JP3212555B2 - 電子化インダクタンス回路 - Google Patents
電子化インダクタンス回路Info
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Description
ス回路に関し、例えば、外線や内線の加入者端末に通話
電流を供給する加入者回路の電流供給回路に適用し得る
ものである。
化、低消費化等を期して、半導体基板上に多くの回路要
素を実現するようになってきている。そのため、加入者
回路における全て又は一部のインダクタンス素子として
も、コイルを利用しない電子インダクタンス回路を適用
したものがある。
回路内の通話電流供給回路における電子インダクタンス
回路(の等価回路)を示すものである。図2は、加入者
回路内の通話電流供給回路に適用されているために、電
子インダクタンス回路が2回路構成となっているが、仮
に1回路構成で使用する場合には、図2の電子インダク
タンス回路は、図3に示すように表すことができる。な
お、図2の回路自体に対する説明は省略する。
評価」、SE79−107、信学技報SE79,NO.
1−129』 図3に示す電子インダクタンス回路10において、2端
子A1及びA0間には、端子A1側から、NPNトラン
ジスタTrのコレクタ、エミッタ及び抵抗R2が直列に
接続されている。また、2端子A1及びA0間には、端
子A1側から、抵抗R1及びR0が直列に接続されてお
り、これら抵抗R1及びR0の接続点が、トランジスタ
Trのベースに接続されている。さらに、抵抗R0に並
列に、コンデンサC1が接続されている。
ンス回路10は、電圧降下をできるだけ伴うことなく直
流電流を通過させる機能や、交流成分に対する減少、抑
圧機能を担うものである。
説明する。通話電流は、端子A1→NPNトランジスタ
のコレクタ、エミッタ→抵抗R2→端子A0の順に流れ
る。端子A1の直流動作点(両端子間A1−A0間の電
圧降下)を求めると、トランジスタTrの電流増幅率h
feが十分に高くてベース電流を無視すれば(抵抗R1
及びR0を流れる電流が等しいとすれば)、抵抗R1で
の電圧降下と、トランジスタTrのベース−エミッタ間
の電圧降下VBEと、抵抗R2の電圧降下の和になるの
で、(1)式で表すことができる。
1−A0間の交流インピーダンスは、基本的には通話電
流の経路になっていない箇所の抵抗R1及びR3は抵抗
R2に比べて十分に大きく、しかも、トランジスタTr
の電流増幅率hfeが十分に高いので、抵抗R1に流れ
る交流電流を無視すると、(2)式で表すことができ
る。なお、(2)式におけるgmは、トランジスタTr
のコンダクタンスである。
機能面から見た場合、(1)式に示す電圧降下が小さい
ことが好ましい。また、交流成分に対する減少、抑圧機
能から見た場合、所望の減少、抑圧機能を達成するよう
に、(2)式に示す交流インピーダンスを選定すれば良
い。
適用した従来の電子化インダクタンス回路を示したが、
PNPトランジスタを適用した従来の電子化インダクタ
ンス回路は、図4に示すような図3に対する対称的な回
路となり、この回路でも、両端子A1−A0間の電圧降
下や交流インピーダンスは、上述した(1)式及び
(2)式で表すことができる。
(又は図4)に示す電子化インダクタンス回路10は、
それ単独で見た場合や、それを加入者回路の一部に適用
した場合には、以下に示すような課題を有するものであ
った。
0の両端子A1−A0間の電圧降下は、上記(1)式で
表されるため、直流電流ILの電流値の変動及び温度変
動に伴うベース−エミッタ間電圧降下VBEの変動によ
り大きく変動してしまう。従って、直流電流変動、温度
変動を考慮して、電子化インダクタンス回路10を正常
に動作させる(印加させる交流信号が歪まないようにさ
せる)ためには、両端子A1−A0間の電圧降下を十分
大きくする必要があるので、電子化インダクタンス回路
10の消費電力が大きくなるという課題があった。
回路10を適用する場合において、交流成分に対する減
少、抑圧機能を停止したい動作モードもあり、すなわ
ち、電子化インダクタンス回路10の動作を停止させる
動作モードもあり、このような動作モードに対応する場
合、図5に示すように、電子化インダクタンス回路10
に並列にスイッチSW1を接続してそのスイッチSW1
を適宜オンオフしていたので、部品及び回路増大という
課題があった。
回路10を適用する場合において、電子化インダクタン
ス回路10に入力されることがある交流信号はハウラ音
や話中音等、要求されている振幅が異なる各種のものが
ある。このような使用環境では、電子化インダクタンス
回路10の動作範囲(扱える最大交流振幅)を変える
(制御する)必要があるが、かかる切替には抵抗R3の
値を変更しなければならない。例えば、半導体基板上に
電子化インダクタンス回路10を実現した場合には、抵
抗R3を可変抵抗として実現することは難しいものであ
る。
用した回路に交流信号を重畳させて入力する場合には、
図6に示すように、交流信号発生源11からの交流信号
を交流信号重畳回路12によって重畳させていたので、
部品及び回路増大という課題があった。
0に重畳される交流信号の周波数が高くなると、電子化
インダクタンス回路10を構成しているトランジスタT
rが周波数に追従できなくなり、差動交流インピーダン
スが小さくなるという課題があった。
回路10を適用する場合において、図7に示すように、
加入者端末への供給電流をモニタする電流モニタ回路1
3に使用する抵抗REを電子化インダクタンス回路10
と直列に接続するため、部品増及び抵抗REの電圧降下
による消費電力増という欠点があった。
回路10を適用する場合において、図8に示すように、
通話電流を遮断するための電流供給の切離しスイッチS
W2を電子化インダクタンス回路10と直列に接続する
ため、部品及び回路増大という課題があった。また、ス
イッチSW2をサイリスタやトランジスタで構成した場
合には、電圧降下による消費電力増という課題も生じ
る。
化インダクタンス回路が求められている。また、電子化
インダクタンス回路の回りの部品や回路を削減したり周
囲部品や回路での消費電力を抑えることができる電子化
インダクタンス回路が求められている。
め、本発明の電子化インダクタンス回路は、当該回路の
入力端子及び出力端子間に、トランジスタの2個の非制
御端と第1の抵抗とを直列に接続していると共に、上記
入力端子及び出力端子間に、第2の抵抗とコンデンサと
を直列に接続しており、これら第2の抵抗及びコンデン
サの接続点が、上記トランジスタの制御端に直接又はフ
ィルタを介して接続していると共に、直流動作点を決定
するための電流源にも接続していることを特徴とする。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
ンダクタンス回路20を示す回路図であり、図3との同
一、対応部分には同一符号を付して示している。
おいて、2端子A1及びA0間には、端子A1側から、
NPNトランジスタTrのコレクタ、エミッタ及び抵抗
R2が直列に接続されている。また、2端子A1及びA
0間には、端子A1側から、抵抗R1及びコンデンサC
1が直列に接続されている。これら抵抗R1及びコンデ
ンサC1の接続点が、トランジスタTrのベースに、抵
抗R3及びコンデンサC2の並列回路でなるフィルタを
介して接続されている。さらに、抵抗R1及びコンデン
サC1の接続点は、電流源I1にも接続されている。な
お、電流源I1による電流方向は、抵抗R1及びコンデ
ンサC1の接続点から電流を流出させる方向である。
回路20も、直流電流を通過させる機能や、交流成分に
対する減少、抑圧機能を担うものである。
説明する。通話電流ILは、端子A1→NPNトランジ
スタTrのコレクタ−エミッタ→抵抗R2→端子A0の
順に流れる。端子A1の直流動作点(両端子A1−A0
間の電圧降下)を求めると、トランジスタTrの電流増
幅率hfeが十分に高くベース電流を無視すれば、抵抗
R1の電圧降下と、トランジスタTrのベースB−エミ
ッタE間の電圧降下VBEと、抵抗R2の電圧降下の和
になるので、(3)式で表すことができる。なお、抵抗
R3及びコンデンサC2でなるフィルタでの電圧降下は
無視する。
0間の交流インピーダンスの算出では、抵抗R1が抵抗
R2に比べて十分大きく、しかも、トランジスタTrの
電流増幅率hfeが十分に高いので、抵抗R1に流れる
交流電流は無視する。また、定電流源I1の交流インピ
ーダンスは、抵抗R1及びR2に比べて十分高いので無
視できる。従って、両端子A1−A0間の交流インピー
ダンスは、上述した(2)式の抵抗R3をなくした形
(抵抗R3が∞となる形)になるので、(4)式で表す
ことができる。
上のような直流成分や交流成分に対する特性を有してい
る。
路20は、以下の効果を奏することができる。
伴ってトランジスタTrのベースB−エミッタE間の電
圧降下VBEが変動した場合、電流源I1が精度よく作
成できて(3)式の第1項は変動しないと捉えられるの
で、両端子A1−A0間の電圧降下の変動はR2×IL
+VBEの変動成分となる。一方、従来での変動は、上
述した(1)式R1×(R2×IL+VBE)/R3+
R2×IL+VBEの変動成分となる。すなわち、この
第1の実施形態の回路20の方が変動を小さくすること
ができる。従って、電子化インダクタンス回路20を正
常に動作させるために両端子A1−A0間の電圧降下を
大きくする必要がないので、電子化インダクタンス回路
20の消費電力を小さくできる。
両端子A1−A0間の電圧降下を自由に変えることがで
きる(これにより最大交流振幅を自由に変えることもで
きる)。また、電流源I1は容易にLSIに内蔵するこ
とができる。
を適用した電子化インダクタンス回路を示したが、PN
PトランジスタTrを使用した場合には、第1の実施形
態の回路は、図10に示すようになり、その構成は図9
のNPNトランジスタTrを使用した電子化インダクタ
ンス回路20と対称的なものとなる。
を使用した電子化インダクタンス回路20も、両端子A
1−A0間の電圧降下と交流インピーダンスは、NPN
トランジスタTrを使用した電子化インダクタンス回路
1と同じとなり、上述した(3)式及び(4)式で表す
ことができる。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
路は、外部からの制御により、当該電子化インダクタン
ス回路が存在しないと等価な状態を作り出せるものであ
る。すなわち、電子化インダクタンス回路としての動作
を、外部からの制御により停止し得るものである。
インダクタンス回路30を示す回路図であり、第1の実
施形態に係る図9との同一、対応部分には同一符号を付
して示している。
インダクタンス回路30は、第1の実施形態の構成に加
えて、電流源I2を有するものである。電流源I2は、
NPNトランジスタTrのベースに接続されている。電
流源I2による電流方向は、他の電流源I1の逆方向に
なっている。また、この電流源I2は、外部からの図示
しない制御信号により、電流を流す動作と、電流を流さ
ない動作とを切り換えられるものとなっている。電流源
I2による電流量は、トランジスタTrのコレクターエ
ミッタ間が飽和する量に選定されている。
ス回路30においても、直流電流(通話電流)ILは端
子A1→NPNトランジスタTrのコレクタ−エミッタ
→抵抗R2→端子A0の順に流れる。
(0mA)は、この電流源I2が存在しないのと等価で
あり、従って、第1の実施形態の回路と等価になり、第
1の実施形態について説明した直流電流の通過機能や、
交流成分に対する減少、抑圧機能を行う。
いるときには、電流源I1の存在にも拘わらず、電流源
I2からの電流量がトランジスタTrのコレクターエミ
ッタ間が飽和させる量であるので、トランジスタTrの
コレクターエミッタ間が飽和し、言い換えると、トラン
ジスタTrのコレクターエミッタ間が短絡された状態と
なり、端子A1からの電流が交流成分を含めてそのまま
端子A0に与えられる。すなわち、電子化インダクタン
ス回路30としての動作が停止される。
ス回路30によっても、電流源I2が電流を流さない状
態においては、第1の実施形態の回路と等価になるの
で、第1の実施形態と同様な効果を奏することができ
る。
ンダクタンス回路30によれば、電子化インダクタンス
回路を存在しない状態とするために電流源I2を内蔵し
ただけの簡単な構成としたので、従来、電子化インダク
タンス回路に並列に接続していたスイッチが不必要とな
り、部品及び回路の削減ができる。また、電流源I1及
びI2は容易にLSIに内蔵することができる。
rを適用した電子化インダクタンス回路を示したが、P
NPトランジスタTrを使用した場合には、第2の実施
形態の回路は、図12に示すようになり、その構成は図
11のNPNトランジスタTrを使用した電子化インダ
クタンス回路30と対称的なものとなる。この図12に
示すPNPトランジスタTrを使用した電子化インダク
タンス回路30も、図11に示すNPNトランジスタT
rを適用した電子化インダクタンス回路と同様な動作を
行う。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
路は、交流信号の重畳機能を有するものである。
インダクタンス回路40を示す回路図であり、第1の実
施形態に係る図9との同一、対応部分には同一符号を付
して示している。図13において、第3の実施形態の電
子化インダクタンス回路40は、第1の実施形態の構成
に加えて、交流電源41及び電圧電流変換回路42を有
するものである。
直流電流(通話電流)ILに重畳させる交流信号を電圧
信号として適宜発生するものである。電圧電流変換回路
42は、交流電源41からの交流信号電圧を交流信号電
流に変換するものである。電圧電流変換回路42の一端
は、NPNトランジスタTrのベースに接続されている
と共に、抵抗R3及びコンデンサC2でなるフィルタの
一端に接続されており、電圧電流変換回路42は、この
接続点から交流信号電流を流出させるようにするもので
ある。
ス回路40においても、直流電流(通話電流)ILは端
子A1→NPNトランジスタTrのコレクタ−エミッタ
→抵抗R2→端子A0の順に流れる。
がない場合(0V)には、交流電源41及び電圧電流変
換回路42が存在しないのと等価であり、従って、第1
の実施形態の回路と等価になり、第1の実施形態につい
て説明した直流電流の通過機能や交流成分に対する減
少、抑圧機能を行う。従って、直流動作点(両端子A1
−A0間の電圧降下)は、上述した(3)式で表され
る。
電圧V2が出力されると、この交流信号電圧V2を電圧
電流変換回路42が交流信号電流I3に変換する。交流
信号の周波数により、トランジスタTrのベースの入力
インピーダンスが抵抗R3及びコンデンサC2の合成イ
ンピーダンスに比べて十分に小さい場合、交流信号電流
I3は全てトランジスタTrのベースに流れ、トランジ
スタTrの電流増幅率hfe倍され、直流電流(通話電
流)ILに重畳される。交流信号が重畳された直流電流
ILは、端子A0及び端子A1に接続される負荷抵抗に
流れることにより、交流信号電圧(I3×hfe×負荷
抵抗)を発生させることができる。
は交流信号電流I3)を大きくした場合には、大振幅の
交流信号(例えば、ハウラ音)を送出することができ
る。なお、これより振幅の小さい交流信号を送出する場
合には、交流信号電圧V2からの電圧(又は交流信号電
流I3)を小さくすれば良い。
ス回路40によっても、交流信号電圧V2を発生してい
ない状態においては、第1の実施形態の回路と等価にな
るので、第1の実施形態と同様な効果を奏することがで
きる。
ンダクタンス回路40によれば、電子化インダクタンス
回路の基本的な構成要素(例えばR1)を利用しなが
ら、交流信号を重畳させるようにしたので、従来のよう
な電子化インダクタンス回路とは別個独立な交流信号重
畳回路によって交流信号を重畳する場合に比較して、部
品及び回路の削減ができる。また、電圧電流変換回路4
2は容易にLSIに内蔵できるものである。
rを適用した電子化インダクタンス回路を示したが、P
NPトランジスタTrを使用した場合には、第3の実施
形態の回路は、図14に示すようになり、その構成は図
13のNPNトランジスタTrを使用した電子化インダ
クタンス回路40と対称的なものとなる。この図14に
示すPNPトランジスタTrを使用した電子化インダク
タンス回路40も、図13に示すNPNトランジスタT
rを適用した電子化インダクタンス回路と同様な動作を
行う。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
路は、当該電子化インダクタンス回路から出力される直
流電流(通話電流)のモニタ機能を有するものである。
インダクタンス回路50を示す回路図であり、第1の実
施形態に係る図9との同一、対応部分には同一符号を付
して示している。
インダクタンス回路50は、第1の実施形態の構成に加
えて、電流モニタ回路51を有する。電流モニタ回路5
1は、抵抗R2の両端電圧(抵抗R2による電圧降下)
に基づいて、通話電流ILの値を監視するものである。
ンダクタンス回路50は電流モニタ回路51を有する
が、直流電流の通過機能や交流成分に対する減少、抑圧
機能は第1の実施形態と同様である。第1の実施形態に
ついて説明したように、通話電流ILが抵抗R2に流れ
ると抵抗R2の電圧降下はR2×ILとなる。電流モニ
タ回路51は、この抵抗R2の電圧降下を検出して電流
モニタする。
タンス回路10において、抵抗R2の電圧降下で通話電
流ILをモニタしようとした場合には、そのモニタ精度
は低いものとなっており、そのため、図7に示すように
電子化インダクタンス回路10の外部に直列に抵抗RE
を設けて通話電流ILをモニタしていた。すなわち、図
3に示す従来の電子化インダクタンス回路10において
は、抵抗R1及びR3の直列回路にも僅かであるが、直
流電流が流れるため、通話電流ILのモニタ精度は低く
なっていた。
ス回路50によっても、第1の実施形態と同様な効果を
奏することができる。
ンダクタンス回路50によれば、電子化インダクタンス
回路の基本的な構成要素(例えばR2)を利用しなが
ら、通話電流をモニタするようにしたため、従来のよう
な電子化インダクタンス回路とは別個独立な抵抗RE
(図7参照)がモニタのために必要ではなくなり、従来
に比較して、部品及び回路の削減ができる。また、抵抗
REでの消費電力分だけ従来より消費電力を少なくする
ことができる。
rを適用した電子化インダクタンス回路を示したが、P
NPトランジスタTrを使用した場合には、第4の実施
形態の回路は、図16に示すようになり、その構成は図
15のNPNトランジスタTrを使用した電子化インダ
クタンス回路50と対称的なものとなる。この図16に
示すPNPトランジスタTrを使用した電子化インダク
タンス回路50も、図15に示すNPNトランジスタT
rを適用した電子化インダクタンス回路と同様な動作を
行う。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
路は、直流電流(通話電流)の遮断機能を当該電子化イ
ンダクタンス回路の内部に設けたことを特徴とするもの
である。
インダクタンス回路60を示す回路図であり、第1の実
施形態に係る図9との同一、対応部分には同一符号を付
して示している。
インダクタンス回路60は、第1の実施形態の構成に加
えて、通話電流の通過、停止の制御用のスイッチSW3
を有する。スイッチSW3は、端子A1と接続されてい
ない抵抗R1の端子と、トランジスタTrのベースとの
間に直列に設けられているものである。また、スイッチ
SW3は、外部からの制御信号(図示せず)によってオ
ンオフ制御されるものである。
ときには、第1の実施形態と同様に動作する。このとき
の通話電流ILは、上述したように、端子A1→NPN
トランジスタTrのコレクタ−エミッタ→抵抗R2→端
子A0の順に流れる。これは、トランジスタTrのベー
ス電流が抵抗R1を通して流れるためである。
きには、トランジスタTrに対するベース電流が流れな
くなり、トランジスタTrがオフ動作する。これによ
り、通話電流ILは端子A0側には流れない。
ス回路60によっても、スイッチSW3がオンのときに
は、第1の実施形態と同様な効果を奏することができ
る。
ンダクタンス回路60によれば、抵抗R1にスイッチS
W3を設けるという簡単な構成によって、必要に応じ
て、通話電流を当該電子化インダクタンス回路において
遮断することができる。
スイッチSW3を内蔵しているため、図8に示した従来
回路のような通話電流を遮断するための高耐圧、高電流
対応の切離しスイッチが不必要となり、部品を削減する
ことができる。また、従来の通話電流を遮断するための
切離しスイッチは、高耐圧、高電流対応であるためそれ
用のサイリスタやトランジスタを適用しているため、消
費電力が大きかったが、この第5の実施形態の場合、そ
れより消費電力を減少させることができる。言い換える
と、この第5の実施形態のスイッチSW3は、通話電流
自体が流れる経路以外の経路に介挿されているので、そ
の電流は小さく、小電流対応もので良く、部品数が少な
い、全体が小さいものを適用でき、必要ならば、電子化
インダクタンス回路と同一のLSIに組み込むこともで
きる。
rを適用した電子化インダクタンス回路を示したが、P
NPトランジスタTrを使用した場合には、第5の実施
形態の回路は、図18に示すようになり、その構成は図
17のNPNトランジスタTrを使用した電子化インダ
クタンス回路60と対称的なものとなる。この図18に
示すPNPトランジスタTrを使用した電子化インダク
タンス回路60も、図18に示すNPNトランジスタT
rを適用した電子化インダクタンス回路と同様な動作を
行う。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
インダクタンス回路70を示す回路図である。第6の実
施形態の電子化インダクタンス回路70は、両端子A1
及びA0間に、チョークコイル71及び電子化インダク
タンス回路本体72とを直列に接続したものである。電
子化インダクタンス回路本体72として、上述した第1
〜第5の実施形態の電子化インダクタンス回路20、3
0、40、50又は60のいずれかを適用する。
1→チョークコイル71→電子化インダクタンス回路本
体72→端子A0の順に流れる。
合には、電子化インダクタンス回路本体72に入力され
る通話電流に重畳されている交流信号の周波数が高くな
ると、電子化インダクタンス回路本体72を構成してい
るトランジスタTrが周波数に追従できなくなり差動交
流インピーダンスが小さくなる恐れがある。
ス回路70は、電子化インダクタンス回路本体72だけ
では上述した恐れが生じる場合に対応したものであり、
電子化インダクタンス回路本体72の前段にチョークコ
イル71を挿入することにより、交流信号の周波数が高
くなってもチョークコイル71のインダクタンスによっ
て全体としての交流インピーダンスを高くするようにし
たものである。
クタンス回路本体72だけを取り上げて見た場合には、
既述した各実施形態と同様な効果を奏することができ
る。
ンス回路によれば、両端子A1−A0間の差動交流イン
ピーダンスを広帯域に渡り高くすることができる。さら
に、電子化インダクタンス回路本体72内のトランジス
タTrの周波数特性と、チョークコイル71のインダク
タンス値の組合せにより特性、実装、コストを考慮した
設計を行うことができる。
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
路は、上述した第1〜第3の実施形態の技術思想を組み
合わせものである。
ンダクタンス回路80を示す回路図であり、既述した各
実施形態に係る図面との同一、対応部分には同一、対応
符号を付して示している。
しない加入者端末(内線又は外線端末)に対する通話電
流を発生するものであり、電流供給回路81の端子A1
−1から出力された通話電流ILは、当該電子化インダ
クタンス回路80を通過して端子A0−1から加入者線
を介して加入者端末側に流れ、また、加入者線を介して
加入者端末から戻ってきた通話電流ILは、端子A1−
2から当該電子化インダクタンス回路80に入り、当該
電子化インダクタンス回路80を通過して電流供給回路
81の端子A0−2に入り込む。
ス回路80は、大きくは、通話電流ILの流出経路側の
電子化インダクタンス回路部分90−1と、通話電流I
Lの流入経路側の電子化インダクタンス回路部分90−
2とからなる。
及びA0−1間に設けられているNPNトランジスタT
r−1、抵抗R2−1、抵抗R1−1、コンデンサC1
−1、抵抗R3−1及びコンデンサC2−1は、図9、
図11及び図13におけるNPNトランジスタTr、抵
抗R2、抵抗R1、コンデンサC1、抵抗R3及びコン
デンサC2に対応するものであり、通話電流ILの流出
経路側の電子化インダクタンス回路部分90−1の要素
である。
回路(CM)82は、図9、図11及び図13における
電流源I1に対応するものであり、通話電流ILの流出
経路側の電子化インダクタンス回路部分90−1の要素
である。
回路(CM)83、抵抗R4−1及びPNPトランジス
タTr1−1は、図9、図11及び図13における電流
源I2に対応するものであり、通話電流ILの流出経路
側の電子化インダクタンス回路部分の要素90−1であ
る。
1−2及びA0−2間に設けられているPNPトランジ
スタTr−2、抵抗R2−2、抵抗R1−2、コンデン
サC1−2、抵抗R3−2及びコンデンサC2−2は、
図10、図12及び図14におけるPNPトランジスタ
Tr、抵抗R2、抵抗R1、コンデンサC1、抵抗R3
及びコンデンサC2に対応するものであり、通話電流I
Lの流入経路側の電子化インダクタンス回路部分90−
2の要素である。
及び図14における電流源I1に対応するものであり、
通話電流ILの流入経路側の電子化インダクタンス回路
部分90−2の要素である。
びNPNトランジスタTr1−2は、図10、図12及
び図14における電流源I2に対応するものであり、通
話電流ILの流入経路側の電子化インダクタンス回路部
分90−2の要素である。
それぞれ、上述した第3の実施形態の交流電源41及び
電圧電流変換回路42(図13又は図14参照)に対応
するものであり、この第7の実施形態の場合、これら交
流電源41及び電圧電流変換回路42は、通話電流IL
の流出経路側の電子化インダクタンス回路部分90−1
及び通話電流ILの流入経路側の電子化インダクタンス
回路部分90−2に共通する要素である。なお、電圧電
流変換回路42は、交流信号電流を発生する場合には、
通話電流ILの流出経路側の電子化インダクタンス回路
部分90−1に対する交流信号電流I3−1と、通話電
流ILの流入経路側の電子化インダクタンス回路部分9
0−2に対する交流信号電流I3−1とを同時に発生す
る。
び90−2に対して、交流信号の重畳動作を実行させ
ず、また、電子化インダクタンス回路部分90−1及び
90−2に対して電子化インダクタンス回路としての機
能を停止させない場合には、交流電源41の出力動作を
禁止すると共に、電流源I2−1及びI2−2から電流
を流さないようにする。すなわち、電流源I1−1及び
I1−2からのみ同一電流を出力させる。
一の電流を、カレントミラー回路82は、通話電流IL
の流出経路側の電子化インダクタンス回路部分90−1
の抵抗R1−1及びコンデンサC1−1の接続点から流
出させ、これにより、電子化インダクタンス回路部分9
0−1は、第1の実施形態について説明した直流電流
(通話電流)ILの通過動作や交流成分の減少、抑圧動
作を行う(図9参照)。
が、通話電流ILの流入経路側の電子化インダクタンス
回路部分90−2の抵抗R1−2及びコンデンサC1−
2の接続点に与えられ、これにより、電子化インダクタ
ンス回路部分90−2は、第1の実施形態について説明
した直流電流(通話電流)ILの通過動作や交流成分の
減少、抑圧動作を行う(図10参照)。
−1及び90−2に対して電子化インダクタンス回路と
しての機能を停止させる場合には(交流信号の重畳動作
は実行しない)、交流電源41の出力動作を禁止したま
ま、電流源I2−1及びI2−2からのみ同一電流を出
力させる。なお、電流源I1−1及びI1−2から電流
を流さないようにすることが好ましいが、流したままで
あっても良い。
一の電流を、カレントミラー回路83は、折り返して抵
抗R4−1に流して、PNPトランジスタTr1−1を
オンさせる。これにより、このトランジスタTr1−1
のコレクタ電流I4−1がトランジスタTr−1のベー
スに供給されてトランジスタTr−1が飽和してスルー
状態になって、電子化インダクタンス回路部分90−1
が電子化インダクタンス回路としての機能を停止する。
すなわち、結果として、図11に示した第2の実施形態
の回路と同様な動作を行う。
抵抗R4−2に流して、NPNトランジスタTr1−2
をオンさせる。これにより、このトランジスタTr1−
2のコレクタ電流I4−2がトランジスタTr−2のベ
ースから供給されてトランジスタTr−2が飽和してス
ルー状態になって、電子化インダクタンス回路部分90
−2が電子化インダクタンス回路としての機能を停止す
る。すなわち、結果として、図12に示した第2の実施
形態の回路と同様な動作を行う。
0−1及び90−2において交流信号の重畳動作を実行
させるときには、交流電源41に出力動作を実行させ
る。なお、このときには、電流源I1−1及びI1−2
による電流を流す一方、電流源I2−1及びI2−2に
よる電流は流さない。交流電源41からの交流信号電圧
Vは、電圧電流変換回路42によって電圧電流変換さ
れ、電圧電流変換回路42は、電子化インダクタンス回
路部分90−1及び90−2のそれぞれに対した交流信
号電流I3−1、I3−2を発生する。
流出経路側の電子化インダクタンス回路部分90−1の
トランジスタTr−1のベースに供給され、第3の実施
形態で説明したように動作し、交流信号が加入者線に重
畳される。
ILの流入経路側の電子化インダクタンス回路部分90
−2のトランジスタTr−2のベースから引き出され、
第3の実施形態で説明したように動作し、交流信号が加
入者線に重畳される。
1、第2及び第3の実施形態と同様な効果を奏すること
ができる。
回路81がフローティング給電の場合には、同相交流信
号に対するインピーダンスが高いため、大きな同相交流
誘導電圧が印加されるが、大きな同相交流誘導電圧が印
加されても許容でき、しかも端子A0−1及びA1−2
の中点電位を一定に固定できるという効果を奏すること
もできる。
入者回路に適用して好適であるだけでなく(各実施形態
の説明では加入者回路に適用されることを意図して行っ
ている)、同様な機能を有する回路に適用し得るもので
ある。例えば、ディジタル加入者線伝送システムの局内
回線終端回路に使用する電子化インダクタンス回路とし
て適用できる。
ス回路内のトランジスタがシングルバイポーラトランジ
スタのものを示したが、ダーリントン接続されたバイポ
ーラトランジスタを適用することができる。また、MO
Sトランジスタ等のユニポーラトランジスタを用いるよ
うにしても良い。また、材質もSi等の一般的なものに
限定されず、GaAsトランジスタであっても良い。特
許請求の範囲におけるトランジスタの用語は、このよう
な各種のトランジスタ(ダーリントン接続されたトラン
ジスタを1個のトランジスタとして見なしたものを含
む)を含む用語である。
路は、フィルタ(抵抗R3及びコンデンサC2)を有す
るものであったが、上記第3の実施形態を除き、このフ
ィルタを省略しても良い。
流供給回路81は非フローティング給電形のものであっ
ても良い。また、通話電流ILの流出経路側の電子化イ
ンダクタンス回路部分90−1にPNPトランジスタを
利用したものを適用し、通話電流ILの流入経路側の電
子化インダクタンス回路部分90−2にNPNトランジ
スタを利用したものを適用しても良い。
わせたものを第7の実施形態として上げたが、第1〜第
6の実施形態の技術思想を用途によって任意に組み合わ
せて電子化インダクタンス回路を最適な構成にするよう
にしても良い。
タンス回路によれば、当該回路の入力端子及び出力端子
間に、トランジスタの2個の非制御端と第1の抵抗とを
直列に接続していると共に、上記入力端子及び出力端子
間に、第2の抵抗とコンデンサとを直列に接続してお
り、これら第2の抵抗及びコンデンサの接続点が、上記
トランジスタの制御端に直接又はフィルタを介して接続
していると共に、直流動作点を決定するための電流源に
も接続しているので、消費電力が従来より少ない簡単な
構成の電子化インダクタンス回路を実現できる。
示す回路図である。
路を示す回路図である。
ランジスタを適用した等価回路を示す回路図である。
ランジスタを適用した等価回路を示す回路図である。
の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
態の回路を示す回路図である。
ンダクタンス回路、 41…交流電源、 42…電圧電流変換回路、 51…電流モニタ回路、 71…チョークコイル、 72…電子化インダクタンス回路本体、 81…電流供給回路、 82、83…カレントミラー回路、 90−1、90−2…電子化インダクタンス回路部分、 R1、R1−1、R1−2、R2、R2−1、R2−
2、R3、R3−1、R3−2、R4−1、R4−2…
抵抗、 C1、C1−1、C1−2、C2、C2−1、C2−2
…コンデンサ、 Tr、Tr−1、Tr−2、Tr1−1、Tr1−2…
トランジスタ、 I1、I1−1、I1−2、I2、I2−1、I2−2
…電流源、 SW3…スイッチ。
Claims (7)
- 【請求項1】 当該回路の入力端子及び出力端子間に、
トランジスタの2個の非制御端と第1の抵抗とを直列に
接続していると共に、上記入力端子及び出力端子間に、
第2の抵抗とコンデンサとを直列に接続しており、これ
ら第2の抵抗及びコンデンサの接続点が、上記トランジ
スタの制御端に直接又はフィルタを介して接続している
と共に、直流動作点を決定するための電流源にも接続し
ていることを特徴とする電子化インダクタンス回路。 - 【請求項2】 外部からの停止制御信号に応じて、上記
電流源の電流を上記トランジスタが飽和する量に制御す
ることにより、電子化インダクタンス回路としての動作
を停止させることを特徴とする請求項1に記載の電子化
インダクタンス回路。 - 【請求項3】 外部からの動作範囲制御信号に応じて、
上記電流源の電流を制御することにより、電子化インダ
クタンス回路としての動作範囲を可変できることを特徴
とする請求項1又は2に記載の電子化インダクタンス回
路。 - 【請求項4】 外部からの交流信号電流がある場合に、
上記トランジスタの制御端にこの交流信号電流を与え
て、このトランジスタの制御端電流を制御して交流信号
の重畳を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の電子化インダクタンス回路。 - 【請求項5】 上記第1の抵抗の両端が、当該電子化イ
ンダクタンス回路を流れる直流電流量をモニタする電流
モニタ回路に接続されていることを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の電子化インダクタンス回路。 - 【請求項6】 上記第2の抵抗に直列に外部からのオン
オフ制御信号が与えられるスイッチを接続し、このスイ
ッチによって、当該電子化インダクタンス回路に入力さ
れた直流電流の通過、非通過を制御できることを特徴と
する請求項1〜5のいずれかに記載の電子化インダクタ
ンス回路。 - 【請求項7】 当該回路の入力端子の直後に広帯域化に
寄与するチョークコイルをさらに備えていることを特徴
とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子化インダク
タンス回路。
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