JP3205718B2 - ワイヤソー切断方法及び装置 - Google Patents
ワイヤソー切断方法及び装置Info
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- JP3205718B2 JP3205718B2 JP23377897A JP23377897A JP3205718B2 JP 3205718 B2 JP3205718 B2 JP 3205718B2 JP 23377897 A JP23377897 A JP 23377897A JP 23377897 A JP23377897 A JP 23377897A JP 3205718 B2 JP3205718 B2 JP 3205718B2
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- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶方位を高精度で設
定したウェーハをインゴットから切り出すワイヤソー切
断方法及び装置に関する。
定したウェーハをインゴットから切り出すワイヤソー切
断方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】引上げ法等で製造したインゴットは、ト
ップ及びテールを切断分離した後、外径研削,オリエン
テーションフラット加工等の工程を経て所定厚みのウェ
ーハにスライスされる。スライシングには、内周刃を備
えたスライサーが知られているが、最近ではウェーハの
大径化に伴ってピアノ線等のワイヤソーによる切断が採
用されるようになってきた。ワイヤソー切断装置は、一
般的には図1に示すように3本のグルーブローラ1〜3
を備えており、そのうちの1本が駆動モータ4に連結さ
れている。グルーブローラ1〜3に複数回周回させるこ
とにより構成したマルチワイヤ5は、一方のワイヤリー
ル6から巻き出され、他方のワイヤリール7に巻き取ら
れる。マルチワイヤ5には、引っ張られた状態でローラ
1〜3を周回するようにテンショナー8で張力が付与さ
れる。
ップ及びテールを切断分離した後、外径研削,オリエン
テーションフラット加工等の工程を経て所定厚みのウェ
ーハにスライスされる。スライシングには、内周刃を備
えたスライサーが知られているが、最近ではウェーハの
大径化に伴ってピアノ線等のワイヤソーによる切断が採
用されるようになってきた。ワイヤソー切断装置は、一
般的には図1に示すように3本のグルーブローラ1〜3
を備えており、そのうちの1本が駆動モータ4に連結さ
れている。グルーブローラ1〜3に複数回周回させるこ
とにより構成したマルチワイヤ5は、一方のワイヤリー
ル6から巻き出され、他方のワイヤリール7に巻き取ら
れる。マルチワイヤ5には、引っ張られた状態でローラ
1〜3を周回するようにテンショナー8で張力が付与さ
れる。
【0003】スライスされるインゴット9は、接着治具
を介してホルダー10に装着されてグルーブローラ1と
2の間に配置され、マルチワイヤ5により複数のウェー
ハにスライスされる。このとき、スライシング作業を円
滑に行わせるため、マルチワイヤ5にスラリー11が供
給される。スラリー11は、スラリータンク12から供
給管13を経てノズル14からマルチワイヤ5に供給さ
れた後、パン15で回収され、スラリータンク12に返
送される。また、スラリー11を冷却するため、熱交換
器16とスラリータンク12との間でスラリー11を循
環させる。
を介してホルダー10に装着されてグルーブローラ1と
2の間に配置され、マルチワイヤ5により複数のウェー
ハにスライスされる。このとき、スライシング作業を円
滑に行わせるため、マルチワイヤ5にスラリー11が供
給される。スラリー11は、スラリータンク12から供
給管13を経てノズル14からマルチワイヤ5に供給さ
れた後、パン15で回収され、スラリータンク12に返
送される。また、スラリー11を冷却するため、熱交換
器16とスラリータンク12との間でスラリー11を循
環させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インゴット9は、外径
で定まる中心軸に(100)結晶面の法線が一致しない
ことが多い。また、スライシング時にインゴット9を接
着治具を介してホルダー10に固定するが、治具とワイ
ヤソーとの位置関係等によって、インゴット9の特定結
晶方位に設定した切断面が得られないことがある。そこ
で、スライシングに先立ってインゴットの結晶方位を設
定することが必要になる。結晶方位の設定は、内段取り
方式と外段取り方式に大別される。内段取り方式では、
ワイヤソー装置本体の中で仮止めしたインゴットの傾き
を調整し、切断面を所定の結晶方位に合わせ込んでい
る。外段取り方式では、ワイヤソー装置本体の外部でイ
ンゴット接着治具に対する相対角度を調整することによ
りインゴットの結晶方位を設定している。
で定まる中心軸に(100)結晶面の法線が一致しない
ことが多い。また、スライシング時にインゴット9を接
着治具を介してホルダー10に固定するが、治具とワイ
ヤソーとの位置関係等によって、インゴット9の特定結
晶方位に設定した切断面が得られないことがある。そこ
で、スライシングに先立ってインゴットの結晶方位を設
定することが必要になる。結晶方位の設定は、内段取り
方式と外段取り方式に大別される。内段取り方式では、
ワイヤソー装置本体の中で仮止めしたインゴットの傾き
を調整し、切断面を所定の結晶方位に合わせ込んでい
る。外段取り方式では、ワイヤソー装置本体の外部でイ
ンゴット接着治具に対する相対角度を調整することによ
りインゴットの結晶方位を設定している。
【0005】しかし、予め設定したインゴット9の結晶
方位角度,ホルダー10にインゴット9を取り付ける位
置や角度に許容範囲を超える誤差があると、インゴット
9から多数のウェーハを同時に切り出すワイヤソー切断
では、インゴット9から切り出されたウェーハの全数が
規格外れになる虞れがある。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、通常のワイヤソー
切断に先立ってインゴットの端部から結晶方位測定用サ
ンプルを切り出し、このサンプルの測定結果に基づいて
ワイヤソー本体の方位設定角度を再度調整することによ
り、極めて高精度で且つ確実に目標値に合わせた結晶方
位をもつ多数のウェーハをワイヤソー切断で切り出すこ
とを目的とする。
方位角度,ホルダー10にインゴット9を取り付ける位
置や角度に許容範囲を超える誤差があると、インゴット
9から多数のウェーハを同時に切り出すワイヤソー切断
では、インゴット9から切り出されたウェーハの全数が
規格外れになる虞れがある。本発明は、このような問題
を解消すべく案出されたものであり、通常のワイヤソー
切断に先立ってインゴットの端部から結晶方位測定用サ
ンプルを切り出し、このサンプルの測定結果に基づいて
ワイヤソー本体の方位設定角度を再度調整することによ
り、極めて高精度で且つ確実に目標値に合わせた結晶方
位をもつ多数のウェーハをワイヤソー切断で切り出すこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のワイヤソー切断
方法は、その目的を達成するため、ワイヤソー本体のマ
ルチワイヤと平行な方向に走行するサンプリング切断装
置のワイヤによりインゴットの端部からサンプル用ウェ
ーハを切り出し、得られたサンプル用ウェーハの結晶方
位を測定し、測定結果に基づきワイヤソー本体のホルダ
に固定したインゴットの方位設定角度を再調整し、次い
でワイヤソー本体のマルチワイヤによりインゴットから
複数のウェーハを切り出すことを特徴とする。このワイ
ヤソー切断方法に使用する装置は、複数のグルーブロー
ラを周回するマルチワイヤの走行方向にほぼ中心軸を直
交させてインゴットを固定するホルダを備えたワイヤソ
ー本体と、インゴットの端部に接触する箇所でマルチワ
イヤの走行方向と平行に走行するワイヤを備えたサンプ
リング切断装置からなり、インゴットの端部から所定厚
みのサンプル用ウェーハを切り出した後、マルチワイヤ
によるインゴットの切断の際にサンプリング切断装置が
待機位置に後退可能になっている。
方法は、その目的を達成するため、ワイヤソー本体のマ
ルチワイヤと平行な方向に走行するサンプリング切断装
置のワイヤによりインゴットの端部からサンプル用ウェ
ーハを切り出し、得られたサンプル用ウェーハの結晶方
位を測定し、測定結果に基づきワイヤソー本体のホルダ
に固定したインゴットの方位設定角度を再調整し、次い
でワイヤソー本体のマルチワイヤによりインゴットから
複数のウェーハを切り出すことを特徴とする。このワイ
ヤソー切断方法に使用する装置は、複数のグルーブロー
ラを周回するマルチワイヤの走行方向にほぼ中心軸を直
交させてインゴットを固定するホルダを備えたワイヤソ
ー本体と、インゴットの端部に接触する箇所でマルチワ
イヤの走行方向と平行に走行するワイヤを備えたサンプ
リング切断装置からなり、インゴットの端部から所定厚
みのサンプル用ウェーハを切り出した後、マルチワイヤ
によるインゴットの切断の際にサンプリング切断装置が
待機位置に後退可能になっている。
【0007】
【実施の形態】本発明に従ったワイヤソー切断装置は、
図2に示すようにマルチワイヤ5をグルーブローラ1〜
3に周回させるワイヤソー本体とは別途に、サンプル用
ウェーハを切り出すためのサンプリング切断装置20を
備えている。サンプリング切断装置20は、一組のフレ
ームに取り付けられており、ワイヤソー本体の内部に設
けた移動機構によってY方向及びX方向にフレーム全体
が移動する。フレーム自体を移動させる駆動手段として
は、モータ,ストロークの長い油圧シリンダ等が採用さ
れる。
図2に示すようにマルチワイヤ5をグルーブローラ1〜
3に周回させるワイヤソー本体とは別途に、サンプル用
ウェーハを切り出すためのサンプリング切断装置20を
備えている。サンプリング切断装置20は、一組のフレ
ームに取り付けられており、ワイヤソー本体の内部に設
けた移動機構によってY方向及びX方向にフレーム全体
が移動する。フレーム自体を移動させる駆動手段として
は、モータ,ストロークの長い油圧シリンダ等が採用さ
れる。
【0008】サンプリング切断装置20は、単溝プーリ
21,21・・にワイヤ22が一回巻きされている。ワ
イヤ22は、駆動モータ23からの動力で無限軌道を一
方向に又は往復走行する。インゴット9の端部からサン
プル用ウェーハ24を切り出すためにインゴット9に接
する部分では、ワイヤソー本体のマルチワイヤ5と平行
な軌跡をワイヤ22が走行する。サンプリング切断装置
20は、インゴット9の軸と平行な方向(Y方向)にス
ライド移動し、任意の位置に固定される。そして、イン
ゴット9の切断送り方向(Z方向)にサンプリング切断
装置20を移動させながら、ワイヤ22を走行させる。
これにより、種々の長さをもつインゴット9の端面から
1mm程度で一定厚みのサンプル用ウェーハ24が切り
出される。サンプル用ウェーハ24を切り出した後、サ
ンプリング切断装置20は、Y方向の端部に移動し、ワ
イヤソー本体による切断作業の障害にならない位置で待
機する。
21,21・・にワイヤ22が一回巻きされている。ワ
イヤ22は、駆動モータ23からの動力で無限軌道を一
方向に又は往復走行する。インゴット9の端部からサン
プル用ウェーハ24を切り出すためにインゴット9に接
する部分では、ワイヤソー本体のマルチワイヤ5と平行
な軌跡をワイヤ22が走行する。サンプリング切断装置
20は、インゴット9の軸と平行な方向(Y方向)にス
ライド移動し、任意の位置に固定される。そして、イン
ゴット9の切断送り方向(Z方向)にサンプリング切断
装置20を移動させながら、ワイヤ22を走行させる。
これにより、種々の長さをもつインゴット9の端面から
1mm程度で一定厚みのサンプル用ウェーハ24が切り
出される。サンプル用ウェーハ24を切り出した後、サ
ンプリング切断装置20は、Y方向の端部に移動し、ワ
イヤソー本体による切断作業の障害にならない位置で待
機する。
【0009】得られたサンプリング用ウェーハ24と本
切断によってインゴット9から切り出される製品ウェー
ハとの対向関係をとるため、インゴット9からサンプリ
ング用ウェーハ24を切り出しているワイヤ22の走行
軌跡がマルチワイヤ5との平行関係を崩さないように、
ワイヤソー本体に対してサンプリング切断装置20を平
行移動させることが必要である。そこで、図3に示す移
動機構30でサンプリング切断装置20を移動させる。
この移動機構30は、ワイヤソー本体のフレームに取り
付けられ、Z方向に延びるベアリング内蔵のリニアガイ
ド31を備えている。ワイヤソー本体に対するリニアガ
イド31の位置,角度等を調整することにより、ワイヤ
22とマルチワイヤ5との対応関係が調整される。リニ
アガイド31には、Z方向に関して移動可能なリニアガ
イド32が直交して取り付けられている。リニアガイド
32は、ベアリングを内蔵しており、左右が同期して動
くことにより、ワイヤ22とマルチワイヤ5との平行関
係が変わらない。
切断によってインゴット9から切り出される製品ウェー
ハとの対向関係をとるため、インゴット9からサンプリ
ング用ウェーハ24を切り出しているワイヤ22の走行
軌跡がマルチワイヤ5との平行関係を崩さないように、
ワイヤソー本体に対してサンプリング切断装置20を平
行移動させることが必要である。そこで、図3に示す移
動機構30でサンプリング切断装置20を移動させる。
この移動機構30は、ワイヤソー本体のフレームに取り
付けられ、Z方向に延びるベアリング内蔵のリニアガイ
ド31を備えている。ワイヤソー本体に対するリニアガ
イド31の位置,角度等を調整することにより、ワイヤ
22とマルチワイヤ5との対応関係が調整される。リニ
アガイド31には、Z方向に関して移動可能なリニアガ
イド32が直交して取り付けられている。リニアガイド
32は、ベアリングを内蔵しており、左右が同期して動
くことにより、ワイヤ22とマルチワイヤ5との平行関
係が変わらない。
【0010】更に、リニアガイド32には、サンプル切
断装置20が搭載されたフレーム33が平行に取り付け
られている。フレーム33は、一体となってY方向に移
動するため、ワイヤ22とマルチワイヤ5との平行関係
が変わらない。このような移動機構30によって、マル
チワイヤ5に対するワイヤ22の平行関係を変えること
なく、図2に示した切断作用位置と待機位置との間でサ
ンプリング切断装置20をZ方向,Y方向に移動させる
ことができる。したがって、ワイヤ22でインゴット9
の端部から切り出されたサンプル用ウェーハ24から得
られる情報を本切断に利用できる。図2では、サンプリ
ング切断装置20をZ方向に移動させることにより、サ
ンプル用ウェーハ24をインゴット9から切り出してい
る。しかし、サンプリング切断装置20のZ方向移動に
替え、図4に示すようにワイヤソー本体の切断送り機構
によってインゴット9をZ方向に移動させながらサンプ
ル用ウェーハ24を切り出すこともできる。この場合、
サンプリング切断装置20は、Y方向のスライド移動に
より位置調整した後、Z方向に関しては固定される。
断装置20が搭載されたフレーム33が平行に取り付け
られている。フレーム33は、一体となってY方向に移
動するため、ワイヤ22とマルチワイヤ5との平行関係
が変わらない。このような移動機構30によって、マル
チワイヤ5に対するワイヤ22の平行関係を変えること
なく、図2に示した切断作用位置と待機位置との間でサ
ンプリング切断装置20をZ方向,Y方向に移動させる
ことができる。したがって、ワイヤ22でインゴット9
の端部から切り出されたサンプル用ウェーハ24から得
られる情報を本切断に利用できる。図2では、サンプリ
ング切断装置20をZ方向に移動させることにより、サ
ンプル用ウェーハ24をインゴット9から切り出してい
る。しかし、サンプリング切断装置20のZ方向移動に
替え、図4に示すようにワイヤソー本体の切断送り機構
によってインゴット9をZ方向に移動させながらサンプ
ル用ウェーハ24を切り出すこともできる。この場合、
サンプリング切断装置20は、Y方向のスライド移動に
より位置調整した後、Z方向に関しては固定される。
【0011】また、種々の長さをもつインゴット9に適
応させるため、図5に示すような多溝ローラ25,25
・・を使用することもできる。この場合、インゴット9
の長さに応じて多溝ローラ25,25・・の適当な溝を
選択し、選択された溝にワイヤ22を一回巻きする。そ
して、駆動モータ23からの動力でワイヤ22を走行さ
せながら、ワイヤソー本体の切断送り機構によってイン
ゴット9をZ方向に移動させ、或いはサンプリング切断
装置20をZ方向に移動させることにより、インゴット
9の端部からサンプル用ウェーハ24を切り出す。この
方式では、サンプリング切断装置20をY方向に移動さ
せる必要なく、種々の長さをもつインゴット9から所定
厚みをもつサンプル用ウェーハ24が切り出される。以
上の例では、ループ状に溶接したワイヤ22を用いてイ
ンゴット9の端面からサンプル用ウェーハ24を切り出
している。しかし、本発明はこれに拘束されるものでは
なく、ループ状ワイヤ22に替えてキャプスタン26に
始端及び終端を固定したワイヤ27を使用することもで
きる。
応させるため、図5に示すような多溝ローラ25,25
・・を使用することもできる。この場合、インゴット9
の長さに応じて多溝ローラ25,25・・の適当な溝を
選択し、選択された溝にワイヤ22を一回巻きする。そ
して、駆動モータ23からの動力でワイヤ22を走行さ
せながら、ワイヤソー本体の切断送り機構によってイン
ゴット9をZ方向に移動させ、或いはサンプリング切断
装置20をZ方向に移動させることにより、インゴット
9の端部からサンプル用ウェーハ24を切り出す。この
方式では、サンプリング切断装置20をY方向に移動さ
せる必要なく、種々の長さをもつインゴット9から所定
厚みをもつサンプル用ウェーハ24が切り出される。以
上の例では、ループ状に溶接したワイヤ22を用いてイ
ンゴット9の端面からサンプル用ウェーハ24を切り出
している。しかし、本発明はこれに拘束されるものでは
なく、ループ状ワイヤ22に替えてキャプスタン26に
始端及び終端を固定したワイヤ27を使用することもで
きる。
【0012】たとえば、図6に示すように、キャプスタ
ン26に始端が固定された1本のワイヤ27を単溝プー
リ21,21・・に引き回し、キャプスタン26に10
〜30mの長さ分だけ巻き付けた後、ワイヤ27の終端
をキャプスタン26に固定する。或いは、図7に示すよ
うに、キャプスタン26に始端が固定された1本のワイ
ヤ27を多溝ローラ25,25・・に引き回し、キャプ
スタン26に10〜30mの長さ分だけ巻き付けた後、
ワイヤ27の終端をキャプスタン26に固定する。この
ように巻付けたワイヤ27を短周期で往復走行させるこ
とにより、インゴット9の端部からサンプル用ウェーハ
24を切り出す。切り出されたサンプル用ウェーハ24
を用い、常法に従って結晶方位が測定される。測定結果
に基づき、ワイヤソー本体のホルダー10又は接着治具
をX〜Y方向に移動させ或いはX軸,Z軸回りにチルト
させることにより、ホルダー10に固定したインゴット
9の方位設定角度が再調整される。再調整されたインゴ
ット9をマルチワイヤ5で切断し、多数のウェーハを同
時に切り出す。
ン26に始端が固定された1本のワイヤ27を単溝プー
リ21,21・・に引き回し、キャプスタン26に10
〜30mの長さ分だけ巻き付けた後、ワイヤ27の終端
をキャプスタン26に固定する。或いは、図7に示すよ
うに、キャプスタン26に始端が固定された1本のワイ
ヤ27を多溝ローラ25,25・・に引き回し、キャプ
スタン26に10〜30mの長さ分だけ巻き付けた後、
ワイヤ27の終端をキャプスタン26に固定する。この
ように巻付けたワイヤ27を短周期で往復走行させるこ
とにより、インゴット9の端部からサンプル用ウェーハ
24を切り出す。切り出されたサンプル用ウェーハ24
を用い、常法に従って結晶方位が測定される。測定結果
に基づき、ワイヤソー本体のホルダー10又は接着治具
をX〜Y方向に移動させ或いはX軸,Z軸回りにチルト
させることにより、ホルダー10に固定したインゴット
9の方位設定角度が再調整される。再調整されたインゴ
ット9をマルチワイヤ5で切断し、多数のウェーハを同
時に切り出す。
【0013】切り出されたウェーハは、サンプル用ウェ
ーハ24を用いた結晶方位の測定結果を反映しているの
で、極めて高い精度で目標結晶方位に揃えられた製品と
なる。また、結晶方位の規格が厳しくなっている最近の
傾向にも十分対応でき、目標値±5分の範囲で結晶方位
が揃られる。サンプル用ウェーハ24を得るために、イ
ンゴット9本体の切断と同程度の時間がかかることが予
想される。しかし、サンプル用ウェーハ24はインゴッ
ト9の端部から切り出されるので、端面切断だけに適用
される特別な条件を採用することにより大幅な時間短縮
が可能である。この種の条件としては、ワイヤ22の送
給速度,サンプリング切断装置20又はワイヤソー本体
の切断送り速度,最適径砥粒の使用,ダイヤモンド電着
ワイヤの使用等がある。したがって、サンプル用ウェー
ハ24の切出し作業による生産性の低下も小さくなる。
ーハ24を用いた結晶方位の測定結果を反映しているの
で、極めて高い精度で目標結晶方位に揃えられた製品と
なる。また、結晶方位の規格が厳しくなっている最近の
傾向にも十分対応でき、目標値±5分の範囲で結晶方位
が揃られる。サンプル用ウェーハ24を得るために、イ
ンゴット9本体の切断と同程度の時間がかかることが予
想される。しかし、サンプル用ウェーハ24はインゴッ
ト9の端部から切り出されるので、端面切断だけに適用
される特別な条件を採用することにより大幅な時間短縮
が可能である。この種の条件としては、ワイヤ22の送
給速度,サンプリング切断装置20又はワイヤソー本体
の切断送り速度,最適径砥粒の使用,ダイヤモンド電着
ワイヤの使用等がある。したがって、サンプル用ウェー
ハ24の切出し作業による生産性の低下も小さくなる。
【0014】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、インゴットの端部からサンプル用ウェーハを切り出
し、サンプル用ウェーハの結晶方位を測定した結果に基
づき、ワイヤソー本体のホルダに固定したインゴットの
方位設定角度を再調整している。このように再調整した
インゴットから多数のウェーハが切り出されるため、従
来のワイヤソー切断のように切断完了後に結晶方位の規
格外れによってインゴット全体を失うような問題がなく
なり、極めて高い精度で目標結晶方位に揃えられた製品
ウェーハが高生産性で得られる。
は、インゴットの端部からサンプル用ウェーハを切り出
し、サンプル用ウェーハの結晶方位を測定した結果に基
づき、ワイヤソー本体のホルダに固定したインゴットの
方位設定角度を再調整している。このように再調整した
インゴットから多数のウェーハが切り出されるため、従
来のワイヤソー切断のように切断完了後に結晶方位の規
格外れによってインゴット全体を失うような問題がなく
なり、極めて高い精度で目標結晶方位に揃えられた製品
ウェーハが高生産性で得られる。
【図1】 従来のワイヤソー切断装置の概略図
【図2】 本発明に従ってサンプリング切断装置を付設
したワイヤソー切断装置の要部斜視図
したワイヤソー切断装置の要部斜視図
【図3】 サンプリング切断装置の移動機構を説明する
図
図
【図4】 Y方向に位置調整可能なサンプリング切断装
置を付設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
置を付設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
【図5】 多溝ローラを用いたサンプリング切断装置を
付設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
付設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
【図6】 キャプスタンに始端及び終端を固定したワイ
ヤを単溝プーリに引き回したサンプリング切断装置を付
設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
ヤを単溝プーリに引き回したサンプリング切断装置を付
設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
【図7】 キャプスタンに始端及び終端を固定したワイ
ヤを多溝ローラに引き回したサンプリング切断装置を付
設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
ヤを多溝ローラに引き回したサンプリング切断装置を付
設したワイヤソー切断装置の要部斜視図
1〜3:グルーブローラ 4:駆動モータ 5:ワ
イヤ 6,7:ワイヤリール 8:テンショナー
9:インゴット 10:ホルダー 11:スラリ
ー 12:スラリータンク 13:供給管 1
4:ノズル 15:パン 16:熱交換器 20:サンプリング切断装置 21:単溝プーリ
22:ループ状のワイヤ 23:駆動モータ 24:サンプル用ウェーハ 2
5:多溝ローラ 26:キャプスタン 27:始端及び終端をキャプス
タンに固定したワイヤ 30:移動機構 31,32:リニアガイド 3
3:フレーム
イヤ 6,7:ワイヤリール 8:テンショナー
9:インゴット 10:ホルダー 11:スラリ
ー 12:スラリータンク 13:供給管 1
4:ノズル 15:パン 16:熱交換器 20:サンプリング切断装置 21:単溝プーリ
22:ループ状のワイヤ 23:駆動モータ 24:サンプル用ウェーハ 2
5:多溝ローラ 26:キャプスタン 27:始端及び終端をキャプス
タンに固定したワイヤ 30:移動機構 31,32:リニアガイド 3
3:フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28D 5/04 H01L 21/304 611
Claims (2)
- 【請求項1】 ワイヤソー本体のマルチワイヤと平行な
方向に走行するサンプリング切断装置のワイヤによりイ
ンゴットの端部からサンプル用ウェーハを切り出し、得
られたサンプル用ウェーハの結晶方位を測定し、測定結
果に基づきワイヤソー本体のホルダに固定したインゴッ
トの方位設定角度を再調整し、次いでワイヤソー本体の
マルチワイヤによりインゴットから複数のウェーハを切
り出すことを特徴とするワイヤソー切断方法。 - 【請求項2】 複数のグルーブローラを周回するマルチ
ワイヤの走行方向にほぼ中心軸を直交させてインゴット
を固定するホルダを備えたワイヤソー本体と、インゴッ
トの端部に接触する箇所でマルチワイヤの走行方向と平
行に走行するワイヤを備えたサンプリング切断装置から
なり、該サンプリング切断装置は、インゴットの端部か
ら所定厚みのサンプル用ウェーハを切り出した後、マル
チワイヤによるインゴットの切断の際に待機位置に後退
可能になっているワイヤソー切断装置。
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JP23377897A JP3205718B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | ワイヤソー切断方法及び装置 |
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JP23377897A JP3205718B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | ワイヤソー切断方法及び装置 |
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