JP2003109917A - 半導体ウェーハの製造方法、単結晶インゴットの切断方法、切断装置および保持治具 - Google Patents

半導体ウェーハの製造方法、単結晶インゴットの切断方法、切断装置および保持治具

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JP2003109917A
JP2003109917A JP2001303579A JP2001303579A JP2003109917A JP 2003109917 A JP2003109917 A JP 2003109917A JP 2001303579 A JP2001303579 A JP 2001303579A JP 2001303579 A JP2001303579 A JP 2001303579A JP 2003109917 A JP2003109917 A JP 2003109917A
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cutting
crystal ingot
single crystal
ingot
semiconductor wafer
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Kazunori Watanabe
和則 渡辺
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Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単結晶インゴットをより少ない工程で切断
(スライス)して半導体ウェーハを製造することを可能
とする半導体ウェーハの製造方法、単結晶インゴットの
切断方法、切断装置および保持治具を提供する。 【解決手段】 単結晶インゴットIの育成工程を行う。
次に、該育成後の単結晶インゴットIに対する円筒研削
工程を行う。次に、該円筒研削後の単結晶インゴットI
に対する方位指定加工工程を行う。次に、該方位指定加
工後の単結晶インゴットIからのコーン部Cおよびテー
ル部Tの切断と、該単結晶インゴットIからの半導体ウ
ェーハWの切断と、を並行して行う両端切断・スライス
工程を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハの
製造方法、単結晶インゴットの切断方法、切断装置およ
び保持治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、単結晶インゴットを切断(スライ
ス)して半導体ウェーハを製造するには、予め育成した
単結晶インゴットからコーン部およびテール部を切断
し、さらに、その残りの単結晶インゴットを、円筒研削
と方位指定加工とを施した後に、所定長(例えば、45
0mm程度)以下の長さに切断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来は、単
結晶インゴットから半導体ウェーハを製造するのに手間
がかかる。
【0004】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、単結晶インゴットから従来よ
りも少ない工程で半導体ウェーハを製造することを可能
とする半導体ウェーハの製造方法、単結晶インゴットの
切断方法、切断装置および保持治具を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の半導体ウェーハの製造方法は、単結晶イン
ゴットの育成工程と、該育成後の単結晶インゴットに対
する円筒研削工程と、該円筒研削後の単結晶インゴット
に対する方位指定加工工程と、該方位指定加工後の単結
晶インゴットからのコーン部およびテール部の切断と、
該単結晶インゴットからの半導体ウェーハの切断と、を
並行して行う両端切断・スライス工程と、をこの順に行
うことを特徴としている。
【0006】また、本発明の単結晶インゴットの切断方
法は、単結晶インゴットのコーン部、胴体部およびテー
ル部を、保持治具に保持させた状態で、該単結晶インゴ
ットからのコーン部およびテール部の切断と、該単結晶
インゴットからの半導体ウェーハの切断と、を行うこと
を特徴としている。
【0007】本発明の半導体ウェーハの製造方法、並び
に単結晶インゴットの切断方法によれば、予め単結晶イ
ンゴットからコーン部およびテール部を切断し、さら
に、単結晶インゴットの残りの部分を、従来の切断装置
でも加工可能な所定長以下の長さに切断しておいてか
ら、この切断後のインゴットをスライス(切断)して半
導体ウェーハを製造する場合と比べて、少ない工程で半
導体ウェーハを製造することができる。
【0008】本発明の単結晶インゴットの切断方法は、
単結晶インゴットからのコーン部およびテール部の切断
と、該単結晶インゴットからの半導体ウェーハの切断
と、を並行して行うことがより好ましい。この場合は、
単結晶インゴットからの半導体ウェーハの製造をより一
層少ない工程で行うことができる。
【0009】保持治具による単結晶インゴットの保持
は、例えば単結晶インゴットを保持治具に接着すること
により行う。
【0010】本発明の単結晶インゴットの切断方法は、
単結晶インゴットを、その長手方向を略水平に保って保
持治具により上側から保持し、下側から切断していくこ
とが好ましい。このようにすることで、切断過程のウェ
ーハに、重力による応力が加わることを防止できるの
で、切断を好適に行うことができる。
【0011】また、本発明の単結晶インゴットの切断装
置は、単結晶インゴットからのコーン部およびテール部
の切断と、該単結晶インゴットからの半導体ウェーハの
切断と、を行う際に、単結晶インゴットのコーン部、胴
体部およびテール部を保持する保持治具を備えることを
特徴としている。
【0012】本発明の単結晶インゴットの切断装置は、
単結晶インゴットからのコーン部およびテール部の切断
と、該単結晶インゴットからの半導体ウェーハの切断
と、を並行して行うための切断部を備えることが好まし
い。
【0013】また、本発明の単結晶インゴットの保持治
具は、単結晶インゴットからのコーン部およびテール部
の切断と、該単結晶インゴットからの半導体ウェーハの
切断と、を行う際に、単結晶インゴットのコーン部、胴
体部およびテール部をそれぞれ接着により保持するコー
ン保持部、胴体保持部およびテール保持部を有すること
を特徴としている。この保持治具のコーン保持部とテー
ル保持部は、例えばそれぞれ単結晶インゴットのコーン
部とテール部に沿うように、胴体保持部に対して傾斜し
ている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る実施の形態について説明する。本実施の形態は、本
発明に係る単結晶インゴットの切断装置の好適な一例と
してのワイヤソーと、このワイヤソーを用いる切断方法
と、このワイヤソーが備える保持治具と、半導体ウェー
ハの製造方法とを説明するものである。
【0015】図1に示すように、ワイヤソー10は、正
転・逆転を繰り返すことで周囲に巻かれた切断ワイヤ3
を往復移動させるワイヤ駆動ローラ2,2と、単結晶イ
ンゴットI(図3;以下、単にインゴットIとも言
う。)を接着により保持する保持治具4(図2等)と、
この保持治具4をクランプするクランプ装置5(図4
等)と、該クランプ装置5ごと、保持治具4および該保
持治具4に保持された単結晶インゴットIを切断ワイヤ
3に向けて移動させる移動装置(全体図示略)と、を備
えて概略構成されている。
【0016】このうち、切断ワイヤ3は、ワイヤ駆動ロ
ーラ2,2間に、所定のテンションを付与された状態
で、一方向に複数周巻かれている。ここで、切断ワイヤ
3は、ワイヤ駆動ローラ2,2間を一周する毎に、ワイ
ヤ駆動ローラ2,2に対する係合位置が、次第にワイヤ
駆動ローラ2,2の軸方向に移動するようにワイヤ駆動
ローラ2,2間に巻かれている。しかも、切断ワイヤ3
は、ワイヤ駆動ローラ2,2間に架け渡される部分によ
り構成される複数列の弦部どうしが、互いに略平行とな
るようにして、ワイヤ駆動ローラ2,2間に巻かれてい
る。切断ワイヤ3は、互いに略平行な複数列の上側の弦
部で、インゴットIを切断する。なお、これら上側弦部
は、例えば1本のインゴットIからの切断により製造さ
れる半導体ウェーハW(図6)よりも1つだけ数が多く
設定されている。
【0017】ここで、ワイヤ駆動ローラ2,2は、図示
しない保持台により軸周りに回動自在に保持されている
とともに、それぞれベルト21,21を介して動力伝達
可能に駆動モータ20,20と接続されている。そし
て、駆動モータ20,20の駆動に基づき、互いに同期
した状態で軸周りに正転・逆転されるようになってい
る。このワイヤ駆動ローラ2,2には、上記のように切
断ワイヤ3が巻かれているため、該切断ワイヤ3は、ワ
イヤ駆動ローラ2,2が所定の回転角だけ正転・逆転を
繰り返すことで、弦部の長手方向に所定距離だけ往復移
動を繰り返す。そして、この往復動作により、切断ワイ
ヤ3の上側弦部に接触されるインゴットIを切断でき
る。また、ワイヤ駆動ローラ2,2の直径は、切断に供
されるインゴットIの直径よりも十分大きく設定されて
いる(図5(c)、図6(c))。なお、切断ワイヤ
3、ワイヤ駆動ローラ2,2および図示しない駆動装置
等により、切断部が構成されている。
【0018】また、切断ワイヤ3の、ワイヤ駆動ローラ
2,2に巻かれていない両側部分は、それぞれ複数のプ
ーリ11(一部のみ図示)や張力調整部材(図示略)等
に係合し、これらを介してボビン(図示略)に巻かれて
いる。なお、張力調整部材は、切断ワイヤ3が切断のた
めの往復移動を繰り返す際にも、弦部を所定のテンショ
ンに保って、好適な切断動作を可能とするためのもので
ある。また、ボビンは、図示しない動作規制装置によ
り、その回動を規制・規制解除されるようになっている
とともに、図示しない駆動装置により所定方向に所定の
回転量だけ回転させることができるようになっている。
【0019】図2に示すように、保持治具4は、コーン
保持部41と胴体保持部42とテール保持部43とを一
体的に備えて概略構成されている。コーン保持部41、
胴体保持部42およびテール保持部43は、インゴット
Iからのコーン部C(図3)およびテール部T(図3)
の切断と半導体ウェーハW(図6)の切断と、を行う際
に、インゴットIのコーン部C、胴体部Bおよびテール
部Tをそれぞれ接着により保持するための部分である。
これらコーン保持部41、胴体保持部42およびテール
保持部43は、それぞれインゴットIのコーン部C、胴
体部Bおよびテール部Tが接着される保持面41a,4
2a,43aを有している。このうち、コーン保持部4
1の保持面41aとテール保持部43の保持面43aと
は、それぞれインゴットIのコーン部Cとテール部Tに
沿うように、胴体保持部42の保持面42aに対して傾
斜している。また、各保持面41a,42a,43a
は、それぞれインゴットIの胴体部B、コーン部Cおよ
びテール部Tに沿うように、各々長手方向に直線状に構
成されている。ただし、インゴットIの胴体部Bは、略
円柱形状であり、また、コーン部Cとテール部Tは、そ
れぞれ略円錐形状であるので、各外周面が曲面形状であ
る。従って、各保持面41a,42a,43aは、胴体
部B、コーン部Cおよびテール部Tにそれぞれ沿うよう
に、各々長手方向に交差する方向に湾曲する曲面形状に
構成されている。なお、コーン保持部41とテール保持
部43の外側部分は、例えば半円筒状に切り欠かれた切
り欠き部41b,43bとなっていて、コーン部Cおよ
びテール部Tの先端部は接着保持しないようになってい
る。さらに、保持治具4は、左右両側にそれぞれ凹状の
溝部45,45を有している。これは、該保持治具4を
後述するクランプ装置5によって好適に保持するための
ものである。
【0020】クランプ装置5は、保持治具4の左右の溝
部45,45を左右両側からクランプ可能に構成されて
いる。このクランプ装置5は、移動装置の昇降動作され
る移動部62(図4;全体図示略)の、例えば下面側に
設けられている。このクランプ装置5は、例えば断面略
L字状に構成され、移動部62の下面側に固定された固
定アーム51と、このアーム51と同様に、例えば断面
略L字状(ただし、アーム51とは左右面対称に配され
ている)に構成され、移動部62に対し移動可能な状態
で該移動部62に保持された移動アーム52と、該移動
アーム52を移動させるための、例えばエアシリンダ等
の駆動装置と、を備えて構成されている。なお、移動ア
ーム52の移動方向は、例えば切断ワイヤ3の弦部の長
手方向に沿う方向である。また、両アーム51,52の
先端部は、それぞれ保持治具4の左右の溝部45,45
内に嵌入可能な寸法形状とされている。従って、固定ア
ーム51の先端部に保持治具4の一方の(例えば、図4
にて左側)の溝部45を外挿させた状態で、移動アーム
52を移動させてその先端部を他方の溝部45に嵌入さ
せて、これら両アーム51,52により保持治具4を挟
持することで、該保持治具4ごと、インゴットIをクラ
ンプ装置5により移動部62の下側に保持することがで
きる。なお、移動部62には、例えば複数(例えば2
対)のクランプ装置5が、例えば平行に並んだ状態で設
けられており、従って、一度に複数のインゴットIを、
互いに平行な状態に保持することができるようになって
いる。
【0021】移動装置は、移動部62、該移動部62を
昇降動作させる駆動装置として例示する駆動モータ(図
示略)、移動部62を、昇降可能に支持すると共に昇降
動作の際にガイドする支持・ガイド部材(図示略)等を
備えて概略構成されている。このうち、駆動モータは、
例えばサーボモータからなり、駆動に基づき、所望の移
動量だけ、移動部62を支持・ガイド部材に沿って昇降
動作させることができる。なお、支持・ガイド部材は、
図示しない基礎部に固定されている。
【0022】さらに、ワイヤソー10は、切断の際に、
切断ワイヤ3の上記複数列の上側弦部に向けて加工砥粒
(スラリとも言う)を吹き出す加工砥流ノズル(図示
略)を備えている。この加工砥粒ノズルは、例えば長尺
な管状のものであり、その長手方向に沿って複数形成さ
れた砥粒吹き出し口(図示略)より、上側弦部に向けて
加工砥粒を吹き出す構成となっている。
【0023】次に、以上のように構成されたワイヤソー
10を用いるインゴットの切断方法、並びに半導体ウェ
ーハの製造方法について説明する。
【0024】先ず、例えばCZ法等によりインゴットI
(図3)を育成する(単結晶インゴットの育成工程)。
次に、この育成したインゴットIに対し、円筒研削を施
す(円筒研削工程)。これにより、該インゴットIの胴
体部Bは、略円筒形状となる。次に、円筒研削後のイン
ゴットIの胴体部Bの長手方向に沿って、ノッチに相当
する溝部N(図2)、又はオリエンテーションフラット
に相当する平面部(図示略)を形成する(方位指定加工
工程)。以上において、切断に供されるインゴットIが
準備され、その後は引き続き、以下の要領でインゴット
Iからのコーン部およびテール部の切断と半導体ウェー
ハWの切断とを行う(両端切断・スライス工程)。
【0025】先ず、インゴットIのコーン部C、胴体部
Bおよびテール部Tを、図2に示すように、保持治具4
のコーン保持部41、胴体保持部42およびテール保持
部43の各接着面41a,42a,43aにそれぞれ接
着する。この際、接着部分がインゴットIのノッチ溝部
Nにかからないようにする。
【0026】次に、このようにインゴットIが接着され
た保持治具4の一方の溝部45を、クランプ装置5の固
定アーム51に外挿し、この状態で、他方の溝部45内
に移動アーム52を挿入させて、両アーム51,52に
より保持治具4を両側からクランプする。これにて、イ
ンゴットIを、その長手方向を略水平に保って、保持治
具4を介してクランプ装置5により上側から保持した状
態となる(図4、図5(a)、図6(a))。
【0027】次に、移動部62を、駆動モータのサーボ
駆動により徐々に下降させる。すると、切断ワイヤ3の
往復移動する複数列の上側弦部により、インゴットIが
下側から徐々に切断される(図5(b)、図6
(b))。なお、加工砥流ノズルの砥粒吹き出し口よ
り、上側弦部に向けて加工砥流を吹き出しながら行うラ
ッピング方式で切断することが好ましい。
【0028】やがて、インゴットIが、コーン部C、テ
ール部Tおよび複数枚の半導体ウェーハWに切断された
ら、移動部62の下降動作を停止する(図5(c)、図
6(c))。ここで、移動部62の下降動作は、図5
(c)および図6(c)に示すように、切断ワイヤ3の
上側弦部が保持治具4を若干切り込む所まで行うことが
好ましく、このようにすることで、切り残りを発生させ
ることなく、確実にコーン部Cおよびテール部Tの切断
と半導体ウェーハWのスライスとを行うことができる。
【0029】また、ワイヤ駆動ローラ2,2の直径は、
切断に供されるインゴットIの直径よりも十分大きく設
定されている(図5(c)、図6(c))ので、切断
後、或いは切断の過程で、半導体ウェーハWの下部が、
切断ワイヤ3の下側弦部に触れてしまうことがない。よ
って、該下側弦部によって半導体ウェーハWが破損され
てしまうことがない。
【0030】また、切断後も、各半導体ウェーハW、コ
ーン部Cおよびテール部Tは、接着剤Sにより保持治具
4に接着されたままであるので、該保持治具4に保持さ
れたままの状態となる。従って、例えば半導体ウェーハ
Wが落下により破損してしまったり、或いは、コーン部
Cやテール部Tが落下して転がり、保持治具4からぶら
下がった状態の半導体ウェーハWに衝突してこれを破損
してしまったりすることを防止できる。
【0031】なお、切断を繰り返すうちに、切断ワイヤ
3が劣化した場合には、切断ワイヤ3のうちワイヤ駆動
ローラ2,2間に巻かれている部分を更新すると良い。
すなわち、切断ワイヤ3の新しい部分が巻かれている一
方のボビンより切断ワイヤ3を繰り出すとともに、この
繰り出し長だけ他方のボビンで切断ワイヤ3を巻き取る
ことにより、切断ワイヤ3を更新することができる。
【0032】以上のような実施の形態によれば、インゴ
ットIのコーン部C、胴体部Bおよびテール部Tを、保
持治具4に保持させた状態で、インゴットIからのコー
ン部Cおよびテール部Tの切断と、インゴットIからの
半導体ウェーハWの切断と、を行うので、例えば予めイ
ンゴットIからコーン部Cおよびテール部Tを切断し、
さらに、インゴットIの残りの部分を所定長以下の長さ
に切断しておいてから、インゴットを切断して半導体ウ
ェーハWを製造する場合と比べて、少ない工程で半導体
ウェーハWを作製することができる。しかも、インゴッ
トIからのコーン部Cおよびテール部Tの切断と、イン
ゴットIからの半導体ウェーハWの切断と、を並行して
行うので、切断作業をより一層速やかに行うことができ
る。また、保持治具4によるインゴットIの保持は、例
えばインゴットIを保持治具4に接着することにより行
うので、切断後も、コーン部Cならびにテール部Tが、
保持治具4により保持される。よって、例えば落下した
コーン部、テール部が転がってスライス後の半導体ウェ
ーハWに衝突し、これを破損してしまったりすることが
ない。さらに、インゴットIを、その長手方向を略水平
に保って保持治具4により上側から保持して下側から切
断していくので、切断過程のウェーハに重力による応力
が加わることを防止できる。よって、切断変形の小さい
半導体ウェーハを得ることができる。また、保持治具4
のコーン保持部41とテール保持部43は、例えばそれ
ぞれインゴットIのコーン部Cとテール部Tに沿うよう
に、胴体保持部42に対して傾斜しているので、コーン
部Cとテール部Tをそれぞれ好適に保持できる。
【0033】なお、上記の実施の形態では、本発明に係
る切断装置の一例として、往復移動する切断ワイヤ3に
よりインゴットIを切断するワイヤソー10を例示した
が、本発明はこれに限らず、インゴットIを長手方向と
直交する方向に往復移動させながら切断ワイヤ3に押圧
することで、該インゴットIを切断する構成の切断装置
であっても良い。或いは、他に、例えば互いに平行に配
された複数枚の糸鋸状の切断歯を往復移動させてインゴ
ットIを切断する構成の切断装置であっても良いし、互
いに平行に配された複数枚の弓鋸状の切断刃を往復移動
させてインゴットIを切断する構成の切断装置であって
も良い。或いは、その他にも、例えば回転する円形歯
(円形鋸歯)によりインゴットIを切断するのでも良
い。この場合は、外周歯(外周に鋸歯が形成された円形
歯)でも良いし内周歯(内周に鋸歯が形成された円環状
歯)でも良い。また、インゴットIを円筒研削してノッ
チ(又はオリエンテーションフラット)を形成してから
半導体ウェーハをスライスする例について説明したが、
本発明はこれに限らず、例えば、インゴットIに円筒研
削を施さないまま、本発明の切断方法により半導体ウェ
ーハをスライスした後、面取加工を施す際に縮径加工
(半導体ウェーハの直径方向の寸法を小さくする加工)
を行うことにより、各半導体ウェーハの寸法を揃えるよ
うにしても良い。この場合は、円筒研削を施さないまま
のインゴットIの胴回りのラフネスが大きいため、イン
ゴットIを保持治具4に接着する際に、接着剤を厚めに
塗布すると良い。このようにすることで、保持治具4と
インゴットIとの間に隙間が生じてしまうことを防止で
きるので、インゴットIを保持治具4により好適に保持
できる。さらに、コーン部Cとテール部Tとの切断と、
半導体ウェーハWへの切断とを並行して行う例について
説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、先ず、コ
ーン部Cとテール部Tの切断だけ行い、その後、半導体
ウェーハWへの切断を行うようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】本発明の単結晶インゴットの切断方法お
よび切断装置によれば、単結晶インゴットのコーン部、
胴体部およびテール部を、保持治具に保持させた状態
で、該単結晶インゴットからのコーン部およびテール部
の切断と、半導体ウェーハの切断と、を行うので、例え
ば予め単結晶インゴットからコーン部およびテール部を
切断し、さらに、その残りの単結晶インゴットを、従来
の切断装置でも加工可能な所定長に切断しておいてか
ら、この所定長のインゴットを切断(スライス)して半
導体ウェーハを作製する場合と比べて、少ない工程で切
断作業を行って半導体ウェーハを製造することができ
る。また、本発明の単結晶インゴットの保持治具によれ
ば、本発明の単結晶インゴットの切断方法を好適に実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単結晶インゴットの切断装置の好
適な一例としてのワイヤソーの要部を示す模式的な斜視
図である。
【図2】単結晶インゴットの保持態様の一例を示す要部
拡大図であり、このうち(a)は正面図、(b)は側面
図、(c)は側断面図である。
【図3】単結晶インゴットを示す模式的な斜視図であ
る。
【図4】保持治具をクランプした状態を示す要部拡大側
断面図である。
【図5】単結晶インゴットの切断動作を説明するための
要部の側面図であり、このうち(a)は切断前の状態を
示す図、(b)は切断途中の状態を示す図、(c)は切
断後の状態を示す正面図である。
【図6】単結晶インゴットの切断動作を説明するための
要部の正面図であり、このうち(a)は切断前の状態を
示す図、(b)は切断途中の状態を示す図、(c)は切
断後の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10 ワイヤソー(単結晶インゴットの切断装置) 2 ワイヤ駆動ローラ(切断部を構成する) 3 切断ワイヤ(切断部を構成する) 4 保持治具 41 コーン保持部 42 胴体保持部 43 テール保持部 I 単結晶インゴット C コーン部 B 胴体部 T テール部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶インゴットの育成工程と、 該育成後の単結晶インゴットに対する円筒研削工程と、 該円筒研削後の単結晶インゴットに対する方位指定加工
    工程と、 該方位指定加工後の単結晶インゴットからのコーン部お
    よびテール部の切断と、該単結晶インゴットからの半導
    体ウェーハの切断と、を並行して行う両端切断・スライ
    ス工程と、をこの順に行うことを特徴とする半導体ウェ
    ーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 単結晶インゴットのコーン部、胴体部お
    よびテール部を、保持治具に保持させた状態で、該単結
    晶インゴットからのコーン部およびテール部の切断と、
    該単結晶インゴットからの半導体ウェーハの切断と、を
    行うことを特徴とする単結晶インゴットの切断方法。
  3. 【請求項3】 単結晶インゴットからのコーン部および
    テール部の切断と、該単結晶インゴットからの半導体ウ
    ェーハの切断と、を並行して行うことを特徴とする請求
    項2記載の単結晶インゴットの切断方法。
  4. 【請求項4】 単結晶インゴットのコーン部、胴体部お
    よびテール部を、保持治具に接着して前記保持させるこ
    とを特徴とする請求項2又は3記載の単結晶インゴット
    の切断方法。
  5. 【請求項5】 単結晶インゴットを、長手方向を略水平
    に保って上側から保持し、下側から切断することを特徴
    とする請求項2〜4のいずれかに記載の単結晶インゴッ
    トの切断方法。
  6. 【請求項6】 単結晶インゴットからのコーン部および
    テール部の切断と、該単結晶インゴットからの半導体ウ
    ェーハの切断と、を行う際に、単結晶インゴットのコー
    ン部、胴体部およびテール部を保持する保持治具を備え
    ることを特徴とする単結晶インゴットの切断装置。
  7. 【請求項7】 単結晶インゴットからのコーン部および
    テール部の切断と、該単結晶インゴットからの半導体ウ
    ェーハの切断と、を並行して行うための切断部を備える
    ことを特徴とする請求項6記載の単結晶インゴットの切
    断装置。
  8. 【請求項8】 単結晶インゴットからのコーン部および
    テール部の切断と、該単結晶インゴットからの半導体ウ
    ェーハの切断と、を行う際に、単結晶インゴットのコー
    ン部、胴体部およびテール部をそれぞれ接着により保持
    するコーン保持部、胴体保持部およびテール保持部を有
    することを特徴とする単結晶インゴットの保持治具。
  9. 【請求項9】 前記コーン保持部とテール保持部は、
    それぞれ単結晶インゴットのコーン部とテール部に沿う
    ように、前記胴体保持部に対して傾斜していることを特
    徴とする請求項8記載の単結晶インゴットの保持治具。
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