われ、電
線外周面にある程度強く密着して電気的接続がある程度
有効に行われるので、図3に示すように、電気的必要長
さにカウントする。」
【0013】前記アルミスリーブ22Aは,図3〜図
5,図6等に示すように,鋼クランプ21Aと嵌合後に
圧縮接続されるアルミスリーブ圧縮部35と,先端が二
股状をなすジャンパソケット23が電気的接続状態で嵌
合固定される非圧縮部分であるジャンパソケット接合部
36とからなり,前記ジャンパソケット接合部36は,
ジャンパソケット23の二股部41の内面に接触する接
続用平坦面36aを両側に持ち,かつこの接続用平坦面
36aに前記のジャンパソケット固定用のボルト28が
挿通する1つのボルト挿通穴(図示例は長穴)36bを
持ち,当該アルミスリーブ22Aのテーパ部37の1/
2の長さおよび電気的必要長さの圧縮部における中空部
22aについては当該電線が嵌合する内径を有し,これ
に続く中空部22bは鋼スリーブ延長部31が嵌合する
内径を有し,さらに続く中空部22cは後述する鋼製の
一体円筒状カラー51が嵌合する内径を有している。
【0014】さらに,アルミスリーブ22Aのジャンパ
ソケット接合部36の接続用平坦面36aに上下2個ず
つ合計4個のボルト挿通穴36cをあけている。このボ
ルト挿通穴36cは,図17,図18に詳細を示すよう
に,この穴36cに通したジャンパソケット固定用のボ
ルト42が,鋼心13aの外周上に圧縮固定された六角
形断面の鋼スリーブ27に接触しないような上下の位置
に設けている。また,アルミスリーブ22Aにはアルミ
栓52をねじ込むためのアルミ栓用ねじ穴22dを設
け,かつ水抜き穴22eを設けている。
【0015】前記ジャンパソケット23は,図15,図
16に示すように前述の二股部41を備え,この二股部
41に鋼クランプ21Aおよびアルミスリーブ22Aに
それぞれあけたジャンパソケット固定用の前記ボルト挿
通穴29a,36bに対応する1つのボルト挿通穴41
aと,アルミスリーブ22Aの接続用平坦面36aにあ
けた前記4つのボルト挿通穴36cに対応する4つのボ
ルト挿通穴41bを備えている。
【0016】本発明では,前記鋼クランプ21Aの六角
形に圧縮された鋼スリーブ部27の外周に,内周面が六
角形で外周面が円筒状の二つ割りのアルミ製の小径カラ
ー43を被せ,この小径カラー43の外周に前記の鋼製
の一体円筒状カラー51を嵌挿しており,この一体円筒
状カラー51は,鋼スリーブ部27の長手方向両側に隣
接してそれぞれ形成した大径部(すなわち,実施例では
鋼クランプ首部29および周溝部30の片側の鍔状部3
0a)に両端が嵌合支持されている。前記一体円筒状カ
ラー51および小径カラー43は,図10および図11
にそれぞれ示すように,ジャンパソケット23の二股部
41およびアルミスリーブ22Aの接続用平坦面36a
を貫通するボルト42が貫通できるための切り欠き51
aおよび43aを持つ。一体円筒状カラー51は,さら
に,ジャンパソケット23とアルミスリーブ22Aと鋼
クランプ21Aとを貫通するボルト28が貫通するため
の穴51bを持ち,水抜き穴51cを持つ。
【0017】なお,各部の材質については,前記鋼クラ
ンプ21Aは軟鋼,アルミスリーブ22Aは電気用アル
ミ鋳物,アルミ管あるいはアルミ棒等,一体円筒状カラ
ー51は軟鋼,硬鋼または合金鋼等,小径カラー43は
軟鋼またはアルミ鋳物等,アルミ栓52はアルミ棒等,
ジャンパソケット23は電気用アルミ鋳物により製作す
るのが好ましい。
【0018】上記の圧縮型引留クランプ24Aを電線1
3に圧縮固定する場合,アルミスリーブ22Aおよび一
体円筒状カラー51を電線13のアルミ線部13b上の
奥にスライド挿通させた状態で,電線13の鋼心13a
を鋼クランプ21Aの鋼スリーブ部27の中空部27a
内に挿入すると,電線13のアルミ線部13bの一定長
さが鋼スリーブ延長部31の中空部31aに入る。ここ
で,鋼スリーブ部27および鋼スリーブ延長部31を圧
縮して,鋼スリーブ部27を鋼心13a上に六角形に圧
縮固定(図14参照)するとともに,鋼スリーブ延長部
31をアルミ線部13b上に圧縮固定(図13参照)す
る。
【0019】次いで,図8,図11(イ),(ロ)に示
すように,鋼スリーブ部27の外周に前記二つ割りのア
ルミ製の小径カラー43(図1にも2点鎖線で示す)を
被せ,この小径カラー43の外周に鋼製の一体円筒状カ
ラー51を,その両端が鋼クランプ首部29および周溝
部30の鍔状部30aに嵌合支持されるように嵌挿させ
る。
【0020】前記のように,一体円筒状カラー51が円
筒状であることから,鋼スリーブ部27の鋼心圧縮に先
立ってアルミスリーブ22および一体円筒状カラー51
を電線に挿通させておき,鋼スリーブ部27および鋼ス
リーブ延長部31を圧縮接続した後,一体円筒状カラー
51を周溝部30の鍔状部30aと鋼クランプ首部29
をブリッジする所定の位置に配置することになるが,一
体円筒状カラー51の移動を防止するために,アルミス
リーブ22の圧縮は一体円筒状カラー51が嵌合してい
る周溝部30の鍔状部30aの端部から行うことも可能
である。なお,周溝部30は,アルミスリーブ22の圧
縮により周溝部30内にアルミスリーブ材が塑性変形さ
れて入り込んで,その入り込んだ部分がアルミスリーブ
22の引っ張り荷重を鋼クランプ21Aに伝達するため
に形成したものである。。この周溝部は,凹凸が複数回
繰り返す波状部としてもよい。
【0021】次いで、アルミスリーブ22Aを鋼クラン
プ21Aの外周上までスライド移動させてアルミ線部1
3bおよび鋼クランプ21Aの引留部26を除く部分の
外周に被せ、アルミスリーブ圧縮部35(アルミスリー
ブ22Aのジャンパソケット接合部36を除く範囲)を
圧縮して、鋼クランプ21Aとアルミスリーブ22Aと
を一体化する(図12参照)。なお、図12(イ)、
(ロ)は図6のB−B断面、図13(イ)、(ロ)は図
6のC−C断面、図14(イ)、(ロ)は図6のD−D
断面をそれぞれ示し、各図において(イ)は圧縮前、
(ロ)は圧縮後を示す。この時、少なくともアルミスリ
ーブ22Aの電気的必要長さの範囲には鋼スリーブ延長
部31は延長していないので、アルミスリーブ22Aと
アルミ線部13bとの間の電気的接続状態は確保され
る。また、アルミスリーブ22Aには、アルミスリーブ
22Aと電線13のアルミ線部13bとの直接接触部と
して、電気的必要長さとは別に少なくともテーパ部37
の1/2の長さは確保されているので(すなわち、「先
端側からテーパ部37の1/2の長さ」の部分が、電気
的必要長さとしてカウントしない部分として存在するの
で)、圧縮型引留クランプ24Aの口元部分まで強固に
圧縮してしまうおそれはなく、電線13がクランプ口元
部分で強い応力を受けて損傷し易くなるおそれはない。
【0022】上記の要領で電線13の両端に圧縮型引留
クランプ24Aを圧縮固定するとプレハブ電線が得られ
るが,このプレハブ電線の延線時に,圧縮型引留クラン
プ24Aが金車を通過する際,圧縮型引留クランプ24
Aは,当該電線およびワイヤロープの延線張力による垂
直分力を受け,中央部Mにおいて最大曲げモーメントが
生じる。しかし,この中央部Mには鋼クランプ21Aの
鋼スリーブ延長部31が存在し,この強度の高い鋼スリ
ーブ延長部31が最大曲げモーメントを負担するので,
アルミスリーブ22Aの塑性変形による曲がりを防止で
きる。そして,鋼スリーブ延長部31は,電線(鋼心ア
ルミ撚線)13のアルミ線部13bをそのまま嵌挿させ
る太さであり断面係数が大きいので,十分大きな強度を
確保することができ,この点でも,当該圧縮型引留クラ
ンプ24Aの強度が向上する。また,軟鋼である鋼スリ
ーブ延長部31に電線13をそのまま(アルミ線部13
bのまま)収容の上圧縮接続することから,十分大きな
把持力密度が得られる。
【0023】さらに,鋼スリーブ部27の外周に,鋼ス
リーブ部27の長手方向両側の鋼クランプ首部29およ
び周溝部30の鍔状部30aに両端が嵌合支持される一
体円筒状カラー51が嵌挿されているので,金車通過時
の曲げモーメントに対して鋼スリーブ部27および一体
円筒状カラー51の両者で荷重を負担することになる。
すなわち,この一体円筒状カラー51が鋼心圧縮部であ
る鋼スリーブ部27全体の補強となり,圧縮型引留クラ
ンプ24Aの一層の曲げ強度の向上が図られる。この場
合,鋼スリーブ部27自体の外径を大きくするのでない
から,アルミスリーブ22Aの外径を大きくすることな
く,鋼スリーブ部27の部分の曲げ強度を向上させるこ
とができる。
【0024】アルミスリーブ22Aの外径を大きくする
ことを要しない点について詳述すると,仮に,鋼スリー
ブ部27の強度を向上させるために,鋼スリーブ部27
の外径を大きくした場合,接続用平坦面36aに設ける
ボルト挿通穴36cの上下の穴ピッチを拡大する必要が
あり,アルミスリーブ22Aの外径を必然的に大きくす
る必要があるが,本発明では,小径カラー43および一
体円筒状カラー51に切り欠き43a,51aを設ける
ことで,ボルト42を貫通させることができるから,一
体円筒状カラー51の外径を大きくせずに済み,アルミ
スリーブ22Aの外径を大きくせずに済む。
【0025】また,ジャンパソケット固定用のボルト4
2はアルミスリーブ22Aの接続用平坦面36aを貫通
するので,ボルト42をいくら強く締め付けても,ジャ
ンパソケット23の二股部41に曲げ荷重が作用するこ
とはない。したがって,二股部41が湾曲変形すること
はなく,単にアルミスリーブ22Aの接続用平坦面36
aにさらに強く密着するのみであり,電気的接続が損な
われることはない。
【0026】図19,図20に鋼クランプ21Aの周溝
部30についての他の実施例を示す。図19は鋼クラン
プ21Aの圧縮前の要部の正面図,図20は圧縮後の同
正面図であり,周溝部30は鋼スリーブ延長部31の両
端部分を非圧縮として中央近傍の広い範囲を圧縮するこ
とにより,鋼スリーブ部27との間に鍔状部30aを残
して幅の広い周溝部30を形成したものである。なお,
この場合,鋼スリーブ延長部31の先端側の若干の部分
は図示の通り非圧縮として残す。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば,鋼スリーブ部の外周
に,鋼スリーブ部の長手方向両側に存在する大径部に両
端が嵌合支持される一体円筒状カラーを嵌挿したので,
アルミスリーブの外径を大きくすることなく,鋼スリー
ブ部の部分の曲げ強度を向上させることができた。この
場合,一体円筒状カラーが鋼クランプとは別部材である
から,その材質として鋼クランプよりさらに強度の高い
高強度鋼等を選択することが可能であり,この点でも曲
げ強度を向上させることが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の圧縮型引留クランプにおけ
る鋼クランプの正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明の一実施例の圧縮型引留クランプにおけ
るアルミスリーブの正面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の右側面図である。
【図6】本発明の一実施例の圧縮型引留クランプにおけ
るジャンパソケットを除いた部分の正面図であり,図1
の鋼クランプと図3のアルミスリーブとを嵌合させた状
態の正面図である。
【図7】上記圧縮型引留クランプが圧縮固定される鋼心
アルミ撚線からなる電線の縦断面図である。
【図8】図6におけるA−A断面図である。
【図9】図6における要部の縦断面図である。
【図10】図9等における一体円筒状カラーを示すもの
で,(イ)は正面図,(ロ)は(イ)のF−F断面図で
ある。
【図11】図9等における二つ割りの小径カラーを示す
もので,(イ)は一方のみの正面図,(ロ)は二つ合わ
せた状態でのG−G断面図である。
【図12】図6におけるB−B部の断面を示すもので,
同図(イ)は圧縮前の断面図,同図(ロ)は圧縮後の断
面図である。
【図13】図6におけるC−C部の断面を示すもので,
同図(イ)は圧縮前の断面図,同図(ロ)は圧縮後の断
面図である。
【図14】図6におけるD−D部の断面を示すもので,
同図(イ)は圧縮前の断面図,同図(ロ)は圧縮後の断
面図である。
【図15】本発明の一実施例の圧縮型引留クランプにお
けるジャンパソケットの正面図である。
【図16】図15の右側面図である。
【図17】図15における要部のE−E拡大断面図であ
る。
【図18】図17におけるアルミスリーブの接続用平坦
面近傍の正面図である。
【図19】鋼クランプの鋼スリーブ延長部に設ける周溝
部についての他の実施例を示すもので,鋼クランプの圧
縮前の要部の正面図である。
【図20】図19の鋼クランプ圧縮後の図である。
【図21】従来の圧縮型引留クランプを示す正面図であ
る。
【図22】図19の平面図である。
【図23】図21におけるH−H断面図である。
【図24】図21における二つ割りカラーを示すもの
で,(イ)は一方のみの正面図,(ロ)は二つ合わせた
状態での右断面図である。
【図25】図21におけるジャンパソケット接合部にジ
ャンパソケットを固定した状態における拡大した要部の
右側面図である。
【符号の説明】
21A 鋼クランプ 22A アルミスリーブ 22a,22b,22c 中空部 23 ジャンパソケット 24A 圧縮型引留クランプ 26 引留部 27 鋼スリーブ部 27a 中空部 28 ジャンパソケット固定用のボルト 29 鋼クランプ首部(大径部) 29a ボルト挿通穴 30 周溝部 30a 鍔状部(大径部) 31 鋼スリーブ延長部 31a 中空部 35 アルミスリーブ圧縮部 36 ジャンパソケット接合部 36a 接続用平坦面 36b ボルト挿通穴 36c ボルト挿通穴 37 テーパ部 41 二股部 41a ボルト挿通穴 41b ボルト挿通穴 42 ボルト 13 電線(鋼心アルミ撚線) 13a 鋼心 13b アルミ線部 L 圧縮型引留クランプ全長 M 圧縮型引留クランプの中央部 N テーパ部の1/2の長さとアルミスリーブの電気的
必要長さの和の位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川合 一光 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 7/02 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼心アルミ撚線からなる電線端部の鋼心
    の外周上に圧縮固定される鋼スリーブ部と該電線を引き
    留めるための引留部とを少なくとも有する鋼クランプ
    と、前記電線のアルミ線の部分および前記鋼クランプの
    前記引留部を除く部分の外周にわたって被せられ圧縮に
    より鋼クランプに固定されるアルミスリーブと、前記ア
    ルミスリーブのジャンパソケット接合部に形成した互い
    に平行な2つの接続用平坦面に電気的接続状態で固定さ
    れる二股部を持つジャンパソケットとからなる圧縮型引
    留クランプにおいて、 前記鋼クランプは、前記鋼スリーブ部と同心の筒状をな
    し当該電線のアルミ線部の外周に嵌挿される鋼スリーブ
    延長部を備えるとともに、前記鋼スリーブ部の外周に、
    鋼スリーブ部の長手方向両側に隣接してそれぞれ形成し
    た大径部に両端が嵌合支持される一体円筒状カラーを嵌
    挿したことを特徴とする圧縮型引留クランプ。
  2. 【請求項2】 前記鋼スリーブ部の外周に,内周面が六
    角形で外周面が円筒状の二つ割りの小径カラーを被せ,
    その外周に前記一体円筒状カラーを嵌挿したことを特徴
    とする請求項1記載の圧縮型引留クランプ。
  3. 【請求項3】 前記アルミスリーブとジャンパソケット
    とは,ジャンパソケットの二股部にあけたボルト挿通穴
    およびアルミスリーブのジャンパソケット接合部の前記
    接続用平坦面にあけたボルト挿通穴を貫通し,かつ,鋼
    心の外周上に圧縮固定された六角形断面の鋼スリーブ部
    に接触しないジャンパソケット固定用ボルトで互いに締
    め付け固定されたことを特徴とする請求項1または2記
    載の圧縮型引留クランプ。
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