JP3213664B2 - 光電式火災感知器および調整装置 - Google Patents

光電式火災感知器および調整装置

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JP3213664B2
JP3213664B2 JP33598493A JP33598493A JP3213664B2 JP 3213664 B2 JP3213664 B2 JP 3213664B2 JP 33598493 A JP33598493 A JP 33598493A JP 33598493 A JP33598493 A JP 33598493A JP 3213664 B2 JP3213664 B2 JP 3213664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、火災判別レベルに達
した煙を検出したときに火災信号を出力する通常型、ま
たは、煙の物理量を検出し、その物理量信号を出力する
アナロブ式の光電式火災感知器および調整装置に関し、
特に感度調整機能を有する光電式火災感知器および調整
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光電式火災感知器の感度調整を行うの
に、従来より、透明な合成樹脂の板に煙の代わりに金属
粉等の光反射体を、反射体による光の散乱量が例えば1
0%/mの濃度の煙(2種感度)となるように混入した
光散乱板、または煙(例えば濾紙の煙、パラフィンの蒸
気等)、あるいは例えば針状の金属片からなる調整棒等
の感度設定部材を用いて感度調整を行う方法がある。ま
た、感度設定部材としてAS樹脂等の光透過性を有する
黒色不透明のプラスチック製の透過板に、カーボン微粒
子を煙粒子の代わりに任意量混入させて作成した散乱透
過板を用い、この散乱透過板を煙検出用の発光素子と受
光素子との間に挿入して感度調整を行う方法が、本特許
出願人によって先に提案されている(特願平4−131
538号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した光
散乱板等を用いて感度調整を行う従来の方法の場合は、
光の散乱量を例えば2種煙感度である10%/mの煙濃
度の場合に相当するように調整して作成することが非常
に困難であるという問題点があった。また、この方法の
場合、火災感知器の暗箱内に発光素子と受光素子との間
に光散乱板を挿入設置したとき、発光素子からの光は、
光散乱板内の金属粉等の光反射体によって散乱され、そ
の散乱光が受光素子に信号光成分として入射すると共
に、暗箱内壁面で反射された光は光散乱板を透過し、ま
た、光散乱板を透過して暗箱内壁面に当たった光は内壁
面で反射し、それぞれ、ノイズ成分として受光素子に入
力し、従って、受光素子は光反射体による信号成分とし
ての光と、暗箱内壁面によるノイズ成分としての光を受
光する。
【0004】しかしながら、光散乱板は透明体であって
も、光が透過する際に光を減衰させるので、受光素子が
受光する暗箱内壁面によるノイズ光成分は、火災監視時
の場合より少なくなり、この分だけ火災判別の感度、ま
たは、アナログ出力(煙の物理量)が狂うことになり、
このため、光散乱板による感度調整の際に、受光出力の
減少分を追加して補正することが考えられが、暗箱個々
の間にバラツキがあると共に、発光素子、受光素子の取
り付け位置も火災感知器個々で微妙に異なるため、正確
な補正をすることができない等の問題点があった。
【0005】一方、上述した散乱透過板を用いて感度調
整を行う従来の方法の場合は、カーボン微粒子の混入量
は任意でよく、その混入量に対する任意の煙濃度によっ
て感度調整を行うので、散乱透過板の作成は簡単であ
る。また、火災感知器の暗箱内に発光素子と受光素子と
の間に散乱透過板を挿入設置したとき、発光素子から散
乱透過板内に進入した光は、煙粒子に近似したカーボン
微粒子によって散乱され、その散乱光が受光素子に信号
光成分として入射するが、散乱透過板より発光素子側の
暗箱内壁面で反射された光は、黒色の散乱透過板によっ
て大幅に減衰されると共に、散乱透過板を直接透過しよ
うとする光は、黒色の散乱透過板によって大幅に減衰さ
れ、さらに、暗箱内壁面の反射によって減衰され、従っ
て、受光素子は、暗箱内壁面によるノイズ光の受光量が
上記方法に比べて実質的に無視できる量となり、カーボ
ン微粒子による散乱光を信号光成分として受光する、つ
まり、受光素子はノイズ光のない状態での煙による散乱
光のみを受光するので、任意の煙濃度に対する正確な受
光出力が得られることになる。
【0006】しかしながら、この方法の場合は、受光素
子が、火災監視時に発光素子の発光時に生じる暗箱内壁
面によるノイズ光成分を受光するので、この分だけ火災
判別の感度、または、アナログ出力(煙の物理量)が狂
うことになり、このため、散乱透過板による感度調整の
際に、ノイズ光成分を追加して補正することが考えられ
が、上述と同様に暗箱個々の間にバラツキがあると共
に、発光素子、受光素子の取り付け位置も火災感知器個
々で微妙に異なるため、正確な補正をすることができな
い等の問題点があった。
【0007】また、光電式火災感知器は、通常受光素子
の出力を増幅する増幅回路を備えているが,このような
増幅回路はいわゆるオフセット出力を生じ、このオフセ
ット出力は増幅回路毎(火災感知器毎)に異なると共
に、周囲温度によっても変化し、正確な補正をすること
ができない等の問題点があった。さらに、光電式感知器
が、太陽光の直接光あるいは金属の表面で反射された反
射光を受光するような位置に、または、スタジオ等のよ
うに照明の明るい場所等に設置された場合に、これらの
一部が煙検出用の暗箱の壁面を透過してしまい、受光素
子が暗箱内に侵入した光によって受光出力を生じて、正
確な補正をすることができない等の問題点があった。
【0008】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、特に光散乱板、または煙(例えば
濾紙の煙、パラフィンの蒸気等)、あるいは例えば針状
の金属片からなる調整棒もしくは散乱透過板等の感度設
定部材を用いて正確な感度調整を行うことができ、しか
も、周囲温度や外光ノイズ等の環境条件が変化しても、
その影響を受けることなく、確実に感度調整を行うこと
ができる信頼性の高い光電式火災感知器を得ることを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
電式火災感知器は、発光素子と受光素子を有し、火災監
視時に発光素子を発光させ、そのときの受光素子の受光
出力を煙検出出力として出力する煙監視手段と、煙が存
在しないときの発光素子の発光時における煙監視手段か
らの第1の受光出力を検出する第1の検出手段と、煙が
存在しないときの発光素子の無発光時における煙監視手
段からの第2の受光出力を検出する第2の検出手段と、
発光素子と受光素子の間に感度設定部材が挿入され、か
つ煙が存在しないときの発光素子の発光時における煙監
視手段からの第3の受光出力を検出する第3の検出手段
と、発光素子と受光素子の間に感度設定部材が挿入さ
れ、かつ煙が存在しないときの発光素子の無発光時にお
ける煙監視手段からの第4の受光出力を検出する第4の
検出手段と、火災監視時に発光素子の無発光時における
煙監視手段からの第5の受光出力を検出する第5の検出
手段と、第1の受光出力、第2の受光出力、第3の受光
出力、第4の受光出力と、第3の受光出力および第4の
受光出力を得たときの感度設定部材の煙濃度とを、また
は、第1の受光出力〜第4の受光出力に基づく情報と、
第3の受光出力および第4の受光出力を得たときの感度
設定部材の煙濃度とを、煙監視手段が出力する煙検出出
力から煙の物理量を求めるための基礎情報データとして
記憶する記憶手段と、煙監視手段から煙検出出力が得ら
れたときに、基礎情報データと第5の受光出力とに基づ
いて煙検出出力に対応する物理量を演算する演算手段と
を備えたものである。
【0010】また、請求項2の発明に係る光電式火災感
知器は、発光素子と受光素子を有し、火災監視時に発光
素子を発光させ、そのときの受光素子からの受光出力を
火災判別レベルと比較し、この比較結果に基づいて火災
の有無を判別する煙監視手段と、煙が存在しないときの
発光素子の発光時における煙監視手段からの第1の受光
出力を検出する第1の検出手段と、煙が存在しないとき
の発光素子の無発光時における煙監視手段からの第2の
受光出力を検出する第2の検出手段と、発光素子と受光
素子の間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しな
いときの発光素子の発光時における煙監視手段からの第
3の受光出力を検出する第3の検出手段と、発光素子と
受光素子の間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在
しないときの発光素子の無発光時における煙監視手段か
らの第4の受光出力を検出する第4の検出手段と、火災
監視時に発光素子の無発光時における煙監視手段からの
第5の受光出力を検出する第5の検出手段と、第1の受
光出力、第2の受光出力、第3の受光出力、第4の受光
出力と、第3の受光出力および第4の受光出力を得たと
きの感度設定部材の煙濃度とを、または、第1の受光出
力〜第4の受光出力に基づく情報と、第3の受光出力お
よび第4の受光出力を得たときの感度設定部材の煙濃度
とを、火災監視手段が出力する煙検出出力から煙の火災
判別レベルを求めるための基礎情報データとして記憶す
る記憶手段と、煙監視手段から煙検出出力が得られたと
きに、基礎情報データと第5の受光出力とに基づいて煙
検出出力に対応する火災判別レベルを演算する演算手段
とを備えたものである。
【0011】また、請求項3の発明に係る光電式火災感
知器は、請求項1または2の発明において、第5の検出
手段が、火災監視時に周期的に第5の受光出力を検出す
るものである。
【0012】また、請求項4の発明に係る光電式火災感
知器は、請求項1〜3の発明のいずれかにおいて、第5
の検出手段が、煙監視手段の発光素子による発光の直前
または直後に第5の受光出力を検出するものである。
【0013】また、請求項5の発明に係る調整装置は、
調整器が、火災感知器から煙が存在しないときの発光素
子の発光時における煙監視手段からの第1の受光出力を
読み込む第1の読み込み手段と、火災感知器から煙が存
在しないときの発光素子の発光時における煙監視手段か
らの第2の受光出力を読み込む第2の読み込み手段と、
火災感知器から発光素子と受光素子の間に感度設定部材
が挿入され、かつ煙が存在しないときの発光素子の発光
時における煙監視手段からの第3の受光出力を読み込み
第3の読み込み手段と、火災感知器から発光素子と受光
素子の間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しな
いときの発光素子の無発光時における煙監視手段からの
第4の受光出力を読み込む第4の読み込み手段と、第1
の受光出力、第2の受光出力、第3の受光出力、第4の
受光出力と、第3の受光出力および第4の受光出力を得
たときの感度設定部材の煙濃度とを、または、第1の受
光出力〜第4の受光出力に基づく情報と、第3の受光出
力および第4の受光出力を得たときの感度設定部材の煙
濃度とを火災感知器へ送出する送出手段とを備え、火災
感知器が、煙監視手段からの第1の受光出力〜第4の受
光出力を調整器へ送出する第1〜第4の検出手段と、調
整器より送出された第1の受光出力、第2の受光出力、
第3の受光出力、第4の受光出力と、第3の受光出力お
よび第4の受光出力を得たときの感度設定部材の煙濃度
とを、または、第1の受光出力〜第4の受光出力に基づ
く情報と、第3の受光出力および第4の受光出力を得た
ときの感度設定部材の煙濃度とを受信して記憶する記憶
手段と、火災監視時に発光素子の無発光時における煙監
視手段からの第5の受光出力を検出する第5の検出手段
と、煙監視手段から煙検出出力が得られたときに、基礎
情報データと第5の受光出力とに基づいて煙検出出力に
対応する物理量または火災判別レベルを演算する演算手
段とを備えたものである。
【0014】また、請求項6の発明に係る調整装置は、
請求項5の発明において、第5の検出手段が、火災監視
時に周期的に第5の受光出力を検出するものである。
【0015】また、請求項7の発明に係る調整装置は、
請求項5または6の発明において、第5の検出手段が、
煙監視手段の発光素子による発光の直前または直後に第
5の受光出力を検出するものである。
【0016】
【作用】請求項1の発明においては、煙が存在しないと
きの発光素子の発光時および無発光時における煙監視手
段からのそれぞれ第1および第2の受光出力と、発光素
子と受光素子の間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が
存在しないときの発光素子の発光時および無発光時にお
ける煙監視手段からのそれぞれ第3および第4の受光出
力と、火災監視時に発光素子の無発光時における煙監視
手段からの第5の受光出力とを検出し、第1〜第4の受
光出力と、第3および第4の受光出力を得たときの感度
設定部材の煙濃度とを、または、第1〜第4の受光出力
に基づく情報と、第3および第4の受光出力を得たとき
の感度設定部材の煙濃度とを基礎情報データとし、この
基礎情報データと第5の受光出力とに基づいて煙検出出
力に対応する物理量を演算して求める。これにより、複
数のアナログ式の光電式火災感知器個々における暗箱の
形状のバラツキ、並びに、発光素子や受光素子の微妙な
取り付け位置のバラツキの影響を除去して、常に正確な
感度設定を行うことができ、しかも、周囲温度や外光ノ
イズ等の環境条件が変化しても、その影響を受けること
なく、確実に感度調整を行うことができる。
【0017】また、請求項2の発明においては、煙が存
在しないときの発光素子の発光時および無発光時におけ
る煙監視手段からのそれぞれ第1および第2の受光出力
と、発光素子と受光素子の間に感度設定部材が挿入さ
れ、かつ煙が存在しないときの発光素子の発光時および
無発光時における煙監視手段からのそれぞれ第3および
第4の受光出力と、火災監視時に発光素子の無発光時に
おける煙監視手段からの第5の受光出力とを検出し、第
1〜第4の受光出力と、第3および第4の受光出力を得
たときの感度設定部材の煙濃度とを、または、第1〜第
4の受光出力に基づく情報と、第3および第4の受光出
力を得たときの感度設定部材の煙濃度とを基礎情報デー
タとし、この基礎情報データと第5の受光出力とに基づ
いて煙検出出力に対応する火災判別レベルを演算して求
める。これにより、複数の通常型の光電式火災感知器個
々における暗箱の形状のバラツキ、並びに、発光素子や
受光素子の微妙な取り付け位置のバラツキの影響を除去
して、常に正確な感度設定を行うことができ、しかも、
周囲温度や外光ノイズ等の環境条件が変化しても、その
影響を受けることなく、確実に感度調整を行うことがで
きる。
【0018】また、請求項3の発明においては、第5の
検出手段により、火災監視時に周期的に第5の受光出力
を検出する。これにより、請求項1または2の発明の効
果に加えて、さらに、周囲温度や外光ノイズ等の環境条
件の変化を効率よく検出でき、感度調整の精度の向上、
ひいてはアナログ式や通常型の光電式火災感知器の信頼
性を向上できる。
【0019】また、請求項4の発明においては、第5の
検出手段により、煙監視手段の発光素子による発光の直
前または直後に第5の受光出力を検出する。これによ
り、請求項1〜3の発明の効果に加えて、さらに、感度
調整の精度の向上、アナログ式や通常型の光電式火災感
知器の信頼性を向上できる。
【0020】また、請求項5の発明においては、火災感
知器側で、煙監視手段からの第1の受光出力〜第4の受
光出力を調整器へ送出し、調整器側で、火災感知器から
のこれら第1〜第4の受光出力読み込み、そして、第1
〜第4の受光出力と、第3および第4の受光出力を得た
ときの感度設定部材の煙濃度とを、または、第1〜第4
の受光出力に基づく情報と、第3および第4の受光出力
を得たときの散乱透過板の煙濃度とを火災感知器へ送出
する。そして、火災感知器側で、調整器より送出された
第1〜第4の受光出力と、第3および第4の受光出力を
得たときの感度設定部材の煙濃度とを、または、第1〜
第4の受光出力に基づく情報と、第3および第4の受光
出力を得たときの感度設定部材の煙濃度とを基礎情報デ
ータとして記憶し、火災監視時に発光素子の無発光時に
おける煙監視手段からの第5の受光出力を検出し、煙監
視手段から煙検出出力が得られたときに、基礎情報デー
タと第5の受光出力とに基づいて煙検出出力に対応する
物理量または火災判別レベルを演算して求める。これに
より、複数のアナログ式や通常型の光電式火災感知器個
々における暗箱の形状のバラツキ、並びに、発光素子や
受光素子の微妙な取り付け位置のバラツキの影響を除去
して、常に正確な感度設定を行うことができ、しかも、
周囲温度や外光ノイズ等の環境条件が変化しても、その
影響を受けることなく、確実に感度調整を行うことがで
きる。
【0021】また、請求項6の発明においては、第5の
検出手段により、火災監視時に周期的に第5の受光出力
を検出する。これにより、請求項5の発明の効果に加え
て、さらに、周囲温度や外光ノイズ等の環境条件の変化
を効率よく検出でき、感度調整の精度の向上、ひいては
アナログ式や通常型の火災感知器の信頼性を向上でき
る。
【0022】また、請求項7の発明においては、第5の
検出手段により、煙監視手段の発光素子による発光の直
前または直後に第5の受光出力を検出する。これによ
り、請求項5または6の発明の効果に加えて、さらに、
感度調整の精度の向上、アナログ式や通常型の火災感知
器の信頼性を向上できる。
【0023】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図において、1は光電式火災感知器(以下、単に火
災感知器という)、2は後述する種々の演算処理等を行
う演算手段としてのマイクロプロセッサユニット(以
下、MPUという)、3および4はそれぞれMPU2に
接続されたデータバスおよびコントロールバスである。
【0024】5はデータバス3およびコントロールバス
4を介してMPU2に接続された記憶手段としてのリー
ドオンリメモリ(以下、ROMという)であって、この
ROM5は後述する図4〜図7に示すようなフローチャ
ートに関連したプログラム等が予め格納されている記憶
領域51と、共通アドレス、自己アドレス、種別、各種
定数等が予め格納されている記憶領域52とを含む。
【0025】6はデータバス3およびコントロールバス
4を介してMPU2に接続された電気的に書き込み・消
去が可能な、つまり、書き換え可能な不揮発性記憶手段
としてのEEPROMである。このEEPROM6に
は、感度設定部材として例えば散乱透過板の煙濃度(等
価)SD1、感度調整時の散乱透過板が挿入されず、か
つ煙が存在しない状態における後述の発光素子の発光時
の後述の受光素子の受光(検出)出力SLV1、これと
同じ状態における発光素子の無発光時の受光素子の受光
出力SLV2、煙濃度がSD1相当の散乱透過板が挿入
され、かつ煙が存在しない状態における発光素子の発光
時の受光素子の受光出力SLV3、これと同じ状態にお
ける発光素子の無発光時の受光素子の受光出力SLV
4、SLV1−SLV2すなわち発光素子の発光時に図
示しない光学室(暗室)の内壁面で生じる壁面乱反射光
によるノイズ(光)成分ΔN、SLV3−SLV4すな
わち光学室内に煙濃度SD1相当の散乱透過板を挿入し
たときの散乱透過板による散乱光の受光出力で、ノイズ
光成分が含まれていない信号光成分ΔSR、火災判別レ
ベルFL(通常型の場合)等を記憶する。なお、このE
EPROMの代わりにバックアップ電源付きのRAM等
を用いてもよい。
【0026】7はデータバス3およびコントロールバス
4を介してMPU2に接続された記憶手段としてのラン
ダムアクセスメモリ(以下、RAMという)であって、
このRAM7はMPU2が演算処理等を行う場合に使用
される作業領域71と、火災現象検出出力(受光出力)
の最新の複数回分(例えば、3秒毎に連続する3回分)
を更新記憶するための記憶領域72とを含む。
【0027】8はインタフェース(以下、IFという)
9、データバス3およびコントロールバス4を介してM
PU2に接続され、煙検出用発光素子、発光制御回路等
を有する発光部、10はIF9、データバス3およびコ
ントロールバス4を介してMPU2に接続され、煙検出
用受光素子、増幅回路等を有する受光部、11はIF
9、データバス3およびコントロールバス4を介してM
PU2に接続されると共に、受光部10に接続され、受
光部10の受光出力をサンプリングして次回の発光まで
ホールドするサンプルホールド回路、12はサンプルホ
ールド回路11とIF9の間に接続され、サンプルホー
ルド回路11の出力をアナログ信号よりディジタル信号
に変換するA/D変換回路である。
【0028】13はIF14、データバス3およびコン
トロールバス4を介してMPU2に接続され、煙検出動
作を行わせるためのタイマ割り込みを発生するタイマ、
15はIF16、データバス3およびコントロールバス
4を介してMPU2に接続され、後述の調整装置と情報
の送受信を行うための図示せずも並直列変換回路、送信
回路、受信回路および直並列変換回路等からなる送受信
部であって、この送受信部10はまた火災受信機等と接
続されているときは、火災受信機等と情報の送受信を行
う。
【0029】20は感度調整を行うための調整器、 2
1は後述する種々の演算処理等を行う演算手段としての
MPU、22および23はそれぞれMPU21に接続さ
れたデータバスおよびコントロールバスである。24は
データバス22およびコントロールバス23を介してM
PU21に接続された記憶手段としてのROMであっ
て、このROM24は後述する図8および図9に示すよ
うなフローチャートに関連したプログラム等や共通アド
レス、各種定数等が予め格納されている。
【0030】25はデータバス22およびコントロール
バス23を介してMPU21に接続された記憶手段とし
てのRAMであって、このRAM25はMPU21が演
算処理等を行う場合に使用される作業領域251と、火
災感知器1から受信するデータ(例えば、入力アドレ
ス、入力火災判別用閾値等の判別値等)や、火災感知器
1へ送出するデータ(例えば、共通アドレス、アドレス
設定命令、火災閾値設定命令、設定アドレス、設定用火
災閾値等)を一時的に記憶するための記憶領域252と
を含む。
【0031】26はIF27,データバス22およびコ
ントロールバス23を介してMPU21に接続され、後
述する散乱透過板を火災感知器1の光学部に出し入れす
る制御部、28はIF29,データバス22およびコン
トロールバス23を介してMPU21に接続され、火災
感知器1から受信したデータ等を出力する外部記憶手段
としてのプリンタであって、このプリンタ28として
は、フロッピディスク装置を用いてもよい。30はIF
31,データバス22およびコントロールバス23を介
してMPU21に接続された例えば、液晶パネル,CR
T,計数表示管,または表示灯等からなる表示部であ
る。
【0032】32はIF33、データバス22およびコ
ントロールバス23を介してMPU21に接続され、散
乱透過板の煙濃度SD1を入力したりする各種スイッチ
が設けられた入力部、34はIF35、データバス22
およびコントロールバス23を介してMPU21に接続
されると共に、火災感知器1の送受信部15に接続さ
れ、火災感知器1と情報の送受信を行うための図示せず
も並直列変換回路、送信回路、受信回路および直並列変
換回路等からなる送受信部である。
【0033】図2はこの発明の機能ブロック図であっ
て、図2(a)は火災感知器1側、図2(b)は調整器
20側をそれぞれ示している。図において、FSは少な
くとも発光素子と受光素子を有し、火災監視時に発光素
子を発光させ、そのときの受光素子の煙検出出力を出力
する散乱光式の煙監視手段、FD1は散乱透過板が挿入
されず、かつ煙が存在しないときの発光素子の発光時に
おける受光素子の第1の受光出力(SLV1)を検出す
る第1の検出手段、FD2は散乱透過板が挿入されず、
かつ煙が存在しないときの発光素子の無発光時における
受光素子の第2の受光出力(SLV2)を検出する第2
の検出手段、FD3は散乱透過板が挿入され、かつ煙が
存在しないときの発光素子の発光時における受光素子の
第3の受光出力(SLV3)を検出する第3の検出手
段、FD4は散乱透過板が挿入され、かつ煙が存在しな
いときの発光素子の無発光時における受光素子の第4の
受光出力(SLV4)を検出する第4の検出手段、FD
5は火災監視時に発光素子の無発光時における受光素子
の第5の受光出力(SLV22)を検出する第5の検出
手段である。なお、この第5の検出手段FD5は火災監
視時に周期的にまたは煙監視手段の発光素子による発光
の直前または直後に第5の受光出力を検出するものであ
る。
【0034】FMは第1の受光出力、第2の受光出力、
第3の受光出力、第4の受光出力と、第3の受光出力お
よび第4の受光出力を得たときの散乱透過板の煙濃度
(SD1)とを、または、第1〜第4の受光出力に基づ
く情報と、第3の受光出力および第4の受光出力を得た
ときの散乱透過板の煙濃度(SD1)とを、火災監視手
段が出力する煙検出出力から煙の物理量または火災判別
レベルを求めるための基礎情報データとして記憶する記
憶手段、FPは煙監視手段から煙検出出力が得られたと
きに、基礎情報データと第5の受光出力とに基づいて煙
検出出力に対応する物理量または火災判別レベル(Y
m)を演算する演算手段である。FTは第1の受光出力
〜第4の受光出力等を調整器20へ送出する送出手段で
ある。
【0035】AR1は火災感知器1に散乱透過板が挿入
されず、かつ煙が存在しないときの発光素子の発光時に
おける受光素子の第1の受光出力(SLV1)を火災感
知器1から読み込む第1の読み込み手段、AR2は火災
感知器1に散乱透過板が挿入されず、かつ煙が存在しな
いときの発光素子の無発光時における受光素子の第2の
受光出力(SLV2)を火災感知器1から読み込む第2
の読み込み手段、AR3は火災感知器1に散乱透過板が
挿入され、かつ煙が存在しないときの発光素子の発光時
における受光素子の第3の受光出力(SLV3)を火災
感知器1から読み込む第3の読み込み手段、AR4は火
災感知器1に散乱透過板が挿入され、かつ煙が存在しな
いときの発光素子の無発光時における受光素子の第4の
受光出力(SLV4)を火災感知器1から読み込む第4
の読み込み手段である。
【0036】APは火災感知器1からの第1〜第4の受
光出力を演算する演算手段、ATは第1の受光出力、第
2の受光出力、第3の受光出力、第4の受光出力と、第
3の受光出力および第4の受光出力を得たときの散乱透
過板の煙濃度とを、または、第1〜第4の受光出力に基
づく情報と、第3の受光出力および第4の受光出力を得
たときの散乱透過板の煙濃度とを火災感知器1へ送出す
る送出手段である。
【0037】なお、煙監視手段FSは火災感知器1の発
光部8、受光部10(共に図1)に対応し、第1〜第4
の検出手段FD1〜FD4は火災感知器1のサンプルホ
ールド回路11、A/D変換回路12(共に図1)に対
応し、演算手段FPは火災感知器1のMPU2(図1)
に対応し、記憶手段FMは火災感知器1のEEPROM
6(図1)に対応し、送信手段FTは火災感知器1の送
受信部15(図1)に対応する。また、第1〜第4の読
み込み手段AR1〜AR4および送出手段ATは調整器
20の送受信部34(図1)に対応し、APは調整器2
0のMPU21(図1)に対応する。
【0038】図3は火災感知器1の光学部に散乱透過板
を挿入した状態を示す図である。図において、40は火
災感知器1の本体、41は本体40に設けられ、発光部
8(図1)の発光素子42およびレンズ43を収納する
収納部、44は本体40に設けられ、受光部10(図
1)の受光素子45を収納する収納部、46は本体1の
光学台に設けられた収納溝47付きの遮光体であって、
この遮光体46によって発光素子42からの光は直接受
光素子45に入らないようになされている。48は遮光
体46に対向して本体1に設けられた収納溝49付きの
ラビリンス、50はその各端がそれぞれ収納溝47、4
9に挿入された散乱透過板である。この散乱透過板50
は発光素子42から放射される光を暗箱内に煙が侵入し
たときの状態のおいて散乱させるもので、その中にはカ
ーボン粒子等の反射粉体Pが混入されている。
【0039】次に、図1に示したこの発明の一実施例の
動作について図4〜図10を参照して説明する。なお、
以下の説明において、サムチェックコードによる受信信
号のチェックは、説明の都合上省略されている。まず、
調整器20の動作を図4および図5を参照しながら説明
する。なお、以下の動作説明における判定は全てMPU
21で行われる。ステップS1において、RAM25、
IF27,29,31、33、35等に対する初期設定
を行い、ステップS2において、火災感知器1がセット
されているかどうかを判別し、セットされていなけれ
ば、セットされるまで待機し、セットされたら、ステッ
プS3において、火災感知器1に電源を供給し、ステッ
プS4において、共通アドレスとアドレス返送命令を送
受信部34を介して火災感知器1へ送出する。次いで、
ステップS5において、火災感知器1から設定アドレス
(自己アドレス)を受信したかどうかを判別し、受信し
なければ、ステップS6において、火災感知器1への電
源供給をオフする。
【0040】一方、ステップS5で設定アドレスが受信
されると、ステップS7において、感度の設定かどうか
を判別し、感度の設定であれば、ステップS8におい
て、共通アドレスと感度設定命令を送受信部34を介し
て火災感知器1へ送出する。次いで、ステップS9にお
いて、火災感知器1における受光出力SLV1、SLV
2(図7のステップS54)の読み込み完了を受信した
かどうかを判別し、読み込み完了を受信したら、ステッ
プS10において、制御部26により散乱透過板50を
火災感知器1の発光素子42と受光素子45の間に挿入
し、ステップS11において、散乱透過板50の挿入を
表す挿入信号を送受信部34を介して火災感知器1へ送
出する。そして、火災感知器1側では、この散乱透過板
50の挿入信号を受信すると、後述するように種々の設
定データを算出する動作に入る。なお、散乱透過板50
の挿入は制御部26で自動的に挿入する代わりに、手で
挿入するようにしてもよい。
【0041】次いで、ステップS12において、入力部
32より入力された散乱透過板50の煙濃度SD1を送
受信部34を介して火災感知器1へ送出する。そして、
ステップS13において、散乱透過板50の挿入信号を
受信できなかったことによる火災感知器1からの設定不
能信号(図7のステップS56)を受信したかどうかを
判別し、受信してなければ、ステップS14において、
火災感知器1から上述の設定データを受信したかどうか
を判別し、受信したら、ステップS15において、受信
した設定アドレス(自己アドレス)と、受信した設定デ
ータを表示部30で表示し、必要に応じてプリンタ28
でプリントアウトする。
【0042】一方、ステップS9で火災感知器1におけ
る受光出力SLV1、SLV2の読み込み完了を受信し
なっかた場合、または、ステップS13で設定不能信号
を受信した場合、あるいは、ステップS14で設定デー
タを受信しなかった場合は、ステップS16において、
受信した設定アドレス(自己アドレス)と、設定不良を
表示部30で表示し、必要に応じてプリンタ28でプリ
ントアウトする。そして、ステップS15、16の動作
が終了すると、ステップS17において、制御部26に
より火災感知器1における発光素子42と受光素子45
の間の散乱透過板50を引き抜いた後ステップS6で火
災感知器1への電源の供給をオフし、ステップS2に戻
って上述の動作を繰り返す。
【0043】また、ステップ7で感度設定でないと、図
5のステップS18に進んで、感度チェックであるかど
うかを判別し、感度チェックであれば、ステップS19
において、共通アドレスと感度チェック命令を送受信部
34を介して火災感知器1へ送出する。そして、ステッ
プS20において、散乱透過板50が挿入されたかどう
かを判別し、挿入されていれば、ステップS21におい
て、散乱透過板50を挿入中であることを表す挿入信号
を受信信号が送受信部34を介して火災感知器1へ送出
する。
【0044】次いで、ステップS22において、火災感
知器1が送出したアナログレベル(図9のステップS9
2)を受信したかどうかを判別し、受信したならば、ス
テップS23において、受信した設定アドレス(自己ア
ドレス)と受信したアナログレベルを表示部30で表示
し、必要に応じてプリンタ28でプリントアウトする。
また、ステップS22で火災感知器1が送出したアナ
ログレベルを受信できなければ、ステップS24におい
て、受信した設定アドレス(自己アドレス)と感度チェ
ック不能を表示部30で表示し、必要に応じてプリンタ
28でプリントアウトする。そして、ステップS23、
24の動作が終了すると、ステップS6で火災感知器1
への電源の供給をオフし、ステップS2に戻って上述の
動作を繰り返す。また、ステップS18で感度チェック
でなければ、ステップS25において、他の処理、例え
ば状態情報返送命令の送出とこれによる検出出力の受信
処理、感度返送命令の送出とこれによる受信処理等を実
行する。
【0045】次に、火災感知器1の動作を図6〜図9を
参照しながら説明する。なお、以下の動作説明における
判定は全てMPU2で行われる。ステップS31におい
て、RAM7、IF9,14、16等に対する初期設定
を行い、ステップS32において、調整器20あるいは
火災受信機(図示せず)からの受信信号があるかどうか
を判別し、なければ、スッテプS33において、タイマ
13によるタイマ割り込みがあるかどうかを判別し、な
ければ、受信信号またはタイマ割り込みがあるまで待機
し、タイマ割り込みがあればあれば、ステップS34に
おいて、後述の煙検出処理を行って、スッテプS32に
戻る。
【0046】スッテプS32で受信信号があると、スッ
テプS35において、受信信号が調整器20あるいは火
災受信機からの呼び出し信号である自己アドレスかどう
かを判別し、自己アドレスであれば、ステップS36に
おいて、受信命令信号(例えば、種別返送命令、状態情
報返送命令、試験命令、試験結果返送命令等)を解読
し、受信命令に従った処理、例えば、命令信号が状態情
報返送命令であれば、検出出力(火災現象の物理量信
号、火災信号の有無等)を送出する等の処理を行った
後、ステップS32に戻って上述の動作を繰り返す。
【0047】ステップS35で自己アドレスでなけれ
ば、ステップS37において、受信信号が調整器20あ
るいは火災受信機からの共通アドレスであるかどうかを
判別し、共通アドレスでなければ、ステップS32に戻
って上述の動作を繰り返し、共通アドレスであれば、ス
テップS38において、感度設定命令かどうかを判別
し、感度設定命令であれば、ステップS39に進んで、
後述の感度設定処理を行う。
【0048】ステップS38で感度設定命令でないと判
別されたら、ステップS40おいて、調整器20等から
の感度返送命令かどうかを判別し、感度返送命令であれ
ば、ステップS41において、EEPROM6より受光
出力SLV1、SLV3、ノイズ(光)成分ΔN、信号
光成分ΔSR、散乱透過板の煙濃度SD1を読み出し、
送受信部15を介して調整器1へ送出し、感度返送令で
なければ、ステップ42において、感度チェック命令か
どうかを判別し、感度チェック命令でなければ、ステッ
プS36に進んで上述の動作を繰り返し、感度チェック
命令であれば、ステップ43において、後述の感度チェ
ック処理を行う。
【0049】次に、上記ステップS39における感度設
定処理の動作を図7を参照しながら詳しく説明する。ス
テップS51において、散乱透過板50が挿入されず、
かつ煙が存在しない状態における発光部8の発光素子4
2の無発光時に受光部10の受光素子45が受光した受
光出力SLV2を一旦RAM7の記憶領域72に読み込
み、ステップS52において、発光部8の発光素子42
に対して発光命令を出力し、ステップS53において、
このときの受光部10の受光素子45の受光出力、すな
わち散乱透過板50が挿入されず、かつ煙が存在しない
状態における発光部8の発光素子42の発光時に受光部
10の受光素子45が受光した受光出力SLV1を一旦
RAM7の記憶領域72に読み込み、ステップS54に
おいて、受光出力SLV1、SLV2の読み込みが完了
したことを送受信部15を介して調整器20へ送出す
る。
【0050】次いで、ステップS55において、散乱透
過板50が挿入されたかどうか、つまり、調整器20よ
り散乱透過板50の挿入信号を所定時間内に受信したか
どうかを判別し、挿入されてなければ、ステップS56
において、設定不能を表す信号を送受信部15を介して
調整器20へ送出する。一方、ステップS55で散乱透
過板50が挿入されたことが判別されると、ステップS
57において、調整器20より散乱透過板50の煙濃度
SD1を読み込み、ステップS58において、煙濃度が
SD1相当の散乱透過板50が挿入され、かつ煙が存在
しない状態における発光部8の発光素子42の無発光時
に受光部10の受光素子45が受光した受光出力SLV
4を一旦RAM7の記憶領域72に読み込み、ステップ
S59において、発光部8の発光素子42に対して発光
命令を出力し、ステップS60において、このときの受
光部10の受光素子45の受光出力、すなわち煙濃度が
SD1相当の散乱透過板50が挿入され、かつ煙が存在
しない状態における発光部8の発光素子42の発光時に
受光部10の受光素子45が受光した受光出力SLV3
を一旦RAM7の記憶領域72に読み込む。
【0051】次いで、ステップS61において、ノイズ
(光)成分ΔN(ΔN=|SLV1−SLV2|)、信
号光成分ΔSR(ΔSR=|SLV3−SLV4|)を
演算して求め、ステップS62において、受光出力SL
V1〜SLV4、ノイズ(光)成分ΔN、信号光成分Δ
SR、煙濃度SD1をEEPROM6に記憶し、ステッ
プS63において、EEPROM6より受光出力SLV
1〜SLV4、ノイズ(光)成分ΔN、信号光成分ΔS
R、煙濃度SD1を読み出し、送受信部15を介して調
整器20へ送出する。そして、ステップS56、S63
の動作を終了するとステップS32へ戻る。
【0052】次に、上記ステップS34における煙検出
処理の動作を図8を参照しながら詳しく説明する。ステ
ップS71において、火災監視時、発光部8の発光素子
42の無発光時に受光部10の受光素子45が受光した
受光出力SLV22(煙濃度Dxの煙が流入したときの
受光出力SLVmを得る直前の受光出力)を一旦RAM
7の記憶領域72に読み込み、ステップS72におい
て、発光部8の発光素子42に対して発光命令を出力
し、ステップS73において、煙濃度Dxの煙が流入し
たときの受光部10の受光素子45の受光出力SLVm
を読み込む。
【0053】次いで、ステップS74において、受光出
力SLV(SLV=|SLVm−SLV22|)を演算
し、ステップS75において、煙濃度ΔDxの煙が流入
したときの受光出力SLVmにおける信号光成分ΔSM
(ΔSM=|SLV−ΔN|)を演算し、ステップS7
6において、煙濃度Dx(Dx=(SD1/ΔSR)×
ΔSM)を演算して求める。そして、ステップS77に
おいて、煙濃度Dxをアナログレベルに変換してRAM
7の記憶領域72の所定位置に記憶してステップS32
へ戻る。
【0054】次に、上記ステップS43における感度チ
ェック処理の動作を図9を参照しながら詳しく説明す
る。ステップS81において、散乱透過板50が挿入さ
れたかどうか、つまり、調整器20より散乱透過板50
の挿入信号を受信したかどうかを判別し、挿入されてい
れば、ステップS82において、散乱透過板50が挿入
され、かつ煙が存在しない状態における発光部8の発光
素子42の無発光時に受光部10の受光素子45が受光
した受光出力SLV4cを一旦RAM7の記憶領域72
に読み込み、ステップS83において、発光部8の発光
素子42に対して発光命令を出力し、ステップS84に
おいて、このときの受光部10の受光素子45の受光出
力、すなわち散乱透過板50が挿入され、かつ煙が存在
しない状態における発光部8の発光素子42の発光時に
受光部10の受光素子45が受光した受光出力SLV3
cを一旦RAM7の記憶領域72に読み込み、ステップ
S85において、信号光成分ΔSM(ΔSM=|SLV
3c−SLV4c|)を演算して求める。
【0055】一方、ステップS81で散乱透過板50が
挿入されてないことが判別されると、ステップS86に
おいて、散乱透過板50が挿入されず、かつ煙が存在し
ない状態における発光部8の発光素子42の無発光時に
受光部10の受光素子45が受光した受光出力SLV2
cを一旦RAM7の記憶領域72に読み込み、ステップ
S87において、発光部8の発光素子42に対して発光
命令を出力し、ステップS88において、このときの受
光部10の受光素子45の受光出力、すなわち散乱透過
板50が挿入されず、かつ煙が存在しない状態における
発光部8の発光素子42の発光時に受光部10の受光素
子45が受光した受光出力SLV1cを一旦RAM7の
記憶領域72に読み込む。
【0056】次いで、ステップS89において、信号光
成分SM(SM=|SLV1c−SLV2c|)を演算
し、ステップS90において、ノイズ光成分を除いた信
号光成分ΔSM(ΔSM=SM−ΔN)を演算して求め
る。そして、ステップS91において、煙濃度Dx(D
x=(SD1/ΔSR)×ΔSM)を演算して求め、ス
テップS92において、煙濃度Dxをアナログレベルに
変換して、このアナログレベルを送受信部15を介して
調整器20へ送出してステップS32へ戻る。
【0057】図10は感度設定時と火災監視時における
受光出力SLVと煙濃度Dとの関係を示す図であって、
図10(a)は受光部10に含まれる増幅回路のオフセ
ットや発光部8および受光部10等が収納される光学室
(図示せず)の壁面やラビンスを透過して遮光しきれな
かった光による受光出力の影響を無視した場合、図10
(b)は上述のオフセット等の影響を考慮した場合のそ
れぞれ受光出力と煙の物理量特性を示している。いま、
図10(a)において、煙濃度がDxの散乱透過板50
を挿入したときの特性をYsとすると、この特性Ysは
次式で表される。
【0058】 Ys=(SLV3÷SD1)×Dx (1)
【0059】これに対し、火災監視時に煙濃度Dx相当
の煙が流入したときの特性をYmとすると、この特性Y
mは次式で表される。
【0060】 Ym=(SLV3÷SD1)×Dx+SLV1 (2)
【0061】従って、火災判別レベルを設定する場合に
は、上記(2)において、煙濃度Dxに火災判別レベル
とする所定の煙濃度を代入すれば、そのときの特性Ym
が火災判別レベルとなる。一方、煙濃度Dmの煙が流入
したときの受光出力SLVmにおける信号光成分ΔSは
次式で表される。
【0062】 ΔS=SLVm−SLV1=(SLV3÷SD1)×Dm (3)
【0063】従って、受光出力SLVmに対応する煙濃
度(煙の物理量信号)Dmは次式で求められる。
【0064】 Dm=(SD1÷SLV3)×ΔS =(SD1÷SLV3)×(|SLVm−SLV1|) (4)
【0065】また感度チェックのため、煙濃度SD2相
当の散乱透過板50を挿入したときの受光出力SLVt
における信号光成分ΔSは次式で表される。
【0066】 ΔS=SLVt (5)
【0067】故に、煙濃度SD2は次式によって求めら
れる。
【0068】 SD2=(SD1÷SLV3)×SLVt (6)
【0069】従って、増幅回路のオフセット等を無視し
た場合には、SLV1(=ΔN)、SLV3と、SLV
3に対応したSD1を用いれば、つまり、これらをEE
PROM6に予め記憶しておけば、火災判別レベルを求
めたり、火災監視時や感度チェック時における受光出力
から煙濃度(アナログ値=物理量)を知ることができ
る。 また、増幅回路のオフセット等を考慮した図10
(b)の場合における特性Ys、Ymは次式で表され
る。
【0070】 Ys={(|SLV3−SLV4|)÷SD1)}×Dx+SLV4 (7)
【0071】 Ym={(|SLV3−SLV4|)÷SD1)}×Dx+SLV1 (8)
【0072】従って、上述と同様にして、火災判別レベ
ルを設定する場合には、上記(8)式において、煙濃度
Dxに火災判別レベルとする所定の煙濃度を代入すれ
ば、そのときの特性Ymが火災判別レベルとなる。そし
て、煙濃度Dmの煙が流入したときの受光出力SLVm
における信号光成分ΔSは次式で表される。
【0073】 SLVm0=|SLVm−SLV2| (9)
【0074】但し、上記(9)式において、SLVm0
はSLVmから増幅回路のオフセット分を除いた受光出
力で、上記ステップS73(図8)の受光出力SLVに
相当する。故に、ノイズ光成分を除いた信号光成分ΔS
Mは次式で表される。
【0075】 ΔSM=SLVm0−ΔN (10)
【0076】但し、上記(10)式において、ΔN=|
SLV1−SLV2|である。従って、受光出力SLV
mに対応する煙濃度(煙の物理量信号)Dxは、基準と
なる信号光成分ΔSRをΔSR=|SLV3−SLV4
|とすると、次式で求められる。
【0077】 Dx=(SD1÷ΔSR)×ΔSM =(SD1÷ΔSR)×(|SLVm−SLV2−ΔN|) (11)
【0078】従って、増幅回路のオフセット等を考慮し
た場合には、SLV1、SLV2、SLV3、SLV4
と、SLV3、SLV4に対応したSD1、または、Δ
N、ΔSRとSD1を用いれば、つまり、これらをEE
PROM6に予め記憶しておけば、火災判別レベルを求
めたり、火災監視時や感度チェック時における受光出力
から煙濃度(アナログ値=物理量)を知ることができ
る。
【0079】ところで、光電式火災感知器は、周囲温度
や外光ノイズ等の環境条件の変動によって影響を受けや
すい回路部品を用いており、例えば、増幅回路のオフセ
ット電圧は周囲温度によって変化する。このような環境
条件の変動による影響を除去するには、火災監視時に、
煙検出のための発光の前に、受光部10から受光出力を
読み込むようにすればよい。すなわち、煙濃度Dxの煙
が流入したときの受光出力SLVmの信号光成分ΔSM
は、無発光時の受光出力(SLVmを得る直線の受光出
力)をSLV22とすると、受光出力SLVmからオフ
セット分を除いた受光出力SLVm0が次式
【0080】 SLVm0=|SLVm−SLV22| (12)
【0081】で表されるので、次式のようになる。
【0082】 ΔSM=SLVm0−ΔN (13)
【0083】但し、上記(13)式において、ΔN=|
SLV1−SLV2|である。従って、受光出力SLV
mに対応する煙濃度(煙の物理量信号)Dxは、基準と
なる信号光成分ΔSRをΔSR=|SLV3−SLV4
|とすると、次式で求められる。
【0084】 Dx=(SD1÷ΔSR)×ΔSM =(SD1÷ΔSR)×(|SLVm−SLV22−ΔN|)(14)
【0085】従って、増幅回路のオフセット等を考慮し
た場合には、SLV1、SLV2、SLV3、SLV4
と、SLV3、SLV4に対応したSD1、または、Δ
N、ΔSRとSD1を用いれば、つまり、これらをEE
PROM6に予め記憶しておけば、火災判別レベルを求
めたり、火災監視時や感度チェック時における受光出力
から煙濃度(アナログ値=物理量)を知ることができ
る。
【0086】このように、本実施例では、光電式火災感
知器の火災判別レベル、または、受光素子の検出出力対
アナログ出力値特性を、光電式火災感知器に散乱透過板
を挿入したときの発光時の受光出力、すなわち信号光成
分に、散乱透過板を挿入しないときの発光時の受光出
力、すなわちノイズ光成分を加算して求めるようにした
ので、複数の火災感知器個々における煙検出用暗箱の形
状のバラツキ、並びに、発光素子や受光素子の微妙な取
り付け位置のバラツキの影響を除去して、常に正確な感
度設定を行うことができると共に、光電式火災感知器の
周囲温度や外光ノイズ等の環境条件が変化しても、その
影響を受けることなく、確実に感度設定を行うことがで
きる。
【0087】なお、上記実施例では、調整器から、共通
アドレスと感度設定命令を受信したときに感度設定処理
(図7)を、共通アドレスと感度返送命令を受信したと
きにEEPROMに記憶されたデータの送出を、また共
通アドレスと感度チェック命令を受信したときに感度チ
ェックを行う場合について説明したが、これに限定され
ることなく、その他処理、例えば、感度設定命令、感度
返送命令、または感度チェック命令のみを受信したと
き、または、自己アドレスと共に受信したときに、各処
理を行うようにしてもよい。
【0088】また、EEPROMに記憶させるデータ
は、少なくとも受光出力SLV1、SLV3、および散
乱透過板の煙濃度SD1の3つ、または、火災判別レベ
ルFL(火災感知器が通常型の場合)、あるいは、検出
出力からアナログレベルを求めるための1つまたは複数
の検出出力対アナログレベルの対照データ(火災感知器
がアナログ式の場合)のいずれでもよい。また、火災判
別レベルFL(火災感知器が通常型の場合)、あるい
は、1つまたは複数の検出出力対アナログレベルの対照
データがEEPROMに記憶されていない場合には、E
EPROMに記憶されている受光出力SLV1、SLV
2、SLV3、SLV4と煙濃度SD1、または、受光
出力SLV1、SLV3と煙濃度SD1を用い、演算に
より火災判別レベルあるいは火災監視時の受光出力から
煙の物理量を求めればよい。
【0089】また、上記実施例では、火災感知器側で感
度設定処理等に関する演算を行う場合について説明した
が、その演算を調整器側で行い、その結果を火災感知器
側に送出してEEPROMに記憶させるようにしてもよ
い。この場合には、火災感知器は、受光出力SLV1、
SLV2、SLV3、SLV4を読み込む毎に調整器に
送出し、調整器は火災感知器から感度設定に必要なデー
タを収集したら、その収集データを用いて、当該火災感
知器の火災判別レベル(火災感知器が通常型の場合)、
あるいは、検出出力からアナログレベルを求めるための
1つまたは複数の検出出力対アナログレベルの対照デー
タ(火災感知器がアナログ式の場合)を作成し、火災感
知器に送出し、火災感知器では、調整器からデータを受
信すると、その受信したデータをEEPROMに、古い
データがあれば、それを消去した後に書き込むようにす
ればよい。
【0090】また、上記実施例では、感度設定処理の際
にSLV1〜SLV4の読み込みをそれぞれ1回ずつ行
う場合について説明したが、SLV1〜SLV4をそれ
ぞれ複数回ずつ読み込み、それぞれの平均値、それぞれ
の偏差の少ないものの平均値、あるいはそれぞれの中間
値をSLV1〜SLV4としてEEPROMに記憶させ
るようにしてもよい。なお、感度チェックの際の、SL
V1〜SLV4の読み込みの場合も同様である。このよ
うにすることにより、感度設定処理あるいは感度チェッ
ク処理の際に、例えば一時的に誘導ノイズによって受光
出力に影響を受けても、その影響を排除することができ
る。さらに、上記実施例では、火災監視時における無発
光時の受光出力SLV22の読み込みを発光素子の発光
直前毎、すなわち発光と発光との間に行うようにした
が、例えば1分毎、1時間毎というように所定時間間隔
で行うようにしてもよい。
【0091】次に、感度調整を感度設定部材として煙
(例えば濾紙の煙、パラフィンの蒸気等)、透明な板に
金属粉を混入した反射版、あるいは例えば針状の金属片
からなる設定棒を用いて行った場合について、図11を
参照して説明する。SLV11は感度設定時に煙が存在
しない状態における発光素子42の発光時の後述の受光
素子45の受光出力、SLV21は感度設定時に煙が存
在しない状態における発光素子42の無発光時の受光素
子45の受光出力である。また、SLV31は感度設定
時に煙濃度がD1の煙が存在する状態における発光素子
42の発光時の受光素子45の受光出力、SLV41は
感度設定時に煙濃度がD1の煙が存在する状態における
発光素子42の無発光時の受光素子45の受光出力、S
LVmは煙濃度がDxの煙が存在する状態における発光
素子42の発光時の受光素子45の受光出力である。
【0092】この図11における受光出力SLV11、
SLV21、SLV31、SLV1、煙濃度D1との関
係から得られる特性Ymは次式で表される。
【0093】 Ym={(|SLV31−SLV41−SLV11+SLV21|)÷D1| )}×Dx+SLV11−SLV21+SLV41 (15)
【0094】この(15)式は上記(8)式に対応す
る。従って、上述と同様にして、火災判別レベルを設定
する場合には、上記(15)式において、煙濃度Dxに
火災判別レベルとする所定の煙濃度を代入すれば、その
ときの特性Ymが火災判別レベルとなる。一方、煙濃度
Dmの煙が流入したときの受光出力SLVmにおける信
号光成分ΔSは次式で表される。
【0095】 SLVm0=|SLVm−SLV21| (16)
【0096】但し、上記(16)式において、SLVm
0はSLVmから増幅回路のオフセット分を除いた受光
出力である。故に、ノイズ光成分ΔN1を除いた信号光
成分ΔSMは次式で表される。
【0097】 ΔSM=SLVm0−ΔN1 (17)
【0098】但し、上記(17)式において、ΔN1=
|SLV11−SLV2|である。従って、受光出力S
LVmに対応する煙濃度(煙の物理量信号)Dxは、基
準となる信号光成分ΔSRをΔSR=(ΔS1)=|S
LV31−SLV41|とすると、次式で求められる。
【0099】 Dx=(D1÷ΔSR)×ΔSM =(D1÷ΔSR)×(|SLVm−SLV21−ΔN1|) =(D1÷ΔSR)×(|SLVm−SLV11 (18) 上記(16)式〜(18)式は上記(9)式〜(11)
式に対応する。
【0100】従って、増幅回路のオフセット等を考慮し
た場合には、上述と同様に、SLV11、SLV21、
SLV31、SLV41と、SLV31、SLV41に
対応したD1、または、ΔN1、ΔSRとD1を用いれ
ば、つまり、これらをEEPROM6に予め記憶してお
けば、火災判別レベルを求めたり、火災監視時や感度チ
ェック時における受光出力から煙濃度(アナログ値=物
理量)を知ることができる。
【0101】ところで、光電式火災感知器は、上述のよ
うに、周囲温度や外光ノイズ等の環境条件の変動によっ
て影響を受けやすく、このような環境条件の変動による
影響を除去するには、火災監視時に、煙検出のための発
光の直前毎に、あるいは、周期的に(例えば30分毎、
1時間毎または半日毎等)発光素子42が発光していな
いときの受光出力SLV22(オフセット分)を読み込
み、補正するようにすればよい。すなわち、煙濃度Dx
の煙が流入したときの受光出力SLVmの信号光成分Δ
SMは、受光出力SLVmからオフセット分を除いた受
光出力SLVm0が次式
【0102】 SLVm0=|SLVm−SLV22| (19)
【0103】で表されるので、次式のようになる。
【0104】 ΔSM=SLVm0−ΔN1 (20)
【0105】従って、受光出力SLVmに対応する煙濃
度(煙の物理量信号)Dxは、基準となる信号光成分Δ
SRをΔSR=|SLV3−SLV4|とすると、次式
で求められる。
【0106】 Dx=(D1÷ΔSR)×ΔSM =(D1÷ΔSR)×(|SLVm−SLV22−ΔN1|)(21)
【0107】また、火災判別レベルを設定する場合に
は、上記(21)式において、煙濃度Dxに火災判別レ
ベルとする所定の煙濃度を代入すれば、そのときのSL
Vmまたはこれに対応する値が火災判別レベルとなる。
なお、上記(19)式〜(21)式は上記(12)式〜
(14)式とそれぞれ対応する。従って、増幅回路のオ
フセット等を考慮した場合には、上述と同様に、SLV
11、SLV21、SLV31、SLV41と、SLV
31、SLV41に対応したD1、または、ΔN1、Δ
SRとD1を用いれば、つまり、これらをEEPROM
6に予め記憶しておけば、火災判別レベルを求めたり、
火災監視時や感度チェック時における受光出力から煙濃
度(アナログ値=物理量)を知ることができる。
【0108】なお、上述の説明では、感度設定に濾紙の
煙あるいはパラフィンの蒸気等の設定用煙を用いた場合
について説明したが、設定用煙の代わりに、暗箱内の所
定位置にセットしたときに(相当)煙濃度が判明してい
る、透明な合成樹脂の板に煙の代わりに金属粉等の光反
射体を混入した光散乱板や、例えば針状の金属片や板状
の反射板等の設定棒を用いた場合でも、上記(15)式
〜(21)式は同様に成立する。
【0109】次に、この場合の火災感知器の感度設定動
作、並びに火災監視動作を、図4〜8を参照しながら説
明する。なお、ここでは、感度設定は設定用の煙を用い
た場合について説明するが、光散乱板や設定棒を用いた
場合も同様である。
【0110】感度設定時には、例えば感度設定用の煙試
験箱(図示せず)に火災感知器1を入れ、まず感度設定
器(図示せず)の命令(図4のステップS7、S8の動
作に相当)により、火災感知器1は、試験箱内に煙が存
在しない状態における発光部8の発光素子42の無発光
時に受光部10の受光素子45が受光した受光出力SL
V21を読み込むと共に、発光部8の発光素子42を発
光させてそのときの受光部10の受光素子45の受光出
力SLV11を読み込み、RAM7の記憶領域72に記
憶し、感度設定器に読み込み完了を送出する。
【0111】次に、煙試験箱内に、例えば濾紙を燃やし
て煙を発生させ、あるいはパラフィンの蒸気を注入する
(図4のステップS9、S10の動作に相当)。そし
て、感度設定器は、煙試験箱内の煙濃度計(図示せず)
から煙濃度D1を読み込むと共に、その煙濃度1と煙検
出命令を火災感知器1へ送出する(図4のステップS1
1、S12の動作に相当)。火災感知器1は、感度設定
器からの命令により、発光素子42を発光させ、試験箱
内に煙が存在する状態における受光部10の受光素子4
5が受光した受光出力SLV31を読み込み、続いて、
試験箱内に煙のある状態における発光部8の発光素子4
2の無発光時の受光部10の受光素子45の受光出力S
LV41を読み込み、受光出力SLV31、SLV41
と感度設定器から受信した煙濃度D1をRAM7の記憶
領域72に記憶する(図7のステップS57、S60の
動作に相当)。
【0112】なお、SLV11、SLV21を読み込む
のは、発光素子42の発光時に暗箱の内壁面で生じる壁
面乱反射光によるノイズ光成分ΔN1(ΔN1=|SL
V11−SLV21|)を求めるためであり、SLV3
1、SLV41を読み込むのは、暗箱内に煙濃度D1の
煙が入ったときのノイズ光成分が含まれていない信号成
分ΔS1(ΔS1(=ΔSR)=|SLV31−SLV
41−ΔN1|)を求めるためである。また、SLV2
1とSLV41を読み込むのは、両者の読み込み時刻が
異なり、その間の温度変化等の環境条件の影響を除去す
るためである。
【0113】火災感知器1は、火災監視時や感度チェッ
ク時に煙濃度(アナログ量=物理量)あるいは火災判別
レベルを求めるための上記(21)式に使用する受光出
力SLV11、SLV21、SLV31、SLV41と
煙濃度D1、または、ΔN1(ΔN1=|SLV11−
SLV21|)、ΔSR(=|SLV31−SLV41
−ΔN1|)と煙濃度D1をEEPROM6に記憶させ
るとともに、これらのデータを感度設定器に出力する
(図7のステップS61〜S63の動作に相当)。な
お、EEPROM6にΔN、ΔSRとD1を記憶させる
場合には、火災感知器1が読み込んだ受光出力SLV1
1、SLV21、SLV31、SLV41を感度設定器
に出力し、感度設定器がΔN、ΔSRを演算し、その演
算結果と煙濃度1を火災感知器1に出力してEEPRO
M6に記憶させるようにしてもよい。
【0114】火災監視時には、火災感知器1は、例えば
3秒毎にタイマ13から出力されるタイマ割り込みによ
り(図6のステップS33の動作に相当)、まず無発光
時の受光出力SLV22を読み込んだ後、発光素子42
を発光させてそのときの受光出力SLVmを読み込む
(図6のステップS71〜S73の動作に相当)。そし
て読み込んだSLVm、SLV22とEEPROM6に
感度設定時に記憶したデータに基づいて式(16)と式
(17)によりΔSMを演算し、式(18)に基づいて
火災感知器1がアナログ式の場合には、式(18)に基
づいてSLVmに対する煙濃度xを演算して記憶し、火
災感知器1が火災信号を出力する通常型の場合には、式
(18)に基づいて火災判別すべき煙濃度Dth(=D
x)に対する火災判別レベルSLVth(=SLVm)
を演算し、先に読み込んだ現在の受光出力SLVmがS
LVthに達しているか否かを判別してその判別結果を
記憶する(図8のステップS74〜S77の動作に相
当)。そして、火災感知器1は、図示しない火災受信機
等の受信部から呼び出しを受け、状態情報返送命令を受
信すると、RAM7の記憶領域72に一時的に記憶して
いる煙濃度Dxあるいは火災判別結果を読み出し、受信
部へ送出する。
【0115】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、発光素子と受光素子を有し、火災監視時に発光素子
を発光させ、そのときの受光素子の受光出力を煙検出出
力として出力する煙監視手段と、煙が存在しないときの
発光素子の発光時における煙監視手段からの第1の受光
出力を検出する第1の検出手段と、煙が存在しないとき
の発光素子の無発光時における煙監視手段からの第2の
受光出力を検出する第2の検出手段と、発光素子と受光
素子の間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しな
いときの発光素子の発光時における煙監視手段からの第
3の受光出力を検出する第3の検出手段と、発光素子と
受光素子の間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在
しないときの発光素子の無発光時における煙監視手段か
らの第4の受光出力を検出する第4の検出手段と、火災
監視時に発光素子の無発光時における煙監視手段からの
第5の受光出力を検出する第5の検出手段と、第1の受
光出力、第2の受光出力、第3の受光出力、第4の受光
出力と、第3の受光出力および第4の受光出力を得たと
きの散乱透過板の煙濃度とを、または、第1の受光出力
〜第4の受光出力に基づく情報と、第3の受光出力およ
び第4の受光出力を得たときの感度設定部材の煙濃度と
を、煙監視手段が出力する煙検出出力から煙の物理量を
求めるための基礎情報データとして記憶する記憶手段
と、煙監視手段から煙検出出力が得られたときに、基礎
情報データと第5の受光出力とに基づいて煙検出出力に
対応する物理量を演算する演算手段とを備えたので、複
数のアナログ式の光電式火災感知器個々における暗箱の
形状のバラツキ、並びに、発光素子や受光素子の微妙な
取り付け位置のバラツキの影響を除去して、常に正確な
感度設定を行うことができ、しかも、周囲温度や外光ノ
イズ等の環境条件が変化しても、その影響を受けること
なく、確実に感度調整を行うことができ、以て、アナロ
グ式の光電式火災感知器の信頼性を向上できるという効
果がある。
【0116】また、請求項2の発明によれば、発光素子
と受光素子を有し、火災監視時に発光素子を発光させ、
そのときの受光素子からの受光出力を火災判別レベルと
比較し、この比較結果に基づいて火災の有無を判別する
煙監視手段と、煙が存在しないときの発光素子の発光時
における煙監視手段からの第1の受光出力を検出する第
1の検出手段と、煙が存在しないときの発光素子の無発
光時における煙監視手段からの第2の受光出力を検出す
る第2の検出手段と、発光素子と受光素子の間に感度設
定部材が挿入され、かつ煙が存在しないときの発光素子
の発光時における煙監視手段からの第3の受光出力を検
出する第3の検出手段と、発光素子と受光素子の間に感
度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しないときの発光
素子の無発光時における煙監視手段からの第4の受光出
力を検出する第4の検出手段と、火災監視時に発光素子
の無発光時における煙監視手段からの第5の受光出力を
検出する第5の検出手段と、第1の受光出力、第2の受
光出力、第3の受光出力、第4の受光出力と、第3の受
光出力および第4の受光出力を得たときの感度設定部材
の煙濃度とを、または、第1の受光出力〜第4の受光出
力に基づく情報と、第3の受光出力および第4の受光出
力を得たときの感度設定部材の煙濃度とを、火災監視手
段が出力する煙検出出力から煙の火災判別レベルを求め
るための基礎情報データとして記憶する記憶手段と、煙
監視手段から煙検出出力が得られたときに、基礎情報デ
ータと第5の受光出力とに基づいて煙検出出力に対応す
る火災判別レベルを演算する演算手段とを備えたので、
複数の通常型の光電式火災感知器個々における暗箱の形
状のバラツキ、並びに、発光素子や受光素子の微妙な取
り付け位置のバラツキの影響を除去して、常に正確な感
度設定を行うことができ、しかも、周囲温度や外光ノイ
ズ等の環境条件が変化しても、その影響を受けることな
く、確実に感度調整を行うことができ、以て、通常型の
光電式火災感知器の信頼性を向上できるという効果があ
る。
【0117】また、請求項3の発明によれば、請求項1
または2の発明において、第5の検出手段が、火災監視
時に周期的に第5の受光出力を検出するので、請求項1
または2の発明の効果に加えて、さらに、周囲温度や外
光ノイズ等の環境条件の変化を効率よく検出でき、感度
調整の精度の向上、ひいてはアナログ式や通常型の光電
式火災感知器の信頼性を向上できるという効果がある。
【0118】また、請求項4の発明によれば、請求項1
または2の発明において、第5の検出手段が、煙監視手
段の発光素子による発光の直前または直後に第5の受光
出力を検出するので、請求項1〜3の発明の効果に加え
て、さらに、感度調整の精度の向上、アナログ式や通常
型の光電式火災感知器の信頼性を向上できるという効果
がある。
【0119】また、請求項5の発明によれば、調整器
が、火災感知器から煙が存在しないときの発光素子の発
光時における煙監視手段からの第1の受光出力を読み込
む第1の読み込み手段と、火災感知器から煙が存在しな
いときの発光素子の発光時における煙監視手段からの第
2の受光出力を読み込む第2の読み込み手段と、火災感
知器から発光素子と受光素子の間に感度設定部材が挿入
され、かつ煙が存在しないときの発光素子の発光時にお
ける煙監視手段からの第3の受光出力を読み込み第3の
読み込み手段と、火災感知器から発光素子と受光素子の
間に感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しないとき
の発光素子の無発光時における煙監視手段からの第4の
受光出力を読み込む第4の読み込み手段と、第1の受光
出力、第2の受光出力、第3の受光出力、第4の受光出
力と、第3の受光出力および第4の受光出力を得たとき
の散乱透過板の煙濃度とを、または、第1の受光出力〜
第4の受光出力に基づく情報と、第3の受光出力および
第4の受光出力を得たときの感度設定部材の煙濃度とを
火災感知器へ送出する送出手段とを備え、火災感知器
が、煙監視手段からの第1の受光出力〜第4の受光出力
を調整器へ送出する第1〜第4の検出手段と、調整器よ
り送出された第1の受光出力、第2の受光出力、第3の
受光出力、第4の受光出力と、第3の受光出力および第
4の受光出力を得たときの感度設定部材の煙濃度とを、
または、第1の受光出力〜第4の受光出力に基づく情報
と、第3の受光出力および第4の受光出力を得たときの
感度設定部材の煙濃度とを受信して記憶する記憶手段
と、火災監視時に発光素子の無発光時における煙監視手
段からの第5の受光出力を検出する第5の検出手段と、
煙監視手段から煙検出出力が得られたときに、基礎情報
データと第5の受光出力とに基づいて煙検出出力に対応
する物理量または火災判別レベルを演算する演算手段と
を備えたので、複数のアナログ式や通常型の光電式火災
感知器個々における暗箱の形状のバラツキ、並びに、発
光素子や受光素子の微妙な取り付け位置のバラツキの影
響を除去して、常に正確な感度設定を行うことができ、
しかも、周囲温度や外光ノイズ等の環境条件が変化して
も、その影響を受けることなく、確実に感度調整を行う
ことができ、以て、アナログ式や通常型の光電式火災感
知器の信頼性を向上できるという効果がある。
【0120】また、請求項6の発明によれば、請求項5
の発明において、第5の検出手段が、火災監視時に周期
的に第5の受光出力を検出するので、請求項5の発明の
効果に加えて、さらに、周囲温度や外光ノイズ等の環境
条件の変化を効率よく検出でき、感度調整の精度の向
上、ひいてはアナログ式や通常型の光電式火災感知器の
信頼性を向上できるという効果がある。
【0121】また、請求項7の発明によれば、請求項5
または6の発明において、第5の検出手段が、煙監視手
段の発光素子による発光の直前または直後に第5の受光
出力を検出するので、請求項5または6の発明の効果に
加えて、さらに、感度調整の精度の向上、アナログ式や
通常型の光電式火災感知器の信頼性を向上できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】この発明の機能ブロック図である。
【図3】図1の火災感知器の光学部に散乱透過板を挿入
した状態を示す図である。
【図4】図1の設定器の動作説明に供するためのフロー
チャートである。
【図5】図1の設定器の動作説明に供するためのフロー
チャートである。
【図6】図1の火災感知器の動作説明に供するためのフ
ローチャートである。
【図7】図1の火災感知器の動作説明に供するためのフ
ローチャートである。
【図8】図1の火災感知器の動作説明に供するためのフ
ローチャートである。
【図9】図1の火災感知器の動作説明に供するためのフ
ローチャートである。
【図10】この発明の一実施例による感度設定時と火災
監視時における受光出力と煙濃度の関係を説明するため
の図である。
【図11】この発明の一実施例による感度設定時と火災
監視時における受光出力と煙濃度の関係を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 光電式火災感知器 2、21 マイクロプロセッサユニット(MPU) 5、24 リードオンリメモリ(ROM) 6 EEPROM 7、25 ランダムアクセスメモリ(RAM) 8 発光部 10 受光部 11 サンプルホールド回路 12 A/D変換回路 13 タイマ 15、34 送受信部 20 設定器 26 制御部 32 入力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−303691(JP,A) 特開 昭61−247918(JP,A) 特開 平6−138031(JP,A) 特開 平1−213794(JP,A) 特開 昭56−22932(JP,A) 特開 平5−174267(JP,A) 実開 昭61−33192(JP,U) 実開 昭63−188797(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/00 - 17/12 G08B 29/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子と受光素子を有し、火災監視時
    に上記発光素子を発光させ、そのときの上記受光素子の
    受光出力を煙検出出力として出力する煙監視手段と、 煙が存在しないときの上記発光素子の発光時における上
    記煙監視手段からの第1の受光出力を検出する第1の検
    出手段と、 煙が存在しないときの上記発光素子の無発光時における
    上記煙監視手段からの第2の受光出力を検出する第2の
    検出手段と、 上記発光素子と上記受光素子の間に感度設定部材が挿入
    され、かつ煙が存在しないときの上記発光素子の発光時
    における上記煙監視手段からの第3の受光出力を検出す
    る第3の検出手段と、 上記発光素子と上記受光素子の間に上記感度設定部材が
    挿入され、かつ煙が存在しないときの上記発光素子の無
    発光時における上記煙監視手段からの第4の受光出力を
    検出する第4の検出手段と、 火災監視時に上記発光素子の無発光時における上記煙監
    視手段からの第5の受光出力を検出する第5の検出手段
    と、 上記第1の受光出力、上記第2の受光出力、上記第3の
    受光出力、上記第4の受光出力と、上記第3の受光出力
    および上記第4の受光出力を得たときの上記感度設定部
    材の煙濃度とを、または、上記第1の受光出力〜上記第
    4の受光出力に基づく情報と、上記第3の受光出力およ
    び上記第4の受光出力を得たときの上記散乱透過板の煙
    濃度とを、上記煙監視手段が出力する煙検出出力から煙
    の物理量を求めるための基礎情報データとして記憶する
    記憶手段と、 煙監視手段から煙検出出力が得られたときに、上記基礎
    情報データと上記第5の受光出力とに基づいて煙検出出
    力に対応する物理量を演算する演算手段とを備えたこと
    を特徴とする光電式火災感知器。
  2. 【請求項2】 発光素子と受光素子を有し、火災監視時
    に上記発光素子を発光させ、そのときの上記受光素子か
    らの受光出力を火災判別レベルと比較し、該比較結果に
    基づいて火災の有無を判別する煙監視手段と、 煙が存在しないときの上記発光素子の発光時における上
    記煙監視手段からの第1の受光出力を検出する第1の検
    出手段と、 煙が存在しないときの上記発光素子の無発光時における
    上記煙監視手段からの第2の受光出力を検出する第2の
    検出手段と、 上記発光素子と上記受光素子の間に感度設定部材が挿入
    され、かつ煙が存在しないときの上記発光素子の発光時
    における上記煙監視手段からの第3の受光出力を検出す
    る第3の検出手段と、 上記発光素子と上記受光素子の間に上記感度設定部材が
    挿入され、かつ煙が存在しないときの上記発光素子の無
    発光時における上記煙監視手段からの第4の受光出力を
    検出する第4の検出手段と、 火災監視時に上記発光素子の無発光時における上記煙監
    視手段からの第5の受光出力を検出する第5の検出手段
    と、 上記第1の受光出力、上記第2の受光出力、上記第3の
    受光出力、上記第4の受光出力と、上記第3の受光出力
    および上記第4の受光出力を得たときの上記感度設定部
    材の煙濃度とを、または、上記第1の受光出力〜上記第
    4の受光出力に基づく情報と、上記第3の受光出力およ
    び上記第4の受光出力を得たときの上記感度設定部材の
    煙濃度とを、上記煙監視手段が出力する煙検出出力から
    煙の火災判別レベルを求めるための基礎情報データとし
    て記憶する記憶手段と、 煙監視手段から煙検出出力が得られたときに、上記基礎
    情報データと上記第5の受光出力とに基づいて煙検出出
    力に対応する上記火災判別レベルを演算する演算手段と
    を備えたことを特徴とする光電式火災感知器。
  3. 【請求項3】 第5の検出手段は、火災監視時に周期的
    に第5の受光出力を検出する請求項1または2記載の火
    災感知器。
  4. 【請求項4】 第5の検出手段は、煙監視手段の発光素
    子による発光の直前または直後に第5の受光出力を検出
    する請求項1〜3のいずれかに記載の火災感知器。
  5. 【請求項5】 発光素子と受光素子を有する煙監視手段
    からの受光出力に基づいて煙の物理量信号を出力か、ま
    たは、上記煙監視手段からの受光出力が火災判別レベル
    に達したときに火災信号を出力する光電式火災感知器
    と、この光電式火災感知器の感度調整を感度設定部材を
    用いて行う調整器とを備えた調整装置において、 上記調整器は、 上記火災感知器から煙が存在しないときの上記発光素子
    の発光時における上記煙監視手段からの第1の受光出力
    を読み込む第1の読み込み手段と、 上記火災感知器から煙が存在しないときの上記発光素子
    の発光時における上記煙監視手段からの第2の受光出力
    を読み込む第2の読み込み手段と、 上記火災感知器から上記発光素子と上記受光素子の間に
    感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しないときの上
    記発光素子の発光時における上記煙監視手段からの第3
    の受光出力を読み込む第3の読み込み手段と、 上記火災感知器から上記発光素子と上記受光素子の間に
    上記感度設定部材が挿入され、かつ煙が存在しないとき
    の上記発光素子の無発光時における上記煙監視手段から
    の第4の受光出力を読み込む第4の読み込み手段と、 上記第1の受光出力、上記第2の受光出力、上記第3の
    受光出力、上記第4の受光出力と、上記第3の受光出力
    および上記第4の受光出力を得たときの上記感度設定部
    材の煙濃度とを、または、上記第1の受光出力〜上記第
    4の受光出力に基づく情報と、上記第3の受光出力およ
    び上記第4の受光出力を得たときの上記感度設定部材の
    煙濃度とを上記火災感知器へ送出する送出手段とを備
    え、 上記火災感知器は、 上記煙監視手段からの上記第1の受光出力〜上記第4の
    受光出力を上記調整器へ送出する第1〜第4の検出手段
    と、 上記調整器より送出された上記第1の受光出力、上記第
    2の受光出力、上記第3の受光出力、上記第4の受光出
    力と、上記第3の受光出力および上記第4の受光出力を
    得たときの上記感度設定部材の煙濃度とを、または、上
    記第1の受光出力〜上記第4の受光出力に基づく情報
    と、上記第3の受光出力および上記第4の受光出力を得
    たときの上記感度設定部材の煙濃度とを受信して記憶す
    る記憶手段と、 火災監視時に上記発光素子の無発光時
    における上記煙監視手段からの第5の受光出力を検出す
    る第5の検出手段と、 上記煙監視手段から煙検出出力が得られたときに、上記
    基礎情報データと上記第5の受光出力とに基づいて煙検
    出出力に対応する物理量または火災判別レベルを演算す
    る演算手段とを備えたことを特徴とする調整装置。
  6. 【請求項6】 第5の検出手段は、火災監視時に周期的
    に第5の受光出力を検出する請求項5記載の調整装置。
  7. 【請求項7】 第5の検出手段は、煙監視手段の発光素
    子による発光の直前または直後に第5の受光出力を検出
    する請求項5または6記載の調整装置。
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