JP3209976B2 - 超仕上げ砥石 - Google Patents

超仕上げ砥石

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は円筒外面、平面お
よび玉軸受軌道面等の最終仕上げ加工に用いられるビト
リファイド超仕上げ砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】最近円筒外面、平面および玉軸受軌道面
等の最終仕上げ加工に用いられる砥石として、立方晶窒
化ホウ素、ダイヤモンドなどの超硬質砥粒とビトリファ
イド結合剤を組み合わせた超仕上げ砥石が知られている
(特開平5−253848号、特開昭62−14815
9号、特開平2−274465号公報)。また上記超硬
質砥粒とビトリファイド結合剤を組み合わせた超仕上げ
砥石を用いて貼り合わせ等などにより形状を工夫した超
仕上げ砥石などが知られている(特開平5−32978
0号公報)。
【0003】しかし、超硬質砥粒とビトリファイド結合
剤を組み合わせた超仕上げ砥石は、砥石に使用する砥粒
の価格が高価なため、砥石の価格も高い。従ってこれら
の超仕上げ砥石の用途は主に小径玉軸受軌道面に広く使
用されているが、それ以外の用途にはあまり使用されて
いない。そこで、溶融白色アルミナ質砥粒(WA)およ
び炭化ケイ素質砥粒(GC)などの一般砥粒を使用した
比較的安価なビトリファイド超仕上げ砥石がいまだに多
く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし現在、主に市場
で使用されている溶融白色アルミナ質砥粒(WA)およ
び炭化ケイ素質砥粒(GC)を使った超仕上げ砥石は、
市場で要求されている高切削性を満たそうとすればどち
らかと言うと軟らかめの砥石を選定することになり、結
果砥石の消耗が大きくなり、一方、砥石の消耗を少なく
しようとすれば硬めの砥石を選定し、結果砥石の消耗は
少なくなるが、市場で要求されている高切削性を満足し
ないという問題がある。
【0005】そこで、上記の問題を解決するために、超
仕上げ砥石の開発に関しては、現在、立方晶窒化ホウ
素、ダイヤモンドなどの超硬質砥粒を使用した超仕上げ
砥石の開発に重点が置かれている。これに対し、本発明
は、立方晶窒化ホウ素、ダイヤモンドなどの超硬質砥粒
を含まない、比較的安価でありながら、市場で要求され
ている高切削性を満たし、かつ耐久性のすぐれた超仕上
げ砥石を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、アルミナ質砥粒を用いた超仕上げ砥石の
中に、微結晶性焼結アルミナ質砥粒を用い、またこの超
仕上げ砥石を有効に活用するためビトリファイド結合剤
中にP2 5 を含ませることにより、比較的安価で耐久
性のすぐれたビトリファイド超仕上げ砥石を提供するも
のである。
【0007】好ましくは、アルミナ質砥粒が微結晶性焼
結アルミナ質砥粒と溶融白色アルミナ質砥粒を含みかつ
ビトリファイド結合剤が、3〜15wt%のP2 5 を含
み、さらに好ましくは、ビトリファイド結合剤がSiO
2 40〜55wt%、Al2 3 15〜25wt%、1価の
アルカリ金属の酸化物(R2 O)と2価のアルカリ土類
金属の酸化物(RO)との合計で11〜21wt%、B2
3 5〜15wt%、P 2 5 3〜15wt%を含む。
【0008】
【発明の実施の形態】微結晶性焼結アルミナ質砥粒は、
特公平5−20232号公報などに開示されているが、
アルミナ前駆体のゾル、ゲルを焼結してアルミナ質砥粒
としたものであるが、特に焼成前にシード(種晶)を添
加することにより微細(サブミクロン)なアルミナ結晶
からなる焼結アルミナを得ることができる。その特徴は
砥粒の耐破砕性が改善され、研削時砥粒の大破砕脱落な
どを減少させ切刃として有効に作用させると共に、ミク
ロな自生発刃作用により切刃の向上と耐摩耗性の改善を
可能とした砥粒である。
【0009】通常の汎用砥粒製法では、原材料を加熱溶
解冷却し結晶を生成後粉砕して希望粒度とする。したが
って砥粒一個に含まれる結晶の数は一個から数個とな
る。これに対して微結晶性焼結アルミナ質砥粒はサブミ
クロン粒子の酸化アルミニウムの核種から始まり乾燥粉
砕焼結工程をへて砥粒とする化学プロセスにより製造さ
れるので、一個の砥粒中には数十億個の高純度微粒子が
存在する。したがって研削時通常の砥粒は平坦に摩耗し
やすいが、微結晶性焼結アルミナ質砥粒は新しいサブミ
クロン粒子が次々と出てくるため、優れた切れ味が持続
する。これは微結晶性焼結砥粒自身の破砕も逃げ角を形
成する構造となっているためである。
【0010】本発明は、このような特性をもつ微結晶性
焼結アルミナ質砥粒を超仕上げ砥石に適用することによ
り比較的安価でありながら、市場で要求されている高切
削性を満たし、かつ耐久性に優れた超仕上げ砥石を提供
せんとするものである。本発明の超仕上げ砥石には、上
記の微結晶性焼結アルミナ質砥粒と共に溶融白色アルミ
ナ質砥粒を用いることが好ましい。微結晶性焼結アルミ
ナ質砥粒は溶融白色アルミナ質砥粒に比べて価格が高く
また研削性能の向上はその添加量に比例せず、むしろ微
結晶性焼結アルミナ質砥粒が砥粒全使用量に対して50
wt%を越えると目づまりが発生し正常研削ができない。
従って微結晶性焼結アルミナ質砥粒は砥粒全使用量に対
して5〜50wt%が望ましく、より好ましくは10〜5
0wt%である。
【0011】本発明の超仕上げ砥石に用いるビトリファ
イド結合剤はP2 5 3〜15wt%含むことを特徴と
している。微結晶性焼結アルミナ質砥粒は、高温でビト
リファイド結合剤と反応して劣化するので、低温焼成、
好ましくは1100℃以下、より好ましくは1000℃
以下、さらには900℃程度の温度で焼成するべきこと
が開示されている(特開昭61−56872号公報
他)。そのためには、SiO2 やAl2 3 の量を減少
させ、一価のアルカリ金属の酸化物およびB2 3 の量
を増加することが有効であり、微結晶性焼結アルミナ質
砥粒を用いたビトリファイド砥石を開示する従来技術に
開示されたビトリファイド結合剤は大略そのような化学
組成である。
【0012】本発明者は、当初、微結晶性焼結アルミナ
質砥粒の超仕上げ砥石への適用を着想し、超仕上げ砥石
を試作したが予想されるような性能を得ることができな
かった。そこで、超仕上げ用砥粒の粒径が小さいため、
ビトリファイド結合剤との反応に敏感なことが原因であ
るかもしれないと考え、公知のビトリファイド結合剤中
で最も低温焼成の結合剤(特開平3−68678号及び
同8−9022号公報)を用いたが、超仕上げの研削
性能は思うように向上しなかった。このような経緯を経
て、鋭意検討を重ねるうちに、ビトリファイド結合剤中
にP2 5 3〜15wt%添加すると、微結晶性焼結ア
ルミナ質砥粒を用いた超仕上げ砥石の研削性能が顕著に
向上することを見い出した。
【0013】理論に縛られる意図はないが、本発明者は
次のように考えている。すなわち、 (1)P2 5 はのビトリファイド結合剤の溶融を助け
る役目があるので研削性能に悪い影響を及ぼさない90
0℃〜1000℃でできるだけ低温の焼成を可能とす
る。 (2)他にもビトリファイド結合剤の溶融を助ける成分
としてB2 3 と1価のアルカリ金属の酸化物(R
2 O)などがあるが、これらの成分はビトリファイド結
合剤が溶融した後、溶融粘度が極端にさがる傾向があり
ビトリファイド結合剤の安定性に問題が生じる。
【0014】また、ビトリファイド結合剤と砥粒との化
学反応性が顕著におこり微結晶性焼結アルミナ質砥粒の
特性を生かすことができない可能性がある。これに対し
てP 2 5 はビトリファイド結合剤が溶融した後、溶融
粘度の変化はあまり起こらず結晶性焼結アルミナ質砥粒
の特性を生かすことができる。2価のアルカリ土類金属
の酸化物(RO)も同じ働きがあるがP2 5 ,B2
3 と1価のアルカリ金属の酸化物(R2 O)ほど顕著で
ない。
【0015】(3)P2 5 はリン酸アルミニウム化合
物などの代表例としてAl2 3 成分との化学結合性が
よい。 (4)ビトリファイド結合剤の熱膨張係数は砥粒とでき
るだけマッテングしたほうがよい。 一般的に砥粒とビトリファイド結合剤の熱膨張係数が±
2×10E−6以上はなれると結合剤にクラックが発生
し砥粒の脱落が促進される。アルミナ質砥粒の熱膨張係
数は約8.0×10E−6である。B2 3 は熱膨張係
数を下げる働きがあり、おもに熱膨張係数の低い超硬質
砥粒を使うビトリファイド結合剤の溶融を助けるのに使
われる。1価のアルカリ金属の酸化物(R2 O)は熱膨
張係数を上げる働きがある。したがってビトリファイド
結合剤の溶融を助けるためB2 3 や1価のアルカリ金
属の酸化物(R2 O)を入れるとそれぞれの量関係によ
り熱膨張係数が砥粒とマッチングしなくなり、結合剤に
クラックが発生し砥粒の脱落が促進される可能性があ
る。
【0016】これに対してP2 5 の熱膨張係数は熱膨
張係数を上げる働きがあるが1価のアルカリ金属の酸化
物(R2 O)ほど大きくない。以上の理由からビトリフ
ァイド結合剤にP2 5 を3〜15wt%入れることによ
り900℃〜1000℃でできるだけ低温の焼成を可能
とし、そのほかに微結晶性焼結アルミナ質砥粒と有効な
化学結合をし、熱膨張係数を砥粒とできるだけマッテン
グすることにより砥粒の早い時期の脱落を防ぎ、微結晶
性焼結アルミナ質砥粒による切削作用を助けよりよい切
削性と高寿命の超仕上げ砥石の製造ができるものと考え
られる。
【0017】P2 5 を3〜15wt%含むことにより、
特に性能に優れた超仕上げ砥石を得ることができた。P
2 5 は3wt%から効果が出始め、6〜12wt%で性能
がピークとなる。15wt%を越えると所望の性能がでな
くなる。本発明のビトリファイド結合剤の好適な化学組
成は、SiO2 40〜55wt%、Al2 3 15〜25
wt%、1価のアルカリ金属の酸化物(R2 O)と2価の
アルカリ土類金属の酸化物(RO)との合計で11〜2
1wt%、B2 3 5〜15wt%、P2 5 3〜15wt%
を含む。
【0018】ビトリファイド結合剤の上記の各成分の役
割は、次の如くである。SiO2 が40wt%未満になる
とボンドの強度がさがり、55wt%より多くなるとボン
ドの溶融温度が上がり焼成温度を上げる必要がある。A
2 3 は15wt%未満になるとボンドの安定性に問題
が生じ、25wt%より多くなればボンドの溶融温度が上
がり焼成温度を上げる必要がある。R2 O(Rはアルカ
リ金属)プラスRO(Rはアルカリ土類金属)は11wt
%未満になるとボンドの溶融温度が上がり焼成温度を上
げる必要があり、21wt%より多くなるとボンド安定性
に問題がでる。B2 3 は5wt%未満だとボンドの溶融
温度が上がり焼成温度を上げる必要があり、15wt%よ
り多くなるとボンドの安定性に問題が生じる。
【0019】最近、機械部品の高性能、高寿命化に関連
して摩擦する部分に対しての仕上げ加工が重視され盛ん
に採用されるようになってきた。これに経済性も加わっ
て短時間でRmax 0.05〜0.1μm以下の鏡面加工
仕上げと高精度並びに高切削量が要求されている。特に
高切削性が要求される。使用される砥粒の粒度の範囲と
してはJISの呼びで280番〜6000番であるが主
には1000番以下の細目が多い。砥石の結合度はロッ
クウエル硬度でプラス100〜マイナス60でプラス1
00が硬めマイナス60が軟らかめである。最近はどち
らかというとマイナス結合度の軟らかめが主に使用され
ている。
【0020】一般的に、使用される超仕上げ砥石の寸法
および形状は被削材および機械の構造により決定され
る。最小寸法として2×2×15mm最大寸法は25×5
0×120mmぐらいであり、これらより大きな寸法、小
さな寸法がある可能性もある。形状としてはほとんど直
方体の形状であるが、先が丸く加工したものもある。一
般的に、使用される超仕上げ砥石の組織(組成)は砥粒
率(Vg)は32%〜46%でおもに35%〜43%が
多い。結合剤率(Vb)は5%〜20%であり、気孔率
(Vp)は44%〜55%である。
【0021】以上の製造範囲から仕上げ面粗度、研削条
件、経済性から適当な超仕上げ砥石を選定し使用され
る。
【0022】
【実施例】以下の実施例に拘束される意図はなく、本発
明を実施例を用いて説明する。参考例 ノートン社が開発した微結晶性焼結アルミナ質砥粒(商
品名SG砥粒、粒度JIS 3000番)と、市販の溶
融白色アルミナ質砥粒(商品名WA、粒度JIS 30
00番)を等重量比(50:50)で用い、ビトリファ
イド結合剤として特開平8−90422号公報に低温焼
成用として開示されているもの、それを修正するものと
して表1に示す化学組成の結合剤(1)〜(3)を用い
て、表2に示す如く超仕上げ砥石(1)〜(3)を作製
した。
【0023】比較として、市場で最もよく使われる(市
販品A)溶融白色アルミナ質砥粒100%の超仕上げ砥
石をテストした。超仕上げ砥石の組織は一般的に使用さ
れている組織、砥粒率を37容量%、ビトリファイド結
合剤率を9容量%、気孔率を54容量%、ビトリファイ
ド超仕上げ砥石の硬度はロックウエル硬度Hスケール
(1/8″スケール60kgf 荷重)で−30〜−40の
範囲とした。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】テスト砥石混合手順及び研削条件 WAおよびWA+SG砥粒の各砥粒量100重量部に対
して、30%濃度のデキストリン水溶液5重量部と各ビ
トリファイド結合剤を攪拌混合し焼成後の砥石で、砥
粒、ビトリファイド結合剤および気孔の体積を砥石の体
積で除した値が砥粒率37容量%、ビトリファイド結合
剤率9容量%、気孔率54容量%になるように生砥石の
嵩比重をあらかじめ計算で求めておき、これを基準に各
テスト砥石の混合割合を定めて60×12×25mmの角
形砥石を成型した。
【0027】市販品(A)の超仕上げ砥石の組織は上記
の組織であった。テスト砥石(1)〜(3)は成型後、
得られた生砥石を乾燥しさらに最高温度900℃2時間
とし所定時間30時間で焼成した。得られた砥石はロッ
クウエル硬度測定後所定の寸法に切り出し後研削テスト
を行った。
【0028】比較として市販されている溶融白色アルミ
ナ質砥粒100%の超仕上げ砥石をテストした。研削テ
ストは、超仕上げ盤(西部自動機器社製)で研削液は不
水溶性の鉱油を使用し、被削材はSUJ−2(HRCで
58/62)、砥石寸法は縦10mm横5mm奥行き20mm
で、砥石作用面は円周方向の幅10mm、軸方向の幅5m
m、摩耗方向20mmとし、ワーク寸法は直径50mm、幅
5mmで円筒外面のプランジ方式の研削を行った。テスト
前の被削材の面粗度は1.3μmRzとした。超仕上げ
条件は砥石振動数1785cpm 、ワーク回転数197rp
m 、砥石振幅2mmで最大傾斜角20度で1分間/1条件
とした。
【0029】
【表3】
【0030】結果を表3に示すが、市販品(A)を基準
として、テスト砥石(1)の砥石は市販品より性能が劣
り、テスト結合剤(2)とテスト結合剤(3)は切削量
が劣り、耐久性の若干の向きは認められた。しかし、微
結晶性焼結アルミナ質砥粒を使用しているにもかかわら
ず市販品(A)の溶融白色アルミナ質砥粒を使用した砥
石より性能の向上、特に切削性の向上が殆んどない。 (実施例1)参考例のテスト砥石(1)〜(3)と同様
にして、表4に示す化学組成を有する結合剤(11)〜
(16)を用いて、表5に示すテスト砥石(11)〜
(18)を作製し、同じく参考例と同様にして研削試験
を行なった。結果を表6に示す。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】全てテスト砥石のロックウエル硬度は−3
0〜−40の範囲であった。全ての被削材は焼けが認め
られなかった。面粗度については市販品(A)に比べて
切削量が多い砥石は市販品(A)より若干劣った。これ
は切削量が多くなると面粗度が悪くなる傾向になるから
である。しかしこれらの数値は許容される範囲内であり
問題はない。
【0035】表6によれば、市販品(A)を基準として
テスト砥石(11)溶融白色アルミナ質砥粒100wt%
でビトリファイド結合剤中にP2 5 を含まない砥石は
性能が劣った。微結晶性焼結アルミナ質砥粒を使用した
場合全般的に性能は向上した。またビトリファイド結合
剤中にP2 5 がはいった砥石も性能が向上した。特に
微結晶性焼結アルミナ質砥粒をふくみ、ビトリファイド
結合剤中にP2 5 の量が6〜12wt%含んだテスト砥
石(14),(15),(17)は切削量は10%以上
向上し研削比は2倍以上となり、ビトリファイド結合剤
中のP2 5 の量が9〜12wt%で性能がピークとなっ
た。ビトリファイド結合剤中のP2 5の量が15wt%
であるテスト砥石(18)は市販品(A)より性能が
1.8倍よいが、テスト砥石(17)より性能は劣っ
た。
【0036】微結晶性焼結アルミナ質砥粒が含んだテス
ト砥石(15)と微結晶性焼結アルミナ質砥粒が含んで
いないテスト砥石(16)では、微結晶性焼結アルミナ
質砥粒が含んだテスト砥石(15)のほうが微結晶性焼
結アルミナ質砥粒が含んでいないテスト砥石(16)よ
り2倍以上の研削比となった。従って、微結晶性焼結ア
ルミナ質砥粒とビトリファイド結合剤中のP2 5 が相
乗効果となり、よりよい性能をもたらしたことが判る。 (実施例2)実施例1と同様にして、微結晶性焼結アル
ミナ質砥粒の含有量と研削性能の関係を調べた。表7に
示すようにWAとSGの含有割合を変え、結合剤として
は実施例1のテスト結合剤(14)を用いた。
【0037】作製した砥石の研削試験も実施例1と同様
に行なった。結果を表8に示す。
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】テスト砥石(21)〜テスト砥石(26)
について、ロックウエル硬度は−30〜−40の範囲で
あった。テスト砥石(25)とテスト砥石(26)は研
削初期目づまりが発生し正常研削ができなかった。テス
ト砥石(21)〜テスト砥石(24)については被削材
は焼けがなかった。面粗度については市販品(A)に比
べて切削量が多い砥石は市販品(A)より若干劣った。
これは切削量が多くなると面粗度が悪くなる傾向になる
からである。しかしこれらの数値は許容される範囲内で
あり問題はない。
【0041】表8にみられるように、微結晶性焼結アル
ミナ質砥粒の含有量が全砥粒量に対し10wt%より微結
晶性焼結アルミナ質砥粒添加の効果が出始め、50wt%
まで切削量、砥石耐久性共に増大し研削比は伸びてい
る。しかし微結晶性焼結アルミナ質砥粒を50wt%より
多く入れると目づまりが発生し正常な研削はできなかっ
た。
【0042】従って、ビトリファイド超仕上げ砥石中に
おける微結晶性焼結アルミナ質砥粒の含有量は砥石中の
砥粒の全含有量に対して10〜50wt%が望ましい。
【0043】
【発明の効果】以上のごとく、この発明の超仕上げ砥石
は従来の溶融白色アルミナ質砥粒と比べ2.8倍近い研
削性能が得られる。したがって溶融白色アルミナ質砥粒
100%使用の市販品に比べて比較的安価でしかも研削
性能、特に耐久性にすぐれ、切れ味のよい超仕上げ砥石
を供給することができ、この発明の超仕上げ加工に対す
る貢献はきわめて大きいと言うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 横溝 顕範 (56)参考文献 特開 平8−90422(JP,A) 特開 昭54−39292(JP,A) 特開 平4−315579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 3/00 B24D 3/02 B24D 3/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ質砥粒をビトリファイド結合剤
    で結合する超仕上げ砥石において、前記アルミナ質砥粒
    が微結晶性焼結アルミナ質砥粒を含み、更に前記ビトリ
    ファイド結合剤がP2 5 3〜15wt%含むことを特
    徴とする超仕上げ砥石。
  2. 【請求項2】 前記アルミナ質砥粒が微結晶性焼結アル
    ミナ質砥粒を5〜50wt%、溶融白色アルミナを50〜
    95wt%含み、かつ前記ビトリファイド結合剤が3〜1
    5wt%のP2 5 を含む請求項1記載の超仕上げ砥石。
  3. 【請求項3】 前記ビトリファイド結合剤が、SiO2
    40〜55wt%、Al2 3 15〜25wt%、1価のア
    ルカリ金属の酸化物(R2 O)と2価のアルカリ土類金
    属の酸化物(RO)との合計で11〜21wt%、B2
    3 5〜15wt%、P2 5 の量3〜15wt%を含む請求
    項1又は2記載の超仕上げ砥石。
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