JP3204976B2 - フッ素化モノマー類の紫外線硬化 - Google Patents

フッ素化モノマー類の紫外線硬化

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 フルオロアルキル部位を有する光開始剤は、フッ素化
モノマー類、特に、フッ素化アクリル系モノマー類を光
重合および光硬化するのに有用である。
発明の背景 高分子塗料を紫外線(UV)またはその他の輻射線に暴
露することによる硬化は、速度、コスト効率、および溶
剤を必要としないという長所を有する。光硬化組成物
は、通常、3つの成分、すなわち、モノマー、光開始
剤、および、要すれば、添加剤を含む。
フルオロアルキルアクリル酸エステルモノマー類を基
体とするアクリル系塗料(本明細書中、場合によって
は、“F−アクリレート類”と称す)は、高度に望まし
い性質、例えば、高度の熱および化学安定性、低表面エ
ネルギー、低摩擦、および低屈折率を有する。従来、通
常のアクリル系モノマー類を重合するのに使用されてい
る光開始剤は、高度にフッ素化されたアクリレートモノ
マー類とは混和せず、このようなアクリレートモノマー
類を光硬化させるための容易な手段はない。このような
フッ素化されたアクリレートモノマー類の光開始剤の助
けを借りないUV硬化は、実現可能なものではあるもの
の、最適な性質を示さず、時間および費用がかかる。
本発明は、高度にフッ素化されたアクリレートモノマ
ー類と相溶性のある光開始剤を提供する。
発明の概要 式(I): [式中、R1〜R4の基の少なくとも一つは、式: −W−(X)−Y−Rf {式中、WおよびYは、式: −(CH2− −(CH2CH2O)− −〔CH2CH(OH)CH2O〕− (式中、pは、1から10の整数である。) および、−Ar− で表される群から独立に選択され; Xは、−O−、−OC(O)−、−C(O)O−または
−(C(O)−であり; qは、0または1であり、ただし、qが0である時に
は、WとYとは、ともに、一緒に存在することはでき
ず;および、 Rfは、 −(CF2nZ −CF(CF3)〔OCF2CF(CF3)〕nZ、 および、 −CF2−(OCF2CF2−(OCF2mZ (式中、mおよびnは、1〜40の整数であり、ただし、
−CF2−(OCF2CF2−(OCF2mZにおいては、mおよ
びnの両者ではなく、一つは、0であってもよく、そし
てZは、HまたはFである。) からなる群から選択される。} で表わされる末端フッ素化された基であり、 残るR1〜R4は、仮にあれば、 {式中、Rは、炭素原子1〜20個を有する直鎖、分岐ま
たは環式アルキル;フェニル;ビフェニルまたはナフチ
ルである。} からなる群から独立に選択され、 ただし、R1〜R4の2つ以下は、水素であってもよい。] で表されるフッ素化光開始剤は、不飽和モノマー類、特
に、フッ素化モノマー類、例えば、ポリフルオロ化され
たアルキルアクリレート類およびメタクリレート類、な
らびに、ポリ(フルオロオキシアルキルアクリレート類
およびメタクリレート類を光重合するのに適している。
光重合は、上記フッ素化光重合剤の有効量とこれらの
モノマー類とを混合し、その混合物を、化学線輻射、好
ましくは、UV輻射に付す工程を含む。
このようにして重合されるフッ素化アクリル系モノマ
ー類は、周知の化合物である。これらとしては、式(I
I): (II) RF−X−A [式中、RFは、パーフルオロ化された、または、ポリフ
ルオロ化された、飽和、1価の非芳香族、脂肪族基であ
り、直鎖、分岐または環式の基であってもよく; Aは、−O−C(O)−OR=CH2; −O−C(O)NH−(CH2−O−C(O)−CR=C
H2; および、 −O−C(O)NH−R′−NHC(O)O−(CH2
O−C(O)−CR=CH2 {式中、Rは、HまたはCH3であり; aは、2〜6の整数であり; R′は、炭素原子2〜14個を有する、2価の脂肪族ま
たは環式脂肪族架橋基であるか、あるいは、炭素原子6
〜14個を有するアリール基である。} からなる群から選択されるエチレン性不飽和基であり、 Xは、−SO2−N(R″)−(CH2−; −(CH2b 1;および、 −C(O)−N(R″)−(CH2 {式中、bは、2〜12の整数であり; b1は、2〜12の整数であり; R′は、H;炭素原子1〜4個を有する低級アルキル; または、−(CH2−A(式中、Aは、上記定義し
た通りであり、また、cは、2または3であり; ただし、R″が−(CH2−Aである時、bは、2
または3である。} からなる群から選択される2価の架橋基であり、 ただし、RFが6、7または7個以上の炭素原子を含む時
には、RFと、アクリレートまたはメタクリレート基のエ
ステル酸素との間の鎖には、それぞれ6個以下、10個以
下または20個以下の原子がある。] で表されるフルオロアクリレート類が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。上記式(II)のアクリ
ル系モノマーおよびこの式の範囲内に含まれる特に好ま
しい実施態様についてのより詳細な説明については、Wi
lliams et alに対して1991年1月15日に発行された米国
特許4,985,473を引用する。
上記フッ素化光開始剤を利用する化学線輻射誘起重合
に適当なさらなるモノマー類としては、式(III): (III) Z−RF 2−Y−(A) [式中、Aは、上記式(II)に関して定義した通りであ
り; Yは、−(CH2b 1、−C(O)−N(R2)−(CH2
、または、−CH2−CH−CH2− {式中、bは、2〜12の整数であり; b1は、1〜12の整数であり; R2は、水素、または炭素原子1〜4個を有するアルキ
ル(好ましくは、メチルもしくはエチル)、あるいは、
−(CH2−A(式中、Aは、上記式(II)に関して
定義した通りであり;また、cは2〜3の整数であり、
ただし、R2が−(CH2−Aである時には、 bは、2または3である。} であり、 RF 2は、数平均分子量約500〜20,000以上、好ましく
は、約1,00〜約10,000を有する2価のポリ(フルオロオ
キシアルキレン)基であり; Zは、CF3O−、CF3OCF(CF3)O−または−Y−A
(式中、YおよびAは、上記式(II)に関して定義した
通りである。)] 有するものであるが、これらに限定されるものではな
い。
RF 2は、望ましくは、式−CF2O−、CF2CF2O−および−
C3F6O−で表されるランダムに分布した高度にフッ素化
されたポリエーテル類を含み、その中には、式−CF2−C
F2−CF2−CF2O−、CF2−および−C2F4基が含まれ、これ
らは、全て、Williams et alに対する1991年1月15日に
発行された米国特許4,985,473に記載されている。
発明の詳細な説明 上記したフッ素化光開始剤(本明細書では、“F−光
開始剤とも称する)は、既知の芳香族ケトンタイプのフ
ッ素を含まない光開始剤に基づく。末端フルオロアルキ
ル基を有するフッ素含有部位は、フッ素化された分子中
の官能基を光開始剤またはその前駆体官能基と、その結
合が光子吸収およびラジカル形成特性を著しく抑制しな
いように、反応させることによって結合される。フッ素
を含有しない光開始剤は、ビニルおよびアクリレート重
合に対して周知である。
F−光開始剤に対してフッ素含有部位を付与するため
の単または多官能基化されたフルオロアルキル出発物質
の選択は、とりわけ、それらの官能基の反応性について
の考察に基づく。適当な官能基としては、ヒドロキシ、
アシルフルオライド、アシルクロライド、カルボキシ
ル、ハロゲン(ブロマイドおよびヨーダイド)、イソシ
アネート、およびエポキシ基が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。連結結合は、直接C−C結
合、または、エステル、エーテル、アセタールもしくは
ウレタン結合であってもよい。加工性を改良するため
に、炭素原子5〜20個を含有する分岐フルオロアルキル
鎖が好ましい。フルオロアルキル鎖が短い(炭素原子約
3〜約7個を含有する)場合には、上記説明したよう
に、F−光開始剤は、通常のアクリレートシステムに可
溶で、界面活性開始剤として機能する。フルオロアルキ
ル鎖が長い(炭素原子約6個以上を含む)場合には、F
−光開始剤は、以下に記載すタイプの高度にフッ素化さ
れたアクリル系モノマー類に、可溶で、光活性である。
これらのF−光開始剤を製造するための方法は、フッ
素化部位が芳香族ケトンに結合する結合のタイプに依存
する。以下の説明で使用する“光開始剤”という用語
は、フッ素化されていない芳香族ケトン出発原料をい
う。
エステル結合を有するF−光開始剤は、フッ素化カル
ボン酸(フルオロアルキル基を有するカルボン酸)のヒ
ドロキシル官能性光開始剤とのエステル化によって製造
することができる。ヒドロキシル基は、芳香族ケトン部
位のα−、β−またはさらに離れた位置に結合させるこ
ともできる。我々は、α−位でエステル化させることに
よって製造されるF−光開始剤は、水素供与化合物、例
えば、アミンが存在しない限り、β−またはさらに離れ
た位置におけるよりも反応性が低いことを見いだした。
エステル化は、非プロトン性溶剤、例えば、メチレンク
ロライド中、酸吸収剤、好ましくは、第3級アミン、例
えば、トリエチルアミンの存在で行うことができる。反
応は、通常、室温で行うことができる。エステル化法
は、以下のスキームによって例示することができる。
エーテル結合を有するF−光開始剤は、ヒドロキシル
官能化された光開始剤をフルオロアルキル末端アルキル
ハライド、好ましくは、ブロマイドまたはヨーダイド、
さらに好ましくはヨーダイドと反応させるか、あるい
は、ヒドロキシル基をフルオロアルキルエポキシドと反
応させることによって製造することができる。これらの
エーテルタイプの生成物を製造するための方法は、以下
のスキームによって例示することができる。
フルオロアルキル末端アルコール類のアセタール類で
あるF−光開始剤は、芳香族1,2−ジケトン類のフルオ
ロアルキルアルコール類またはフルオロアルキル端末ハ
ライド類によるモノアセタール化によって製造すること
ができる。これらのアセタールタイプの生成物を製造す
るための方法は、以下のスキームによって例示すること
ができる。
フルオロアルキルがC−C結合を介して結合している
F−光開始剤は、以下のスキームによって例示される方
法によって製造される。
フッ素化部位を上記芳香族ケトンタイプの光開始剤に
結合させてF−開始剤を得るために挙げられる方法は、
従来から有機合成に使用されている処理操作に従い当業
者に周知である。
以下に記載する実施例は、本発明をさらに例示するも
のであり、その実施に現在考えられる最良の態様を記載
する。
実施例 1 化合物: の製造 α−ヒドロキシメチルベンゾイン4.8部、トリエチル
アミン2.2部および無水テトラヒドロフラン15部の室温
における撹拌混合物に、テトラヒドロフラン5部に溶か
したパーフルオロオクタノイル8.8部を徐々に加えた。
2時間撹拌後、溶剤は、ロータリーエバポレータで蒸発
させた。固体の残渣は、エチルエーテル100部に再度溶
かし、塩水溶液200部で4回洗浄し、無水の硫酸マグネ
シウムで乾燥させた。溶離液として1:2メチレンクロラ
イド−ヘキサン混合物を用い、粘稠な液体残渣をシリカ
ゲルのクロマトグラフカラムにかけ、上記構造を有する
淡黄色の固体11部を得、プロトン、炭素−13およびフッ
素NMRならびに質量スペクトルによって確認した。
実施例 2 化合物: の製造 α−ヒドロキシメチルベンゾイン4.8部、トリエチル
アミン2.3部、およびメチレンクロライド20部の室温に
おける撹拌混合物に、1,1,2−トリクロロトリフルオロ
エタン5部に溶かしたパーフルオロ−2,5,8−トリメチ
ル−2,6,9−トリオキサドデカノールフルオライド(HFP
Oテトラマー,酸フルオライド)14部を2時間かけて徐
々に加えた。さらに2時間撹拌後、反応混合物は、飽和
塩水溶液200部で4回洗浄し、無水の硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶剤の除去後に残る粘稠な液体は、1:2メ
チレンクロライド−ヘキサン混合物を溶離液として用
い、シリカゲルカラムでカラムクロマトグラフィにか
け、粘稠で、淡黄色の液体生成物18部を得た。その構造
は、プロトン、炭素−13およびフッ素NMRおよび質量ス
ペクトルで確認したところ、上記式と一致した。
実施例 3 化合物: の製造 α−ヒドロキシメチルベンゾイン4.8部、トリエチル
アミン2.3部、およびメチレンクロライド20部の室温に
おける撹拌混合物に、1,1,2−トリクロロトリフルオロ
エタン10部に溶かしたパーフルオロ−2,5,8−トリメチ
ル−3,6,9−トリオキサドデカノールフルオライド(HFP
Oテトラマー,酸フルオライド)30部を徐々に加えた。
さらに2時間撹拌後、反応混合物は、シリカゲル充填カ
ラムの頂部に載せ、1:5のメチレンクロライド−ヘキサ
ン混合物で溶離し、粘稠で、淡黄色の液体生成物25部を
与え、これは、プロトン、炭素−13およびフッ素NMRお
よびに質量スペクトルによって確認して上記構造を有し
た。
実施例 4 化合物: の製造 α−ヒドロキシメチルベンゾインメチルエーテル3.2
部、トリエチルアミン2.5部、メチレンクロライド20部
および1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン20部の撹
拌混合物に、1,1,2−トリフルオロトリクロロエタン10
部に溶解したパーフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9
−トリオキサドデカノイルフルオライド(HFPOテトラマ
ー,酸フルオライド)10部を0.5時間かけて徐々に加え
た。一晩、撹拌後、反応混合物は、飽和塩水50部で4回
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。蒸発によっ
て溶剤を除去した後に残る粘稠な液体(8.0部)は、1,
1,2−トリフルオロトリクロロエタンを溶離液として用
いて、シリカゲルカラムクロマトグラフにかけ、粘稠
で、淡黄色の液体である純粋な生成物3.6部を与えた。
その構造は、プロトン、炭素−13およびフッ素NMRなら
びに質量スペクトルで確認したところ、上記式と一致し
た。
実施例 5 化合物: の製造 エチルエーテル5部とメチレンクロライド95部との撹
拌溶剤混合物に、順次、パーフルオロ−2,5,8−トリメ
チル−3,6,9−トリオキサドデカン酸14部、2−ヒドロ
キシ−2−メチル1−フェニル−プロパン−1−オン4.
3部および4−ジメチルアミノピリジン0.2部を溶解させ
た。この溶液に、メチレンクロライド20部に懸濁させた
1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド4.8部を加えた。
得られた混合物は、室温で16時間撹拌し、ついで、過
した。液は、塩水溶液100部で4回洗浄し、無水の硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶剤の蒸発後に残る固体
は、シリカゲルを充填したクロマトグラフカラム中1:1
のメチレンクロライド/ヘキサンで溶離することによっ
てさらに精製し、固体生成物9部を与えた。その構造
は、プロトン、炭素−13およびフッ素NMRならびに質量
スペクトルによって確認された。
実施例 6 化合物 の製造 1−ヒドロキシルシクロヘキシルフェニルケトン4.1
部、トリエチルアミン2部および無水テトラヒドロフラ
ン15部の撹拌溶剤混合物に、室温で、テトラヒドロフラ
ン5部に溶かしたパーフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−
ジオキサノナノイルフルオライド11部を徐々に加えた。
反応混合物は、室温で2時間撹拌し、ついで、ロータリ
ーエバポレータで蒸発させた。残渣は、エチルエーテル
に再度溶解し、塩水溶液200部で4回洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。残った粘稠な液体生成物は、
シリカゲル充填カラム中、クロマトグラフィにかけ、1:
2のメチレンクロライド/ヘキサンの混合物で溶離する
ことによってさらに精製し、淡黄色の液体生成物を与え
た。その構造は、プロトン、炭素−13およびフッ素NMR
ならびに質量スペクトルによって確認された。
実施例 7 化合物 の製造 ディーンスターク(Dean−Stark)コンデンサを備え
た撹拌フラスコに、1H,1H−ヘプタフルオロ−1−ブタ
ノール12部、フェニルグリオキサール6.0部、p−トル
エンスルホン酸0.8部およびベンゼン300部を入れた。還
流4日後、ベンゼンを除去し、シリカゲルを充填したク
ロマトグラフカラムに残渣を載せ、1:2のメチレンクロ
ライドとヘキサンとの溶剤混合物で溶離した。生成物の
構造は、NMRおよびGC−MSによって確認した。
実施例 8 化合物: の製造 テトラヒドロフラン15体積部中、ベンジル2.1部、硫
酸ジメチル1.8部の室温における撹拌溶液に、ナトリウ
ム1H,1H−パーフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−
トリオキサウンデカン−1−オレート4部を少しづつ2
時間かけて加える。ナトリウム1H,1H−パーフルオロ−
2,5,8−トリメチル−3,6,9−トリオキサウンデカン−1
−オレートは、1H,1H−パーフルオロ−2,5,8−トリメチ
ル−3,6,9−トリオキサウンデカン−1−オールと水酸
化ナトリウムとから製造される。ついで、水酸化ナトリ
ウム0.6部の水15体積部溶液を加え、反応混合物を穏や
かに温めて還流させる。冷却後、混合物は、1,1,2−ト
リクロロトリフルオロエタンで抽出し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。溶液は、シリカゲルを充填したクロマト
グラフカラムに載せ、1:2の1,1,2−トリクロロトリフル
オロエタンとヘキサンとの溶剤混合物で溶離する。
実施例 9 化合物: の製造 ベンジル2.1部、および1−ヨード−1H,1H,2H,2H−パ
ーフルオロオクタンのN,N−ジメチルホルムアミド15体
積部室温撹拌溶液に、ナトリウムメトキシド0.9部を少
しづつ2時間かけて加える。2時間撹拌後、水酸化ナト
リウム0.6部の水15体積部溶液を加え、反応混合物は、
穏やかに温めて還流する。しかる後、混合物は、1,1,2
−トリクロロ−トリフルオロエタンで抽出し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。この溶液は、シリカゲルを充填し
たクロマトグラフカラムに載せ、1:2の1,1,2−トリクロ
ロトリフルオロエタンおよびヘキサンからなる溶剤混合
物で溶離する。
実施例 10 化合物 の製造 方法(A) 1H,1H−パーフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−
トリオキサウンデカン−1−オールを、構造式F(CH2C
H2nCH2CH2OH(n=2〜20)で表され、duPont社から
“登録商標ゾニルBAフルオロアルコール(Zonyl BA Flu
oroalcohol)”として市販されているフルオロアルキル
アルコールの混合物で代替する以外は、実施例8の処理
操作に従う。
方法(B) 1−ヨード−1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタン
を、構造式F(CF2CF2nCH2CH2I(n=2〜20)で表さ
れ、duPont社から“登録商標ゾニルTELBフルオロテロマ
ー(Zonyl TELB Fluorotelomer)”として市販されてい
るフルオロアルキルヨーダイトの混合物で代替する以外
は、実施例9の処理操作に従う。
実施例 11 化合物: の製造 0℃に冷却下、ベンジル2.1部およびチオニルクロラ
イド2.4部の撹拌、冷却(0℃)混合物に、1H,1H−ヘプ
タフルオロ−1−ブタノール8部を徐々に加える。添加
後、反応混合物の温度は、50℃に緩やかに上昇させ、そ
こで、2時間保持する。減圧蒸留によって過剰のチオニ
ルクロライドを除去し、残渣をメタノールに溶解し、炭
酸カリウム水溶液で中和し、固体生成物を与える。
実施例 12 化合物: の製造 1H,1H−ヘプタフルオロ−1−ブタノールを組成物F
(CH2CH2nCH2CH2OH(n=2〜20)(“登録商標ゾニ
ルBAフルオロアルコール”)のフルオロアルコール混合
物によって代替する以外は、実施例11の処理操作に従
う。
実施例 13 化合物: の製造 方法(A) ベンジル2.1部および1H,1H−パーフルオロ−1−オク
タノール8.8部のジメチルスルホキシド15体積部0℃撹
拌溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物7.0部
を2時間かけて徐々に加える。ついで、反応混合物は、
室温でさらに2時間撹拌し、ついで、炭酸カリウムの5
%水溶液に緩やかに加える。混合物は、エチルエーテル
で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶液は、シリ
カゲルを充填したクラマトグラフカラムに載せ、1:2の
1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンおよびヘキサン
の溶剤混合物で溶離する。
方法(B) 本処理操作は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物
をメタンスルホン酸無水物で代替する以外は、上記方法
(A)におけると同様である。
実施例 14 化合物: の製造 2−ヒドロキシ−1,2−ジフェニル−プロパン−1−
オン2.0部の室温におけるN,N−ジメチルホルムアミド15
体積部撹拌溶液に、水素化ナトリウム0.3部を少しづつ
加える。1時間撹拌後、1−ヨード−1H,1H,2H,2H−パ
ーフルオロオクタン5.7部の1,1,2−トリクロロトリフル
オロエタン10体積部溶液を加え、反応混合物を穏やかに
温め、還流させる。冷却後、混合物を水に注ぎ、1,1,2
−トリクロロトリフルオロエタンで抽出する。溶液は、
シリカゲルを充填したクロマトグラフカラムに載せ、1:
2の1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンおよびヘキサ
ンからなる溶剤混合物で溶離し、所望の生成物を得る。
実施例 15 化合物: の製造 2−ヒドロキシ−1,2−ジフェニル−プロパン−1−
オンを2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プ
ロパン−1−オンで代替する以外は、実施例14の処理操
作に従う。
実施例 16 化合物: の製造 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.0部
のN,N−ジメチルホルムアミド15体積部室温撹拌溶液
に、水素化ナトリウム0.3部を少しづつ加える。1時間
後、式F[CF2CF2nCH2CHCH2O(n=2〜20)(duPont
社の“ゼオニルBAフルオロアルキルエポキシド”を有す
るフルオロアルキルエポキシド5.0部を加え、反応混合
物を穏やかに温め、還流する。冷却後、混合物を水に注
ぎ、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンで抽出す
る。溶液は、シリカゲルを充填したクラマトグラフカラ
ムに載せ、1:2の1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン
とヘキサンとの溶剤混合物で溶離し、所望の生成物を得
る。
実施例 17 化合物: の製造 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンをα−
ヒドロキシメチルベンゾインメチルエーテルで代替する
以外は、実施例16の処理操作に従う。
実施例 18 化合物: の製造 ベンゾインメチルエーテル2.2部と水酸化ナトリウム
0.8部との、N,N−ジメチルホルムアミド15体積部室温撹
拌懸濁液に、1−ヨード−1H,1H,2H,2H−パーフルオロ
オクタン7.0部を加え、反応混合物を穏やかに温めた。
冷却後、混合物は、水に注ぎ、1,1,2−トリクロロトリ
フルオロエタンで抽出する。溶剤は、蒸発によって除去
し、残りは、シリカゲルを充填したクラマトグラフカラ
ムに載せ、1:2の1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン
とヘキサンとの溶剤混合物で溶離する。
実施例 19 化合物: の製造 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−ヒドロキシ
フェニル)−プロパン−1−オン1.8部と無水炭酸カリ
ウム0.8部との、N,N−ジメチルホルムアミド15体積部室
温撹拌懸濁液に、1−ヨード−1H,1H,2H,2H−パーフル
オロオクタン7.0部を加え、反応混合物を温め、80℃に4
8時間保持する。混合物は、水に注ぎ、1,1,2−トリクロ
ロトリフルオロエタンで抽出する。溶液は、溶剤除去
後、シリカゲルを充填したクロマトグラフカラムに載
せ、1:2の1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンとヘキ
サンとの溶剤混合物で溶離する。
実施例 20〜51 光硬化組成物は、本発明のF−光開始剤をフルオロア
クリル系モノマー類に溶かすことによって製造される。
得られる組成物は、特に断らない限りにおいて、ガラス
基板の上に厚さ約10μmの層に拡げ、続いて、この層
を、窒素カバー下、中圧水銀灯により強度25mW/cm2でUV
照射に付す。これらの組成物の成分、これらの重量比お
よび結果は、以下に要約する。
実施例 20 F−光開始剤(A):実施例1の生成物 モノマー(B):CH2=CHC(O)OCH2(CF24CH2OC
(O)CH=CH2 比 A:B 1:99 結果:1分間の暴露後完全な硬化が達成された。
実施例 21 F−光開始剤(A):実施例2の生成物 モノマー(B):[CH2=CHC(O)OCH2CF(CF3)−O
−{CF(CF3)CF2O}C2F4 比 A:B 2:98 結果:この組成物は、2μmの厚さの層にスピン塗装し
た。照射は、窒素カバー下であった。1分間の暴露後、
完全な硬化が達成された。
実施例 22 F−光開始剤(A):実施例2の生成物 モノマー(B):CH2=CHC(O)OCH2−(C2F4−(C
F2O)−CH2OC(O)CH=CH2(式中、m/nは、約0.8
で、分子量は約2,000である。) 比 A:B 2:98 結果:この組成物は、厚さ5〜10μm層にスピン塗装し
た。照射は、窒素カバー下であった。完全な硬化は、1
分間の暴露の後に達成された。
実施例 23 F−光開始剤(A):実施例3の生成物 モノマー(B):CH2=CHC(O)OCH2(OF24CH2OC
(O)CH=CH2 比 A:B 1:99 結果:1分間暴露後も硬化は起こらなかった。
実施例 24 F−光開始剤(A):実施例3の生成物1部+N,N−ジ
メチルアニリン1部 モノマー(B):CH2=CHC(O)OCH2(CF24CH2OC
(O)CH=CH2 比 A:B 1:99 結果:完全な硬化は、暴露1分後に達成された。
実施例 25 F−光開始剤(A):実施例4の生成物 モノマー(B):CH2=CHC(O)OCH2−(C2F4−(C
F2O)−CH2OC(O)CH=CH2(式中、m/nは、約0.8
で、分子量は約2,000である。) 比 A:B 2:98 結果:この組成物は、下厚さ5〜10μmの層にスピン塗
布した。完全な硬化は、暴露後1分間で達成された。
実施例 26 実施例5の生成物の使用以外は、使用例20の処理操作
を繰り返した。暴露1分後にも硬化は起こらなかった。
実施例 27 実施例5の生成物1部とN,N,−ジメチルアニリン1部
との開始剤混合物を使用した以外は、実施例26の処理操
作を繰り返した。完全な硬化は、暴露1分後に達成され
た。
実施例 28 (A) 実施例6の化合物をF−光開始剤として使用し
た以外は、実施例20の処理操作を繰り返した。暴露2分
後にも硬化は起こらなかった。
(B) 実施例6の生成物1部+N,N,−ジメチルアニリ
ン1部の開始剤混合物を使用した以外は、実施例28
(A)の処理操作を繰り返した。完全な硬化は、暴露1
分後に達成された。
実施例 29 (A) 実施例7の化合物をF−光開始剤として使用し
た以外は、実施例20の処理操作を繰り返した。暴露2分
後にも硬化は起こらなかった。
(B) 実施例7の生成物1部+N,N,−ジメチルアニリ
ン1部の開始剤混合物を使用した以外は、実施例29
(A)の処理操作を繰り返した。完全な硬化は暴露1分
後に達成された。
実施例 30〜41 実施例8〜19の化合物をF−光開始剤として使用した
以外は、実施例21の処理操作を繰り返した。いずれの場
合にも、硬化が達成される。
実施例 42 CH2=CHC(O)OCH2(CF24CH2OC(O)CH=CH2
[CH2=CHC(O)OCH2CF3)−O−{CF(CF3)CF2O}2C
2F4との1:1混合物を使用した以外は、実施例21の処
理操作を繰り返す。硬化は達成される。
実施例 43 [CH2=CHC(O)OCH2CF(CF3)−O−{CF(CF3)CF
2O}2C2F4とCH2=CHC(O)OCH2−(C2F4O)
(CF2O)−CH2OC(O)CH=CH2(式中、m/nは、約0.8
で、分子量は約2,000である。)との1:1混合物を使用す
る以外は、実施例21の処理操作を繰り返す。硬化は達成
される。
実施例 44 CH2=CHC(O)OCH2CH2C7F17とCH2=CHC(O)OCH2
(C2F4O)−(CF2O)−CH2OC(O)CH=CH2(式
中、m/nは、約0.8で、分子量は約2,000である。)との
1:1混合物を使用する以外は、実施例21の処理操作を繰
り返す。硬化は達成される。
実施例 45 CH2=CHC(O)OCH2(CF24CH2OC(O)CH=CH2とCH
2=CHC(O)OCH2CH2N(C2H5)SO2C8F17との65:35混合
物を使用する以外は、実施例21の処理操作を繰り返す。
硬化は達成される。
実施例 46 [CH2=CHC(O)OCH2CF(CF3)−O−{CF(CF3)CF
2O}2C2F4に対してフッ素化メタクリレートCH2=C
(OH3)CO(O)CH2C7F15を代替する以外は、実施例21
の処理操作を繰り返す。硬化は達成される。
実施例 47 [CH2=CHC(O)OCH2CF(CF3−O−{CF(CF3
CF2O}2C2F4とCH2=C(CH3)C(O)OCH2CH2N(C
2H5)SO2C8F17との65:35混合物を使用する以外は、実施
例21の処理操作を繰り返す。硬化は達成される。
実施例 48 [CH2=CHC(O)OCH2CF(CF3)−O−{CF(CF3)CF
2O}2C2F4とCH2=CHCO(O)CH2C7F15との1:1混合
物を使用する以外は、実施例21の処理操作を繰り返す。
硬化は達成される。
実施例 49 [CH2=CHC(O)OCH2CF(CF3)−O−{CF(CF3)CF
2O}2C2F4とCH2=C(CH3)CO(O)CH2C7F15との
1:1混合物を使用する以外は、実施例48の処理操作を繰
り返す。硬化は達成される。
実施例 50 光硬化組成物は、実施例1のF−光開始剤0.5部をフ
ッ素化されていない光開始剤2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニル−プロパン−オン−1とともに、炭化
水素タイプのトリアクリレート、エトキシ化されたトリ
メチルプロパントリアクリレート[CH2=CHC(O)OCH2
CH2OCH23CCH2CH398.5部に溶解させることによって製
造した。得られた組成物は、ガラス基板に厚さ約10μm
の層に拡げた。約2分間放置後、層は、中圧水銀灯から
の強度25mW/cm2のUV輻射に付した。暴露1分後、完全な
硬化が達成された。本実施例は、フッ素化されていない
モノマー類を光硬化するのに、本発明のF−光開始剤が
有効であることを示す。
実施例 51 [CH2=CHC(O)OCH2CH2OCH23CCH2CH3とN−ビニ
ルピロリドンとの1:1混合物を使用する以外は、実施例5
0の処理操作を繰り返す。硬化は達成される。本実施例
は、先の実施例50と同様に、フッ素化されていないモノ
マー類を光硬化するのに、本発明のF−光開始剤が有効
であることを示す。
本発明のF−光開始剤は、従来の光開始剤がアクリレ
ートを硬化するために典型的に使用される量、すなわ
ち、開始剤とモノマーとを合わせた重量の約0.5〜約5
重量%のオーダー量使用される。
上記式(I)の光開始剤について、以下に好ましい実
施態様を示す。
Rf基において、Zは、好ましくは、フッ素である。光
開始剤がフッ素含有アクリル系モノマー類を硬化させる
ことを目的とする場合には、Rfが−(CF2nZである
時、nは、好ましくは、少なくとも7の整数であり、よ
り好ましくは、約7〜約20の整数である。光開始剤がフ
ッ素化されていないアクリル系モノマー類を硬化させる
ことを目的とする場合には、nは、好ましくは、約1〜
約7の整数である。Rfが、−CF(CF3)[OCF2CF(C
F3)]nZ、または−CF2−(OCF2CF2−(OCF2mZで
ある時には、nは、好ましくは、約0〜約20の整数であ
り、mは、約0〜約40の整数、好ましくは、約1〜約20
の整数である。
−W−(X)−Y−Rf基におけるWおよびYの実施
態様において、いずれかが、−(CH2−である時に
は、pは、好ましくは、1〜約10の整数、より好ましく
は、1〜約5の整数である。−(CH2−基は、Wお
よびYについての好ましい実施態様である。Wおよび/
またはYのいずれか一方または両方が−(CH2CH2
または−[CH2CH(OH)CH2O]−である時には、p
は、好ましくは、1〜約5の整数、より好ましくは、1
〜2である。WおよびYは、同一である必要はない。W
およびYのいずれか一方または両方が芳香族基を表す時
には、フェニレン基が好ましい実施態様である。
−W−(X)−Y−Rf以外のR1〜R4に対して、H、
−OH、R、−OR、−NR2は、好ましい実施態様であり、
−OH、Rおよび−ORが、最も好ましい。Rがアルキルで
ある時には、炭素1〜20個を有する直鎖もしくは分岐ア
ルキルが好ましく、炭素1〜10を有するアルキルがより
好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 220/22 - 220/38 C08F 4/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(A)が、 RF−X−A [式中、RFは、パーフルオロ化された、または、ポリフ
    ルオロ化された、飽和、1価の非芳香族、脂肪族基であ
    り、直鎖、分岐または環式の基であってもよく; Aは、−O−C(O)−CR=CH2; −O−C(O)NH−(CH2−O−C(O)−CR=C
    H2; および、 −O−C(O)NH−R′−NHC(O)O−(CH2−O
    −C(O)−CR=CH2 {式中、Rは、HまたはCH3であり; aは、2〜6の整数であり; R′は、炭素原子2〜14個を有する、2価の脂肪族また
    は環式脂肪族架橋基であるか、あるいは、炭素原子6〜
    14個を有するアリール基である。} からなる群から選択されるエチレン性不飽和基であり、 Xは、−SO2−N(R″)−(CH2−; −(CH2b 1−;および、 −C(O)−N(R″)−(CH2− {式中、bは、2〜12の整数であり; b1は、1〜12の整数であり; R″は、H;炭素原子1〜4個を有する低級アルキル;ま
    たは、−(CH2−A(式中、Aは、上記定義した通
    りであり、また、cは、2または3であり; ただし、R″が−(CH2−Aである時、bは、2ま
    たは3である。} からなる群から選択される2価の架橋基であり、 ただし、RFが6、7または7より多い炭素原子を含有す
    る時には、RFと、アクリレートまたはメタクリレート基
    のエステル酸素との間の鎖には、それぞれ6個以下、10
    個以下または20個以下の原子がある。] であり、 式(B)が、 Z−RF 2−Y−(A) [式中、Aは、上記式(A)に関して定義した通りであ
    り; Yは、−(CH2b 1−、−C(O)−N(R2)−(CH2
    −、または、 {式中、bは、2〜12の整数であり; b1は、1〜12の整数であり; R2は、水素、または炭素原子1〜4個を有するアルキ
    ル、あるいは、−(CH2−A(式中、Aは、上記式
    (A)に関して定義した通りであり;また、cは、2〜
    3の整数であり、ただし、R2が−(CH2−Aである
    時には、bは、2または3である。} であり、 RF 2は、数平均分子量500〜20,000を有する2価のポリ
    (フルオロオキシアルキレン)基であり; Zは、CF3O−、CF3OCF(CF3)O−または−Y−A(式
    中、YおよびAは、上記式(A)に関して定義した通り
    である。)] である、式(A)および式(B)のフルオロアクリレー
    ト類からなる群から選択されるフッ素化アクリル系モノ
    マー類を硬化させる方法であって、該方法が、次式: [式中、R1〜R4の基の少なくとも一つは、式: −W−(X)−Y−Rf {式中、WおよびYは、式: −(CH2− −(CH2CH2O)− −[CH2CH(OH)CH2O]− (式中、pは、1から10の整数である。) および、−Ar− で表される群から独立に選択され; Xは、−O−、−OC(O)−、−C(O)O−または−
    C(O)−であり; qは、0または1であり、ただし、qが0である時に
    は、WとYとは、ともに、一緒に存在することはでき
    ず;および、 Rfは、 −(CF2nZ −CF(CF3)[OCF2CF(CF3)]nZ、 および、 −CF2−(OCF2CF2−(OCF2mZ (式中、mおよびnは、1〜40の整数であり、ただし、
    −CF2−(OCF2CF2−(OCF2mZにおいては、mおよ
    びnの両者ではなく、一つは、0であってもよく、Z
    は、HまたはFである。) からなる群から選択される。} で表される末端フッ素化された基であり、 残るR1〜R4は、 {式中、Rは、炭素原子1〜20個を有する直鎖、分岐ま
    たは環式アルキル;フェニル;ビフェニルまたはナフチ
    ルである。} からなる群から独立に選択され、 ただし、R1〜R4の2つ以下は、水素であってもよい。] で表されるフッ素含有光開始剤と、前記式(A)もしく
    は前記式(B)またはこれらの混合物の前記フルオロア
    クリレート類とを混合し、得られた混合物を化学線輻射
    に付すことを含む方法。
  2. 【請求項2】フッ素含有開始剤が、−(CF2nF、−CF
    (CF3)[OCF2CF(CF3)]nFおよび−CF2−(OCF2CF2
    −(OCF2mF(式中、mおよびnは、0〜40の整数で
    ある。)からなる群から選択されるフッ素化部位を有す
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】フッ素含有光開始剤が、末端−(CF2nF
    部位を有する、請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】フッ素含有光開始剤が、末端−CF(CF3
    [OCF2CF(CF3)]nF部位を有する、請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】フッ素含有光開始剤が、末端−CF2−(OCF
    2CF2−(OCF2mF部位を有する、請求の範囲第1項
    に記載の方法。
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