JP3210080U - 野積コンテナバッグ用のマット素材 - Google Patents

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Abstract

【課題】野積コンテナバッグ全体および遮水シート材を保護するために用い、従来よりも縦横寸法が大きく、その貼り合わせの際の溶着作業が少なくて済む野積コンテナバッグ用のマット素材を提供する。【解決手段】遮光率95%以上の遮水シート材3と、該遮水シート材3を挟んでその上下に配置する2枚の保護シート材4とを備え、この保護シート材4を構成するマット素材は、ポリエステル繊維または難燃性繊維のラップをニードルパンチで一体化させることにより、厚さ10mm以上、目付が1000g/m2以上および引張り強度140N/5cm以上であるニードルフェルトで形成し、該フェルトは幅2.5〜7mおよび長さ30〜180mである。【選択図】図1

Description

本考案は、野積コンテナバッグ全体および遮水シート材を保護するために用いる保護シート材を構成する大判のマット素材に関し、従来よりも縦横寸法が大きく、その貼り合わせの際の溶着作業が少なくて済む野積コンテナバッグ用のマット素材に関する。
野積コンテナバッグ用の保護シート材は、除染工事の仮置き場および最終処分場において、遮水シート材とともに用いる不織布製のシート材である。この保護シート材は、通常、除染物入りのフレコンバックを積み上げる遮水シート材の上またはその下に配置して該遮水シート材とともに地面上に敷き詰めて使用し、その上に多数個のフレキシブルコンテナバッグまたはクロスコンテナバッグを積み上げ、これらのバッグの変形や内容物の漏出を防ぎ、同時に遮水シート材を保護する。
フレキシブルコンテナバッグは、土砂または粉末や粒状物の荷物を保管・運搬するための袋状の包材であり、一般にフレコン(登録商標)、フレコンバッグまたはコンテナバッグと称する。図1において、フレコンバッグ1は、ポリエチレンやポリプロピレンのような丈夫な化学繊維糸で織成した袋状のシートで構成し、バッグ全体を支える丈夫な吊りベルトが上部に縫着され、該バッグをフォークリフトやクレーンなどで持ち上げることができる。土砂などの収納は上部の開口部から行い、マチ部分によって開口部を閉じることができ、不使用時には小さく折り畳むことができる。
2011年の東北大震災では福島原子力発電所で爆発事故が発生し、現在でも、放散した放射能による汚染土壌を除染する作業が国の公共事業として進められている。この除染作業で除去された汚染土壌は、図1に示すように、そのつど個々のフレコンバッグ1に収納され、該バッグを数段重ねて仮置きするための中間施設である仮置き場2が多数建設されている。仮置き場2では、本来、遮水シート材3および保護シート材4を地面に敷いた後に多数個のフレコンバック1を複数段野積みし、これらを遮蔽土嚢5で囲ってから遮光シート材6を被せ、最後に複数個の土嚢7を適当な間隔で載せて遮光シート材6が位置ずれすることを防いでいる。仮置き場2は、フレコンバッグ1の仮置き用の中間施設として現在も建設されており、今でも大規模な工事が執り行われているが、工事面積が広大であるために、工事に時間が掛かって建設が中々捗らないのが現実である。
保護シート材4は、仮置き場2において遮水シート材3とともに用いられ、該遮水シート材は、単独で使用されることはなく、遮光シートと異なるポリ塩化ビニルなどのシートである。一方、従来の遮光シートは、保護シート材4と類似する繊維構造であって農業用や園芸用または土木用が主であり、農業用や園芸用として特開平8−9794号および特開平10−84794号などに開示されている。また、土木用の保護シートは、特開2000−157947号において、廃棄物処分場において汚染水の漏出防止のために敷設する防水マットの表層に被覆する遮光シートと類似する。これらのシート類は、一般に、寸法は幅2m×長さ20mにすぎず、複数枚を溶着で接続して使用するものではない。
特開2000−157947号に開示の遮光シートは、保護シート材の代用になるとしても、特定の耐光性クロスシートと耐光性繊維ウエブと補強材クロスシートとクッション材とを順に積層するため、全4層における耐光性素材の上方2層によって非常に高価になる。また、特開2005−223017号に開示の土木シートは、通気・透水性制御シートおよび透光シートを熱融着フィルムで接着する。この土木シートは、通気・透水性制御シートを80℃の温水中で熱収縮させることを要し、熱融着フィルムを介する接着工程を有するので製造工程が複雑である。これらのシート類は、いずれも縦横寸法が特定されていないため、仮に野積コンテナバッグ用のマット素材として使用するとすれば、その溶着作業に多大の時間と労力を要することになる。
特開平8−9794号公報 特開平10−84794号公報 特開2000−157947号公報 特開2005−223017号公報
図1に示す保護シート材4は、遮水シート材3の上または下に配置され、日の当たる僅かな部分でも劣化を防ぐ目的から、遮光シート材6とほぼ同様の遮光性が必要である。図5を参照すると、保護シート材4を構成する個々のマット素材8は、従来の遮光シートと同様に寸法が幅2m×長さ20m未満であり、仮置き場2で大寸の遮水シート材3の上または下に敷設する場合には、2枚を縦方向の溶着線10で貼り合わせて広幅にして巻き取る。この広幅マットは、施工作業において、仮置き場2の面積に合わせてさらに複数枚並列に溶着線12で貼り合わせ、ついで横方向にも溶着線14で複数列を貼り合わせることを要する。マット貼り合わせ溶着線10,12,14は、作業者が手持ちバーナーを持ってその線に沿って移動しながら溶着することを要し、しかもマット全長が非常に長いので、その溶着作業に多大の時間と労力を費やしている。
本考案は、従来のマット素材に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、通常寸法のマット素材よりも相当に大判であるので、マット貼り合わせ溶着作業が少なくて済む野積コンテナバッグ用のマット素材を提供することを目的としている。本考案の他の目的は、比較的厚い繊維ラップの単一層で構成するので柔軟であり且つ製造が容易で安価である野積コンテナバッグ用のマット素材を提供することである。
本考案に係る野積コンテナバッグ用のマット素材に関して、床シートは、多数個の野積コンテナバッグの下方において、遮光率95%以上の遮光性を有し且つ遮水シート材を挟んでその上下に配置する2枚の保護シート材からなり、地面上に敷き詰めて使用する。この保護シート材を構成する個々のマット素材は、ポリエステル繊維または難燃性繊維のラップをニードルパンチで一体化させることにより、厚さ8mm以上、目付が800g/m以上および引張り強度140N/5cm以上であるニードルフェルトで形成し、該フェルトは幅2.5〜7mおよび長さ30〜180mである。
本考案に係るマット素材において、綿やレーヨンなどの可燃性繊維を含まないポリエステル繊維または難燃性繊維であり、マット素材自体が防炎性能を有し且つ幅3.5〜7mおよび長さ85〜180mの大判であると好ましい。また、少なくとも5〜10dtexおよび10〜20dtexのポリエステル繊維からなり、得たフェルトは遮光率95%以上および貫入抵抗500N以上であると好ましい。さらに、遮水シート材を挟んでその上下に配置する2枚の保護シート材からなる床シートについて、この床シートを2組以上重ねて地面上に敷き詰めることも可能である。
本考案に係るマット素材は、仮置き場の大規模工事においてシート敷設面積が広大であっても、その全面敷設作業に要する時間を軽減できる。本考案のマット素材を用いると、広大なシート敷設面積について、これに対応する広大な保護シート材を製造する際に、従来のマット素材よりも溶着長さを相当に短縮化することができ、この溶着作業に要する手間を可能な限り省き、シート敷設作業の効率および安全性を大幅に向上させる。
本考案に係るマット素材は、ポリエステル繊維または難燃性繊維のラップをニードルパンチで一体化させ、これらの繊維が綿やレーヨンなどの可燃性繊維を含まないことにより、マット自体が防炎機能を発揮することになり、広大な保護シート材を製造するために多数枚のマット素材をバーナーで縦横に線状に溶着する際に、該バーナーの炎がマット素材に引火し、該マットが燃え広がる危険性を確実に回避できる。また、本考案のマット素材は、保護シート材として遮光率95%以上の遮水シート材の上で地面上に敷き詰めることにより、野積コンテナバッグの変形や内容物の漏出を防ぎ、同時に下側の遮水シート材を保護することができる。
遮光シート材で被われ且つ遮水シート材および保護シート材上に配置されるフレコンバッグの仮置き場を示す概略断面図である。 複数枚のマット素材によって形成される保護シート材2枚の間に遮水シート材を挟んだ床シートを示す概略断面図である。 本考案のマット素材を溶着して得た保護シート材および遮水シート材を仮置き場上に敷設する際の状態を示す概略平面図である。 本考案の別のマット素材を溶着して得た保護シート材および遮水シート材を仮置き場上に敷設する際の状態を示す概略平面図である。 従来のマット素材からなる保護シート材を仮置き場上に溶着して敷設する際の状態を示す概略平面図である。
本考案を図面によって説明すると、図2に示す床シート16は、遮水シート材17を挟んでその上下に配置する2枚の保護シート材18からなり、該床シートを地面上に敷き詰めて使用する。所望に応じて、床シート16を2組以上重ねて地面上に敷き詰めることも可能である。遮水シート材17は、公知のポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステルなどのシートであればよい。
保護シート材18を構成する個々のマット素材20(図3)は、ポリエステル繊維または難燃性繊維のラップをニードルパンチで一体化させることにより、厚さ8mm以上ならびに幅2.5〜7mおよび長さ30〜180mである大判のニードルフェルトである。マット素材20は、ポリエステル繊維または難燃性繊維をニードルパンチだけで絡合して一体化させ、加熱処理をしていないので全体的に比較的柔軟である。
マット素材20は、実質的に防炎性を有するポリエステル繊維または難燃性繊維からなり、ポリエステル繊維の場合には反毛を使用せず、実質的にポリエステル繊維100%であることが望ましい。通常のポリエステル繊維は、LOI値が20〜21程度であるのに対し、難燃性繊維はLOI値が26以上であるので難燃性繊維の中に含まれないが、ある程度のフェルト密度と厚みの関係から防炎性能を発揮させることができる。また、難燃性繊維として、市販の耐炎糸や難燃繊維を用いることも可能である。
大判のマット素材20は、基本的にポリエステル繊維または難燃性繊維の短繊維の単一構造を有している。必要に応じて、マット素材20には、表面に薄い織布を貼り付けたり、該マット素材の耐光性や遮光性を高めるために、両フェルト層を構成する短繊維に抗酸化剤または紫外線吸収剤を練り込んだり、抗酸化剤などの樹脂溶液を表面に塗布またはスプレーすることも可能である。
マット素材20は、幅が2.5〜7mであり、好ましくは幅が3.5〜7mであり、幅2mである一般のマット素材と比べてかなり幅広である。マット幅が2.5m未満であると、幅2.5m未満の従来のマットと比べて溶着作業軽減の利点が少ない。例えば、幅20mのマット素材20を製作する際に、図4に示すようにマット幅が2.5mであると縦方向の溶着線21は7本になり、図3に示すようにマット幅3.5mであると溶着線21は5本に減るのに対し、従来のようにマット幅が2m(図5)であると溶着線10,12は9本になってしまう。一方、マット幅が3.5〜7mであると溶着線の数をさらに減らすことができ、マット幅が7mを越えると、現存の大型ニードルパンチングマシンでは製造不可能である。
マット素材20は、長さが30〜180mであり、好ましくは長さ85〜180mであり、長さ20m未満である一般のマット素材と比べて非常に長寸である。マット長さが30m未満であると、仮置き場2へ敷設する際に横方向の溶着作業を要する場合が増える。例えば、長さ約85mのマット素材20を製作する場合には、図4に示すようにマット長さが30mであると横方向の溶着線22は2本になり、図3に示すようにマット長さが85mであると横方向に溶着する必要がないのに対し、従来のようにマット長さが20m(図5)であると横方向の溶着線14は4本になり、不要部分を切断線15で削除する。一方、マット幅が長さ85〜180mであるといっそう大きい仮置き場を建設する際に有利であり、長さが180mを超えると、マットの巻き取り直径が大きくなりすぎてトラック搬送が難しくなる。
マット素材20は、ニードルパンチ後に厚さが8mm以上、目付が800g/mおよび引張り強度140N/5cm以上であり、ニードルパンチ後に厚さが9mm以上、目付が900g/mであると好ましく、さらに規格(要求値)としては厚さが10mm以上、目付が1000g/mであり、マット素材20として所定の弾力性と強度を有し、従来品と比べて薄くて軽くなる。この際に、マット素材20の厚さが8mm未満であるとマット素材20として薄すぎて弱くなり、目付が800g/m未満であると弱くなって扱いにくく、引張り強度が140N/5cm未満であると耐久性が劣ることになる。
マット素材20には、一部でも反毛(回収再生綿)を加えることなく、実質的にポリエステル繊維100%または難燃性繊維からなる。マット素材20には、防炎性能を低下させない範囲でアクリル、ナイロンなどの他の繊維を一部加えることもできる。また、グレイ色や緑色の短繊維を一部または全部に添加することにより、自然の景観と調和しやすいグレイ色や緑色のマット素材20を作製してもよい。この際に、ポリエステル繊維は、難燃性、耐光性、引張り強度およびコストの点から好ましく、さらに好適な外面や触感などを有する表皮フィルムを常温または加熱処理でさらに接着することも可能である。
マット素材20は、繊度が異なる少なくとも2種のポリエステル繊維または難燃性繊維を含んでいてもよく、例えば、ポリエステル繊維は、全体の繊度が5〜20dtexであり、詳細では5〜10dtexおよび10〜20dtexの2種または3種以上を混綿することが可能である。この際に、一方のポリエステル繊維の繊度が5〜10dtexであると適度の柔軟性を付与できて曲げやすくなり、他方のポリエステル繊維の繊度が10〜20dtexであると引っ張り強度を高くできて一定の耐久性を付与できる。また、ポリエステル繊維の繊度が5dtex未満であるとマット素材20の耐久性に問題が生じやすく、一方、繊度が20dtexを超えると、マット素材20が硬くなってシート敷設の作業性が低下してしまう。
用いるポリエステル繊維は、糸の発色性を改善するために、スルホン酸基を導入したカチオン可染のポリエステル繊維でもよく、導入されたスルホン酸基の染着座にカチオン染料を結合させる。この場合、ポリエステル繊維は、分散染料と合わせて2色以上に染め分けすることもできる。また、ポリエステル繊維は、潜在捲縮のポリエステル繊維でもよい。ポリエステル繊維は、溶融高分子を細孔口金から押し出して冷却する溶融紡糸法で製造されるため、2種の高分子を同時に同じ細孔から押し出して2成分の複合繊維を形成したり、繊維の断面形状の異形化や中空化を行ってもよい。
潜在捲縮のポリエステル繊維は、複合繊維化において熱収縮が異なる2成分のポリエステル繊維を紡糸することによって製造する。潜在捲縮繊維は、紡糸後において通常の糸と同様に直線状であり、得た糸に熱を加えるとその糸が捲縮され、僅かに伸縮性のある糸となる。また、繊維の中空化により、見掛け比重が小さく且つ嵩高で軽量なマット素材を作ることもでき、異型断面化では、三角形断面にすると絹に似た風合を付与できる。潜在捲縮のポリエステル繊維をマット素材20に添加すると、該マットの伸縮性および弾性回復性を良化させることができる。
マット素材20には、中間の基布として、ポリエステル繊維製の織布を介在させてもよい。この基布は、平織、斜文織、朱子織などの織物であり、耐光性が関係しないので安価なポリプロピレン製の織布でもよい。この基布は通常の用途で目付が30〜80g/mであり、設置場所や地域によって貫入抵抗を極端に上げることを要する場合には目付250g/m以下の基布または通常の基布を複数枚を使用すると好ましく、目付が30g/m未満であると基布として弱くなり、一方、目付が250g/mを超えると基布として厚くなりすぎてマット素材20が曲げにくくなる。
マット素材20を製造するには、カーディングの後にクロスラッパーで繊維ラップを所定厚さになるまでクロス重ねし、所望に応じて基布を中間に介在させる。ついでクロス重ねした繊維ラップをニードルパンチ機で上下方向からニードルパンチすることによって全体を絡合して一体化させる。このニードルパンチングでは、例えば、通常のロッキングニードルを用いて100〜350本/cm2の針密度で行う。
マット素材20は、長さが85〜180m程度であると、筒状に巻き取った際に巻き取り直径100〜150cmであり、150m巻き以上にすることも可能である。この際に、巻き取り直径が120mを超えるとトラックの荷台に2本並べられない限界直径に近くなる。マット素材20の巻き取り直径が100〜120cmであると、幅2m超のトラックの荷台に2本並べて載置することができ、4トントラックによって一度に多数本を搬送できるので搬送効率が良くなる。また、マット長さが180m近くになると、マット素材の巻筒に入れた鉄芯の両側をホイストクレーンで吊り上げ、一次保管場所に下ろしてから、ホイストクレーンで4トン以上のトラックに積み込み、作業現場では遮光シート材と同様に荷下ろしから敷設の作業を行う。
マット素材20は、ポリエステル繊維または難燃性繊維のニードルフェルトであり、引張り強度140N/5cm以上であるから使用時に破れにくく、フェルト中間に基布を介在させると破断強度および寸法安定性がさらに良化する。また、マット素材20は、野積コンテナバッグ用シートとして厚さ10〜12mmで比較的軽く且つ薄くても、遮光率が95%以上であるので、中間に敷設の遮水シート材17の変質を防止し、しかも通常の使用条件下において摩耗、損傷や劣化などは起こりにくい。
次に、本考案を実施例に基づいて説明する。マット素材用として、繊度17デシテックスの白色ポリエステル繊維を40重量%、繊度6デシテックスのグレイ色のポリエステル繊維を60重量%用いる。両繊維をブレンドした後に、カード機を通してカーディングを行い、クロスラッパーで全体をクロス重ねすることにより、ポリエステル繊維100%の繊維ラップを得る。
次に、前記の繊維ラップについて、大型ニードルパンチ機によって上下方向からニードルパンチすることによって繊維を絡合して全体を一体化させる。得たマット素材20は、図2に示すような単一層で幅3.7m×長さ85mであり、厚さが10〜12mm、目付が1000g/mである。マット素材20は、ニードルパンチだけで一体化され、非加熱処理品であるので全体が比較的柔軟である。
マット素材20に対する物性要求値は、下記の表1の通りであり、マット素材20はいずれにも適合する。また、マット素材20について、その防炎性能試験の結果は表2の通りであり、該マット素材が耐熱性を有することは明らかである。
得たマット素材20は、幅3.7m×長さ85mであって巻き取り直径が100cmであり、1本の巻き取り重量が390kgである。マット素材20は、広さが幅約20m×長さ約85mであるテスト施工用の仮置き場2の全面に敷設できるように、図3に示すように、6枚のマット素材20を5本の縦方向の溶着線21で並列に貼り合わせ、保護シート材18を形成する。マット素材20は、仮置き場2の全面に敷設する保護シート材18を作製する際に、溶着長さが全体として短くなることにより、シート敷設作業の効率および安全性を大幅に向上させることができる。
広さが幅約20m×長さ約85mであるテスト施工用の仮置き場2において、まず貼り合わせた保護シート材18を敷設し、次に遮水シート材17を載せてから、さらに保護シート材18を敷設して床シート16を構成する。従来のマット素材であると約3日で施行作業で完了するが、大判のマット素材20を用いると2日で施工作業が完了し、1日分の施工時間の短縮が可能となる。このため、汚染土壌の除染作業現場において、大判のマット素材20の敷設を含む作業効率が大幅に向上するので、除染作業の現場において高評価を受けている。
個々のマット素材24(図4)は、実施例1と同様に製造するけれども、該マット素材は幅2.5m×長さ30mに定める。マット素材24は、広さが幅約20m×長さ約85mであるテスト施工用の仮置き場2の全面に敷設できるように、図4に示すように、8枚のマット素材24を7本の縦方向の溶着線21で並列に貼り合わせ、この貼り合わせマット3組をさらに2本の横方向の溶着線22で貼り合わせる。
マット素材24を保護シート材26として一般的な仮置き場2の全面に敷設するには、まずマット素材24を8枚ずつ溶着線21で並列に貼り合わせ、さらに2本の横方向の溶着線22で貼り合わせるだけであり、溶着線21,22の全長が従来の保護シート材4(図5)よりも相当に短い。マット素材24を用いると施工作業が短時間で完了し、施工時間の短縮が可能となり、除染作業の現場における評価が高い。
2 仮置き場
3 遮水シート材
4 保護シート材
6 遮光シート材
10,12,14 溶着線
17 遮水シート材
18,18 保護シート材
20 マット素材
21,22 溶着線
マット素材20は、ポリエステル繊維または難燃性繊維からなり、実質的にポリエステル繊維100%であることが望ましい。通常のポリエステル繊維は、LOI値が20〜21程度であるのに対し、難燃性繊維はLOI値が26以上であるので難燃性繊維の中に含まれないが、ある程度のフェルト密度と厚みの関係から防炎性能を発揮させることができる。また、難燃性繊維として、市販の耐炎糸や難燃繊維を用いることも可能である。
マット素材20には、反毛(古着などの回収再生綿)を加えることなく、実質的にポリエステル繊維100%または難燃性繊維からなる。マット素材20には、防炎性能を低下させない範囲でアクリル、ナイロン、PPなどの他の繊維を一部加えることもできる。また、グレイ色や緑色の短繊維を一部または全部に添加することにより、自然の景観と調和しやすいグレイ色や緑色のマット素材20を作製してもよい。この際に、ポリエステル繊維は、難燃性、耐光性、引張り強度およびコストの点から好ましく、さらに好適な外面や触感などを有する表皮フィルムを常温または加熱処理でさらに接着することも可能である。

Claims (4)

  1. 多数個の野積コンテナバッグの下方において、遮光率95%以上の遮光性を有し且つ遮水シート材を挟んでその上下に配置する2枚の保護シート材からなり、地面上に敷き詰めて使用する床シートにおいて、前記の保護シート材を構成する個々のマット素材は、ポリエステル繊維または難燃性繊維のラップをニードルパンチで一体化させることにより、厚さ8mm以上、目付が800g/m以上および引張り強度140N/5cm以上であるニードルフェルトで形成し、該フェルトは幅2.5〜7mおよび長さ30〜180mである野積コンテナバッグ用のマット素材。
  2. 可燃性繊維を含まないポリエステル繊維または難燃性繊維であり、マット素材自体が防炎性能を有し且つ幅3.5〜7mおよび長さ85〜180mの大判である請求項1記載のマット素材。
  3. 少なくとも5〜10dtexおよび10〜20dtexのポリエステル繊維からなり、得たフェルトは遮光率95%以上および貫入抵抗500N以上である請求項1記載のマット素材。
  4. 遮水シート材を挟んでその上下に配置する2枚の保護シート材からなる床シートについて、この床シートを2組以上重ねて地面上に敷き詰める請求項1記載のマット素材。
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