JP3213684B2 - アルカリ二次電池の製造方法 - Google Patents

アルカリ二次電池の製造方法

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JP3213684B2 JP21482695A JP21482695A JP3213684B2 JP 3213684 B2 JP3213684 B2 JP 3213684B2 JP 21482695 A JP21482695 A JP 21482695A JP 21482695 A JP21482695 A JP 21482695A JP 3213684 B2 JP3213684 B2 JP 3213684B2
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alkaline
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル化合物か
らなる正極活物質とコバルト化合物及び金属コバルトか
ら選ばれる1種以上からなる導電材とを含む正極を備え
たアルカリ二次電池の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池は、正極と負極との間
にセパレータを介装して作製された電極群及びアルカリ
電解液を容器内に収納した構造を有する。この正極とし
ては、従来より焼結式正極が用いられている。前記焼結
式正極は、穿孔鋼またはニッケル網体等の二次元基板に
ニッケル粒子を焼結し、得られた多孔板の十数ミクロン
の孔にニッケル塩水溶液を含浸した後、アルカリ処理し
て前記含浸ニッケル塩を水酸化ニッケルに変化させるこ
とにより製造される。
【0003】しかしながら、前記焼結式正極はその製造
においてニッケル塩の含浸工程およびアルカリ処理工程
のような複雑な活物質含浸操作を必要とする。また、所
定量の活物質を含浸するには前記操作を通常、4〜10
回程度繰り返す必要がある。その結果、製造コストが高
くなるという問題がある。さらに、前記焼結により得ら
れたニッケル粒子焼結体は、多孔度が80%を越えると
機械的強度を維持することが困難になるため、前記活物
質の充填量を増加させることには限界があった。
【0004】このようなことから、活物質である水酸化
ニッケル粒子のようなニッケル化合物粒子に導電材、結
着剤および水を添加、混合してペーストを調製し、この
ペーストをスポンジ状金属多孔体、金属繊維マットのよ
うな3次元構造の導電性芯体に充填して正極を製造する
ことが検討されている。このような方法により製造され
た正極は、焼結式正極に対して非焼結式正極(またはペ
ースト式正極)と呼ばれといる。前記ペースト式正極
は、前記金属多孔体の多孔度および平均孔径が前記焼結
式正極に比べて大きいために活物質の充填が容易で、か
つ充填量を増加させることができる利点を有する。
【0005】前記ペースト式正極において、前記導電材
としては、従来より、例えば水酸化コバルト、一酸化コ
バルト等のコバルト化合物や、金属コバルトが知られて
いる。特に、水酸化コバルトや、一酸化コバルトを含む
正極は前記活物質の利用率が高く、これらのコバルト化
合物は優れた導電材であることが知られている。前記二
次電池において、これらの導電材は初充電により電気化
学的に酸化されて導電性に富むオキシ水酸化コバルトに
変化される。これがニッケル化合物粒子の表面を覆い、
粒子間と導電性芯体の導通を向上させるため、正極の利
用率が向上する。
【0006】しかしながら、導電材を初充電によって酸
化することにより得られるオキシ水酸化コバルト膜で被
覆されたニッケル化合物粒子を含む正極を備えた二次電
池は、長期間高温雰囲気中で貯蔵すると、前記正極の利
用率が低下し、容量が低下するという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、正極
の利用率を向上することができ、かつ長期間に亘る高温
雰囲気中での貯蔵後も高容量を維持することが可能なア
ルカリ二次電池の製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のアルカリ二次電
池の製造方法は、ニッケル化合物からなる正極活物質と
コバルト化合物及び金属コバルトから選ばれる1種以上
からなる導電材とを含むペーストが集電体に充填された
構造を有する正極と負極との間にセパレータを介在させ
て電極群を作製する工程と、前記電極群を容器内に収納
する工程と、前記容器内にアルカリ水溶液を収容する工
程と、前記容器を酸素を含む雰囲気中で加熱し、前記ア
ルカリ水溶液を蒸発させる工程と、前記容器内にアルカ
リ電解液を収容する工程とを具備することを特徴とする
ものである。前記方法において、加熱温度は50℃〜1
50℃の範囲にすることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアルカリ二次
電池の製造方法を説明する。 (第1工程)ニッケル化合物からなる正極活物質とコバ
ルト化合物及び金属コバルトから選ばれる1種以上から
なる導電材とを含むペーストが集電体に充填された構造
を有する正極と、負極との間にセパレータを介在させて
電極群を作製する。 <正極>前記正極は、例えば、ニッケル化合物からなる
正極活物質と、コバルト化合物及び金属コバルトから選
ばれる1種以上からなる導電材と、結着剤と、水とを含
むペーストを調製した後、前記ペーストを集電体に充填
し、これを乾燥し、必要に応じて加圧成形を施すことに
より作製される。
【0010】前記ニッケル化合物としては、水酸化ニッ
ケル、亜鉛及びコバルトが共沈された水酸化ニッケル、
ニッケル酸化物等を挙げることができる。中でも、前記
亜鉛及びコバルトが共沈された水酸化ニッケルを用いる
のが好ましい。
【0011】前記導電材は、コバルト化合物及び金属コ
バルトから選ばれる1種以上からなるものが用いられ
る。前記コバルト化合物としては、例えば、水酸化コバ
ルト(Co(OH)2 )、一酸化コバルト(CoO)等
を挙げることができる。特に、水酸化コバルトか、一酸
化コバルト、もしくは水酸化コバルト及び一酸化コバル
トの両方からなる導電材を用いるのが好ましい。また、
金属コバルトはアルカリ水溶液への溶解度が低いため、
導電材として用いる際には前記コバルト化合物を併用す
ることが好ましい。
【0012】前記結着剤としては、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の疎水性ポリマー、例えばカルボキシメチル
セルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、例え
ばポリアクリル酸ナトリウム(SPA)などのポリアク
リル酸塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチ
レンオキシド等の親水性ポリマー、例えばラテックス等
のゴム系ポリマー等を挙げることができる。
【0013】前記集電体としては、例えばニッケル、ス
テンレスのような金属や、ニッケルメッキが施された樹
脂などの耐アルカリ性材料から形成された網状、スポン
ジ状、繊維状、もしくはフェルト状の金属多孔体等を挙
げることができる。 <負極>前記負極は、負極活物質が導電性基板に担持さ
れた構造を有することが好ましい。
【0014】前記負極は、例えば、負極活物質と結合剤
と水を含むペーストを調製し、前記ペーストを導電性基
板に充填し、乾燥した後、必要に応じて加圧成形するこ
とにより製造される。
【0015】前記活物質としては、充放電反応に直接関
与する物質や、充放電反応に直接関与する物質を吸蔵・
放出する物質を用いることができる。前者の例として
は、例えば、金属カドミウム、水酸化カドミウムなどの
カドミウム化合物の粉末等を挙げることができる。後者
の例としては、例えば、水素を吸蔵放出する水素吸蔵合
金等を挙げることができる。中でも、前記水素吸蔵合金
を含む負極を備えた二次電池は、前記カドミウム化合物
の粉末を含む負極を備えた二次電池に比べて大電流での
放電が可能で、かつ環境汚染の恐れが少ないため、好適
である。
【0016】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであればよい。例えば、LaNi5 、MmN
5 (Mm;ミッシュメタル)、LmNi5 (Lm;ラ
ンタン富化したミッシュメタル)、またはこれらのNi
の一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、Zn、Zr、
Cr、Bのような元素で置換した多元素系のもの、もし
くはTiNi系、TiFe系、ZrNi系、MgNi系
のものを挙げることができる。中でも、一般式LmNi
x Mnyz (ただし、AはAl,Coから選ばれる少
なくとも一種の金属、原子比x,y,zはその合計値が
4.8≦x+y+z≦5.4を示す)で表される水素吸
蔵合金を用いることが望ましい。
【0017】前記結着剤としては、前述した正極で説明
したのと同様なものを用いることができる。前記導電性
基板としては、例えば、パンチドメタル、エキスパンデ
ッドメタル、穿孔剛板、ニッケルネットなどの二次元基
板や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属基板な
どの三次元基板を挙げることができる。
【0018】前記負極活物質として水素吸蔵合金を用い
る場合、前記ペーストに導電性材料を添加することがで
きる。かかる導電性材料としては、例えば、ニッケル粉
末、酸化コバルト、酸化チタン、カーボンブラック等を
挙げることができる。特に、前記カーボンブラックを導
電性材料として用いることが好ましい。 <セパレータ>前記セパレータとしては、例えば、ポリ
エチレン繊維製不織布、エチレン−ビニルアルコール共
重合体繊維製不織布、ポリプロピレン繊維製不織布など
のポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基が付与さ
れたものや、例えばナイロン6,6などのポリアミド繊
維製不織布を挙げることができる。前記ポリオレフィン
繊維製不織布に親水性官能基を付与する方法としては、
例えば、コロナ放電処理、スルホン化処理、グラフト共
重合、界面活性剤や親水性樹脂の塗布などを挙げること
ができる。 (第2工程)作製された電極群を容器内に収納する。 (第3工程)前記容器内にアルカリ水溶液を収容する。
【0019】前記アルカリ水溶液としては、例えば、水
酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム
(LiOH)の水溶液、水酸化カリウム(KOH)の水
溶液、NaOHとLiOHの混合液、KOHとLiOH
の混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等を用
いることができる。
【0020】また、前記アルカリ水溶液は、この後の工
程で前記容器内に収容されるアルカリ電解液と組成が異
なるものを用いても良い。 (第4工程)前記容器を酸素を含む雰囲気中で加熱し、
前記アルカリ水溶液を蒸発させる。
【0021】前記酸素を含む雰囲気は、例えば、アルゴ
ンガス、窒素ガスなどの不活性ガス中に酸素ガスを含む
ものや、空気等を挙げることができる。加熱温度は、5
0℃〜150℃の範囲にすることが好ましい。これは次
のような理由によるものである。前記加熱温度を50℃
未満にすると、導電材のアルカリ水溶液への溶解が十分
に促進されず、そのうえオキシ水酸化コバルトへの酸化
に必要なエネルギーを十分に与えられないため、正極の
利用率及び二次電池の高温貯蔵特性を改善することが困
難になる恐れがある。また、前記加熱温度が150℃を
越えると、水素吸蔵合金のような負極活物質や、セパレ
ータの熱劣化を招く恐れがある。より好ましい加熱温度
は、80℃〜100℃の範囲である。 (第5工程)前記容器内にアルカリ電解液を収容する。
【0022】前記アルカリ電解液としては、例えば、水
酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液、水酸化リチウム
(LiOH)の水溶液、水酸化カリウム(KOH)の水
溶液、NaOHとLiOHの混合液、KOHとLiOH
の混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等を用
いることができる。
【0023】このアルカリ電解液が収容された容器を封
口することによりアルカリ二次電池が製造される。本発
明のアルカリ二次電池の製造方法は、ニッケル化合物か
らなる正極活物質とコバルト化合物及び金属コバルトか
ら選ばれる1種以上からなる導電材とを含むペーストが
集電体に充填された構造を有する正極と負極との間にセ
パレータを介在させて電極群を作製する工程と、前記電
極群を容器内に収納する工程と、前記容器内にアルカリ
水溶液を収容する工程と、前記容器を酸素を含む雰囲気
中で加熱し、前記アルカリ水溶液を蒸発させる工程と、
前記容器内にアルカリ電解液を収容する工程とを具備す
る。このような方法で製造されたアルカリ二次電池は、
正極の利用率を向上することができ、高温貯蔵後も高い
放電容量を維持することができる。このような目的を達
成できる理由は、明らかではないが、次のようなメカニ
ズムによるものと推測される。
【0024】すなわち、アルカリ二次電池において、初
充電法により導電材をオキシ水酸化コバルトに変化させ
る場合、導電材は次に示す反応を経てオキシ水酸化コバ
ルトに変化される。前記二次電池において、組立後、前
記導電材はアルカリ電解液に溶解してブルーコンプレッ
クスイオン(HCoO2 - )に変化される。前記導電材
が一酸化コバルトからなる場合の電解液への溶出反応を
下記式(1)に示す。
【0025】 CoO+OH- → HCoO2 - (1) この二次電池に初充電を施すと、前記ブルーコンプレッ
クスイオンは下記式(2)に示す反応式に従って例えば
水酸化ニッケル粒子のようなニッケル化合物粒子の表面
に水酸化コバルトとして析出し、前記水酸化ニッケル粒
子表面が水酸化コバルトからなる膜で被覆される。
【0026】 HCoO2 - +H2 O → Co(OH)2 +OH- (2) その後、下記式(3)に示すように、この水酸化コバル
ト膜の表面に水酸化物イオン(OH- )が接触した後電
気化学反応により電子を放出して導電性のオキシ水酸化
コバルト(CoOOH)に変化する。
【0027】 Co(OH)2 +OH- → CoOOH+H2 O+e- (3) 本発明の方法によって電極群が収納された容器内にアル
カリ水溶液を収容し、この容器を酸素を含む雰囲気中で
加熱すると、導電材が前記アルカリ水溶液に溶解してニ
ッケル化合物粒子の表面を被覆する。さらに加熱する
と、この水溶液が蒸発し、前記ニッケル化合物粒子の表
面に付着した導電材が酸素と接触してオキシ水酸化コバ
ルトに酸化され、前記ニッケル化合物の表面がオキシ水
酸化コバルト膜で被覆される。このような方法におい
て、導電材は加熱されたアルカリ水溶液中では溶解度が
飛躍的に上昇し、そのうえ初充電法とは異なり導電材を
アルカリ水溶液に溶解させるために導電材に対する溶媒
量を増加させることができるため、導電材の溶解度を初
充電法に比べて増大させることができる。その結果、正
極中のオキシ水酸化コバルト量を飛躍的に増加させるこ
とができるため、ニッケル化合物粒子の表面をむら無く
オキシ水酸化コバルトで被覆することができる。また、
本発明のように化学酸化によって形成されたオキシ水酸
化コバルト膜は、初充電法のように電気化学酸化によっ
て形成されたものに比較して耐還元性を向上することが
できる。従って、この安定性が高く、かつ均一な厚さの
オキシ水酸化コバルト膜により表面が被覆されたニッケ
ル化合物粒子を含む正極を備えた二次電池は、正極の利
用率を向上することができ、かつ高温で貯蔵された際に
オキシ水酸化コバルト膜が還元されて消滅するのを抑制
して正極の利用率の低下を抑えることができるため、高
温貯蔵後も高い電池容量を実現することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 実施例1 水酸化ニッケル粉末90重量部に対して導電材として一
酸化コバルト粉末10重量部を添加し、さらに結着剤と
してカルボキシメチルセルロース0.25重量部、ポリ
アクリル酸ナトリウム0.25重量部、ポリテトラフル
オロエチレン3重量部、水30重量部を添加して混練す
ることによりペーストを調製した。つづいて、このペー
ストを集電体としてのニッケル繊維基板内に充填した
後、乾燥し、加圧成形することにより単3サイズ用で、
理論容量が約1100mAhのペースト式正極を作製し
た。
【0029】ランタン富化したミッシュメタルLmと、
Ni、Co、Mn、Alを用いて高周波炉によって、L
mNi4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3 の組成からなる水
素吸蔵合金を作製した。前記水素吸蔵合金を機械粉砕
し、これを200メッシュのふるいを通過させた。得ら
れた合金粉末100重量部に対してポリアクリル酸ナト
リウム0.5重量部、カルボキシメチルセルロース(C
MC)0.125重量部、ポリテトラフルオロエチレン
のディスパージョン(比重1.5,固形分60wt%)
を固形分換算で1.5重量部および導電性材料としてカ
ーボン粉末1重量部を水50重量部と共に混合すること
によって、ペーストを調製した。このペーストを導電性
基板としてのパンチドメタルに塗布、乾燥した後、加圧
成形することによって単3サイズ用のペースト式負極を
作製した。
【0030】セパレータとしてポリプロピレン繊維とポ
リエチレン繊維からなる複合繊維製不織布に親水化処理
が施されたものを用い、前記セパレータを前記負極と前
記正極との間に介装し、渦巻状に捲回して電極群を作製
した。この電極群を単3サイズの有底円筒状容器に収納
した。この容器内にアルカリ水溶液として比重が1.3
の水酸化カリウム水溶液を2.4ml注入した後、40
℃で加熱処理を施し、前記水酸化カリウム溶液を蒸発さ
せた。前記容器内に水酸化カリウムからなるアルカリ電
解液を収容し、封口することにより図1に示す構造を有
し、単3サイズで、公称容量が1100mAhの円筒形
アルカリ二次電池を組み立てた。
【0031】すなわち、有底円筒状の容器1内には、正
極2とセパレータ3と負極4とを積層してスパイラル状
に捲回することにより作製された電極群5が収納されて
いる。前記負極4は、前記電極群5の最外周に配置され
て前記容器1と電気的に接触している。アルカリ電解液
は、前記容器1内に収容されている。中央に孔6を有す
る円形の封口板7は、前記容器1の上部開口部に配置さ
れている。リング状の絶縁性ガスケット8は、前記封口
板7の周縁と前記容器1の上部開口部内面の間に配置さ
れ、前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加工により
前記容器1に前記封口板7を前記ガスケット8を介して
気密に固定している。正極リード9は、一端が前記正極
2に接続、他端が前記封口板7の下面に接続されてい
る。帽子形状をなす正極端子10は、前記封口板7上に
前記孔6を覆うように取り付けられている。ゴム製の安
全弁11は、前記封口板7と前記正極端子10で囲まれ
た空間内に前記孔6を塞ぐように配置されている。中央
に穴を有する絶縁材料製の押え板12は、前記正極端子
10上に前記正極端子10の突起部が前記穴から突出さ
れるように配置されている。外装チューブ13は、前記
押え板12の周縁、前記容器1の側面及び前記容器1の
底部周縁を被覆している。 実施例2 加熱処理温度を50℃にしてアルカリ水溶液を蒸発させ
たこと以外は実施例1と同様な方法により前述した図1
に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が1100
mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例3 加熱処理温度を80℃にしてアルカリ水溶液を蒸発させ
たこと以外は実施例1と同様な方法により前述した図1
に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が1100
mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例4 加熱処理温度を100℃にしてアルカリ水溶液を蒸発さ
せたこと以外は実施例1と同様な方法により前述した図
1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が110
0mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例5 加熱処理温度を150℃にしてアルカリ水溶液を蒸発さ
せたこと以外は実施例1と同様な方法により前述した図
1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が110
0mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例6 加熱処理温度を160℃にしてアルカリ水溶液を蒸発さ
せたこと以外は実施例1と同様な方法により前述した図
1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が110
0mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 比較例1 実施例1と同様な構成の電極群を作製し、前記電極群を
実施例1と同様な容器に収納した後、実施例1と同様な
組成のアルカリ電解液を収容し、封口することにより前
述した図1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量
が1100mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立て
た。
【0032】実施例1〜6及び比較例1の二次電池につ
いて、0.1Cで15時間充電する初充電を施した後、
1.0Cで1.0Vまで放電した。更に、これらの二次
電池に0.3Cで5時間充電した後、1.0Cで1.0
Vまで放電する充放電サイクルを3回繰り返した際の電
池容量、つまり初期容量を測定し、初期容量比(比較例
1の初期容量を100%とする)を求め、その結果を下
記表1に示す。
【0033】初期容量が測定された実施例1〜6及び比
較例1の二次電池を65℃の高温で3か月間貯蔵した。
これらの二次電池について0.3Cで5時間充電した
後、1.0Cで1.0Vまで放電する充放電サイクルを
3回繰り返した際の電池容量を測定し、高温貯蔵後の電
池容量比(%)を求め、その結果を下記表1に併記す
る。なお、電池容量比は、次に示す式から求めた。 電池容量比(%)=C1 /C0 ×100 前記式において、C1 は貯蔵後の電池容量を示し、C0
は初期容量を示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、実施例1〜6の
二次電池は、比較例1の二次電池に比べて高温貯蔵後の
電池実容量が高いことがわかる。特に、加熱温度を50
〜150℃にした実施例2〜5の二次電池は、実施例
1,6に比較して高温貯蔵後の電池実容量が高いことが
わかる。なお、初期容量比をA1 とし、高温貯蔵後の電
池容量比をA2 とした時、電池実容量は下記式より求め
られる。
【0036】電池実容量=A1 ×A2 ÷100 実施例7 導電材として一酸化コバルト粉末の代りに水酸化コバル
ト粉末を10重量部用いたこと以外は実施例1と同様な
構成で正極を作製した。得られた正極と実施例1と同様
な負極との間に実施例1と同様なセパレータを介在し、
これを渦巻状に捲回することにより電極群を作製した。
前記電極群を実施例1と同様な容器に収納した。この容
器内に実施例1と同様な組成のアルカリ水溶液を実施例
1と同量注入した後、40℃で加熱処理を施し、前記ア
ルカリ水溶液を蒸発させた。前記容器内に実施例1と同
様な組成のアルカリ電解液を収容し、封口することによ
り前述した図1に示す構造を有し、単3サイズで、公称
容量が1100mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み
立てた。 実施例8 加熱処理温度を50℃にしてアルカリ水溶液を蒸発させ
たこと以外は実施例7と同様な方法により前述した図1
に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が1100
mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例9 加熱処理温度を80℃にしてアルカリ水溶液を蒸発させ
たこと以外は実施例7と同様な方法により前述した図1
に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が1100
mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例10 加熱処理温度を100℃にしてアルカリ水溶液を蒸発さ
せたこと以外は実施例7と同様な方法により前述した図
1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が110
0mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例11 加熱処理温度を150℃にしてアルカリ水溶液を蒸発さ
せたこと以外は実施例7と同様な方法により前述した図
1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が110
0mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 実施例12 加熱処理温度を160℃にしてアルカリ水溶液を蒸発さ
せたこと以外は実施例7と同様な方法により前述した図
1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量が110
0mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立てた。 比較例2 実施例7と同様な構成の電極群を作製し、前記電極群を
実施例1と同様な容器に収納した後、実施例1と同様な
組成のアルカリ電解液を収容し、封口することにより前
述した図1に示す構造を有し、単3サイズで、公称容量
が1100mAhの円筒形アルカリ二次電池を組み立て
た。
【0037】実施例7〜12及び比較例2の二次電池に
ついて前述したのと同様な条件で初充電を施した後、
1.0Cで1.0Vまで放電した。更に、これらの二次
電池について前述したのと同様な方法により初期容量を
測定し、初期容量比(比較例2の初期容量を100%と
する)を求め、その結果を下記表2に示す。
【0038】初期容量が測定された実施例7〜12及び
比較例2の二次電池について、前述したのと同様な方法
によって65℃の高温で3か月間貯蔵した後の電池容量
比(%)を求め、その結果を下記表2に併記する。
【0039】
【表2】
【0040】表2から明らかなように、実施例7〜12
の二次電池は、比較例2の二次電池に比べて高温貯蔵後
の電池実容量が高いことがわかる。特に、加熱温度を5
0〜150℃にした実施例8〜11の二次電池は、実施
例7,12に比較して高温貯蔵後の電池実容量が高いこ
とがわかる。
【0041】なお、前記実施例では、円筒形アルカリ二
次電池に適用した例を説明したが、角形アルカリ二次電
池にも同様に適用できる。また、前記電池の容器内に収
納される電極群は渦巻形に限らず、正極、セパレータお
よび負極をこの順序で複数積層した形態にしてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のアルカリ二
次電池の製造方法によれば、正極の利用率を高めて電池
容量を向上させることができ、高温貯蔵後も高い電池容
量を維持することができる等の顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法により製造されたアルカリ二
次電池を示す部分切欠した斜視図。
【符号の説明】
1…容器、2…正極、3…セパレータ、4…負極、5…
電極群、7…封口板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乙幡 秀和 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−48746(JP,A) 特公 平2−47824(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/24 - 10/34 H01M 4/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル化合物からなる正極活物質とコ
    バルト化合物及び金属コバルトから選ばれる1種以上か
    らなる導電材とを含むペーストが集電体に充填された構
    造を有する正極と負極との間にセパレータを介在させて
    電極群を作製する工程と、 前記電極群を容器内に収納する工程と、 前記容器内にアルカリ水溶液を収容する工程と、 前記容器を酸素を含む雰囲気中で加熱し、前記アルカリ
    水溶液を蒸発させる工程と、 前記容器内にアルカリ電解液を収容する工程とを具備す
    ることを特徴とするアルカリ二次電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 加熱温度は50℃〜150℃にすること
    を特徴とする請求項1記載のアルカリ二次電池の製造方
    法。
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