JP3207292U - 掛止具 - Google Patents

掛止具 Download PDF

Info

Publication number
JP3207292U
JP3207292U JP2016004108U JP2016004108U JP3207292U JP 3207292 U JP3207292 U JP 3207292U JP 2016004108 U JP2016004108 U JP 2016004108U JP 2016004108 U JP2016004108 U JP 2016004108U JP 3207292 U JP3207292 U JP 3207292U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch
groove
adhesive layer
back surface
adherend
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016004108U
Other languages
English (en)
Inventor
高橋 由紀子
由紀子 高橋
Original Assignee
大一鋼業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大一鋼業株式会社 filed Critical 大一鋼業株式会社
Priority to JP2016004108U priority Critical patent/JP3207292U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3207292U publication Critical patent/JP3207292U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】被着体から除去後の被着体の外観低下を防止するとともに、被着体への取り付け後の見栄えの低下を回避できる掛止具を提供する。【解決手段】掛止具1は、被掛止物掛止用のフックを設けた掛止具本体3と、掛止具本体の裏面3aに設けたホットメルト接着剤層と、を備え、溶融した接着剤層が掛止具本体の押圧により壁や柱などの被着体に接着して取り付けられる。掛止具本体の裏面3aには、溶融し接着剤層の一部が押圧により流入し押し込まれて掛止具本体側の接着強度を被着体側の接着強度より高める略Z字形の接着剤流入溝5を設けてある。【選択図】図3

Description

本考案は掛止具に係り、詳しくは、壁面、柱、天井などの被着体に接着により取り付けて、額ぶちやカレンダーなどの被掛止物を掛脱可能に掛け止める掛止具に関する。
従来より、壁面,柱,天井などの被着体に接着により取り付けて、額ぶちやカレンダーなどの被掛止物を掛脱可能に掛け止める掛止具が提供されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の掛止具を図11,図12,図13に示す。
図11,図12において、掛止具10は、表側に被掛止物掛止用のフック11を設けた縦長矩形状の樹脂板からなる掛止具本体12と、この掛止具本体12の垂直で平滑な裏面12aに設けたホットメルト接着剤層13と、を備える。
フック11は、幅狭で縦長のステンレス鋼板の曲げ加工体からなり、その上端部に下向き鉤形の嵌合部11aを有し、この嵌合部11aを掛止具本体12の上端部中央に上側から嵌合することで掛止具本体12に固定されており、額ぶちやカレンダーなどの被掛止物(図示省略)が掛脱可能に掛止される。
ホットメルト接着剤層13は、ポリアミド系,ポリエステル系,合成ゴム系,ポリオレフィン系のEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)などからなる接着剤を、120゜C〜160゜Cで溶融し、掛止具本体12の裏面12aに専用の塗布機等により円盤状に塗布して、裏面12aに接着した状態で設けられる。
前記構成の掛止具10は、ホットメルト接着剤層13をライターの火焔などの炙りで溶融して、図13に示すように、掛止具本体12を壁や柱などの被着体14の表面14aに押圧し、固化したホットメルト接着剤層13の接着力により接着して取り付けられる。これにより、フック11で額ぶちやカレンダーなどの被掛止物を掛脱可能に支持したり吊持することが可能となる。
被着体14に取り付けられた掛止具10の除去は、例えば、一方の手で幅広のマイナスドライバーやへらなどの工具を被着体14と掛止具本体12との間に差し込んでこじるとともに、他方の手で掛止具本体12を被着体14から引き離すことで、ホットメルト接着剤層13を被着体14の表面14aから剥すことによりなされる。
ここで、掛止具本体12の裏面12aに対するホットメルト接着剤層13の接着強度(以下の説明では、第1接着強度という)は、ホットメルト接着剤層13の接着力と、ホットメルト接着剤層13と裏面12aとの接触面積(以下の説明では、第1接触面積という)と、の積(以下の説明では、第1の積という)およびホットメルト接着剤層13に対する裏面12aの接着性(以下の説明では、第1の接着性という)により決定され、被着体14の表面14aに対するホットメルト接着剤層13の接着強度(以下の説明では、第2接着強度という)は、ホットメルト接着剤層13の接着力と、ホットメルト接着剤層13と表面14aとの接触面積(以下の説明では、第2接触面積という)と、の積(以下の説明では、第2の積という)およびホットメルト接着剤層13に対する表面14aの接着性(以下の説明では、第2の接着性という)により決定される。
ところで、壁や柱などの被着体14の表面14aは、一般に、粗面であるから第2接触面積と第2の積が大きい。そのため、前記特許文献1に記載の掛止具10では、図11に示すように、裏面12aに粗し面fを設けることで、第1接触面積と第1の積を大きくしている。ところが、第1の接着性よりも第2の接着性が優れている場合が多いので、第1接着強度よりも第2接着強度が高くなる。そのため、掛止具10の除去時にホットメルト接着剤層13の一部が掛止具本体12の裏面12aから剥がれて被着体14の表面に残存したり、幅広のマイナスドライバーやへらなどの工具により被着体14の表面14aが損傷することとなり、掛止具10除去後の被着体14の外観を低下させる問題がある。
他方、被着体14への掛止具10の取り付けに際して、ホットメルト接着剤層13の溶融が過剰になる傾向を有しており、溶融が過剰になると流動しやすくなって、掛止具本体12の接着時にホットメルト接着剤層13が外部にはみ出して固化し、掛止具10の取り付け後の見栄えを低下させるといった問題も生じる。
実用新案登録3072000号
本考案は、上記の実情に鑑みてなされたもので、第1接着強度を高めることにより、被着体から除去後の被着体の外観低下を防止する。また、被着体への取り付け後の見栄えの低下を回避できる掛止具の提供を目的としている。
前記目的を達成するために、本考案に係る掛止具は、被掛止物掛止用のフックを設けた掛止具本体と、この掛止具本体の裏面に設けたホットメルト接着剤層と、を備え、溶融したホットメルト接着剤層が掛止具本体の押圧により被着体に接着して取り付けられる掛止具において、
前記掛止具本体の裏面には、溶融したホットメルト接着剤層の一部が前記押圧により流入する接着剤流入溝が設けられ、前記接着剤流入溝は、前記掛止具本体の裏面の中央部を中心とした仮想円周の直径と、仮想円周の弦と、の少なくともいずれか一方に設けた直溝と、この直溝の両端部に連通して前記仮想円周の少なくとも一部に設けた曲溝と、の少なくともいずれか一方を備えてなることを特徴としている。
前記構成の掛止具によれば、ホットメルト接着剤層をライターの火焔などの炙りにより溶融して、掛止具本体を壁や柱などの被着体の表面に押圧すると、ホットメルト接着剤層の一部は接着剤流入溝に流入し押し込まれて固化する。その結果、接着剤流入溝の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなる。そのため、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具除去後にホットメルト接着剤層が被着体に残存しなくなるとともに、被着体からの掛止具の除去は、工具に頼らず掛止具本体の外周縁部に指先を引っ掛けて被着体から引き離す操作のみにより可能となり、被着体表面の損傷が避けられて掛止具除去後の被着体の外観低下を防止できる。
本考案に係る掛止具の接着剤流入溝は、上記仮想円周の1つの直径に設けた直溝と、この直溝の両端部に連通して前記仮想円周に設けた反時計まわりにのびる一対の円弧からなる曲溝と、を備えた略Z字形である。これによれば、構造がシンプルで成形容易な接着剤流入溝でありながら、当該接着剤流入溝の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなるので、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具除去後にホットメルト接着剤層が被着体に残存しなくなるとともに、被着体表面の損傷が避けられて掛止具除去後の被着体の外観低下を防止できる。
また、前記目的を達成するために、本考案に係る掛止具は、被掛止物掛止用のフックを設けた掛止具本体と、この掛止具本体の裏面に設けたホットメルト接着剤層と、を備え、溶融したホットメルト接着剤層が掛止具本体の押圧により被着体に接着して取り付けられる掛止具において、
前記掛止具本体の裏面には、溶融したホットメルト接着剤層の一部が前記押圧により流入する接着剤流入溝が設けられ、前記接着剤流入溝は、前記掛止具本体の裏面の中央部の仮想円周の中心から放射状にのびる奇数の半径に設けた直溝と、これら直溝の先端部に連通して前記仮想円周の全周に設けた曲溝と、の少なくともいずれか一方を備えてなることを特徴としている。
このような構成の掛止具であっても、接着剤流入溝の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなるので、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具除去後にホットメルト接着剤層が被着体に残存しなくなるとともに、被着体表面の損傷が避けられて掛止具除去後の被着体の外観低下を防止できる。
本考案に係る掛止具における接着剤流入溝の横断面形状はアンダーテーパである。これによると、接着剤流入溝には、押し込まれたホットメルト接着剤層を強固に掴むグリップ力が生じ、このグリップ力により第1接着強度がさらに高くなるので、掛止具除去後の被着体の外観低下を防止する効果を高めることができる。
本考案に係る掛止具は、掛止具本体の裏面の周縁部に、前記ホットメルト接着剤層を取り囲む環状溝が設けられている。これによれば、ライターの火焔など炙りによるホットメルト接着剤層の適正な溶け具合は、環状溝にホットメルト接着剤層が流入するのを確認することで判断できる。そのため、ホットメルト接着剤層の過剰な溶融による過剰な流動が避けられ、掛止具本体の接着時にホットメルト接着剤層が掛止具本体の外部にはみ出なくなって、掛止具取り付け後の見栄えの低下を避けることができる。
本考案に係る掛止具は、前記掛止具本体の裏面における前記仮想円周内域の前記接着剤流入溝以外の部位が粗し面からなり、この粗し面に複数の凹部を設けてある。これによると、仮想円周の内域は、粗し面で稼いだ面積と複数の凹部の面積とのトータル面積に相当して、第1接触面積と第1の積が大きくなり、第1接着強度が高くなるので、掛止具除去後の被着体の外観低下を防止する効果を高めることができる。
本考案の掛止具によれば、接着剤流入溝の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも高くなるので、ホットメルト接着剤層の被着体への残存や被着体の損傷が避けられ、掛止具除去後の被着体の外観低下を防止できる。また、環状溝へのホットメルト接着剤層の流入確認により適正な溶け具合が判断できるので、ホットメルト接着剤層のはみ出しによる掛止具取り付け後の見栄えの低下を回避できる。
本考案に係る掛止具の一実施例を示す正面図である。 図1の左側面図である。 本考案の請求項1,2に係る掛止具における接着剤流入溝の実施例を示す拡大裏面図である。 図3のA−A線に沿う拡大断面図である。 ホットメルト接着剤層を設けて示す図3相当図である。 図1の掛止具を被着体に取り付けた状態を示す左側面図である。 本考案の請求項1に係る掛止具における接着剤流入溝の変形例を拡大して示す説明図であり、図7(a)は第1変形例の説明図,図7(b)は第2変形例の説明図,図7(c)は第3変形例の説明図,図7(d)は第4変形例の説明図である。 本考案の請求項3に係る掛止具における接着剤流入溝の実施例を拡大して示す説明図であり、図8(a)は第1実施例の説明図,図8(b)は第2実施例の説明図である。 接着剤流入溝の説明拡大断面図である。 図3のB−B線に沿う拡大断面図である。 従来例を裏面側から見た斜視図である。 従来例を表面側から見た斜視図である。 従来例の掛止具を被着体に取り付けた状態の左側面図である。
以下、本考案に係る掛止具の好ましい実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本考案に係る掛止具の一実施例を示す正面図、図2は図1の左側面図、図3は本考案の請求項1,2に係る掛止具における接着剤流入溝の実施例を示す拡大裏面図、図4は図3のA−A線に沿う拡大断面図、図5はホットメルト接着剤層を設けて示す図3相当図、図6は図1の掛止具を被着体に取り付けた状態を示す左側面図である。
図1,図2に示すように、本考案に係る掛止具1は、表面に被掛止物掛止用のフック2を設けた掛止具本体3と、掛止具本体3の裏面3aに設けたホットメルト接着剤層4と、を備えている。
掛止具本体3は、四隅を面取りした正方形板状の樹脂成形体からなり、フック2は、掛止具本体3表面の幅方向中央下端部に一体成形により前方上向きに曲成して設けられ、このフック2に額ぶちやカレンダーなどの被掛止物(図示省略)が掛脱可能に掛止される。
ホットメルト接着剤層4は、ポリアミド系,ポリエステル系,合成ゴム系など種々のものを用い得るが、本実施例では、接着力の高いポリオレフィン系のEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)で構成されており、120゜C〜160゜Cで溶融する特性を有する。
図3,図4に示すように、掛止具本体3の裏面3aに接着剤流入溝5を設けてある。この接着剤流入溝5は、フック2を含む掛止具本体3の成形時に同時に設けられる。本実施例の接着剤流入溝5は、裏面3aの中央部を中心Oとした仮想円周6の一つの直径D1を溝幅中心とする直溝50と、この直溝50の両端部に連通して、仮想円周6の反時計まわりの一対の円弧弧に外接して設けた一対の曲溝51,51と、を備えた略Z字形のものであり、各曲溝51,51の弧長は、各曲溝51,51の先端を直径D1に中心角θ=120度で交差する直線C上に位置決めすることにより設定されている。
図5において二点鎖線で示すように、ホットメルト接着剤層4は、仮想円周6より僅かに径小な円盤状のもので、仮想円周6に同心、かつ、接着剤流入溝5の略全てを覆った状態で、つまり、本実施例では、接着剤流入溝5の各曲溝51,51における外周部分を残した状態で、接着剤流入溝5を跨いで掛止具本体3の裏面3aに設けられ、当該裏面3aの周縁部にホットメルト接着剤層4を取り囲む環状溝7が設けられている。
前記構成の掛止具1は、ホットメルト接着剤層4をライターの火焔などの炙りにより溶融して、図6に示すように、掛止具本体3を壁や柱などの被着体8の表面8aに押圧し、固化したホットメルト接着剤層4の接着力により接着して取り付けられる。これにより、フック2で額ぶちやカレンダーなどの被掛止物を掛脱可能に支持したり吊持することが可能となる。
ホットメルト接着剤層4を溶融して、掛止具本体3を被着体8の表面8aに押圧すると、ホットメルト接着剤層4の一部は接着剤流入溝5に流入し押し込まれて固化する。その結果、接着剤流入溝5の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなる。そのため、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具1除去後にホットメルト接着剤層4が被着体8の表面8aに残存しなくなるとともに、被着体8からの掛止具1の除去は、工具に頼らず掛止具本体3の外周縁部に指先を引っ掛けて被着体から引き離す操作のみにより可能となり、被着体8の表面8aの損傷が避けられて掛止具1の除去後の被着体8の外観低下を防止できる。
図3の実施例のように、接着剤流入溝5が略Z字形であると、構造がシンプルで成形容易な接着剤流入溝5でありながら、当該接着剤流入溝5の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなるので、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具1除去後にホットメルト接着剤層4が被着体8の表面8aに残存しなくなるとともに、被着体8の表面8aの損傷が避けられて掛止具1の除去後の被着体の外観低下を防止できる。
図7は本考案の請求項1に係る掛止具における接着剤流入溝の変形例を拡大して示す説明図であり、図7(a)は第1変形例の説明図,図7(b)は第2変形例の説明図,図7(c)は第3変形例の説明図,図7(d)は第4変形例の説明図である。なお、図3の実施例と同一部分には、同一符号を付すとともに、後述する粗し面と角形凹部の図示は省略する。
図7(a)の接着剤流入溝5は、仮想円周6の直径D1を溝幅中心とする直溝50aと、直径D1に直交する仮想円周6の直径D2を溝幅中心とする直溝50bと、各直溝50a,50bの両端部に連通して、仮想円周6の全周に外接して設けた曲溝51と、を備えたものである。
図7(b)の接着剤流入溝5は、仮想円周6の直径D1を溝幅中心とする直溝50と、この直溝50を挟んで互いに平行する仮想円周6の一対の弦ch,chを溝幅中心とする一対の直溝50c,50cと、を備えたものである。
図7(c)の接着剤流入溝5は、仮想円周6の中心Oを挟んで互いに平行する仮想円周6の一対の弦ch,chを溝幅中心とする一対の直溝50cと、各直溝50cの両端部に連通して、仮想円周6の全周に外接して設けた曲溝51と、を備えたものである。
図7(d)の接着剤流入溝5は、仮想円周6の三つの弦ch1,ch2,ch3を溝幅中心として三角形を形成する三つの直溝50dと、各直溝50dの三つの交点(三角形の三つの頂点)に連通して、仮想円周6の全周に外接して設けた曲溝51と、を備えたものである。
図7(a)〜図7(d)で説明した接着剤流入溝5を設けた掛止具1であっても、接着剤流入溝5の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなるので、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具1除去後にホットメルト接着剤層4が被着体8の表面8aに残存しなくなるとともに、被着体8からの掛止具1の除去は、工具に頼らず掛止具本体3の外周縁部に指先を引っ掛けて被着体8から引き離す操作のみにより可能となり、被着体8の表面8aの損傷が避けられて掛止具1の除去後の被着体の外観低下を防止できる。
図8は本考案の請求項3に係る掛止具における接着剤流入溝の実施例を拡大して示す説明図であり、図8(a)は第1実施例の説明図,図8(b)は第2実施例の説明図である。なお、図3の実施例と同一部分には、同一符号を付すとともに、後述する粗し面と角形凹部の図示は省略する。
図8(a)の接着剤流入溝5は、仮想円周6の中心Oから互いに等しい中心角θ(120度)で放射状にのびる三つの半径R1,R2,R3を溝幅中心とする三つの直溝50と、これら三つの直溝50の先端部に連通して仮想円周6の全周に外接して設けた曲溝51と、を備えたものである。
図8(b)の接着剤流入溝5は、仮想円周6の中心Oから互いに等しい中心角θ(72度)で放射状にのびる五つの半径R1〜R5を溝幅中心とする五つの直溝50を備えたものである。
図8(a),図8(b)で説明した接着剤流入溝5を備える掛止具1であっても、接着剤流入溝5の面積に相当して第1接触面積と第1の積が第2接触面積と第2の積よりも著しく大きくなり、第1接着強度が第2接着強度よりも大幅に高くなるので、たとえ、第1の接着性が第2の接着性より悪くとも、掛止具1除去後にホットメルト接着剤層4が被着体8の表面8aに残存しなくなるとともに、被着体8の表面8aの損傷が避けられて掛止具1の除去後の被着体8の外観低下を防止できる。
前記各接着剤流入溝5の横断面形状は、図9に示すように、溝口5aから溝底5bにかけて溝口5aの幅よりも溝底5bの幅が1.5度の傾斜角αで漸次大きくなるアンダーテーパになっている。このような横断面形状の接着剤流入溝5には、押し込まれたホットメルト接着剤層4を強固に掴むグリップ力が生じ、このグリップ力により第1接着強度がさらに高くなるので、掛止具1除去後の被着体8表面8aの外観低下を防止する効果を高めることができる。
本考案に係る掛止具1は、図3,図4,図5,図7(a)〜(d)および図8(a),(b)に示すように、掛止具本体3の裏面3aの周縁部に、ホットメルト接着剤層4を取り囲む環状溝7が設けられている。これによれば、ライターの火焔など炙りによるホットメルト接着剤層4の適正な溶け具合は、環状溝7にホットメルト接着剤層4が流入するのを確認することで判断できる。そのため、ホットメルト接着剤層4の過剰な溶融による過剰な流動が避けられ、掛止具本体3の接着時にホットメルト接着剤層4が掛止具本体3の外部にはみ出なくなって、掛止具1取り付け後の見栄えの低下を避けることができる。
図10は図3のB−B線に沿う拡大断面図である。図3,図4、図5および図10に示すように、掛止具1は、掛止具本体3の裏面3aにおける仮想円周6の内域60の接着剤流入溝5以外の部位が粗し面fからなり、この粗し面fに複数の角形凹部60aを設けてある。これによると、仮想円周6の内域60は、粗し面fで稼いだ面積と複数の凹部60aの面積とのトータル面積に相当して、第1接触面積と第1の積が大きくなり、第1接着強度が高くなるので、掛止具1除去後の被着体8の外観低下を防止する効果を高めることができる。
本考案に係る掛止具1は、前記実施例のみに限定されるものではなく、その趣旨および技術思想を逸脱しない範囲であれば、構造変形が可能である。例えば、本考案の請求項1に係る掛止具1における接着剤流入溝5は、仮想円周の全周に外接して設けた溝幅の大きい曲溝のみを備えたものでもよい。また、本考案の請求項3に係る掛止具1における接着剤流入溝5は、仮想円周の中心から互いに等しい中心角で放射状にのびる五つの半径溝幅中心とする五つの直溝のみを備えたものでもよい。
本考案の掛止具は、壁面、柱、天井などの被着体に接着により取り付けて、額ぶちやカレンダーなどの被掛止物を掛脱可能に支持したり吊持するのに有用である。
1 掛止具
2 フック
3 掛止具本体
3a 掛止具本体の裏面
4 ホットメルト接着剤層
5 接着剤流入溝
50,50a〜50d 直溝
51 曲溝
6 仮想円周
60 仮想円周の内域
60a 角形凹部(凹部)
O 仮想円周の中心
D1,D2 仮想円周の直径
ch,ch1〜ch3 仮想円周の弦
R1〜R5 仮想円周の半径
f 粗し面
7 環状溝
8 被着体

Claims (6)

  1. 被掛止物掛止用のフックを設けた掛止具本体と、この掛止具本体の裏面に設けたホットメルト接着剤層と、を備え、溶融したホットメルト接着剤層が掛止具本体の押圧により被着体に接着して取り付けられる掛止具において、
    前記掛止具本体の裏面には、溶融したホットメルト接着剤層の一部が前記押圧により流入する接着剤流入溝が設けられ、前記接着剤流入溝は、前記掛止具本体の裏面の中央部を中心とした仮想円周の直径と、仮想円周の弦と、の少なくともいずれか一方に設けた直溝と、この直溝の両端部に連通して前記仮想円周の少なくとも一部に設けた曲溝と、の少なくともいずれか一方を備えてなることを特徴とする掛止具。
  2. 請求項1に記載した掛止具において、
    前記接着剤流入溝は、上記仮想円周の1つの直径に設けた直溝と、この直溝の両端部に連通して前記仮想円周に設けた反時計まわりにのびる一対の円弧からなる曲溝と、を備えた略Z字形である掛止具。
  3. 被掛止物掛止用のフックを設けた掛止具本体と、この掛止具本体の裏面に設けたホットメルト接着剤層と、を備え、溶融したホットメルト接着剤層が掛止具本体の押圧により被着体に接着して取り付けられる掛止具において、
    前記掛止具本体の裏面には、溶融したホットメルト接着剤層の一部が前記押圧により流入する接着剤流入溝が設けられ、前記接着剤流入溝は、前記掛止具本体の裏面の中央部の仮想円周の中心から放射状にのびる奇数の半径に設けた直溝と、これら直溝の先端部に連通して前記仮想円周の全周に設けた曲溝と、の少なくともいずれか一方を備えてなることを特徴とする掛止具。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載した掛止具において、
    前記接着剤流入溝の横断面形状はアンダーテーパである掛止具。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載した掛止具において、
    前記掛止具本体の裏面の周縁部に、前記ホットメルト接着剤層を取り囲む環状溝を設けてなる掛止具。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載した掛止具において、
    前記掛止具本体の裏面における前記仮想円周内域の前記接着剤流入溝以外の部位が粗し面からなり、この粗し面に複数の凹部を設けてなる掛止具。
JP2016004108U 2016-08-24 2016-08-24 掛止具 Active JP3207292U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016004108U JP3207292U (ja) 2016-08-24 2016-08-24 掛止具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016004108U JP3207292U (ja) 2016-08-24 2016-08-24 掛止具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3207292U true JP3207292U (ja) 2016-11-04

Family

ID=57217032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016004108U Active JP3207292U (ja) 2016-08-24 2016-08-24 掛止具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3207292U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090243370A1 (en) Wheel weight
JP3207292U (ja) 掛止具
JP2000176818A (ja) 研磨布紙の固定具
JP2014076721A (ja) 車両用装飾部品
USD526660S1 (en) Icon for a job submission software application for a document-jobs system user interface
JP4358607B2 (ja) 保持具
JP3171631U (ja) 掛止具
JP2002307315A (ja) 研磨布紙の固定具
JP3084628U (ja) 支持具付き溶接裏当材
JP2000045658A (ja) ロールブラインドのスクリーン取付構造
JPH03139401A (ja) ホイール用バランスウェイトおよびバランスウェイトを備えた自動車用ホイール
JP3194035U (ja) 壁面用面ファスナー
JP2004306741A (ja) 車両用内装材
JP2011156012A (ja) フック部材
JP6387483B1 (ja) テープ保持部材とそれを用いたテープカッター
JP2006507170A5 (ja)
JPH0410094Y2 (ja)
JP5487168B2 (ja) めっき補助具及びこれを用いためっき方法
JP2018053687A (ja) 無機質板の固定方法およびその固定方法に用いられる固定部材、ならびにその固定方法によって得られる構造物
JP2001262083A (ja) モール材用マスキングテープ
CN212897356U (zh) 一种钢管束装配式建筑外挂墙板
JPH09235875A (ja) 型 枠
JPS5924019B2 (ja) モ−ル
JP3189752U (ja) スライドファスナーの引手
JP3615570B2 (ja) 自動車内装部品の着脱自在取着用ファスナー

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3207292

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250