JP3210899B2 - トンネル用ライニング装置 - Google Patents

トンネル用ライニング装置

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JP3210899B2
JP3210899B2 JP09475198A JP9475198A JP3210899B2 JP 3210899 B2 JP3210899 B2 JP 3210899B2 JP 09475198 A JP09475198 A JP 09475198A JP 9475198 A JP9475198 A JP 9475198A JP 3210899 B2 JP3210899 B2 JP 3210899B2
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三井建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート等の
セメント系のライニング材料でトンネルの掘削壁面をラ
イニングするためのトンネル用ライニング装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】トンネルの覆工法として、例えばNAT
M工法の場合には掘削壁面にライニング材料を吹き付け
て一次覆工を行う吹き付け工法が採用されており、この
吹き付け工法ではライニング材料を圧縮空気と共にノズ
ルから噴射して吹き付けているが、このエア圧送式の吹
き付け工法は、施工能率が高い利点がある反面、壁面へ
の付着が高速で衝撃的であることから、粉塵の発生やリ
バウンドが著しくて坑内環境を悪化する恐れがあると共
に、吹き付け材料や混和材料の損失が大きいので付着効
率が良い状態でライニングを行うことが困難であった。
【0003】また別のライニング手段として、横長に配
置してスクリューコンベアを内蔵した撹拌筒兼移送管路
内で、ライニング材料と急結材を撹拌混合させながら水
平移送した後に、混練りしたライニング材料をインペラ
等の高速回転体を用いて回転投射するライニング装置も
提案されているが、この投射式ライニング装置の場合に
は、前記エア圧送式の課題であった粉塵やリバウンドを
抑制することができるが、回転投射する回転動作部分で
摺動による摩耗が発生したり、水平移送する際にライニ
ング材料の固結によって移送管路を閉塞させる恐れがあ
ること等、解決を必要とする課題が残されていた。
【0004】そこで、本件出願人は前記課題を解決する
ためのトンネル用ライニング装置として、先に特開平1
0−2198号公報に開示された発明の提案を行った
が、このライニング装置では、縦長に配置して水平回転
羽根を内蔵した撹拌筒兼移送管路内で、ライニング材料
を重力の作用で降下させながら急結剤と混合する構成を
採ることによって、従来型の回転投射式のようにライニ
ング材料が滞留することなく円滑に移送されるために、
閉塞トラブルを防止することができると共に、極めて高
い攪拌能力を備え且つ回転動作部分での摺動摩耗を防止
し、而も回転投射手段の併用によって、前記エア圧送式
の課題であった粉塵の発生を抑制して作業環境の改善を
図り、リバウンドを軽減して付着効率の良いライニング
を行うことができる等の効果を達成するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明のトンネル用ラ
イニング装置は、本件出願人の前記提案によるライニン
グ装置を更に改良したものであって、特に改良した撹拌
混合手段に回転投射手段を併用させた構成によって、ラ
イニング材料と急結材との撹拌混合を短時間で完了さ
せ、混練りしたライニング材料を回転投射部へ円滑に移
送できること、撹拌混合時間を所望に調整して最適な混
練り状態が得られること、撹拌混合手段中にライニング
材料が滞留したり固化しないので閉塞トラブルを防止で
きること、撹拌混合手段中における移送管路と撹拌部材
との摺動摩耗を軽減できること、装置を小型化して取扱
いを容易にすること、ライニング材料に対して急結材を
分散状態で均一に混合できること、粉塵の発生を抑制し
て作業環境を改善できること、リバウンドを軽減して付
着効率の良いライニングを行うことがでること、等の達
成を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるトンネル用
ライニング装置は、ライニング材料と急結剤を供給する
材料導入部と、ライニング材料に急結剤を加えて混練り
する撹拌混合部と、混練りした吹付けライニング材をイ
ンペラでトンネルの掘削壁面に吹き付ける回転投射部
と、関連各部を回転駆動する回転駆動部と、ベースマシ
ンに連結して前記各部を支持する取付機構部とで構成さ
れるトンネル用ライニング装置であって、前記撹拌混合
部は、略水平に配置した円錐台筒で撹拌混合室を形成さ
せ、撹拌混合室内には円錐台筒の中心線に沿って配置し
た回転軸と、回転軸の外周から円錐台筒の内周近傍へ突
出する複数の撹拌棒を設け、前記回転駆動部により前記
円錐台筒を相対的に低速で前記回転軸及び撹拌棒を相対
的に高速で同一方向へ回転させ、前記材料導入部を介し
て円錐台筒の小径端側から導入したライニング材料と急
結剤を撹拌混合させると共に、混練りした吹付けライニ
ング材を順次移送させて大径端側に配置した前記回転投
射部へ排出させ、回転投射部を介してトンネルの掘削壁
面に回転投射する構成とした。
【0007】前記構成によると、従来技術のスクリュー
コンベアによる局部的な撹拌混合とは異なり、ライニン
グ材料と急結剤の全体に対して均一に作用するので、局
部的に滞留を生じて固結することが無く、而も運転を休
止する際にはその残留慣性力によって、又は直前にライ
ニング材料と急結剤の供給を停止した状態にして空運転
させることによって、撹拌混合室内に残留している吹付
けライニング材は、遠心力によって発生した水平方向分
力及びテーパ面に沿った重力による流動性で回転投射部
側へ排出され、回転投射部から外部へ投射されるので、
固結によって移送管路を閉塞させることがない。
【0008】前記ライニング装置における前記材料導入
部は、ライニング材料の導入管の軸心に急結剤の導入管
を同心状に配置させ、急結剤の導入管内にはライニング
材料の多寡に適合させた所定量の急結剤を分散状態で通
過させる流量制御部材を設けた構成を採ることができ、
これにより急結剤は流量制御部材を介して撹拌混合室
へ均一に一定量が供給され、同心状の配置は撹拌混合室
に対するライニング材料と急結剤の導入条件を一定に保
持させるために有効である。
【0009】前記ライニング装置における前記撹拌混合
部は、前記回転軸の前端に導入した急結剤を前記円錐台
筒の内周面へ飛散させるインペラを装着させ、当該回転
軸とインペラを連動回転させた構成を採ることができ、
これにより急結剤がインペラによって円錐台筒内面に均
一な分散状態で叩き付けられるので、当該円錐台筒内面
を展延状態で流動するライニング材料と短時間で効果的
に混練りされ、少量の急結剤で早強性の吹付けライニン
グ材を得ることができ且つ粉塵の発生も少なくなり、イ
ンペラを連動回転させた構成は制御が容易になり且つ回
転駆動部の構造も簡単で安価にできる。
【0010】前記ライニング装置における前記撹拌混合
部は、前記円錐台筒と前記回転軸及び撹拌棒の相対回転
速度を所望に設定させ、撹拌混合室内における混練り滞
留時間を制御させる構成を採ることができ、これにより
使用するライニング材料と急結材の性状や、温度や湿度
或いは吹き付ける掘削壁面の状態などに適合させ、最適
な混練り状態の吹付けライニング材が得られるように調
整することができる。
【0011】前記ライニング装置における前記撹拌混合
部は、前記回転軸の後端に前記回転投射部を構成するイ
ンペラを連結させ、当該回転軸とインペラを連動回転さ
せた構成を採ることができ、これにより同じ駆動源から
同時に回転させることができるので、制御が容易になり
且つ回転駆動部の構造も簡単で安価にできる。
【0012】前記ライニング装置における前記回転投射
部は、前記インペラ内に前記円錐台筒の大径端側を同心
状に収容して配置させた構成を採ることができ、これに
より機長を短くして吹付けライニング材の移送が円滑に
行われ且つ、投射するまでの時間を短縮することがで
き、材料の劣化や固結を防止することにも寄与する。
【0013】前記ライニング装置における前記回転投射
部は、複数の羽根板を装着したインペラと、投射口を解
放する態様で前記インペラの外周に巻き掛けられる無端
ベルトと、前記無端ベルトを案内する複数のプーリとを
備え、前記プーリを枢着した取付板を回転させて前記イ
ンペラに対する投射口の位置を可変可能にした構成を採
ることができ、これにより切羽のコーナー部分のように
吹き付けし難い個所に対する作業も容易になるが、前記
取付板の回転制御は例えば当該取付板と一体にした回転
筒を動力伝動手段を介してモータに連結することなどに
よって、容易に達成できる。
【0014】前記ライニング装置における前記回転駆動
部は、前記撹拌混合部の前記円錐台筒に連結させた回転
筒と、撹拌混合部の前記回転軸に連結させた回転筒を、
前記材料導入部を構成する導入管の外周へ回転軸受け部
材を介して同心状に配置させ、当該各回転筒と前記取付
機構部に取り付けた各モータの間を、動力伝動手段を介
してそれぞれ回転可能に連結させた構成を採ることがで
き、これにより装置の小型化を図ることができるが、動
力伝動手段としてはVベルトとプーリの組合せによるベ
ルト伝動や、ギヤ伝動その他公知の動力伝動手段を適宜
採用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトンネル用ライニ
ング装置を適用した実施の形態に付いて、添付した図面
を参照して詳細に説明するが、図1はライニング装置の
一部を断面にした全体側面図を、図2はライニング装置
の正面図を、図3は図1のX−X断面を用いたライニン
グ材料の混練り及び投射状態の動作説明図を、図4はベ
ースマシンに装着してトンネルにライニングを施工する
動作説明図を、図5はライニング施工時における回転投
射部(インペラ)の動作説明図を、それぞれ示す。
【0016】ライニング装置1は、ライニング材料aと
急結剤bを供給する材料導入部1Aと、ライニング材料
aに急結剤bを加えて混練りする撹拌混合部1Bと、混
練りした吹付けライニング材cをトンネルの掘削壁面に
回転投射して吹き付ける回転投射部1Cと、関連各部を
回転駆動する回転駆動部1Dと、ベースマシンに装着し
て前記各部を支持する取付機構部1Eとで構成される。
【0017】材料導入部1Aは、ライニング材料aの導
入管2の軸心に急結剤bの導入管3を同心状に配置さ
せ、両導入管2,3の出口側は撹拌混合室4を形成する
略水平状態で配置した円錐台筒5内に開口させ、円錐台
筒5の基端部には内側回転筒6を連結させると共に、内
側回転筒6は導入管2の外周に配置して摺動回転させる
ための軸受け部材であるベアリング7を介して回転可能
に装着させている。
【0018】撹拌混合部1Bは、円錐台筒5内に導入管
2,3の軸心延長線上に沿った撹拌回転軸8を配置さ
せ、撹拌回転軸8の外周には円周方向及び軸心方向に沿
った所定間隔毎に複数の撹拌棒9を放射状に突出させ、
各撹拌棒9は円錐台筒5のテーパ内面に適合させて突出
長さを順次長く形成させ、各先端部分はテーパ内面に対
して所定の間隔が保持されており、撹拌回転軸8は一端
側が回転投射部1C側に連結支持され、他端側には放射
状に突出する複数枚の(例えば4枚)の羽根板10を有
して導入管3の出口と対向するインペラ11が装着され
る。
【0019】攪拌棒9は、撹拌回転軸8の軸線方向に所
定の間隔を置いて例えば90度ずつ突出角度を変えて4
本以上を配設させると共に、その先端は円錐台筒5の内
周面に対して例えば2〜5mm程度に近接する位置まで
突出させ、急結剤bが供給される導入管3の出口とイン
ペラ11の装着位置は、ライニング材料aが供給される
導入管2の出口より前方に設けることが望ましい。
【0020】回転投射部1Cは、円錐台筒5の開口に対
向する円板状の側面板12とその内側に配置した環状面
板13との間を、円周方向に沿った所定間隔毎に放射状
に配置した複数枚の(例えば4枚)の羽根板14で連結
して形成されるインペラ15と、投射方向Fが解放され
る状態でインペラ15の外周面に巻き付けられる無端平
ベルト16と、インペラ15の外周囲に配置して無端平
ベルト16を案内する複数個(例えば5個)のプーリ1
7と、プーリ17が枢着される取付板18とで構成され
る。
【0021】回転投射部1Cは、インペラ15が撹拌混
合部1Bの外周に被着したハウジング19を介して中央
回転筒20に連結され、中央回転筒20は内側回転筒6
の外周に配置して摺動回転させるための軸受け部材であ
るベアリング21を介して回転可能に装着させ、取付板
18には外側回転筒22を一体に装着させ、外側回転筒
22の内周面を摺動可能に支持する支持筒23は基台部
1E側に連結されると共に、支持筒23と取付機構部1
E側の間には材料導入部1Aの外周に被着したハウジン
グ24が取り付けられており、中央回転筒20を内側回
転筒6と同心状に配置することで装置を小型化させてい
る。
【0022】回転駆動部1Dは、ライニング材料aに急
結剤bを混練りすると共に、混練りした吹付けライニン
グ材cを回転投射部1C側へ送り出すために、円錐台筒
5を回転駆動させる第1の回転駆動部と、吹付けライニ
ング材cをトンネルの掘削壁面に回転投射するために、
インペラ15を回転駆動させる第2の回転駆動部と、撹
拌棒9でライニング材料aの送り出し速度を調整しなが
混練りすると共に、急結剤bをインペラ11で円錐台
筒5の内壁面に分散投射するために、回転軸8とこれに
連結する撹拌棒9及びインペラ11を回転駆動させる第
3の回転駆動部と、投射方向を制御するために、取付板
18を回転駆動させる第4の回転駆動部とを備え、図示
の実施形態では第2の回転駆動部と第3の回転駆動部は
同じ駆動源を用いることで装置の小型化とコストダウン
を図っている。
【0023】第1の回転駆動部は、モータ25に取り付
けたプーリ26と内側回転筒6の外周に設けたV溝27
との間にVベルト28を巻装した構成であり、第2及び
第3の回転駆動部は、モータ29に取り付けたプーリ3
0と中央回転筒20の外周に設けたV溝31との間にV
ベルト32を巻装した構成であり、第4の回転駆動部
は、モータ33に取り付けたプーリ34と外側回転筒2
2の外周に設けたV溝35との間にVベルト36を巻装
した構成である。
【0024】取付機構部1Eは、ベースマシンに対する
取付軸孔部37,38を設けたベースプレート39を備
え、ベースプレート39には導入管2に結合させた中継
管40と支持筒23及び、各モータ25,29,33を
取り付けるための取付金具41,42,43がそれぞれ
連結されており、中継管40には別途設置した材料タン
クからコンクリート等のライニング材料を圧送する材料
供給管44と、急結剤を圧送する急結剤供給管45が分
岐接続される。
【0025】次に、ライニング装置1の動作について説
明するが、材料供給管44を介して導入管2の管路にコ
ンクリートなどのライニング材料aが導入されると、泥
状をしたライニング材料aは撹拌混合室4を形成する円
錐台筒5の小径側端部に順次押し出され、モータ25の
駆動によって例えば100〜200rpmで回転させた
円錐台筒5の内壁面に付着した後に、遠心力を受けた際
にテーパ面に生ずる水平方向分力の作用で引き延ばされ
ながら前進し、円錐台筒5の大径側端部へ順次移送され
る。
【0026】また、急結剤供給管45を介して導入管3
の管路に急結剤bが導入されると、急結剤bはモータ2
9の駆動によって例えば600〜700rpmで回転さ
れる撹拌回転軸8と連動回転するインペラ11の羽根板
10によって放射方向へ飛散され、円錐台筒5の内壁面
に付着しているライニング材料aに分散状態で添加さ
れ、前進する途中で撹拌棒9による撹拌混合を受けなが
ら混練りされ、この急結性のコンクリートによる吹付け
ライニング材cは円錐台筒5の大径側端部からインペラ
15側へ順次送り出される。
【0027】前記撹拌混合部1Bの構成によると、従来
技術のスクリューコンベアによる局部的な撹拌混合とは
異なり、ライニング材料aと急結剤bの全体に対して均
一に作用するので、局部的に滞留を生じて固結すること
が無く、而も運転を休止する際にはその残留慣性力によ
って、又は直前にライニング材料aと急結剤bの供給を
停止した状態にして空運転させることによって、撹拌混
合室4内に残留している吹付けライニング材cは、遠心
力によって発生した水平方向分力及びテーパ面に沿った
重力による流動性で回転投射部1C側へ排出され、回転
投射部1Cから外部へ投射されるので、固結によって移
送管路を閉塞させることがない。
【0028】急結剤bは、液状体又は粉状体のものをポ
ンプ圧送によって急結剤タンクから供給されるが、撹拌
混合室4に対するライニング材料aと急結剤bの導入条
件を一定に保持させるためには、導入管3の管路内には
ライニング材料aの多寡に適合させた所定量の急結剤b
を分散状態で通過させる流量制御部材を設けることが望
ましく、この実施形態では粉状体の急結剤bに対する流
量制御部材として管路内に回転するコイル材46を挿着
させている。
【0029】流量制御部材となるコイル材46は、急結
剤タンク側に装着した図示しないモータに一端が連結さ
れ、急結剤bの量が多い場合には高速に少ない場合には
低速に速度制御を行いながら回転駆動させることによ
り、急結剤bを目詰まりすることなく均一に供給するも
のであり、急結剤bが液状体の場合には流量制御部材と
して、如雨露のように管路の出口に多孔板を設ける構成
もある。
【0030】撹拌混合部1Bに対する急結剤bの導入構
造として、前記のように導入管3の管路内に流量制御部
材を設けて急結剤bを分散状態で通過させると共に、
拌混合室4内にインペラ11を設けて羽根板10によっ
て放射方向へ飛散させることにより、撹拌混合室4内へ
はライニング材料aの分量に適合する一定量の急結剤b
が均一に供給され且つ、この急結剤bが回転する羽根板
10によって円錐台筒5内面に均一な分散状態で叩き付
けられるので、当該円錐台筒5内面を展延状態で流動す
るライニング材料aと短時間で効果的に混練りされ、少
量の急結剤bで早強性の吹付けライニング材cを得るこ
とができ且つ粉塵の発生も少ない。
【0031】撹拌混合室4内における撹拌棒9は、撹拌
混合室4を形成する円錐台筒5の回転速度より高速で同
方向へ回転させ、その速度差によって円錐台筒5の内壁
面に付着して展延状態で流動するライニング材料aを掻
き取るようにしながら急結剤bと撹拌混合させており、
円錐台筒5と撹拌棒9の回転速度で撹拌混合室4内での
ライニング材料a又は吹付けライニング材cの移動速度
は決定され、この移動速度によって吹付けライニング材
cの性状を左右する混練り滞留時間が決定されるので、
円錐台筒5の回転速度を所望に制御すると共に、これに
適合させて所望の混練り滞留時間が得られるように、撹
拌回転軸8による撹拌棒9の回転速度を設定する。
【0032】仮に撹拌棒9が無い場合には、十分に混練
りされない塊状の吹付けライニング材cが、円錐台筒5
の半回転程度の短時間でインペラ15側へ送り出される
ところを、円錐台筒5より相対的に高速回転させた撹拌
棒9によって撹拌混合しながら、最適な混練り状態が得
られる混練り滞留時間に調整すべくライニング材料a又
は吹付けライニング材cの移動速度を制御することがで
き、又撹拌棒9の先端は遠心力で円錐台筒5内周面に多
層状に付着する材料を均一にしてインペラ15側へ送り
出すように作用し、更には縦長に配置した撹拌筒内を重
力で落下する材料に対して撹拌混合を行う本件出願人に
よる先の提案に比べ、撹拌棒9の回転速度を余り高速に
する必要がないので、摺動摩耗が軽減される。
【0033】撹拌混合室4から送り出される吹付けライ
ニング材cは、回転する円錐台筒5の遠心力を受けなが
ら接線方向へ飛散され、無端平ベルト16で囲まれたイ
ンペラ15の内面に付着されるが、円錐台筒5より高速
に撹拌回転軸8と同速回転するインペラ15によって加
速され、無端平ベルト16から解放された投射口47か
ら、羽根板14に押し出されるようにして投射方向Fへ
回転投射させる。
【0034】撹拌混合室4とインペラ15の配置関係
は、円錐台筒5の大径側終端部がインペラ15内に収容
される構成として機長を短くしたので、吹付けライニン
グ材cの移送が円滑に行われ且つ投射するまでの時間を
短縮することができ、材料の劣化や固結を防止すること
にも寄与するものである。
【0035】なお、投射口47の近傍には放出角度を制
限して投射方向Fを画定する案内部材48と、無端平ベ
ルト16内面に付着した吹付けライニング材cを除去す
る払拭部材として掻き落とし片49を配置させている。
【0036】投射方向Fは、モータ33の回転駆動で支
持筒23の外周に沿って外側回転筒22を時計方向又は
半時計方向へ揺動回転させると、外側回転筒22に連結
された取付板18が連動回転して投射口47の位置を変
化させるので、予め設定した揺動角度範囲内で所望の投
射方向Fに選定でき、この回転駆動部は撹拌混合部1B
の外周へ同心状に配置したことによって装置を小型化で
きる。
【0037】次に、前記ライニング装置1を使用してト
ンネルの掘削壁面にライニングを行う場合の施工手順に
付いて、先行掘削された半円形状をなす上部半断面の一
次覆工を示す図4及び図5で説明すると、自走可能なベ
ースマシン50は、車体の前後方向の回転軸を中心にし
て旋回可能に上部旋回体51に支持された伸縮ブーム5
2と、伸縮ブーム52の先端部へ起伏可能に枢着された
アーム53とを備え、アーム53にはアーム自身を上下
に起伏動作させる一方のアクチュエータ54と、アーム
53の先端部に取付したライニング装置1を上下に起伏
動作させる他方のアクチュエータ55が設けられてい
る。
【0038】ライニング装置1の取付は、取付機構部1
Eとなるベースプレート39の取付軸孔部37,38を
介して、アーム53の先端部とアクチュエータ55の先
端部に取り付けられ、アクチュエータ55の伸縮作動で
起伏状態の姿勢を調整できるようにすると共に、ライニ
ング材料(コンクリート)a並びに急結剤bを圧送する
供給源に一端を接続した各供給管44,45の他端側に
各導入管2,3をそれぞれ接続する。
【0039】ライニング作業は、トンネル内の所望位置
に走行させたベースマシン50に対して伸縮ブーム52
とアーム53を動作させ、本装置1の回転投射部1Cを
掘削壁面から所定距離離した状態でライニング開始位置
に位置決めし、トンネルの側部から頂点に向けて伸縮ブ
ーム52を周方向に旋回させながら吹付けライニング材
cの回転投射が行われるが、例えばコーナ部のように吹
き付けし難い部分に対しては、モータ33の回転駆動で
投射口47の位置を変化させて所望の投射方向Fに選定
した状態で回転投射を行うことができる。
【0040】本装置1を用いたライニング作業では、従
来のエア圧送式の吹付け工法と比べて粉塵の発生やリバ
ウンドが大幅に軽減され、粉塵の発生による作業環境の
悪化が改善されると共に、リバウンドの減少によって作
業能率の向上と材料の節減を図ることができることは勿
論であるが、従来の回転投射式の吹付け工法と比べて短
時間で良質に混練りした吹付けライニング材cが得られ
るので、これを回転投射することによって前記効果を飛
躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したライニング装置の一部を断面
にした全体側面図である。
【図2】図1のライニング装置の正面図である。
【図3】図1のX−X断面を用いたライニング材料の混
練り及び投射状態の動作説明図である。
【図4】ベースマシンに装着してトンネルにライニング
を施工する動作説明図である。
【図5】ライニング施工時における回転投射部の動作説
明図である。
【符号の説明】
1 トンネル用ライニング装置 1A 材料導入部 1B 撹拌混合部 1C 回転投射部 1D 回転駆動部 1E 取付機構部 2 (ライニング材料aの)導入管 3 (急結剤bの)導入管 4 撹拌混合室 5 円錐台筒 6 内側回転筒 7,21 ベアリング(摺動軸受け部材) 8 撹拌回転軸 9 撹拌棒 10 羽根板 11(急結剤投射用の)インペラ 12 側面板 13 環状面板 14 羽根板 15(吹き付けライニング材投射用の)インペラ 16 無端平ベルト 17,26,30,34 プーリ 18 取付板 19,24 ハウジング 20 中央回転筒 22 外側回転筒 23 支持筒 25,29,33 モータ 27,31,35 V溝 28,32,36 Vベルト 37,38 取付軸孔部 39 ベースプレート 40 中継管 41,42,43 取付金具 44 材料供給管 45 急結剤供給管 46 流量制御部材(コイル材) 47(吹き付けライニング材cの)投射口 48 案内部材 49 掻き落とし片(払拭部材) 50 ベースマシン 51 上部旋回体 52 伸縮ブーム 53 アーム 54,55 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 栄 福岡県福岡市東区美和台新町710番20 (72)発明者 桝崎 孝夫 福岡県福岡市鞍手郡若宮町水原762−5 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライニング材料と急結剤を供給する材料
    導入部と、ライニング材料に急結剤を加えて混練りする
    撹拌混合部と、混練りした吹付けライニング材をインペ
    ラでトンネルの掘削壁面に吹き付ける回転投射部と、関
    連各部を回転駆動する回転駆動部と、ベースマシンに連
    結して前記各部を支持する取付機構部とで構成されるト
    ンネル用ライニング装置であって、 前記撹拌混合部は、略水平に配置した円錐台筒で撹拌混
    合室を形成させ、撹拌混合室内には円錐台筒の中心線に
    沿って配置した回転軸と、回転軸の外周から円錐台筒の
    内周近傍へ突出する複数の撹拌棒を設け、前記回転駆動
    部により前記円錐台筒を相対的に低速で前記回転軸及び
    撹拌棒を相対的に高速で同一方向へ回転させ、前記材料
    導入部を介して円錐台筒の小径端側から導入したライニ
    ング材料と急結剤を撹拌混合させると共に、混練りした
    吹付けライニング材を順次移送させて大径端側に配置し
    た前記回転投射部へ排出させ、回転投射部を介してトン
    ネルの掘削壁面に回転投射することを特徴としたトンネ
    ル用ライニング装置。
  2. 【請求項2】 前記材料導入部は、ライニング材料の導
    入管の軸心に急結剤の導入管を同心状に配置させ、急結
    剤の導入管内には急結剤を分散状態で通過させる流量制
    御部材を設けた請求項1に記載のトンネル用ライニング
    装置。
  3. 【請求項3】 前記撹拌混合部は、前記回転軸の前端に
    導入した急結剤を前記円錐台筒の内周面へ飛散させるイ
    ンペラを装着させ、当該回転軸とインペラを連動回転さ
    せた請求項1又は請求項2に記載のトンネル用ライニン
    グ装置。
  4. 【請求項4】 前記撹拌混合部は、前記円錐台筒と前記
    回転軸及び撹拌棒の相対回転速度を所望に設定させ、撹
    拌混合室内における混練り滞留時間を制御させる請求項
    1〜3の何れかに記載のトンネル用ライニング装置。
  5. 【請求項5】 前記撹拌混合部は、前記回転軸の後端に
    前記回転投射部を構成するインペラを連結させ、当該回
    転軸とインペラを連動回転させた請求項1〜4の何れか
    に記載のトンネル用ライニング装置。
  6. 【請求項6】 前記回転投射部は、前記インペラ内に前
    記円錐台筒の大径端側を同心状に収容して配置させた請
    求項1〜5の何れかに記載のトンネル用ライニング装
    置。
  7. 【請求項7】 前記回転投射部は、複数の羽根板を装着
    したインペラと、投射口を解放する態様で前記インペラ
    の外周に巻き掛けられる無端ベルトと、前記無端ベルト
    を案内する複数のプーリとを備え、前記プーリを枢着し
    た取付板を回転させて前記インペラに対する投射口の位
    置を可変可能にした請求項1〜6の何れかに記載のトン
    ネル用ライニング装置。
  8. 【請求項8】 前記回転駆動部は、前記撹拌混合部の前
    記円錐台筒に連結させた回転筒と、撹拌混合部の前記回
    転軸に連結させた回転筒を、前記材料導入部を構成する
    導入管の外周へ回転軸受け部材を介して同心状に配置さ
    せ、当該各回転筒と前記取付機構部に取り付けた各モー
    タの間を、動力伝動手段を介してそれぞれ回転可能に連
    結させた請求項1〜7の何れかに記載のトンネル用ライ
    ニング装置。
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