JP3208693B2 - 帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料

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JP3208693B2 JP16705193A JP16705193A JP3208693B2 JP 3208693 B2 JP3208693 B2 JP 3208693B2 JP 16705193 A JP16705193 A JP 16705193A JP 16705193 A JP16705193 A JP 16705193A JP 3208693 B2 JP3208693 B2 JP 3208693B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電防止性を改良したハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものであり、特にスタ
チックマークの発生を防止させたX-RAYハロゲン化銀写
真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、高感度か
つ高解像力の画像を得ることができるため広く利用され
ている。その利用分野としてX-RAY用分野がある。患者の
組織および骨構造の画像は、X-RAYを患者に照射し、そ
の透過光をブルーに着色した透明のフィルム支持体上に
少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀写真乳剤層を塗布
した写真要素に露光することによって得ることができ
る。一方、プラスチックフィルムは帯電性が強く、これ
が使用上多くの制約を与えている例は多い。例えばX-RA
Y用写真感光材料において、ポリエチレンテレフタレー
トからなる支持体が一般に使用されるが、冬季の如き低
湿度条件下においては帯電し易く、多くの障害を引き起
こす。特に重大な障害としては、現像処理前に帯電した
電荷が放電することによってスタチックマークが発生す
ることである。これは写真フィルムの商品価値を全く失
わしめる。特に医療用または工業用X-RAY用写真感光材
料においては非常に危険な判断につながることという最
悪の事態が生じてしまう。このため、スタチックマーク
の発生防止はX-RAY用写真感光材料を設計する上で最も
重要な課題になっている。
【0003】スタチックマークの発生を防止するための
最もよい方法は物質の導電性を上げて蓄積電荷を放電す
る前に静電電荷を短時間に逸脱せしめるようにすること
である。従って、従来から写真感光材料の支持体や各種
表面層の導電性を向上させる方法が考えられ、種々の吸
湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、ポリマ
ー等の利用が試みられてきた。しかしながら、これらの
多くの物質はフィルムの支持体の種類や写真組成物の違
いによって特異性を示し、ある特定のフィルム支持体及
び写真乳剤やその他の写真構成要素には良い結果を与え
るが、他の異なったフィルム支持体及び写真構成要素で
は帯電防止に全く役に立たないばかりでなく、写真性に
も悪影響を及ぼす場合がある。更に重要な欠点として、
これらの多くの物質はその導電性に湿度依存性があり、
低湿度では導電層としての機能を失ってしまう。
【0004】この低湿度下での性能劣化を改善する目的
で、特公昭35―6616号と同56―143431号
には金属酸化物を帯電防止処理剤として用いる技術につ
いて記載されている。前者の技術はコロイド状のゾル分
散液を用いる方法が開示され、後者においては前者の導
電性が不十分という問題点の改善を目的として高温度で
処理を行った結晶性の高い粉末を用いる方法が開示され
ている。しかし、後者の技術を写真感光材料として用い
た場合、結晶性の高い粉末を用いているので光散乱の問
題があり、粒子系と粒子/バインダーの比などを考慮す
る必要がある。
【0005】また、特開昭58−62650号には結晶
性金属酸化物を帯電防止剤として用いる技術について記
載されているが、使用される結晶性酸化物は体積固有抵
抗が107Ω・cm以下のもので、高温度で処理を行った
結晶性の高い導電性微粒子である。このため、この粉末
を写真感光材料として用いた場合、先に述べた光散乱の
問題や、金属酸化物自体の着色による色濁り等、写真性
能を大きく損なう可能性がある。さらに、本発明に記載
されている導電性微粒子の107Ω・cmという体積固有
抵抗は、表面比抵抗を下げるためには必要な値である
が、スタチックマークとの関係については、述べられて
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特定
のプラスチックフィルムを写真用支持体に使用し、写真
性能に悪影響を与えることなく、スタチックマークの発
生が防止されたハロゲン化銀写真感光材料の提供にあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的達
成のためにスタチックマークの発生とハロゲン化銀写真
感光材料との関係を鋭意検討した結果、ハロゲン化銀写
真感光材料の誘電率とスタチックマークとの関係、さら
にハロゲン化銀写真感光材料の誘電率の制御方法を発見
し本発明に至った。すなわち、従来スタチックマーク発
生防止に対しては表面の導電性を改善する方法がとられ
ていたが、導電性の改善だけでは解決できず、表面の導
電性よりも非感光性の導電体および/または半導体微粒
子を含有する層を設け、かつ特定の誘電率を有する支持
体を併用することにより著しく改善できることを偶然見
いだした。すなわち、微粒子を分散したときの層は、微
粒子の表面に形成される微小の平行平板コンデンサと考
えられる電気二重層のため、分散媒の誘電率より大きく
なること、ある誘電率以下を有するように工夫した支持
体を用いる事により写真感光材料の誘電率をさらに大き
くできることに着眼し、組み合わせによる誘電率制御で
著しく金属との間のスタチックマークの発生を防止でき
ることを発見した。このような発明者らの検討努力によ
り、支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、100Hz
における誘電率が2.80以下である支持体の上に少な
くとも1層以上の非感光性の導電体および/または半導
体微粒子を含有する層を有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料によって、本発明の目的が達成され
た。
【0008】以下に本発明をより具体的に説明する。
【0009】本発明におけるハロゲン化銀写真感光材料
を構成する層とは、支持体の一方あるいは両面に支持体
と写真乳剤層とを強固に密着させるために設けられた下
引層、感光性写真乳剤層、中間層、保護層、バック層、
アンチハレーション層、フィルター層、帯電防止層等が
挙げられる。
【0010】本発明における非感光性の導電体および/
または半導体微粒子を含有する層と組み合わされる支持
体の誘電率の測定に関しては、電子部品の誘電率測定に
用いる一般のインピーダンス測定装置を用いることがで
きるが、好ましくは周波数10kHz以下の測定が可能
なインピーダンス測定装置と、フィルム測定用電極を組
み合わせた装置である。例えば、YHP社製プレシジョ
ンLCRメーターHP4284AとHP16451Bの
組み合わせである。他の装置を用いる場合には、電極部
分の補正を行う必要がある。本発明達成の為には、塗布
層の誘電率を正しく測定できる必要があるので、補正不
可能の装置を用いた場合には、好ましい結果が得られな
い。本発明者らは、導電体または半導体微粒子を含有す
る層を設けたハロゲン化銀写真感光材料において、写真
用支持体の誘電率とスタチックマークの発生度との関係
を調べた結果、該支持体の周波数100Hzにおける誘
電率が2.80以下の時にスタチックマークの発生が著
しく改善されることを見いだした。好ましくは、周波数
100Hzにおける誘電率が2.00〜2.80、さら
に好ましくは、2.20〜2.60であれば良い。
【0011】本発明に適用し得る支持体には、例えば、
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素樹脂
類、ポリフェニレンオキサイド、変性ポリフェニレンオ
キサイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリブテン−1、ポリエチレン-2,6-ナフタレート
性のポリエステル類等が挙げられる。この中で好ましい
支持体としては透明性、ヘイズなどの光学的性質からポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリエステルフィルムがよ
く、特に好ましくは強度の点からポリエステルフィルム
がよく、さらに好ましくはポリエチレン-2,6-ナフタレ
ートである。
【0012】本発明の中で写真用支持体として最も好ま
しいポリエチレン-2,6-ナフタレートとは、その構成単
位が実質的にエチレン-2,6-ナフタレート単位から構成
されているポリマーを指すが、少量例えば20モル%以
下、好ましくは10モル%以下、さらに好ましくは5モル
%以下の第3成分によって変性されたエチレン-2,6-ナ
フタレートポリマーも含まれる。
【0013】ポリエチレン-2,6-ナフタレートは、一般
にナフタレン-2,6-ジカルボン酸または、その機能的誘
導体、例えばナフタレン-2、6-ジカルボン酸メチルとエ
チレングリコールとを触媒の存在下、適当な反応条件の
下に縮合せしめることによって製造される。その場合第
3成分として例えば、アジピン酸、シュウ酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ナフタレン-2,7-ジカルボン酸、
ジフェニルエーテルジカルボン酸などのジカルボン酸ま
たはその低級アルキルエステル、p-オキシ安息香酸、p-
エトキシ安息香酸のごときジカボン酸、またはその低級
アルキルエステル或はプロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチ
レングリコールなどの2価のアルコール、ポリエチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコールのごときポ
リアルキレングリコール等を挙げることができる。
【0014】また重合に際して2酸化チタン等の滑剤、
リン酸、亜リン酸およびそれらのエステル塩などの安定
剤、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤、重合調節
剤、可塑剤などを添加してもよい。また本発明で使用す
るポリエチレン-2,6-ナフタレートは、重合度が低すぎ
ると機械的安定性が低下するので、その極限粘度は0.4
以上好ましくは0.55〜0.9のものが好ましい。また結晶
化度については、寸法安定性のためにもあまり低すぎる
のは好ましくなく35%以上60%以下が好ましい。本発明
のポリエチレン-2,6-ナフタレートフィルムの使用用途
は、その使用時に塵埃がつくとその商品的価値が低下す
る。そのため、静電防止剤を塗布する方法、ポリエステ
ル原料の重合時に帯電防止剤を添加する方法、フィルム
製膜時にポリエステル原料と静電防止剤を混合する方法
など適宜使用される。これらのうちでは原料としてのア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとポリアルキレン
グリコールの存在下重縮合を行うことにより得られるポ
リエチレン-2,6-ナフタレンを使用してもよい。
【0015】本発明に用いられるポリエチレン-2,6-ナ
フタレンは、重合されるモノマーの40モル%以上がナフ
タレン-2,6-ジカルボン酸ジメチルであるが、好ましく
は60モル%以上であり、より好ましくは80モル%以上で
あるものをいう。
【0016】延伸条件は特に限定されないが、未延伸フ
ィルムのガラス転移点より30℃±25℃の点、即ち、135
℃±25℃で縦延伸を3.3±0.3倍の範囲で行い、次に同じ
温度条件で3.6±0.6倍に横延伸をすることが好ましい。
さらに、延伸後に250±8℃で熱処理を行うことが好ま
しい。また熱処理は1段だけでなく2段で行うことがさ
らに好ましい。
【0017】本発明に用いられる非感光性の導電体およ
び/または半導体微粒子とは、粒子中に存在する電荷担
体、例えば陽イオン、陰イオン、電子、正孔等によって
導電性を示すもので、有機材料、無機材料あるいは両者
の複合材料でもよい。好ましくは電子伝導性を示す化合
物であり、有機材料であればポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリアセチレン等の高分子微粒子等が挙げることが
でき、無機材料であれば酸素不足酸化物、金属過剰酸化
物、金属不足酸化物、酸素過剰酸化物等の不定比化合物
を形成し易い金属酸化物微粒子等が挙げられる。また電
荷移動錯体もしくは有機-無機複合材料であればホスフ
ァゼン金属錯体等を挙げることができる。この中で本発
明に最も好ましい化合物は製造方法などが多様な方式を
とることが可能な金属酸化物微粒子である。また、本発
明に中における導電体は体積固有抵抗が103Ω・cm以
下のものを、半導体については1012Ω・cm以下のもの
をそれぞれ導電体、半導体として定義する。
【0018】金属酸化物微粒子に関しては、結晶性の高
い場合には導電性が高くなるが、光散乱に対して粒子径
と粒子/バインダーの比などを考慮する必要があるこ
と、ハロゲン化銀乳剤にかぶりを与えること、さらには
均一に分散することが難しいことなど加工性の点で問題
を生じることが多いので、結晶性の低い金属酸化物微粒
子が好ましい。金属酸化物微粒子の例としてはZnO、
TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、MgO、
BaO、MoO等がよく、特にZnO、TiO2及びSnO2
が好ましく、さらにSnO2が特に好ましい。また、異種
原子をドープされた例としてはZnOに対してはAl、I
n等、TiO2に対してはNb、Ta等、SnO2がNb、S
b、ハロゲン元素等が挙げられる。
【0019】本発明に用いる金属酸化物コロイド、特に
酸化第二錫からなるコロイド状SnO2ゾルの製造方法
に関しては、SnO2超微粒子を適当な溶媒に分散して
製造する方法、または溶媒に可溶なSn化合物の溶媒中
における分解反応から製造する方法など、いずれの方法
でも良い。
【0020】SnO2超微粒子の製造方法に関しては、
特に温度条件が重要で、高温度の熱処理を伴う方法は、
一次粒子の成長や、結晶性が高くなる現象を生じるので
好ましくなく、やむをえず熱処理を行う必要があるとき
には、300℃以下好ましくは200℃以下さらに好ま
しくは150℃以下で行なうべきである。しかし、25
℃から150℃までの加温は、バインダー中への分散を
考えたときには、好適に選ばれる手段である。
【0021】また、最近粉体製造技術の進歩により、超
微粒子を製造するにあたり、湿式法により製造された化
合物を電気炉中に噴霧する方法や、有機金属化合物の高
温度熱分解法などが開発されているが、かかる方法によ
り製造された超微粒子を溶媒中に再分散するには、かな
りの困難を伴い経済的に好ましくなく、また、凝集粒の
発生などで写真用感材として重大な欠陥を引き起こす可
能性がある。このような理由から金属酸化物だけ単離す
る製造プロセスの後、溶媒中へ再分散する方法は、写真
用帯電防止剤として使用する本発明においては採用しな
い。ただし、バインダーとSnO2ゾルの溶媒との相溶
性が悪い時には、溶媒置換の必要が生じるが、そのよう
なときには、SnO2ゾルの溶媒との相溶性または分散
安定性の良好な他の化合物を適量添加し、SnO2ゾル
からSnO2超微粒子と適量添加された化合物とを30
0℃以下、好ましくは200℃以下、さらに好ましくは
150℃以下の加温により乾燥分離後、他の溶媒中へ再
分散する。
【0022】溶媒に可溶なSn化合物の溶媒中における
分解反応から製造する方法に関して以下に述べる。溶媒
に可溶なSn化合物とは、K2SnO3・3H2Oのよう
なオキソ陰イオンを含む化合物、SnCl4のような水
溶性ハロゲン化物、R'2SnR2,R3SnX,R2Sn
2の構造を有する化合物で、(ここで、R及びR'はア
ルキル基を表す)例えば(CH33SnCl・(ピリジ
ン)、(C492Sn(O2CC252など有機金属
化合物、Sn(SO42・2H2Oなどのオキソ塩を挙
げる事ができる。これらの溶媒に可溶なSn化合物をS
nO2ゾルを製造する方法としては、溶媒に溶解後、加
熱、加圧などの物理的方法、酸化、還元、加水分解など
の化学的方法、または中間体を経由後、SnO2ゾルを
製造する方法などがある。例として特公昭35−661
6に記載されたSnO2ゾルの製造方法を述べると、S
nCl4を100倍容量の蒸留水に溶解して、中間体と
して水酸化第二錫の沈澱をつくる。この水酸化第二錫に
アンモニア水を加え微アルカリ性となし溶解する。つい
でアンモニア臭の無くなるまで加温するとコロイド状S
nO2ゾルが得られる。なお、この例では、溶媒として
水を用いたが、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ールなどのアルコール溶媒、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジエチルエーテルなどのエーテル溶媒、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族有機溶媒、ベンゼン、ピリジ
ンなどの芳香族有機溶媒などSn化合物に応じて様々な
溶媒を用いる事が可能であり、本発明は、溶媒に関して
特に制限はない。好ましくは、水、アルコール類の溶媒
が選ばれる。
【0023】溶媒に可溶なSn化合物の溶媒中における
分解反応から製造する方法においてはプロセスの途中で
溶媒に可溶なSn以外の元素を含む化合物の添加も可能
である。例えば溶媒に可溶な弗素含有化合物の添加や、
溶媒に可溶な3価または5価の配位数をとりうる金属の
化合物の添加である。
【0024】溶媒に可溶な弗素含有化合物とは、イオン
性弗化物または共有性弗化物のいずれでも良い。例え
ば、HF,もしくはKHF2,SbF3,MoF6などの
金属弗化物,NH4MnF3,NH4BiF4などのフルオ
ロ錯陰イオンを生成する化合物、BrF3,SF4,SF
6などの無機分子性弗化物、CF3I,CF3COOH,
P(CF33などの有機弗素化合物をあげることができ
るが、溶媒が水の場合には、CaF2と硫酸との組み合
わせのように、弗素含有化合物と不揮発性酸との組み合
わせも用いる事ができる。
【0025】溶媒に可溶な3価もしくは5価の配位数を
とりうる金属の化合物とは、Al,Ga,In,Tlな
どの 族元素もしくはP,As,Sb,BiなどのV族
元素、3価もしくは5価の配位数をとりうるNb,V,
Ti,Cr,Mo,Fe,Co,Niなどの遷移金属を
含む化合物群である。
【0026】本発明における非感光性の導電体および/
もしくは半導体微粒子は、バインダーなしで塗布液から
塗布されてもよく、その場合さらにその上にバインダー
を塗布することが好ましい。
【0027】また、本発明における非感光性の導電体お
よび/または半導体微粒子はバインダーとともに塗布さ
れることがさらに好ましい。バインダーとしては特に限
定されないが、例えばゼラチン、コロイド状アルブミン
等のタンパク質;カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリア
セチルセルロース等のセルロース化合物;ポリビニルア
ルコール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリアクリル酸
共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体、
及び部分加水分解物等の水溶性バインダーを用いること
ができるし、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステ
ル、スチレンーブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリカーボネート、ポリエチレンオキサイドポリプロピ
レン等の合成重合体バインダーを有機溶媒で使用しても
よいし、さらにこれらの重合体バインダーを水分散体の
形態で用いてもよい。
【0028】またビニルアセテート、アルキルアリレー
ト、n-ブチルアクリレート、エチレンアクリレート、ス
チレン、ブタジエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、
スルホアクリロニトリル等のポリマーラテックスも使用
することができる。
【0029】非感光性の導電体および/または半導体微
粒子を添加する層は、特に限定はないが、例えばアンチ
ハレーション層、下塗層、下塗層とハロゲン化銀乳剤層
との間の層、ハロゲン化銀乳剤層の中間層、表面保護
層、バック層、バック保護層、乳剤層、UV層を挙げる
ことができる。この中で好ましいものとしては、アンチ
ハレーション層、下塗層、下塗層とハロゲン化銀乳剤層
との間の層、ハロゲン化銀乳剤層の中間層、表面保護
層、バック層、バック保護層であり、特に好ましいもの
としては、下塗層、下塗層とハロゲン化銀乳剤層との間
の層、ハロゲン化銀乳剤層の中間層、表面保護層、バッ
ク層である。
【0030】非感光性の導電体および/または半導体微
粒子を含有する層の厚さは、どの層に設けるかによって
異なるが0.05〜5.0μ、特に0.1〜3.0μである
ことが好ましい。
【0031】本発明に用いる支持体には、アンチハレー
ション層を設けることもできる。この目的のためにはカ
ーボンブラックあるいは各種の染料、例えば、オキソー
ル染料、アゾ染料、アリーリテン染料、スチリル染料、
アントラキノン染料、メロシアニリン染料及びトリ(ま
たはジ)アリルメタン染料が挙げられる。カーボンブラ
ック染料のバインダーとしては、セルロースアセテート
(ジまたはトリ)、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマ
ール、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エス
テル、ポリスチレン、スチレン/無水マレイン酸共重合
体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重
合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合
体、ポリ塩化ビニリデン、及びそれらの誘導体を用いる
ことができる。
【0032】本発明に係わる感光材料としては、通常の
白黒ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、撮影用白黒感
材、X−ray用白黒感材、印刷用白黒感材等)、通常
の多層カラー感光材料(例えば、カラーリバーサルフィ
ルム、カラーネガテイブフィルム、カラーポジテイブフ
ィルム等)、種々の感光材料を挙げることができる。特
に、高温迅速処理用ハロゲン化銀写真感光材料、高感度
ハロゲン化銀写真感光材料に効果が大きい。
【0033】以下に本発明に係わる感光材料を簡単に説
明する。
【0034】写真用のバインダーとしてはゼラチン、コ
ロイド状アルブミン、カゼイン等のタンパク質;カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセ
ルロース化合物;寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘
導体等の糖誘導体;合成親水性コロイド例えばポリビニ
ルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアク
リル酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘
導体、及び部分加水分解物を併用できる。ここにいうゼ
ラチンは、いわゆる石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン
及び酵素処理ゼラチンを指す。
【0035】本発明の写真感光材料のハロゲン化銀乳剤
層、表面保護層等に用いられるハロゲン化銀の種類、製
法、化学増感法、かぶり防止剤、安定剤、硬膜剤、帯電
防止剤、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、マット剤、増白
剤、分光増感色素、染料、カラーカプラー等については
特に制限なく、例えばプロダクトライセンシング誌(Pr
oduct Licensing)92巻107〜110頁(1971
年12月)及びリサーチ・デイスクロージャー誌(Rese
arch Disclosure)176巻22〜31頁(1978年
12月)の記載を参考にすることができる。
【0036】本発明の写真構成層には、公知の活性剤を
単独または、混合して添加してもよい。使用しうる活性
剤としてはサポニン等の天然活性剤、アレキレンオキサ
イド系、グリセリン系、グリシドール系などのノニオン
性活性剤、高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム
塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウムまたは
スルホニウム類等のカチオン性活性剤、カルボン酸、ス
ルホン酸、リン酸、硫酸エステル、リン酸エステル等の
酸性基を含むアニオン性活性剤、アミノ酸類、アミノス
ルホン酸類、アミノアルコールの硫酸またはリン酸エス
テル類等の両性活性剤を挙げることができる。
【0037】本発明の写真感光材料は、写真構成層中に
米国特許第3411911号等に記載のポリマーラテッ
クスを含むことができる。
【0038】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0039】
【実施例】
(半導体微粒子溶液の調製1)塩化第二スズ水和物65
gを水/エタノール混合溶液2000ccに溶解し均一
溶液を得た。次いでこれを煮沸し共沈澱物を得た。生成
した沈澱物をデカンテーションにより取り出し、蒸留水
にて沈澱を何度も水洗する。沈澱を洗浄した蒸留水中に
硝酸銀を滴下し塩素イオンの反応がないことを確認後、
蒸留水1000cc添加し全量を2000ccとする。
さらに30%アンモニア水を40cc加え、水浴中で加
温し、コロイド状ゲル分散液を得た。このコロイド状ゲ
ル分散液を分散液A−1とする。
【0040】(半導体微粒子溶液の調製2)塩化第二ス
ズ水和物65gと三塩化アンチモン1.0gを水/エタ
ノール混合溶液2000ccに溶解し均一溶液を得た。
次いでこれを煮沸し共沈澱物を得た。生成した沈澱物を
デカンテーションにより取り出し、蒸留水にて沈澱を何
度も水洗する。沈澱を洗浄した蒸留水中に硝酸銀を滴下
し塩素イオンの反応がないことを確認後、蒸留水100
0cc添加し全量を2000ccとする。さらに30%
アンモニア水を40cc加え、水浴中で加温し、コロイ
ド状ゲル分散液を得た。このコロイド状ゲル分散液を分
散液A−2とする。
【0041】(導電体微粒子粉末の調製)塩化第二スズ
水和物65gと三塩化アンチモン1.5gをエタノール
1000gに溶解し均一溶液を得た。この溶液に1N水
酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のpHが3になるまで
滴下してコロイド状酸化第二スズと酸化アンチモンの共
沈殿を得た。得られた共沈澱を50℃に24時間放置し
赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
【0042】赤褐色のコロイド状沈澱を遠心分離により
分離した。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心
分離によって水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イ
オンを除去した。
【0043】過剰イオンを除去したコロイド状沈澱10
0gを平均粒径0.3μの硫酸バリウム50gおよび水
1000gに混合し900℃に加熱された焼成炉中に噴
霧し青みがかった平均粒径0.1μの酸化第二スズと硫
酸バリウムからなる粉末混合物A−3を得た。
【0044】(支持体の作製) (PENの合成)2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル100
重量部、エチレングリコール56重量部にエステル交換触
媒として酢酸カルシウムの水和物0.1重量部を添加し、
常方法にエステル交換をおこなった。その後得られた生
成物に3酸化アンチモン0.04重量部、リン酸トリメチル
エステル0.1重量部を添加した。次いで徐々に昇温、減
圧にし、285℃,0.5mmHgで重合を行い、ポリエチレン-
2,6-ナフタレート(PEN)を得た。
【0045】(PENフィルムの作成)得られたPENを300
℃でTダイからフィルム状に熔融押し出しをおこない、
冷却ドラム上で急冷固化して未延伸フィルムを得た。こ
のとき、冷却ドラムの引き取り速度を2段階でおこな
い、厚さ1054μの未延伸フィルムを135℃で予熱し、縦
延伸(3.1倍)した後、130℃で横延伸(3.4倍)し、更
に250℃で熱固定をおこなった。その結果、130μの2軸
延伸フィルムを得た。
【0046】(ポリエチレン、ポリスチレン)市販の膜
厚100μmのポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)フ
ィルムを支持体としてそのまま使用した。
【0047】(写真感光材料の作製)前記の3種類の写
真用支持体の両面に8W/m2・分のコロナ放電処理を施
し、一方の面に下記構成の下引塗布液B−1を乾燥膜厚
0.8μmになるように下引層B−1として塗布し、1
00℃で1分間乾燥した。また、支持体に対し下引層B
−1と反対側の面に、下記構成の下引塗布液B−2を乾
燥膜厚0.8μmになるように下引層B−2として塗布
し、100℃で1分間乾燥した。
【0048】 *下引第1層 ・下引塗布液B−1 ブチルアクリレート30重量%、t-ブチルアクリレート20重量%、ス チレン25重量%及び2-ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共 重合体ラテックス液(固形30%) 270g 化合物(C−1) 0.6g ヘキサメチレン−1、6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水1リットルで仕上げる。
【0049】 ・下引塗布液B−2 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及びグリジルアク リレート40重量%の共重合体ラテックス液(固形30%) 270g 化合物(C−1) 0.6g ヘキサメチレン−1、6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水1リットルで仕上げる。
【0050】*下引第2層 更に上記下引層B−1及び下引層B−2の上に8W/m2
・分のコロナ放電処理を施し、B−1の面に下記構成の
下引塗布液B−3、B−2の面に下引塗布液B−4をそ
れぞれ乾燥膜厚0.1μmになるように塗布し、100
℃で1分間乾燥した。
【0051】 ・下引塗布液B−3 ゼラチン 10g 化合物(C−1) 0.4g 化合物(C−2) 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 水1リットルで仕上げる。
【0052】 ・下引塗布液B−4 化合物(ブチルアクリレート:スチレン:グリジルアクリレート= 40:20:40 wt%)を成分とするラテックス液(固形分20%) 80g 硫酸アンモニウム 0.5g 硬化剤;N,N'-ヘキサメチレン-ビス-(1-アジリジン-カルボオキサミド) 12g ポリエチレングリコール 6g 分散液A−1orA−2、粉末A−3 (表1に示す) 水1リットルで仕上げる。
【0053】
【化1】
【0054】上記のようにして作成した下引層を有する
PENフィルム支持体上に、下記に示すようにして調製さ
れた、ハロゲン化銀乳剤塗布液(塗布ゼラチン量2.0g/m
2)および乳剤層保護膜用塗布液(塗布ゼラチン量1.5g/
m2)ならびに、乳剤層と反対側の面にバッキング層用塗
布液(塗布ゼラチン量2.0g/m2)およびバッキング層保
護膜用塗布液(塗布ゼラチン量1.0g/m2)を4層同時に
重層塗布し乾燥を行い、試料No.1〜3を作成した。
【0055】[ハロゲン化銀乳剤塗布液の調製] (乳剤の調製)下記のようにして臭化銀含有率2モル%
及び50モル%の塩臭化銀乳剤を調製した。
【0056】硝酸銀60g当り23.9mgのペンタブロモロジ
ウムカリウム塩と塩化ナトリウム及び臭化カリウムを含
有する水溶液と硝酸銀水溶液とをゼラチン水溶液中に撹
拌しつつ、 40℃で25分間で同時混合してそれぞれ平均粒
径0.20μmの塩臭化銀乳剤を作成した。これらの乳剤に安
定剤として6-メチル-4-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザ
インデンを200mg加えた後、水洗、 脱塩した。これに2
0mgの6-メチル-4-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザイ
ンデンを加えた後、イオウ増感した。 イオウ増感後、ゼ
ラチンを加え、安定剤として6-メチル-4-ヒドロキシ-1,
3,3a,7-テトラザインデンを加え、次いで水にて260mlに
仕上げて乳剤を調製した。 (乳剤添加用ラテックスの作成)水40lに名糖産業製KMDS
(デキストラン硫酸エステルナトリウム塩)を0.25Kg及
び過硫酸アンモニウム0.05Kgを加えた液に、液温81℃で
撹拌しつつ窒素雰囲気下でn-ブチルアクリレート4.51K
g、 スチレン5.49Kg及びアクリル酸0.1Kgの混合液を1時
間かけて添加、その後過硫酸アンモニウムを0.005Kg加
え、更に1.5時間撹拌後、冷却、更にアンモニア水を用
いてpHを6に調整した。
【0057】得られたラテックス液をWhatman社製GF
/Dフィルターで瀘別し、水で50.5Kgに仕上げる事で平
均粒径0.25μの単分散なラテックスを作成した。
【0058】(乳剤塗布液の調製)前記乳剤液に化合物
(D−1)(成分A,B,Cの混合物)を9mg加えた
後、0.5規定水酸化ナトリウム液を用いてpHを6.5に調
整、次いで下記化合物(D−2)を360mg加え、更に、
ハロゲン化銀1モル当りサポニン20%水溶液を5ml、ド
デシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを180mg、5-メチ
ルベンズトリアゾールを80mg、 前記乳剤液添加用ラテッ
クス液を43ml加え、以下化合物(D−3)を60mg、 及び増
粘剤として スチレン-マレイン酸共重合体水溶性ポリマ
ーを280mgを順次加えて、水にて475mlに仕上げて乳剤塗
布液を調製した。
【0059】(乳剤保護膜用塗布液の調製)ゼラチン50
gに純水を加え、膨潤後40℃で溶解、次いで塗布助剤と
して、下記化合物(D−4)の1%水溶液、 フィルター
染料として下記の化合物(D−5)及び化合物(D−
6)を順次加え、更にクエン酸液でpH6.0とした。マッ
ト剤(粒径4.0μmの不定型シリカ)を加え、乳剤保護膜
塗布液を調製した。
【0060】
【化2】
【0061】
【化3】
【0062】(バッキング層用塗布液の調製)ゼラチン36
gを水に膨潤し、 加温して溶解後、染料として下記化合
物(D−7)を1.6g、 (D−8)を310mg、(D−9)を1.9g、
前記化合物(D−5)を2.9g、水溶液にして加え、次にサ
ポニンの20%水溶液を11ml、 物性調整剤として下記化合
物(D−10)を5g加え更に、メタノール溶液として、 下
記化合物(D−11)を63mg加えた。この液に増粘剤とし
て、スチレン-マレイン酸共重合体水溶性ポリマーを800
mg加え粘度調整し、更にクエン酸水溶液を用いてpH5.4
に調整し、ポリグリセロールとエピクロルドリンの反応
生成物1.5gを加え、更にグリオキザールを144mg加え、
水にて960mlに仕上げてバッキング層用塗布液を調製し
た。
【0063】
【化4】
【0064】
【化5】
【0065】(バッキング層保護膜用塗布液の調製)ゼ
ラチン50gを水に膨潤し、 加温溶解後、2-スルホネー
ト-コハク酸ビス(2-エチルヘキシル)エステルナトリウ
ム塩を340mg及び化合物(D−12)を加え、マット剤と
してポリメチルメタアクリレート(平均粒径約0.4μ)を
1.7g、 塩化ナトリウムを3.4g加え、 更にグリオキザール
を1.1g、 ムコクロル酸を540mg加え、水にて1000mlに仕
上げてバッキング層保護膜用塗布液を調製した。
【0066】
【化6】
【0067】得られた試料No.1〜3の各々のスタチッ
クマーク発生量の測定は次の方法で調べた。未露光の試
料を25℃25%RH雰囲気下で24時間調湿した後、乳剤層
表面を金属板(ステンレス板)またはゴムシート側に向
けてのせ、上からゴムローラーで圧着後、剥離した。剥
離によって発生したスタチックマークを下記の現像液で
現像し、定着、水洗をおこなった後評価した。
【0068】 〔現像液処方〕 (組成A) 純水(イオン交換水) 150ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム (55%W/V水溶液) 100ml 炭酸カリウム 50g ハイドロキノン 15g 5-メチルベンゾトリアゾール 200mg 1-フエニル-5-メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム 使用液のpHを10.9にする量 臭化カリウム 4.5g (組成B) 純水 (イオン交換水) 3ml ジエチレングリコ−ル 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg 酢酸 (90%水溶液) 0.3ml 5-ニトロインダゾール 110mg 1-フェニル-3-ピラゾリドン 500mg 現像液の使用時に水500ml中に上記組成物A、組成物B
の順に溶かし、1リットルに仕上げて用いた。 〔定着液処方〕 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 230ml 亜硫酸ナトリウム 9.5g 酢酸ナトリウム・3水塩 15.9g 硼酸 6.7g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%W/W水溶液) 8.1ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%W/Wの水溶液) 5.8g 硫酸アルミニウム(Al2O3換算含量が8.1%W/Wの水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1リットルに仕上げて用いた。この定着液のpH
は約4.3であった。 〔迅速現像処理条件〕 (工程) (温度) (時間) 現 像 34℃ 15秒 定 着 34℃ 15秒 水 洗 常温 10秒 乾 燥 40℃ 9秒 尚%表示のW/Wは(重量/重量%),V/Wは、(重量/体積)
を表す。
【0069】比較例 下引第2層として下引塗布液B−4の代わりに下引塗布
液B−3を用いた以外実施例と同様の試料10及び支持体
をポリエチレンナフタレートからポリエチレンテレフタ
レートに変えた試料11ポリエチレンに変えた試料12、ポ
リスチレンに変えた試料13を作製し、実施例と同様の評
価を行った。
【0070】誘電率 横河・ヒューレット・パッカード社製のHP4284A
プレシジョンLCRメータとHP16451B誘電体測
定用電極と自家製のシールドを用い、電極非接触法で1
00Hzの誘電率を23℃、20%RH、空隙間距離1
0μmの条件下で測定した。
【0071】結果を表1に示す。
【0072】表1中のスタチックマークの発生度の評価
は、 A:スタチックマークの発生が全く認められない B:スタチックマークの発生が少し認められる C:スタチックマークの発生がかなり認められる D:スタチックマークの発生がほぼ全面に認められる
【0073】
【表1】
【0074】表1から明らかなように下引層に金属酸化
物微粒子を含有し、支持体の誘電率が2,8以下である
ものは、スタチックマークの発生防止が格段に優れてお
り、写真性能にも悪影響を及ぼさないことがわかる。
【0075】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の写
真感光材料は写真性能に悪影響を与えることなく、スタ
チックマークの発生防止に優れていることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−109715(JP,A) 特開 平3−240039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/85 G03C 1/795

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    100Hzにおける誘電率が2.80以下である支持体
    の上に少なくとも1層以上の非感光性の導電体および/
    または半導体微粒子を含有する層を有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。
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