JP3205979U - 端太 - Google Patents
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Abstract
【課題】端太で型枠を支持する際に、端太が型枠に食い込むことによる型枠の変形を防止することが可能であるとともに、鍔を備えた3型座金を用いても、鍔と干渉することが無く、強固な締め付けが可能な端太を提供する。【解決手段】端太1は、平坦面を有する平坦型板材3と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材3とは反対側に突出する形状の曲面型板材4と、平坦型板材3と曲面型板材4のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材5とから形成されている。連結板材5は平坦型板材3との連結側において、平坦型板材3の端部から上方に伸びる縦板20と、縦板20の上端から横方向に伸びる横板21とによって形成される段差部22を有しており、連結板材5の下方側であって平坦型板材3の側方側に空隙23が形成されている。【選択図】図1
Description
本考案は、コンクリート構造物を構築する際の型枠を支持するために使用される端太に関する。
コンクリート構造物を構築するにあたっては、コンクリートを流し込むための型枠を形成するが、型枠がはらんだり歪んだりすることを防止するために、型枠の側面に取り付けて補強するための支持材として端太が使用されている。そして、この型枠を組立てた後、型枠内にコンクリートを打設して、コンクリート硬化後に型枠を解体することによりコンクリート構造物を構築している。
従来から広く用いられている端太は、円筒形状をしたパイプ状のものであり、これをコンクリートパネルと呼ばれる型枠に接触させ、座金で固定することによって、型枠を補強する。型枠を締付ける端太に関する技術の一例が、特許文献1に記載されている。
図5に、従来から用いられている円筒形状の端太の構造と使用状況を示す。図5(a)は、円筒形状の端太の長手方向に対して垂直な方向の断面図であり、図5(b)は、円筒形状の端太で型枠を支持している状況を示す斜視図であり、図5(c)は、図5(b)を側方から見た図である。
図5(a)に示す、断面外周が円形である円筒形状の端太51を、図5(b)に示すように、端太51の長手方向を上下方向にして、複数の端太51を型枠52に接触させて配列し、その側方に端太51の長手方向を横方向にして、複数の端太51を配列する。この状態で、3型座金53で端太51を締め付ける。こうして、型枠52は端太51によって支持されて型枠52の補強がなされる。
図6は、図5(b)に示す斜視図を上方から見て、型枠にコンクリートを流し込んだ状態を示している。円筒形状の端太51を型枠52に接触させて型枠52を支持すると、端太51が円筒形状であるが故に、端太51の外周側の曲面が型枠52に接触することとなり、端太51と型枠52との接触面は、端太51の外周側の狭い部分に限定され、接触面積が小さくなる。そのため締め付け時に、この小さな面積の接触部分に力が集中して、端太51が型枠52に食い込むことによって、型枠52が変形しやすい状況が生じる。型枠52が変形すると、型枠52内にコンクリート54を打設する際に、型枠52に接するコンクリート54の面が平坦にならず、凹凸を生じるという問題を生じる。近年は、締め付け量が一定となるように設定された締め付け工具を使用することが通常であるため、締め付け量の調整を作業者が行うことが難しく、型枠52の変形を防止してコンクリート54の面に凹凸が生じることを回避することが困難となっている。
また、端太51の締め付けにあたっては、端太51と接触する部分が曲面形状を有する3型座金53が使用されるケースが多く、3型座金53を用いてしっかりと端太51を締め付けるためには、3型座金53が端太51と隙間なく接触することが必要となる。
また、3型座金53は、型枠52と接触する部位に鍔55が設けられているのが通常であり、端太51を3型座金53で締め付ける際に、鍔55に端太51が乗り上げると、3型座金53での締め付けが不安定になる。そのため、端太51が鍔55と干渉しないように考慮することも必要である。
本考案は、このような問題点を解決するためになされたもので、端太で型枠を支持する際に、端太が型枠に食い込むことによる型枠の変形を防止することが可能であるとともに、鍔を備えた3型座金を用いても、鍔と干渉することが無く、強固な締め付けが可能な端太を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本考案の端太は、コンクリート用型枠を支持するための端太であって、平坦面を有する平坦型板材と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材とは反対側に突出する形状の曲面型板材と、平坦型板材と曲面型板材のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材とからなる端太であって、連結板材は平坦型板材との連結側において、平坦型板材の端部から上方に伸びる縦板と、縦板の上端から横方向に伸びる横板とによって形成される段差部を有しており、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成されていることを特徴とする。
また、本考案の端太は、コンクリート用型枠を支持するための端太であって、平坦面を有する平坦型板材と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材とは反対側に突出する形状の曲面型板材と、平坦型板材と曲面型板材のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材とからなる端太であって、連結板材は平坦型板材との連結側において、平坦型板材の端部から斜め上方に向かって伸びる平板からなる傾斜部を有しており、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成されていることを特徴とする。
また、本考案の端太は、コンクリート用型枠を支持するための端太であって、平坦面を有する平坦型板材と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材とは反対側に突出する形状の曲面型板材と、平坦型板材と曲面型板材のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材とからなる端太であって、連結板材は平坦型板材との連結側において、平坦型板材の端部から斜め上方に向かって伸びる曲板からなる傾斜部を有しており、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成されていることを特徴とする。
本考案の端太はいずれも、平坦型板材を型枠に接触させて型枠を支持するとともに、3型座金で曲面型板材を押さえつけて締め付けることによって使用される。平坦面を有する平坦型板材が型枠に接触するため、型枠を支持する力は、接触面となる平坦型板材の平坦面の全面に亘って作用し、広い接触面によって力が均等に型枠に作用する。そのため、端太が型枠に食い込むことがなく、型枠の変形を防止することができる。これにより、型枠内にコンクリートを打設する際に、型枠に接するコンクリートの面を凹凸の無い平坦面にすることができる。
また、3型座金には曲面型板材が接触するため、3型座金が端太と隙間なく接触することが可能となり、3型座金を用いてしっかりと端太を締め付けることができ、端太による型枠の補強効果を高めることができる。さらに、鍔を備えた3型座金で締め付ける場合であっても、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成される構造となっているため、鍔と端太が干渉することが無い。そのため、鍔に端太が乗り上げることによって3型座金での締め付けが不安定になることを防止でき、締め付けが強固となる。
本考案によると、端太で型枠を支持する際に、端太が型枠に食い込むことによる型枠の変形を防止することが可能であるとともに、鍔を備えた3型座金を用いても、鍔と干渉することが無く、強固な締め付けが可能な端太を実現することができる。
以下に、本考案の端太を、その実施形態に基づいて説明する。
図1は、本考案の実施形態に係る端太の構造を示す斜視図である。図1(a)は、本考案の第一実施形態に係る端太の構造を示し、図1(b)は、本考案の第二実施形態に係る端太の構造を示し、図1(c)は、本考案の第三実施形態に係る端太の構造を示す。また、図2は、本考案の実施形態に係る端太の長手方向に対して垂直な方向の断面図である。図2(a)は、本考案の第一実施形態に係る端太の構造を示し、図2(b)は、本考案の第二実施形態に係る端太の構造を示し、図2(c)は、本考案の第三実施形態に係る端太の構造を示す。
図1は、本考案の実施形態に係る端太の構造を示す斜視図である。図1(a)は、本考案の第一実施形態に係る端太の構造を示し、図1(b)は、本考案の第二実施形態に係る端太の構造を示し、図1(c)は、本考案の第三実施形態に係る端太の構造を示す。また、図2は、本考案の実施形態に係る端太の長手方向に対して垂直な方向の断面図である。図2(a)は、本考案の第一実施形態に係る端太の構造を示し、図2(b)は、本考案の第二実施形態に係る端太の構造を示し、図2(c)は、本考案の第三実施形態に係る端太の構造を示す。
本考案の第一実施形態に係る端太1は、コンクリート用の型枠を支持するための端太1であって、図1(a)、図2(a)に示すように、平坦面を有する平坦型板材3と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材3とは反対側に突出する形状の曲面型板材4と、平坦型板材3と曲面型板材4のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材5とから形成されている。平坦型板材3と曲面型板材4と連結板材5は一体物として構成され、端太1の全体形状は、内部が空洞となったかまぼこ型の形状となっている。曲面型板材4は、突出する外周側先端部に平坦部6を有する構造とすることができる。
連結板材5は平坦型板材3との連結側において、平坦型板材3の端部から上方に伸びる縦板20と、縦板20の上端から横方向に伸びる横板21とによって形成される段差部22を有しており、連結板材5の下方側であって平坦型板材3の側方側に空隙23が形成されている。
また、本考案の第二実施形態に係る端太1は、コンクリート用の型枠を支持するための端太1であって、図1(b)、図2(b)に示すように、平坦面を有する平坦型板材3と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材3とは反対側に突出する形状の曲面型板材4と、平坦型板材3と曲面型板材4のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材5とから形成されている。平坦型板材3と曲面型板材4と連結板材5は一体物として構成され、端太1の全体形状は、内部が空洞となったかまぼこ型の形状となっている。曲面型板材4は、突出する外周側先端部に平坦部6を有する構造とすることができる。
連結板材5は平坦型板材3との連結側において、平坦型板材3の端部から斜め上方に向かって伸びる平板24からなる傾斜部25を有しており、連結板材5の下方側であって平坦型板材3の側方側に空隙23が形成されている。
また、本考案の第三実施形態に係る端太1は、コンクリート用の型枠を支持するための端太1であって、図1(c)、図2(c)に示すように、平坦面を有する平坦型板材3と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材3とは反対側に突出する形状の曲面型板材4と、平坦型板材3と曲面型板材4のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材5とから形成されている。平坦型板材3と曲面型板材4と連結板材5は一体物として構成され、端太1の全体形状は、内部が空洞となったかまぼこ型の形状となっている。曲面型板材4は、突出する外周側先端部に平坦部6を有する構造とすることができる。
連結板材5は平坦型板材3との連結側において、平坦型板材3の端部から斜め上方に向かって伸びる湾曲した曲板26からなる傾斜部27を有しており、連結板材5の下方側であって平坦型板材3の側方側に空隙23が形成されている。
図3に、本考案の実施形態に係る端太1の使用状況を示す。図3(a)は、本考案の第一実施形態に係る端太1の使用状況を示し、図3(b)は、本考案の第二実施形態に係る端太1の使用状況を示し、図3(c)は、本考案の第三実施形態に係る端太1の使用状況を示す。また、図4は、端太1の使用状況を示す全体図である。
図3に示すように、複数の端太1の平坦型板材3を型枠2に接触させて配列し、その側方に、端太1の平坦型板材3を型枠2に近い側の端太1の曲面型板材4に接触させて配列する。この状態で、3型座金10で端太1を締め付ける。こうして、型枠2は端太1によって支持されて型枠2の補強がなされる。3型座金10による締め付け位置は、図4に示すように、適宜間隔を置いて設定する。
型枠2にコンクリートを流し込むと、端太1の平坦型板材3が型枠2に接触して型枠2を支持するため、型枠2を支持する力は、接触面となる平坦型板材3の平坦面の全面に亘って作用し、広い接触面によって力が均等に型枠2に作用する。そのため、端太1が型枠2に食い込むことがなく、型枠2の変形を防止することができる。これにより、型枠2内にコンクリート11を打設する際に、型枠2に接するコンクリート11の面を凹凸の無い平坦面にすることができる。
また、3型座金10には曲面型板材4が接触するため、3型座金10が端太1と隙間なく接触することが可能となり、3型座金10を用いてしっかりと端太1を締め付けることができ、端太1による型枠2の補強効果を高めることができる。
さらに、本考案の第一実施形態に係る端太1を使用すると、図3(a)に示すように、段差部22による空隙23を有していることにより、型枠2と接触する部位に鍔28が設けられている3型座金10を用いても、端太1を3型座金10で締め付ける際に、端太1が鍔28と干渉せず、鍔28に端太1が乗り上げることを防止できる。そのため、3型座金10での締め付けが安定し、強固な締め付けが可能となる。
また、本考案の第二実施形態に係る端太1を使用すると、図3(b)に示すように、傾斜部25による空隙23を有していることにより、型枠2と接触する部位に鍔28が設けられている3型座金10を用いても、端太1を3型座金10で締め付ける際に、端太1が鍔28と干渉せず、鍔28に端太1が乗り上げることを防止できる。同様に、本考案の第三実施形態に係る端太1を使用すると、図3(c)に示すように、傾斜部27による空隙23を有していることにより、型枠2と接触する部位に鍔28が設けられている3型座金10を用いても、端太1を3型座金10で締め付ける際に、端太1が鍔28と干渉せず、鍔28に端太1が乗り上げることを防止できる。
端太1を形成する材料として、鉄、アルミニウム等の金属材料を広く用いることができ、材質は特に限定されないが、アルミニウムを用いると軽量化を実現できる。従来から用いられている円筒形状の端太と比較すると、アルミニウムは軽量であるため、本考案の端太1と同程度の強度を有する円筒形状の端太を作製するためには、本考案の端太1の肉厚よりも厚くして円筒形状の端太を作製する必要がある。そのため、本考案の端太1の形状とすることは、軽量化を実現しつつ強度を確保する点においても有利である。
本考案は、端太で型枠を支持する際に、端太が型枠に食い込むことによる型枠の変形を防止することが可能であるとともに、鍔を備えた3型座金を用いても、鍔と干渉することが無く、強固な締め付けが可能な端太として、建築工事現場において広く利用することができる。
1 端太
2 型枠
3 平坦型板材
4 曲面型板材
5 連結板材
6 平坦部
10 3型座金
11 コンクリート
20 縦板
21 横板
22 段差部
23 空隙
24 平板
25 傾斜部
26 曲板
27 傾斜部
28 鍔
51 円筒形状の端太
52 型枠
53 3型座金
54 コンクリート
55 鍔
2 型枠
3 平坦型板材
4 曲面型板材
5 連結板材
6 平坦部
10 3型座金
11 コンクリート
20 縦板
21 横板
22 段差部
23 空隙
24 平板
25 傾斜部
26 曲板
27 傾斜部
28 鍔
51 円筒形状の端太
52 型枠
53 3型座金
54 コンクリート
55 鍔
Claims (3)
- コンクリート用型枠を支持するための端太であって、平坦面を有する平坦型板材と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材とは反対側に突出する形状の曲面型板材と、平坦型板材と曲面型板材のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材とからなる端太であって、連結板材は平坦型板材との連結側において、平坦型板材の端部から上方に伸びる縦板と、縦板の上端から横方向に伸びる横板とによって形成される段差部を有しており、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成されていることを特徴とする端太。
- コンクリート用型枠を支持するための端太であって、平坦面を有する平坦型板材と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材とは反対側に突出する形状の曲面型板材と、平坦型板材と曲面型板材のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材とからなる端太であって、連結板材は平坦型板材との連結側において、平坦型板材の端部から斜め上方に向かって伸びる平板からなる傾斜部を有しており、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成されていることを特徴とする端太。
- コンクリート用型枠を支持するための端太であって、平坦面を有する平坦型板材と、断面外周部が半円形状であって平坦型板材とは反対側に突出する形状の曲面型板材と、平坦型板材と曲面型板材のそれぞれの両端部を連結する2つの連結板材とからなる端太であって、連結板材は平坦型板材との連結側において、平坦型板材の端部から斜め上方に向かって伸びる曲板からなる傾斜部を有しており、連結板材の下方側であって平坦型板材の側方側に空隙が形成されていることを特徴とする端太。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002739U JP3205979U (ja) | 2016-06-13 | 2016-06-13 | 端太 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002739U JP3205979U (ja) | 2016-06-13 | 2016-06-13 | 端太 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3205979U true JP3205979U (ja) | 2016-08-25 |
Family
ID=56741350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016002739U Active JP3205979U (ja) | 2016-06-13 | 2016-06-13 | 端太 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3205979U (ja) |
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2016
- 2016-06-13 JP JP2016002739U patent/JP3205979U/ja active Active
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