JP3305126B2 - 光電式煙火災感知器の感度調整方法およびその装置 - Google Patents

光電式煙火災感知器の感度調整方法およびその装置

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JP3305126B2
JP3305126B2 JP19908394A JP19908394A JP3305126B2 JP 3305126 B2 JP3305126 B2 JP 3305126B2 JP 19908394 A JP19908394 A JP 19908394A JP 19908394 A JP19908394 A JP 19908394A JP 3305126 B2 JP3305126 B2 JP 3305126B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電式煙火災感知器の
感度設定を行う場合、ノイズレベルの影響を全く受けず
に、火災判別値を設定することができる光電式煙火災感
知器の感度調整方法およびその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光電式煙火災感知器は、暗箱内
に、煙室と、発光素子と、受光素子とを有し、また、そ
の受光素子の出力信号を増幅する増幅器を有している。
この増幅器には、その増幅率を決定する増幅率決定用可
変抵抗が設けられ、光電式煙火災感知器の感度を調整す
る場合、火災判別値に合わせて増幅率決定用可変抵抗の
値を設定する。
【0003】つまり、増幅器の出力レベルを所定の閾値
と比較し、閾値よりも増幅器の出力レベルが高ければ火
災であると判断するが、上記閾値を固定の値にして、増
幅率を調整することによって火災判別値を変えるように
し、この場合、火災判別値を第1種火災判別値(煙濃度
が5%/mで火災検出する火災判別値)のように火災判
別値を小さく設定するには、煙火災感知器の増幅器の増
幅率を上げる必要があり、逆に、火災判別値を第3種火
災判別値(煙濃度が15%/mで火災検出する火災判別
値)のように火災判別値を大きく設定するには、煙火災
感知器の増幅器の増幅率を下げる必要があり、このよう
に、火災判別値に合わせて増幅率決定用可変抵抗の値を
設定する。
【0004】この場合、その増幅率決定用抵抗値を人が
手で操作することによって、火災判別値を所望の値に設
定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
ように、光電式煙火災感知器の感度を調整する場合、増
幅率決定用抵抗値を人が手で操作すると、その操作が煩
雑であり、また、その感度設定に時間が長くかかるとい
う問題がある。
【0006】本発明は、光電式煙火災感知器の感度を調
整する場合、その感度調整操作が容易であり、また、そ
の感度設定を短時間で終了することができる光電式煙火
災感知器の感度調整方法およびその装置を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、通常検出すべ
き煙濃度の範囲でA/Dコンバータが飽和しないゲイン
である最適ゲインを上記増幅器に設定し、透明の樹脂板
等にカーボン粒子等を所定%浮遊させた散乱透過板を暗
箱内に存在させたときに得られる増幅器の出力値に基づ
いて、火災判別値を算出し、この算出された火災判別値
を光電式煙火災感知器内のメモリに格納するものであ
る。
【0008】
【作用】本発明は、通常検出すべき煙濃度の範囲でA/
Dコンバータが飽和しないゲインである最適ゲインを増
幅器に設定し、透明の樹脂板にカーボン粒子を所定%浮
遊させた散乱透過板を暗箱内に存在させたときに得られ
る増幅器の出力値に基づいて、火災判別値を算出し、こ
の算出された火災判別値を光電式煙火災感知器内のメモ
リに格納するので、光電式煙火災感知器の感度を調整す
る場合、煙を確実に検出できる範囲において、その感度
調整操作が容易であり、また、その感度設定を短時間で
終了することができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である光電式煙火
災感知器1における暗箱30内を示す図である。
【0010】この暗箱30には、発光素子10と受光素
子20とラビリンス31と遮光体32とが設けられ、煙
室34が形成されている。ラビリンス31、遮光体32
には散乱透過板40を収納する収納溝33が設けられ、
散乱透過板40は、カーボン粒子等の反射粉体41を浮
遊させたもので、発光素子10と受光素子20との間
に、煙室34を二分するように設置されるものである。
【0011】次に、散乱透過板40について説明する。
散乱透過板40は、煙火災感知器1の感度設定を行うと
きに暗箱30内に設置されるものであり、透明等の光を
透過する樹脂板にカーボン粒子(黒色)を数%浮遊させ
たものであり、一見、黒色である。この散乱透過板40
を暗箱30内に設置すると、発光素子10が放射する光
をその散乱透過板40の内部で散乱させ、散乱透過板4
0に入射して内部を散乱した光のうちのわずかな光のみ
を透過させ、この透過した光を受光素子20が検出す
る。散乱透過板40を透過した光は、暗箱30内に煙が
存在した場合にその煙による散乱光と同様に、受光素子
20に作用する。
【0012】通常、暗箱30内にはラビリンス31が適
宜設けられ、発光素子10で発生した光がこのラビリン
ス31によって散乱、吸収されることによって、その光
が受光素子20に到達しないようにしているが、受光素
子20に光が全く到達しないのではなく、ある程度の光
がノイズ光として、受光素子20に到達する。つまり、
暗箱30内に煙が全く存在しなければ、煙による散乱が
なく、しかも受光素子20へ向う光がラビリンス31に
よって理想的には完全になくなるのであるが、実際に
は、暗箱30内に煙が全く存在しない状態でも、ラビリ
ンス31による散乱光が僅かに受光素子20に到達し、
この到達した光がノイズ光である。
【0013】ところが、散乱透過板40を暗箱30内に
設置すると、ノイズ光の存在を無視することができ、ノ
イズ光を考慮する必要がない。これは、たとえば煙濃度
として3.9(%/m)に相当する散乱透過板40を暗
箱30内に設置すると、発光素子10で発生した光は、
その99.99%以上が散乱透過板40によって透過を
阻止され、これと同時に、散乱透過板40が存在しなか
ったら受光素子20に到達するであろうノイズ光もその
99.99%以上が透過を阻止されるので、受光素子2
0に到達するノイズ光は極めて微量になり、実際上は、
受光素子20がノイズ光を受光しなかったと同じと考え
られるためである。
【0014】なお、散乱透過板40において、透明の樹
脂板の代わりに他の透過体を使用してもよく、また、カ
ーボン粒子の代わりに、煙の粒子に相当する他の反射粉
体を使用してもよい。
【0015】図2は、上記実施例である光電式煙火災感
知器1と感度設定器50との関係を示す図である。
【0016】光電式煙火災感知器1は、発光素子10
と、これを制御する発光制御回路11と、受光素子20
と、この受光素子20の出力信号を増幅する増幅器21
と、この増幅器21のゲイン(増幅率)を調整する可変
抵抗器22と、サンプルホールド回路21Sと、サンプ
ルホールド回路21Sの出力信号をデジタル信号に変換
するA/Dコンバータ23と、マイクロコンピュータ2
4と、EEPROM25と、感度設定器50との間、ま
たは図示しない火災受信機との間で信号を送受信する送
受信回路26とを有する。
【0017】つまり、光電式煙火災感知器1は、発光素
子10で発光した光が暗箱30内の煙で散乱し、この散
乱した光を受光素子20が検出し、受光素子20の出力
信号を増幅器21で増幅し、この増幅器21の出力信号
をA/Dコンバータ23でデジタル信号に変換し、光電
式煙火災感知器1の外部に出力し、また、増幅器21の
ゲインを調整することが可能な火災感知器である。
【0018】なお、図2においては、増幅器21のゲイ
ンを調整するものとして1つの可変抵抗器22を代表的
に記載してあるが、実際には、複数の固定抵抗が並列に
接続され、これら並列に接続されている抵抗と直列にそ
れぞれトランジスタが接続され、これらトランジスタを
オンすることによって、上記並列回路の合成抵抗値を小
さくし、逆に、トランジスタをオフすることによって、
上記並列回路の合成抵抗値を大きくするようにし、トラ
ンジスタのオン、オフをマイクロコンピュータ23が制
御している。つまり、上記複数の抵抗とこれらに接続さ
れている少なくとも1つのトランジスタとによって、増
幅器21のゲインを調整するゲイン調整回路を形成して
いる。また、複数の抵抗を直列接続した直列回路を設
け、これら抵抗の1つ1つと並列にトランジスタを接続
し、このトランジスタをオン、オフすることによって、
上記直列回路の合成抵抗値を調整するようにし、この回
路によって、増幅器21のゲインを調整するゲイン調整
回路を形成するようにしてもよい。
【0019】マイクロコンピュータ24は、火災感知器
1の全体を制御するとともに、火災感知器1の感度設定
を制御するものである。つまり、マイクロコンピュータ
24は、通常検出すべき煙濃度の範囲でA/Dコンバー
タが飽和しないゲインである最適ゲインを増幅器に設定
する最適ゲイン設定段階と、増幅器のゲインを最適ゲイ
ンに設定するとともに、散乱透過板を暗箱内に存在させ
たときに得られる増幅器の出力値に基づいて、火災判別
値を算出する火災判別値算出段階と、この算出された火
災判別値を光電式煙火災感知器内のメモリに格納する火
災判別値格納段階とを実現するものの例である。
【0020】EEPROM25は、煙検出用の最適ゲイ
ンAS 、定常値監視用ゲインAN 、定常上限値N0U
定常下限値N0L 、火災判別値FAL1 、FAL2 、F
AL3 を格納するものである。
【0021】感度設定器50は、操作部51と、感度設
定器50の全体を制御するマイクロコンピュータ等によ
る制御部52と、送受信回路53と、表示部54とを有
するものである。
【0022】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0023】図3は、上記実施例である煙火災感知器1
の全体の動作を示すフローチャートである。
【0024】まず、煙火災感知器1内に設けられている
各メモリの内容確認等を行う初期設定を実行し(S
1)、たとえば3秒間の所定時間が経過すれば(S
2)、マイクロコンピュータ24が発光制御回路11に
対して、発光制御パルスを出力し、発光素子10が発光
し、受光素子20が受光し、この受光信号が増幅器21
で増幅され、サンプルホールド回路21Sが増幅器21
の出力値を保持し、この保持した出力値をサンプルホー
ルド回路21SがデータSLVとして出力し、A/Dコ
ンバータ23でデジタルデータに変換し、このデータS
LVに基づいて火災判別を行い、その判別結果をRAM
に更新記録する(S12)。
【0025】一方、所定時間が経過していないときに
(S2)、図示しない受信機からの呼出があれば(S
3)、そのときまでにメモリに記憶してある火災判別結
果等の状態情報を受信機に送出する(S21)。
【0026】所定時間が経過してしておらず、受信機か
らの呼出もないときには(S2、S3)、感度設定器5
0から感度設定命令を受けているか否かを判断する(S
31)。つまり、光電式煙火災感知器1の感度を設定す
る場合には、信号線L1を感知器1の外部端子から外
し、コードを介してその外部端子と感度設定器50の端
子とを接続し、感度設定器50が、コード、送受信回路
26を介して、マイクロコンピュータ24に感度設定命
令を送る。
【0027】このようにして感度設定器50からマイク
ロコンピュータ24が感度設定命令を受けると、マイク
ロコンピュータ24は、発光制御回路11内の充電回路
の時定数を小さくするように制御する(S32)。これ
によって、火災監視しているときの通常の充電時間より
も短い時間で、充電回路内のコンデンサへ発光用電荷が
充電される。
【0028】そして、感度設定器50は、感度設定命令
を送出した直後は、感度設定解除命令を送出せず(S3
3)、コード、送受信回路26を介して、発光命令を送
出し、マイクロコンピュータ24が発光信号を受信する
と(S34)、これに応じて、マイクロコンピュータ2
4が発光制御パルスを発光制御回路11に送り、発光素
子10が発光し、これに応じたデータSLVをサンプル
ホールド回路21Sが出力する(S35)。つまり、発
光素子10からの光による散乱光を受光素子20が受
け、受光素子20の出力信号を増幅器21が増幅し、こ
の増幅器21の出力データをサンプルホールド回路21
Sが保持し、この保持したデータSLVをA/Dコンバ
ータ23がデジタル信号に変換し、マイクロコンピュー
タ24に送り、マイクロコンピュータ24がそのデータ
SLVを取り込み、感度設定器50に送出する(S3
6)。
【0029】そして、ステップS33〜S36の動作を
繰り返し、感度設定器50が感度設定解除命令を出力し
たときに(S33)、これに応じて、マイクロコンピュ
ータ24が、発光制御回路11内の充電回路の時定数を
大きくするように制御する(S38)。これによって、
火災監視しているときの通常の充電時間で、充電回路内
のコンデンサへ発光用電荷が充電され、通常の火災監視
を行う。
【0030】また、ステップS34において、感度設定
器からの発光命令がなく、各種データとともに格納命令
を受ければ(S41)、そのデータをEEPROM25
の所定位置に格納する(S42)。また、各種データが
指定された読出命令を受ければ(S51)、EEPRO
M25内の該当するデータを検索し(S52)、この検
索されたデータを感度設定器50に送出する(S5
3)。また、増幅器21のゲインを指定するゲイン設定
命令を受ければ(S54)、可変抵抗22の如く示した
ゲイン調整回路を制御して増幅器21のゲインを指定さ
れたゲインに設定する(S55)。
【0031】図4は、煙火災感知器1の感度調整を制御
する感度設定器50の動作を示すフローチャートであ
る。
【0032】まず、火災感知器1を感度調整できるよう
な状態にする。すなわち、感度調整を指示する感度設定
命令を感度設定器50から火災感知器1が受けた(S3
1)後に、これによって火災感知器1が充電時定数を小
さくし(S32)、火災監視動作を停止し、そして感度
設定器50は、増幅器21のゲインを初期ゲインA
I(任意のゲイン)に設定するようにゲイン設定命令を
火災感知器1に送信する(S101)。すると、火災感
知器はステップS54、S55を経て増幅器21のゲイ
ンを初期ゲインAI に設定する。そして、感度設定器5
0は発光命令を所定回数火災感知器1に送出し、このと
きに受光素子20が検出する出力を増幅器21が増幅し
た値(ノイズレベルN0I )を複数、得、このノイズレ
ベルN0I を制御部52内に備えられた図示しないメモ
リに格納する(S102)。すなわち、火災感知器1
は、発光命令を受ける度に、図3のステップS34、S
35、S36を経て、データSLVを感度設定器50に
送出する。
【0033】その後、火災感知器1の暗箱30内の収納
溝33、33に散乱透過板40を装着し、つまり、発光
素子10と受光素子20との間であって、発光素子10
からの光が散乱透過板40を通過した散乱光の一部のみ
が受光素子20に向う位置に散乱透過板40を装着する
(S103)。このステップS103は、制御部52に
基づく自動装着であってもよく、また、手動によって散
乱透過板40の装着を行い、操作部51からの入力によ
って装着完了を示すようにしてもよい。このようにした
後、感度設定器50は、発光命令を所定回数火災感知器
1に送出して散乱透過板40の減光率に応じた煙レベル
における受光素子20の出力を増幅器21が増幅し、こ
の増幅器21の出力値DSI を所定回数、得、ステップ
S102のようにメモリに格納する(S104)。
【0034】ここで、火災感知器1は、ステップS10
2の場合のように、図3のステップS34、S35、S
36を経る。
【0035】次に、感度設定器50は、煙検出における
増幅器21の上限の出力DSU を、次の式1を用いて決
定する(S110)。 DSU =DSI ・{loge(1−GSU /100)/loge(1−GP /100)} +N0I ……… 式1 式1において、GP は散乱透過板40の減光率であり、
この散乱透過板40の減光率GP は、たとえば3.9
(%/m)である。また、GSU は、煙検出の上限の減
光率であり、この煙検出の上限の減光率GSU は、たと
えば22.5(%/m)である。さらに、出力値DSI
とノイズレベルN0I とは、所定回数の平均値である
が、中央値等の代表する数値等であってもよい。なお、
散乱透過板40を使用した場合における増幅器21の出
力値DSI には、上記のようにノイズ光による影響がな
く、つまりノイズレベルN0I が含まれていないので、
増幅器21の上限の出力DSU を求める場合、式1の右
辺において、ノイズレベルN0I を付加している。
【0036】そして、感度設定器50は、煙検出用の最
適ゲインAS を決定する(S120)。この煙検出用の
最適ゲインAS は、実際に煙を検出するときに増幅器2
1に設定するゲインである。
【0037】実際に煙を検出する場合には、検出すべき
煙濃度が上限の減光率GSU に対応する濃度に達したと
きに、増幅器21が飽和しないように余裕を持たせる必
要があり(たとえば25%の余裕を持たせる必要があ
り)、次の式2を用いて煙検出用の最適ゲインAS を算
出する。 AS =AI ・(190/DSU ) ……………… 式2 ここで、増幅器21のアナログ出力値をデジタル値に変
換するA/Dコンバータ23として8ビット出力のもの
を使用した場合、そのA/Dコンバータ23の上限値は
「255」であり、この上限値「255」の約75%が
上記「190」であり、これによって25%の余裕をも
たせることができる。そして、感度設定器50は、式2
によって求めた煙検出用の最適ゲインAS を格納命令と
ともに火災感知器1に送出し、煙火災感知器1内に設け
られているEEPROM25に格納させる(S12
1)。すなわち、ここで火災感知器1は、図3のステッ
プS41、S42を経てEEPROM25の所定位置へ
最適ゲインAS を格納する。
【0038】次に、感度設定器50は、定常値監視用ゲ
インAN を設定する(S130)。定常値監視用ゲイン
N は、煙検出するときに使用する増幅器21のゲイン
Sよりも大きなゲインであり、定常値監視を行う場合
に使用する増幅器21のゲインである。この定常値監視
用ゲインAN を算出するには次の式3を用いる。 AN =AI ・(120/N0I ) ……………… 式3 ここで、A/Dコンバータ23として8ビット出力のも
のを使用した場合、A/Dコンバータ23の上限値は
「255」であり、この上限値「255」の約47%が
式3中の「120」である。そして、感度設定器50
は、式3によって求めた定常値監視用ゲインAN を格納
命令とともに火災感知器1に送出し、煙火災感知器1内
に設けられているEEPROM25に格納させる(S1
31)。すなわち、ここで火災感知器1は、図3のステ
ップS41、S42を経て、EEPROM25の所定位
置へ定常値監視用ゲインAN を格納する。その後、散乱
透過板40を除去するが(S132)、これもステップ
S103のように、自動的に除去してもよく、また、手
動で除去し、この除去の完了を入力するようにしてもよ
い。
【0039】次に、感度設定器50は、火災判別値を設
定する。つまり、感度設定器50は、火災感知器1の増
幅器21のゲイン設定命令を煙検出用ゲインAS ととも
に送出し(S141)、暗箱30内を無煙状態に保ち
(S142)、発光信号を所定回数送出して、このとき
に受光素子20の出力を増幅した増幅器21の出力値で
あるノイズレベルN0S (つまり煙がノイズレベルであ
る状態における増幅器21の出力の値)を所定回数得て
メモリに格納した(S143)後、定常値監視用ゲイン
N をゲイン設定命令とともに送出し(S145)、発
光信号を所定回数送出してノイズレベルN0N を所定回
数得てメモリに格納した後(S146)、このノイズレ
ベル出力N0S を火災感知器1のEEPROM25に格
納させる格納命令を送出し(S144)、等価的に減光
率GP に設定されている散乱透過板40を、ステップS
103と同様に暗箱30内に装着し(S147)、煙検
出用ゲインAS に設定し(S148)、発光信号を送出
し、このときにおける増幅器21の出力値DS を所定回
数読み取り、メモリに格納する(S149)。つまり、
S は、増幅器21を煙検出用ゲインAS に設定し、暗
箱30内を無煙状態に保ち、散乱透過板40を暗箱30
内に装着したときにおける増幅器21の出力値である。
【0040】そして、感度設定器50は、火災であると
判別する場合の減光率GS1 、GS2 、GS3 に応じ
て、火災判別値FAL1 、FAL2 、FAL3 をそれぞ
れ算出する(S150)。なお、1種の火災レベルに対
応する減光率GS1 は5%/m、2種の火災レベルに対
応する減光率GS2 は10%/m、3種の火災レベルに
対応する減光率GS3 は15%/mである。
【0041】つまり、感度設定器50は、火災であると
判別する場合の減光率GS1 に応じて、式4に基づき、
火災判別値FAL1 を算出する。 FAL1 =DS ・loge(1−GS1 /100)/loge(1−GP /100) +N0S ……………… 式4 また、感度設定器50は、火災であると判別する場合の
減光率GS2 に応じて、式5に基づき、火災判別値FA
2 を算出する。 FAL2 =DS ・loge(1−GS2 /100)/loge(1−GP /100) +N0S ……………… 式5 さらに、感度設定器50は、火災であると判別する場合
の減光率GS3 に応じて、式6に基づき、火災判別値F
AL3 を算出する。 FAL3 =DS ・loge(1−GS3 /100)/loge(1−GP /100) +N0S ……………… 式6 そして、感度設定器50は、求めた火災判別値FAL
1 、FAL2 、FAL3をそれぞれ火災感知器1のEE
PROM25に格納させる(S151)。なお、ステッ
プS150において、必要な火災レベルの火災判別値だ
けを算出するようにしてもよい。ここで、火災感知器1
は、図3のステップS41、S42を経て各火災判別値
FAL1 、FAL2 、FAL3 をEEPROM25の所
定位置へ格納する。
【0042】次に、感度設定器50は、2種火災レベル
に対応する火災判別値FAL2 を使用し、煙濃度の定常
値を監視する上限減光率GNU に応じて、次の式7を用
いて、定常上限値N0U を算出する(S152)。 N0U =N0N ・(FAL2 /N0S )/[(FAL2 /N0S −1)・{loge (1−GNU /100)/loge(1−GS2 /100)}+1] ……………式7 そして、感度設定器50は、2種火災レベルに対応する
火災判別値FAL2 を使用し、煙濃度の定常値を監視す
る下限減光率GNL に応じて、次の式8を用いて、定常
下限値N0L を算出する(S153)。 N0L =N0N ・(FAL2 /N0S )/[(FAL2 /N0S −1)・{loge (1−GNL /100)/loge(1−GS2 /100)}+1] ……………式8 このようにして求めた定常上限値N0U と定常下限値N
L とをそれぞれ火災感知器1のEEPROM25に格
納させる(S154)。ここで、火災感知器1は、図3
のステップS41、S42を経て、定常上限値N0U
定常下限値N0L とをEEPROM25の所定位置へ格
納する。そして、感度設定器50は、感度設定解除命令
を送出し(S155)、リターンする。また、火災感知
器1は、感度設定解除命令によって(S33)、充電時
定数を大きくして(S38)、火災監視動作へ戻る。
【0043】なお、本発明は、火災検出回路の出力値を
アナログ値にして出力する光電式煙火災感知器であって
もよく、火災検出回路の出力値を直接送出する光電式煙
火災感知器であってもよく、また、火災検出回路の出力
値から火災判別して火災信号を送出する光電式煙火災感
知器であってもよい。
【0044】このように、本発明では、光電式煙火災感
知器の感度調整が容易であるだけでなく、まず増幅器2
1のゲインを調整するので、検出する煙濃度範囲が最適
化され、多段階の火災判別を行っても不具合はおこらな
い。このために、ノイズレベルと火災判別値とに応じて
増幅器21の出力値を煙濃度に変換しても、信頼性を維
持できる。
【0045】なお、上記実施例では、感度設定のための
動作を感度設定器50で行うようにしたが、式1〜式8
等の処理を火災感知器1側で行うようにしてもよい。こ
の場合、図4において、感度設定命令やステップS10
3、S132、S142、S147、S155等の処理
経過を、感度設定器50が火災感知器1に出力し、火災
感知器1は、感度設定器50からの出力に応じてその他
のステップの処理を行えばよく、全ての動作を自動で行
う場合には、感度設定器50に対して火災感知器1が、
次の処理を要求するようにすればよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、光電式煙火災感知器の
感度を調整する場合、その感度調整操作が容易であり、
また、その感度設定を短時間で終了することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光電式煙火災感知器1
の暗箱30内を示す断面図である。
【図2】上記実施例である光電式煙火災感知器1と感度
設定器50との関係を示す図である。
【図3】上記実施例である光電式煙火災感知器1の全体
の動作を示すフローチャートである。
【図4】煙火災感知器1の感度調整を制御する感度設定
器50の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…煙火災感知器、 10…発光素子、 20…受光素子、 21…増幅器、 22…ゲイン調整用可変抵抗、 23…A/Dコンバータ、 25…EEPROM、 26…送受信回路、 30…暗箱、 31…ラビリンス、 40…散乱透過板、 50…感度設定器、 51…操作部、 52…制御部、 53…送受信回路。 N0I …ノイズレベル、 GNU …上限減光率、 GNL …下限減光率 GP …散乱透過板40の減光率、 GSU …煙検出の上限の減光率、 GS1 、GS2 、GS3 …減光率、 AI …初期ゲイン、 AS …煙検出用の最適ゲイン、 AN …定常値監視用ゲイン、 N0U …定常上限値、 N0L …定常下限値、 N0S …ノイズレベル出力、 FAL1 、FAL2 、FAL3 …火災判別値、 DS …煙検出用ゲインAS で散乱透過板装着時(無煙状
態)における増幅器21の出力値、 DSU …上限の出力値。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子で発光した光が暗箱内の煙で散
    乱し、この散乱した光を受光素子が検出し、上記受光素
    子の出力信号を増幅器で増幅し、この増幅器の出力信号
    をA/Dコンバータでデジタル信号に変換し、光電式煙
    火災感知器の外部に出力し、また、上記増幅器のゲイン
    を調整可能な光電式煙火災感知器において、 通常検出すべき煙濃度の範囲で上記A/Dコンバータが
    飽和しないゲインである最適ゲインを上記増幅器に設定
    する最適ゲイン設定段階と;上記増幅器のゲインを上記
    最適ゲインに設定するとともに、透過体に煙の粒子に相
    当する反射粉体を所定%浮遊させた散乱透過板を上記暗
    箱内に存在させたときに得られる上記増幅器の出力値に
    基づいて、火災判別値を算出する火災判別値算出段階
    と;この算出された火災判別値を上記光電式煙火災感知
    器内のメモリに格納する火災判別値格納段階と;を有す
    ることを特徴とする光電式煙火災感知器の感度調整方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 定常値監視の上限値を設定する段階と、上記定常値監視
    の下限値を設定する段階とを有することを特徴とする光
    電式煙火災感知器の感度調整方法。
  3. 【請求項3】 発光素子で発光した光が暗箱内の煙で散
    乱し、この散乱した光を受光素子が検出し、上記受光素
    子の出力信号を増幅器で増幅し、この増幅器の出力信号
    をA/Dコンバータでデジタル信号に変換し、光電式煙
    火災感知器の外部に出力し、また、上記増幅器のゲイン
    を調整可能な光電式煙火災感知器において、 透明の樹脂板にカーボン粒子を所定%浮遊させた散乱透
    過板と;通常検出すべき煙濃度の範囲で上記A/Dコン
    バータが飽和しないゲインである最適ゲインを上記増幅
    器に設定する最適ゲイン設定手段と;上記増幅器のゲイ
    ンを上記最適ゲインに設定するとともに、上記散乱透過
    板を上記暗箱内に存在させたときに得られる上記増幅器
    の出力値に基づいて、火災判別値を算出する火災判別値
    算出手段と;この算出された火災判別値を格納するメモ
    リと;を有することを特徴とする光電式煙火災感知器。
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