JP5124223B2 - 光チャープ特性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばレーザダイオードの光チャープ特性を測定する光チャープ特性測定装置に関する。
近年、インターネットの急速な普及による通信需要の増大に伴い、光ファイバ伝送における伝送速度の更なる高速化や通信システムの長距離化が求められており、種々の検討が進められている。例えば、レーザダイオードから出射されるレーザ光を強度変調する際に、レーザ光の波長が揺らぐ現象(光チャープ)が発生する。この光チャープが増大するに従って符号誤り率が増大し、伝送距離が短く抑えられてしまうという問題が生じるので、長距離伝送を行うためには、この光チャープを小さく抑える必要がある。そこで、レーザダイオードの光チャープ特性を高精度に評価する装置が望まれている。
従来の光チャープ特性測定装置としては、マッハツェンダ干渉計を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示されたものは、光周波数弁別器としてのマッハツェンダ干渉計と、マッハツェンダ干渉計の出力信号を制御する干渉計制御部とを備え、干渉計制御部が、マッハツェンダ干渉計の出力信号の最大値及び最小値から、出力信号が減少する中間点と、出力信号が増加する中間点とを求め、マッハツェンダ干渉計の両アーム長間の差をそれぞれの中間点となるよう設定した状態で出力信号を測定し、それらの出力信号から強度成分と周波数成分とを分離して光チャープ特性を測定するようになっている。
特開平7−72040号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来のものは、2つの中間点におけるマッハツェンダ干渉計の出力信号をそれぞれ別個に測定する構成なので、光チャープ特性の測定精度が低下するという課題があった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、光チャープ特性を従来よりも高精度かつ短時間に測定することができる光チャープ測定装置を提供することを目的とする。
本発明の光チャープ測定装置は、被測定光を2つの光に分岐した後に該2つの光を合波して干渉させることによって前記被測定光の光周波数の変化(Δf)を光強度の変化に変換して互いに位相反転した2つの光干渉強度信号を出力する光干渉手段(10、40)と、前記2つの光干渉強度信号の差分を示す差分電気信号を出力する差分電気信号出力手段(20)にして、前記2つの光干渉強度信号が同時に入力される2つの受光回路(21、22)を含み、前記2つの受光回路の出力信号を減算して前記差分電気信号として出力する当該差分電気信号出力手段(20)と、予め取得された前記光干渉手段(10、40)の光周波数変化(Δf)に対する前記光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)の関係を示すデータと前記被測定光に係る前記差分電気信号とに基づいて光チャープ特性を測定する光チャープ特性測定手段(105)とを備えた構成を有している。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、光干渉強度信号の弁別レベルを同時に定めることができ、2つの光干渉強度信号の弁別レベルを別個に定める従来のものよりも光チャープ特性を高精度かつ短時間に測定することができる。
また、本発明の光チャープ測定装置は、前記光干渉手段(10、40)は、前記被測定光を第1光路及び第2光路に分岐する光分岐手段(12)と、前記第1光路の光と前記第2光路の光とを合波する光合波手段(14)と、前記第1光路と前記第2光路との光路長差を調整することによって前記第1光路の光と前記第2光路の光との位相差を調整する位相差調整手段(13、103)とを含み、前記位相差調整手段(13、103)は、前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧が任意の電圧になるように前記光路長差を設定できる構成を有している。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、差分電気信号出力手段の出力電圧が任意の電圧になるように光干渉手段の光路長差を設定できるので、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅の任意の位置に光干渉手段の弁別レベルを同時に定めることができ、2つの光干渉強度信号の弁別レベルを別個に定める従来のものよりも光チャープ特性を高精度かつ短時間に測定することができる。
さらに、本発明の光チャープ測定装置は、前記光干渉手段(10、40)は、前記被測定光を入射し、互いに直交する第1の偏光と第2の偏光とに分離して導波する偏波保持ファイバ(41b)と、該偏波保持ファイバ(41b)に応力を付与して前記第1の偏光と前記第2の偏光との位相差を調整する位相差調整手段(41a、301)と、前記偏波保持ファイバ(41b)の出力光のうち特定方向の直線偏光を出力する検光子(42)と、該検光子(42)の出力光を分岐して互いに位相反転した2つの光干渉強度信号を出力するファイバカプラ(43)とを含み、前記位相差調整手段(41a、301)は、前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧が任意の電圧になるように前記第1の偏光と前記第2の偏光の位相差を設定できる構成を有している。
ここで、前記位相差調整手段(41a、301)は、圧電素子を含む円筒状であって前記偏波保持ファイバ(41b)を円筒の外周に巻いたピエゾシリンダ(41a)と、該ピエゾシリンダ(41a)に電圧を印加する電圧印加手段(301)とを有し、前記電圧印加手段(301)が前記ピエゾシリンダ(41a)を径方向に伸縮するよう制御することによって前記第1の偏光と前記第2の偏光の位相差を設定する構成とするのが好ましい。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、差分電気信号出力手段の出力電圧が任意の電圧になるように偏波保持ファイバの被測定光の偏波間の位相差を設定でき、両偏波成分を含むように検光子を通過させた後、光信号を分波することにより、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号が得られる。これらの互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅は、任意の位置に光干渉手段の弁別レベルを同時に定めることができるため、2つの光干渉強度信号の弁別レベルを別個に定める従来のものよりも光チャープ特性を高精度かつ短時間に測定することができる。
さらに、本発明の光チャープ測定装置は、前記位相差調整手段(13、103、41a、301)が、前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧がゼロボルトになるように前記位相差を設定した後に、光チャープ測定を行う構成を有している。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅が等しい、すなわち光干渉強度信号の振幅の中間点に光干渉手段の弁別レベルを同時に定めることができるので、2つの光干渉強度信号の弁別レベルを別個に定める従来のものよりも光チャープ特性を高精度かつ短時間に測定することができる。
さらに、本発明の光チャープ測定装置は、前記光干渉手段(10、40)に入射される前記被測定光の光強度を検出する光強度検出手段(102)を備え、前記光チャープ特性測定手段(105)は、検出された前記被測定光の光強度に基づいて前記被測定光の光強度特性をさらに測定するようにした構成を有している。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、被測定光の光強度に応じて、予め取得された光干渉手段の光周波数変化(Δf)に対する光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)の関係を示すデータを補正し、補正後のデータに基づいて光チャープ特性を測定することができる。
さらに、本発明の光チャープ測定装置は、前記差分電気信号出力手段(20)の出力信号を平滑化して平滑化信号を出力する平滑化手段(404)を備え、前記位相差調整手段(13、103、41a、301)は、前記平滑化信号に基づいて前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧を設定する構成を有している。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅の大きさを読み込むことができるため、これを基に任意の位置に光干渉手段の弁別レベルを定めることができる。
さらに、本発明の光チャープ測定装置は、光周波数を可変して光を出射する光源(401)と、該光源(401)の光強度を検出する光強度検出手段(102)とを備え、前記光チャープ特性測定手段(105)は、前記光源(401)の出射光が光周波数を可変されながら前記光干渉手段(10、40)に入射された際における前記光干渉手段(10、40)の光周波数変化(Δf)に対する前記光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)の関係を示すデータと、前記光強度検出手段(102)によって検出された前記光源(401)の光強度データとを記憶する構成を有している。
この構成により、本発明の光チャープ測定装置は、光干渉手段の光周波数変化(Δf)に対する光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)の関係を示すデータと、光強度検出手段によって検出された光源の光強度データとに基づいて被測定光の光チャープ特性を高精度かつ短時間に測定することができる。
本発明は、光チャープ特性を従来よりも高精度かつ短時間に測定することができるという効果を有する光チャープ測定装置を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明に係る光チャープ測定装置を、レーザダイオードの光チャープ特性を測定するものに適用した例を挙げて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明に係る光チャープ測定装置の第1の実施の形態における構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における光チャープ測定装置100は、入射された被測定光を分岐する光分岐部101と、被測定光の光強度を検出する光強度検出部102と、光干渉信号を出力するマッハツェンダ干渉計部10と、マッハツェンダ干渉計部10における光位相を制御する光位相制御部103と、マッハツェンダ干渉計部10の光出力信号を電気信号に変換するバランスドレシーバ20と、マッハツェンダ干渉計部10とバランスドレシーバ20とを接続する光ファイバ104と、光チャープ特性を測定する光チャープ測定部105とを備えている。
光分岐部101は、図示しないレーザダイオードによって例えば強度変調されたレーザ光を被測定光として入射し、この被測定光を2つの光に分岐するものであり、分岐した一方の光をマッハツェンダ干渉計部10に、分岐した他方の光を光強度検出部102に、それぞれ出射するようになっている。ここで、被測定光は、強度変調による強度変調成分と、レーザ光が有する光周波数の揺らぎ成分とを含む。
マッハツェンダ干渉計部10は、光分岐部101からの一方の光を入射する光入射部11と、光入射部11からの光を2つの光路に分波して出射する光分波器12と、一方の光路長を可変する光路長可変部13と、2つの光路からの光を合波した後に分波する光合分波器14と、光合分波器14からの一方の光を出射する光出射部15と、光合分波器14からの他方の光を出射する光出射部16とを備えている。なお、マッハツェンダ干渉計部10は、本発明に係る光干渉手段を構成する。
光入射部11は、光分岐部101が分岐した一方の光を平行光にして光分波器12に出射するようになっている。
光分波器12は、例えば、無偏光ビームスプリッタで構成され、光を透過光と反射光とに分波して出射する透過反射面12aと、透過反射面12aからの反射光を反射して光路長可変部13に出射する反射面12bとを備えている。
光合分波器14は、例えば、無偏光ビームスプリッタで構成され、光分波器12からの光を反射する反射面14aと、反射面14aからの光と光路長可変部13からの光とを合波して干渉させる合波面14bとを備えている。この構成により、光合分波器14は、合波面14bに入射される2つの光の光位相の変化を光強度の変化に変換し、互いに位相が反転した2つの光干渉信号(以下「光干渉強度信号」という。)を光出射部15及び16にそれぞれ出射するようになっている。
なお、本実施の形態において、光分波器12の透過反射面12aから光合分波器14の反射面14aを経由して合波面14bに至る光路を「第1光路」、光分波器12の透過反射面12aから反射面12b及び光路長可変部13を経由して光合分波器14の合波面14bに至る光路を「第2光路」という。
光路長可変部13は、透光性を有する透光性板(例えば、石英ガラス板)13aと、この透光性板13aを図中の矢印方向に回転させる回転手段(図示省略)とで構成され、第2光路の光路長を可変することができるようになっている。ここで回転手段は、後述する光位相制御部103によって印加される電圧に応じて、透光性板13aに入射される光の入射角を変更するようになっている。なお、光路長可変部13は、本発明に係る位相差調整手段を構成する。
前述のように、光路長可変部13が第2光路に設けられているので、本実施の形態における光チャープ測定装置100は、透光性板13aの板厚及び屈折率に基づいて、第2光路の光路長を所望の長さに設定することにより、第1光路と第2光路との光路長差を所望の値に設定することができる。なお、光路長差の設定の詳細については後述する。
また、本実施の形態における光チャープ測定装置100は、光路長可変部13の透光性板13aを回転することにより、第1光路の光の位相に対する第2光路の光の位相を微調整することができるので、光合分波器14から出射される2つの光干渉強度信号の位相を決定するレベル(以下「弁別レベル」という。)を所望の値に設定することができる。
ここで、弁別レベルの設定は、無変調光を出射する基準光源や、光干渉強度信号をモニタするための光干渉信号モニタ等を別途用意して予め実施することができる。具体的には、基準光源の無変調光信号をマッハツェンダ干渉計部10に入射させ、光路長可変部13の透光性板13aを回転させながら、後述するバランスドレシーバ20の出力信号を平滑化して光干渉強度信号を光干渉信号モニタで観測することにより、弁別レベルの設定を実施することができる。この構成において、例えば、バランスドレシーバ20の出力電圧が0[V]となる位置に透光性板13aを位置決めしたとき、弁別レベルは、2つの光干渉強度信号の振幅の最大値と最小値との中間点となる。
光強度検出部102は、光分岐部101が分岐した他方の光の光強度を検出することによって、マッハツェンダ干渉計部10に入射される被測定光の光強度を求め、そのデータを光チャープ測定部105に出力するようになっている。なお、光強度検出部102は、本発明に係る光強度検出手段を構成する。
光位相制御部103は、光路長可変部13の回転手段に電圧を印加することによって、透光性板13aに入射する光の入射角を変更し、第2光路の光路長を可変する制御を行うようになっている。なお、光位相制御部103は、本発明に係る位相差調整手段を構成する。
光出射部15及び16は、それぞれ、光を集光するレンズを備え、光合分波器14が出射する2つの光干渉強度信号を、光ファイバ104a及び104bを介してバランスドレシーバ20にそれぞれ出射するようになっている。
バランスドレシーバ20は、光ファイバ104a及び104bにそれぞれ接続された受光回路21及び22と、受光回路21及び22の出力信号を減算する減算器23とを備えている。なお、光合分波器14の合波面14bから受光回路21までの光路長と、合波面14bから受光回路22までの光路長とが一致するよう、光ファイバ104a及び104bの長さがそれぞれ定められている。また、バランスドレシーバ20は、本発明に係る差分電気信号出力手段を構成する。
受光回路21及び22は、例えば、フォトダイオード及び増幅器をそれぞれ備えている。受光回路21は、光ファイバ104aを介し、光出射部15からの光干渉強度信号を入力して光電変換し、減算器23に出力するようになっている。受光回路22は、光ファイバ104bを介し、光出射部16からの光干渉強度信号を入力して光電変換し、減算器23に出力するようになっている。減算器23は、受光回路21が出力する光電変換信号と、受光回路22が出力する光電変換信号との差分を示す差分電気信号を光チャープ測定部105に出力するようになっている。
光チャープ測定部105は、詳細なハードウェア構成の図示を省略したが、例えばCPU(Central Processing Unit)、メモリ、A/D変換器等を含む入力インターフェース回路、ディスプレイ等で構成されている。なお、光チャープ測定部105は、本発明に係る光チャープ特性測定手段を構成する。
ここで、メモリには、マッハツェンダ干渉計部10における光周波数の揺らぎ(Δf)と、マッハツェンダ干渉計部10が出力する光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)との関係を示すデータ(以下「周波数強度データ」という。)が記憶されている。この周波数強度データは、無変調光を出射する基準光源を用いて、予め定められた基準光強度となる無変調光をマッハツェンダ干渉計部10に入射させ、バランスドレシーバ20で光電変換させて求められたものである。
また、CPUは、メモリに記憶された周波数強度データと、マッハツェンダ干渉計部10に入射される被測定光の光強度と、前述の基準光強度とに基づき、被測定光の光強度に応じて周波数強度データを補正するようになっている。具体的には、CPUは、被測定光の光強度変化と基準光強度変化との比率を算出して周波数強度データを例えば比例配分することにより、当該被測定光の光周波数の揺らぎ(Δf)を特定する。
したがって、光チャープ測定部105は、前述の構成により、任意の光強度を有する被測定光に対し、当該被測定光の光周波数の揺らぎ(Δf)と光強度変化(ΔI)との関係データを取得することができるので、当該被測定光の光強度変化(ΔI)から光周波数の揺らぎ(Δf)、すなわち光チャープ特性を測定することができる。
なお、周波数強度データは、光周波数の揺らぎ(Δf)と光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)との関係を示す。
次に、本実施の形態における光チャープ特性の測定原理について図1及び図2を参照して説明する。図2(a)はマッハツェンダ干渉計部10の弁別レベルの説明図、図2(b)はマッハツェンダ干渉計部10の出力波形を示す図、図2(c)はバランスドレシーバ20の出力波形を示す図である。
前述のように、マッハツェンダ干渉計部10に入射される被測定光は、強度変調による強度変調成分と、レーザ光が有する光周波数の揺らぎ成分とを含んでいる。以下、強度変調成分を「IM成分」、光周波数の揺らぎ成分を「FM成分」と表して説明する。
マッハツェンダ干渉計部10の光出射部15及び16からそれぞれ出力される2つの光干渉強度信号の位相は互いに位相が反転し、その光強度は、図2(a)に示すように、被測定光の光周波数に応じて変化する。
ここで、実線及び破線で示した光干渉強度信号のデータをそれぞれ光出射部15及び16からの出射光のものとする。図2(a)においてP点はマッハツェンダ干渉計部10の弁別レベルを示し、P点の位置は光路長可変部13の調整によって定められる。本実施の形態においては、図2(a)に示すように、実線及び破線で示した各光干渉強度信号の最大値と最小値との中間点にP点を定めるものとし、以下この場合について説明する。
この場合において、被測定光に含まれる光周波数の揺らぎ成分(FM成分)が、図2(a)に示すような光周波数変動となるとき、実線で示した光干渉強度信号は、光周波数のプラスの変化で光強度がプラス方向に変化するので、|IM+FM|で表される。一方、破線で示した光干渉強度信号は、光周波数のプラスの変化で光強度がマイナス方向に変化するので、|IM−FM|で表される。したがって、P点は|IM+FM|と|IM−FM|とが等しい位置にある。
次に、バランスドレシーバ20に入力される2つの光干渉強度信号の位相は、図2(b)に示すように、互いに位相が反転したものとなる。その結果、バランスドレシーバ20が出力する差分電気信号は、図2(b)に示した波形に対応する電気信号が差動増幅された波形(図2(c))となる。この差分電気信号は、各光干渉強度信号の振幅の中間点にP点を定めたので、図2(c)に示すように0[V]を中心に振れる波形となっている。また、この差分電気信号は、(IM+FM)−(IM−FM)=2FMの成分で構成されるので、被測定光に含まれるIM成分は、マッハツェンダ干渉計部10によって被測定光から分離されることとなる。
したがって、本実施の形態における光チャープ測定装置100は、マッハツェンダ干渉計部10において、被測定光に含まれる光周波数の揺らぎ(光チャープ)を光干渉強度信号に変換した後、バランスドレシーバ20によって差分電気信号として取り出し、光チャープ測定部105において周波数強度データに基づいて被測定光の光チャープ特性を測定することができる。
なお、マッハツェンダ干渉計部10によって、被測定光に含まれるIM成分が被測定光から分離されるので、マッハツェンダ干渉計部10の光出力信号に不要な直流成分が含まれている場合でも、その直流成分に相当する電気信号はバランスドレシーバ20から出力されない。
次に、第1光路と第2光路との光路長差の設定について説明する。
光チャープ特性の測定に先立ち、被測定光に含まれる光周波数の揺らぎを想定して、第1光路と第2光路との光路長差を予め設定しておくのが好ましい。以下、光路長差の設定について説明する。
マッハツェンダ干渉計部10の第1光路及び第2光路において、光信号の電界成分をそれぞれE及びE、振幅をそれぞれA及びA、光信号の位相をそれぞれφ及びφとすると次式が得られる。なお、fは光信号の光周波数を示す。
=A・cos(2πft+φ) (1)
=A・cos(2πft+φ) (2)
マッハツェンダ干渉計部10の光出力信号の干渉強度、すなわち第1光路からの光信号と、第2光路からの光信号とを合波した後、出力される光信号の光強度Iは、(光強度は電界成分の2乗に等しくなるので)次のように表される。
I=<|E+E
=A +A +2A・A・cos(φ−φ
=A +A +2A・A・cos(Δφ) (3)
ここで、記号"< >"は時間平均を表す。また、Δφ=φ−φである。
(3)式において、右辺の第1項及び第2項は共に直流成分であり、第3項は、マッハツェンダ干渉計部10における第1光路及び第2光路の光位相差に応じて三角関数で変化する波形であることが分かる。
被測定光の波長がλからλに変化した場合、すなわち波長変化Δλによるマッハツェンダ干渉計部10の光出力信号の位相変化Δφを以下に説明する。なお、波長変化Δλに相当する周波数変化をΔfで示す。マッハツェンダ干渉計部10において、第1光路と第2光路との光路長差をΔL、光速をcとすると、位相変化Δφは次式で表される。ここで、第1光路及び第2光路の光路長をそれぞれL及びLとすると、光路長差ΔL=L−Lである。なお、次式において、nは屈折率である。
Δφ=2πn(ΔL/λ−ΔL/λ
=2πn・ΔL・Δλ/(λ・λ
=2πn・Δf・ΔL/c (4)
したがって、光チャープ(光周波数の揺らぎ)量に応じた適当な光路長ΔLをマッハツェンダ干渉計部10に与えれば、マッハツェンダ干渉計部10の光出力信号において、(3)式の第3項に示す干渉光強度を検出することにより、被測定光の光チャープ特性を求めることができる。
具体的には、例えば、Δf=40[GHz]の光周波数の揺らぎを想定し、Δφ=100[deg]の範囲で光チャープ特性を測定したい場合には、次式に示すように、光路長差ΔLを約2[mm]に設定しておけばよい。なお、(4)式においてn=1とする。
ΔL=Δφ・c/(360・Δf)
=100×3×10/(360×40×10
=2[mm]
したがって、この場合は、光路長可変部13の透光性板13aを例えば屈折率=1.5の石英ガラス板としたときは、その板厚を1.3[mm]程度とすればよい。
次に、本実施の形態における光チャープ測定装置100の動作について説明する。
まず、光分岐部101は、図示しないレーザダイオードによって強度変調された被測定光を2つの光に分岐し、分岐した一方の光をマッハツェンダ干渉計部10に、分岐した他方の光を光強度検出部102にそれぞれ出射する。
次いで、マッハツェンダ干渉計部10において、光入射部11は、光分岐部101が分岐した一方の光を光分波器12に出射する。光分波器12は、入射された光を第1光路の光と第2光路の光とに分波する。ここで、第2光路においては、前述のように、光路長可変部13によって、第2光路の光路長が設定されている。すなわち、図2(a)に示したように、マッハツェンダ干渉計部10の弁別レベルが、位相が互いに反転した2つの光干渉強度信号の振幅の中間点に設定されている。
光合分波器14は、第1光路から入射される光と、光路長可変部13を介して入射される第2光路の光とについて、各光の光位相の変化を光強度の変化に変換し、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号を光出射部15及び16にそれぞれ出射する。光出射部15及び16は、それぞれ、光ファイバ104a及び104bを介し、光干渉強度信号をバランスドレシーバ20に出射する。
一方、光強度検出部102は、光分岐部101が分岐した他方の光の光強度を検出し、検出した光強度のデータを光チャープ測定部105に出射する。
バランスドレシーバ20は、入射された2つの光干渉強度信号を差動増幅し、差動増幅した差分電気信号を光チャープ測定部105に出力する。
光チャープ測定部105において、バランスドレシーバ20から出力される差分電気信号と、光強度検出部102が検出した被測定光の光強度と、周波数強度データとに基づいて、被測定光の光周波数の揺らぎである光チャープ特性が求められる。
図3は、光チャープ測定部105のディスプレイに表示される波形例を示している。図3において、実線は光チャープ特性を示す波形を表し、破線は被測定光の光強度を表した波形である。図3に示すように、光チャープ測定部105は、光チャープ特性と被測定光の光強度とを同期させて表示することができ、時間軸上における両者の位置関係のデータを提示したり、被測定光の光チャープを例えばギガヘルツ単位の数値で表示したり、カーソルを表示して光チャープの振幅をユーザに読み取り可能とさせたりすることができる。
以上のように、本実施の形態における光チャープ測定装置100によれば、光路長可変部13の回転制御によって、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅の中間点に弁別レベルを定めることにより被測定光から強度変調成分を分離し、被測定光に含まれる光周波数の揺らぎを光干渉強度信号に変換し、バランスドレシーバ20が光干渉強度信号を差分電気信号に変換し、光チャープ測定部105において周波数強度データに基づいて被測定光の光チャープ特性を測定する構成としたので、光チャープ特性を従来よりも高精度に、かつ短時間で測定することができる。
なお、前述の実施の形態において、マッハツェンダ干渉計部10の第2光路に光路長可変部13を設ける構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、マッハツェンダ干渉計部10の第1光路及び第2光路の少なくとも一方に光路長可変部13を設ける構成としてもよい。
また、前述の実施の形態において、2つの光干渉強度信号の振幅の中間点に弁別レベルを定める構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、弁別レベルを中間点以外に設定してもよい。したがって、前述の実施の形態において記載した0[V]は、0[V]付近であればよいことを意味する。なお、中間点から離れるに従って光周波数変動と光強度との関係が非線形となるので、弁別レベルを中間点付近に設定するのが好ましい。
(第2の実施の形態)
本発明に係る光チャープ測定装置の第2の実施の形態について説明する。
図4に示すように、本実施の形態における光チャープ測定装置200は、第1の実施の形態における光チャープ測定装置100(図1参照)の一部の構成を変更したものである。したがって、光チャープ測定装置100と同様な構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態における光チャープ測定装置200は、入射された被測定光を分岐する光分岐部101と、被測定光の光強度を検出する光強度検出部102と、光干渉信号を出力するマッハツェンダ干渉計部30と、マッハツェンダ干渉計部30における光位相を制御する光位相制御部201と、マッハツェンダ干渉計部30の光出力信号を電気信号に変換するバランスドレシーバ20と、マッハツェンダ干渉計部30とバランスドレシーバ20とを接続する光ファイバ202と、光チャープ特性を測定する光チャープ測定部105とを備えている。
マッハツェンダ干渉計部30は、マイケルソン型の干渉計で構成されている。すなわち、マッハツェンダ干渉計部30は、光分岐部101からの一方の光を入射する光入射部31と、光入射部31からの光を2つの光路に分波した後に合波する光合分波器32と、一方の光路長を可変する光路長可変部33と、光合分波器32からの一方の光を出射する光出射部34と、光合分波器32からの他方の光を出射する光出射部35とを備えている。なお、マッハツェンダ干渉計部30は、本発明に係る光干渉手段を構成する。
光入射部31は、光分岐部101が分岐した一方の光を平行光にして光合分波器32に出射するようになっている。
光合分波器32は、例えば、無偏光ビームスプリッタで構成され、光を透過光と反射光とに分波する透過反射面32aと、透過反射面32aからの反射光を反射して再び透過反射面32aに戻す反射面32b及び32cとを備えている。
ここで、透過反射面32aは、反射面32cからの光と光路長可変部33からの光とを合波して干渉させる機能も有している。この構成により、光合分波器32は、透過反射面32aに入射される2つの光の光位相の変化を光強度の変化に変換し、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号を光出射部34及び35にそれぞれ出射するようになっている。
なお、本実施の形態において、光合分波器32の透過反射面32aから反射面32b及び32cを経由して再び透過反射面32aに至る光路を「第1光路」、光合分波器32の透過反射面32aから光路長可変部33を経由して透過反射面32aに至る光路を「第2光路」という。
光路長可変部33は、第2光路の光を入射して光合分波器32側に反射する光反射部33aと、この光反射部33aを図中の矢印方向に平行移動させる移動手段(図示省略)とで構成され、第2光路の光路長を可変することができるようになっている。ここで移動手段は、後述する光位相制御部201によって印加される電圧に応じて第2光路の光路長を変更するようになっている。したがって、光路長可変部33により、第1光路と第2光路との光路長差ΔLの設定や、光路長差ΔLの微調整、マッハツェンダ干渉計部30の弁別レベルの設定等を行うことができる。なお、光路長可変部33は、本発明に係る位相差調整手段を構成する。
光出射部34及び35は、それぞれ、光を集光するレンズを備え、光合分波器32が出射する2つの光干渉強度信号を、光ファイバ202a及び202bを介してバランスドレシーバ20にそれぞれ出射するようになっている。
なお、光合分波器32の透過反射面32aから光出射部34を経由して受光回路21に至る光路の光路長と、光合分波器32の透過反射面32aから光出射部35を経由して受光回路22に至る光路の光路長とが一致するよう、光ファイバ202a及び202bの長さがそれぞれ定められている。
光位相制御部201は、光路長可変部33の移動手段に電圧を印加することによって、光路長可変部33を図示の矢印方向に平行移動させ、第2光路の光路長を可変する制御を行うようになっている。なお、光位相制御部201は、本発明に係る位相差調整手段を構成する。
前述のように、光路長可変部33が第2光路に設けられているので、本実施の形態における光チャープ測定装置200は、光位相制御部201によって第2光路の光路長を所望の長さに設定することにより、第1光路と第2光路との光路長差を所望の値に設定することができる。したがって、本実施の形態における光チャープ測定装置200は、光周波数の揺らぎの想定値に応じて、第1光路と第2光路との光路長差ΔLを所望の値に設定し、光チャープ特性を測定することができる。
また、本実施の形態における光チャープ測定装置200は、光路長可変部33を平行移動することにより、第1光路の光の位相に対する第2光路の光の位相を微調整することができるので、光合分波器32から出射される2つの光干渉強度信号の位相を決定する弁別レベルを所望の値、例えば各光干渉強度信号の振幅の中間点に設定することができる。
以上のように、本実施の形態における光チャープ測定装置200によれば、光路長可変部33の平行移動制御によって、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅の中間点に弁別レベルを定め、被測定光から強度変調成分を分離し、被測定光に含まれる光周波数の揺らぎを光干渉強度信号に変換し、バランスドレシーバ20が光干渉強度信号を差分電気信号に変換し、光チャープ測定部105において周波数強度データに基づいて被測定光の光チャープ特性を測定する構成としたので、光チャープ特性を従来よりも高精度に、かつ短時間で測定することができる。
(第3の実施の形態)
本発明に係る光チャープ測定装置の第3の実施の形態について説明する。
図5に示すように、本実施の形態における光チャープ測定装置300は、第1の実施の形態における光チャープ測定装置100(図1参照)の一部の構成を変更したものである。したがって、光チャープ測定装置100と同様な構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態における光チャープ測定装置300は、入射された被測定光を分岐する光分岐部101と、被測定光の光強度を検出する光強度検出部102と、光干渉信号を出力するマッハツェンダ干渉計部40と、マッハツェンダ干渉計部40における光位相を制御する光位相制御部301と、マッハツェンダ干渉計部40の光出力信号を電気信号に変換するバランスドレシーバ20と、マッハツェンダ干渉計部40とバランスドレシーバ20とを接続する光ファイバ302と、光チャープ特性を測定する光チャープ測定部105とを備えている。
マッハツェンダ干渉計部40は、偏波保持ファイバ41bがピエゾシリンダ41aに巻き付けられ、その出力光のうち特定方向の直線偏光を検光子42で通過させる光干渉部41と、その出力光を互いに位相反転した2つの光干渉強度信号に分岐するファイバカップラ43とを備えている。なお、マッハツェンダ干渉計部40は、本発明に係る光干渉手段を構成する。
光干渉部41は、圧電素子で構成された円筒形状のピエゾシリンダ41aと、ピエゾシリンダ41aの外周に巻かれた偏波保持ファイバ41bとを備えている。
ピエゾシリンダ41aは、図示しない電極に印加される印加電圧に応じて径方向に伸縮するようになっている。なお、ピエゾシリンダ41aは、本発明に係る位相差調整手段を構成する。
偏波保持ファイバ41bは、屈折率が互いに異なり直交するX軸、Y軸方向の光学軸を有し、被測定光の偏波状態を保持して被測定光を伝播させるようになっている。偏波保持ファイバ41bがピエゾシリンダ41aの外周に巻かれる状態は、X軸及びY軸方向の光学軸の一方がピエゾシリンダ41aの外周面に対し垂直になるのが好ましい。ここでは、X軸方向の光学軸がピエゾシリンダ41aの外周面に対し垂直になっているものとする。
光位相制御部301は、ピエゾシリンダ41aに電圧を印加することによって、ピエゾシリンダ41aを径方向に伸縮させる制御を行うようになっている。この制御により、偏波保持ファイバ41bがピエゾシリンダ41aから受ける側圧が変化し、偏波保持ファイバ41bのX軸方向の屈折率が変化する。X軸方向の屈折率が変化すると、偏波保持ファイバ41bにおいて、X軸方向に偏波面を有するX偏波と、Y軸方向に偏波面を有するY偏波との間に側圧に応じた位相差が生じる。なお、光位相制御部301は、本発明に係る位相差調整手段及び電圧印加手段を構成する。
検光子42は、偏波保持ファイバ41bにおけるX偏波とY偏波の光干渉強度信号のうち特定方向の直線偏光成分をファイバカップラ43に出射するようになっている。
ファイバカップラ43は、検光子42からの光干渉強度信号を互いに位相反転した2つの光干渉強度信号に分岐し、光ファイバ302a及び302bを介し、バランスドレシーバ20の受光回路21及び22にそれぞれ出力するようになっている。なお、ファイバカップラ43から受光回路21までの光路長と、ファイバカップラ43から受光回路22までの光路長とが一致するよう、光ファイバ302a及び302bの長さがそれぞれ定められている。
本実施の形態における光チャープ測定装置300は、前述のように構成されているので、光位相制御部301によって光干渉部41の両偏波間の位相差を可変することにより、ファイバカップラ43から出射される2つの光干渉強度信号の位相を微調整することができ、位相が互いに反転した2つの光干渉強度信号の振幅の中間点に弁別レベルを設定することができる。
以上のように、本実施の形態における光チャープ測定装置300によれば、光位相制御部301の位相制御によって、互いに位相が反転した2つの光干渉強度信号の振幅の中間点に弁別レベルを定めることにより被測定光から強度変調成分を分離し、被測定光に含まれる光周波数の揺らぎを光干渉強度信号に変換し、バランスドレシーバ20が光干渉強度信号を差分電気信号に変換し、光チャープ測定部105において周波数強度データに基づいて被測定光の光チャープ特性を測定する構成としたので、光チャープ特性を従来よりも高精度に、かつ短時間で測定することができる。
(第4の実施の形態)
本発明に係る光チャープ測定装置の第4の実施の形態について説明する。
図6に示すように、本実施の形態における光チャープ測定装置400は、第1の実施の形態における光チャープ測定装置100(図1参照)の一部の構成を変更したものである。したがって、光チャープ測定装置100と同様な構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態における光チャープ測定装置400は、TLS401と、光分岐部402と、光強度検出部403と、LPF404と、光干渉信号モニタ405とを備え、TLS401を用いて周波数強度データの取得や、初期位相その他の各種設定、校正等を行うための校正モードと、被測定光の光チャープ特性を測定するための光チャープ特性測定モードとを切り替えることができるようになっている。
TLS(Tunable Laser Source)401は、出射光の波長を可変することができる光源であり、校正モードにおいて無変調のレーザ光を出射するようになっている。なお、TLS401は、本発明に係る光源を構成する。
光分岐部402は、光チャープ特性測定モードにおいて、図示しないレーザダイオードによって例えば強度変調された被測定光を2つの光に分岐するようになっている。また、光分岐部402は、校正モードにおいて、TLS401からのレーザ光を2つの光に分岐するようになっている。
光強度検出部403は、被測定光又はTLS401からのレーザ光の光強度を検出し、そのデータを光チャープ測定部105に出力するようになっている。なお、光強度検出部403は、本発明に係る光強度検出手段を構成する。
LPF(Low Pass Filter)404は、校正モードにおいて、バランスドレシーバ20が出力する差分電気信号を平滑化し、平滑化した電気信号を光干渉信号モニタ405に出力するようになっている。なお、LPF404は、本発明に係る平滑化手段を構成する。
光干渉信号モニタ405は、校正モードにおいて、LPF404の出力信号を表示するディスプレイを備え、TLS401からの無変調の出射光を用いて、マッハツェンダ干渉計部10の弁別レベルをモニタすることができるようになっている。すなわち、光干渉信号モニタ405は、光位相制御部201による制御に応じて変化するマッハツェンダ干渉計部10の弁別レベルを、バランスドレシーバ20の出力信号レベルに換算して表示するものである。
したがって、光干渉信号モニタ405において表示される信号レベルを0[V]とすることにより、マッハツェンダ干渉計部10の弁別レベルを、マッハツェンダ干渉計部10から出力される2つの光干渉強度信号の振幅の最大値と最小値との中間点に容易に設定することができる。その結果、本実施の形態における光チャープ測定装置400は、光チャープ特性測定モードにおいて、各光干渉強度信号の振幅の中間点に設定された弁別レベルに基づいて、被測定光の光チャープ特性を高精度に、かつ短時間で測定することができる。
また、本実施の形態における光チャープ測定装置400は、校正モードにおいて、TLS401からのレーザ光の波長を可変することによって周波数強度データを取得し、光チャープ測定部105のメモリに記憶させることができるので、光チャープ特性測定モードにおいて、当該周波数強度データに基づいて被測定光の光チャープ特性を高精度で測定することができる。
以上のように、本実施の形態における光チャープ測定装置400によれば、校正モードと光チャープ特性測定モードとを切り替える構成としたので、校正モードにおいて、弁別レベルの調整や周波数強度データの取得等が実施でき、一方、光チャープ特性測定モードにおいて、弁別レベル及び周波数強度データに基づいて被測定光の光チャープ特性を高精度に、かつ短時間で測定することができる。
以上のように、本発明に係る光チャープ測定装置は、光チャープ特性を従来よりも高精度かつ短時間に測定することができるという効果を有し、レーザダイオードの光チャープ特性を測定する光チャープ特性測定装置等として有用である。
本発明に係る光チャープ測定装置の第1の実施の形態における構成を示すブロック図 本発明に係る光チャープ測定装置の第1の実施の形態において、光チャープ特性の測定原理についての説明図 (a)マッハツェンダ干渉計部の弁別レベルの説明図 (b)マッハツェンダ干渉計部の出力波形を示す図 (c)バランスドレシーバの出力波形を示す図 本発明に係る光チャープ測定装置の第1の実施の形態において、光チャープ測定部のディスプレイに表示された波形の一例を示す図 本発明に係る光チャープ測定装置の第2の実施の形態における構成を示すブロック図 本発明に係る光チャープ測定装置の第3の実施の形態における構成を示すブロック図 本発明に係る光チャープ測定装置の第4の実施の形態における構成を示すブロック図
符号の説明
10、30、40 マッハツェンダ干渉計部(光干渉手段)
11、31 光入射部
12 光分波器
12a、32a 透過反射面
12b、14a、32b、32c 反射面
13、33 光路長可変部(位相差調整手段)
13a 透光性板
14、32 光合分波器
14b 合波面
15、16、34、35 光出射部
20 バランスドレシーバ(差分電気信号出力手段)
21、22 受光回路
23 減算器
33a 光反射部
41a ピエゾシリンダ(位相差調整手段)
41 光干渉部
41b 偏波保持ファイバ
42 検光子
43 ファイバカップラ
100、200、300、400 光チャープ測定装置
101、402 光分岐部
102、403 光強度検出部(光強度検出手段)
103、201 光位相制御部(位相差調整手段)
301 光位相制御部(位相差調整手段、電圧印加手段)
104(104a、104b) 光ファイバ
105 光チャープ測定部(光チャープ特性測定手段)
202(202a、202b) 光ファイバ
302(302a、302b) 光ファイバ
401 TLS(光源)
404 LPF(平滑化手段)
405 光干渉信号モニタ

Claims (8)

  1. 被測定光を2つの光に分岐した後に該2つの光を合波して干渉させることによって前記被測定光の光周波数の変化(Δf)を光強度の変化に変換して互いに位相反転した2つの光干渉強度信号を出力する光干渉手段(10、40)と、
    前記2つの光干渉強度信号の差分を示す差分電気信号を出力する差分電気信号出力手段(20)にして、前記2つの光干渉強度信号が同時に入力される2つの受光回路(21、22)を含み、前記2つの受光回路の出力信号を減算して前記差分電気信号として出力する当該差分電気信号出力手段(20)と、
    予め取得された前記光干渉手段(10、40)の光周波数変化(Δf)に対する前記光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)の関係を示すデータと前記被測定光に係る前記差分電気信号とに基づいて光チャープ特性を測定する光チャープ特性測定手段(105)とを備えたことを特徴とする光チャープ特性測定装置。
  2. 前記光干渉手段(10、40)は、前記被測定光を第1光路及び第2光路に分岐する光分岐手段(12)と、前記第1光路の光と前記第2光路の光とを合波する光合波手段(14)と、前記第1光路と前記第2光路との光路長差を調整することによって前記第1光路の光と前記第2光路の光との位相差を調整する位相差調整手段(13、103)とを含み、
    前記位相差調整手段(13、103)は、前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧が任意の電圧になるように前記光路長差を設定できることを特徴とする請求項1に記載の光チャープ特性測定装置。
  3. 前記光干渉手段(10、40)は、前記被測定光を入射し、互いに直交する第1の偏光と第2の偏光とに分離して導波する偏波保持ファイバ(41b)と、該偏波保持ファイバ(41b)に応力を付与して前記第1の偏光と前記第2の偏光との位相差を調整する位相差調整手段(41a、301)と、前記偏波保持ファイバ(41b)の出力光のうち特定方向の直線偏光を出力する検光子(42)と、該検光子(42)の出力光を分岐して互いに位相反転した2つの光干渉強度信号を出力するファイバカプラ(43)とを含み、
    前記位相差調整手段(41a、301)は、前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧が任意の電圧になるように前記第1の偏光と前記第2の偏光の位相差を設定できることを特徴とする請求項1に記載の光チャープ特性測定装置。
  4. 前記位相差調整手段(41a、301)は、圧電素子を含む円筒状であって前記偏波保持ファイバ(41b)を円筒の外周に巻いたピエゾシリンダ(41a)と、該ピエゾシリンダ(41a)に電圧を印加する電圧印加手段(301)とを有し、
    前記電圧印加手段(301)が前記ピエゾシリンダ(41a)を径方向に伸縮するよう制御することによって前記第1の偏光と前記第2の偏光の位相差を設定することを特徴とする請求項3に記載の光チャープ特性測定装置。
  5. 前記位相差調整手段(13、103、41a、301)が、前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧がゼロボルトになるように前記位相差を設定した後に、光チャープ測定を行うことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の光チャープ特性測定装置。
  6. 前記光干渉手段(10、40)に入射される前記被測定光の光強度を検出する光強度検出手段(102)を備え、
    前記光チャープ特性測定手段(105)は、検出された前記被測定光の光強度に基づいて前記被測定光の光強度特性をさらに測定するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光チャープ特性測定装置。
  7. 前記差分電気信号出力手段(20)の出力信号を平滑化して平滑化信号を出力する平滑化手段(404)を備え、
    前記位相差調整手段(13、103、41a、301)は、前記平滑化信号に基づいて前記差分電気信号出力手段(20)の出力電圧を設定することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光チャープ特性測定装置。
  8. 光周波数を可変して光を出射する光源(401)と、該光源(401)の光強度を検出する光強度検出手段(102)とを備え、
    前記光チャープ特性測定手段(105)は、前記光源(401)の出射光が光周波数を可変されながら前記光干渉手段(10、40)に入射された際における前記光干渉手段(10、40)の光周波数変化(Δf)に対する前記光干渉強度信号の光強度変化(ΔI)の関係を示すデータと、前記光強度検出手段(102)によって検出された前記光源(401)の光強度データとを記憶することを特徴とする請求項7に記載の光チャープ特性測定装置。
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