JP3213810B2 - 方立と縦枠の連結構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、連窓、台形出窓、
弓形出窓、角形出窓等における方立と縦枠を連結する構
造に関する。

【０００２】

【従来の技術】方立と縦枠を連結する構造としては、例
えば実公平７−４７５８８号公報に示すものが知られて
いる。具体的には方立を、室外側方立と室内側方立に２
分割し、その室外側方立に左右の縦枠をビスで固着し、
左右の縦枠の室内側部分に跨って室内側方立を面内方向
に向うビスで固着し、室外側方立と縦枠を固着するビス
が室内から見えないようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述の連結構造である
と、縦枠の室外側部分と室内側部分の色や形状が同一で
あり、連結部室外側の意匠（外観）と連結部室内側の意
匠（内観）が同一である。このために、建物の外観と内
観が異なる見栄えの場合に、連結部の外観と連結の内観
を建物の外観、内観に合せることができない。

【０００４】また、前述の連結構造であると縦枠の室内
側部分と室内側部分の材質が同一であり、連結部の室内
側面に結露が生じないようにするために縦枠を樹脂とす
ると、縦枠と室外側方立の連結強度が弱くなってしま
う。

【０００５】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした方立と縦枠の連結構造を提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】第１の発明は、方立本体
と樹脂製のカバーを備えた方立と、室外側部材と室内側
部材を備えた左右の縦枠を連結する方立と縦枠の連結構
造であって、前記方立本体の面内方向両側部分に、左右
の縦枠の室外側部材がそれぞれ連結され、前記方立本体
の室内側部分にカバーが取付けてあり、このカバーが左
右の縦枠の室内側部材にそれぞれ接していることを特徴
とする方立と縦枠の連結構造である。

【０００７】第２の発明は、第１の発明において前記縦
枠の室内側部材は室外側部材の室内側部分を覆っている
方立と縦枠の連結構造である。

【０００８】第３の発明は、第１又は第２の発明におい
て前記縦枠の室外側部材は見込み寸法大で、室内側部材
は見込み寸法小である方立と縦枠の連結構造である。

【０００９】

【作 用】第１の発明によれば、縦枠が、方立本体に連
結された室外側部材とカバーが接する室内側部材で形成
されているので、その室外側部材と方立本体の連結部分
をカバーで覆って内観を見栄えが良くすることが可能で
ある。

【００１０】また、縦枠の室外側部材と室内側部材を異
なる色、形状として縦枠の外観と内観を異なるものにす
ることが可能である。したがって、連結部分の外観、内
観を建物の外観、内観に合せることが可能である。

【００１１】また、縦枠の室外側部材と室内側部材を異
なる材質とすることが可能であるので、方立本体に連結
された室外側部材をアルミ製として左右の縦枠と方立を
強固に連結し、樹脂製のカバーが接する縦枠の室内側部
材を樹脂製として連結部の室内側部分に結露が生じない
ようにすることが可能である。

【００１２】第２の発明によれば、縦材の室外側部材の
室内側部分が室内側部材で覆われているので、その室内
側部材を樹脂製とすることによって、前述のように室外
側部材をアルミ製とした場合にアルミ製の室外側部材が
室内から見えずに樹脂製の室内側部材と樹脂製のカバー
が室内から見え、内観が見栄え良い。

【００１３】第３の発明によれば、室外側部材が見込み
寸法が大きいので、室外側部材をアルミ製とすることで
方立本体と縦枠をより強固に連結できる。しかも、室内
側部材は見込み寸法が小さいので、縦枠全体の見込み寸
法が大きくならない。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１に示すように、方立１は方立
本体２と一対の連結用アタッチメント３と樹脂製のカバ
ー４で形成されている。方立本体２は面外方向室内側板
１０と面外方向室外側板１１と面内方向一側板１２と面
内方向他側板１３と中間板１４で中空断面形状である。

【００１５】前記面内方向一側板１２、面外方向他側板
１３には第１内向片１５、第２内向片１６、連結用内向
片１７が面外方向に間隔を置いてそれぞれ一体的に設け
てある。第１内向片１５には面外方向室内側に向う第１
シール材１８が装着してあると共に、係合部１９が設け
てある。第２内向片１６には面内方向外側に向う第２シ
ール材２０が装着してある。

【００１６】前記連結用内向片１７には室内側に向う一
対の突出片２１が一体的に設けられて室内側に開口した
凹部２２を形成している。この凹部２２に弾性部材２３
が取付けてある。この弾性部材２３は図２に示すように
取付板２４の一面に板ばね２５の一端部を固着し、取付
板２４の他面に両面テープ２６を貼着してある。その両
面テープ２６で取付板２４を凹部２２の底部（連結用内
向片１７）に接着して取付ける。弾性部材２３はゴムブ
ロック、コイルスプリング等としても良い。

【００１７】前記連結用アタッチメント３は図２に示す
ように、本体３０に一側係止片３１と他側係止片３２を
一体的に設けてある。一側係止片３１はクランク形状に
折れ曲って他側係止片３２とで幅狭い基部凹溝３３と幅
広い先部凹溝３４を形成している。

【００１８】前記本体３０からビス３５を連結用内向片
１７に螺合し、前記板ばね２５の弾性力で連結用アタッ
チメント３が外れないように連結用内向片１７に保持し
て仮取付けしてある。前記ビス３５を締付けることで連
結用アタッチメント３が連結用内向片１７に向けて移動
し、その基部凹溝３３が一対の突出片２１に嵌合する。

【００１９】方立本体２の面外方向室内側板１０には一
対の係止片４０が設けてある。カバー４は一対の係止片
４１を備えた取付部４２と覆い部４３で形成してある。
このカバー４の係止片４１を方立本体２の係止片４０に
係止してスナップ式に取付けられる。

【００２０】縦枠５は、見込み寸法の大きな室外側部材
５ａと見込み寸法の小さな室内側部材５ｂを備えてい
る。室外側部材５ａの面内方向外側面５０に面外方向室
外側の取付片５１と面外方向中間の係止受片５２が設け
てある。前記取付片５１が第１シール材１８に圧接する
と共に、係合部１９に係合している。係止受片５２が連
結用内向片１７に接すると共に、一側係止片３１と係合
し、方立本体２と室外側部材５ａが連結している。前記
室内側部材５ｂは室外側部材５ａの室内側部分を覆って
いる。

【００２１】前記カバー４の覆い部４３に一体的に設け
た軟質のシール片４４が縦枠５の面外方向室内側面５
３、つまり室内側部材５ｂの室内側面に圧接している。

【００２２】次に方立１に縦枠５を連結する作業を説明
する。図３に示すように、ビス３５を弛めて連結用アタ
ッチメント３を板ばね２５で連結用内向片１７と離れる
方向に移動して一側係止片３１と突出片２１が離隔した
状態とする。縦枠５の係止受片５２には半外付け用の取
付片５４が一体的に設けてあるから、その取付片５４を
折って除去する。なお、縦枠５には上枠と下枠６が連結
されて方形枠組みしてある。

【００２３】図４に示すように、縦枠５を斜めとして矢
印ａ方向に動かして図５に示すように取付片５１を第１
シール材１８に圧接すると共に、係合部１９に係合して
面内方向外側に動かないようにし、さらに面内方向外側
面５０を第２シール片２０に接し、係止受片５２を連結
用内向片１７に当接する。

【００２４】ビス３５を締め込んで連結用アタッチメン
ト３を連結用内向片１７に向けて移動し、図６に示すよ
うに他側係止片３２を一方の突出片２１に係止すると共
に、一側係止片３１を係止受片５２に係止する。つまり
連結用アタッチメント３の先部凹溝３４を一方の突出片
２１と係止受片５２に嵌合する。これによって、縦枠５
が取付片５１と係止部１９の係止部分を支点として方立
１側に引き寄せられると共に、面外方向室外側に押され
て連結される。

【００２５】最後に図１に示すようにカバー４を取付け
る。

【００２６】

【発明の効果】請求項１に係る発明によれば、縦枠が、
方立本体に連結された室外側部材とカバーが接する室内
側部材で形成されているので、その室外側部材と方立本
体の連結部分をカバーで覆って内観を見栄えが良くする
ことが可能である。

【００２７】また、縦枠の室外側部材と室内側部材を異
なる色、形状として縦枠の外観と内観を異なるものにす
ることが可能である。したがって、連結部分の外観、内
観を建物の外観、内観に合せることが可能である。

【００２８】また、縦枠の室外側部材と室内側部材を異
なる材質とすることが可能であるので、方立本体に連結
された室外側部材をアルミ製として左右の縦枠と方立を
強固に連結し、樹脂製のカバーが接する縦枠の室内側部
材を樹脂製として連結部の室内側部分に結露が生じない
ようにすることが可能である。

【００２９】請求項２に係る発明によれば、縦枠の室外
側部材の室内側部分が室内側部材で覆われているので、
その室内側部材を樹脂製とすることによって、前述のよ
うに室外側部材をアルミ製とした場合にアルミ製の室外
側部材が室内から見えずに樹脂製の室内側部材と樹脂製
のカバーが室内から見え、内観が見栄えが良い。

【００３０】請求項３に係る発明によれば、室外側部材
が見込み寸法が大きいので、室外側部材をアルミ製とす
ることで方立本体と縦枠をより強固に連結できる。しか
も、室内側部材は見込み寸法が小さいので、縦枠全体の
見込み寸法が大きくならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す方立と縦枠の連結部
の横断面図である。

【図２】方立本体の一部と連結用アタッチメントと弾性
部材の分解斜視図である。

【図３】方立と縦枠の連結作業の説明図である。

【図４】方立と縦枠の連結作業の説明図である。

【図５】方立と縦枠の連結作業の説明図である。

【図６】方立と縦枠の連結作業の説明図である。

【符号の説明】

１…方立 ２…方立本体 ３…連結用アタッチメント ４…カバー ５…縦枠 ５ａ…室外側部材 ５ｂ…室内側部材 １７…連結用内向片 １８…第１シール材 １９…係合部 ２０…第２シール材 ２１…突出片 ２３…弾性部材 ２５…板ばね ３１…一側係止片 ３２…他側係止片 ３５…ビス ５０…面内方向外側面 ５１…取付片 ５２…係止受片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) E06B 1/18 E06B 3/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 方立本体と樹脂製のカバーを備えた方立
   と、室外側部材と室内側部材を備えた左右の縦枠を連結
   する方立と縦枠の連結構造であって、 前記方立本体の面内方向両側部分に、左右の縦枠の室外
   側部材がそれぞれ連結され、 前記方立本体の室内側部分にカバーが取付けてあり、こ
   のカバーが左右の縦枠の室内側部材にそれぞれ接してい
   ることを特徴とする方立と縦枠の連結構造。
2. 【請求項２】 前記縦枠の室内側部材は室外側部材の室
   内側部分を覆っている請求項１記載の方立と縦枠の連結
   構造。
3. 【請求項３】 前記縦枠の室外側部材は見込み寸法大
   で、室内側部材は見込み寸法小である請求項１又は２記
   載の方立と縦枠の連結構造。