JP3207462U - ドアストッパー及びその据付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁石を利用してドアの開き位置を保持させることのできるドアストッパーの使用によりドアのヒンジを傷めたり、ドアの外観を損ねたりするという事態が起こらないようにし、戸当たりを利用して床面に据え付けることのできるドアストッパーの据付構造を提供する。【解決手段】ドアストッパー100は、側面視L字状の弾性を備えた板金製支持体の立上り部11に磁石Mを固定し、取付け部12に取付け孔13を設けてなる。ドアストッパーの据付構造は、床部に打ち込まれたアンカーボルト40に取付け部12の取付け孔13を挿通し、戸当たり200の支柱30のねじ孔31をアンカーボルト40にねじ込んで、取付け部12を支柱30と床面Fとの間で挟持させる。【選択図】図6
Description
本考案は、磁石の吸着性を利用してドアの開き位置を保持させることに用いられるドアストッパ−及びその据付構造に関する。
図13はドアストッパー100の従来例を示した斜視図である。同図のドアストッパー100は楔形のブロックでなる。このドアストッパー100は、ヒンジ(不図示)を中心として開動されたドア(不図示)と床面との隙間に差し込まれることによって、ドアをその開き位置に保持する作用を発揮する。このドアストッパー100と同様の作用を発揮する楔形のドアストッパーが先行例によっても提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、他の先行例によって、ドア側に装着するタイプのドアストッパーが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
一方、床用戸当たりに関する他の提案もなされている(たとえば、特許文献3参照)。この戸当たりでは、床面から突出させたアンカーボルトを利用することによって、クッションゴムを備えた脚筒を定位置に据え付けている。
しかしながら、上記した楔形のブロックでなる従来のドアストッパーは、ドアと床面との隙間に差し込まれたドアストッパーが、ヒンジによって閉方向に付勢されているドアにより押し戻されて床面を滑り、その結果、ドアの開き位置が不安定になるという事態が起こりやすい。そこで、そのような事態が起こらないように、ドアストッパーをドアと床面との隙間に靴で蹴って無理やり打ち込んだりするということも多々行われているけれども、そのようにすると、ドアのヒンジに無理な力が加わってヒンジが傷みやすくなる。
また、先行例によって提案されているようなドア側に装着するタイプのドアストッパーは、ドアストッパーが目立ってドアの外観が損なわれたり、ドアストッパーの装着箇所でドアが傷付きやすい、といった難点がある。そのため、ホテル客室のドアのように、外観が重視されるようなドアに採用するには不向きである場合が多い。
本考案は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、床面の定位置に設置した磁石を利用してドアの開状態を保持させることのできるドアストッパーを提供することによって、その使用によりドアのヒンジを傷めたり、ドアの外観を損ねたりするという事態が起こらないようにすることを目的としている。
また、本考案は、たとえば特許文献3によって提案されているような戸当たりが床面に設置されているような場所において、その戸当たりを利用して床面に据え付けることのできるドアストッパーの据付構造を提供することを目的としている。
本考案に係るドアストッパーは、ヒンジを中心として開閉動されるドアの開き位置を保持させることに用いられる。そして、立上り部とこの立上り部の下端に連設されて床面に据え付けられる取付け部とを有する側面視L字状の弾性を備えた板金製支持体の上記立上り部に、上記ドアの磁性面に吸着可能な磁石が固定されていると共に、上記取付け部に取付け孔が設けられている、というものである。この構成を備えたドアストッパーによると、取付け部が床面に据え付けられた支持体の立上り部に固定されている磁石を、ヒンジを中心として開閉動されるドアの磁性面に対向させておくと、ドアが開かれてその磁性面が磁石に吸着したときのドアの開き位置でドアが保持される。ここで、ドアの磁性面には、ドアが磁性を持つ鉄などの金属製のものであればそのドア自体の表面が相当し、ドアが木製などの非磁性体で作られているものでは、そのドアの表面に貼り付けられた金属製の磁性プレートなどが相当する。
本考案に係るドアストッパーでは、上記立上り部と上記磁石との固定箇所において、磁石の裏面外周部が立上り部に設けられた開口の外周縁部に重なり合い、上記開口に嵌め込まれた樹脂部材の片面の全体が上記磁石の裏面に重なり合い、かつ、この樹脂部材の外周端面が上記開口の内周面に重なり合い、上記磁石の裏面外周部と立上り部の開口の外周縁部との重なり箇所、上記樹脂部材の片面の全体と上記磁石の裏面との重なり箇所、及び、上記樹脂部材の外周端面と上記開口の内周面との重なり箇所、との3箇所が接着剤で接合されていると共に、上記磁石がネオジム磁石でなる、という構成を採用することが可能である。この構成を採用しておくと、磁石の裏面外周部が立上り部の開口の外周縁部に接着剤で接合されているだけでなく、外周端面と立上り部の開口の内周面との重なり箇所で接着剤で接合されている樹脂部材の片面の全体にも接着剤で接合されていることにより、磁石が立上り部に強固に接合された状態になっている。そのため、ドアの磁性面に吸着した磁石が、ドアが閉動されるのに伴って立上り部から剥がれてドア側に吸着したままになるという事態が未然に防止され、そのことが、ドアストッパーの耐久性を高めることに役立つ。この作用は、磁石として、磁束密度が高くて非常に強い磁力を持つネオジム磁石を採用しているこの考案において特に有益である。さらにこの考案によれば、磁石の裏面外周部が立上り部の開口の外周縁部に接着剤で接合されていることにより、磁石がその厚さ分だけ立上り部から前方に突き出た状態になる。そのため、磁石が吸着した磁性面を有するドアと立上り部との間に立上り部の撓み代となる隙間が形成される、その結果、ドアの磁性面が磁石に吸着したときの衝撃が、立上り部の弾性変形により吸収されて支持体の変形や破損が防止され、併せて、ドア側の磁石の吸着箇所が傷付いたり吸着箇所の塗装が剥がれたりするおそれが少なくなるだけでなく、機械的に壊れやすいという特性を持つネオジム磁石の耐久性を高めることにも役立っている。
本考案に係るドアストッパーでは、上記立上り部と上記磁石との固定箇所において、磁石の表面が立上り部の表面に対して面一になるようにその磁石が立上り部に設けられた開口に嵌め込まれ、かつ、その磁石の外周面と上記開口の内周面との重なり箇所が接着剤で接合されていると共に、上記支持体の立上り部が上記固定箇所よりも下部位置で折り曲げられていることによってその立上り部に上記取付け部の前方に迫り出す傾斜部が具備されている、という構成を採用することが可能である。この構成を採用しておくと、ドアの磁性面が磁石に吸着したときの衝撃が、立上り部に具備されている傾斜部の弾性変形によって吸収されるため、支持体の変形や破損が防止され、併せて、ドア側の磁石の吸着箇所が傷付いたり吸着箇所の塗装が剥がれたりするおそれが少なくなる。また、このドアストッパーは側面視L字状の弾性を備えた板金製支持体の立上り部に磁石が埋め込まれた形態を有するので、立上り部から突き出た磁石が目立って外観を損なうといった事態が起こらない。
本考案に係るドアストッパーでは、上記立上り部と上記磁石との固定箇所において、上記磁石がその貫通孔に挿通された皿頭ねじを利用して上記立上り部にねじ止めされ、かつ、上記皿頭ねじの頭部の全体が、上記貫通孔に具備された凹入部に収容されている、という構成を採用することが可能である。この構成であれば、接着剤を使用することなく、磁石を立上り部に強固に固定することが可能である。この考案において、磁石がその貫通孔に挿通した皿頭ねじを利用して上記立上り部にねじ止めする態様の具体例としては、立上り部に開設したねじ孔に皿頭ねじをねじ込むという態様や、立上り部に開設したボルト挿通孔に挿通させた皿頭ねじとその皿頭ねじにねじ込んだナットとによって立上り部及び磁石を挟み付けるという態様などを採用することが可能である。
本考案に係るドアストッパーの据付構造は、上記したドアストッパーにおける支持体の取付け部に開設されている取付け孔に、床面から突出された取付けボルトが挿通され、その取付けボルトにねじ込まれたナット体と上記床面とによって上記取付け部が挟持固定されている、というものである。この据付構造を採用すると、支持体を床面に強固に固定することが可能になる。
本考案に係るドアストッパーの据付構造では、上記取付けボルトが床部に打ち込まれたアンカーボルトであり、上記ナット体は、上記アンカーボルトにねじ合わされたねじ孔を有する支柱にドアとの衝撃を和らげる緩衝体が設けられてなる戸当たりに備わっている上記支柱である、という構成を採用することが可能である。この構成を採用すると、床面に装備されている戸当たりを利用して当該ドアストッパーを据え付けることができるようになる。そのため、当該ドアストッパーを据え付けるために特別に取付けボルトを床面から突出させたり、その取付けボルトの相手方であるナット体を特別に用いたりする必要がない。
本考案に係るドアストッパーの据付構造では、床部に打ち込まれたアンカーボルトに、ドアとの衝撃を和らげる緩衝体が設けられた円柱状の支柱のねじ孔がねじ合わされてなる戸当たりに備わっている上記支柱に、上記したドアストッパーにおける支持体の取付け部に開設されている取付け孔が嵌合されていることによって、上記ドアストッパーが、上記支柱に回動自在に保持されている、という構成を採用することが可能である。この構成であれば、床面に装備されている戸当たりを利用して当該ドアストッパーを据え付けることができるようになるだけでなく、ドアストッパーの磁石の向きを戸当たりの支柱の周りで自由に変えられるようになる。そのため、必要なときだけドアストッパーを利用してドアの開き位置を保持させることが可能であり、必要がないときにはドアストッパーの磁石をドアとの対向位置から逃がして戸当たりを利用する、という使い分けが可能になる。
以上のように、本考案に係るドアストッパーは、床面の定位置に設置した磁石を利用してドアの開き位置を保持させることができるので、その使用によりドアのヒンジを傷めたり、ドアの外観を損ねたりするという事態が起こらなくなる。また、本考案に係るドアストッパーの据付構造は、戸当たりが床面に設置されているような場所において、その戸当たりを利用して床面に据え付けることのできるようになるという利便性がある。
図1は本考案の実施形態に係るドアストッパーの分解斜視図である。同図のように、このドアストッパー100は、側面視L字状の支持体10を備えている。支持体10の材料には短冊形の鉄板や鋼板といった弾性を備えた板金が採用されていて、その板金の長手方向の1箇所を直角に折り曲げることによって垂直な立上り部11とこの立上り部11に連設された水平な取付け部12とが形成されている。そして、立上り部11の前面上端部に円板形の偏平な磁石Mが固定されるのに対し、取付け部12には円形の取付け孔13が設けられている。磁石Mはその裏面の全体を立上り部11の前面に接着剤(不図示、以下同じ)で接合しておくことが可能であるけれども、この実施形態では、磁石Mと立上り部11との接合強度を高めることを意図して次に説明する固定構造を採用している。
図2は支持体10の立上り部11と磁石Mとの固定構造を示した断面図である。同図の固定構造を採用した立上り部11と磁石Mとの固定箇所では、磁石Mの裏面外周部が立上り部11に設けられた円形の開口14の外周縁部に重なり合い(重なり箇所を符号aで示す)、開口14に嵌め込まれた円板形の樹脂部材16(図1参照)の片面の全体が磁石Mの裏面に重なり合い(重なり箇所を符号bで示す)、樹脂部材16の外周端面と開口14の内周面とが重なり合っている(重なり箇所を符号cで示す)。そして、それら3箇所の重なり箇所a,b,cで、樹脂部材16が立上り部11に接着剤で接合されている。支持体10の立上り部11と磁石Mとの固定構造としてこの構成を採用しておくと、重なり箇所aで磁石Mが立上り部11の開口14の外周縁部に接着剤で直接に接合されているだけでなく、重なり箇所cで立上り部11に接着剤で接合されている樹脂部材16の片面の全体が、重なり箇所bで磁石Mに接着剤で接合されていることにより、磁石Mが立上り部11に強固に接合された状態になり、磁石Mが立上り部11から剥がれてしまうという事態が容易には起こり得ない。
図3は支持体10の立上り部11と磁石Mとの固定構造の変形例を示した断面図である。この固定構造を採用した立上り部11と磁石Mとの固定箇所では、磁石Mの表面が立上り部11の表面に対して面一になるようにその磁石Mが立上り部11に設けられた開口14に埋め込み状に嵌め込まれていて、その磁石Mの外周面と開口14の内周面との重なり箇所dが接着剤で接合されている。
図4は支持体10の立上り部11と磁石Mとの固定構造の他の変形例を示した断面図である。この固定構造を採用した立上り部11と磁石Mとの固定箇所では、磁石Mが貫通孔2を有していて、その貫通孔2に挿通された皿頭ねじ1を利用して上記立上り部11にねじ止めされている。しかも、その皿頭ねじ1の頭部4の全体が、上記貫通孔2に具備された凹入部3に収容されている。この固定構造は、図5に断面図で示したさらに他の変形例においても同様である。
図4及び図5に示した固定構造のうち、図4のものは、立上り部11に開設したねじ孔5に皿頭ねじ1をねじ込んでいる。これに対し、図5のものは、立上り部11に開設したボルト挿通孔6に挿通させた皿頭ねじ1とその皿頭ねじ1にねじ込んだナット7とによって立上り部11及び磁石Mを挟み付けている。これらの固定構造を採用すると、接着剤を使用することなく、磁石Mが立上り部11に強固に固定される。
この実施形態のドアストッパー100は、ヒンジを中心として開閉動されるドア(後述する)の開き位置を保持させることに用いられ、その据付箇所には床面が選定される。そして、床面にドアストッパー100を据え付ける場合に採用される基本的な据付構造には、ドアストッパー100における支持体10の取付け部12に開設されている取付け孔13に、床面から突出された取付けボルト(不図示)を挿通し、その取付けボルトにねじ込んだナット体(不図示)と床面とによって取付け部12を挟持させて固定するという構成を採用することができる。
ところで、ホテル客室のドアなどには、床面に据え付けられた戸当たりが併設されていることがある。この戸当たりを図11及び図12を参照して説明する。
図11は戸当たり200の据付構造を例示した部分断面図、図12は戸当たり200の作用を示した説明図である。図11のように、戸当たり200は、ねじ孔31を有する支柱30にドア(不図示)との衝撃を和らげるゴム輪などの緩衝体32が設けられてなる。そして、同図のように、この戸当たり200は、支柱30のねじ孔31を、床部に打ち込まれて床面Fから突出されたアンカーボルト40にねじ合わせて締め付けることによって床面Fに据え付けられる。こうして据え付けられた戸当たり200によると、図12のように、ヒンジHを中心として開閉動されるドアDが仮想線で示した閉位置から矢印Yのように開かれたときに、そのドアDが戸当たり200の緩衝体32に衝突して衝撃を和らげる作用が発揮される。
そこで、本考案の考案者は、床面に据え付けられた戸当たり200が併設されているドアに着目し、その戸当たり200を利用して、図1〜図5を参照して説明したドアストッパー100を据え付けると、特別に取付けボルトを床面から突出させたり、その取付けボルトの相手方であるナット体を特別に用いたりする必要がなくなるであろうと考えた。次に、この考えに基づくドアストッパー100の据付構造の実施形態を説明する。
図6は戸当たり200を利用して据え付けられたドアストッパー100の部分断面図、図7はこの据付構造によって据え付けられたドアストッパー100の作用を示した説明図である。
図6に示した据付構造では、上記した基本的な据付構造で採用される取付けボルトとして、床部に打ち込まれたアンカーボルト40が転用されていて、このアンカーボルト40を、ドアストッパー100の取付け部12に設けられている取付け孔13に挿通させている。また、基本的な上記据付構造で採用されるナット体には、戸当たり200の支柱30が転用されていて、その支柱30のねじ孔31が上記アンカーボルト40にねじ合わされている。このようにすると、ドアストッパー100の取付け部12が、支柱30と床面Fとによって挟持固定されるので、床面Fに装備されている戸当たり200を利用して当該ドアストッパー100を据え付けることが可能である。
この据付構造を採用して床面Fにドアストッパー100が据え付けられていると、図7のようにヒンジHを中心として開閉動されるドアDが仮想線で示した閉位置から矢印Yのように開かれたときに、ドアストッパー100の磁石MがドアDの磁性面に吸着してドアDがその開き位置で保持される。この場合、磁石Mが戸当たり200の緩衝体32よりも前に位置しているので、ドアDが緩衝体32に衝突することはない。
図8は戸当たり200を利用する据付構造の他の実施形態を示した部分断面図、図9はその据付構造によって据え付けられたドアストッパー100の作用を示した説明図である。この実施形態において、戸当たり200は、支柱30のねじ孔31を、床部に打ち込まれて床面Fから突出されたアンカーボルト40にねじ合わせて締め付けることによって床面Fに据え付けられている。また、ドアストッパー100において、支持体10の取付け部12の取付け孔13が、戸当たり200の支柱30に嵌合されていることによって、ドアストッパー100が支柱30に回動自在に保持されている。さらに、支柱30には、ドアストッパー100の取付け部12のぐらつきを防ぐための外筒17が嵌め込まれている。
この構成を採用すると、床面Fに装備されている戸当たり200を利用して当該ドアストッパー100を据え付けることができるようになるだけでなく、ドアストッパー100の磁石Mの向きを、図9に矢印Xで示したように戸当たり200の支柱30(図8参照)の周りで自由に変えられるようになる。そのため、必要なときだけドアストッパー100を利用してドアの開き位置を保持させることが可能であり、必要がないときにはドアストッパー100の磁石Mをドアとの対向位置から逃がして戸当たり200を利用する、という使い分けが可能になる。
次に、図2に示したように、磁石Mが支持体10の立上り部11に重ね合わされてその前方に突き出ているものでは、支持体10が弾性を備えた板金製であることにより、ドアが磁石Mに衝突したときにその支持体10の立上り部11が背方へ弾性変形して衝撃を和らげる作用を発揮する。このことは、支持体10の変形や破損を防止し、併せて、ドア側の磁石Mの吸着箇所が傷付いたり吸着箇所の塗装が剥がれたりするおそれを少なくすることに役立つ。
この点に関し、図3に示したように、磁石Mの表面が立上り部11の表面に対して面一になっているドアストッパー100では、ドアが磁石Mに衝突したときの衝撃を緩和する作用が発揮されにくい。この点を改善するための対策を図10に示している。
図10はドアストッパー100の変形例を示した部分断面図である。同図のドアストッパー100では、支持体10の立上り部11が、磁石Mの固定箇所よりも下部位置で折り曲げられていることによって、その立上り部11に取付け部12の前方に迫り出す傾斜部19が具備されている。支持体10がこのように形成されていると、磁石Mの表面が立上り部11の表面に対して面一になっているとしても、ドアが磁石Mないし立上り部11に衝突したときに立上り部11が傾斜部19の形成箇所で弾性変形して衝撃を和らげる作用を発揮する。
上記した各実施形態において、磁石Mには、磁束密度が高くて非常に強い磁力を持つネオジム磁石(ネオジウム磁石)を採用することが可能である。そして、磁石Mにネオジム磁石を採用しておくと、ドアの磁性面に対して非常に大きな吸着力が得られるため、ドアストッパー100によるドアの 開き位置を保持する作用が確実に発揮されるようになって、ドアが磁石Mから離れて不慮に閉じたりすることがなくなる。
しかしながらその反面で、磁石Mにネオジム磁石を用いると、磁力が強い故に、ドアが閉じられてドアストッパー100から離れるときに、磁石Mが支持体10の立上り部11から引き剥がされてドア側に吸着したままになるという事態が起こりやすくなるということが想定される。このような事態を防ぐためには、図2を参照して説明した支持体10の立上り部11と磁石Mとの固定構造を採用しておくことが望ましい。この固定構造によると、立上り部11と磁石Mとの固定箇所では、同図に示した3箇所の重なり箇所a,b,cで磁石Mと立上り部11、又は、樹脂部材16と磁石Mと立上り部11とが接着剤で接合されているために、磁石Mが立上り部11に強固に接合された状態になり、磁石Mが立上り部11から剥がれてしまうという事態が容易には起こり得ないという利点がある。また、図4又は図5に示した固定構造によっても磁石Mが立上り部11から剥がれてしまうという事態が容易には起こり得ない
さらに、磁石Mにネオジム磁石を採用すると、ネオジム磁石が機械的に壊れやすいという特性を持つために、ドアとの衝突によって磁石Mが破損するということも懸念される。この点は、磁石Mの表面をめっき層などの保護層で被覆してその機械的強度を高めたり、支持体10の立上り部11に上記したような弾性変形作用を発揮させることによって改善することが可能である。
本考案において採用し得る磁石Mは、上記したネオジム磁石に限定されることはなく、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石といった他の種類の磁石であってもよい。また、ドアの磁性面は、ドアが磁性を持つ鉄などの金属製のものであればそのドア自体の表面が相当し、ドアが木製などの非磁性体で作られているものでは、そのドアの表面に貼り付けられた金属製の磁性プレートなどが相当する。
本考案の実施形態に係るドアストッパー100は、ホテル客室のドアのように、室内清掃中に開け放たれたままにされるドアのドアストッパーとして特に好適に採用することができ、その際に、既設の戸当たり200が設置されている箇所では、その戸当たり200を利用することによって、新たに取付けボルトなどを設置することなく据え付けることができるという利点がある。
D ドア
F 床面
H ヒンジ
M 磁石
1 皿頭ねじ
2 貫通口
3 凹入部
4 皿頭ねじの頭部
5 ねじ孔
6 ボルト挿通孔
7 ナット
10 支持体
11 立上り部
12 取付け部
13 取付け孔
14 開口
16樹脂部材
19 傾斜部
30 ナット体(支柱)
31 ねじ孔
32 緩衝体
40 アンカーボルト(取付けボルト)
100 ドアストッパー
200 戸当たり
a 磁石の裏面外周部と開口の外周縁部に重なり箇所
b 樹脂部材の片面の全体と磁石の裏面との重なり箇所
c 樹脂部材の外周端面と開口の内周面との重なり箇所
d 磁石の外周面と開口の内周面との重なり箇所
F 床面
H ヒンジ
M 磁石
1 皿頭ねじ
2 貫通口
3 凹入部
4 皿頭ねじの頭部
5 ねじ孔
6 ボルト挿通孔
7 ナット
10 支持体
11 立上り部
12 取付け部
13 取付け孔
14 開口
16樹脂部材
19 傾斜部
30 ナット体(支柱)
31 ねじ孔
32 緩衝体
40 アンカーボルト(取付けボルト)
100 ドアストッパー
200 戸当たり
a 磁石の裏面外周部と開口の外周縁部に重なり箇所
b 樹脂部材の片面の全体と磁石の裏面との重なり箇所
c 樹脂部材の外周端面と開口の内周面との重なり箇所
d 磁石の外周面と開口の内周面との重なり箇所
Claims (7)
- ヒンジを中心として開閉動されるドアの開き位置を保持させることに用いられるドアストッパーであって、
立上り部とこの立上り部の下端に連設されて床面に据え付けられる取付け部とを有する側面視L字状の弾性を備えた板金製支持体の上記立上り部に、上記ドアの磁性面に吸着可能な磁石が固定されていると共に、上記取付け部に取付け孔が設けられていることを特徴とするドアストッパー。 - 上記立上り部と上記磁石との固定箇所において、磁石の裏面外周部が立上り部に設けられた開口の外周縁部に重なり合い、上記開口に嵌め込まれた樹脂部材の片面の全体が上記磁石の裏面に重なり合い、かつ、この樹脂部材の外周端面が上記開口の内周面に重なり合い、上記磁石の裏面外周部と立上り部の開口の外周縁部との重なり箇所、上記樹脂部材の片面の全体と上記磁石の裏面との重なり箇所、及び、上記樹脂部材の外周端面と上記開口の内周面との重なり箇所、との3箇所が接着剤で接合されていると共に、上記磁石がネオジム磁石でなる請求項1に記載したドアストッパー。
- 上記立上り部と上記磁石との固定箇所において、磁石の表面が立上り部の表面に対して面一になるようにその磁石が立上り部に設けられた開口に嵌め込まれ、かつ、その磁石の外周面と上記開口の内周面との重なり箇所が接着剤で接合されていると共に、上記支持体の立上り部が上記固定箇所よりも下部位置で折り曲げられていることによってその立上り部に上記取付け部の前方に迫り出す傾斜部が具備されている請求項1に記載したドアストッパー。
- 上記立上り部と上記磁石との固定箇所において、上記磁石がその貫通孔に挿通された皿頭ねじを利用して上記立上り部にねじ止めされ、かつ、上記皿頭ねじの頭部の全体が、上記貫通孔に具備された凹入部に収容されている請求項1に記載したドアストッパー。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載したドアストッパーにおける支持体の取付け部に開設されている取付け孔に、床面から突出された取付けボルトが挿通され、その取付けボルトにねじ込まれたナット体と上記床面とによって上記取付け部が挟持固定されていることを特徴とするドアストッパーの据付構造。
- 上記取付けボルトが床部に打ち込まれたアンカーボルトであり、上記ナット体は、上記アンカーボルトにねじ合わされたねじ孔を有する支柱にドアとの衝撃を和らげる緩衝体が設けられてなる戸当たりに備わっている上記支柱である請求項5に記載したドアストッパーの据付構造。
- 床部に打ち込まれたアンカーボルトに、ドアとの衝撃を和らげる緩衝体が設けられた円柱状の支柱のねじ孔がねじ合わされてなる戸当たりに備わっている上記支柱に、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載したドアストッパーにおける支持体の取付け部に開設されている取付け孔が嵌合されていることによって、上記ドアストッパーが、上記支柱に回動自在に保持されていることを特徴とするドアストッパーの据付構造。
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---|---|---|---|
JP2016004258U JP3207462U (ja) | 2016-08-31 | 2016-08-31 | ドアストッパー及びその据付構造 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2016
- 2016-08-31 JP JP2016004258U patent/JP3207462U/ja active Active
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