JP3206231B2 - 格納式リアシートのロック解除装置 - Google Patents

格納式リアシートのロック解除装置

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JP3206231B2 JP19817993A JP19817993A JP3206231B2 JP 3206231 B2 JP3206231 B2 JP 3206231B2 JP 19817993 A JP19817993 A JP 19817993A JP 19817993 A JP19817993 A JP 19817993A JP 3206231 B2 JP3206231 B2 JP 3206231B2
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浩嗣 細田
文明 松下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バンやワンボックスカ
ーなどに設置する格納式リアシートのロック解除装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図11に格納式リアシートの一例を示
す。このリアシートaはシートバックbをシートクッシ
ョンcに回動自在に支持するとともに、シートバックb
を所定の角度に起立保持させるロック機構を備えてい
る。格納時には、ロック機構を解除し、シートバックb
を前方へ倒してシートクッションcに折り重ねるように
してある。また、シートバックbの側部上端には、この
ロック機構を解除するノブdを設けてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このリアシー
トaは、片方の手でノブdを持ち上げてロック機構を解
除しながら、もう一方の手でシートバックbを倒さなけ
ればならず、操作性はあまり良くなかった。また、シー
トバックbを前倒位置でもロックするようにしたリアシ
ートもある。このようなシートでは、フロントシートを
後方へスライドさせた状態でリアシートaの格納を行お
うとすると、シートバックbの先端がフロントシートの
背部に当たる場合がある。そのような場合には、フロン
トシートを一旦前方へスライドさせなければ、ロック機
構の解除ができなくなる。本発明は、このような問題を
解決し、操作性に優れた格納式リアシートのロック解除
装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、シートバックを前方へ倒してシートクッシ
ョンに折り重ねるようにした格納式リアシートにおい
て、上記シートバックの上部裏面に凹部を形成するとと
もに、該凹部を覆うようにして皿型のベースを上記シー
トバックに取り付け、該ベースにノブを上下方向にスラ
イド自在に取り付け、該ノブを上記シートバックのロッ
ク機構に連係せしめ、上記ベースの底面の表面側に、上
記ノブを有するスライドプレートを設置するとともに、
該プレートの下端部を通すための切り欠きを上記ベース
の周壁に形成し、上記コントロールケーブルのケーシン
グの端部に係合部を設け、該係合部を上記ベースに一体
成形されたケーブル保持部の係止部に係合させ、上記ベ
ースの底面に上下に延びる切り欠きを形成するととも
に、該切り欠きに上記スライドプレート裏面のボスを通
し、該ボスにスクリューを係合させてストッパーを取り
付け、さらに該スクリューを利用してコントロールケー
ブルを取り付けたことにある。
【0005】
【実施例】図1に本発明の装置を採用した格納式リアシ
ートを示す。同図において、1はシートバック、2はシ
ートクッションである。シートバック1の上部裏面には
ロック解除装置3が設置してあり、そのロック解除装置
3に設けたノブ4を上方へ持ち上げてシートバック1の
ロック機構(図示せず)を解除し、シートバック1を前
方(図中矢印方向)へ倒してシートクッション2に折り
重ねるようにしてある。
【0006】図9にこのシートのフロアに対する設置機
構を示す。シートバック1は下端にステー5を備えてお
り、該ステー5を、フロア6に設置したブラケット7に
ピン8で枢支結合してある。一方、シートクッション2
は側面にブラケット9を備えており、該ブラケット9を
ピン10でシートバック1に枢支結合してある。さら
に、シートクッション2は前部にレッグ11を備えてお
り、該レッグ11の両端をそれぞれピン12, 13でシ
ートクッション2と、フロア6に設置したブラケット1
4にそれぞれ枢支結合してある。ところで、上述のロッ
ク機構はシートバック1のピン8に対する回動を規制し
て、シートバック1を起立位置に保持できるようにした
ものである。いま、このロック機構を解除しシートバッ
ク1を前方へ倒すと、レッグ11も前方へ倒れ、シート
バック1がシートクッション2に折り重なる(図10参
照)。なお、シートバック1はこの位置でもロック機構
によって拘束されるようにしてある。
【0007】図2ないし図4にロック解除装置3の詳細
を示す。同図において、15は皿型に成形したベース
で、その開口縁にはフランジ16を周設してある。該ベ
ース15は底壁15aに長方形の切り欠き17を形成す
るとともに、底壁15aの裏面側に一対のガイドレール
18を設け、さらに該レール18と連なるコントロール
ケーブル保持部19を一体成形してある。また、下方側
の周壁15bに切り欠き20を形成するとともに、該切
り欠き20に隣接して左右一対の爪21を設けてある。
さらにまた、底壁15aの表面には、図7に示すように
縦に延びる突起22を切り欠き17の両側に設けてあ
る。
【0008】23はノブ4を上端に一体成形したスライ
ドプレートで、該ノブ4の裏側には凹部24を形成して
ある。該プレート23は裏面中央部にボス25を備え、
該ボス25の両側にガイド26を一体成形してある。さ
らに、プレート23の裏面には、図8に示すように横に
延びる突起27を2列形成するとともに、周縁部23a
をやや隆起させてある。なお、このプレート23は全体
を横方向に緩やかに湾曲させて、表面側を凹に形成して
ある。
【0009】28は断面がコ字状のストッパーで、その
左右の側壁28aには半円形の切り欠き29を形成して
ある。さらに、正面壁28bの裏面側には押圧部50が
設けてあり、該押圧部50に孔30を貫設してある。
【0010】このロック解除装置3の組立は、図4に示
すようにして行う。まず、ベース15の切り欠き20に
スライドプレート23の下端部を通し、該プレート23
のガイド26をベース15の切り欠き17に係合させ、
コントロールケーブル31のケーシング31aの端部に
ある係合部31bをケーブル保持部19の係止部19a
に係合させ、さらにストッパー28の左右の側壁28a
をベース15のガイドレール18に係合させてから、ス
トッパー28の孔30とコントロールケーブル31のイ
ンナケーブル31cの孔31dにスクリュー32を通
し、該スクリュー32の先端をスライドプレート23の
ボス25に係合させてある。このアッセンブリをシート
バック1に組み付ける場合には、これをシートバックパ
ネル33の凹部34に入れ、フランジ16と爪21の間
にシートバックパネル33の係止部(図示せず)に係合
させてから、ベース15の孔35にスクリュー(図示せ
ず)を通して固定する(図6参照)。このとき、ベース
15のフランジ16がカーペット36をシートバックパ
ネル33に押し付けることになる。なお、コントロール
ケーブル31の他端は上述のロック機構に連係してあ
る。
【0011】本実施例はこのように構成してあるので、
リアシートの格納にあたっては、ノブ4を親指で押し上
げてロック機構を解除し、そのままシートバック1を前
方へ押せばよい。また、ベース15とスライドプレート
23は突起22, 27同士を当接させて組み付けてある
ので、摩擦が極めて小さく、スライドプレート23のス
ライドはスムーズに行われる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、コントロールケーブル
のケーシングの端部に係合部を設け、該係合部を上記ベ
ースに一体成形されたケーブル保持部の係止部に係合さ
せ、上記ベースの底面に上下に延びる切り欠きを形成す
るとともに、該切り欠きに上記スライドプレート裏面の
ボスを通し、該ボスにスクリューを係合させてストッパ
ーを取り付け、さらに該スクリューを利用してコントロ
ールケーブルを取り付けたので、簡単な構成で、シート
バックのロック解除と前倒を片手で行えるようになるば
かりでなく、シートバックの先端が格納時にフロントシ
ートに当たっていても、ロック解除操作に支障を生じな
くなる。なお、シートバックの凹部は皿型のベースで覆
ってあるので、外観上特に問題はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロック解除装置を採用した格納式リア
シートの斜視図である。
【図2】同装置の正面図である。
【図3】同装置の背面図である。
【図4】同装置の分解側面図である。
【図5】図2を矢印B方向から見た図である。
【図6】図2に示したA−A線による断面図である。
【図7】ベースの正面図である。
【図8】スライドプレートの背面図である。
【図9】図1に示したシートの側面図である。
【図10】同シートの格納状態を示す図である。
【図11】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 シートバック 2 シートクッション 3 ロック解除装置 4 ノブ 5 ステー 6 フロア 7 ブラケット 11 レッグ 15 ベース 18 ガイドレール 19 コントロールケーブル保持部 20 切り欠き 23 スライドプレート 25 ボス 26 ガイド 28 ストッパー 31 コントロールケーブル 32 スクリュー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックを前方へ倒してシートクッ
    ションに折り重ねるようにした格納式リアシートにおい
    て、上記シートバックの上部裏面に凹部を形成するとと
    もに、該凹部を覆うようにして皿型のベースを上記シー
    トバックに取り付け、該ベースにノブを上下方向にスラ
    イド自在に取り付け、該ノブを上記シートバックのロッ
    ク機構に連係せしめ、上記ベースの底面の表面側に、上
    記ノブを有するスライドプレートを設置するとともに、
    該プレートの下端部を通すための切り欠きを上記ベース
    の周壁に形成し、上記コントロールケーブルのケーシン
    グの端部に係合部を設け、該係合部を上記ベースに一体
    成形されたケーブル保持部の係止部に係合させ、上記ベ
    ースの底面に上下に延びる切り欠きを形成するととも
    に、該切り欠きに上記スライドプレート裏面のボスを通
    し、該ボスにスクリューを係合させてストッパーを取り
    付け、さらに該スクリューを利用してコントロールケー
    ブルを取り付けたことを特徴とする格納式リアシートの
    ロック解除装置。
  2. 【請求項2】 上記ベースの開口縁にフランジを周設
    し、該フランジとシートバックパネルによってカーペッ
    トを挟持したことを特徴とする請求項1に記載の格納式
    リアシートのロック解除装置。
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