JP3211899B2 - ロールスクリーン用耐洗濯しわ性織布 - Google Patents

ロールスクリーン用耐洗濯しわ性織布

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JP3211899B2
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Inventor
浩之 新木
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トーソー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロールブラインドのロー
ルスクリーン用布地として用いられる洗濯可能なポリエ
ステル繊維製織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維からなる織物は、耐し
わ性、速乾性、耐光性、抗アイロン性に優れているの
で、洗濯可能なロールスクリーンの布地として使用され
るが、寸法安定性を重視するロールスクリーンには伸度
の小さなフィラメント系織物が、伸度の大きなスパン系
織物よりも適している。従来、洗濯可能なロールスクリ
ーン用織布は経糸も緯糸も1〜5デニールの長繊維マル
チフィラメント糸であり、ヒートセット又は軽度の樹脂
加工が施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、織布製スクリー
ンは洗濯すると、洗濯しわが発生するため、洗濯後にア
イロンを掛けてしわを伸ばす必要があったが、使用者に
とってスクリーンのアイロン掛けは著しく厄介なため、
洗濯後にアイロン掛けを必要としないスクリーンが要望
されていた。
【0004】従来の織布に樹脂付着量の少ない軽度の樹
脂加工を施すと、洗濯しわの発生は防止され、アイロン
掛けは不要となるが、スクリーンに巻きじわ、巻きずれ
が生じ、巻上げのロール性が不良になるという問題があ
った。本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、一般家庭の洗濯機で洗濯しても洗
濯しわが生じないロールスクリーン用ポリエステル繊維
製織布を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明が採用する手段は、ポリエステル繊維製織布
を、5デニール以下のポリエステル長繊維マルチフィラ
メント糸からなる経糸と、20デニール以上の長繊維を
無撚り又は甘撚りフィラメント糸を重量比で50%以上
含む緯糸とから製繊したことにある。
【0006】ここで、マルチフィラメント糸の撚数は通
常の標準撚数、例えば150デニールで800ー120
0T/mであり、甘撚りフィラメント糸の撚数はマルチ
フィラメント糸に比べると大幅に少ない撚数、例えば3
00デニールで180T/mである。
【0007】
【作用】洗濯中、織布は洗濯機の中で外力を受けて複雑
に屈曲し、経糸と緯糸の交絡位置がずれる。外力が去る
と、糸自身の弾性反発力が屈曲を伸ばし経糸と緯糸の交
絡位置も元に戻す。しかし、経糸と緯糸間の摩擦力が糸
自身の弾性反発力よりも大きいと、経糸と緯糸の交絡位
置が元に戻らず、屈曲の伸びも不完全となるから、洗濯
しわが発生する。
【0008】経糸と緯糸の交絡部分の摩擦力は、経糸と
緯糸をそれぞれ構成する長繊維間の接触点の摩擦による
ものであるから、一般に接触点が多い程、交絡部分の摩
擦力も大きくなる。この接触点の数は、経糸と緯糸を構
成する長繊維の本数が多い程多くなる。従来織布は経糸
も緯糸も1〜5デニールの長繊維から構成されていたた
め、構成本数すなわち接触点の数が多く、交絡部分の摩
擦力が比較的大きかった。このため外力で糸が屈曲して
交絡部分の位置がずれたとき、交絡部分の摩擦力が糸の
弾性反発力よりも大きくなりがちであり、外力が去って
も、交絡部分のずれが戻らず、糸の屈曲がしわとして残
りやすかった。これが、従来織布を家庭用洗濯機で洗濯
すると、乾燥後にアイロン掛けを必要とする原因であっ
た。
【0009】しかし、長繊維の本数を減少させるため
に、経糸と緯糸の双方を20デニール以上の長繊維フィ
ラメント糸から構成すると、交絡部分の摩擦力が小さく
なりすぎて使用時の外力でスクリーンが簡単に変形する
おそれがある。本発明の織布は、経糸は1〜5デニール
のポリエステル長繊維を通常に撚合せたマルチフィラメ
ント糸であるが、緯糸の少なくとも半分は20デニール
以上の長繊維を無撚り又は甘撚りしたデニール数が経糸
以上のフィラメント糸であるから、経糸と緯糸の交絡部
分の摩擦力は洗濯中に屈曲した糸の弾性反発力よりは小
さいが、使用時に加わる外力には十分抗し得る大きさで
ある。したがって、洗濯しわも発生せず、使用時にスク
リーンが変形するおそれもない。
【0010】図1に示すように、本発明織布の経糸Wは
マルチフィラメント糸であるが、緯糸Aは比較的少数の
太い長繊維1から構成される。経糸A内において長繊維
1は横断面において単列ないし複数列で上下に並び、そ
の包絡線は長円形ないしダ円形になるため、樹脂加工を
施しても巻上げのロール性が損なわれるおそれは少な
い。
【0011】図2に示すように、経糸Wも緯糸Bも共に
マルチフィラメント糸からなる従来の織布は、比較的多
数の緯糸を構成する細い長繊維2が円柱状に集束し、断
面においてその包絡線は円形になるため、樹脂加工を施
すと、巻上げるときのロール性が不良になりやすい。
【0012】
【実施例】本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。 実施例1:ケースメントタイプ 重量:192g/m2 有効幅:2000mm 経密度:66、緯密度:40 経糸W:2デニールポリエステル長繊維150デニール
マルチフィラメント糸 緯糸A:30デニールポリエステル長繊維300デニー
ル甘撚りフりィラメント糸 緯糸B:2デニールポリエステル長繊維300デニール
マルチフィラメント糸 経糸に対して緯糸A、Bを交互に緯入れして、図3に示
す織組織を持つ擬紗織りのロールスクリーン用織布を製
織した。この織布を裁断して家庭用洗濯機で洗濯して風
乾したところ、洗濯しわは全く発生しなかった。
【0013】この実施例は従来のポリエステル繊維製ケ
ースメント織布の緯糸を1本おきに30デニールポリエ
ステル長繊維300デニール甘撚りフィラメント糸に置
換したものである。従来のケースメントタイプ織布は、
洗濯風乾後に洗濯しわが残り、アイロン掛けをしないと
使用することができなかった。 実施例2:ジャカードタイプ 重量:208g/m2 有効幅:2000mm 経密度:126、緯密度:58 経糸W:150Dデニールマルチフィラメント糸 緯糸A:30デニールポリエステル長繊維300デニー
ル甘撚リフィラメントと3デニールポリエステル長繊維
150デニールマルチフィラメントの交絡糸 緯糸B:3デニールポリエステル長繊維150デニール
マルチフィラメント糸 ジャカード織機において、緯糸A、Bを交互に緯入れし
て織成した。紋織組織の基本は1:1の平織りであり、
紋様はジャカードにより部分的に経糸を浮かせて形成し
た。実施例2の織布を実施例1と同様に洗濯して風乾し
たところ、洗濯しわは全く生じなかった。 実施例3:ジャカードタイプ 重量:200g/m2 有効幅:2000mm 経密度:126、緯密度:52 経糸W:3デニールポリエステル長繊維150デニール
マルチフィラメント糸 緯糸A:30デニールポリエステル長繊維300デニー
ル甘撚リフィラメント糸と3デニールポリエステル長繊
維150デニールマルチフィラメントの交絡糸 緯糸B:3デニールポリエステル長繊維201デニール
マルチフィラメント糸 緯糸C:3デニールポリエステル長繊維281デニール
マルチフィラメント糸 ジャカード織機において、緯糸A、緯糸B、緯糸A、緯
糸Cの順に緯入れして織成した。紋織組織は実施例2と
同じであり、基本は1:1の平織、紋様はジャカードに
より経糸を部分的に浮かせて形成した。実施例3の織布
を実施例1と同様に洗濯して風乾したところ、洗濯しわ
は全く生じなかった。
【0014】実施例2、3のジャカードタイプ織布の緯
糸Aを1〜5デニールポリエステル長繊維からなる同程
度のデニール数のマルチフィラメント糸に置換すると従
来のポリエステル繊維製ジャカードタイプ織布になる
が、これらのものは、洗濯風乾後、必ず洗濯しわが残る
ため、アイロンを掛けてロールブラインドに装着する必
要があった。
【0015】
【発明の効果】上記のとおり、本発明のロールスクリー
ン用織布は、従来の経糸も緯糸も1〜5デニールポリエ
ステル長繊維からなるマルチフィラメント糸であったも
のとは異なり、緯糸の重量比で少なくとも50%は、2
0デニール以上の太いポリエステル長繊維からなる経糸
以上デニール数を持つ無撚り又は甘撚りのフィラメント
糸を含むから、経糸と緯糸の交絡部分の摩擦抵抗は従来
のものよりも小さく、洗濯中の外力により屈曲して経糸
と緯糸の交絡部分がずれても、外力が去ると、糸の弾性
反発力により交絡部分のずれは元に戻り、糸の屈曲も元
どおりになる。したがって、本発明の織布は洗濯しわを
生じないから、乾燥後にアイロンでしわ伸ばしをする必
要はなく、直ちにロールブラインドに装着して使用する
ことができるという従来のものでは得られなかった格別
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明織布の緯糸の断面を拡大して模式的に
誇張して示す図である。
【図2】は従来織布の図1に相当する図である。
【図3】は本発明の一実施例の織組織を示す図である。
【符号の説明】
1:ポリエステル長繊維(20デニール以上)、2:ポ
リエステル長繊維(1〜5デニール)、W:経糸、A,
B,C:緯糸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル繊維糸からなる織布であっ
    て、経糸は1〜5デニールの長繊維マルチフィラメント
    糸からなり、緯糸は20デニール以上の長繊維の無撚り
    又は甘撚りフィラメント糸を重量比で50%以上含むこ
    とを特徴とするロールスクリーン用耐洗濯しわ性織布。
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