JP3203925B2 - 粉末成形品の圧縮成形方法およびその装置 - Google Patents

粉末成形品の圧縮成形方法およびその装置

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JP3203925B2 JP33784993A JP33784993A JP3203925B2 JP 3203925 B2 JP3203925 B2 JP 3203925B2 JP 33784993 A JP33784993 A JP 33784993A JP 33784993 A JP33784993 A JP 33784993A JP 3203925 B2 JP3203925 B2 JP 3203925B2
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compression molding
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compression
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裕吉 山下
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/02Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末材料からなる焼結
機械部品の圧縮成形装置に関し、特に、1つのスライデ
ィングブロックにより複数のパンチに圧縮力を付与し得
る圧縮成形方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる焼結機械部品は、所望の形状に
成形された成形品が焼結されて製造されるので、製造過
程における切削などの機械加工工程を大幅に減ずること
ができる。焼結機械部品は、このような特徴を有するこ
とから、近年、チェーンのスプロケットや回転軸に装着
されるプーリをはじめとして、様々な部品に採用されつ
つある。
【0003】図5は、焼結機械部品であるスプロケット
Sの形状の一例を示す断面図である。図示されるよう
に、このスプロケットSは、一方の側面に、ボス部の端
面S1および周縁部に歯を有する外周部の側面S2を有
しており、複数の段差が形成されている。
【0004】図6(a)は、上述のような段差を有する
形状のスプロケットSを成形する圧縮成形装置の一例を
示す部分断面図である。図示されるように、この圧縮成
形装置は、粉末材料が充填される空間の周囲を区画する
ダイス11を有しており、このダイス11は、圧縮成形
装置の基盤Bに対して上下動自在に設置されている。ま
た圧縮成形装置は、図示しない上下動自在な上パンチを
有している。この上パンチの下方には、当該上パンチに
対して相対近接離反自在に上下動する下パンチ17が設
置されており、この下パンチ17によって段差を有する
面を形成している。
【0005】図6(a)示されるように、この下パンチ
17は、スプロケットSの中央孔Hを形成するコア19
と、ボス部の端面を圧縮成形する第1下パンチ21と、
外周部を形成する第2下パンチ23とから構成されてお
り、コア19と各パンチ21,23は同心円状に、しか
も摺接自在に設置されている。そしてこれらの部材は、
それぞれ独立して進退移動できる。このように、各パン
チ21,23を独立して上下動させ得る構造とすると、
圧縮成形されるスプロケットS全体の粉末材料の密度を
均一にすることができる。
【0006】このように複数に分割された下パンチ17
のうち、外周部の側面S2を成形する第2下パンチ23
には、下パンチ17の下部に形成されるスライディング
ブロック29によって圧縮成形時の圧縮力が付与され
る。
【0007】このスライディングブロック29は、基盤
Bに水平移動自在に設置されており、図6(a)に示さ
れる前進限度位置と、図6(c)に示される後退限度位
置に進退移動自在になっている。そして前進限度位置に
おいて、下方に移動された第2下パンチ23の基端部2
3aに当接して第2下パンチ23に圧縮力を付与するよ
うになっており、後退限度位置に移動されると、第2下
パンチ23の基端部23aには当接しない。
【0008】なお、スライディングブロック29は、ダ
イス11に上下動自在に設置されるスライド突起31に
より後退限度位置に移動される。すなわち、このスライ
ド突起31は傾斜したラック33を有しており、スライ
ド突起31を下方に移動させると、ラック33がスライ
ディングブロック29のピニオンギア35に係合して、
スライディングブロック29を後退移動させるのであ
る。
【0009】したがって、上下のパンチにより粉末成形
品を成形する際は、スライディングブロック29を前進
限度位置に位置させて第2下パンチ23に圧縮力を付与
し得る状態とする。また圧縮成形された粉末成形品を抜
き出す際には、スライド突起31をダイス11の下方移
動に連動させて下方に移動させることによりスライディ
ングブロック29を後退限度位置に移動させて、第2下
パンチ23を最下方位置まで移動させ得る経路を確保
し、ダイス11と第2下パンチ23の下方の移動によ
り、コア19や第1下パンチ21により成形品を相対上
方に移動させて抜き出し得る状態にする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スライ
ディングブロック29により圧縮成形時の圧縮力を第2
下パンチ23に付与する構造にあっては、成形される焼
結機械部品の形状が、より複雑になり、下パンチ17の
分割数を増やす場合に、スライディングブロック29を
も増やさなければならず、圧縮成形装置、特にダイセッ
ト部の構造が著しく複雑になる。また、現状のダイセッ
ト部においては、スペースの都合上、スライディングブ
ロックをさらに増設することは困難である。
【0011】したがって、例えば図3に示されるように
比較的複雑な最終形状のスプロケットSを形成する場
合、圧縮成形時に全ての段差を形成することができず、
図4において斜線で示される余分な部分Dが残ってしま
う。このような部分Dが残ると、圧縮成形工程や焼結工
程の他に、切削などの機械加工工程が必要になる。つま
り工程が増加する。また機械加工時に、加工硬化等によ
り好ましくない機械的性質が現れたり欠陥が生じる虞れ
があり、耐久性が低下する虞れがある。
【0012】以上のような問題点に鑑みてなされた本発
明は、一つのスライディングブロックにより複数のパン
チに圧縮力を付与することにより、装置の大きさを大型
化することなく、下パンチの分割数を増加させてより複
雑な形状の部品を、圧縮成形のみにより形成することが
できる圧縮成形装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の粉末成形品の圧縮成形装置は、粉末材料が充填され
る貫通孔を有するダイスを基盤に対して近接離反移動自
在に設け、このダイスの貫通孔に嵌合して前記粉末材料
が充填される型空間を形成する一対のパンチを相対近接
離反自在に設置し、前記一対のパンチのうちの一方のパ
ンチを同心円状に配置される複数の成形パンチにより構
成する粉末成形品の圧縮成形装置であって、前記基盤
に、前記複数の成形パンチのうちの少なくとも2つ以上
の成形パンチに圧縮力を付与する圧縮位置と、圧縮力を
付与しない解除位置とに移動自在なスライディングブロ
ックを取り付け、前記少なくとも2つ以上の成形パンチ
を、粉末充填時の位置に位置決めする支持手段によりそ
れぞれ支持し、圧縮成形された成形品を抜き出す際に、
前記スライディングブロックを前記解除位置に移動して
前記少なくとも2つ以上の成形パンチを後退限度位置ま
で移動させ得る経路を確保するスライド部材を前記ダイ
スに設け、前記スライディングブロックを1つ用いて少
なくとも2つ以上の成形パンチに圧縮力を付与すること
を特徴としている。
【0014】そして、別の粉末成形品の圧縮成形装置で
は、上記2つ以上の成形パンチの基端部は、スライディ
ングブロックに対して圧縮力を付与または付与しない方
に当接離反可能に積重ねられる状態で配置されてい
る。
【0015】さらに別の粉末成形品の圧縮成形装置で
は、上記2つ以上の成形パンチは、内周側の成形パンチ
基端部に当接離反可能に積重なる状態で外周側の成形
パンチの基端部が配置されている。
【0016】また、上記目的を達成する本発明の粉末成
形品の圧縮成形方法は、粉末材料が充填される貫通孔を
有するダイスと、このダイスの貫通孔に嵌合して前記粉
末材料が充填される型空間を形成する一対のパンチとに
より形成される型空間内に粉末材料を充填する粉末材料
充填工程と、前記ダイスと、同心円状に配置される複数
の成形パンチにより構成される前記一対のパンチのうち
の一方のパンチと、他方のパンチとにより、前記型空間
内に充填された粉末材料を圧縮成形する圧縮成形工程と
を有する粉末成形品の圧縮成形方法であって、前記圧縮
成形工程を、前記粉末材料充填工程においてはそれぞれ
別個の支持部材により所定の位置に位置決めされる前記
複数の成形パンチの少なくとも2つ以上の成形パンチを
1つのスライディングブロックで押圧して前記粉末材料
を圧縮する圧縮成形工程としたことを特徴としている。
【0017】
【作用】このような特徴を有する粉末成形品の圧縮成形
装置では、まず型空間内に粉末材料を充填する。このと
き複数の成形パンチのうちの少なくとも2つ以上の成形
パンチは、それぞれ別個の支持手段により所定の位置に
支持されている。粉末材料が充填されると、両パンチを
相対近接移動させると共にダイスの貫通孔に嵌合させて
粉末材料を圧縮して所定の形状に成形する。このとき、
圧縮位置に移動されたスライディングブロックによっ
て、粉末材料充填時にはそれぞれ別個に支持されていた
少なくとも2つ以上の成形パンチに圧縮力を付与する。
このようにして圧縮成形が終了した後、ダイスを後退移
動させる際、スライド突起を前進移動させてスライディ
ングブロックを解除位置に移動させる。このようにする
、少なくとも2つ以上の成形パンチを後退限度位置ま
で移動させ得るようになるので、これらの成形パンチを
後退限度位置まで移動させる。この後、成形された粉末
成形品をダイスから抜き出す。
【0018】また、粉末成形品の圧縮成形方法による
と、粉末材料充填工程ではそれぞれ別個に支持される複
数の成形パンチの少なくとも2つ以上の成形パンチが1
つのスライディングブロックにより押圧され粉末材料が
圧縮成形される。
【0019】
【実施例】次に、本実施例の圧縮成形装置を、図面に基
づいて説明する。なお、既に説明した部材と共通の部材
には同一の符号を付すものとし、また説明を省略するこ
とがある。図1は、粉末材料が充填される際の圧縮成形
装置の要部を示す断面図である。また図2は、第2下パ
ンチおよび第3下パンチの各工程における状態を示す部
分断面図である。
【0020】図示されるように、この圧縮成形装置は、
粉末材料が充填される空間の周囲を区画する貫通孔13
を有するダイス11が設置されており、このダイス11
は、圧縮成形装置の基盤Bに対して上下動自在に設置さ
れている。またダイス11の貫通孔13は、形成される
圧縮成形品の周縁部の形状を成形しており、例えば本実
施例のように、図3に示される形状のスプロケットSを
成形する圧縮成形装置では、歯形形状に成形されてい
る。
【0021】また図1に示されるように、ダイス11の
上部には上下動自在な上パンチ(第1パンチ)15が設
置されている。この上パンチ15は、下方移動されると
ダイス11の貫通孔13に嵌合する。また上パンチ15
の下方には、上パンチ15に対して相対近接離反移動自
在に上下動する下パンチ(第2パンチ)17が設置され
ている。図1に示されるように、この下パンチ17は、
スプロケットSの中央孔Hの内周面を形成するコア19
と、ボス部の端面を圧縮成形する第1下パンチ21と、
外周部を形成する第2下パンチ23と、最外周部の段差
形成する第3下パンチ25とから構成されており、コ
ア19と各パンチ(成形パンチ)21,23,25は同
心円状に、しかも摺接自在に設置されている。そして、
これらの部材はそれぞれ独立して上下動できる。つま
り、最内部のコア19は、連結される第1駆動シリンダ
のロッド27により上下動される。また第1下パンチ2
1は、基盤B上に支持されており、コア19や他の下パ
ンチ23,25の上下動により相対上下動する。
【0022】一方、第2および第3下パンチ23,25
は、油圧シリンダなどの支持手段(図示せず)により、
それぞれ別個に支持されている。図示しない両支持手段
は、各下パンチ23,25を粉末材料を充填する際の位
置、すなわち充填位置に位置決めする手段であり、圧縮
成形時の圧縮力を付与するものではない。したがって、
各下パンチを上下動させることができればよく、比較的
小さなスペースに設置することができる。なお第1下パ
ンチ21には、基盤Bにより圧縮力が付与される。
【0023】そして第2および第3下パンチ23,25
には、基盤Bに設置されるスライディングブロック29
から圧縮成形時の圧縮力が付与される。図1に示される
ように、スライディングブロック29は、基盤Bに水平
方向に進退移動自在に設置されており、図示しない付勢
手段により型の中心側すなわち図中右側に付勢されてい
る。したがって、通常は、図2(A)および(B)に示
される前進限度位置(圧縮位置)に移動されている。ス
ライディングブロック29がこの前進限度位置に位置す
るときに、第2下パンチ23が下方に移動されると、第
2下パンチ23の基端部23aがスライディングブロッ
ク29に当接し、スライディングブロック29から第2
下パンチ23に圧縮力が付与される。また第3下パンチ
25が第2下パンチ23に対して相対下方に移動する
と、第3下パンチを支持するアダプタ25aが第2下パ
ンチ23の基端部23aに当接するので、スライディン
グブロック29からの圧縮力が第2下パンチ23を介し
て第3下パンチ25に付与される。
【0024】つまり、両下パンチ23,25にあって
は、図1に示される粉末材料充填時の位置に、両下パン
チ23,25を位置決めする支持手段は別個の部材であ
り、圧縮成形時の圧縮力を付与する手段(スライディン
グブロック)は共有している。このように、スライディ
ングブロック(圧縮手段)29を共有する構造とする
と、比較的小型の支持手段(図示せず)を追加するだけ
で、つまりスライディングブロック29を増設すること
なく、下パンチ17の分割数を増加することができる。
したがって、本実施例のように、設置スペースの制約か
らスライディングブロック29を増設することが困難な
場合であっても、下パンチ17の分割数を増加させるこ
とができる。
【0025】また、本実施例のように、スライディング
ブロック29を共有しても、粉末材料充填時の位置に両
下パンチ23,25を位置決めする支持手段を別個にし
ていれば、各パンチ21,23,25毎に圧縮時のスト
ローク距離を変化させることができる。つまり、圧縮成
形時のストローク距離を、各下パンチ21,23,25
毎に独立して設定できる。したがって、各下パンチ2
1,23,25のストローク距離を、対応する部分の厚
さに比例させることができ、予め粉末材料を適正量充填
しさえすれば、圧縮成形されるスプロケットSの粉末材
料の密度を均一にすることができる。
【0026】そして、図1に示されるように、スライデ
ィングブロック29には、上下方向に貫通する貫通路2
9aが形成されており、貫通路29aには、ダイス11
に上下動自在に取り付けられるスライド突起31のラッ
ク33に噛合い可能なピニオンギア35が取り付けられ
ている。ラック33の噛合い面33aは、上下方向に対
して傾いているので、スライド突起31が下方に移動さ
れてスライディングブロック29のピニオンギア35に
ラック33の噛合い面33aが噛合うと、スライディン
グブロック29が、図示しない付勢部材の付勢力に抗し
て図2(C)に示される後退限度位置(解除位置)に移
動される。この状態では、第2下パンチ17は、下方に
移動されてもスライディングブロック29に当接するこ
とはないので、下方限度位置まで移動し得る。
【0027】このような構造の圧縮成形装置により、粉
末材料を圧縮成形して所望の形状の圧縮成形品を成形す
る手順を、図2を参照しつつ説明する。なお、図2
(A)は、粉末材料充填時の第2下パンチおよび第3下
パンチの状態を示す部分断面図であり、図2(B)は、
圧縮成形時の状態を示す部分断面図、また図2(C)は
抜き出し時の状態を示す部分断面図である。また、この
実施例の圧縮成形装置で成形されるスプロケットの形状
は図3に示される形状である。以下、粉末材料充填工程
を起点として説明する。
【0028】図2(A)および図1に示されるように、
上パンチ15は上方に移動されており、下パンチ17か
ら離反されている。一方、下パンチ17を構成するコア
19および第1乃至第3下パンチ21,23,25は、
形成されるスプロケットSの形状に対応して、それぞれ
所定の位置に位置決めされている。このうち、スプロケ
ットSの中央孔Hの内径を形成するコア19は、先端面
がダイス11の上面に一致する位置に位置決めされてい
る。また第2下パンチ23と、第3下パンチ25は、図
示しない支持部材によりそれぞれ所定の位置に位置決め
されている。なお、第1下パンチ21は基盤B上に支持
されており、コア19や第2および第3下パンチ23,
25を所定の位置に位置決めすることにより、相対的に
位置決めされる。
【0029】各パンチ21,23,25の位置決め位置
は、それぞれのパンチ21,23,25が当接する部分
のスプロケットSの厚さに比例して決定される。各下パ
ンチ21,23,25の位置をこのようにして位置決め
すると、型空間内に供給された粉末材料の上面をダイス
11の上面に一致させることにより、供給量とスプロケ
ットSの各部分の厚さとを容易に比例させることができ
る。したがって、各パンチ21,23,25の圧縮成形
時のストローク距離を、圧縮成形されたスプロケットS
の厚さに比例させることにより、スプロケットSを所望
の形状に圧縮成形した際、全体の粉末材料の密度を均一
にすることができる。
【0030】上下のパンチ15,17の位置決めが完了
し、下パンチ17の型空間内に粉末材料を充填すると、
次に上パンチ15を下方に移動させて、粉末材料を圧縮
成形する。このときダイス11に取り付けられるスライ
ド突起31は、ダイス11に対して相対上方に移動され
ており、図2(B)に示されるように、スライディング
ブロック29は前進限度位置に移動されている。したが
って、上パンチ15が下方に移動されると、第2下パン
チ23の基端部23aはスライディングブロック29に
当接することとなり、第2下パンチ23に圧縮力が付与
される。また第2下パンチに圧縮力が付与されると、第
2下パンチにアダプタ25aにおいて当接する第3下パ
ンチ25にも圧縮力が付与される。つまり第2下パンチ
23と第3下パンチ25とには、同一のスライディング
ブロック29から圧縮力が付与される。
【0031】このようにして粉末材料の圧縮成形が終了
すると、図2(C)に示されるように、コア19および
ダイス11が相対的に下方に移動され、成形されたスプ
ロケットS(図示せず)をダイス11から上方に抜き出
し得る状態にする。抜き出されたスプロケットSが、図
示しない搬送手段により搬出されると、下パンチ17の
コア19および各下パンチ21,23,25を図2
(A)に示す粉末材料充填時の位置に移動させ、次に圧
縮成形されるスプロケット用の粉末材料が型空間内に充
填される。
【0032】このように、本実施例の圧縮成形装置で
は、スライディングブロック29を第2下パンチ23と
第3下パンチ25とで共有することにより、圧縮成形装
置のコンパクト性を維持した状態で下パンチの分割数を
増加させることを実現している。このように、パンチの
分割数を増加できると、より複雑な形状の部品を、圧縮
成形のみにより、つまり切削などの機械加工を用いるこ
となく、成形することができる。また、圧縮成形のみに
より所望の形状に部品を成形できるので、機械加工を用
いることなく部品を軽量化できる。
【0033】なお、上記実施例では、粉末材料の充填時
に、第3下パンチを第2下パンチとは独立して位置決め
する支持手段が備えられているが、第3下パンチをばね
等を介して第2下パンチの支持手段に支持させること
で、第3下パンチの支持手段を廃止することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、一つの
スライディングブロックにより複数のパンチに圧縮力を
付与しているので、圧縮成形装置の大きさを大型化する
ことなく、下パンチの分割数を増加させることができ
る。したがって、より複雑な形状の部品を、圧縮成形の
みにより形成することができ、機械加工が不要になる。
【0035】また、圧縮成形のみにより所望の形状に部
品を成形できるので、機械加工を用いることなく部品を
軽量化することができる。さらに、スライディングブロ
ックを共有していても、少なくとも2つ以上の成形パン
チを粉未充墳時の位置に位置決めする支持手段を別個に
しているため、各パンチ毎に圧縮時のストローク距離を
変化させることができる。つまり、圧縮成形時のストロ
ーク距離を、各パンチ毎に独立して設定可能であり、こ
れによってストローク距離を対応する部分の厚さに比例
させることができる。したがって、予め粉末材料を適正
量充填しさえすれば、圧縮成形される部品の粉末材料密
度を、均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 粉末材料が充填される際の圧縮成形装置の要
部を示す断面図である。
【図2】 第2および第3下パンチの各工程における状
態を示す部分断面図である。
【図3】 実施例の圧縮成形装置により形成されるスプ
ロケットを示す断面図である。
【図4】 実施例の圧縮成形装置により形成されるスプ
ロケットと、従来の技術で説明される圧縮成形装置によ
り形成されるスプロケットの形状の差異を示す断面図で
ある。
【図5】 従来の技術で説明される圧縮成形装置により
形成されるスプロケットの形状を示す断面図である。
【図6】 従来の圧縮成形装置を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
11…ダイス、 15…上パンチ、 1
7…下パンチ、19…コア、 21…第1下
パンチ、 23…第2下パンチ、25…第3下パン
チ、 29…スライディングブロック、31…スライ
ド突起、 33…ラック、 35…ピニオン
ギア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B30B 11/00 B22F 3/035 B22F 5/00 B30B 11/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末材料が充填される貫通孔を有するダ
    イスを基盤に対して近接離反移動自在に設け、このダイ
    スの貫通孔に嵌合して前記粉末材料が充填される型空間
    を形成する一対のパンチを相対近接離反自在に設置し、
    前記一対のパンチのうちの一方のパンチを同心円状に配
    置される複数の成形パンチにより構成する粉末成形品の
    圧縮成形装置であって、 前記基盤に、前記複数の成形パンチのうちの少なくとも
    2つ以上の成形パンチに圧縮力を付与する圧縮位置と、
    圧縮力を付与しない解除位置とに移動自在なスライディ
    ングブロックを取り付け、 前記少なくとも2つ以上の成形パンチを、粉末充填時の
    位置に位置決めする支持手段によりそれぞれ支持し、 圧縮成形された成形品を抜き出す際に、前記スライディ
    ングブロックを前記解除位置に移動して前記少なくとも
    2つ以上の成形パンチを後退限度位置まで移動させ得る
    経路を確保するスライド部材を前記ダイスに設け 前記スライディングブロックを1つ用いて少なくとも2
    つ以上の成形パンチに圧縮力を付与する ことを特徴とす
    る粉末成形品の圧縮成形装置。
  2. 【請求項2】 上記2つ以上の成形パンチの基端部は、
    スライディングブロックに対して圧縮力を付与または付
    与しない方向に当接離反可能に積重ねられる状態で配置
    される請求項1に記載の粉末成形品の圧縮成形装置。
  3. 【請求項3】 上記2つ以上の成形パンチは、内周側の
    成形パンチの基端部に当接離反可能に積重なる状態で外
    周側の成形パンチの基端部が配置される請求項2に記載
    の粉末成形品の圧縮成形装置。
  4. 【請求項4】 粉末材料が充填される貫通孔を有するダ
    イスと、このダイスの貫通孔に嵌合して前記粉末材料が
    充填される型空間を形成する一対のパンチとにより形成
    される型空間内に粉末材料を充填する粉末材料充填工程
    と、 前記ダイスと、同心円状に配置される複数の成形パンチ
    により構成される前記一対のパンチのうちの一方のパン
    チと、他方のパンチとにより、前記型空間内に充填され
    た粉末材料を圧縮成形する圧縮成形工程とを有する粉末
    成形品の圧縮成形方法であって、 前記圧縮成形工程を、前記粉末材料充填工程においては
    それぞれ別個の支持部材により所定の位置に位置決めさ
    れる前記複数の成形パンチの少なくとも2つ以上の成形
    パンチを1つのスライディングブロックで押圧して前記
    粉末材料を圧縮する圧縮成形工程としたことを特徴とす
    る粉末成形品の圧縮成形方法。
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