JP3209272U - プライヤ - Google Patents

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政国 王
政国 王
書軍 蔡
書軍 蔡
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メリディアン インターナショナル カンパニー リミテッド
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Abstract

【課題】挟持時にネジ頭に最大の挟持力を与え、かつ、被挟持物を挟持する時、覆い段部の尖った前端が被挟持物の下端面に接触するため、顎部が開ける角度により被挟持物に対して入れ込む方向への押圧力を回避し、取り外す方向への引っ張り力を発生させることが実現できるプライヤを提供する。【解決手段】プライヤ100は、対向して設けられた左顎部1と右顎部2からなる顎部21を有する。左顎部1と右顎部2との対接面の前部には、複数の縦挟み歯が設けられ、当該縦挟み歯は、対接面の前端から後部にわたって形成される長歯形状部である。当該長歯形状部は、対接面の前部に位置し、被挟持物を覆うための覆い段部、及び、対接面の後部に位置し、被挟持物を保持するための支承段部を備える。当該覆い段部は、長歯形状部の前端から傾斜し、或いは湾曲に形成してなる。【選択図】図3

Description

本考案は手工具に関するものであり、特にプライヤに関するものである。
プライヤは、通常のニッパーを変形したものであり、主に錆びたネジ頭に対するものである。プライヤは、ネジ頭が錆付いていたり、または、繰り返しの使用で潰れたりした場合、通常のドライバなどの工具によりネジを取り外せない時に使用される。同時に、プライヤは、通常のニッパーの機能、例えば、挟持、切断等の機能を有している。なお、実際の設計上及び機能上において、錆付いていたネジまたは繰り返しの使用により潰れたネジを取り外すことを主な目的としているため、プライヤと名付けられた。
従来の技術において、錆付いていたネジ頭に使用されるプライヤが存在しているが、従来の構造のプライヤは、ある欠陥が存在している。図1には、従来技術のプライヤを示している。当該従来のプライヤの具体的な構造は、通常のニッパーの前部に、平行に三角形歯130が加工されている。使用時に、プライヤの顎部の両面で挟持することにより、三角形歯130の凸部先端でネジ頭をしっかり挟持する。
図1に示しているプライヤは、二つの問題が存在している。一つ目は、図1に示しているプライヤの顎部前部の平面上に、三角形歯130の凸部先端が分布しているが、丸型のネジ頭を挟持する場合、実際の挟持に関わる凸部先端が少ない。その理由は、ネジ頭の外周が、例えば、長方形のような平面を有する場合のみ、プライヤの顎部前部の平面は、ねじ頭の外周平面を、しっかり合わせることができるからである。すなわち、平面に対してのみ、最も多くの凸部先端によりネジ頭をしっかり挟持することができる。しかし、よく使用するネジ頭は、基本的に丸型であり、平面を有していない。二つ目の問題は、プライヤの顎部を開いてネジ頭を挟持しようとする時、上下の両顎部が開き、一定の角度を形成するため、挟持する時、ネジを入れ込む方向への押圧力が発生する。この場合、錆付いたネジ頭を取り外すことに、非常に不利である。同時に、この角度が存在するため、プライヤの顎部がネジ頭を挟持する時に、しっかり挟持に関わる凸部先端が少ない。この場合、ネジ頭の上面に作用する挟持力も同様に少ないため、錆付いたネジ頭を取り外すことに、不利である。
図2は、別構造を有するプライヤを示している。当該プライヤの具体的な構造は、顎部の対接面の上下両側に、三段階の階段状部140が設けられている。当該上下の階段状構造は、対称または非対称構造であり、主に挟持する時に最大の挟持力を提供する。しかし、このような設計及び加工方式には、ある問題がある。このような三段階の階段型構造は、当然、同時に階段状部140の凸部先端を形成するが、丸型のねじ頭に作用する場合、作用力が足りないという弱点がある。図2に示しているプライヤは、回転中に摩擦力を増加させることにより、ネジを取り外すことを目的としている。すなわち、当該プライヤの主な目的は、ねじ頭を上下方向において挟持することではなく、ネジ頭を挟んだ後にネジ頭の全周を覆うことである。しかし、プライヤは顎部の開閉方向において、上下方向からねじ頭をしっかり挟持する場合のみ、ネジ頭の旋回方向に最大の偶力を提供することができる。このため、図2に示しているプライヤは、ネジ頭に対して、上下方向において最大の挟持力を与えられず、全周にわたって覆うだけでは、ネジ頭をしっかり挟持し、ネジを取り外す効果は望まれず、実際の使用中に失敗することが多い。同時に、このような構造を有するプライヤは、図1に示しているプライヤの二つ目の問題を解決することができない。
そこで、上述の問題について、挟持時にネジ頭に最大の挟持力を与え、かつ、被挟持物を挟持する時、覆い段部の尖った前端が被挟持物の下端面に接触するため、顎部が開く角度により被挟持物に対して入れ込む方向へ発生する押圧力を回避し、取り外す方向への引っ張り力を発生させることが実現できるプライヤが望まれる。
本考案は、挟持時にネジ頭に最大の挟持力を与え、かつ、被挟持物を挟持する時、覆い段部の尖った前端が被挟持物の下端面に接触するため、顎部が開く角度により被挟持物に対して入れ込む方向へ発生する押圧力を回避し、取り外す方向への引っ張り力を発生させることが実現できるプライヤを提供することを目的とする。
上記の目的を達成させるために、本考案のプライヤは、下記の構成を有している。
(1)対向して設けられた左顎部と右顎部からなる顎部を有するプライヤにおいて、左顎部と右顎部との対接面の前部には、共に複数の縦挟み歯が設けられ、縦挟み歯は、対接面の前端から後方にわたって長歯形状部として形成されていること、長歯形状部は、対接面の前部に位置し、被挟持物を覆うための覆い段部、及び、対接面の後部に位置し、被挟持物を保持するための支承段部を備えること、覆い段部は、長歯形状部の前端から傾斜し、或いは湾曲に形成していること、左顎部の前端面と右顎部の前端面とは、閉じた状態で、同じ平面にあり、一定の面積を有することを特徴とする。
(2)(1)に記載するプライヤにおいて、長歯形状部は、少なくとも一段の条歯形状部により構成され、条歯形状部は湾曲状であること、覆い段部と前記支承段部とは共に、湾曲状の条歯形状部により構成されることを特徴とする。
(3)(2)に記載するプライヤにおいて、長歯形状部は、複数の条歯形状部により構成され、複数の条歯形状部はお互いに異なる曲率を有していることを特徴とする。
(4)(3)に記載するプライヤにおいて、対接面の最も前部に位置する条歯形状部は、最も大きい曲率を有していることを特徴とする。
(5)(1)に記載するプライヤにおいて、長歯形状部は、複数の条歯形状部により構成され、条歯形状部は直線状であること、覆い段部と支承段部とは共に、直線状の条歯形状部により構成されることを特徴とする。
(6)(1)に記載するプライヤにおいて、長歯形状部は、複数の条歯形状部により構成され、条歯形状部の一部分は湾曲状であり、一部分は直線状であること、覆い段部及び支承段部は、湾曲状または直線状の条歯形状部により構成されることを特徴とする。
(7)(6)に記載するプライヤにおいて、長歯形状部は、二段の条歯形状部により構成され、対接面の前部に位置する条歯形状部は湾曲状であり、対接面の後部に位置する条歯形状部は直線状であること、対接面の前部に位置する条歯形状部は、覆い段部を構成し、対接面の後部に位置する条歯形状部は、支承段部を構成することを特徴とする。
(8)(6)に記載するプライヤにおいて、長歯形状部は、三段の条歯形状部により構成され、対接面の前部及び対接面の後部に位置する条歯形状部は直線状であり、対接面の中間部に位置する条歯形状部は湾曲状であること、対接面の前部に位置する条歯形状部は、覆い段部を構成し、対接面の中間部及び対接面の後部に位置する条歯形状部は、支承段部を構成することを特徴とする。
(9)(1)に記載するプライヤにおいて、縦挟み歯の前端の内側或いは前端の切線と、顎部の端面との角度は40°以上70°以下であることを特徴とする。
(10)(1)に記載するプライヤにおいて、複数の縦挟み歯の歯先は同一の円弧曲面に配置されていることを特徴とする。
(11)(1)に記載するプライヤにおいて、複数の縦挟み歯の両側に、一対の側挟み歯が設けられ、側挟み歯の高さは、縦挟み歯の高さより高いことを特徴とする。
(12)(11)に記載するプライヤにおいて、側挟み歯は、対接面に直交する矩形状、或いは顎部の内側に向かって傾斜する三角形形状であることを特徴とする。
本考案の構成によれば、本考案におけるプライヤは、顎部に縦挟み歯を設け、当該縦挟み歯は、被挟持物を覆うための覆い段部及び被挟持物を保持するための支承段部を備える。これにより、挟持時にネジ頭に最大の挟持力を与え、かつ、被挟持物を挟持する時、覆い段部の尖った前端が被挟持物の下端面に接触するため、顎部が開ける角度により被挟持物に対して入れ込む方向への押圧力を回避し、取り外す方向への引っ張り力を発生させることが実現できるプライヤを提供することができる。
従来技術のプライヤの構成の一例を示す図である。 従来技術のプライヤの構成の別例を示す図である。 本考案の実施形態1に係るプライヤの立体構成を示す図である。 図3におけるI部位の拡大図である。 本考案の実施形態1に係るプライヤの側面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 図6におけるH部位の拡大図である。 本考案の実施形態1に係る縦挟み歯の構成を示す図である。 本考案の実施形態1に係るプライヤと被挟持物との係合状態における構成を示す図である。 本考案の実施形態1に係るプライヤの正面図である。 本考案の実施形態2に係る縦挟み歯の構成を示す図である。 本考案の実施形態3に係る一種類の縦挟み歯の構成を示す図である。 本考案の実施形態3に係る別種類の縦挟み歯の構成を示す図である。 本考案の実施形態4に係るプライヤと被挟持物との係合状態における構成を示す図である。
以下、本考案に係るプライヤについて、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図3乃至図10に示しているように、本実施形態においては、本考案は、プライヤ100を提供している。プライヤ100は、顎部21及び握り柄22を含む。そのうち、顎部21は、左顎部1及び右顎部2からなり、握り柄22は、左握り柄3及び右握り柄4からなる。左顎部1及び右握り柄4は、連結によりプライヤ100の右アーム23を構成し、右顎部2及び左握り柄3は、連結によりプライヤ100の左アーム24を構成する。右アーム23及び左アーム24は、連結軸5により枢結され、交差的に設置されることにより、X型構造に構成される。また、左握り柄3及び右握り柄4の外面は、合成樹脂材からなるカバー25で覆われている。開きばね6は、左握り柄3及び右握り柄4の間に、連結軸5の近傍に設置されている。
図4及び図7に示しているように、左顎部1と右顎部2とは、対向して設けられ、左顎部1と右顎部2との対接面の前部には、複数の縦挟み歯7が設けられ、当該縦挟み歯7は、対接面の前端から後部にわたって長歯形状部70を備える。具体的に、長歯形状部70の断面は、三角形或いは台形である。なお、図10に示しているように、長歯形状部70の断面は台形で、台形の上底の幅は、0.1〜0.3mmであることが好ましい。更に、本実施形態において、長歯形状部70の断面は台形で、台形の上底の幅は0.2mmが最適である。このような台形の断面を有する長歯形状部70は、構造強度、耐摩耗性及び使用寿命を高めることができる。
具体的に、長歯形状部70は、対接面の前部に位置し、被挟持物を覆うための覆い段部8、及び、対接面の後部に位置し、被挟持物を保持するための支承段部9を備えている。覆い段部8は、長歯形状部70の前端から傾斜し、或いは湾曲に形成している。当該覆い段部8が被挟持物を覆うことは、ねじ頭を取り出す全過程において、被挟持物の側面に対して接触面積を増やす効果がある。支承段部9は、具体的に、被挟持物の被挟持部分が比較的に長い場合、被挟持物の下端部は、覆い段部8に接触し、被挟持物の上端部は、支承段部9に接触する。このように、支承段部9が設けられることにより、プライヤ100と被挟持物の側面との接触面積を大きくすることができる。
長歯形状部70は、少なくとも一段の条歯形状部により構成されている。その条歯形状部は、湾曲状である。覆い段部8と支承段部9とは共に、湾曲状の条歯形状部により構成される。
長歯形状部70は、複数の条歯形状部から構成され、かつ、複数の条歯形状部はお互いに曲率が異なることが好ましい。更に、複数の条歯形状部のうち、対接面の最前端に位置する条歯形状部は、最も曲率が大きく、後部の条歯形状部の曲率は、順次減少する。
また、長歯形状部70が複数の条歯形状部により構成された際、隣同士の条歯形状部は、滑らかに連接されている。長歯形状部についてより詳しく明確に説明するため、本考案では長歯形状部を、複数の条歯形状部に分けて説明する。実際の生産過程において、長歯形状部は、一体的に加工することで成型されてもよいし、段に分けて加工することで成型されてもよい。
具体的に、上述湾曲状構成とは、条歯形状部が左顎部1或いは右顎部2に向かって内側に湾曲をなして形成した弧形構造である。
本考案は、顎部21に縦挟み歯7を設け、縦挟み歯7をなす覆い段部8及び支承段部9は、共に湾曲状をなす条歯形状部を構成する。これにより、縦挟み歯7は、一定の円弧形状を有することにより、顎部21は被挟持物に対する覆う能力が増加すると同時に、顎部21及び被挟持物の側面の間の有効な接触面積を増大させ、更に顎部21が被挟持物に対する挟持力を増大させる。
具体的に、図8に示しているように、本実施形態において、長歯形状部70は、二段の条歯形状部により構成され、対接面の前部に位置する条歯形状部が覆い段部8であり、対接面の後部に位置する条歯形状部が支承段部9であり、且つ、前部の条歯形状部の曲率は、後部の条歯形状部の曲率より大きい。なお、図8における一点鎖線K1は、対接面の前部に位置する湾曲状の覆い段部8と、対接面の後部に位置する湾曲状の支承段部9との連結部位を示している。なお、一点鎖線K1は設計上の指示作用を示すのみで、実際の製品においては、この一点鎖線K1は存在しない。
覆い段部8の前端の切線と、顎部21の端面との角度をαとすると、αの値は、40°〜70°であることが好ましい。なお、αの値は50°〜60°であることが更に好ましい。更に、αの値は55°が最も好ましい。このような角度を採用することにより、プライヤはネジを挟持する時の挟持力を高めることができる。また、プライヤは被挟持物を挟持する際、必要な角度に開く場合、被挟持物に対して入れ込む方向への押圧力の発生を有効に回避することができ、取り外す方向への引っ張り力を発生させることができる。
図10に示しているように、上述複数の縦挟み歯7の歯先は同一の円弧曲面に配置されている。具体的に、縦挟み歯7の歯先の上底は、同一の円弧曲面に配置されている。図10における破線Jは円弧曲面の一つの端面を示している。なお、破線Jは設計上の指示作用を示すのみで、実際の製品においては、この破線Jは存在しない。本実施形態において、複数の縦挟み歯7が円弧に分布することにより、プライヤが被挟持物を挟持する時の挟持能力を更に高められる。
複数の縦挟み歯7の両側に、一対の側挟み歯10が設けられている。側挟み歯10の高さは縦挟み歯7の高さより高い。本実施形態において、側挟み歯10は対接面に直交する矩形状である。縦挟み歯7の両端に側挟み歯10を設けることにより、縦挟み歯7及び側挟み歯10が、共に略U型構造を形成し、プライヤの挟持能力を更に高める。
図7を示しているように、左顎部1と右顎部2との対接面に、縦挟み歯7の後方に切断面11が設けられている。切断面11と縦挟み歯7の間に、縦挟み歯7に垂直に設けられている複数の横挟み歯12が設けられ、当該複数の横挟み歯12は、一つの円弧形凹溝に分布されている。
図示しないが、縦挟み歯7に間隔をあけて複数の溝構造が分布され、当該溝構造は縦挟み歯7の延長方向に垂直に設けられ、V型である。縦挟み歯7に溝構造を設けることにより、プライヤと被挟持物との係合する安定性を高めることができる。
(実施形態2)
本実施形態において、長歯形状部70は多段の条歯形状部により構成され、条歯形状部はいずれも直線状である。覆い段部8と支承段部9とは共に、直線状の条歯形状部により構成される。上述直線状の条歯形状部は、頂部はいずれも同じ平面にある。
具体的に、図11に示しているように、長歯形状部70は、二段の条歯形状部により構成され、対接面の前部に位置する条歯形状部が覆い段部8であり、対接面の後部に位置する条歯形状部が支承段部9である。
対接面の前部に位置し、直線状の条歯形状部の内側と、顎部21の端面との角度をβとすると、βの値は、40°〜70°であることが好ましい。なお、βの値は50°〜60°であることが更に好ましい。更に、βの値は55°が最も好ましい。このような構成を採用する縦挟み歯7は、プライヤがネジを挟持する時の挟持能力を高めると同時に、実施形態1に比べ、プライヤの加工コストを低減することができる。
被挟持物を挟持する際、覆い段部8が被挟持物に対して有効に接触するという効果がある。支承段部9が被挟持物を有効に保持する効果を有することにより、プライヤ100と被挟持物との有効な接触面積を大きくし、顎部が被挟持物に対する挟持力を高めることができる。
ここでは、本実施形態において、長歯形状部70の構造形式と実施方式は、実施形態1と異なるが、他の構造形式や各部材間の係合関係は、すべて実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態において、長歯形状部70は多段の条歯形状部により構成され、条歯形状部のうち一部分は湾曲状であり、一部分は直線状である。ここでは、覆い段部8及び支承段部9は、湾曲状或いは直線状の条歯形状部により構成される。
本実施形態において、長歯形状部70の一例における具体的な構成を提供している。図12に示しているように、長歯形状部70は、二段の条歯形状部により構成され、対接面の前部に位置する条歯形状部が湾曲状であり、対接面の後部に位置する条歯形状部が直線状である。そのうち、対接面の前部に位置する条歯形状部が覆い段部8を構成し、対接面の後部に位置する条歯形状部が支承段部9を構成している。なお、図12における一点鎖線K2は、対接面の前部に位置する湾曲状の覆い段部8と、対接面の後部に位置する直線状の支承段部9との連結部位を示している。なお、一点鎖線K2は設計上の指示作用のみを示し、実際の製品においては、この一点鎖線K2は存在しない。
対接面の前部に位置する条歯形状部の前端の切線と、顎部21の端面との角度をαとすると、αの値は、40°〜70°であることが好ましい。なお、αの値は50°〜60°であることが更に好ましい。更に、αの値は55°が最も好ましい。
本実施形態において、長歯形状部70の別例における具体的な構成を説明する。図13に示しているように、長歯形状部70は、三段の条歯形状部により構成され、対接面の前部及び対接面の後部に位置する条歯形状部が直線状であり、対接面の中間部に位置する条歯形状部が湾曲状である。そのうち、対接面の前部に位置する条歯形状部が覆い段部8を構成し、対接面の中間部及び対接面の後部に位置する条歯形状部が支承段部9を構成している。なお、図13における一点鎖線K3は、対接面の前部に位置する直線状の覆い段部8と、対接面の中部に位置する湾曲状の支承段部9との連結部位を示している。また、図13における一点鎖線K4は、対接面の中部に位置する湾曲状の支承段部9と、対接面の後部に位置する直線状の支承段部9との連結部位を示している。なお、一点鎖線K3及びK4は設計上の指示作用のみを示し、実際の製品においては、この一点鎖線K3及びK4は存在しない。
対接面の前部に位置し、直線状の条歯形状部の内側と、顎部21の端面との角度はβとすると、βの値は、40°〜70°であることが好ましい。なお、βの値は50°〜60°であることが更に好ましい。更に、βの値は55°が最も好ましい。このような構成を採用する縦挟み歯7は、プライヤがネジを挟持する時の挟持能力を高めると同時に、実施形態1に比べて、プライヤの加工コストを低減することができる。
(実施形態4)
図14に示しているように、本実施形態において、側挟み歯10は顎部21の内側に向かって傾斜している三角形形状である。側挟み歯10を、顎部21の内側に向かって傾斜している三角形形状に設けることにより、プライヤがネジを挟持する時の挟持能力を更に高めることができる。
ここでは、本実施形態において、側挟み歯10の構造形式と実施形態1、実施形態2、実施形態3の構造形式は異なるが、他の構造形式や各部材間の係合関係は、すべて上述の実施形態と同様である。
以上のように、具体的な実施形態に基づいて、本考案の技術的意義を説明した。これらの説明は、本考案の技術的意義を説明するものに過ぎず、如何なる本考案の保護範囲をも制限する解釈ではない。この解釈によっては、当業者は容易に相当し得る他の具体的な実施形態も、本考案の保護範囲内である。
1 左顎部
2 右顎部
3 左握り柄
4 右握り柄
5 連結軸
6 開きばね
7 縦挟み歯
8 覆い段部
9 支承段部
10 側挟み歯
11 切断面
12 横挟み歯
70 長歯形状部
100 プライヤ
130 三角形歯
140 階段状部

Claims (12)

  1. 対向して設けられた左顎部と右顎部からなる顎部を有するプライヤにおいて、
    前記左顎部と前記右顎部との対接面の前部には、共に複数の縦挟み歯が設けられ、前記縦挟み歯は、前記対接面の前端から後方にわたって長歯形状部として形成されていること、
    前記長歯形状部は、前記対接面の前部に位置し、被挟持物を覆うための覆い段部、及び、前記対接面の後部に位置し、被挟持物を保持するための支承段部を備えること、
    前記覆い段部は、前記長歯形状部の前端から傾斜し、或いは湾曲に形成していること、
    前記左顎部の前端面と前記右顎部の前端面とは、閉じた状態で、同じ平面にあり、一定の面積を有することを特徴とするプライヤ。
  2. 請求項1に記載するプライヤにおいて、
    前記長歯形状部は、少なくとも一段の条歯形状部により構成され、前記条歯形状部は湾曲状であること、
    前記覆い段部と前記支承段部とは共に、湾曲状の前記条歯形状部により構成されることを特徴とするプライヤ。
  3. 請求項2に記載するプライヤにおいて、
    前記長歯形状部は、複数の前記条歯形状部により構成され、前記複数の条歯形状部はお互いに異なる曲率を有していることを特徴とするプライヤ。
  4. 請求項3に記載するプライヤにおいて、
    前記対接面の最も前部に位置する前記条歯形状部は、最も大きい曲率を有していることを特徴とするプライヤ。
  5. 請求項1に記載するプライヤにおいて、
    前記長歯形状部は、複数の条歯形状部により構成され、前記条歯形状部は直線状であること、
    前記覆い段部と前記支承段部とは共に、直線状の前記条歯形状部により構成されることを特徴とするプライヤ。
  6. 請求項1に記載するプライヤにおいて、
    前記長歯形状部は、複数の条歯形状部により構成され、前記条歯形状部の一部分は湾曲状であり、一部分は直線状であること、
    前記覆い段部及び前記支承段部は、湾曲状または直線状の前記条歯形状部により構成されることを特徴とするプライヤ。
  7. 請求項6に記載するプライヤにおいて、
    前記長歯形状部は、二段の前記条歯形状部により構成され、前記対接面の前部に位置する前記条歯形状部は湾曲状であり、前記対接面の後部に位置する前記条歯形状部は直線状であること、
    前記対接面の前部に位置する前記条歯形状部は、前記覆い段部を構成し、前記対接面の後部に位置する前記条歯形状部は、前記支承段部を構成することを特徴とするプライヤ。
  8. 請求項6に記載するプライヤにおいて、
    前記長歯形状部は、三段の前記条歯形状部により構成され、前記対接面の前部及び前記対接面の後部に位置する前記条歯形状部は直線状であり、前記対接面の中間部に位置する前記条歯形状部は湾曲状であること、
    前記対接面の前部に位置する前記条歯形状部は、前記覆い段部を構成し、前記対接面の中間部及び前記対接面の後部に位置する前記条歯形状部は、前記支承段部を構成することを特徴とするプライヤ。
  9. 請求項1に記載するプライヤにおいて、
    前記縦挟み歯の前端の内側或いは前端の切線と、前記顎部の端面との角度は40°以上70°以下であることを特徴とするプライヤ。
  10. 請求項1に記載するプライヤにおいて、
    複数の前記縦挟み歯の歯先は同一の円弧曲面に配置されていることを特徴とするプライヤ。
  11. 請求項1に記載するプライヤにおいて、
    複数の前記縦挟み歯の両側に、一対の側挟み歯は設けられ、前記側挟み歯の高さは、前記縦挟み歯の高さより高いことを特徴とするプライヤ。
  12. 請求項11に記載するプライヤにおいて、
    前記側挟み歯は、前記対接面に直交する矩形状、或いは前記顎部の内側に向かって傾斜する三角形形状であることを特徴とするプライヤ。

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