JP3208097B2 - 自動変速機のシフトレバー操作装置 - Google Patents

自動変速機のシフトレバー操作装置

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JP3208097B2
JP3208097B2 JP24721297A JP24721297A JP3208097B2 JP 3208097 B2 JP3208097 B2 JP 3208097B2 JP 24721297 A JP24721297 A JP 24721297A JP 24721297 A JP24721297 A JP 24721297A JP 3208097 B2 JP3208097 B2 JP 3208097B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等におけ
る自動変速機のシフトレバー操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11〜図13は、従来の自動変速機の
シフトレバー操作装置を示しており、この自動変速機の
シフトレバー操作装置は、自動変速機に伝達部材を介し
て連結されており、図示しないステアリングコラム装置
の側部に回動可能に設けられたコントロールチューブ1
と、このコントロールチューブ1に突設されたソケット
1aに軸線方向に起伏可能に取付ピン2aにより軸着さ
れたシフトレバー2と、このシフトレバー2の基部に形
成された球状の係合部2bに係合する凹部3aを有し、
シフトレバー2の操作に伴ってコントロールチューブ1
内を軸線方向に摺動するコンプレッションロッド3と、
このコンプレッションロッド3を軸線方向にシフトレバ
ー2側に向って押圧するリターンスプリング4と、コン
プレッションロッド3に固定されたセレクタ部材5と、
このセレクタ部材5に形成されたディテント部5cが選
択的に係合する複数のディテント溝6aを有してステア
リングコラム装置の側部に固定されるとともにコントロ
ールチューブ1の下端を回動可能に支持するディテント
ブラケット6とを備えている。
【0003】セレクタ部材5は、コンプレッションロッ
ド3の中間部に直径方向に貫通して形成された挿入孔3
bに挿入されており、コンプレッションロッド3の外周
面から突出した部分は、コントロールチューブ1に軸線
に沿って直径方向に貫通して形成された長孔1bに摺動
可能に挿入されている。
【0004】そして、コントロールチューブ1に、長孔
1bと直交して軸線に沿って直径方向に貫通して形成さ
れた長孔1cから、所定の間隔をおいて2個の取付ピン
5aを、コンプレッションロッド3及びセレクタ部材5
にそれぞれ形成した2個の取付孔3c,5bに両端がコ
ントロールチューブ1の外周面から突出するようにして
圧入することによってセレクタ部材5はコンプレッショ
ンロッド3に固定されるとともに、コンプレッションロ
ッド3は、コントロールチューブ1と一体で回動するよ
うに構成されている。
【0005】また、ディテントブラケット6は、コント
ロールチューブ1の中間部が挿通するようにコントロー
ルチューブ1に直交して構成されている。さらに、ディ
テントブラケット6には、パーキングポジションにある
ときのセレクタ部材5のセレクト方向、すなわち図11
に示す矢印イ方向の移動を制限するロック部材7が取付
軸7aにより軸着されている。
【0006】そして、セレクタ部材5がパーキングポジ
ションにあるとき、すなわち、セレクタ部材5のディテ
ント部5cがディテント溝5aのパーキングポジション
溝に係合しているとき、シフトレバー2をセレクト方
向、すなわち矢印ロ方向に操作しても、セレクタ部材5
がロック部材7に当接してセレクタ部材5のディテント
部5cがパーキングポジション溝から離脱しないよう
に、すなわち、シフトレバー2をパーキングポジション
にシフトロックすることができるように構成されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した自
動変速機のシフトレバー操作装置では、セレクタ部材5
がコンプレッションロッド3の中間部に配置されている
ので、セレクタ部材5のコンプレッションロッド3への
取付けが面倒であった。また、コントロールチューブ1
の下端を支持するディテントブラケット6にコントロー
ルチューブ1の中間部でセレクタ部材5と係合するディ
テント溝6aが設けられているので、ディテントブラケ
ット6が大型化する。
【0008】また、セレクタ部材5がパーキングポジシ
ョンにあり、シフトレバー2がシフトロックされている
ときに、シフトレバー2をシフト方向、例えば矢印ハ方
向に無理に操作しようとすると、セレクタ部材5及び固
定ピン5aを介してコントロールチューブ1の長孔1
b,1cの各端面に大きな荷重が作用する。このよう
に、強度が低下している長孔1b,1cに大きな荷重が
作用すると、長孔1b,1c近傍が変形しやすくなり、
セレクタ部材5の摺動が不円滑になるおそれがある。そ
こで、コントロールチューブ1やディテントブラケット
6の肉厚を厚くして上記長孔1b,1c近傍やディテン
ト溝6a近傍の変形を防止する必要があり、このため、
装置全体の重量が増大すると共に、大型になるという問
題があった。
【0009】この発明は、上記した問題を解決するため
になされたもので、その目的は、コントロールチューブ
やディテントブラケットの小型化及び軽量化を図ること
ができると共に、セレクタ部材とディテントブラケット
の取付け及びコントロールチューブのディテントブラケ
ットへの取付けの容易化を図ることができるようにした
自動変速機のシフトレバー操作装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、ステアリングコラムの側部
で回動可能に支持されたコントロールチューブと、この
コントロールチューブに軸線方向に起伏可能に軸着され
たシフトレバーと、前記コントロールチューブ内に挿入
され前記シフトレバーの操作に伴って軸線方向に移動す
るとともに、コントロールチューブと一体で回動するコ
ンプレッションロッドと、このコンプレッションロッド
を軸線方向に前記シフトレバー側に向って押圧するリタ
ーンスプリングと、前記コンプレッションロッドに固定
されたセレクタ部材と、このセレクタ部材に形成された
ディテント部が選択的に係合する複数のディテント溝を
設け車体側に固定されたディテントブラケットとを備え
た自動変速機のシフトレバー操作装置であって、前記デ
ィテントブラケットは、前記コントロールチューブに直
交してその反シフトレバー側端部を回動可能に支持する
とともに、この支持部と同一面上に前記ディテント溝が
形成されており、前記セレクタ部材は、前記コントロー
ルチューブの反シフトレバー側端部から突出した前記コ
ンプレッションロッドの端部に固定されていることを特
徴としている。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、前記セレクタ部材は、前記コントロールチ
ューブの反シフトレバー側端部に固定したアーム部材に
よって保持され、前記コントロールチューブと一体的に
回動するようにしたことを特徴としている。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明において、アーム部材の保持部を、ディテントブラケ
ットに近接せしめて配置したことを特徴としている。
【0013】そして、上記のように構成された請求項1
に係る発明においては、ディテントブラケットが、コン
トロールチューブに直交してその反シフトレバー側端部
を回動可能に支持するとともに、この支持部と同一面上
にディテント溝が形成されているから、コントロールチ
ューブの中間部にディテントブラケットを配置した従来
構造より、剛性を向上させることができると共に、ディ
テントブラケットの小型化を図ることができる。
【0014】また、セレクタ部材を、コントロールチュ
ーブの反シフトレバー側端部から突出したコンプレッシ
ョンロッドの端部に固定したから、コントロールチュー
ブの外周面に長孔を形成する必要がないので、コントロ
ールチューブの加工の容易化を図ることができる一方、
剛性を大幅に向上することができるので、コントロール
チューブの小型化及び薄肉化、すなわち軽量化を図るこ
とができる。さらに、セレクタ部材のコンプレッション
ロッドへの取付構造を大幅に簡易化することができる。
【0015】請求項2に係る発明においては、セレクタ
部材が、コントロールチューブの反シフトレバー側端部
に固定したアーム部材によって保持され、コントロール
チューブと一体的に回動するようになっているから、シ
フトレバーの操作を適格にセレクタ部材に伝達すること
ができ、作動の適格化を図ることができる。
【0016】請求項3に係る発明においては、アーム部
材の保持部を、ディテントブラケットに近接せしめて配
置したから、セレクタの変形を抑えることができ、セレ
クタ部材の小型化及び軽量化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図1
〜図10を参照して説明する。
【0018】図において、Eは自動変速機のシフトレバ
ー操作装置で、ステアリングコラム11の側部で回動可
能に設けられたコントロールチューブ10と、このコン
トロールチューブ10に突設されたソケット10aに軸
線方向に起伏可能に軸着されたシフトレバー20と、コ
ントロールチューブ10内に挿入されシフトレバー20
の操作に伴って軸線方向に移動するとともに、コントロ
ールチューブ10と一体で回動するコンプレッションロ
ッド30と、このコンプレッションロッド30を軸線方
向にシフトレバー20側に向って押圧するリターンスプ
リング40と、コンプレッションロッド30に固定され
たセレクタ部材50と、このセレクタ部材50に形成さ
れたディテント部51が選択的に係合する複数のディテ
ント溝62を設け車体側に固定されたディテントブラケ
ット60とを備えている。
【0019】そして、ディテントブラケット60は、コ
ントロールチューブ10に直交してその反シフトレバー
側端部Lを回動可能に支持するとともに、この支持部と
同一面上にディテント溝62が形成されており、セレク
タ部材50は、コントロールチューブ10の反シフトレ
バー20側端部Lから突出したコンプレッションロッド
30の端部に固定されている。
【0020】さらに、この発明の実施形態の構造を詳細
に説明する。
【0021】コントロールチューブ10は、一端部側に
中空状のソケット10aが突設されている。コントロー
ルチューブ10の一端部にはブッシュ12が圧入されて
おり、このブッシュ12に車体側に固定されたステアリ
ングコラム11に形成した取付ブラケット13に取り付
けた取付軸14が挿入されている。これによって、コン
トロールチューブ10の一端部は、取付ブラケット13
を介してステアリングコラム11に回動可能に軸支され
ている。また、コントロールチューブ10の他端部は、
後記アーム部材80の取付チューブ81を介してディテ
ントブラケット60に回動可能に軸支されている。
【0022】シフトレバー20の基部は、軸着部21と
係合部22とからなり、先端部にはノブ23が取り付け
られている。軸着部21はコントロールチューブ10の
ソケット10a内に取付ピン24により軸着されてお
り、係合部22は球状に形成され、コンプレッションロ
ッド30に形成された凹部31に係合している。
【0023】コンプレッションロッド30は、コントロ
ールチューブ10内に軸線方向に摺動可能に挿入されて
おり、反シフトレバー側端部L1 は外方に突出してい
る。また、コンプレッションロッド30の中間部に形成
された平坦部32には、後記取付ピン84を遊嵌する長
孔33が軸線方向に沿って形成されている。この長孔3
3の長さは、コンプレッションロッド30の軸線方向の
移動に支障がないように十分長く設定されている。
【0024】リターンスプリング40は、コントロール
チューブ10内に挿着される取付チューブ81の端面
と、この端面のシフトレバー20側においてコンプレッ
ションロッド30に植設されたスプリング受けピン41
との間に一対のスプリングシート42を介してコンプレ
ッションロッド30に巻装されており、このリターンス
プリング40によりコンプレッションロッド30は軸線
方向に図2中矢印A方向に付勢されている。
【0025】ディテントブラケット60は、コントロー
ルチューブ10の反シフトレバー側端部L1 の左方に位
置せしめて車体側に固定されており、コントロールチュ
ーブ10の軸線と直交して形成されたディテントプレー
ト61にディテント溝62が設けられている。このディ
テント溝62は、パーキング、リバース、ニュートラ
ル、ドライブ、2速及び1速の各シフトポジションと対
応する位置に形成された複数の溝からなっている。
【0026】セレクタ部材50は、プレート状で、コン
トロールチューブ10の反シフトレバー側端部L1 に挿
入して固定された取付チューブ81から外方に突出した
コンプレッションロッド30の反シフトレバー側端部L
1 に軸線と直交して一体的に固定されており、延出した
先端部にディテントプレート61のディテント溝62に
選択的に係合する複数の段部からなるディテント部51
と、このディテント部51に連続して形成されたL字状
の係合部52とが形成されている。
【0027】アーム部材80は、コントロールチューブ
10内に挿着される取付チューブ81と、この取付チュ
ーブ81の一側部に直交して固定された保持部82及び
この保持部82をインサートして形成された合成樹脂製
のアーム部83からなっている。取付チューブ81は、
コントロールチューブ10の反シフトレバー側端部L1
の内周面に嵌挿され、コンプレッションロッド30の長
孔33に遊嵌する取付ピン84によりコントロールチュ
ーブ10に固定されており、取付ピン84には、常には
図2に示すようにリターンスプリング40のスプリング
力よりコンプレッションロッド30の長孔33の左端面
が圧接している。
【0028】また、取付チューブ81は、ディテントブ
ラケット60に圧入されたブッシュ85、このブッシュ
85とコントロールチューブ10の反シフトレバー側端
部L間に介装されたスペーサ86及びディテントブラケ
ット60とアーム部材80のアーム部83間に介装され
たスペーサ87の各中心部に形成された孔にそれぞれ嵌
挿されており、これら各部材をコントロールチューブ1
0の反シフトレバー側端部L1 とアーム部83間で挟持
した状態で取付ピン84によりコントロールチューブに
固定されるとともに、この取付チューブ81はブッシュ
85を介してディテントブラケット60に回動可能に支
持されている。
【0029】保持部82は、ディテントブラケット60
のディテントプレート61の一側面に近接して取付チュ
ーブ81と直交して配置されており、先端に形成された
二又部82aによりセレクタ部材50を狭むように保持
している。したがって、セレクタ部材50はアーム部材
80、すなわちコントロールチューブ10と一体的に回
動するように設定されている。
【0030】アーム部83は、基部に取付チューブ81
及び保持部82をインサートしており、ディテントプレ
ート61の一側面に近接して取付チューブ81と略直交
して配置されている。また、先端部に形成された球状の
係合部83aは後記作動部材90に連結されている。
【0031】さらに、アーム部83の基部の外周面に
は、凸部83bが突設されており、この凸部83bはセ
レクタ部材50のディテント部51がパーキングポジシ
ョン溝に係合可能となったとき、すなわち、シフトレバ
ー20をパーキングポジションとしたとき、ディテント
ブラケット60に設けたパークスイッチ104の接点1
04aに接触し、このパークスイッチ104をONにし
て後記ソレノイド100を励磁させるように設定されて
いる。
【0032】作動部材90は、金属製の作動腕部92を
インサートした合成樹脂で成形された本体部91からな
り、本体部91はコントロールチューブ10の軸線と平
行に配置されており、取付軸93によりディテントブラ
ケット60に軸着されている。また、この本体部91に
は、アーム部83の係合部83aが係合する長孔状の係
合孔91aが形成されている。
【0033】さらに、本体部91の軸着部近傍には、取
付軸93を中心とする扇形状の節度付与部94が一体に
形成されており、この節度付与部94の外周面には、複
数の節度溝94aが形成されている。そして、節度溝9
4aにディテントブラケット60に取り付けた板状のば
ね部材95を圧接させることによりシフトレバー20の
シフト操作に節度感を付与している。
【0034】作動腕部92はクランク状に形成されてお
り、本体部91にインサートされた腕部92aと、この
腕部92aとほぼ直交して形成された腕部92bとから
なり、この腕部92bの先端に植設された連結ピン96
に、自動変速機に連係するケーブル97が連結枢支され
ており、このケーブル97を介して自動変速機を操作す
るように構成されている。
【0035】ロック部材70は、リング状の基部71を
ディテントブラケット60とスペーサ86により挟持し
てディテントブラケット60に圧入されたブッシュ85
に回動可能に支承しており、基部71の外周面にロック
部72、キーロックレバー係合部73及び連結部74が
突設されている。この基部71及びロック部72は、図
2に示すように、左側面をディテントプレート61の右
側面に摺接させるようにして配置されており、キーロッ
クレバー係合部73はロック部72に直交して配置され
ている。
【0036】そして、セレクタ部材50をディテント溝
62のパーキングポジション溝に係合させたとき、図5
に示すように、ロック部72のa面がセレクタ部材50
の係合部52のb面と所定の隙間をもって対向するよう
に、また、キーロックレバー係合部73のc面が係合部
52のd面と当接するようにそれぞれ設定されている。
また、ロック部材70はソレノイド100により作動
するように構成されている。ソレノイド100はディテ
ントブラケット60に固定されたソレノイドケース10
1内に収容されており、一部を外方に突出させたプラン
ジャ102が摺動可能に内蔵されている。このプランジ
ャ102は、図示しない圧縮スプリングによって外方に
突出するように付勢されており、パークスイッチ104
がONになると、ソレノイド100が励磁し、プランジ
ャ102を内方に吸引するように設定されている。
【0037】また、ソレノイドケース101には、合成
樹脂で成形されたクランク状のリンク部材103が取付
ピン103aにより軸着されており、一方の腕部先端に
形成された長孔103bにプランジャ102の先端に形
成されたフック部102aが遊嵌されている。また、リ
ンク部材103の他方の腕部先端に形成された係合ピン
103cは、ロック部材70の基部71外周面に突設さ
れた連結部74に形成した長孔74aに遊嵌されてい
る。
【0038】また、ロック位置におけるロック部材70
は、そのロック解除方向への回動をキーロックレバー1
10により阻止されている。このキーロックレバー11
0は合成樹脂で成形され、ロック部材70のロック部7
2と直交して配置されており、基部から三方に延出した
腕部110a,110b及び110cからなっている。
基部は枢軸111によりディテントブラケット60に軸
着されており、この枢軸111には、ねじりコイルスプ
リング112が巻装されている。このねじりコイルスプ
リング112の一方のフック部112aは腕部110a
に形成した係止ピン110dに、他方のフック部112
bはディテントブラケット60に形成した係止部60a
にそれぞれ係止され、このねじりコイルスプリング11
2によってキーロックレバー110は図9中矢印B方向
に回動するように付勢されている。
【0039】また、キーロックレバー110の腕部11
0aの先端に形成した取付ピン113には、キーインタ
ロック機構に連係するキーロックケーブル114が連結
されている。また、腕部110bには、パーキングポジ
ションにあるときのセレクタ部材50の係合部52と当
接するカム面110eが形成されており、腕部110c
には、先端にロック部材70のキーロックレバー係合部
73のe面に当接可能な凸部110fが形成されてい
る。
【0040】そして、パーキングポジションにあるとき
のセレクタ部材50の係合部52によりキーロックレバ
ー110のカム面110eが押圧されると、キーロック
レバー110がねじりコイルスプリング112のスプリ
ング力に抗して図9中矢印C方向に回動し、キーロック
レバー110の凸部110fが、ロック位置におけるロ
ック部材70のキーロックレバー係合部73のe面に当
接するように設定されている。
【0041】つぎに、この発明の実施形態の作用を説明
する。
【0042】シフトレバー20をパーキングポジション
にシフトし、キーインタロック機構からエンジンキーを
抜いた状態における駐車時には、セレクタ部材50、ロ
ック部材70及びキーロックレバー110は図1、図7
及び図9に示す状態にある。すなわち、セレクタ部材5
0は、シフトレバー20及びコントロールチューブ10
と一体で回動し、そのディテント部51がディテント溝
62のパーキングポジション溝に係合する位置まで移動
している。この移動に伴って、図1に示すようにアーム
部材80が矢印F方向に回動し、このアーム部材80の
係合部83aを介して作動部材90が矢印G方向に回動
する。これによりケーブル97が矢印H方向に索引さ
れ、自動変速機が操作される。
【0043】また、この状態では、アーム部材80の凸
部83bがパークスイッチ104の接点104aに接触
してパークスイッチ104がONとなり、ソレノイド1
00が励磁状態となる。すると、図7に示すように、プ
ランジャ102が吸引されて、リンク部材103を介し
てロック部材70が矢印D方向に回動し、そのロック部
72がセレクタ部材50の係合部52と係合可能な位置
に移動する。
【0044】また、図9に示すように、キーロックレバ
ー110のカム面110eがセレクタ部材50の係合部
52により押圧され、キーロックレバー110はねじり
コイルスプリング112のスプリング力に抗して矢印C
方向に回動する。これによって、キーロックケーブル1
14は矢印X方向に索引され、キーインタロック機構か
らエンジンキーが抜ける状態となると共に、キーロック
レバー110の凸部110fがロック部材70のキーロ
ックレバー係合部73のe面に当接する。ここで、エン
ジンキーを抜くと、キーロックケーブル114、すなわ
ちキーロックレバー110はロックされると共に、ソレ
ノイド100の励磁が解かれ、プランジャ102が突出
してロック部材70を図7中矢印J方向に回動させよう
とするが、この回動はキーロックレバー110の凸部1
10fによって阻止されている。このように、ロック部
材70はキーロックレバー110によりロック位置にロ
ックされている。
【0045】この状態で、セレクタ部材50のディテン
ト部51をディテント溝62のパーキングポジション溝
から離脱させようとシフトレバー20をセレクト方向に
操作しても、図5に示すように、セレクタ部材50の係
合部52のb面がロック部材70のロック部72のa面
に当接し、シフトレバー20のセレクト方向の作動を規
制している。これによって、シフトレバー20をパーキ
ングポジションにシフトロックすることができる。
【0046】このシフトロック状態にあるシフトレバー
20を走行ポジションにシフトするときは、まず、キー
インタロック機構にエンジンキーを挿入し、エンジンを
始動させる。すると、ソレノイド100へ通電してプラ
ンジャ102が吸引されると共に、キーロックケーブル
114のロックが解除される。
【0047】ついで、ブレーキを踏み込むと、ブレーキ
スイッチ(図示せず)がONとなり、ソレノイド100
への通電が遮断されてソレノイド100の励磁が解か
れ、プランジャ102が突出し、ロック部材70を図7
中矢印J方向に回動させようとするが、この回動はキー
ロックレバー110の凸部110fによって阻止されて
いる。ここで、シフトレバー20をリターンスプリング
40のスプリング力に抗して図2中矢印K方向に回動さ
せ、図10に示すようにセレクタ部材50を矢印A1
向に移動させると、同図に示すように、セレクタ部材5
0の係合部52とロックレバー110のカム面110e
との係合が解かれ、キーロックレバー110が同図に示
すようにねじりコイルスプリング112のスプリング力
により矢印M方向に回動し、これによりキーロックケー
ブル114がゆるみ、キーインタロック機構からエンジ
ンキーを抜けない状態となる。
【0048】また、ロック部材70のキーロックレバー
係合部73とキーロックレバー110の凸部110fと
の係合が解かれ、図8に示すようにロック部材70が矢
印N方向に回転し、ロック部材70のロック部72がセ
レクタ部材50の係合部52の移動軌跡上から退避す
る。
【0049】この状態でシフトレバー20をさらに矢印
K方向に回動させると、セレクタ部材50のディテント
部51がパーキングポジション溝から離脱する。そこで
シフトレバー20をコントロールチューブ10の軸心を
中心として回動させ、セレクタ部材50のディテント部
51が所定の走行ポジション溝に達したところでシフト
レバー20を離すと、リターンスプリング40のスプリ
ング力によりディテント部51が所定の走行ポジション
溝に係止される。
【0050】この状態からシフトレバー20を再びパー
キングポジションにシフトするには、シフトレバー20
をリターンスプリング40のスプリング力に抗して図2
中矢印K方向に回動させてセレクタ部材50のディテン
ト部51を走行ポジション溝から離脱させた後、シフト
レバー20をコントロールチューブ10の軸心を中心と
して回動させる。
【0051】そして、セレクタ部材50のディテント部
51がパーキングポジションに達したところでシフトレ
バー20を離すと、セレクタ部材50のディテント部5
1がリターンスプリング40のスプリング力によりパー
キングポジション溝に係止される。すると、上述したよ
うに、ロック部材70が、そのロック部72とセレクタ
部材50の係合部52とが対向する位置まで回動する。
また、キーロックレバー110が、図9に示す位置まで
回動し、前述のようにキーロック機構からエンジンキー
が抜ける状態となる。これによって、シフトレバー20
をパーキングポジションにシフトロックすることができ
る。
【0052】そして、上記のように構成された自動変換
機のシフトレバー操作装置Eの組み付けはセレクタ部材
50を反シフトレバー側端部L1 に固定したコンプレッ
ションロッド30に、アーム部材80の取付チューブ8
1、スプリングシート42、リターンスプリング40及
びスプリングシート42を挿入した後、スプリング受け
ピン41を圧入して抜け止めする。ついで、アーム部材
80の取付チューブ81の外周に、スペーサ87、ディ
テントブラケット60、ロック部材70、及びスペーサ
86を挿入する。
【0053】この状態で、コンプレッションロッド30
と取付チューブ81に、コントロールチューブ10を挿
入し、取付チューブ81とコントロールチューブ10に
取付ピン84を圧入して両者を固定することにより行な
われる。
【0054】これにより、コントロールチューブ10の
反シフトレバー側端部L1 が取付チューブ81を介して
ディテントブラケット60に回動可能に支持される。
【0055】上記のように構成された自動変速機のシフ
トレバー操作装置Eによれば、ディテントブラケット6
0のディテントプレート61が、コントロールチューブ
10に直交してその反シフトレバー側端部L1 を回動可
能に支持するとともに、この支持部と同一面上にディテ
ント溝が形成されているから、コントロールチューブ1
の中間部にディテントブラケット60を配置した従来構
造より、剛性を向上させることができると共に、ディテ
ントブラケット60の小型化を図ることができる。
【0056】また、セレクタ部材50を、コントロール
チューブ10の反シフトレバー側端部L1 から突出した
コンプレッションロッド30の端部に固定したから、従
来のようにコントロールチューブ10の外周面に長孔1
b,1cを形成する必要がないので、コントロールチュ
ーブ10の加工の容易化を図ることができる一方、剛性
を大幅に向上することができるので、コントロールチュ
ーブ10の小型化及び薄肉化、すなわち軽量化を図るこ
とができる。さらに、このシフトレバー操作装置Eの組
み付けは、コンプレッションロッド30に対して、シフ
トレバー側端部から順に挿入するように行なえるため、
組付性がよく、構造を大幅に簡易化することができる。
【0057】また、セレクタ部材50が、コントロール
チューブ10の反シフトレバー側端部L1 に固定したア
ーム部材80によって保持され、コントロールチューブ
10と一体的に回動するようになっているから、シフト
レバー20の操作を適確にセレクタ部材50に伝達する
ことができ、作動の適確化を図ることができる。
【0058】さらに、セレクタ部材50が、アーム部材
80の保持部82により保持されているから、セレクタ
部材50の変形を抑えて強度の向上を図ることができ、
セレクタ部材50の小型化及び薄肉化、すなわち軽量化
を図ることができる。
【0059】さらにまた、アーム部材80の保持部82
を、ディテントブラケット60に近接せしめて配置した
から、セレクタ部材50を保持部82とディテントプレ
ート61でせん断する方向に荷重が作用するため、強度
を大幅に向上させることができると共に、セレクタ部材
50の変形をさらに抑えることができ、セレクタ部材5
0の一層の薄肉化及び軽量化を図ることができる。
【0060】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、ディテ
ントブラケットが、コントロールチューブに直交してそ
の反シフトレバー側端部を回動可能に支持するととも
に、この支持部と同一面上にディテント溝が形成されて
いるから、コントロールチューブの中間部にディテント
ブラケットを配置した従来構造より、剛性を向上させる
ことができると共にディテントブラケットの小型化を図
ることができる。
【0061】さらに、セレクタ部材を、コントロールチ
ューブの反シフトレバー側端部から突出したコンプレッ
ションロッドの端部に固定したから、コントロールチュ
ーブの外周面に長孔を形成する必要がないので、コント
ロールチューブの加工の容易化を図ることができる一
方、剛性を大幅に向上することができるので、コントロ
ールチューブの小型化及び薄肉化、すなわち軽量化を図
ることができる。さらに、このシフトレバー操作装置E
の組み付けは、コンプレッションロッド30に対して、
シフトレバー側端部から順に挿入するように行なえるた
め、組付性がよく、構造を大幅に簡易化することができ
る。
【0062】請求項2に係る発明においては、セレクタ
部材が、コントロールチューブの反シフトレバー側端部
に固定したアーム部材によって保持され、コントロール
チューブと一体的に回動するようになっているから、シ
フトレバーの操作を適格にセレクタ部材に伝達すること
ができ、作動の適格化を図ることができる。
【0063】さらに、セレクタ部材が、アーム部材の保
持部により保持されているから、セレクタ部材の変形を
抑えて強度の向上を図ることができ、セレクタ部材の小
型化及び薄肉化、すなわち軽量化を図ることができる。
【0064】請求項3に係る発明においては、アーム部
材の保持部を、ディテントブラケットに近接せしめて配
置したから、強度を大幅に向上することができ、セレク
タ部材の変形をさらに抑えることができ、セレクタ部材
の一層の薄肉化及び軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態として示した自動変速機
のシフトレバー操作装置の斜視説明図。
【図2】同自動変速機のシフトレバー操作装置の断面説
明図。
【図3】同自動変速機のシフトレバー操作装置のセレク
タ部材の斜視説明図。
【図4】同自動変速機のシフトレバー操作装置のアーム
部材の斜視説明図。
【図5】同自動変速機のシフトレバー操作装置のロック
部材の斜視説明図。
【図6】同自動変速機のシフトレバー操作装置の作動部
材及びその関連部品の正面視説明図。
【図7】同自動変速機のシフトレバー操作装置のシフト
レバーをパーキングポジションにシフトしたときのロッ
ク部材及び関連部品の状態を示す側面視説明図。
【図8】同自動変速機のシフトレバー操作装置のシフト
レバーを走行ポジションにシフトしたときのロック部材
及び関連部品の状態を示す側面視説明図。
【図9】同自動変速機のシフトレバー操作装置のシフト
レバーをパーキングポジションにシフトしたときのキー
ロックレバー及び関連部品の状態を示す平面視説明図。
【図10】同自動変速機のシフトレバー操作装置のシフ
トレバーを走行ポジションにシフトしたときのキーロッ
クレバー及び関連部品の状態を示す平面視説明図。
【図11】従来例に係る自動変速機のシフトレバー操作
装置の断面説明図。
【図12】図11のXII −XII 矢視断面説明図。
【図13】同自動変速機のシフトレバー操作装置のコン
トロールチューブにセレクタ部材を取付けた状態を示す
斜視説明図。
【符号の説明】
10 コントロールチューブ 11 ソケット 20 シフトレバー 30 コンプレッションロッド 40 リターンスプリング 50 セレクタ部材 51 ディテント部 60 ディテントブラケット 62 ディテント溝 80 アーム部材 81 取付部(取付チューブ) 82 保持部 E 自動変速機のシフトレバー操作装置 L1 コントロールチューブ10の反シフトレバー側端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 20/00 - 20/08 F16H 59/00 - 59/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングコラムの側部で回動可能に
    支持されたコントロールチューブと、このコントロール
    チューブに軸線方向に起伏可能に軸着されたシフトレバ
    ーと、前記コントロールチューブ内に挿入され前記シフ
    トレバーの操作に伴って軸線方向に移動するとともにコ
    ントロールチューブと一体で回動するコンプレッション
    ロッドと、このコンプレッションロッドを軸線方向に前
    記シフトレバー側に向って押圧するリターンスプリング
    と、前記コンプレッションロッドに固定されたセレクタ
    部材と、このセレクタ部材に形成されたディテント部が
    選択的に係合する複数のディテント溝を設け車体側に固
    定されたディテントブラケットとを備えた自動変速機の
    シフトレバー操作装置であって、 前記ディテントブラケットは、前記コントロールチュー
    ブに直交してその反操作レバー側端部を回動可能に支持
    するとともに、この支持部と同一面上に前記ディテント
    溝が形成されており、前記セレクタ部材は、前記コント
    ロールチューブの反シフトレバー側端部から突出した前
    記コンプレッションロッドの端部に固定されていること
    を特徴とする自動変速機のシフトレバー操作装置。
  2. 【請求項2】 前記セレクタ部材は、前記コントロール
    チューブの反シフトレバー側端部に固定したアーム部材
    によって保持され、前記コントロールチューブと一体的
    に回転するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    自動変速機のシフトレバー操作装置。
  3. 【請求項3】 アーム部材の保持部を、ディテントブラ
    ケットに近接せしめて配置したことを特徴とする請求項
    2記載の自動変速機のシフトレバー操作装置。
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