JP3379021B2 - 帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料

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JP3379021B2
JP3379021B2 JP16705293A JP16705293A JP3379021B2 JP 3379021 B2 JP3379021 B2 JP 3379021B2 JP 16705293 A JP16705293 A JP 16705293A JP 16705293 A JP16705293 A JP 16705293A JP 3379021 B2 JP3379021 B2 JP 3379021B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は帯電防止性を改良したハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものであり、スタチッ
クマークの発生を防止させたハロゲン化銀写真感光材料
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般にプラスチックフィルムは帯電性が
強く、これが使用上多くの制約を与えている例は多い。
例えば写真感光材料において、ポリエチレンテレフタレ
ート等のプラスチックフィルムからなる支持体が一般に
使用されるが、冬季の如き低湿度条件下においては帯電
し易く、多くの障害を引き起こす。特に重大な障害とし
ては、現像処理前において、帯電した電荷が放電する現
象により引き起こされるスタチックマークの発生を挙げ
る事ができる。これは写真フィルムの商品価値を全く失
わしめるだけではなく、医療用に用いた場合には重大な
判断ミスを生じる原因となる。このため、スタチックマ
ーク発生防止は感光材料を設計する上で非常に重要な課
題となっている。 【0003】スタチックマークの発生を防止するために
従来から実施されている方法は、摩擦や接触によって生
じる静電電荷を少なくしたり、あるいは物質の導電性を
上げることにより、静電荷が蓄積し放電電圧に達する前
に静電電荷を拡散したりする方法などがある。摩擦や接
触によって生じる静電電荷を少なくする方法としては、
従来から写真感光材料の表面層にマット剤を添加した
り、界面活性剤を添加したりする方法などが試みられて
きた。一方物質の導電性を上げる方法としては従来から
写真感光材料の支持体や各種表面層の導電性を向上させ
る方法が提案され、種々の吸湿性物質や水溶性無機塩、
ある種の界面活性剤、ポリマー等の利用が試みられてき
た。しかしながら、これらの多くの物質はフィルムの支
持体の種類や写真組成物の違いによって特異性を示し、
ある特定のフィルム支持体及び写真乳剤やその他の写真
構成要素には良い結果を与えるが、他の異なったフィル
ム支持体及び写真構成要素では帯電防止に全く役に立た
ないばかりでなく、写真性能にも悪影響を及ぼす場合が
ある。更に重要な欠点として、これらの多くの物質はそ
の導電性に湿度依存性があり、低湿度では導電層として
の機能を失ってしまう。この低湿度下での性能劣化を改
善する目的で、特公昭35―6616号と特公昭56―
143431号には金属酸化物を帯電防止処理剤として
用いる技術について記載されている。前者の技術はコロ
イド状のゾル分散液を用いる方法が開示され、後者にお
いては前者の導電性の問題点改善を目的として高温度で
処理を行った結晶性の高い粉末を用いる方法が開示され
ている。しかし、後者の技術を写真感光材料に用いた場
合、結晶性の高い粉末を用いているので光散乱の問題が
あり、粒子径と粒子/バインダーの比などを考慮する必
要があるという欠点があった。 【0004】特開昭58−62650号には結晶性金属
酸化物と帯電防止剤として用いる技術について記載され
ているが、使用される結晶性酸化物は体積固有抵抗が1
7Ω・cm以下のもので、高温度で処理を行った結晶性
の高い導電性微粒子である。このため、この粉末を写真
感光材料として用いた場合、先に述べた光散乱の問題
や、金属酸化物自体の着色による色濁り等、写真性能を
大きく損なう可能性がある。また、本発明に記載されて
いる導電性微粒子の107Ω・cmという体積固有抵抗
は、表面比抵抗を下げるためには必要な値であるが、ス
タチックマークとの関係は、述べられていない。 【0005】さらに支持体に帯電防止性を発現する目的
で、特開平4−248843号には帯電防止剤として機
能する金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
成分とポリエーテルジカルボン酸を共重合するポリエス
テルフィルムに関する技術が開示されているが、写真感
光材料においては支持体だけで帯電防止性を完全に逸脱
することは難しい。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、写真
性能に影響を与えることなく、特にスタチックマークの
発生を防止したハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とである。 【0007】 【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的達
成のためにスタチックマークの発生とハロゲン化銀写真
感光材料との関係を鋭意検討した結果、ハロゲン化銀写
真感光材料の誘電率とスタチックマークとの関係、さら
にハロゲン化銀写真感光材料の誘電率の制御方法を発見
し本発明に至った。すなわち、従来スタチックマーク発
生防止に対しては表面の導電性を改善する方法がとられ
ていたが、導電性の改善だけでは解決できず、表面の導
電性よりも非感光性の導電体および/または半導体微粒
子を含有する層を設け、かつ特定の誘電率を有する支持
体を併用することにより著しく改善できることを偶然見
いだした。すなわち、微粒子を分散したときの層は、微
粒子の表面に形成される微小の平行平板コンデンサと考
えられる電気二重層のため、分散媒の誘電率より大きく
なること、ある誘電率以上を有するように工夫した支持
体を用いる事により写真感光材料の誘電率をさらに大き
くできることに着眼し、組み合わせによる誘電率制御で
著しくスタチックマークの発生を防止できることを発見
した。このような発明者らの検討努力により、支持体上
に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料において、100Hzにおける誘電
率が3.10以上である支持体の上に少なくとも1層以
上の非感光性の導電体および/または半導体微粒子を含
有する層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料によって、本発明の目的が達成された。 【0008】以下に本発明をより具体的に説明するが、
本発明の目的を達成する方法の範囲内においては、以下
に述べる方法が制限を加えるものではない。尚、界面活
性剤は単に「活性剤」と称する。 【0009】本発明における非感光性の導電体および/
または半導体微粒子を含有する層と組み合わされる支持
体の誘電率の測定に関しては、電子部品の誘電率測定に
用いる一般のインピーダンス測定装置を用いることがで
きるが、好ましくは周波数10kHz以下の測定が可能
なインピーダンス測定装置と、フィルム測定用電極を組
み合わせた装置である。例えば、YHP社製プレシジョ
ンLCRメーターHP4284AとHP16451Bの
組み合わせである。他の装置を用いる場合には、電極部
分の補正を行う必要がある。本発明達成の為には、塗布
層の誘電率を正しく測定できる必要があるので、補正不
可能の装置を用いた場合には、好ましい結果が得られな
い。本発明者らは、導電体または半導体微粒子を含有す
る層を設けたハロゲン化銀写真感光材料において、写真
用支持体の誘電率とスタチックマークの発生度との関係
を調べた結果、該支持体の周波数100Hzにおける誘
電率が3.10以上の時にスタチックマークの発生が著
しく改善されることを見いだした。好ましくは、周波数
100Hzにおける誘電率が3.10〜5.00、さら
に好ましくは、3.30〜4.00であれば良い。この
ような条件を満たす支持体の形態は、単層で達成可能な
材料があれば単層でも良い。しかし、単層の場合には、
写真用支持体として用いる事が可能な材料に制限をうけ
るので、本発明者らは、写真用支持体という制限の中で
種々検討した結果、単層以外に、プラスチックフィルム
の積層という手段によっても本発明の目的を達成可能で
あることを発見した。これは異なる誘電率をもつ2つ物
質が接したため、新たな界面にコンデンサが発生し、支
持体の静電容量が増加することによって、誘電率が大き
くなったと考えられる。そこで本発明で用いられる支持
体としては、単層のプラスチックフィルムも用いる事が
可能であるが、2つ以上の物質が接することにより界面
が生じるもの、つまり2つ以上の物質で構成されている
ものが好ましい。例えば、2種類以上のモノマーからな
るブロックまたはグラフト共重合体、2種類以上のポリ
マーを混合するポリマーブレンドによるポリマーアロ
イ、有機化合物または無機化合物粒子を含有するポリマ
ー、2種類以上の単一材料をラミネートする積層物等が
挙げられる。これらの支持体は異種同種のいずれにかか
わらずこれら2種類以上の方法を組み合わせて作成して
もよい。 【0010】本発明の支持体の形態として、積層フィル
ムを採用した時には、通常の誘電率の低いプラスチック
材料も用いることが可能であるが、写真用として好まし
い支持体の材料としては金属スルホネート基を有する芳
香族ジカルボン酸を共重合成分とし、芳香族二塩基酸と
グリコールを主構成成分とする共重合ポリエステルがよ
く、さらに好ましくはポリアルキレングリコールまたは
飽和脂肪酸ジカルボン酸類、又はポリエーテルジカルボ
ン酸が共重合成分として含有される該共重合ポリエステ
ルがよい。 【0011】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
2−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナ
フタレンジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導
体、およびこれらのナトリウムを他の金属(例えばカリ
ウム、リチウムなど)で置換した化合物が用いられる。 【0012】芳香族二塩基酸としてはテレフタル酸、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸類などがあり、グ
リコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリ
コール、p−キシリレングリコールなどがある。 【0013】ポリアルキレングリコールとしては、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どが用いられるが、このうちポリエチレングリコールが
好ましく、分子量は特に限定されないが 300〜20000、
更に好ましくは 600〜10000、特に1000〜5000のものが
好ましく用いられる。 【0014】飽和脂肪族ジカルボン酸としては、具体的
にはコハク酸、グルタル酸、アジピン酸などが挙げられ
るが、特に好ましくはアジピン酸が用いられる。 【0015】ポリエーテルジカルボン酸としては、ポリ
エチレンオキシジカルボン酸、ポリテトラメチレンオキ
シジカルボン酸が好ましく、ポリエチレンオキシジカル
ボン酸が特に好ましい。。 【0016】本発明に特に好ましい支持体としては、芳
香族二塩基酸とグリコールを主構成成分とするポリエス
テル層および/または該共重合ポリエステル層で構成さ
れる積層物がよい。 【0017】構成する層は何層積層されていても構わな
いが製造設備が複雑化する等の点から一般的には2層ま
たは3層が好ましい。2層の場合、少なくとも1層が共
重合ポリエステル層であればよく、ポリエステル層と共
重合ポリエステル層の積層であるかまたは、共重合ポリ
エステルが2層の積層である。3層の場合共重合ポリエ
ステル層が少なくとも1層含まれていれば、ポリエステ
ル、共重合ポリエステルの積層の順序はどの様なもので
もよいが、ポリエステル層の両側に共重合ポリエステル
層が積層されているか、共重合ポリエステル層の両側に
ポリエステル層が積層されているものが特に好ましい。
またこの時、任意の隣接する2層は、積層フィルムの優
れた性質を損なわない範囲で、各々他方の層の主構成ポ
リエステルを互いに含有してもよい。 【0018】本発明の積層フィルムの製造方法として
は、例えば各共重合ポリエステルを別々の押出機から溶
融押出した後、溶融ポリマーの導管内または押出口金内
において層流状で接合せしめて押出し、冷却ドラム上で
冷却固化し、未延伸フィルムを得た後二軸延伸し、熱固
定する共押出し方法、もしくはポリエステルを押出機か
ら溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化した未延伸フィ
ルムまたは該未延伸フィルムを一軸延伸した一軸配向フ
ィルムの面に、必要に応じてアンカー剤、接着剤等をコ
ーティングした後その上に共重合ポリエステルをエクス
トルージョンラミネートし、次いで二軸延伸を完了した
後熱固定するエクストルージョンラミネート方法などが
あるが、工程の簡便性から共押出し方法が好ましい。 【0019】延伸温度は特に限定されないが、各ポリエ
ステルのガラス転移温度(Tg)のうち高い方のTgか
らTg+ 100℃の温度範囲で二軸方向にそれぞれ延伸倍
率 2.5〜 6.0倍の範囲で行なわれることが好ましい。ま
た熱固定温度は 150℃〜 240℃の温度範囲で行なうこと
ができる。 【0020】二軸延伸する方法としては例えば、次の
(A)、(B)又は(C)のうちどれかの方法を採用す
ることができる。但し、フィルム支持体の機械的強度、
寸法安定性等を満足させるために、延伸倍率は面積比で
4〜16倍の範囲で行われることが好ましい。 【0021】(A)未延伸シートをまず縦方向に延伸
し、次いで横方向に延伸する方法 (B)未延伸シートをまず横方向に延伸し、次いで縦方
向に延伸する方法 (C)未延伸シートを一段または多段で縦方向に延伸し
た後、再度縦方向に延伸し、次いで横方向に延伸する方
法。 【0022】本発明に用いられる非感光性の導電体およ
び/または半導体微粒子とは、粒子中に存在する電荷担
体、例えば陽イオン、陰イオン、電子、正孔等によって
導電性を示すもので、有機材料、無機材料あるいは両者
の複合材料でもよい。好ましくは電子伝導性を示す化合
物であり、有機材料であればポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリアセチレン等の高分子微粒子等が挙げることが
でき、無機材料であれば酸素不足酸化物、金属過剰酸化
物、金属不足酸化物、酸素過剰酸化物等の不定比化合物
を形成し易い金属酸化物微粒子等が挙げられる。また電
荷移動錯体または有機-無機複合材料であればホスファ
ゼン金属錯体等を挙げることができる。この中で本発明
に最も好ましい化合物は製造方法などが多様な方式をと
ることが可能な金属酸化物微粒子である。 【0023】金属酸化物微粒子に関しては、結晶性の高
い場合には導電性が高くなるが、光散乱に対して粒子径
と粒子/バインダーの比などを考慮する必要があるこ
と、ハロゲン化銀乳剤にかぶりを与えること、さらには
均一に分散することが難しいことなど加工性の点で問題
を生じることが多いので、結晶性の低い金属酸化物微粒
子が好ましい。金属酸化物微粒子の例としてはZnO、
TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、MgO、
BaO、MoO等がよく、特にZnO、TiO2及びSnO2
が好ましく、さらにSnO2が特に好ましい。また、異種
原子をドープされた例としてはZnOに対してはAl、I
n等、TiO2に対してはNb、Ta等、SnO2がNb、S
b、ハロゲン元素等が挙げられる。 【0024】本発明に用いる金属酸化物コロイド、特に
酸化第二錫からなるコロイド状SnO2ゾルの製造方法
に関しては、SnO2超微粒子を適当な溶媒に分散して
製造する方法、または溶媒に可溶なSn化合物の溶媒中
における分解反応から製造する方法など、いずれの方法
でも良い。 【0025】SnO2超微粒子の製造方法に関しては、
特に温度条件が重要で、高温度の熱処理を伴う方法は、
一次粒子の成長や、結晶性が高くなる現象を生じるので
好ましくなく、やむをえず熱処理を行う必要があるとき
には、300℃以下好ましくは200℃以下さらに好ま
しくは150℃以下で行なうべきである。しかし、25
℃から150℃までの加温は、バインダー中への分散を
考えたときには、好適に選ばれる手段である。 【0026】また、最近粉体製造技術の進歩により、超
微粒子を製造するにあたり、湿式法により製造された化
合物を電気炉中に噴霧する方法や、有機金属化合物の高
温度熱分解法などが開発されているが、かかる方法によ
り製造された超微粒子を溶媒中に再分散するには、かな
りの困難を伴い経済的に好ましくなく、また、凝集粒の
発生などで写真用感材として重大な欠陥を引き起こす可
能性がある。このような理由から金属酸化物だけ単離す
る製造プロセスの後、溶媒中へ再分散する方法は、写真
用帯電防止剤として使用する本発明においては採用しな
い。ただし、バインダーとSnO2ゾルの溶媒との相溶
性が悪い時には、溶媒置換の必要が生じるが、そのよう
なときには、SnO2ゾルの溶媒との相溶性または分散
安定性の良好な他の化合物を適量添加し、SnO2ゾル
からSnO2超微粒子と適量添加された化合物とを30
0℃以下、好ましくは200℃以下、さらに好ましくは
150℃以下の加温により乾燥分離後、他の溶媒中へ再
分散する。 【0027】溶媒に可溶なSn化合物の溶媒中における
分解反応から製造する方法に関して以下に述べる。溶媒
に可溶なSn化合物とは、K2SnO3・3H2Oのよう
なオキソ陰イオンを含む化合物、SnCl4のような水
溶性ハロゲン化物、R'2SnR2,R3SnX,R2Sn
2の構造を有する化合物で、(ここで、R及びR'はア
ルキル基を表す)例えば(CH33SnCl・(ピリジ
ン)、(C492Sn(O2CC252など有機金属
化合物、Sn(SO42・2H2Oなどのオキソ塩を挙
げる事ができる。これらの溶媒に可溶なSn化合物をS
nO2ゾルを製造する方法としては、溶媒に溶解後、加
熱、加圧などの物理的方法、酸化、還元、加水分解など
の化学的方法または中間体を経由後、SnO2ゾルを製
造する方法などがある。例として特公昭35−6616
に記載されたSnO2ゾルの製造方法を述べると、Sn
Cl4を100倍容量の蒸留水に溶解して、中間体とし
て水酸化第二錫の沈澱をつくる。この水酸化第二錫にア
ンモニア水を加え微アルカリ性となし溶解する。ついで
アンモニア臭の無くなるまで加温するとコロイド状Sn
2ゾルが得られる。なお、この例では、溶媒として水
を用いたが、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ルなどのアルコール溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジエチルエーテルなどのエーテル溶媒、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族有機溶媒、ベンゼン、ピリジ
ンなどの芳香族有機溶媒などSn化合物に応じて様々な
溶媒を用いる事が可能であり、本発明は、溶媒に関して
特に制限はない。好ましくは、水、アルコール類の溶媒
が選ばれる。 【0028】溶媒に可溶なSn化合物の溶媒中における
分解反応から製造する方法においてはプロセスの途中で
溶媒に可溶なSn以外の元素を含む化合物の添加も可能
である。例えば溶媒に可溶な弗素含有化合物の添加や、
溶媒に可溶な3価または5価の配位数をとりうる金属の
化合物の添加である。 【0029】溶媒に可溶な弗素含有化合物とは、イオン
性弗化物または共有性弗化物のいずれでも良い。例え
ば、HF,またはKHF2,SbF3,MoF6などの金
属弗化物,NH4MnF3,NH4BiF4などのフルオロ
錯陰イオンを生成する化合物、BrF3,SF4,SF6
などの無機分子性弗化物、CF3I,CF3COOH,P
(CF33などの有機弗素化合物をあげることができる
が、溶媒が水の場合には、CaF2と硫酸との組み合わ
せのように、弗素含有化合物と不揮発性酸との組み合わ
せも用いる事ができる。 【0030】溶媒に可溶な3価または5価の配位数をと
りうる金属の化合物とは、Al,Ga,In,Tlなど
のIII族元素またはP,As,Sb,BiなどのV族元
素、3価または5価の配位数をとりうるNb,V,T
i,Cr,Mo,Fe,Co,Niなどの遷移金属を含
む化合物群である。 【0031】本発明における非感光性の導電体および/
または半導体微粒子は、バインダーなしで塗布液から塗
布されてもよく、その場合さらにその上にバインダーを
塗布することが好ましい。 【0032】また、本発明における非感光性の導電体お
よび/または半導体微粒子はバインダーとともに塗布さ
れることがさらに好ましい。バインダーとしては特に限
定されないが、例えばゼラチン、コロイド状アルブミン
等のタンパク質;カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリア
セチルセルロース等のセルロース化合物;ポリビニルア
ルコール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリアクリル酸
共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体、
及び部分加水分解物等の水溶性バインダーを用いること
ができるし、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステ
ル、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリカーボネート、ポリエチレンオキサイドポリプロピ
レン等の合成重合体バインダーを有機溶媒で使用しても
よいし、さらにこれらの重合体バインダーを水分散体の
形態で用いてもよい。また、ビニルアセテート、アルキ
ルアクリレート、n-ブチルアクリレート、エチレンアク
リレート、スチレン、ブタジエン、酢酸ビニル、アクリ
ロニトリル、スルホアルキルアクリレート等のポリマー
ラテックスも使用することもできる。 【0033】非感光性の導電体および/または半導体微
粒子を添加する層は、特に限定はないが、例えばアンチ
ハレーション層、下塗層、下塗層とハロゲン化銀乳剤層
との間の層、ハロゲン化銀乳剤層の中間層、表面保護
層、バック層、バック保護層、乳剤層、UV層を挙げる
ことができる。この中で好ましいものとしては、アンチ
ハレーション層、下塗層、下塗層とハロゲン化銀乳剤層
との間の層、ハロゲン化銀乳剤層の中間層、表面保護
層、バック層、バック保護層であり、特に好ましいもの
としては下塗層、下塗層とハロゲン化銀乳剤層との間の
層、ハロゲン化銀乳剤層の中間層、表面保護層、バック
層である。 【0034】非感光性の導電体および/または半導体微
粒子を含有する層の厚さは、どの層に設けるかによって
異なるが0.05〜5.0μ、特に0.1〜3.0μである
ことが好ましい。 【0035】本発明に用いる支持体には、アンチハレー
ション層を設けることもできる。この目的のためにはカ
ーボンブラックあるいは各種の染料、例えば、オキソー
ル染料、アゾ染料、アリーリテン染料、スチリル染料、
アントラキノン染料、メロシアニリン染料及びトリ(ま
たはジ)アリルメタン染料が挙げられる。カーボンブラ
ック染料のバインダーとしては、セルロースアセテート
(ジまたはトリ)、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマ
ール、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エス
テル、ポリスチレン、スチレン/無水マレイン酸共重合
体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重
合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合
体、ポリ塩化ビニリデン、及びそれらの誘導体を用いる
ことができる。 【0036】本発明に係わる感光材料としては、通常の
白黒ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、撮影用白黒感
材、X−ray用白黒感材、印刷用白黒感材等)、通常
の多層カラー感光材料(例えば、カラーリバーサルフィ
ルム、カラーネガティブフィルム、カラーポジティブフ
ィルム等)等、種々の感光材料を挙げることができる。
特に、高温迅速処理用ハロゲン化銀写真感光材料、高感
度ハロゲン化銀写真感光材料に効果が大きい。 【0037】以下に本発明に係わる感光材料を簡単に説
明する。 【0038】写真用のバインダーとしてはゼラチン、コ
ロイド状アルブミン、カゼイン等のタンパク質;カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセ
ルロース化合物;寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘
導体等の糖誘導体;合成親水性コロイド例えばポリビニ
ルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアク
リル酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘
導体、及び部分加水分解物を併用できる。ここにいうゼ
ラチンは、いわゆる石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン
及び酵素処理ゼラチンを指す。 【0039】本発明の写真感光材料のハロゲン化銀乳剤
層、表面保護層等に用いられるハロゲン化銀の種類、製
法、化学増感法、かぶり防止剤、安定剤、硬膜剤、帯電
防止剤、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、マット剤、増白
剤、分光増感色素、染料、カラーカプラー等については
特に制限なく、例えばプロダクトライセンシング誌(Pr
oduct Licensing)92巻107〜110頁(1971
年12月)及びリサーチ・ディスクロージャー誌(Rese
arch Disclosure)176巻22〜31頁(1978年
12月)の記載を参考にすることができる。 【0040】本発明の写真構成層には、公知の活性剤を
単独または、混合して添加してもよい。使用しうる活性
剤としてはサポニン等の天然活性剤、アルキレンオキサ
イド系、グリセリン系、グリシドール系などのノニオン
性活性剤、高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム
塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウムまたは
スルホニウム類等のカチオン性活性剤、カルボン酸、ス
ルホン酸、リン酸、硫酸エステル、リン酸エステル等の
酸性基を含むアニオン性活性剤、アミノ酸類、アミノス
ルホン酸類、アミノアルコールの硫酸またはリン酸エス
テル類等の両性活性剤を挙げることができる。 【0041】本発明の写真感光材料は、写真構成層中に
米国特許第3411911号等に記載のポリマーラテッ
クスを含むことができる。 【0042】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0043】(半導体微粒子溶液の調製)塩化第二スズ
水和物65gを水/エタノール混合溶液2000ccに
溶解し均一溶液を得た。次いでこれを煮沸し共沈澱物を
得た。生成した沈澱物をデカンテーションにより取り出
し、蒸留水にて沈澱を何度も水洗する。沈澱を洗浄した
蒸留水中に硝酸銀を滴下し塩素イオンの反応がないこと
を確認後、蒸留水1000ccを添加し全量を2000
ccとする。さらに30%アンモニア水を40cc加
え、水浴中で加温し、コロイド状ゲル分散液を得た。こ
のコロイド状ゲル分散液を分散液A−1とする。 【0044】(導電体微粒子粉末の調製)塩化第二スズ
水和物65gと三塩化アンチモン1.5gをエタノール
1000gに溶解し均一溶液を得た。この溶液に1N水
酸化ナトリウム水溶液を前記溶液のpHが3になるまで
滴下してコロイド状酸化第二スズと酸化アンチモンの共
沈殿を得た。得られた共沈澱を50℃に24時間放置し
赤褐色のコロイド状沈澱を得た。 【0045】赤褐色のコロイド状沈澱を遠心分離により
分離した。過剰なイオンを除くため沈澱に水を加え遠心
分離によって水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イ
オンを除去した。 【0046】過剰イオンを除去したコロイド状沈澱10
0gを平均粒径0.3μの硫酸バリウム50gおよび水
1000gに混合し900℃に加熱された焼成炉中に噴
霧し青みがかった平均粒径0.1μの酸化第二スズと硫
酸バリウムからなる粉末混合物A−2を得た。 【0047】(支持体)ジメチルテレフタレート:エチ
レングリコール:5−ナトリウムスルホイソフタルサ
ン:ポリエチレングリコール(分子量約3500)=
9.5:5:99.5:0.5(モル比)の割合で仕上が
り重合体となるようにして重合したポリエステルを2軸
延伸し、さらに熱固定して厚さ100μmの共重合体ポ
リエステルフィルムを得た。 【0048】上記の共重合ポリエステルおよび市販のポ
リエチレンテレフタレート(PET)を各々150℃で
真空乾燥後、2または3台の押出機を用い285℃で溶
融押出し、2層または3層各層の積層比(層の厚みの
比)が所定の比率(表2参照)になるようにしてTダイ
内で層状に接合し、冷却ドラム状で急冷固化させ、積層
未延伸フィルムを得た。次いで85℃で縦延伸(3.5
倍)後、温度95℃にて横延伸(3.5倍)後、210
℃で熱固定を行い、膜厚85μmの2軸延伸積層フィル
ムである支持体A〜Dを得た。 【0049】市販のポリエチレンテレフタレートを10
0℃で2軸延伸(各3.5倍)後、220℃で熱固定を
行った膜厚100μmのフィルムを支持体Eとする。 【0050】(写真感光材料の作製)前記の5種類の写
真用支持体の両面に8W/m2・分のコロナ放電処理を施
し、一方の面に下記構成の下引塗布液B−1を乾燥膜厚
0.8μmになるように下引層B−1として塗布し、1
00℃で1分間乾燥した。また、支持体に対し下引層B
−1と反対側の面に、下記構成の下引塗布液B−2を乾
燥膜厚0.8μmになるように下引層B−2として塗布
し、100℃で1分間乾燥した。 【0051】 *下引第1層 下引塗布液B−1 ブチルアクリレート30重量%、t-ブチルアクリレート20重量%、ス チレン25重量%及び2-ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共 重合体ラテックス液(固形30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン−1、6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水1リットルで仕上げる。 【0052】 下引塗布液B−2 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及びグリジルアク リレート40重量%の共重合体ラテックス液(固形30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン−1、6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水1リットルで仕上げる。 【0053】*下引第2層 更に上記下引層B−1及び下引層B−2の上に8W/m2
・分のコロナ放電処理を施し、B−1の面に下記構成の
下引塗布液B−3、B−2の面に下引塗布液B−4をそ
れぞれ乾燥膜厚0.1μmになるように塗布し、100
℃で1分間乾燥した。 【0054】 下引塗布液B−3 ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.4g 化合物(UL−2) 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 水1リットルで仕上げる。 【0055】 下引塗布液B−4 化合物(UL−3)を成分とするラテックス液(固形分20%) 80g 硫酸アンモニウム 0.5g 硬化剤(UL−4) 12g ポリエチレングリコール 6g 分散液A−1or粉末A−2 (表2に示す) 水1リットルで仕上げる。 【0056】前記下引層B−3の上に25W/(m2・mi
n)のコロナ放電を施し、又、下引層B−4の上に8W
/(m2・min)のコロナ放電を施した。さらに下記の乳
剤層等を前記下引き層B−3の上に、および下記のバッ
ク層を下引き層B−4の表面に、順次に形成してハロゲ
ン化銀写真感光材料試料1〜10を作成した。 【0057】なお、以下の<バック層>および<乳剤層
>における数量の表示は、m2当たりの量を示す。 【0058】 <バック層> 第1層; ゼラチン 4.5 g ナトリウム−ジ−(−2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 1.0 g トリポリ燐酸ナトリウム 76mg クエン酸 16mg カルボキシアルキルデキストラン硫酸エステル 49mg ビニルスルホン型硬膜剤 23mg 第2層(最外層); ゼラチン 1.5 g ポリマービーズ (平均粒子径:3μm、ポリメチルメタアクリレート) 24mg ナトリウム−ジ−(−2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 15mg カルボキシアルキルデキストラン硫酸エステル 12mg ビニルスルホン型硬膜剤 30mg <乳剤層> 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15 g UV吸収剤(UV−1) 0.20 g 化合物(CC−1) 0.02 g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20 g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20 g ゼラチン 1.6 g 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3 g 第3層;低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.3μm、平均ヨウド含有量 2.0モル%) 0.4 g 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.4μm、平均ヨウド含有量 8.0モル%) 0.3 g 増感色素(S−1) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50 g シアンカプラー(C−2) 0.13 g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07 g DIR化合物(D−1) 0.006g DIR化合物(D−2) 0.01 g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55 g ゼラチン 1.0 g 第4層;高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.7μm、平均ヨウド含有量 7.5モル%) 0.9 g 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23 g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03 g DIR化合物(D−2) 0.02 g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25 g ゼラチン 1.0 g 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8 g 第6層;低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.4μm、平均ヨウド含有量 8.0モル%) 0.6 g 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.3μm、平均ヨウド含有量 2.0モル%) 0.2 g 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) 0.8×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.17 g マゼンタカプラー(M−2) 0.43 g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10 g DIR化合物(D−3) 0.02 g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7 g ゼラチン 1.0 g 第7層;高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.7μm、平均ヨウド含有量 7.5モル%) 0.9 g 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8) 0.3×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.30 g マゼンタカプラー(M−2) 0.13 g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04 g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35 g ゼラチン 1.0 g 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1 g 添加剤(HS−1) 0.07 g 添加剤(HS−2) 0.07 g 添加剤(SC−1) 0.12 g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15 g ゼラチン 1.0 g 第9層;低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.3μm、平均ヨウド含有量 2.0モル%) 0.25 g 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.4μm、平均ヨウド含有量 8.0モル%) 0.25 g 増感色素(S−9) 5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.6 g イエローカプラー(Y−2) 0.32 g DIR化合物(D−1) 0.003g DIR化合物(D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18 g ゼラチン 1.3 g 第10層;高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤 (平均粒径 0.8μm、平均ヨウド含有量 8.5モル%) 0.5 g 増感色素(S−10) 3×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18 g イエローカプラー(Y−2) 0.10 g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05 g ゼラチン 2.0 g 第11層;第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.08μm) 0.3 g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07 g 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10 g 添加剤(HS−1) 0.2 g 添加剤(HS−2) 0.1 g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07 g 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07 g ゼラチン 0.8 g 第12層;第2保護層(PRO−2) 化合物(化合物A) 0.04 g 化合物(化合物B) 0.004g ポリメチルメタアクリレート(平均粒径:3μm) 0.02 g メチルメタアクリレート:エチルメタアクリレート:メタアクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径:3μm) 0.13 g ゼラチン 0.7 g ―沃臭化銀乳剤の調製― 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調製し
た。 【0059】平均粒径が0.33μmの単分散沃臭化銀粒子
(沃化銀含有率2mol%)を種結晶として、沃臭化銀乳
剤をダブルジェット法により調製した。 【0060】下記組成の溶液<G−1>を温度70℃、
pAg 7.8、pH 7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モ
ル相当の種乳剤を添加した。 【0061】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、下記組成の溶液<H−1>と下記組成の溶液<S−
1>とを1:1の流量比を保ちながら、加速された流量
(終了時の流量が初期流量の 3.6倍)で86分をかけて
添加した。 【0062】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH 6.0に保ちながら、<H−2>と
<S−2>とを1:1の流量比で加速された流量(終了
時の流量が初期流量の 5.2倍)で65分を要して添加し
た。 【0063】粒子形成中のpAgとpHとは、臭化カリ
ウム水溶液と56%酢酸水溶液とを用いて制御した。粒
子形成後に、常法のフロキュレーション法によって水洗
処理を施し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃
にてpHおよびpAgをそれぞれ 5.8および8.06に調製
した。 【0064】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、分布
の広さが12.4%、沃化銀含有率8.5mol%の八面体沃臭化
銀粒子を含む単分散乳剤であった。 【0065】 <G−1>溶液 オセインゼラチン 100.0 g 下記化合物−Iの10重量%メタノール溶液 25.0ml 28%アンモニア水溶液 440.0ml 56%酢酸水溶液 660.0ml 水で仕上げる 5000.0ml *化合物−I:ポリプロピレンオキシ・ポリエチレンオキシ・ジ琥珀酸・ナトリ ウム <H−1>溶液 オセインゼラチン 82.4 g 臭化カリウム 151.6 g 沃化カリウム 90.6 g 水で仕上げる 1030.5ml <S−1>溶液 硝酸銀 309.2 g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ml <H−2>溶液 オセインゼラチン 302.1 g 臭化カリウム 770.0 g 沃化カリウム 33.2 g 水で仕上げる 3776.8ml <S−2>溶液 硝酸銀 1133.0 g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ml 第10層以外の乳剤層に使用される沃臭化銀乳剤につい
ても、同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、pA
g、pH、流量、添加時間、およびハライド組成を変化
させて、平均粒径および沃化銀含有率が異なる前記各乳
剤を調製した。 【0066】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シ
ェル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリ
ウム、塩化金酸およびチオシアン酸アンモニウムの存在
下にて最適な化学熟成を施し、増感色素、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデ
ン、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを加え
た。 【0067】なお、上述の感光材料は、さらに、化合物
Su−1、Su−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−
2、安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2
(重量平均分子量10,000のもの及び 1,100,000のも
の)、染料AI−1,AI−2および化合物DI−1
( 9.4mg/m2)を含有する。 【0068】この発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
を形成するのに用いた各化合物の構造を以下に示す。 【0069】 【化1】 【0070】 【化2】【0071】 【化3】【0072】 【化4】【0073】 【化5】【0074】 【化6】【0075】 【化7】【0076】 【化8】【0077】 【化9】【0078】 【化10】【0079】 【化11】【0080】得られた試料の1〜12のスタチックマーク
発生量の測定は次の方法を調べた。未露光の試料を25
℃25%RH雰囲気下で24時間調湿した後、乳剤層表
面を金属板またはゴムシートの上に向けてのせ、上から
ゴムローラで圧着後、剥離した。そして剥離によって発
生したスタチックマークを下記の現像液で現像し、定
着、水洗を行ったのち評価した。 【0081】 【表1】 【0082】表1において、補充量は写真感光材料1m2
当たりの値である。 【0083】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は、下記のようにして調製されたものを使用
した。 【0084】 <発色現像液> 水 800ml 炭酸カリウム 30 g 炭酸水素ナトリウム 2.5 g 亜硫酸カリウム 3.0 g 臭化ナトリウム 1.3 g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5 g 塩化ナトリウム 0.6 g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.5 g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0 g 水酸化カリウム 1.2 g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.06に調整した。 【0085】 <発色現像補充液> 水 800ml 炭酸カリウム 35 g 炭酸水素ナトリウム 3 g 亜硫酸カリウム 5 g 臭化ナトリウム 0.4 g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1 g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 6.3 g 水酸化カリウム 2 g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0 g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.18に調整した。 【0086】 <漂白液> 水 700ml 1,3ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125 g エチレンジアミン四酢酸 2 g 硝酸ナトリウム 40 g 臭化アンモニウム 150 g 氷酢酸 40 g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いてpH4.4に調整した。 【0087】 <漂白補充液> 水 700ml 1,3ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 175 g エチレンジアミン四酢酸 2 g 硝酸ナトリウム 50 g 臭化アンモニウム 200 g 氷酢酸 56 g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.0に調整した後に
水を加えて1リットルにした。 【0088】 <定着液> 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 120 g チオ硫酸アンモニウム 150 g 亜硫酸ナトリウム 15 g エチレンジアミン四酢酸 2 g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.2に調整した後、
水を加えて1リットルにした。 【0089】 <定着補充液> 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 150 g チオ硫酸アンモニウム 180 g 亜硫酸ナトリウム 20 g エチレンジアミン四酢酸 2 g アンモニウム水又は氷酢酸を用いてpH6.5に調整した後
水を加えて1リットルにした。 【0090】 <安定液及び安定補充液> 水 900ml 下記(化12)で表わされる化合物 2.0 g ジメチロール尿素 0.5 g ヘキサメチレンテトラミン 0.2 g 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1 g シロキサン(UCC製:L−77) 0.1 g アンモニア水 0.5ml 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%
硫酸を用いてpH8.5に調整した。 【0091】 【化12】 【0092】比較例3、4 下引層B−2面の上の下引第2層として下引塗布液B−
4の代わりに下引塗布液B−3を用いた以外実施例と同
様のハロゲン化銀写真感光材料試料11〜12を支持体A、
支持体Cで作製し、実施例と同様の評価を行った。 【0093】相対感度 作製した試料の300〜400nmに主たる輝度がある無
電極放電管を使用したものを用い、ウエッジ露光して、
濃度2.5を与える露光量の逆数で表し、比較試料7を
100としたときの値を示した。 【0094】誘電率 横河・ヒューレット・パッカード社製のHP4284A
プレシジョンLCRメータとHP164541B静電体測定用
電極、そして自家製シールドを用い、電極非接触法で1
00Hzの写真用支持体の誘電率を23℃、20%R
H、空隙間距離10μmの条件下で測定した。 【0095】結果を表2に示す。 【0096】表2中のスタチックマークの発生度の評価
は、 A:スタチックマークの発生が全く認められず B:スタチックマークの発生が少し認められる C:スタチックマークの発生がかなり認められる D:スタチックマークの発生がほぼ全面に認められる。 【0097】 【表2】 【0098】表2から明らかなように下引層に金属酸化
物微粒子を含有し、支持体の周波数100Hzにおける
誘電率が3.1以上であるものは、スタチックマークの
発生防止が格段に優れており、写真性能にも悪影響を及
ぼさないことがわかる。 【0099】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の写
真感光材料は写真性能に悪影響を与えることなく、スタ
チックマークの発生防止に優れていることがわかる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−141323(JP,A) 特開 平2−3307(JP,A) 特開 平4−131239(JP,A) 特開 昭54−43017(JP,A) 特開 昭50−157467(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/85 G03C 1/76

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    100Hzにおける誘電率が3.10以上である支持体
    の上に少なくとも1層以上の非感光性の導電体および/
    または半導体微粒子を含有する層を有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。
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