JP3207211B2 - 半導体レーザの光周波数偏移量の測定,制御装置 - Google Patents

半導体レーザの光周波数偏移量の測定,制御装置

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JP3207211B2
JP3207211B2 JP04971291A JP4971291A JP3207211B2 JP 3207211 B2 JP3207211 B2 JP 3207211B2 JP 04971291 A JP04971291 A JP 04971291A JP 4971291 A JP4971291 A JP 4971291A JP 3207211 B2 JP3207211 B2 JP 3207211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザの光周波数変調
を用いる通信、計測等において、入力した変調信号に基
づいて周波数もしくは位相変調されたレーザ光の光周波
数偏移量の測定、制御を行う半導体レーザの光周波数偏
移量測定、制御装置に関する。
【0002】近年、半導体レーザに対し直接光周波数変
調を用いることによって通信、計測等が行われるように
なってきた。例えば通信においてはレーザ光に直接光周
波数変調を加えることにより、伝送路へ送出する光デー
タとするという光通信システムが実用化されつつある。
その一方式として、コヒーレント光を用いたFSK(Fr
equency Shift Keying) 方式によるコヒーレント光通信
システムが挙げられる。このFSK方式では、送信すべ
きデータの2論理値(“1”,“0”)に対応して、半
導体レーザからの出力光の周波数を第1光周波数f1
第2光周波数f 2 に変化させるようなデータ変調(FM
変調)を行う。
【0003】この場合、半導体レーザ自身のバイアス経
年変化あるいはこれを含んだ光モジュールの経年劣化等
により、FM変調効率(半導体レーザの単位電流あたり
の光周波数可変量)が変化する。そうすると、半導体レ
ーザを同一駆動電流で変調したとしても、変調指数、す
なわち中心周波数F0 に対する第1及び第2光周波数f
1 ,f2 の周波数偏移量が初期に設定した一定値からず
れてくる。このズレは光通信システムのおける受信系に
おいて、その受信感度を著しく劣化させてしまうことに
なる。
【0004】本発明は上記のズレを生じさせない、半導
体レーザの光周波数偏移量の測定、制御装置について述
べるものである。なお、本発明はコヒーレント光を用い
た光計測システム等にも応用できるものである。
【0005】
【従来の技術】半導体レーザに対し直接光周波数変調を
行うという技術はきわめて最近現れたものであり、光周
波数偏移量の測定、制御の概念ななく、従来技術として
確立したものは未だ知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は簡単な構成で
小型化できしかも安価に実現できる半導体レーザの光周
波数偏移量の測定、制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1図は、本発明の原理
構成を示すブロック図である。同図において、10は半
導体レーザであり、高速の変調信号の“1”,“0”に
対応して光周波数を第1周波数f1 、第2周波数f2
変化させられた(FSK変調のかけられた)出力光H0
を出力する。
【0008】本発明に係る半導体レーザの光周波数偏移
量の測定,制御装置は、半導体レーザ10からFSK変
調のかかった出力光H0 を受けて動作するもので、図示
するとおり、光干渉器20と、受光器30と、動作点設
定手段40と、光周波数偏移量検出手段50とからな
る。
【0009】光干渉器20は、半導体レーザ10からの
出力光H0 を受け、光周波数弁別特性に従った干渉光H
i を出力する。受光器30は、干渉光Hi を受けてその
光強度を電気信号ELに変換する。
【0010】動作点設定手段40は、電気信号ELを受
信し、光干渉器20の動作点が、前記光周波数弁別特性
の最大値と最小値の中央値に対応する光周波数に一致す
るように動作点を設定する。
【0011】光周波数偏移量検出手段50は、動作点設
定手段40によって設定された動作点を低周波信号で変
動して得られる上記干渉光Hi の平均光出力強度の低周
波信号成分を、電気信号ELを上記低周波信号で同期検
波することにより抽出し、その抽出結果に基づき光周波
数偏移量を検出する。
【0012】
【作用】本発明に係る半導体レーザの光周波数偏移量の
測定,制御装置の動作原理は、i)光干渉器20におけ
る光周波数弁別特性の中央値に対応する光周波数に、該
光干渉器20の動作点を安定化させること、ii)その安
定化された動作点のもとで、予め低周波変調されて光干
渉器20から出力される干渉光Hi の平均光出力強度の
低周波信号成分を受光器30より出力される電気信号か
ら低周波信号で同期検波することにより抽出し、得られ
た同期検波出力信号から光周波数偏移量を検出するこ
と、の2点に大別される。
【0013】上記i)およびii)の各操作は主として動
作点設定手段40および光周波数偏移量検出手段50が
各々行う。これについてさらに詳しく述べる。初めに、
動作点の設定について説明する。
【0014】図2(a) は、光干渉器20の光周波数弁別
特性を示すグラフである。本グラフの横軸は光周波数す
なわち光干渉器の動作周波数を示し、縦軸は光干渉器2
0からの干渉光Hi の光強度Pを示す。なお、干渉光H
i は2つあり光干渉器20からの相補的な関係にある干
渉光Hi1,Hi2である。図2(a) において実線が干渉光
i1の、また鎖線が相補的な干渉光Hi2の光周波数弁別
特性曲線である。光干渉器20としては、ファブリ・ペ
ロー干渉器、マイケルソンあるいはマッハツェンダー干
渉器等が良く知られているが、本発明ではいずれの干渉
器を用いても良い。本グラフはマッハツェンダー干渉器
を用いたときの例を示すが、このような形の光周波数弁
別特性が観測される。
【0015】一般に、マッハツェンダー干渉器を用いた
場合光周波数弁別特性は光周波数の変化に対し正弦波状
に変化する光強度を示すが、そのうちの一部を取り出し
たのが本グラフである。図示するとおり、光強度は極大
値MAXと極小値MINをとる。極大値MAXを生じさ
せる光周波数はfmax 、極小値MINを生じさせる光周
波数はfmin である。本発明では動作点(第1光周波数
1 と第2光周波数f 2 の中間の光周波数f0 )がこれ
らの極値間の中央値MED(周波数fmed)と常に一致す
るようにする。
【0016】上記の2つの干渉光Hi1及びHi2は互いに
相補的な干渉光であるから、これらを各々受光しその出
力を加算すると、図2(a)の一点鎖線の如く平坦な出
力となる。この平坦な出力値は半導体レーザ10の光出
力に比例する。また、上記2つの相補的な干渉光Hi1
びHi2を各々受光しその出力を減算すると、図2(b)
の実線の如く、振幅が2倍となり、しかも中央値MED
すなわち動作点のところで零点とクロスする。従って、
この減算された信号が常に平均的に零になるように、半
導体レーザ10あるいは光干渉器20のバイアスあるい
は温度を制御すれば、動作点を光周波数弁別特性の中央
値MEDに一致させることができる。
【0017】次に、光周波数偏移量の検出について説明
する。ここでは、説明を簡単にするために、半導体レー
ザ10からの出力光H0 にはマーク率1/2 の理想的なF
SK変調がかけられているものとする。マーク率とは、
変調信号の“1”と“0”の発生する比率のことであ
り、“1”と“0”とが等確率で発生すればマーク率は
1/2 、“1”と“0”の比が1:3であればマーク率は
1/4 である。理想的なFSK変調とは、光周波数のf1
とf2 の間の遷移時間が無限に小さいということであ
る。
【0018】上記のように、動作点を光周波数弁別特性
の中央値MEDに安定させる。この状態を図3(a) に示
す。便宜上、光周波数偏移量ΔfをΔf=FSR/2と
した。FSRとはフリースペクトラルレンジで光周波数
弁別特性の隣り合う極大値(極小値)間の光周波数差で
ある。動作点を中央値MEDに安定させておいて、低周
波周波信号Sで変動させる。図3(b) に示すように、動
作点が右方へ移動すれば、光周波数f1 ,f2 各々も右
方へ移動し、光周波数f1 での光出力P1 は上昇し、光
周波数f2 での光出力P2 は下降する。また図3(c) に
示すように、動作点が左方へ移動すれば光周波数f1
2 各々も左方へ移動し、光周波数f1 での光出力P1
は上昇し、光周波数f2 での光出力P2 は下降する。こ
の光出力P1 ,P2 の変動は、光干渉器20からの平均
光出力強度の変動として観測される。このように、2つ
の光周波数f1 ,f2 の差(f1 −f2 )である光周波
数偏移量Δfの大きさにより、光干渉器20からの平均
光出力の強度の変動の位相、振幅に変化が起こる。以
下、詳述する。
【0019】図4(a) は、光周波数偏移量Δfの値が光
干渉器20のFSR/2よりも小さい場合である。同図
において、動作点を低周波信号Sで変動させると、動作
点が右方へ移動するに従い光周波数f1 ,f2 が右方へ
移動し、その右方移動に応じて光出力は各々上昇し、動
作点が左方へ移動するに従い光周波数f1 ,f2 が左方
へ移動し、その左方移動に応じて光出力は各々下降す
る。従って、平均光出力強度の変動は図の右方に示す通
りである。
【0020】図4(b) は、光周波数偏移量Δfの値が光
干渉器20のFSR/2と一致する、すなわちΔf=F
SR/2の場合である。このとき、図2(b) にも示した
ように光出力が集中している光周波数f1 ,f2 が互い
に相補的な動きをするため、移動に応じて出力される光
出力の増加分と減少分は等しいから、動作点を低周波信
号Sで変動させるにもかかわらず、図4(b) の右に示す
通り平均光出力強度の変動は無い。
【0021】図4(c) は、光周波数偏移量Δfの値が光
干渉器20のFSR/2よりも大きい場合である。同図
において、動作点を低周波信号Sで変動させると、動作
点が右方へ移動するに従い光周波数f1 ,f2 が右方へ
移動し、その移動に応じて出力される光出力は各々下降
する。動作点が左方へ移動するに従い光周波数f1 ,f
2 が左方へ移動し、その移動に応じて出力される光出力
は各々上昇する。従って、平均光出力強度の変動は図の
右に示す通りである。この図4(c) に示したΔf>FS
R/2の場合は、図4(a) に示したΔf<FSR/2の
場合に対し位相が反転している。
【0022】このように、光周波数偏移量Δfの大きさ
に応じて、平均光出力強度の変動の位相、振幅に変化が
生じる。従って、光干渉器20からの平均光出力強度を
受光器30で電気信号に変換し、この電気信号を低周波
信号Sで同期検波すれば光周波数偏移量Δfの大きさが
求められる。
【0023】光周波数偏移量Δfに対してこの平均光出
力強度の同期検波出力信号は一般的に図5に示すように
なる。動作点が光周波数弁別特性曲線の正負どちらかの
傾きに設定されているか同期検波の参照信号の位相によ
って、実線,鎖線のどちらかの信号が出力される。ここ
で、同期検波出力信号の零からのズレは光周波数偏移量
ΔfのFSR/2からのズレを表わし、光周波数偏移量
ΔfがFSR/2と一致する場合は同期検波出力信号は
零となる。これにより、同期検波出力信号を測定すれ
ば、光周波数偏移量Δfの値が測定される。よって、光
周波数偏移量Δfの値は測定され、また、光周波数偏移
量(変調指数)の制御も可能となる。
【0024】かくして、図1の動作点設定手段40は図
2のグラフに着目して設けられ、図1の偏移量検出手段
50は図5のグラフに着目して設けられたものである。
本発明による特徴は、干渉光Hi1の光強度を制御変数と
して用いしかも光強度の低周波成分のみを扱うことであ
る。従って、本発明に係る半導体レーザの光周波数偏移
量の測定、制御装置構成が簡単で極めて低い周波数で動
作する装置でよいということになる。
【0025】
【実施例】図6は、本発明に基づく一実施例を示すブロ
ック図である。なお、全図を通じて同様の構成要素には
同一の参照番号または記号を付して示す。
【0026】同図において、半導体レーザ10の例えば
その前方光(前方光から制御用の信号をとる場合もあ
る)は光データDh として図示しない伝送路に入射され
る。この光データDh は送信すべきデータDin
“1”,“0”に応じて光変調(f1 ,f2 )あるいは
位相変調されたものである。この送信すべきデータDin
による変調は変調回路11により行われる。また、図示
しないがこの光変調が最適な駆動条件で行われるように
半導体レーザ10に周知のバイアス部が設けられる。
【0027】本発明に係る装置は、半導体レーザ10か
らの例えば後方光からなるFSK変調のかけられた出力
光H0 を受けて動作する。光干渉器20は、半導体レー
ザ10からの出力光H0 を受けて、光周波数弁別特性に
従った互いに相補的な2つの干渉光Hi1,Hi2を出力す
る。
【0028】図7に、2つの相補的な干渉光を出力する
光干渉器の例を示す。同図において、(a)はマッハツェ
ンダー干渉器を示す図であり、Mはハーフミラー、M′
はミラーであって、2つの光路の光路長間に所定の差を
もたせて干渉させ相補的な2つの干渉光Hi1及びHi2
発生させる。これら相補的な2つの干渉光Hi1及びHi2
の光周波数弁別特性は図2(a) に示したとおりである。
【0029】図7において、(b) はファブリ・ペロー干
渉器を示す図であり、一方の干渉光Hi1は通常の透過光
であるのに対し、他方の干渉光Hi2は反射光である。フ
ァブリ・ペロー干渉器FPが出力光H0 の光軸に対し傾
斜しているのは、反射光Hi2を半導体レーザ10側に戻
さないようにするためである。同図(c) は、(b) におけ
る2つの干渉光の光周波数弁別特性を示す図である。2
つの相補的な干渉光を得る方法は他にもあるが、ここで
は示さない。
【0030】図6に戻り、これら2つの干渉光Hi1,H
i2を受けるためフォトダイオード等を用いて2つの受光
器31,36が設けられ、干渉光Hi1,Hi2の光強度は
各々電気信号EL1 ,EL2 に変換される。また、後述
の減算器41、加算器43にて電気信号EL1 ,EL2
の各々に対応する電圧信号を減算、加算するので電圧検
出抵抗32,37、これらと各々対をなす計装アンプ3
3,38が設けられる。
【0031】減算器41は、2つの受光器31,36か
らの各電気信号EL1 ,EL2 の差成分を出力する。加
算器43は、2つの受光器31,36からの各電気信号
EL1 ,EL2 の加算成分を出力する。
【0032】本実施例では動作点設定手段40は、動作
点制御回路42とAPC制御回路44とからなる。動作
点制御回路42は、減算器41から各電気信号EL1
EL2 の差成分を受信してその差成分を動作点検出信号
として用い、動作点を光周波数弁別特性の中央値MED
に常に一致させる。この動作点のシフトは、制御線L1
を介して半導体レーザ10のバイアスあるいは温度に帰
還し半導体レーザ10の発振周波数を制御して行う方法
と、これとは別に制御線L1 を介して光干渉器20のバ
イアスあるいは温度に帰還し光干渉器20の干渉特性を
制御して行う方法がある。また、これらの両方法が用い
られても良い。なお、温度に帰還して制御を行う場合に
は周知のペルチェ素子が用いられる。上記の2つの干渉
光Hi1,Hi2は各々相補的な干渉光であるから、これら
の差をとると図2(b) に示すように中央値MEDのとこ
ろで零点とクロスする。つまり、前記の電気信号EL1
及びEL2 を減算器41で減算した出力は中央値MED
で零点とクロスするから、電気信号EL 1 とEL2 の差
信号を動作点検出信号として用い、この差信号が常に零
になるように半導体レーザ10のバイアスあるいは温
度、または光干渉器20のバイアスあるいは温度に帰還
をかければ差信号が零となる光周波数に動作点が安定化
する。このとき、半導体レーザ10のバイアスあるいは
温度に帰還する場合には、動作点の周波数の制御がその
まま半導体レーザ10の出力H0 の発振周波数も制御す
ることになるから、動作点の安定化と同時に半導体レー
ザ10の自動周波数制御(AFC)も行うことができ
る。
【0033】APC制御回路44は、加算器43からの
各電気信号EL1 ,EL2 の加算成分を光出力検出信号
として用い、例えば比較部からなり、その第1入力には
上記光出力検出信号を受信し、その第2の入力には予め
定めた設定電圧V1 を受信し、この設定電圧V1 に対し
ての光出力検出信号の変動分を検出し、これらの間の誤
差分が常に零になるように制御線L2 を介して半導体レ
ーザ10のバイアスに帰還する。上記の2つの干渉光H
i1及びHi2は互いに相対的な干渉光であるから、これら
を加え合わせると、図2(a) の一点鎖線の如く平坦な出
力となる。この平坦な出力は半導体レーザ10の光出力
に比例する。つまり、前期の電気信号EL1 及び電気信
号EL2 を加算器43で加算した出力は平坦な信号とな
り、この平坦な信号に対応させて電圧V1 を設定し、平
坦な信号のレベルが常に一定のレベルになるように半導
体レーザ10に帰還をかければ自動光出力制御(AP
C)が実現される。
【0034】光周波数変移量検出手段50は、低周波発
振器51、同期検波回路52、光周波数偏移量安定化回
路53及び、アンプ54からなる。低周波発振器51
は、光周波数弁別特性における動作点の発振周波数を変
化させるため、制御線L3 を介して半導体レーザ10の
発動周波数あるいは光干渉器20の干渉特性を低周波で
変化させる。低周波とはデータの伝送速度の周波数に対
して低周波という意味で、例えば 100Hzであり、動作
点設定手段40の回路の応答速度よりも早い速度の低周
波信号Sで動作点を変動させる。低周波信号Sは後述の
同期検波回路52で同期検波用信号として用いられるの
もので、この同期検波用信号を、半導体レーザ10のバ
イアスであるいは温度に重畳することにより、または光
干渉器20のバイアスあるいは温度に重畳することによ
り、動作点の発振周波数を変化させる。
【0035】図8は、低周波発振器51による動作を説
明するための波形図である。ただし低周波発振器51の
発振出力を半導体レーザ10の駆動電流に重畳した場合
を例にとり説明する。駆動電流を2値に変化させること
により、半導体レーザ10の出力光H0 が有する光周波
数は、中心周波数f0 を中心として第1光周波数f1
び第2光周波数f2 のように変化する。この状態で、低
周波発振器51の発振出力を重畳すると、この発振出力
の周波数fs をもって図示するごとく波状にうねりを伴
う。このようにして低周波成分を含ませた電気信号EL
は、同期検波回路52にて低周波発振出力により同期検
波される。
【0036】また、光干渉器20のバイアスを変化させ
ることは容易であり、基本的には光干渉器20の共振器
長や遅延時間差を変化させれば良い。具体的には、
光弾圧性効果を利用して変化させる、 電気光学的効
果を利用して変化させる、 機械的外力を加えて変化
させる、 熱光学効果を利用して変化させる、等の方
法が良く知られている。
【0037】図6に戻り、同期検波回路52は、減算器
41からの各電気信号EL1 ,EL 2 の差成分信号と低
周波発振器51からの同期検波用変調信号とを入力とし
て、該差成分信号に対し同期検波を行い該同期検波用変
調信号に同期した信号成分を抽出する。この同期検波に
より抽出された信号成分が光周波数偏移量検出信号であ
り、光周波数偏移量測定が行われる。以下、同期検波回
路52での光周波数偏移量Δfの測定について説明す
る。
【0038】上記のようにFSK変調された光信号の動
作点を干渉器20の光周波数弁別特性の中央MEDに安
定させ、その動作点のもとで、同期検波用変調信号の低
周波信号Sで変動させると、図4に示したように光周波
数偏移量Δfの大きさに応じて平均光出力強度の変動の
位相、振幅に変化が起こる。従って、干渉器20からの
平均光出力強度を受光器30で電気信号に変換し、この
電気信号を低周波信号Sで同期検波すれば光周波数偏移
量Δfの大きさが求められる。
【0039】光周波数偏移量Δfに対しての平均光出力
強度の同期検波出力信号は図5に示すようになり、同図
において同期検波出力信号の零からのズレは光周波数変
移量ΔfのFSR/2からのズレを表わし、光周波数偏
移量ΔfがFSR/2と一致する場合は同期検波出力信
号は零となる。これにより、同期検波出力信号を測定す
れば光周波数偏移量Δfの値が測定される。
【0040】光周波数偏移量安定回路53は、例えば比
較部からなり、その第1入力には同期検波回路52で求
められた光周波数偏移量Δfの検出信号を受信し、その
第2入力には予め定められた設定電圧V2 を受信しこれ
らの間の誤差分が0になるように変調回路11に帰還
し、常に光周波数偏移量Δf(変調指数)を一定に保
つ。設定電圧V2 に対応する光周波数偏移量Δfが一定
値に保持すべき光周波数偏移量Δfということになり、
光周波数偏移量(変調指数)安定化の制御が可能とな
る。
【0041】同期検波回路52への入力としては、電気
信号EL1 とEL2 の差信号を用いる。この差信号は、
図5の実線のカーブに対し点線のカーブを極性反転して
加えることと等価であり、つまり傾斜の鋭い特性の信号
をもって光周波数偏移量を制御できることになる。これ
は光周波数偏移量制御におけるS/N比を著しく増大さ
せたことになる。
【0042】アンプ54は、同期検波用変調信号を低周
波発振器51から制御線L3 を介して半導体レーザ10
のバイアスに重畳する場合に、光周波数偏移量検出信号
を光周波数偏移量安定化回路53から同期検波用変調信
号の変調振幅に帰還して、該変調信号による光FM変調
の光周波数偏移量を一定に保ち、半導体レーザ10の光
源部分の変調効率に光周波数偏移量検出手段50が影響
を受けないようにするため設けられている。
【0043】つまり、半導体レーザ10自身のバイアス
経年変化等により、FM変調効率(バイアス電流の単位
電流あたりの光周波数可変量)が小さくなると、最悪の
場合、低周波信号Sが重畳されなくなることがある。そ
のため動作点が設定したようには変動しなくなり、同期
検波が不可能となることがある。これを解消するため、
FM変調効率が小さくなった場合には、アンプ54で同
期検波用変調信号の振幅を大きくし、FM変調効率が大
きくなりすぎた場合には、アンプ54で同期検波用変調
信号の振幅を小さくなるように、つまり常に低周波信号
Sが同程度の振幅になるようにしている。このFM変調
効率の大小は光周波数偏移量Δfの大小から判断できる
ことである。
【0044】マーク率モニタ手段60は、例えば変調回
路11内に設けられた積分器からなる。変調回路11に
より半導体レーザ10の出力光H0 の周波数を送信すべ
きデータの2論理値“1”,“0”に対応して第1光周
波数f1 または第2光周波数f2 に変化させるようなデ
ータ変調を行う場合の論理値“1”と“0”の発生する
確率をトータル演算し、光周波数偏移量検出手段50の
動作状態を制御する手段である。
【0045】図2に示したグラフは、マーク率が1/2
の場合であったが、マーク率が例えば1/4となった場
合、つまり“1”の発生する割合と“0”の発生する割
合が1:3となった場合には、図3において平均光出力
強度が右上方に移動し、そのため図5に示す光周波数偏
移量Δfに対する同期検波出力信号のグラフが変化し、
同期検波出力信号が零となるΔfの値がマーク率の大小
により変化することになる。そのため、光周波数偏移量
安定化回路53における設定電圧V2 をマーク率に応じ
て換える必要がある。マーク率モニタ手段60は変調回
路11による変調信号のマーク率を演算し、その値に基
づき設定電圧V2 を変化させて光周波数偏移量検出手段
50の動作状態を制御する。つまり、入力した変調信号
のマーク率モニタ信号を光周波数偏移量安定化回路53
に帰還し、マーク率変動の影響を与えない。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、従来より課題となっていた光周波数偏移量の測定、
制御が可能となる。さらに広帯域な受光器、電子回路を
含まない簡単な構成であるため、装置が小型化、簡略化
されしかもコストを抑えて構成することができる。ま
た、光周波数偏移量の測定、制御と同時に光源のAP
C,AFC動作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成を示すブロック図である。
【図2】マッハツェンダー光干渉器の光周波数弁別特性
を示す図であり、(a) は2つの干渉光の光周波数弁別特
性を示す図、(b) は(a) の2つの干渉光の減算結果強度
を示す図である。
【図3】マッハツェンダー光干渉器の光周波数弁別特性
を示す図であり、(a) は動作点を中央値に安定させて場
合、(b) は動作点を右に移動させた時の模式図、(c) は
動作点を左に移動させた時の模式図である。
【図4】動作点を変動させた時の平均光出力強度の変動
を示す模式図であり、(a) はΔf<FSR/2、(b) は
Δf=FSR/2、(c) はΔf>FSR/2の場合であ
る。
【図5】光周波数偏移量に対する同期検波出力信号のグ
ラフである。
【図6】本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図7】相補的な2つの干渉光を出力する光干渉器を示
す図であり、(a) はマッハツェンダー干渉器を示す図、
(b) はファブリ・ペロー干渉器を示す図、(c) は(b) に
おける2つの干渉光の光周波数弁別特性を示す図であ
る。
【図8】低周波発振器による動作を説明するための波形
図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザ 20 光干渉器 30,31,36 受光器 40 動作点設定手段 50 光周波数偏移量検出手段 60 マーク率モニタ手段 H0 出力光 Hi ,Hi1,Hi2 干渉光 EL,EL1 ,EL2 電気信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−42329(JP,A) 特開 平2−235016(JP,A) 特開 平2−275303(JP,A) 特開 平2−166425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 9/00 - 9/04 G01J 11/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した変調信号に基づいて周波数もし
    くは位相変調された光を出力する半導体レーザ(10)
    の、光周波数偏移量を測定、あるいは予め定めた一定値
    に制御する半導体レーザの光周波数偏移量の測定、制御
    装置において、 前記半導体レーザ(10)からの出力光(H0 )を受
    け、光周波数弁別特性に従った干渉光(Hi )を出力す
    る光干渉器(20)と、 前記干渉光(Hi )を受けてその光強度を電気信号(E
    L)に変換する受光器(30)と、 前記電気信号(EL)を受信し、前記光干渉器(20)
    の動作点が前記光周波数弁別特性の最大値と最小値の中
    央値に対応する光周波数に一致するように該動作点を設
    定する動作点設定手段(40)と、該動作点設定手段(40)によって設定された動作点を
    低周波信号で変動して得られる 前記干渉光(Hi )の平
    均光出力強度の低周波信号成分を前記電気信号(E
    L)を前記低周波信号で同期検波することにより抽出
    し、その抽出結果に基づき前記光周波数偏移量を検出す
    る光周波数偏移量検出手段(50)と、を備える ことを特徴とする半導体レーザの光周波数偏移
    量の測定,制御装置。
  2. 【請求項2】 前記動作点設定手段(40)が、前記
    干渉器(20)から出力される相補的な関係にある2つ
    の干渉光(Hi1,Hi2)を2つの受光器(31,36)
    で受光し、各受光器(31,36)の出力信号の差成分
    を動作点検出信号として用い、各受光器(31,36)
    の加算成分を前記半導体レーザ(10)の光出力検出信
    号として用いることを特徴とする請求項1記載の半導体
    レーザの光周波数偏移量の測定,制御装置。
  3. 【請求項3】 前記動作点設定手段(40)が、前記
    受光器(31,36)から出力される出力信号の加算成
    分を前記半導体レーザ(10)の光出力検出信号として
    用い、該光出力検出信号と設定値との誤差信号を前記
    導体レーザ(10)のバイアスあるいは温度に帰還する
    ことで同時に前記半導体レーザ(10)の光出力の安定
    化を行うことを特徴とする請求項記載の半導体レーザ
    の光周波数偏移量の測定,制御装置。
  4. 【請求項4】 前記動作点設定手段(40)が、前記
    受光器(31,36)から出力される出力信号の差成分
    を動作点検出信号として用い、該動作点検出信号を前記
    半導体レーザ(10)のバイアスあるいは温度に帰還す
    ることにより、動作点の安定化及び前記半導体レーザ
    (10)の発振周波数の安定化を同時に行うことを特徴
    とする請求項2記載の半導体レーザの光周波数偏移量の
    測定,制御装置。
  5. 【請求項5】 前記動作点設定手段(40)が、前記
    受光器(31,36)から出力される出力信号の差成分
    を動作点検出信号として用い、該動作点検出信号を前記
    光干渉器(20)のバイアスあるいは温度に帰還するこ
    とにより動作点の安定化を行うことを特徴とする請求項
    2記載の半導体レーザの光周波数偏移量の測定,制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記光周波数偏移量検出手段(50)
    が、同期検波のための変調信号を、前記光干渉器(2
    0)のバイアスあるいは温度に重畳することを特徴とす
    る請求項1記載の半導体レーザの光周波数偏移量の測
    定,制御装置。
  7. 【請求項7】 前記光周波数偏移量検出手段(50)
    が、同期検波のための変調信号を、前記半導体レーザ
    (10)のバイアスあるいは温度に重畳することを特徴
    とする請求項1記載の半導体レーザの光周波数偏移量の
    測定,制御装置。
  8. 【請求項8】 前記光周波数偏移量検出手段(50)
    が、同期検波のための変調信号を前記半導体レーザ(1
    0)のバイアスに重畳するとともに、光周波数偏移量検
    出信号を該変調信号の変調振幅に帰還し、該変調信号に
    よる光FM変調の光周波数偏移量を一定に保ち、前記
    導体レーザ(10)の光源部分の変動効率に前記光周波
    数偏移量検出手段(50)が影響を受けないようにする
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体レーザの光周波
    数偏移量の測定,制御装置。
  9. 【請求項9】 入力した変調信号のマーク率変動が前記
    光周波数偏移量検出手段(50)に影響を与えないよう
    に、マーク率モニタ信号を該光周波数偏移量検出手段
    (50)に帰還するマーク率モニタ手段(60)を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザの光周
    波数偏移量の測定,制御装置。
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