JP3205850B2 - ロボット制御装置 - Google Patents

ロボット制御装置

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JP3205850B2
JP3205850B2 JP00734594A JP734594A JP3205850B2 JP 3205850 B2 JP3205850 B2 JP 3205850B2 JP 00734594 A JP00734594 A JP 00734594A JP 734594 A JP734594 A JP 734594A JP 3205850 B2 JP3205850 B2 JP 3205850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業対象に対応した所
定の軌跡上を作用部が移動するように制御する倣い作業
用のロボット制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ロボットが産業分野で広く用いら
れるが、とくに倣い作業用のロボットでは倣いの精度と
応答性が課題である。
【0003】以下、従来のロボット制御装置について説
明する。倣いセンサロボットシステムは、作業対象に対
する作業点の位置ずれを倣いセンサで検出し、そのずれ
をロボットの軌跡演算にフィードバックすることにより
実時間で位置を修正し、作業品質の向上を図るものであ
る。上記構成において、作業点の移動速度が遅い場合に
は位置ずれを高い精度で修正できるが、移動速度が速い
場合には倣いのフィードバックの応答性が課題となる。
すなわち、倣いセンサで検出した位置ずれは軌跡演算に
フィードバックされ、つぎの補間点演算で反映されるた
め、補間演算の周期でしか修正されず、最悪は補間演算
間隔の時間だけ遅れて修正される。
【0004】上記倣いの応答性に係わる課題を解決する
手段の1つが特開平4−353903号公報に開示され
ている。この手段について図面を参照しながら説明す
る。図6は上記のロボット制御装置における演算制御装
置の構成を示すブロック図である。図において、1は作
業対象と作業点との相対位置関係を検出して位置情報を
出力する倣いセンサ、2は前記位置情報を入力してロボ
ットの手首座標系における位置修正量を出力するセンサ
制御部、3はセンサ制御部2が出力する位置修正量を基
準座標系における位置修正量に変換して出力する第1の
座標変換部、4は第1の座標変換部3が出力する基準座
標系における位置修正量を各動作軸の座標系における位
置修正量に変換して出力する第2の座標変換部、5は第
2の座標変換部4が出力する各動作軸の位置修正量を軌
跡の修正移動量に変換して出力する軌跡修正部、6は教
示データに基づいて基準座標系における動作軌跡を演算
する軌跡演算部、7は軌跡演算部6が出力する基準座標
系の動作軌跡の位置情報に基づいて各動作軸の座標系に
おける移動量に変換して出力する第3の座標変換部、8
は第3の座標変換部7が出力する動作軌跡の移動量と軌
跡修正部が出力する修正移動量と、ロボットが備えて
いる位置検出装置10から出力されるロボット自体の移
動量とを入力し、ロボット9が備えているサーボモータ
11の回転を制御するサーボ制御部である。なお、軌跡
演算部6と第3の座標変換部7とは軌跡演算手段を構成
し、センサ制御部2と第1の座標変換部3と第2の座標
変換部4と軌跡修正部5とは修正演算手段18を構成す
る。
【0005】上記構成においてその動作を説明する。軌
跡演算部6はあらかじめ与えられた教示データに基づい
て基準座標系における動作軌跡を演算し、第3の座標変
換部7が基準座標系の動作軌跡に基づいて各動作軸の座
標系における移動量に変換してサーボ制御部8に出力す
る。一方、倣いセンサ1が作業点と作業対象との相対位
置関係の位置情報を出力し、センサ制御部2が前記位置
情報に基づいてロボットの手首座標系における位置修正
量を出力し、第1の座標変換部3がそれを基準座標系に
おける位置修正量に変換し、第2の座標変換部はそれを
各動作軸の座標系における位置修正量に変換し、軌跡修
正部5が各動作軸における修正移動量に変換してサーボ
制御部8に出力する。
【0006】図7はサーボ制御部8の構成を示すブロッ
ク図である。図において、偏差カウンタ12は第3の座
標変換部7が出力する軌跡の移動量に対応したカウント
値を設定し、軌跡修正部が出力する修正移動量に対応し
たカウント値を前記軌跡のカウント値とは非同期のタイ
ミングで加算して、軌跡移動量と修正移動量とを加算し
た移動量に対応するカウント値をモータ制御部13に出
力する。モータ制御部13はそのカウント値に対応した
回転量をサーボモータ11に与えて回転させる。その回
転量によりロボット9の動作軸が移動し、回転が終了し
た時点で位置検出装置10が動作軸の実際の移動量を出
力し、偏差カウンタ12のカウント値から減算する。こ
の減算により偏差カウンタ12にはモータ制御部13に
指示した回転量と、実際に移動した回転量との偏差が誤
差として残る。実際の移動が過剰であったときは負のカ
ウント値が残り、不足であった場合は正のカウント値が
残る。この場合、つぎの軌跡移動量と修正移動量とを残
存カウント値の上に加算するように入力すれば誤差分を
補償できる。したがって、偏差カウンタ12は軌跡移動
量を入力して更新設定するのでなく、残存カウント値に
加算入力するようにする。また、修正移動量を軌跡移動
量の入力とは非同期な別の周期で偏差カウンタ12に入
力して加算し、そのウント値を新規の回転量としてモ
ータ制御部13に指示する設定とする。したがって、サ
ーボモータ11は常に最新の修正移動量を反映した回転
を実行する。
【0007】上記構成により、倣いセンサ1の位置情報
による修正移動量が、その発生したタイミングでサーボ
モータ11の回転量に直接に反映されるので、軌跡演算
の周期ごとに軌跡修正する従来のロボット制御装置に比
較して応答性が改善されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のロボ
ット制御装置では、修正移動量を偏差カウンタ12に入
力する時間間隔に問題がある。すなわち、一般的にロボ
ットの各動作軸が移動動作を完了する時間、すなわち反
応時間はおよそ数10msec程度となるが、修正移動量が
偏差カウンタ12に入力して加算される周期が前記反応
時間よりも短いとき、偏差カウンタ12はロボットの移
動を完了するまでに修正移動量に対応したカウント値を
複数回加算するので、修正移動がつぎつぎに加算され、
ロボットは必要以上の修正移動を行う過修正状態とな
る。この過修正による余分な移動量は作業点と作業対象
との相対位置の不整合として倣いセンサ1により検出さ
れつぎの移動で逆に修正するように移動が制御されるの
で、一般的に振動を伴った動作が発生し、軌跡が収束す
るのに時間がかかり、ロボット制御装置としては好まし
くない問題点となる。なお、位置検出装置10によ
ィードバックは、偏差カウンタ12の指示した移動量と
実際の移動量との差を制御するだけであるから、修正移
動量による過修正を救済する手段にはなっていない。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、倣い
の応答性がよく、かつ倣いの帰還量が過大とならないロ
ボット制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、動作軸を駆動するサーボモータおよび前
記動作軸の移動量を検出する位置検出装置を動作軸ごと
に備えたロボットと、前記ロボットが保持する作業ツー
ルの作業点と作業対象との相対位置情報を出力する倣い
センサとが接続され、所定の軌跡上を前記作業点が作業
対象との相対位置を所定の状態に保ちながら移動するよ
うに前記ロボットの動作を制御するロボット制御装置に
おいて、前記軌跡上の一点からつぎの一点まで移動する
ための各動作軸の移動量を軌跡移動量として出力する軌
跡演算手段と、前記倣いセンサの位置情報に基づいて前
記作業点が作業対象との所定相対位置を保つための各動
作軸の修正移動量を演算して前記軌跡演算手段とは非同
期に出力する修正演算手段と、前記軌跡演算手段の軌跡
移動量と前記修正演算手段の修正移動量と前記位置検出
装置の検出移動量とに基づいて前記サーボモータを制御
するサーボ制御手段とを備え、前記サーボ制御手段は、
前記軌跡移動量と前記修正移動量との比率に基づいて前
記検出移動量を検出修正移動量と検出軌跡移動量とに分
配する移動量分配部と、前記軌跡移動量を入力して前記
サーボモータの軌跡回転量を出力するとともに、前記検
出軌跡移動量を帰還入力して前記軌跡移動量との偏差量
により前記軌跡回転量を制御する軌跡制御部と、前記修
正移動量を入力して前記サーボモータの修正回転量を出
力するとともに、前記検出修正移動量を帰還入力して前
記修正移動量との偏差量により前記修正回転量を制御す
る修正制御部と、前記軌跡回転量と前記修正回転量との
和の回転量で前記サーボモータを回転させるモータ制御
部とを備え、前記移動量分配部を介することにより軌跡
制御部と前記修正制御部とが互いに独立した制御ループ
を構成するようにしたロボット制御装置である。
【0011】
【作用】本発明は上記の構成において、移動量分配部が
ロボットの実際の移動量を軌跡移動分と修正移動分とに
分離して、軌跡制御部と修正制御部とに分配帰還する。
したがって、軌跡制御部と修正制御部は移動量分配部を
介して互いに独立した帰還制御ループを構成し、それぞ
れが軌跡移動と修正移動を独立に制御し、倣いセンサの
検出周期に係わらず過修正が発生しないとともに、修正
移動が実時間で反映される。
【0012】
【実施例】(実施例1) 以下、本発明のロボット制御装置について説明する。ま
ず、具体的な説明の前に、本発明の概略について説明す
る。従来例に示した手段で過修正が発生する原因は、軌
跡の移動量と修正の移動量とを1個の偏差カウンタ上で
合算して扱うことにより、軌跡の移動制御ループと修正
の移動制御ループとが独立していないことにある。
【0013】本発明は、軌跡の移動制御ループと修正の
移動制御ループとを分離して構成する。その目的で、軌
跡移動制御のための偏差カウンタと修正移動制御のため
の偏差カウンタとを独立に設けるとともに、移動量分配
部を設けて位置検出装置が出力する移動量を分配して分
離する。位置検出装置は軌跡に対応する移動量と修正に
対応する移動量とを分離して出力する機能を持たないか
らである。この移動量分配部を介した位置検出装置と2
つの偏差カウンタとが見かけ上の2つの独立した帰還ル
ープを構成するのが本発明の主旨である。
【0014】以下、本発明のロボット制御装置の一実施
例について図面を参照しながら説明する。図1は本実施
例の構成を示すブロック図である。なお、図6に示した
従来例と同じ構成要素に同一符号を付与して詳細な説明
を省略する。本実施例が従来例と異なる点は、サーボ制
御部8の内部構成と動作とにある。図において、サーボ
制御部8は第1の偏差カウンタ14と第2の偏差カウン
タ15と移動量分配部16とモータ制御部13とを備え
ている。
【0015】第1の偏差カウンタ14は第3の座標変換
部7から各動作軸の座標系における軌跡移動量に対応し
たカウント値を現在のカウント値に加算入力し、加算し
た結果のカウント値を軌跡移動のためのサーボモータ1
1の回転量としてモータ制御部13に出力するととも
に、移動量分配部16に出力する。なお、軌跡移動量を
加算入力とする理由は、従来例と同様に、前回の移動が
終了した時点の移動誤差分を今回の移動で補償するため
である。一方、第2の偏差カウンタ15は軌跡修正部
から修正移動量に対応したカウント値を加算設定して、
修正移動のためのサーボモータ11の回転量としてモー
タ制御部13に出力するとともに、移動量分配部16に
出力する。モータ制御部13は第1の偏差カウンタ14
から入力した回転量と第2の偏差カウンタ15から入力
した回転量との和の回転量をサーボモータ11に出力す
る。なお、第1の偏差カウンタ14および第2の偏差カ
ウンタ15のカウント値の正負に対応して回転が正逆と
なることは言うまでもない。
【0016】サーボモータ11はモータ制御部13が指
示した回転を実行して停止する。停止した時点で位置検
出装置10は今回の実際の移動量を移動量分配部16に
出力する。このとき、位置検出装置10はモータ制御部
13が指示した回転量、すなわち軌跡移動分と修正移動
分との合計の移動量に対する実際の移動量を出力してい
る。移動量分配部16はこの実際の移動量を軌跡移動分
と修正移動分とに分離する。前述のように、移動量分配
部16は第1の偏差カウンタ14から軌跡移動量に対応
したカウント値と、第2の偏差カウンタ15から修正移
動に対応したカウント値とを入力している。したがっ
て、位置検出装置10から入力した移動量を、前記2つ
のカウント値の割合で分配することにより実際の移動量
を軌跡移動分(以下、検出軌跡移動量と称す)と修正移
動分(以下、検出修正移動量と称す)とに分離する。な
お、第1の偏差カウンタ14のための分配率をA、第2
の偏差カウンタ15のための分配率Bとするとき、第1
の偏差カウンタ14のカウント値と第2の偏差カウンタ
15のカウント値との和のカウント値で第1の偏差カウ
ンタ14のカウント値を除した値がA、第2の偏差カウ
ンタ15のカウント値を除した値がBであることは言う
までもない。この場合、和のカウント値が0であればモ
ータ制御部13はサーボモータに回転を指示していない
ので動作軸は移動せず、位置検出装置10は移動量を0
として出力するはずであるが、他の何等かの影響で移動
した場合に軌跡移動により優先的に補償する意味で分配
率Aを1、分配率Bを0に設定してもよい。
【0017】この分配率により分配された2つの移動量
は、それぞれ軌跡移動と修正移動に対応する実際の軌跡
移動量と修正移動量と考えてよく、したがって、サーボ
モータ11が停止した時点で偏差カウンタから減算する
構成とすることにより、軌跡移動に対応する帰還ループ
と修正移動に対応する帰還ループとが独立に構成され
る。また、第1の偏差カウンタ14に軌跡移動量が加算
設定されたとき、または第2の偏差カウンタ15に修正
移動量が加算設定されたとき、いれの時点においても
そのときのカウント値を移動量分配部16に出力して分
配率を更新するようにすることにより、軌跡移動につい
ては軌跡移動量に対する実際の軌跡移動量が検出され、
また修正移動については、最新に入力された修正移動量
に対応した修正回転量がサーボモータ11に指示される
とともに、それに対応する実際の修正移動量が検出され
る。
【0018】たとえば、軌跡移動量が10、修正移動量
が2として動作しているとき、分配率A=10/12、
分配率B=2/12であって、実際の移動距離が12で
あると、第1の偏差カウンタ14には移動量分配部16
から軌跡移動量10を入力し、また、第2の偏差カウン
タは2を入力するので、軌跡移動と修正移動とがそれぞ
れ期待通りに完了する。修正移動量は軌跡移動量の入力
とは非同期であるから、上記の条件で移動中に修正移動
量が改めて3として入力する場合がある。このとき、第
2の偏差カウンタ15は修正移動量3に対応する回転量
をモータ制御部13に改めて指示し、サーボモータ11
は回転量を13に設定し直して13まで回転する。な
お、モータ制御部13は総回転量を設定するので、既回
転分に新たに3が加算されることはない。また、分配率
は新たに修正移動量が設定された時点で更新されるの
で、分配率A=10/13、分配率B=3/13に更新
され、新しい修正移動に対応できることがわかる。
【0019】図2は従来のロボット制御装置による倣い
動作と、本実施例のロボット制御装置による倣い動作と
をシミュレーションにより比較した特性図である。図に
おいて、縦軸は作業点と作業対象との相対距離を与え、
横軸tは動作の経過時間をえる。本シミュレーション
において、所定の教示軌跡は実線で示した直線aであ
り、最初に作用対象と作業点との間に5mmのずれがあ
り、従来のロボット制御装置による動作は一点鎖線、本
実施例による動作は点線aで示している。また、倣いセ
ンサ1はロボット9の反応時間の1/3の周期で位置情
報を出力するとしている。
【0020】図からわかるように、上記の条件におい
て、従来のロボット制御装置では倣い軌跡が対象軌跡に
対してオーバーシュートを起こして蛇行し、所定の軌跡
に収束するのに時間がかかっているが、本実施例のロボ
ト制御装置では蛇行がなく、速やかに収束することが
わかる。
【0021】以上のように本実施例によれば、移動量分
配部16を設け、ロボットの位置検出装置10から出力
される1つの実際の移動量を軌跡移動分と修正移動分と
に分配し、その帰還移動量を用いて軌跡移動と修正移動
との互いに独立した2つの帰還ループを構成したことに
より、修正移動と軌跡移動とが混合されて過修正が発生
することなく倣い制御を行うことができる。
【0022】(実施例2) 以下、本発明のロボット制御装置の第2の実施例につい
て図面を参照しながら説明する。図3は本実施例の構成
を示すブロック図である。なお、図1に示した実施例と
同じ構成要素には同一符号を付与して詳細な説明を省略
する。本実施例が第1の実施例と異なる点は、軌跡修正
が出力する修正移動量の大きさを調整する出力調整
部20を備えたことにある。図において、軌跡修正部
の出力を出力調整部20を経て、第2の偏差カウンタ1
5に出力する構成であるロボット制御装置を示す。出力
調整部20はロボット9の反応時間と倣いセンサ1の出
力周期に応じてゲインを変更する手段である。
【0023】実施例1では倣いセンサ回路のゲイン、す
なわち、倣いセンサ1の位置情報が軌跡修正部5により
修正移動量に変換されるまでのゲインについては説明し
なかったが、このゲインが大きいほど軌跡への収束が速
やかになることは言うまでもない。しかし、ゲインが多
き過ぎれば振動発散してしまうので、可能な限度のゲイ
ンに設定するのが好ましい。
【0024】図4は倣い制御におけるロボットの各動作
軸のステップ応答特性を示す特性図である。図におい
て、縦軸はステップの目標移動距離に対する実際の移動
量を移動率で示し、横軸は移動の経過時間を示す。ま
た、Tはステップ応答時間、Tsは倣いセンサ1の位置
情報の出力時間間隔である。倣い制御が安定に動作する
ためには、図に示した移動率Cと移動率Dとの比率で与
えらえる最大ゲイン、すなわち、G=C/Dが許される
最大ゲインであって、倣いの制御装置としては、ゲイン
を1以上、最大ゲイン以内に設定する。ただし、最大ゲ
インGに近く設定すると、倣いセンサ1の特性変化など
によりゲインが大きくなったときに発散する可能性があ
るので、最大ゲインの70%とか80%に設定するのが
好ましい。本実施例は、出力調整部20によりループゲ
インを適切に調整設定できるようにしている。
【0025】図5は従来のロボット制御装置における動
作と、本実施例の動作とをシミュレーションにより比較
した特性図である。なお、特性図の形式は図2と同じで
ある。最初に作業点と作業対象との間に5mmのずれがあ
り、倣いセンサ1はロボット9の反応周期の1/3の周
期で出力を行うものとしている。このとき、出力調整部
20における最大ゲインはG=3.0であるとし、制御
を安定した状態に保つために、出力調整によりゲインを
最大ゲインの80%に設定している。この条件において
動作のシミュレーションを実行した結果、従来のロボッ
ト制御装置では移動軌跡にオーバーシュートを起こして
蛇行し、収束するのに時間がかかっているが、本実施例
のロボット制御装置では蛇行がなくなく、しかもきわめ
て短い時間で収束し、応答性の高い倣いを実現できるこ
とがわかる。
【0026】なお、上記のシミュレーションでは出力調
整部20によりゲインを最大ゲインの80%としたが、
その値に限定するものではなく、ゲインは1以上、最大
ゲインG以下であれば同様の効果を得られることは言う
までもない。
【0027】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明は、動作軸を駆動するサーボモータおよび前記動作軸
の移動量を検出する位置検出装置を動作軸ごとに備えた
ロボットと、前記ロボットが保持する作業ツールの作業
点と作業対象との相対位置情報を出力する倣いセンサと
が接続され、所定の軌跡上を前記作業点が作業対象との
相対位置を所定の状態に保ちながら移動するように前記
ロボットの動作を制御するロボット制御装置において、
前記軌跡上の一点からつぎの一点まで移動するための各
動作軸の移動量を軌跡移動量として出力する軌跡演算手
段と、前記倣いセンサの位置情報に基づいて前記作業点
が作業対象との所定相対位置を保つための各動作軸の修
正移動量を演算して前記軌跡演算手段とは非同期に出力
する修正演算手段と、前記軌跡演算手段の軌跡移動量と
前記修正演算手段の修正移動量と前記位置検出装置の検
出移動量とに基づいて前記サーボモータを制御するサー
ボ制御手段とを備え、前記サーボ制御手段は、前記軌跡
移動量と前記修正移動量との比率に基づいて前記検出移
動量を検出修正移動量と検出軌跡移動量とに分配する移
動量分配部と、前記軌跡移動量を入力して前記サーボモ
ータの軌跡回転量を出力するとともに、前記検出軌跡移
動量を帰還入力して前記軌跡移動量との偏差量により前
記軌跡回転量を制御する軌跡制御部と、前記修正移動量
を入力して前記サーボモータの修正回転量を出力すると
ともに、前記検出修正移動量を帰還入力して前記修正移
動量との偏差量により前記修正回転量を制御する修正制
御部と、前記軌跡回転量と前記修正回転量との和の回転
量で前記サーボモータを回転させるモータ制御部とを備
え、前記移動量分配部を介することにより軌跡制御部と
前記修正制御部とが互いに独立した制御ループを構成す
るようにしたことにより、非同期で入力する倣いの情報
の周期が軌跡制御の反応時間より短い場合でも、過修正
により倣い軌跡が蛇行せずに作用対象軌跡に収束し、ま
た、倣いセンサによる修正移動量を調整する出力調整部
を設け、ロボットの反応時間と倣いセンサの出力周期に
基づく倣いセンサ回路のゲインを最適に調整することに
より、作用対象軌跡に対する収束時間をできる限り短縮
するように設定でき、応答性の高い倣いを実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロボット制御装置の第1の実施例の構
成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施例のロボット制御装置によ
る倣い制御特性をシミュレーションにより求めた特性図
【図3】本発明のロボット制御装置の第2の実施例の構
成を示すブロック図
【図4】ロボットの反応特性を示す特性図
【図5】本発明の第2の実施例のロボット制御装置によ
る倣い制御特性をシミュレーションにより求めた特性図
【図6】従来のロボット制御装置の構成を示すブロック
【図7】従来のロボット制御装置におけるサーボ制御部
の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 倣いセンサ2 センサ制御部 3 第1の座標変換部 4 第2の座標変換部 5 軌跡修正部 6 軌跡演算部 7 第3の座標変換部 8 サーボ制御部(サーボ制御手段) 9 ロボット 10 位置検出装置 11 サーボモータ12 偏差カウンタ 13 モータ制御部 14 第1の偏差カウンタ(軌跡制御部) 15 第2の偏差カウンタ(修正制御部) 16 移動量分配部 17 軌跡演算手段 18 修正演算手段 20 出力調整部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 - 3/10 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06 G05B 19/18 - 19/46 B23K 9/127

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動作軸を駆動するサーボモータおよび前
    記動作軸の移動量を検出する位置検出装置を動作軸ごと
    に備えたロボットと、前記ロボットが保持する作業ツー
    ルの作業点と作業対象との相対位置情報を出力する倣い
    センサとが接続され、所定の軌跡上を前記作業点が作業
    対象との相対位置を所定の状態に保ちながら移動するよ
    うに前記ロボットの動作を制御するロボット制御装置に
    おいて、前記軌跡上の一点からつぎの一点まで移動する
    ための各動作軸の移動量を軌跡移動量として出力する軌
    跡演算手段と、前記倣いセンサの位置情報に基づいて前
    記作業点が作業対象との所定相対位置を保つための各動
    作軸の修正移動量を演算して前記軌跡演算手段とは非同
    期に出力する修正演算手段と、前記軌跡演算手段の軌跡
    移動量と前記修正演算手段の修正移動量と前記位置検出
    装置の検出移動量とに基づいて前記サーボモータを制御
    するサーボ制御手段とを備え、前記サーボ制御手段は、
    前記軌跡移動量と前記修正移動量との比率に基づいて前
    記検出移動量を検出修正移動量と検出軌跡移動量とに分
    配する移動量分配部と、前記軌跡移動量を入力して前記
    サーボモータの軌跡回転量を出力するとともに、前記検
    出軌跡移動量を帰還入力して前記軌跡移動量との偏差量
    により前記軌跡回転量を制御する軌跡制御部と、前記修
    正移動量を入力して前記サーボモータの修正回転量を出
    力するとともに、前記検出修正移動量を帰還入力して前
    記修正移動量との偏差量により前記修正回転量を制御す
    る修正制御部と、前記軌跡回転量と前記修正回転量との
    和の回転量で前記サーボモータを回転させるモータ制御
    部とを備え、前記移動量分配部を介することにより軌跡
    制御部と前記修正制御部とが互いに独立した制御ループ
    を構成するようにしたロボット制御装置。
  2. 【請求項2】 軌跡移動量に対応したカウント値を入力
    し、残存カウント値に加算設定したカウント値をサーボ
    モータの軌跡回転量として出力し、検出軌跡移動量に対
    応したカウント値を入力して前記加算設定したカウント
    値との偏差を残存カウント値とする第1の偏差カウンタ
    を軌跡制御部とし、修正移動量に対応したカウント値を
    入力し、存カウント値に加算設定したカウント値をサ
    ーボモータの修正回転量として出力し、検出修正移動量
    に対応したカウント値を入力して前記加算設定したカウ
    ント値との偏差を残存カウント値とする第2の偏差カウ
    ンタを修正制御部とし、軌跡回転量と修正回転量との和
    の回転量でサーボモータを回転させるモータ制御部と、
    加算設定した第1の偏差カウンタのカウント値を第1の
    カウント値、加算設定した第2の偏差カウンタのカウン
    ト値第2のカウント値として入力し、第1のカウント
    値と第2のカウント値との和により、第1のカウント値
    を除した値を第1の分配率、第2のカウント値を除した
    値を第2の分配率とし、検出移動量に第1の分配率を乗
    算した値を検出軌跡移動量、第2の分配率を乗算した値
    を検出修正移動量とし、第1の偏差カウンタおよび第2
    の偏差カウンタが設定されるごとに分配率を更新する移
    動量分配部とを有する請求項1記載のロボット制御装
    置。
  3. 【請求項3】 修正演算手段が修正移動量調節部を備
    え、操作者により修正移動量の出力の大きさを設定する
    ことにより、修正移動量が出力される時間間隔と動作軸
    の反応時間との割合に依存する倣い制御の安定度を設定
    できるようにした請求項1記載のロボット制御装置。
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