JP3209339B2 - 車両用自動変速機の操作装置 - Google Patents

車両用自動変速機の操作装置

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JP3209339B2
JP3209339B2 JP29887690A JP29887690A JP3209339B2 JP 3209339 B2 JP3209339 B2 JP 3209339B2 JP 29887690 A JP29887690 A JP 29887690A JP 29887690 A JP29887690 A JP 29887690A JP 3209339 B2 JP3209339 B2 JP 3209339B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、自動変速機の走行レンジを切り換えるた
めの油圧バルブを、操作レバーを操作することにより切
り換え駆動するための車両用自動変速機の操作装置に関
する。
[従来の技術] 従来より、車両用自動変速機の操作装置においては、
自動変速機の走行レンジを切り換えるための油圧バルブ
に直接機械的に接続され、運転者の手により移動される
ように設定された所の、変速操作手段としてのセレクト
レバーを備えており、運転者はこのセレクトレバーを所
望の走行レンジ位置に移動させることにより、油圧バル
ブの弁位置を切り換えて、所望の走行レンジを切り換え
るように設定されている。
このような手動式の操作装置においては、セレクトレ
バーは運転席と助手席との間に配設されたフロアタイプ
や、ステアリングコラムに配設されたコラムタイプがあ
る。
[発明が解決しようとする課題] ここで、このような従来の自動変速機の操作装置にお
いては、走行レンジを切り換える際においては、運転者
は、ハンドルから手を離し、セレクトレバーを握り直し
て、これを移動させるよう動作することになる。一方、
手動変速機のシフト位置の切り換えに際しても、同様
に、運転者はハンドルから手を離して、シフトレバーを
握り直す必要が発生する。
このように、自動変速機であろうが、手動変速機であ
ろうが、従来の変速機においては、その変速操作(自動
変速機における走行レンジの切り換え操作、及び、手動
変速機におけるシフト位置の切り換え操作)を行なうた
めには、必ず、一方の手をハンドルから離してセレクト
レバーなりシフトレバーなりを握り直さねばならず、そ
の間は、片手でハンドルを握る状態、即ち、片手運転の
状態となり、安全性の観点から好ましく無い。
この発明は上述した課題を鑑みなされたもので、この
発明の目的は、自動変速機において変速操作を行なわせ
るに際して、安全に車両を走行させることの出来る車両
用自動変速機の操作装置を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発
明に係わる車両用自動変速機の操作装置は、自動変速機
の走行レンジを切り換えるための油圧バルブと、この油
圧バルブに接続され、上下方向に揺動される事により、
前記油圧バルブにおいて走行レンジを切り換える操作レ
バーとを具備し、この操作レバーは、ステアリングホイ
ールに対向するインスツルメントパネルに、このステア
リングホイールの側縁部に掛けられた手の指により、少
なくとも前進走行レンジを切り換え操作可能な状態で、
揺動自在に配設され、前記走行レンジとして、パーキン
グレンジ、後退レンジ、ニュートラルレンジ、前進走行
レンジとが設定され、前記ニュートラルレンジ、前進走
行レンジは、前記ステアリングホイール側縁部に掛けら
れた手の指の操作可能範囲内で、前記操作レバーが移動
することにより設定され、前記パーキングレンジ及び後
退レンジは、前記ステアリングホイール側縁部に掛けら
れた手の指の操作可能範囲から外れた位置に、前記操作
レバーが移動することにより設定される。
また、好ましくは、前記ステアリングホイールは、前
記インスツルメントパネルに固定されたステアリングコ
ラムに回転自在に取り付けられている。
また、好ましくは、前記インスツルメントパネルに対
して配設位置を固定されたステアリングホイールに対す
る運転者の着座姿勢を任意に設定するために、前後にス
ライド可能に、シートクッションが床に対して傾動可
能、シートバックがシートクッションに対して傾動可能
な運転席を具備する。
また、好ましくは、前記運転席は電動駆動式に構成さ
れ、前記ステアリングホイールに対する着座姿勢を最適
な状態で設定せしめるためのマニュアルスイッチを備え
ている。
また、好ましくは、前記ステアリングコラムを中心と
して、前記操作レバーが設けられた側に、ワイパスイッ
チが配設され、前記ステアリングコラムを中心として前
記操作レバーが設けられた側とは反対側に方向指示レバ
ーが配設され、前記ワイパスイッチは自身の中心軸線回
りに回動自在に取り付けられ、前記操作レバーは、上下
方向に沿って揺動自在に取り付けられている。
また、好ましくは、前記ワイパスイッチは、前記操作
レバーが設けられた側の前記ステアリングコラムの側面
に配設されている。
また、好ましくは、前記ステアリングコラムを中心と
して、前記操作レバーが設けられた側とは反対側に、ワ
イパスイッチ及び方向指示レバーが配設されている。
また、好ましくは、前記操作レバーは、伝達ワイヤを
介して前記油圧バルブに機械的に接続されている。
また、好ましくは、前記操作レバーは、車幅方向に延
びる軸線回りに上下に揺動自在に支持されている。
また、好ましくは、前記操作レバーは、車体の略前後
方向に延びるレバー本体と、この本体の先端に取り付け
られ、車体後方に向かうにつれて、前記ステアリングホ
イールから車幅方向に徐々に離れるように形成され、前
記ステアリングホイールに掛けられた手の指に係合可能
な指操作部とから構成されている。
また、好ましくは、前記操作レバーの上下の揺動によ
る前記ニュートラルレンジから前記後退レンジへの切り
換えを規制する第1規制手段を更に備える。
また、好ましくは、前記操作レバーが、車幅方向に揺
動されることによって前記規制を解除するように構成さ
れている。
また、好ましくは、前記操作レバーの上下の揺動によ
る前記パーキングレンジから他の走行レンジへの切り換
えを規制する第2規制手段を更に備える。
また、好ましくは、前記操作レバーが、車幅方向に揺
動されることによって前記規制を解除するように構成さ
れている。
[作用] 以上のように、この発明に係わる車両用自動変速機の
操作装置は構成されているので、運転者は、両手をステ
アリングホイールに掛けた状態で、一方の手、例えば、
左手の指で、インスツルメントパネルに配設された操作
レバーを操作して、走行レンジの切り換えを行なうこと
が出来ることになる。この結果、車両の走行中におい
て、手をステアリングホイールから離すことなく、走行
レンジの切り換え動作が出来ることとなり、安全な車両
の走行状態が達成されることになる。
[実施例] 以下に、この発明に係わる車両用自動変速機の操作装
置の一実施例の構成を添付図面を参照して、詳細に説明
する。
この一実施例の操作装置10は、第1図に示すように、
自動変速機12の走行レンジの切り換え操作を手動により
行なうことが出来るように構成されている。また、この
自動変速機12は、エンジン14の駆動力を駆動輪、この一
実施例においては前輪(図示せず)に伝達するよう構成
されている。ここで、この自動変速機12は、走行レンジ
を切り換えるための油圧バルブ16を備える通常使用され
ているタイプであつて、その構成は周知であるため、こ
こでの説明を省略する。
そして、この一実施例の操作装置10は、この発明の特
徴をなす操作レバー(その詳細な構成及び取り付け態様
の説明は後述する。)18の運転者による手動の操作に応
じて、上述した油圧バルブ16を手動により駆動して走行
レンジを切り換える様に構成されている。即ち、この操
作装置10は、上述した操作レバー18と、この操作レバー
18が揺動自在に取り付けられるレバー取付機構20と、車
両の運転者によるこの操作レバー18の操作を、自動変速
機12の油圧バルブ16に伝達する伝達ワイヤ22と備えてい
る。
ここで、上述した自動変速機12には、第2図に示すよ
うに、油圧バルブ16による走行レンジの切り換え状態に
応じて、切り換えられた走行レンジ状態を示すインヒビ
タスイツチ24が設けられている。即ち、このインヒビタ
スイツチ24は、パーキングレンジ「P」、後退レンジ
「R」、ニユートラルレンジ「N」、前進ドライブレン
ジ「D」、前進2速レンジ「2」、そして、前進1速レ
ンジ「1」に夫々対応した接点SP、SR、SN、SD、S2、S1
と、油圧バルブ16のレンジ切り換え状態に応じて、これ
ら接点SP、SR、SN、SD、S2、S1に選択的に接触するよう
に回動する旋回レバー26とを備えている。
そして、各接点SP、SR、SN、SD、S2、S1は、制御ユニ
ツト28に接続されている。このようにして、インヒビタ
スイツチ24は、旋回レバー26が接触した接点SP、SR
SN、SD、S2、S1のみからインヒビタ信号を制御ユニツト
28に出力するように構成されている。
この制御ユニツト28は、インヒビタ信号を受けて、現
在設定されている走行レンジを、後述するメータパネル
36の表示器98に表示する様に構成されている。また、こ
の制御ユニツト28は、パーキングレンジ「P」に対応す
る接点SPからインヒビタ信号が出力されている場合に限
り、図示しないイグニツシヨンスイツチによるエンジン
14の始動動作を許容する制御信号を出力すると共に、エ
ンジン14の始動後、図示しないブレーキペダルが踏み込
まれ、図示しないブレーキスイツチがオンしている場合
に限り、操作レバー18のパーキングレンジ「P」から他
の走行レンジへの移行を許容すべく、後述するインター
ロツク機構90に係止ピン94の引き下げ動作を実行させる
制御信号を出力する様に構成されている。
以上のように概略構成される操作装置10の操作レバー
18について、第3図以降を参照して、詳細に説明する。
先ず、この操作レバー18の構成を具体的に説明する前
に、この操作レバー18が配設される車内構成について説
明する。
第3図に示す様に、運転席30と助手席32との正面に
は、車体幅方向(以下、単に車幅方向と呼ぶ。)に渡り
一体的に合成樹脂製のインスツルメントパネル34が配設
されている、このインスツルメントパネル34の上方に
は、メータパネル36が一体的に連続した状態で連設され
ている。このメータパネル36の運転席30に対向する部分
には、図示していないが、スピードメータやタコメータ
が配設される主パネル部分36Aが運転席30に向けて、即
ち、後方に向けて、緩やかに膨出した状態に、一体的に
形成されている。
一方、インスツルメントパネル34は、運転席30と助手
席32との略中央に位置する部分で、後方に向けて緩やか
に膨出した中央膨出部34Aと、運転席30に対向する部分
で後方に向けて急激に突出したステアリングコラム34B
とを一体的に備えている。即ち、この中央膨出部34Aと
ステアリングコラム34Bとは、互いに並設された状態で
形成されている。このステアリングコラム34Bの突出
端、即ち、車室内への突出端には、図示していないが、
ステアリングホイール38(第1図、第4図、第5図に示
す。)が回動自在に取り付けられている。
また、中央膨出部34Aの運転席30側部分(即ち、右側
部分)には、上述した操作レバー18が配設されている。
この操作レバー18の配設範囲は、詳細は後に説明する
が、運転者がステアリングホイール38を両手で握りしめ
た状態で、左手の少なくとも中指を伸ばす事により、操
作レバー18を操作することが出来る範囲に設定されてい
る。
このように、自動変速機12における走行レンジを切り
換え設定するための操作レバー18をインスツルメントパ
ネル34の中央膨出部34Aに配設するようにしたため、こ
の操作レバー18と自動変速機12の油圧バルブ16とを互い
に機械的に接続する伝達ワイヤ22を、単に、車室内とエ
ンジンルーム内とを区切るダツシユパネル(図示せず)
を貫通させるのみで、引き回すことができることにな
る。一方、操作レバー18を、ステアリングホイール38に
かけられた手の指を伸ばす事により操作可能な範囲に配
設する部位として、ステアリングコラム34Bが考えられ
る。しかしながら、操作レバー18をステアリングコラム
34Bに配設した場合には、この操作レバー18と油圧バル
ブ16とを互いに機械的に接続する伝達ワイヤ22を、一
旦、ステアリングコラム34B内を、ステアリングシヤフ
トに沿つて延出させ、インスツルメントパネル34A内に
取り入れた後、ダツシユパネルを貫通させるように引き
回す必要が生じる。このため、操作レバー18をインスツ
ルメントパネル34Aに配設する場合と比較して、伝達ワ
イヤ22の摺動抵抗が増し、従って、操作レバー18の操作
抵抗が増す事となり、好ましくない。
一方、乗用車においては、正面衝突時における安全確
保のために、ステアリングシヤフトはステアリングコラ
ム34B内において、その軸方向長さを短縮することがで
きるように構成されている。ここで、上述したように、
ステアリングコラム34Bに操作レバー18を配設しようと
すると、この操作レバー18が邪魔となり、衝撃吸収機構
が確実に動作しない虞がある。また、操作レバー18を配
設したとしても衝撃吸収機構を確実に動作させるように
するためには、従来構成の衝撃吸収機構に大幅な改良を
加えなければならず、コストの上昇を招き、望ましくな
い。
このように、操作レバー18と自動変速機12とを機械的
に連結するこの一実施例においては、この操作レバー18
をインスツルメントパネル34Aに配設する事が最適とな
るものである。
ここで、この中央膨出部34Aは、以上の説明から明白
な様に、車室内に向けて突出しているので、正面衝突時
において、運転者がここに突き当たる可能性がある。こ
のため、危険防止の観点から、この中央膨出部34Aの剛
性は小さく設定され、運転者が突き当たった場合に、こ
の中央膨出部34Aは容易に変形して、この突き当たり力
を効果的に吸収して、運転者に対するダメージが極力小
さくなる様になされている。
尚、この一実施例においては、この様に、ステアリン
グコラム34Bがインスツルメントパネル34に一体的に形
成されているので、このステアリングコラム34Bに取り
付けられたステアリングホイール38は、所謂チルトする
ことなく、このステアリングホイール38と操作レバー18
との相対位置関係は、一定に保持されることになる。従
つて、本願発明で意図する所の、運転者がステアリング
ホイール38を両手で握りしめた状態を維持しつつ、左手
の少なくとも中指を伸ばす事により、操作レバー18を操
作することが出来る関係が、常に一定に保持される事に
なる。
ここで、上述した様に、ステアリングホイール38はチ
ルトせず、その配設状態、即ち、配設姿勢が一定に固定
される事になるので、運転席30に着座した運転者の体格
に応じて、運転者の着座姿勢にステアリングホイール38
の配設姿勢を調整・変更する事が不可能となっている。
このため、この一実施例においては、運転席30を電動駆
動式に構成し、運転席30に着座した運転者の姿勢を調整
・変更する事により、ステアリングホイール38に対する
最適の運転姿勢を実現することが出来る様にしている。
尚、この電動駆動式の運転席30の構成に関しては、後述
する。
また、この一実施例においては、ステアリングコラム
34Bの右側面には、方向指示レバー40が設けられ、左側
面には、ワイパスイツチ42が設けられている。この操作
レバー18は、所謂ストローク接点式のスイツチとして構
成されている。詳細には、この操作レバー18は、インス
ツルメントパネル34の中央膨出部34Aにおいて、ステア
リングホイール38の配設面、即ち、ステアリングコラム
34Bにおけるステアリングホイール38の取付面と略同一
の面に、一端で揺動可能に取り付けられた揺動式スイツ
チから構成されている。
また、この操作レバー18の揺動軸線SAは、詳細は詳述
するが、略車幅方向に沿つて延出する様に設定されてい
る。一方、上述したワイパスイツチ42は、自身の中心軸
線CA回りに回動自在に構成され、これの中心軸線CAは、
略車幅方向に沿つて延出する様に設定されている。この
様にして、この一実施例においては、ワイパスイツチ42
の操作態様と、操作レバー18の操作態様とが明確に区別
され、従つて、ワイパスイツチ42を操作する事により、
誤つて、操作レバー18が操作されることが未然に防止さ
れ、また、操作レバー18を操作する事より、誤つてワイ
パスイツチ42が操作されることが同様に防止される様に
なされている。
ここで、この操作レバー18のインスツルメントパネル
34の中央膨出部34Aにおける配設位置は、第4図に示す
ように、略中立位置(即ち、回転角度が0゜の位置)に
あるステアリングホイール38の所謂20分に位置する両脇
部分を両手で把持した状態において、運転席に着座した
運転者が正面を見た場合に、丁度、ステアリングホイー
ル38の空間部分を通して、操作レバー18を視認すること
が出来るように設定されており、また、ステアリングホ
イール38も、この視認性が確保されるように3本スポー
クタイプに構成されている。詳細には、このステアリン
グホイール38は、リング状のホイール本体38aと、時計
における3時、6時、9時方向において夫々半径方向に
沿つて延出するように設定された3本のスポーク38b,38
c,38dを備えるように構成されている。
一方、この操作レバー18は、第5図に示すように、イ
ンスツルメントパネル34の中央膨出部34Aの内部空間に
配設されたレバー取付機構20により、車幅方向に沿つて
延出する回転軸線回りに揺動自在、且つ、車幅方向に沿
つて往復動自在に取り付けられている。そして、この操
作レバー18は、中央膨出部34Aに上下方向に沿つて形成
されたスリツト44を挿通するレバー本体18aと、このレ
バー本体18aの車室内に取り出された先端部(即ち、車
体前後方向に関しての後端部)に一体的に取り付けら
れ、第6図に示す様に、このレバー本体18aの延出方向
から徐々に、ステアリングホイール38から離間する様に
形成された指操作部18bとから構成されている。
ここで、このスリツト44は、略ストレート状に形成さ
れ、その幅方向の長さは、指操作部18bの基端部を受け
つつ、これが例えば、パーキングレンジ「P」から抜け
出るために、一旦、車幅方向に移動される動作を許容す
るに十分な大きさに、また、その縦方向の長さは、この
指操作部18bが最上方に規定されたパーキングレンジ
「P」設定位置から、最下方に規定された前進1速レン
ジ「1」設定位置まで揺動する事を許容するに十分な大
きさに、夫々設定されている。
即ち、このスリツト44は、この様に、比較的大きく形
成されており、このため、そのままでは、このスリツト
44を介して、中央膨出部34A内が見通されてしまい、デ
ザイン上の観点から、好ましくないものである。このよ
うな目隠しのため、また、運転者に、操作レバー18によ
り設定される走行レンジを知らしめるため、このスリツ
ト44を裏面から覆う様に、中央膨出部34Aを規定するイ
ンスツルメントパネル34の内面には、表示パネル46が取
り付けられている。
この表示パネル46は、中央膨出部34Aの内面に密着さ
れるパネル本体46aと、このパネル本体46aの周囲を取り
囲む縁部46bとから一体的に、弱い剛性を有する合成樹
脂から形成されている。このパネル本体46aには、その
形状を後に詳細に説明するが、操作レバー18による走行
レンジの切り換え動作を規定するためのガイド溝と同一
形状のゲート溝46cが形成されている。
また、このゲート溝46cの側方には、各走行レンジに
対応した位置に、上から下に向けて、パーキングレンジ
を示す「P」、後退レンジを示す「P」、ニユートラル
レンジを示す「N」、前進ドライブレンジを示す
「D」、前進2速レンジを示す「2」、そして、前進1
速レンジを示す「1」の英数字が、順次描かれている。
ここで、この表示パネル46に形成されたゲート溝46c
を介しても、中央膨出部34A内が見通される事になる。
そこで、このゲート溝46cを介しての内部の見通しを阻
止するために、パネル本体46aの裏面には、目隠しシー
ト48が配設されている。この目隠しシート48は、ゲート
溝46cを挿通する操作レバー18のレバー本体18aに、その
中央部で固定されている。また、この目隠しシート48の
上下両端は、表示パネル46の縁部46bの上下部分に夫々
形成された透孔46d,46eを介して、夫々、上下に向けて
出し入れ自在に取り出されている。
この様な構成により、目隠しシート48は、操作レバー
18の揺動に応じて、これと一体的に表示パネル46のパネ
ル本体46aの裏面に沿つて移動する事となる。この結
果、この目隠しシート48は、操作レバー18の揺動を何等
阻害することなく、常に、ゲート溝46cを閉塞し、中央
膨出部34A内の見通しを阻止することが出来る事にな
る。
次に、上述したレバー取付機構20の構成を詳細に説明
する。
このレバー取付機構20は、上述した様に、操作レバー
18を揺動自在に支持すると共に、この操作レバー18の運
転者による手動の揺動駆動力を、伝達ワイヤ22を介し
て、自動変速機12の油圧バルブ16に伝達する様に構成さ
れている。
ここで、インスツルメントパネル34の前方には、車幅
方向の全幅に渡り延出する様にインスツルメントパネル
用の取付パイプ50が配設されている。この取付パイプ50
の両端は、図示しないセンタピラーに夫々固着されてい
る。そして、この取付パイプ50の運転席30に対応する部
分には、中空状の取付メンバ52が固着されている。この
取付メンバ52の車室に対向する面52aは、ステアリング
ホイール38の延出面と平行になる様に設定され、この取
付面52aに、上述したレバー取付機構20が取着されてい
る。
即ち、このレバー取付機構20は、上述した取付メンバ
52の取付面52aに取り付けられる中空状のハウジング54
を備えている。ここで、このハウジング54の取付メンバ
52の取付面52aに取り付けられる面は、全面に渡り開放
されている。また、上述した取付メンバ52の取付面52a
には、ここに取り付けられたハウジング54と連通するた
めの連通開口52bが形成されている。この様にして、ハ
ウジング54はこの取付メンバ52に取り付けられた状態
で、両者の内部空間は互いに連通される事となる。そし
て、この連通部を通って、上述した伝達ワイヤ22が取付
メンバ52からハウジング54までもたらされる事になる。
このハウジング54の車室に対向する面54aには、第7
図に示す様に、操作レバー18による走行レンジの切り換
え動作を規定するためのガイド溝56が形成されている。
尚、このガイド溝56により操作レバー18の切り換え動作
が規定されるという事は、換言すれば、運転者により操
作される操作レバー18のレバー本体18aが直接に当接す
る事により、その移動動作が規制される事になるもので
ある。このため、この様なレバー本体18aの直接の当接
を受けることが出来る様に、このハウジング54は、十分
な剛性を有するスチールから形成されている。
ここで、この発明の特徴の一つを構成する点である
が、このガイド溝56が形成されたハウジング54の面54a
は、上述した中央膨出部34Aの内面に取着された表示パ
ネル46との間に、所定の空間58が確保される様に、取付
面52aからの高さを設定されている。換言すれば、ハウ
ジング54の面54aは、表示パネル46の内面から、所定距
離だけ前方に離間した状態に設定されている。
この様に構成する事により、この空間58は、クラツシ
ユ吸収空間として機能する事になる。即ち、インスツル
メントパネル34の中央膨出部34Aの操作レバー18が配設
された部分は、運転者の左側部分が丁度対向する様に位
置している。このため、この車両が例えば正面衝突した
場合において、運転者がシートベルトを装着していない
とすると、この運転者は、前方に向けて強く送りだされ
て、中央膨出部34Aに突き当たる事となる。ここで、こ
の一実施例においては、この様な衝突時においても、高
い剛性を有するハウジング54と、小さい剛性を有する中
央膨出部34Aとの間には、空間58が形成されているの
で、この運転者の突き当たりによる中央膨出部34Aの変
形は確実に許容される事となり、突き当たり力が吸収さ
れ、運転者の安全性が確保される事となる。
一方、このハウジング54の面54aには、上から下に向
けて、パーキングレンジ「P」を規定する位置、後退レ
ンジ「Rを規定する位置、ニユートラルレンジ「N」を
規定する位置、前進ドライブレンジ「D」を規定する位
置、前進2速レンジ「2」を規定する位置、そして、前
進1速レンジ「1」を規定する位置が順次設定されたガ
イド溝56が形成されている。
そして、この操作レバー18においては、これを手動に
より揺動することにより、その揺動位置に応じて設定さ
れた走行レンジを、油圧バルブ16を介して自動変速機12
で設定するように構成されており、詳細には、丁度、指
操作部18bの丁度ま横に位置する英数字で表される走行
レンジが自動変速機12で設定されるよう構成されてい
る。即ち、この指操作部18bは、現在設定されている走
行レンジを指し示す指標としても機能するものである。
ここで、第7図に示すように、英数字「N」,
「D」,「2」は、狭い間隔d1で等間隔に順次直列状態
に並べられているが、英字「R」は英字「N」に対し
て、間隔d1より大きく設定された広い間隔d2だけ離間し
た状態で並べられ、英字「P」は英字「R」に対して上
述した狭い間隔d1で離間した状態で並べられ、数字
「1」は数字「2」に対して上述した広い間隔d2で離間
した状態で並べられるように設定されている。また、英
数字「N」,「D」,「2」は、第4図に示すように、
運転席に着座した運転者が正面を見た状態において、丁
度、英字「D」を真ん中に置いて直視することが出来る
位置に配設されている。このようにして、ニユートラル
レンジ「N」,前進ドライブレンジ「D」,前進2速レ
ンジ「2」の間で走行レンジを切り換える動作を実行し
た場合には、現在何れの走行レンジが設定されているか
は、指操作部18bが指し示す英数字「N」,「D」,
「2」を読み取ることにより瞬時に認識することが出来
ることとなり、運転者は安心して走行レンジを切り換え
ることが出来ることになる。
一方、第4図から明らかなように、直視する状態にお
いて、英字「R」,「P」は見ることが出来ないことに
なる。ここで、詳細は後述するが、ニユートラルレンジ
「N」から後退レンジ「R」、または、前進2速レンジ
「2」から前進1速レンジ「1」へは、単に操作レバー
18を上方または下方にへ揺動させるのみでは移行するこ
とが出来ず、この操作レバー18を車幅方向に沿って手前
側、即ち右方に押し込まなければ移行出来ないように機
構上設定されている。
この結果、ニユートラルレンジ「N」,ドライブレン
ジ「D」,前進2速レンジ「2」の間で自由にレンジ切
り換えを実行すべく、操作スイツチ18を単に上下方向に
沿つて揺動させている状態において、決して、後退レン
ジ「R」及び前進1速レンジ「1」が設定されないもの
であるが、この事は、運転者が直視する状態において、
英数字「R」,「P」,「1」は見ることが出来ないこ
とにより、ニユートラルレンジ「N」から後退レンジ
「R」に入ること、及び、前進2速レンジ「2」から前
進1速レンジ「1」に入る事の心配の無いことが心理的
にも担保されることになり、運転者は心から安心して、
ニユートラルレンジ「N」,ドライブレンジ「D」,前
進2速レンジ「2」の間で自由に走行レンジの切り換え
を実行することが出来ることになる。
また、このガイド溝56は、具体的には、第7図に、周
方向形状を平面上に展開した状態で示すように、前進2
速レンジ「2」からニユートラルレンジ「N」との間に
渡り上下方向l0に沿つて直線状に形成された直線溝部56
aと、この直線溝部56aの上端において、ニユートラルレ
ンジ「N」から車幅方向に沿つて右方に延出(即ち、直
線溝部56aと直交)した第1の横溝部56bと、この第1の
横溝部56bの右方端から後退レンジ「R」まで上下方向l
0に対して斜めに延出する傾斜溝部56cと、後退レンジ
「R」から車幅方向右方に延出した第2の横溝部56d
と、パーキングレンジ「P」から車幅方向右方に延出し
た第3の横溝部56eと、これら第2及び第3の横溝部56
d,56eの互いの右方端同士を連結するよう上下方向l0
沿つて延出する第1の連結溝部56fと、上述した直線溝
部56aの下端において、前進2速レンジ「2」から車幅
方向右方に延出した第4の横溝部56gと、この第4の横
溝部56gの右方端から上下方向l0に沿つて前進1速レン
ジ「1」まで下方に延出した第2の連結溝部56hとから
連続した状態で構成されている。
尚、第1乃至第3の横溝部56b,56d,56eの夫々の延出
長さが、操作スイツチ18の車幅方向押し込み量として規
定されるものであり、これら延出長さは共に同一長さに
設定されている。このようにガイド溝56を構成すること
により、前進1速レンジ「1」からニユートラルレンジ
「N」までの走行レンジの切り換え、及び、後退レンジ
「R」から前進2速レンジ「2」までの走行レンジの切
り換え動作は、単に、操作スイツチ18を揺動させる1動
作のみで実行することが出来ることになる。しかしなが
ら、ニユートラルレンジ「N」からパーキングレンジ
「P」までの走行レンジの切り換え、パーキングレンジ
「P」と後退レンジ「R」との間の走行レンジの切り換
え、並びに、前進2速レンジ「1」から前進1速レンジ
「1」までの走行レンジの切り換え動作は、各レンジを
通過毎に、一旦、操作スイツチ18を車幅方向に沿つて押
し込み動作しつつ、揺動させると言う2動作が必要とな
る。
この結果、上述した操作スイツチ18の揺動動作のみで
は、ニユートラルレンジ「N」から後退レンジ「R」へ
の走行レンジの切り換え、後退レンジ「R」とパーキン
グレンジ「P」との間の走行レンジの切り換え動作、及
び、前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ「1」へ
の走行レンジの切り換え動作は不可能となり、不用意
に、これら切り換え動作が行なわれることが確実に防止
されることとなり、安全走行状態が確保されることとな
る。
尚、操作レバー18は各走行レンジ位置において、自動
変速機12の油圧バルブ16で各走行レンジ位置毎に設けら
れたデイテント穴とこれに係脱自在に係止される係止レ
バーとから構成されるデイテント機構(図示せず)によ
り、各々の位置に所定の停止力で係止されるように設定
されている。
また、このレバー取付機構20は、操作レバー18を車幅
方向に沿う移動及び上下方向に沿う揺動を共に許容しつ
つ、この操作レバー18の車幅方向に沿う移動を伝達ワイ
ヤ22に伝達せず、上下方向に沿う揺動のみを伝達ワイヤ
22に伝達する様に構成されたユニバーサルジョイント機
構60を備えている。
このユニバーサルジョイント機構60は、第6図及び第
8図に示す様に、上述したハウジング54を、車幅方向に
沿つて延出し、両端がハウジング54の両側壁を貫通する
と共に、操作レバー18の上述した上下方向に関する揺動
軸線SAを規定する揺動軸62を備えている。この揺動軸62
の基端部には、径大の頭部62aが形成され、また、先端
部には雄ねじ部62bが螺刻されている。そして、ハウジ
ング54から外方に突出した雄ねじ部62bにナツト64を螺
合させる事により、この揺動軸62はハウジング54に固着
される。
この揺動軸62には、両端で合成樹脂製のブツシユ66を
介して、揺動軸62回りに揺動自在に、揺動ブラケツト68
がハウジング54内に位置した状態で取り付けられてい
る。この揺動ブラケツト68の一端には、伝達ワイヤ22の
端部が接続される接続片68aが、これから垂直に立ち上
がった状態で一体的に形成されている。また、この揺動
ブラケツト68の中央部には、車幅方向とは直交する方向
に沿つて延出し、操作レバー18の左右の揺動軸線SBを規
定する円筒状のスリーブ70が一体的に取り付けられてい
る。
一方、上述した操作レバー18のレバー本体18aの基端
部には、取付ブラケツト72が一体的に取着されている。
この取付ブラケツト72は、上述した揺動ブラケツト68と
は直交した状態で、車幅方向に延出する板状部材からな
り、上部にレバー本体18aが固着されるブラケツト本体7
2aと、このブラケツト本体72aの下端に、これから揺動
ブラケツト68に向けて垂直に立ち上がった状態で立設さ
れた軸支ピン72bと、ブラケツト本体72aの上端縁から、
これに対して、軸支ピン72bの延出方向とは反対側に向
けて略垂直に立ち上がつた状態で形成された係止片72c
とから一体的に構成されている。
ここで、取付ブラケツト72の軸支ピン72bは、合成樹
脂製のブツシユ74を介して、上述したスリーブ70内に、
これの中心軸線回りに回動自在に嵌合されている。ま
た、この軸支ピン72bの先端には、雄ねじ部72dが形成さ
れている。この軸支ピン72bをスリーブ70を貫通させ、
これから突出する雄ねじ部72dにナツト76を螺着させる
事により、取付ブラケツト72は揺動ブラケツト68に対し
て、揺動ブラケツト68の揺動軸線とは直交する揺動軸線
回りに揺動自在に取り付けられる事になる。
この様に、このユニバーサルジヨイント機構60は構成
されているので、操作レバー18は、軸支ピン72bとスリ
ーブ70との嵌合を介して、車体前後方向に延出する垂直
面に直行する面内で揺動自在、即ち、指操作部18bに着
目すれば、車幅方向に沿つて左右に移動自在に支持され
つつ、車幅方向に沿つて延出する揺動軸62回りに揺動自
在、即ち、上下方向に沿つて揺動自在に支持される事と
なる。ここで、以上の説明から明白な様に、操作レバー
18の上下の揺動軸線SA回りの揺動は、伝達ワイヤ22に対
して引っ張り力を発生するものであり、この揺動駆動
が、走行レンジの変更動作に用いられるものである。
一方、操作レバー18の左右の揺動軸線SB回りの移動
は、伝達ワイヤ22に対して、何等、引っ張り力を発生し
ないものである。この様にして、操作レバー18の左右の
移動は、走行レンジの切り換え動作では無く、走行レン
ジが不用意に変更される事を防止するために用いられる
ものである。
尚、この操作レバー18は、取付ブラケツト72と揺動ブ
ラケツト68との間に掛け渡されたねじりコイルばね78の
付勢力により、常時、車幅方向左方に向かう様に偏倚さ
れている。
一方、上述したハウジング54は、以下の様にして、取
付メンバ52の取付面52aに取り付けられている。即ち、
このハウジング54の車幅方向に関して右側面54bには、
第8図及び第9A図に示す様に、ボルト80が螺着されるね
じ穴54cが形成されている。このねじ穴54cには、取付面
52aに固着されたL型ブラケツト82の透孔82aをボルト80
が挿通した状態で螺着される事により、ハウジング54の
右側面54bは取付メンバ52の取付面52aに取り付けられる
事になる。
また、ハウジング54の車幅方向に関して左側面54dの
底部には、第6図及び第9B図に示す様に、左方に向けて
延出する取付ボス部54eが一体的に形成されている。そ
して、このボス部54eに形成された透孔54fを挿通したボ
ルト84を、取付面52aに形成したねじ穴52cに螺着する事
により、ハウジング54の左側面54dは、取付メンバ52の
取付面52aに取り付けられる事になる。ここで、取付ボ
ス部54eと左側面54dとの間には、三角形上の補強リブ54
gが互いを一体的に連設する様に形成されている。この
補強リブ54gを備える事により、ボス部54eの取付強度は
極めて強いものになる。この様にして、このハウジング
54は、左右両面54b,54dを取付面52aに取り付けられる事
により、確実に、取付メンバ52に固定される事になる。
尚、このハウジング54のガイド溝形成面54aには、上
述した様にガイド溝56が形成されている。ここで、例え
ば、パーキングレンジ「P」設定位置にある操作レバー
18を、他の走行レンジ設定位置に移す場合に、一旦、こ
の操作レバー18をねじりコイルスプリング78の付勢力に
抗して、車幅方向右方に偏倚させる事になる。この操作
レバー18の車幅方向右方への偏倚は、ガイド溝56の右側
縁に当接する事により停止させられるものである。この
ため、この停止時に、ハウジング54はこれの底面の右側
縁を中心として、運転席30から見て図中時計方向に回動
する様な大きな当接力を受ける事になる。即ち、ハウジ
ング54の底面の左側縁は、取付面52aから上方に持ち上
げられる様な力を受ける事になる。
しかしながら、この一実施例においては、ハウジング
54の左側縁は、取付ボス部54eを介して、強固に取付面5
2aに取り付けられているので、ハウジング54はこの走行
レンジの変更時に発生する大きな当接力に対抗して、そ
の取付面52aへの取付状態を良好に維持することが出来
るものである。
また、このハウジング54は、運転席から見てステアリ
ングホイール38の左側部の前方に位置するものである。
ここで、車両の正面衝突時には、衝撃吸収のために図示
しないステアリングシヤフトが軸方向に沿つて縮み、ス
テアリングホイール38は前方に向けて偏倚する事とな
る。この結果、この前方に向けて偏倚したステアリング
ホイール54の左側部は、インスツルメントパネル34の中
央膨出部34Aの右側部に当接し、上述したクラツシユ吸
収空間58を押し潰す事となる。
ここで、この中央膨出部34Aの右側部の潰れが、クラ
ツシユ吸収空間58のみで吸収される場合には、問題ない
が、このクラツシユ吸収空間58におけるクラツシユ吸収
能力以上に衝撃力が加わった場合には、ステアリングホ
イール38が直接にハウジング54の右側部に衝突し、この
ハウジング54は車幅方向左方に偏倚する力を受ける事に
なる。
しかしながら、この一実施例においては、ハウジング
54のねじ穴54cに、取付面52aに固着されたL型ブラケツ
ト82の透孔82aをボルト80が挿通した状態で螺着される
事により、ハウジング54の右側面54bは取付メンバ52の
取付面52aに取り付けらているので、その取付強度は比
較的弱くなされている。一方、ハウジング54の左側縁
は、取付ボス部54eを介して、強固に取付面52aに取り付
けられている。この結果、このハウジング54は、上述し
た車幅方向左方に偏倚する力を受けて、左側縁を中心と
して、運転席30から見て反時計方向に回動する事にな
る。即ち、ハウジング54の底面の右側縁は、取付面52a
への取付状態を壊され、左方に倒れ込む事になる。
このようにして、正面衝突した際に、安全確保のた
め、ステアリングホイール38が衝撃吸収のためにその軸
方向長さを短くする様に作動した場合において、操作レ
バー18のレバー取付機構20の存在、詳細には、ハウジン
グ54の存在が、この衝撃吸収動作の妨げになることな
く、ステアリングホイール38は、確実に、前方へ衝撃吸
収動作を実行することが出来る事になり、安全性が担保
される事になる。
また、この一実施例においては、操作レバー18がブレ
ーキペダルを踏み込んだ状態で無ければ、パーキングレ
ンジ「P」から後退レンジ「R」への変更動作を禁止さ
れる様にするために、インターロツク機構90がハウジン
グ54内に配設されている。このインターロツク機構90
は、第6図及び第8図に示す様に、パーキングレンジ
「P」位置近傍に取り付けられた電磁ソレノイド92と、
この電磁ソレノイド92に進退自在に設けられた係止ピン
94とから構成されている。ここで、この係止ピン94は、
図示しないスプリングにより、常時突出する方向に付勢
されており、電磁ソレノイド92が励磁した場合にのみ、
このスプリングの付勢力に抗して内方に引き込まれる様
になされている。
ここで、この係止ピン94は、突出した状態において、
パーキングレンジ「P」に位置した、即ち、第3の横溝
56eの車幅方向左端部に位置した操作レバー18のレバー
本体18aの下端に一体的に接続された取付ブラケツト72
の係止片72cが、第3の横溝56eを車幅方向右方に向けて
移動する際に、当接する様に、その配設位置を設定され
ている。この結果、上述した制御ユニツト28から、エン
ジン14の始動後、図示しないブレーキペダルが踏み込ま
れ、図示しないブレーキスイツチがオンしている場合に
限り出力された制御信号を受けて、電磁ソレノイド92が
励磁する事により、係止ピン94は引き下げられ、操作レ
バー18のパーキングレンジ「P」から他の走行レンジへ
の移行が許容される事になる。
一方、ブレーキペダルが踏み込まれておらず、図示し
ないブレーキスイツチがオフしている場合には、制御ユ
ニツト28は制御信号を出力しない。この結果、電磁ソレ
ノイド92は消磁された状態を維持され、係止ピン94はス
プリングの付勢力により突出した状態を維持される事に
なる。従つて、この突出した係止ピン94により、操作レ
バー18のパーキングレンジ「P」から他の走行レンジへ
の移行が禁止される事になる。
以上のように構成された操作レバー18は、上述したよ
うに、インスツルメントパネル34の中央膨出部34Aの正
面右側に取り付けられているものであるが、詳細には、
第10図に示す運転状態、即ち、運転者が両肘を備え付け
のアームレスト96に夫々掛けて、リラツクスした姿勢で
両手でステアリングホイール38の所謂8時20分の位置を
握つて運転する状態において、第11図に示すように、左
手の中指を伸ばして、これが届く位置に、前進2速走行
レンジ「2」からニユートラルレンジ「N」までの範囲
に位置する指操作部18bがもたらされるように設定され
ている。
換言すれば、第12図に示す様に、上述した運転状態
(即ち、着座姿勢)において、左手中指の回動半径をl1
(例えば、130mm)とし、指操作部18bの回動半径をl2
すると、中指の先端の回動軌跡と、前進2速走行レンジ
「2」からニユートラルレンジ「N」までの範囲に位置
する指操作部18bの先端の回動軌跡とが交わるように、
操作レバー18の回動中心とステアリングホイール38の左
手が握り位置との間の距離l3が規定されている。即ち、
以下の不等式(1)が満足される範囲に、l3は規定され
ている。
l3<l1+l2 …(1) このように式(1)を規定することにより、この一実
施例においては、第12図に示すように、前進ドライブレ
ンジ「D」にある指操作部18bの先端とステアリングホ
イール38との間の距離l6は、110mmに設定されている。
また、この第12図に示すように、後退レンジ「R」に
ある指操作部18bの先端とステアリングホイール38との
間の距離をl4とすると、この距離l4は以下の不等式
(2)が満足される範囲に規定されており、この一実施
例においては、150mmに設定されている。
l4≧l1 …(2) ここで、上述した所の、ニユートラルレンジ「N」と
後退レンジ「R」との間を隔てる間隔d2は、上述した不
等式(2)をも満足するように規定されている。
このように、この一実施例においては、操作レバー18
の配設位置は規定されているので、運転者は、両手でス
テアリングホイール38を握つたままの状態で、左手の中
指を伸ばして、操作レバー18の指操作部18bを上から、
または、下から叩くように操作することにより、操作ス
イツチ18を前進2速レンジ「2」とニユートラルレンジ
「N」との間で、自由にしかも瞬時に切り換えることが
出来ることなる。この結果、走行中における走行レンジ
の切り換えは、両手でステアリングホイール38を握つた
ままの状態で行なうことが出来ることとなり、安全走行
状態が確実に達成されることとなる。
また、この一実施例においては、左手がステアリング
ホイール38を握つた状態において、例え中指を伸ばした
としても、後退レンジ「R」が指操作部18bの操作可能
範囲外にあるので、ニユートラルレンジ「N」から後退
レンジ「R」に切り換え操作することが不可能となる。
この結果、前進走行中において、指操作部18bを中指で
叩くことにより自由に走行レンジを前進2速レンジ
「2」からニユートラルレンジ「N」の間で切り換え操
作している間において、間違つて、後退レンジ「R」が
設定される事態が確実に回避されることとなり、走行レ
ンジの切り換え動作における安全性が、上述した2動作
の要求と相まつて確実に担保されることになる。
また、走行レンジを、後退レンジ「R」、パーキング
レンジ「P」または、前進1速レンジ「1」に切り換え
るためには、必ず、左手をステアリングホイール38から
離さなければならないことになるため、後退レンジ
「R」、パーキングレンジ「P」または、前進1速レン
ジ「1」への切り換え動作が、心理的に抑制され、後退
レンジ「R」、パーキングレンジ「P」または、前進1
速レンジ「1」への切り換え動作に際して誤操作が未然
に防止されることになり、安全走行がこの観点からも担
保されることとなる。
更に、この一実施例においては、第13図に示すよう
に、後退レンジ「R」は、膝を鋭角に折り曲げてステア
リングホイール38と中央膨出部34Aとの間に強制的にい
れ込んだ場合の、膝が中央膨出部34Aに接触する部位に
おける接線Vより少なくとも前方に位置する操作レバー
18により規定されるように設定されている。換言すれ
ば、この後退レンジ「R」は、操作レバー18とステアリ
ングホイール38との間に立つた状態(鋭角に曲げられた
状態)で入り込んだ膝が絶対に届かない位置に、指操作
部18bを介して操作レバー18が回動することにより規定
されるように設定されている。換言すれば、この後退レ
ンジ「R」は、上述した不等式(2)で示された条件の
他に、ここで説明したような膝の届かない位置に設定さ
れる条件が加えられた位置に配設されている。
即ち、通常の運転姿勢においては、第14図に実線で示
すように、左足の膝は、決して、操作レバー18に届かな
いものであるが、正面衝突時や急ブレーキ作動時におい
て、運転者がシートベルトを付けていない場合には、運
転者自身に作用する急加速度に基づき、体が全体的に前
方に押し出されることにより、第14図に一点鎖線で示す
ように、運転者の左足の膝が操作レバー18とステアリン
グホイール38との間で立つ姿勢が強制的に達成される虞
がある。このような膝が立つた姿勢においては、この膝
により、操作レバー18の指操作部18bが上方に押し込め
られ、操作レバー18が例えば前進ドライブレンジ「D」
から後退レンジ「R」に向けて強制的に回動されること
となる事態が発生することになる。
この場合、上述したように、前進ドライブレンジ
「D」からニユートラルレンジ「N」へは、単に、操作
レバー18の回動動作のみで切り換えられることになる
が、ニユートラルレンジ「N」から後退レンジ「R」へ
は、単に操作レバー18を回動操作するのみでは切り換え
動作は行なわられず、一旦、操作レバー18を車幅方向に
沿つて右方に押し込んだ状態で、揺動させなければなら
ない2動作が要求されている。このため、通常の膝立ち
状態では、レバー本体18aがガイド溝82の第1の横溝部8
0bを規定する端壁に当接するのみで、操作レバー18はニ
ユートラルレンジ「N」を規定する位置に保持され、後
退レンジ「R」へは切り換えられ得ない事となる。
しかしながら、上述したような正面衝突時や急ブレー
キ時においては、上述した膝立ち状態は、強い力で達成
されることになるので、場合により、後退レンジ「R」
が不本意にも強制的に設定されるように操作レバー18が
回動してしまう虞がある。
この結果、例えば急ブレーキが掛けられた時に、立つ
た膝により操作レバー18がニユートラルレンジ「N」か
ら回動して、後退レンジ「R」に回動動作のみで強制的
に切り換えられたとすると、車両はブレーキにより一旦
停止した後、後退レンジ「R」の設定に基づき、引き続
き後退動作を開始することにより、危険である。
しかしながら、この一実施例においては、上述したよ
うに、後退レンジ「R」は、立つた膝が届かない位置に
設定されているので、例え、急加速度が運転者に作用し
て、膝が立つたとしても、最悪の場合でも、ニユートラ
ルレンジ「N」が設定されるのみで、決して後退レンジ
が設定されることなく、安全走行状態が確保されること
となる。
以上のように構成される操作装置10において、以下
に、運転者による操作レバー18を操作しての走行レンジ
切り換え動作を説明する。
先ず、操作レバー18においてパーキングレンジ「P」
が設定されて、車両が停止している状態において、運転
者が図示しないドアを空けて車室内に入り込み、第5図
に示すように、運転席にゆつくりと着座して、図示しな
いブレーキペダルを踏み込んだ状態で、右手が図示しな
いイグニツシヨンスイツチを回して、エンジン14を起動
させる。この後、左手をステアリングホイール38を握ら
ずに、操作レバー18の指操作部18bを握り込んで、これ
をねじりコイルスプリング78の付勢力に抗して車幅方向
右方に押し込む。
この押し込みにより、第3の横溝部56e内を右方に向
けて移動し、連結溝部56fの右方端部を規定する端縁に
当接して押し込み動作が停止する。この後に、操作レバ
ー18を押し下げることにより、自動変速機12の油圧バル
ブ16において、係止ピンがパーキングレンジ「P」に対
応するデイテント穴から抜け出て、レバー本体18aは第
1の連結溝部56f内を下方に向けて移動して、第2の横
溝部56dの内端部を規定する端縁に当接して押し下げ動
作が停止する。
この後、操作レバー18の押し込み力を解除することに
より、ねじりコイルスプリング78の付勢力により、操作
レバー18は全体として車幅方向左方に偏倚される。この
結果、レバー本体18aは第2の横溝部56d内を左方に移動
する。そして、油圧バルブ16において係止ピンが後退レ
ンズ「R」に対応するデイテント穴に入り込むことによ
り、レバー本体18aの移動は停止する。このようにし
て、後退レンジ「R」が切り換え設定される。
ここで、車両を後退させる場合には、この後退レンジ
「R」が設定された状態でブレーキペダルから足を離
し、アクセルペダルを踏み込むことにより、車両は後退
することとなる。
一方、車両を前進させる場合には、再び、操作レバー
18の指操作部18bを左手で握り込んで押し下げることに
より、油圧バルブ16において係止ピンは後退レンジ
「R」に対応するデイテント穴から抜け出て、レバー本
体18aは、傾斜溝部56c内を移動して、第1の横溝部56b
の内端部を規定する端縁に当接して停止する。
そして、引き続き、操作レバー18の押し込み力を解除
することにより、ねじりコイルスプリング78の付勢力に
より、操作レバー18は車幅方向左方に偏倚される。この
結果、レバー本体18aは第1の横溝部56b内を左方に移動
する。そして、油圧バルブ16において係止ピンがニユー
トラルレンジ「N」に対応するデイテント穴に入り込む
ことにより、レバー本体18aの移動は停止する。このよ
うにして、ニユートラルレンジ「N」が切り換え設定さ
れる。
このようにニユートラルレンジ「N」が設定された状
態において、運転者は両手の肘をアームレスト96に夫々
掛けて、ステアリングホイール38の所謂8時20分方向位
置を両手で握り、運転姿勢を取ることになる。そして、
上述したように、このニユートラルレンジ「N」と前進
2速レンジ「2」との間の走行レンジの切り換え動作
は、単に、操作レバー18の指操作部18bを上下に叩い
て、操作レバー18を上下方向に旋回駆動すれば良いもの
である。即ち、運転者は両手でステアリングホイール38
を握つた状態を維持しつつ、左手の中指を伸ばして、ニ
ユートラルレンジ「N」の設定位置から、更に、指操作
部18bを下方に叩くことになる。
この叩き下げ操作により、油圧バルブ16において係止
ピンはニユートラルレンジ「N」に対応するテイテント
穴から抜け出て、レバー本体18aは直線溝部56a内を下方
に移動する。そして、油圧バルブ16において係止ピンが
前進ドライブレンジ「D」に対応するデイテント穴に入
り込むことにより、レバー本体18の移動は停止する。こ
のようにして、前進ドライブレンジ「D」が切り換え設
定されることとなる。
このように前進ドライブレンジ「D」が設定された状
態で、運転者はブレーキペダルから足を離し、アクセル
ペダルを踏み込むことにより、車両は自動変速された状
態で前進駆動されることとなる。
この後、交差点等で車両を停止させた状態で、ニユー
トラルレンジに切り換え設定する場合には、運転者は両
手でステアリングホイール38を握つた状態で、左手の中
指を伸ばし、操作レバー18の指操作部18bを下方から叩
き上げることにより、油圧バルブ16において係止ピンが
ドライブレンジ「D」に対応するデイテント穴から軽く
抜け出て、レバー本体18aは直線溝部56a内を上方に移動
する。そして、油圧バルブ16において係止ピンがニユー
トラルレンジ「N」に対応するデイテント穴に入り込む
事により、レバー本体18aは停止する。このようにし
て、ニユートラルレンジ「N」が再び切り換え設定され
ることとなる。
一方、ドライブレンジ「D」で前進走行中において、
例えば長い下り坂にかかり、エンジンブレーキを必要と
する場合には、運転者は両手でステアリングホイール38
を握つた状態で、左手の中指を伸ばし、操作レバー18の
指操作部18bを上方から叩き下げることにより、油圧バ
ルブ16において係止ピンはドライブレンジ「D」に対応
するデイテント穴から軽く抜け出て、レバー本体18aは
直線溝部56aを下方に移動する。そして、油圧バルブ16
において係止ピンが前進2速レンジ「2」に対応するデ
イテント穴に入り込む事により、レバー本体18aは停止
する。このようにして、前進2速レンジ「2」が切り換
え設定されることとなる。
また、前進2速レンジ「2」でエンジンブレーキをか
けつつ前進走行中において、更に急な下り坂にかかり、
強いエンジンブレーキを必要とする場合には、運転者は
両手でステアリングホイール38を握った状態で、左手の
少なくとも中指を伸ばして操作レバー18の指操作部18b
を、コイルスプリング78の付勢力に抗して車幅方向右方
に押し込む。この押し込みにより、レバー本体18aは第
4の横溝部56a内を摺動し、第2の連結溝部56fの上端部
を規定する端縁に当接して押し込み動作が停止する。
この後に、指操作部18bを押し下げることにより、油
圧バルブ16において係止ピンは前進2速レンジ「2」に
対応するデイテント穴から抜け出て、レバー本体18aは
第2の連結溝部56h内を下方に移動する。そして、油圧
バルブ16において係止ピンが前進1速レンジ「1」を規
定するデイテント穴に入り込む事により、レバー本体18
aは停止する。このようにして、前進1速レンジ「1」
が切り換え設定されることになる。
このように、前進1速レンジ「1」を設定することに
より強力なエンジンブレーキは達成されることになる
が、このような強力なエンジンブレーキが高速走行中に
おいて誤操作により設定されると、安定走行性が損なわ
れる虞がある。このため、この一実施例では、既に説明
したように、前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ
「1」に切り換える場合には、左手がステアリングホイ
ール38を握つたままの状態で、操作レバー18の指操作部
18bを車幅方向の押し込みと上下方向の旋回という2動
作が要求されることとなり、単に、指操作部18bを旋回
するのみでは、前進1速レンジ「1」が設定されないよ
うに構成されている。
この結果、前進2速レンジ「2」とニユートラルレン
ジ「N」との間で、軽い操作力で走行レンジの切り換え
操作を実行している状態で、安易に、前進1速レンジ
「1」が切り換え設定されることが阻止されると共に、
前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ「1」を切り
換え設定するために、特別の注意力が要求され、誤つて
前進1速レンジが切り換え設定されることが効果的に防
止されることになる。
即ち、この一実施例においては、車両を前進走行させ
ている間においては、運転者は両手でステアリングホイ
ール38を握つた状態を維持させつつ、走行レンジを前進
2速レンジ「2」とニユートラルレンジ「N」の間で変
更させる場合において、単に、左手の中指を伸ばして操
作レバー18の指操作部18bを上方または下方から軽く叩
くようにして操作レバー18を回動させることにより、左
手をステアリングホイール38から離すことなく、即ち、
両手でステアリングホイール38を握つた状態で、このよ
な前進走行における走行レンジの切り換え動作を行なう
ことが出来ることとなり、ステアリングホイール38の操
作における安全性は高い程度で達成されることとなる。
また、前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ
「1」を切り換え設定する場合には、左手の中指を伸ば
して操作レバー18の指操作部18bを一旦車幅方向に沿つ
て押し込んだ後、指操作部18bを上方から強く叩くよう
にして操作レバー18を旋回させることにより、左手をス
テアリングホイール38から離すことなく、即ち、両手で
ステアリングホイール38を握つた状態で、このような強
力なエンジンブレーキを掛けるための走行レンジの切り
換え動作を行なうことが出来ることとなり、ステアリン
グホイール38の操作における安全性は、同様に、高い程
度で達成されることとなる。
一方、前進走行から後退させる場合には、上述した動
作により、一旦、ニユートラルレンジ「N」を設定した
後において、左手をステアリングホイール38から離し、
この離した左手で指操作部18bをねじりコイルスプリン
グ78の付勢力に抗して車幅方向右方に押し込み動作す
る。この押し込み動作により、油圧バルブにおいて係止
ピンはニユートラルレンジ「N」に対応するデイテント
穴から抜け出て、レバー本体18aは第1の横溝部56b内を
摺動し、傾斜溝部56cの下端部を規定する端縁に当接し
て押し込み動作が停止する。
この後、指操作部18bを上方に叩くことにより、レバ
ー本体18aは傾斜溝部56c内を摺動して、これの上端部に
到達する。そして、油圧バルブにおいて係止ピンが後退
レンジ「R」に対応するデイテント穴に入り込む事によ
り、レバー本体18aは停止する。このようにして、後退
レンジ「R」が再び切り換え設定されることになる。
また、後退レンジ「R」からパーキングレンジ「P」
に切り換える場合には、上述したパーキングレンジ
「P」から後退レンジ「R」に切り換える動作の全く逆
の動作を実行することにより、達成されることになる。
即ち、従来の車両において、変速機が手動変速式であ
ろうと、自動変速式であろうと、また、コラムシフトレ
バーを備えるタイプであろうと、フロアシフトレバーを
備えるタイプであろうと、手動変速における変速動作ま
たは自動変速における走行レンジ切り換え動作を行なう
場合には、必ず、左手をステアリングホイール38から離
して動作せざるを得ず、所謂片手運転の状態が発生し
て、安全性の観点から好ましくなかつたが、この一実施
例においては、この問題が一挙に解決され、走行レンジ
の切り換え動作に際して、左手をステアリングホイール
38から離すことなく、換言すれば、両手でステアリング
ホイール38を握り締めたままの状態でこの切り換え動作
を行なうことが出来、安全面の上で飛躍的に改良された
新規な運転動作が達成されることとなる。
また、この一実施例によれば、変速レンジを切り換え
るための操作レバー18は、インスツルメントパネル34の
中央膨出部34Aの右側部分に取り付けられるよう設定さ
れていると共に、前輪駆動方式が採用されている。この
結果、運転席と助手席との間のフロアは、略平坦に形成
され得ることとなり、運転席回りの空間が「すつきり」
と整理された状態となる。このようにして、あたかも、
この運転席が応接室の床上に載置された様な豪華な状況
が達成され、車室内の環境が、両腕の肘を夫々アームレ
スト96に掛けた状態でリラツクスした運転姿勢を取るこ
とが出来ることと相まつて、非常に「ゆつたり」とした
雰囲気を醸し出すこととなり、余裕のある安全な運転状
況が自然と達成されることとなる。
次に、上述した電動駆動式の運転席30の構成を、第15
図及び第16図を参照して詳細に説明する。
第15図に示すように、この運転席30は、乗員の着座面
を形成するシートクツシヨン102と、このシートクツシ
ヨン102の後端部に立設されて乗員の背部を支持するシ
ートバツク104とを備えている。このシートバツク104の
上部には乗員の頭部を支持するヘツドレスト106が配設
されている。
このシートバツク104は、回動軸108で連結された左右
一対のリクライニングナツクル110及び電動モータM1
どを主要部として構成された電動リクライニング装置11
2を介して、シートクツシヨン102に対して傾動可能に連
結されている。即ち、この電動リクライニング装置112
においては、片側のリクライニングナツクル110に付設
されたこの電動モータM1(リクライニング用モータ)を
駆動させることにより、リクライニングナツクル110に
内蔵された歯車機構(不図示)の噛み合い状態を変化さ
せ、シートバツク104のシートクツシヨン102に対する傾
斜角を自在に調節することができるようになつている。
また、このシートクツシヨン102の下部には、運転席3
0を前後方向にスライド駆動するための前後スライド装
置114が設けられている。この前後スライド装置114は、
上下に組み合わされた左右一対のアツパ及びロアのレー
ル116及び118(第1図に左側のみ図示)と、車体前後方
向に延びる左右一対のスクリユーシヤフト120と、この
ロアレール118に固定されてスクリユーシヤフト120と噛
合するスクリユーナツト122と、このアツパレール116に
接合されたギヤボツクス124の歯車機構(不図示)を介
してこのスクリユーシヤフト120を回転駆動させる電動
モータM2などを主要部として構成されている。そして、
この電動モータM2(スライド用モータ)を駆動させるこ
とにより、スクリユーシヤフト120が回転しながら前後
動し、これに伴つて、アツパーレール116が(つまり運
転席30全体が)このロアレール118上を前後にスライド
し、運転席30の前後位置を調節することができるように
なつている。
更に、このシートクツシヨン102には、運転席30の前
部を独立してリフトするための前リフタ装置126が接続
されている。この前リフタ装置126は、シートクツシヨ
ン102の前部を持ち上げる左右の一対の前リフタブラケ
ツト128と、ギヤボツクス130を介して、両前リフタブラ
ケツト128を動作させる電動モータM2などを主要部とし
て構成されている。また、このシートクツシヨン102に
は、運転席30の後部を独立してリフトするための後リフ
タ装置132が接続されている。この後リフタ装置132は、
シートクツシヨン102の後部を持ち上げる左右一対の後
リフタブラケツト134と、ギヤボツクス136を介して、両
後リフタブラケツト134を動作させる電動モータM4など
を主要部として構成されている。この電動モータM2(前
リフタ用モータ)または電動モータM4(後リフタ用モー
タ)が駆動させられることにより、リフタブラケツト12
8または134が選択的に動作させられ、シートクツシヨン
102の前部または後部がそれぞれ上下動させられる事に
なる。この結果、ボタン操作一つで、シートクツシヨン
102の上下位置及び前後方向の傾斜を調節することがで
きるようになつている。
また更に、このシートクツシヨン102の略中央には、
運転席30に乗員が着座したことを検出する着座スイツチ
としての荷重センサKlが埋設されている。
運転席30の各部を駆動させるこの各駆動装置の電動モ
ータM1,M2,M3,M4及びこの荷重センサKlは、第16図に示
すように、例えばマイクロコンピユータを主要部として
構成されたコントローラ138の駆動制御部140に信号授受
可能に接続されている。この駆動制御部140には、乗員
着座後の経過時間を計測するタイマ142が付設されてい
る。
また、この駆動制御部140には、この各電動モータM1,
M2,M3,M4の出力軸の回転角をそれぞれ検出するモータ回
転角センサK1,K2,K3,K4と、運転席30側のドアの開閉を
検出するドアセンサKDとが更に接続されている。これら
の回転角センサK1,K2,K3,K4からの検出信号により、各
駆動装置の作動状態を知ることができるようになつてい
る。また、この駆動制御部140には、リクライニング装
置112、前後スライド装置114、前リフタ装置126、後リ
フタ装置132を夫々独立して駆動するためのマニユアル
駆動スイツチSW1,SW2,SW3,SW4が接続されている。
また、この駆動制御部140には、運転席30の設定姿勢
を予め記憶しておくメモリ部144と、運転席30の駆動態
様を、手動モードと自動モードとの間で切り換え設定す
るための切り換えスイツチ146とが接続されている。こ
の切り換えスイツチ146を手動モード側に切り換え設定
する事により、運転席30は、これらスイツチSW1,SW2,SW
3,SW4を適宜駆動する事のみにより、その姿勢を変更す
ることが出来る事になる。また、この切り換えスイツチ
146を自動モードに切り換え設定する事により、メモリ
部144に予め記憶しておいた運転姿勢になるように、各
電動モータM1,M2,M3,M4は駆動制御される事になる。こ
こで、このメモリ部144への運転席30の姿勢情報は、切
り換えスイツチ146が手動モードから自動モードに切り
換えられた時点における運転席30の姿勢状態から構成さ
れる様に設定されている。
次に、このように構成された運転席30において、自動
モードが設定されている状態における、駆動制御部140
の制御動作について説明する。
まず、荷重センサKlがオフしており、運転者の運転席
30への着座を検出していない状態において、運転席側の
ドアが開けられてドアスイツチKDがオフすると、駆動制
御部140は各駆動モータM1,M2,M3,M4に対して、運転席30
とステアリングホイールとの間に、所定の空間を確保し
て、運転者が運転席に座りやすくする様に、駆動信号を
出力する。即ち、駆動モータM1に対して、シートバツク
104がシートクツシヨン102に対して所定角度で傾斜する
様に、駆動モータM2に対して、シートクツシヨン102が
最下位置に下降する様に、駆動モータM3,M4に対して、
シートクツシヨン102の前後部が夫々最下位置に下降す
る様に、駆動信号を出力する。
この後、荷重センサKlがオンして、運転者の運転席へ
の着座が検出されると、この荷重センサKlが着座信号を
駆動制御部140に出力する。この着座信号を受け、駆動
制御部140は、タイマ回路142に作動信号を出力し、タイ
マ回路142において、乗員着座後の経過時間の計測が開
始される。そして、乗員着座後、予め設定された所定時
間が経過すると、タイマ回路142からタイムアツプ信号
が駆動制御部140に出力される。このタイムアツプ信号
を受け、駆動制御部140は、メモリ部144に予め記憶され
ている姿勢となる様に、各電動モータM1,M2,M3,M4に対
して作動信号を各々出力する。この様にして、運転席30
において、所定の着座姿勢が良好に設定される事とな
る。
一方、切り換えスイツチ146により手動モードが設定
されている場合には、上述した様な運転席30の駆動制御
は実行されることなく、マニユアル駆動スイツチSW1,SW
2,SW3,SW4を介してのみ、運転席30の姿勢は変更される
事になる。
以上詳述した様に、ステアリングホイール38と操作レ
バー18との相対位置関係を固定して、常に、ステアリン
グホイール18を握りしめたままの状態で、左手の指を伸
ばして操作レバーを操作することが出来る状態を常に達
成することが出来る事になるが、この運転席30は電動駆
動式に構成されているので、例え、このステアリングホ
イール38がチルトしなくとも、運転席30を適宜駆動する
事により、ステアリングホイール38に対する運転姿勢を
最適な状態に設定することが出来る事になる。
この発明は、上述した一実施例の構成に限定されるこ
となく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可
能である事は言うまでもない。
即ち、上述した一実施例においては、第10図に示す様
に、ワイパスイツチ42は、ステアリングコラム34Bの左
側面、即ち、ステアリングコラム34Bの中心を境にして
操作レバー18が設けられた側と同一の側に配設され、方
向指示レバー40は、ステアリングコラム34Bの右側面、
即ち、ステアリングコラム34Bを中心として操作レバー1
8が設けられた側とは反対側に配設される様に説明し
た。即ち、上述した一実施例においては、ステアリング
コラム34Bの中心を境として、左側に、操作レバー18と
ワイパスイツチ42とが配設される様に構成している。こ
のため、既に上述した様に、一方の操作が他方を誤操作
させない様にするために、操作レバー18は車幅方向に延
出する軸線回りに揺動自在に、また、ワイパスイツチ42
は自身の中心軸線回りに回動自在に取付るように構成さ
れている。
しかしながら、この操作レバー18をインスツルメント
パネル34の中央膨出部34Aに配設した状態において、ワ
イパスイツチ42の配設位置は、この様な位置に限定され
ることなく、第17図及び第18図に示す様に、ワイパスイ
ツチ42はステアリングコラム34Bの右側面、即ち、ステ
アリングコラム34Bの中心を境にして、右側に配設する
様にしても良い。この様に構成する事により、ステアリ
ングコラム34Bの左側面には、何等の補機も存在しない
事となり、この操作レバー18を操作する事により、他の
補機を誤操作する可能性が完全に排除され得事になる。
また、上述した一実施例においては、操作レバー18
は、伝達ワイヤ22を介して、油圧バルブ16に機械的に接
続されるように説明したが、この発明は、このような構
成に限定されることなく、操作レバー18の揺動位置を電
気的に検出し、この検出結果に基づいて、油圧バルブ16
を駆動モータにより駆動するように構成しても良い。即
ち、操作レバー18と油圧バルブ16とを電気的に接続する
ように構成しても良い事は当然である。
[発明の効果] 以上供述したように、本発明によれば、上下方向に揺
動されて走行レンジを切り換える操作レバーが、ステア
リングホイールに対向するインスツルメントパネルに、
このステアリングホイールの側縁部に掛けられた手の指
により切り替え可能な状態で揺動自在に配設されてお
り、走行レンジとして設定されたパーキングレンジ、後
退レンジ、ニュートラルレンジ、前進走行レンジのう
ち、ニュートラルレンジ、前進走行レンジは、ステアリ
ングホイール側縁部に掛けられた手の指の操作可能範囲
内で、操作レバーが移動することにより設定される一
方、パーキングレンジ及び後退レンジは、ステアリング
ホイール側縁部に掛けられた手の指の操作可能範囲から
外れた位置に、操作レバーが移動することにより設定さ
れることにより、ステアリングホイールから手を離すこ
となく走行レンジの切り換え動作ができて自動変速機の
変速操作性が向上するとともに、パーキングレンジや後
退レンジへの誤操作が防止できて自動変速機の変速操作
を行なうのに際して安全に車両を走行させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる車両用自動変速機の操作装置
の一実施例の構成を概略的に示す構成図; 第2図はインヒビタスイツチ、制御ユニツト、インター
ロック機構の間の接続状態を示す結線図; 第3図はこの一実施例の操作レバーの配設状態を、ステ
アリングホイールを取り外した状態で示す斜視図; 第4図は操作レバーの配設状態を、運転席に着座した運
転者から見た状態で示す正面図; 第5図は操作レバーの取付機構の構造を取り出して示す
縦断面図; 第6図は第5図に示すレバー取付機構の構造を示す横断
面図; 第7図はガイド溝の形状を、平面に展開した状態で示す
平面図; 第8図はレバー取付機構の内部構造を示す分解斜視図; 第9A図及び第9B図は、共に、ハウジングの外形を異なっ
た方向から見た状態で示す斜視図; 第10図は運転席に着座した運転者による操作レバーの操
作状態を示す側面図; 第11図は操作レバーの操作状態を示す上面図; 第12図はステアリングホイールと操作スイツチとの相対
位置関係を示す側面図; 第13図は後退レンジ「R」にある操作レバーの配設位置
を説明するための縦断面図; 第14図は運転者の膝が鋭角にたった状態での、操作レバ
ーとの相対位置関係を示す側面図; 第15図は電動駆動式の運転席の構造を示す斜視図; 第16図は第15図に示す電動駆動式運転席の制御系の構成
を示すブロツク図;そして 第17図及び第18図は、共に、この発明に係る操作装置に
おける操作レバー以外の補機類の配設状態の他の態様を
示す側面図及び正面図である。 図中、10……操作装置、12……自動変速機、14……エン
ジン、16……油圧バルブ、18……操作レバー、18a……
レバー本体、18b……指操作部、20……レバー取付機
構、22……伝達ワイヤ、24……インヒビタスイツチ、26
……旋回レバー、28……制御ユニツト、30……運転席、
32……助手席、34……インスツルメントパネル、34A…
…中央膨出部、34B……ステアリングコラム、36……メ
ータパネル、36A……主パネル部、38……ステアリング
ホイール、38a;ホイール本体、38b;38c;38d……スポー
ク、40……方向指示レバー、42……ワイパスイツチ、44
……スリツト、46……表示パネル、46a……パネル本
体、46b……縁部、46c……ゲート溝、46d;46e……透
孔、48……目隠しシート、50……取付パイプ、52……取
付メンバ、52a……取付面、52b……連通開口、52c……
ねじ穴、54……ハウジング、54a……ガイド溝形成面、5
4b……右側面、54c……ねじ穴、54d……左側面、54e…
…取付ボス部、54f……透孔、56g……補強リブ、56……
ガイド溝、58……クラツシユ吸収空間、60……ユニバー
サルジョイント機構、62……揺動軸、62a……頭部、62b
……雄ねじ部、64……ナツト、66……ブッシュ、68……
揺動ブラケツト、70……スリーブ、72……取付ブラケツ
ト、72a……ブラケツト本体、72b……軸支ピン、72c…
…係止片、72d……雄ねじ部、74……ブッシュ、76……
ナット、78……ねじりコイルばね、80……ボルト、82…
…L型ブラケツト、82a……透孔、84……ボルト、90…
…インターロック機構、92……電磁ソレノイド、94……
係止ピン、96……アームレスト、98……インジケータで
ある。
フロントページの続き (72)発明者 白石 克巳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 亀山 修史 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭60−30824(JP,U) 実開 昭59−32521(JP,U) 実開 昭61−75026(JP,U)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機の走行レンジを切り換えるため
    の油圧バルブと、 この油圧バルブに接続され、上下方向に揺動される事に
    より、前記油圧バルブにおいて走行レンジを切り換える
    操作レバーとを具備し、 この操作レバーは、ステアリングホイールに対向するイ
    ンスツルメントパネルに、このステアリングホイールの
    側縁部に掛けられた手の指により、少なくとも前進走行
    レンジを切り換え操作可能な状態で、揺動自在に配設さ
    れ、 前記走行レンジとして、パーキングレンジ、後退レン
    ジ、ニュートラルレンジ、前進走行レンジとが設定さ
    れ、前記ニュートラルレンジ、前進走行レンジは、前記
    ステアリングホイール側縁部に掛けられた手の指の操作
    可能範囲内で、前記操作レバーが移動し、 前記パーキングレンジ及び後退レンジは、前記ステアリ
    ングホイール側縁部に掛けられた手の指の操作可能範囲
    から外れた位置に、前記操作レバーが移動することによ
    り設定されることを特徴とする車両用自動変速機の操作
    装置。
  2. 【請求項2】前記ステアリングホイールは、前記インス
    ツルメントパネルに固定されたステアリングコラムに回
    転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  3. 【請求項3】前記インスツルメントパネルに対して配設
    位置を固定されたステアリングホイールに対する運転者
    の着座姿勢を任意に設定するために、前後にスライド可
    能に、シートクッションが床に対して傾動可能、シート
    バックがシートクッションに対して傾動可能な運転席を
    具備することを特徴とする請求項2に記載の車両用自動
    変速機の操作装置。
  4. 【請求項4】前記運転席は電動駆動式に構成され、前記
    ステアリングホイールに対する着座姿勢を最適な状態で
    設定せしめるためのマニュアルスイッチを備えているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の車両用自動変速機の操
    作装置。
  5. 【請求項5】前記ステアリングコラムを中心として、前
    記操作レバーが設けられた側に、ワイパスイッチが配設
    され、 前記ステアリングコラムを中心として前記操作レバーが
    設けられた側とは反対側に方向指示レバーが配設され、 前記ワイパスイッチは自身の中心軸線回りに回動自在に
    取り付けられ、 前記操作レバーは、上下方向に沿って揺動自在に取り付
    けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用
    自動変速機の操作装置。
  6. 【請求項6】前記ワイパスイッチは、前記操作レバーが
    設けられた側の前記ステアリングコラムの側面に配設さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載の車両用自動
    変速機の操作装置。
  7. 【請求項7】前記ステアリングコラムを中心として、前
    記操作レバーが設けられた側とは反対側に、ワイパスイ
    ッチ及び方向指示レバーが配設されていることを特徴と
    する請求項2に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  8. 【請求項8】前記操作レバーは、伝達ワイヤを介して前
    記油圧バルブに機械的に接続されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  9. 【請求項9】前記操作レバーは、車幅方向に延びる軸線
    回りに上下に揺動自在に支持されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  10. 【請求項10】前記操作レバーは、車体の略前後方向に
    延びるレバー本体と、このレバー本体の先端に取り付け
    られ、車体後方に向かうにつれて、前記ステアリングホ
    イールから車幅方向に徐々に離れるように形成され、前
    記ステアリングホイールに掛けられた手の指に係合可能
    な指操作部とから構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  11. 【請求項11】前記操作レバーの上下の揺動による前記
    ニュートラルレンジから前記後退レンジへの切り換えを
    規制する第1規制手段を更に備えることを特徴とする請
    求項1に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  12. 【請求項12】前記操作レバーが、車幅方向に揺動され
    ることによって前記規制を解除するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項11に記載の車両用自動変速機
    の操作装置。
  13. 【請求項13】前記操作レバーの上下の揺動による前記
    パーキングレンジから他の走行レンジへの切り換えを規
    制する第2規制手段を更に備えることを特徴とする請求
    項1に記載の車両用自動変速機の操作装置。
  14. 【請求項14】前記操作レバーが、車幅方向に揺動され
    ることによって前記規制を解除するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項13に記載の車両用自動変速機
    の操作装置。
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