JP3203622B2 - バル−ンインフュ−ザ− - Google Patents

バル−ンインフュ−ザ−

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JP3203622B2 JP30701491A JP30701491A JP3203622B2 JP 3203622 B2 JP3203622 B2 JP 3203622B2 JP 30701491 A JP30701491 A JP 30701491A JP 30701491 A JP30701491 A JP 30701491A JP 3203622 B2 JP3203622 B2 JP 3203622B2
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    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/14Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
    • A61M5/142Pressure infusion, e.g. using pumps
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    • A61M5/152Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons flexible, e.g. independent bags pressurised by contraction of elastic reservoirs

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  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は所定量の薬液を血管、膀
胱等に、少しずつ持続して注入するためのバル−ンイン
フュ−ザ−に関し、更に詳しくは、バル−ン内に加圧状
態で貯蔵した薬液を、一定速度で長時間少しずつ持続し
て患者に注入することができるバル−ンインフュ−ザ−
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、抗生物質や抗ガン剤等の薬液
を血管、膀胱等に少しずつ注入する方法として、特開昭
50−108790号公報に弾性材料からなるバル−ンに薬液を
収納し、バル−ンの収縮力を利用して薬液を長時間にわ
たって人体に持続注入する器具が紹介されている。また
バル−ン材料として本発明者等は既に特願平2−103510
号で天然ゴム製管状体の中空内面がシリコ−ン樹脂膜で
覆われた多層構造をしたバル−ンを用いて、薬液を充填
したバル−ンから薬液をほぼ一定速度で供給する器具を
特許出願している。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、かかる
多層構造をしたバル−ン材料は天然ゴムとシリコ−ンと
の収縮率および膨張率との差異のために品質斑が生じ、
均一な品質のバル−ン材料を得ることが困難であった。
またシリコ−ン単体の膜は初期の薬液注入速度が平均注
入速度と比較して大きく、薬液によっては短期間の薬液
注入量が大きいために患者に悪い影響を与える危険があ
った。更に天然ゴム単体の膜はシリコ−ン単体膜の初期
薬液注入速度が大きい欠点を解消したが、天然ゴム膜を
使用することによってアレルギ−やアナフィラキシ−反
応が起こる欠点があった。本発明者等はこれらの欠点を
解決するために、天然ゴムを熱湯により煮沸したり、ア
ルカリまたは酸に浸漬したり、あるいはオ−トクレ−ブ
中で加熱加圧したりして天然ゴム中に含有されている添
加剤等の生体に対して有害な物質を細胞増殖試験に合格
する基準にまで除去することを試みたが、天然ゴム膜の
物性が失なわれる問題が生じた。本発明の目的はバル−
ンインフュ−ザ−のバル−ン材料として、天然ゴム膜の
物性を保持しつつ、生体に対して毒性を軽減した天然ゴ
ム膜を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は加圧
状態で薬液を貯蔵し、かつ開口部から薬液を注入および
流出する弾性材料からなるバルーン部と、前記バルーン
部を収納し、その開口部に薬液流出入口が固着されてな
るハウジングと、前記薬液流出入口から延びた薬液流出
アセンブリと、該薬液流出アセンブリに配置された薬液
量を制御するための流量制御部とからなるバルーンイン
フューザーにおいて、前記弾性材料からなるバルーン部
は予め加硫天然ゴムラテックスに添加されている添加剤
が除去され、無毒性で実質的に血液に不溶性の酸化防止
剤が含有された加硫天然ゴムラテックスから成形されて
なる天然ゴム製バルーンであり、前記加硫天然ゴムラテ
ックスは微粒二酸化ケイ素又は微粒カーボンブラックを
含有せず、かつ、処理された加硫天然ゴム製バルーンの
細胞増殖阻害率が未処理の加硫天然ゴム製バルーンの細
胞増殖阻害率に対して30%以下である天然ゴム製バルー
ンからなるバルーンインフューザーである。
【0005】
【作用】本発明は薬液をバル−ン内に充填して膨張した
バル−ンの収縮力を利用して、バル−ン内の薬液を患者
に注入するものである。使用するバル−ン材料は加硫さ
れた天然ゴムラテックスを特定の有機溶剤で処理するこ
とによって、天然ゴムの機械的物性を保持しながら生体
に対して有毒な物質を除去したものである。。しかも加
硫天然ゴム製バル−ンから生体に対して有毒な物質を除
去した後に、生体に対して毒性のない酸化防止剤を充填
させることによって経時的な劣化に対して十分に耐久性
を有するバル−ン材料を得ることができる。そして天然
ゴムの有する小さいバル−ン内圧ヒステリシスおよび小
さい応力緩和は保持しているので、バル−ン内の薬液を
長時間ほぼ均一な注入速度で患者に注入することができ
るバル−ンインフュ−ザ−を得ることができる。
【0006】
【実施例】以下実施例で本発明の一例を説明する。図1
は本発明のバル−ンインフュ−ザ−の一実施例の説明図
であって、バル−ン部を薬液流出用アセンブリ部に接続
していない状態を示す説明図、図2はバル−ンに薬液を
充填したときのバル−ン部の拡大断面図、図3は図1に
示す薬液流出用アセンブリ部のコネクタ−とバル−ン部
のルア−テ−パ−状アダプタ−の拡大断面図、図4は図
3に示すコネクタ−をルア−テ−パ−状アダプタ−に挿
入したときの状態を示す説明図、図5はシリンジ内薬液
をバル−ンに注入する際の説明図であってシリンジとバ
ル−ン体が接続していない状態を示す説明図、図6は図
5に示すシリンジから薬液をバル−ン内へ充填している
ときの説明図、図7はバル−ン内の薬液の排出時間に対
する時間当たりの排出量の関係を示す図である。
【0007】図1は本発明のバル−ンインフュ−ザ−の
一実施例の説明図であって、バル−ン部aと薬液流出用
アセンブリ部bとから構成されている。バル−ン部aは
薬液が収容される部分であるとともに、該薬液を人体の
注入箇所へ移動せしめる駆動部分であり、棒状内軸1
と、該内軸1に滑動自在に外装されてなる円筒状外軸2
と、これらの両軸の外部に設けられたバル−ン3と、内
軸1と一体に形成された内軸受け4とで構成されてい
る。外軸2の一端であって、内軸1に外装される側と反
対側の端部には傘状部材5が固着されている。
【0008】バル−ン3は筒状または球状の形状をして
おり、内軸1および外軸2を被覆するようにこれら両軸
の外部に設けられており、その一端は内軸1に、他端は
外軸2にO−リングなどのシ−ル手段6によって気密に
密着固定されている。バル−ン3は、患者への薬液注入
量、注入時間などに応じて種々の大きさ、肉厚のものを
用いることができ、本発明においては特に限定されるも
のでない。バル−ン3は薬液を充填することによって膨
張し、長方形状のバル−ンでは半径方向とともに長手方
向にも膨張しうる構造になっている。
【0009】本発明で使用するバル−ン材料は、加硫天
然ゴムラテックスを特定の有機溶剤で処理した後に、生
体に対して毒性のない酸化防止剤を充填させることによ
って得られる。加硫天然ゴムラテックス中に予め添加さ
れている添加剤としては、天然ゴムの材質を安定に長期
間保持するための安定剤、酸化およびオゾン分解の進行
を妨げる酸化防止剤、強度を増すための補強剤、加工性
の向上や柔軟性を付与するための可塑剤、軟化剤等、加
硫などの化学反応を進めるための加硫剤、加硫促進剤、
加硫助剤等の反応剤等が挙げられる。
【0010】バル−ン材料は、まずこれらの添加剤を加
硫天然ゴムラテックス中から膨潤性および抽出性のある
有機溶剤によって抽出除去する。膨潤性および抽出性の
ある有機溶剤としては、アセトン、ヘキサン、エタノ−
ル、メタノ−ル、酢酸エチルおよびこれらの混合溶媒が
挙げられる。これらの有機溶剤中に加硫天然ゴムラテッ
クスを20〜90℃の温度で浸漬することによって、該ラテ
ックス中に含有されている添加剤が抽出除去される。20
℃未満の温度では、添加剤を加硫天然ゴムラテックス中
から除去するのが困難になる傾向があり、90℃を超える
とバル−ンの機械的物性が低下する傾向がある。加硫天
然ゴムラテックスは有機溶剤中に30分〜24時間浸漬する
か、ソックスレ−抽出器などを使用して抽出灌流して添
加剤を抽出除去する。加硫天然ゴムラテックスの抽出は
ラテックス状態でも、管状体の製品に成形された状態の
どちらでもよい。
【0011】このようにして得られた添加剤を除去した
加硫天然ゴムラテックスは空気中の酸素を吸収して機械
的強度が低下する傾向がある。そのために添加剤を除去
した加硫天然ゴムラテックスに無毒性で実質的に血液に
不溶性の酸化防止剤を含浸する必要がある。かかる酸化
防止剤としてはヒンダ−ドポリフェノ−ルが使用され
る。ヒンダ−ドポリフェノ−ルとしてはテトラキス〔メ
チレン3-(3, −5, −ジ−t−ブチル−4, −ヒドロ
キシフエニル)プロピオネ−ト〕メタンまたは1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンおよびそ
れらの混合物が挙げられる。酸化防止剤の加硫天然ゴム
ラテックスへの含浸は、酸化防止剤を有機溶剤中に溶解
させた溶液中に該ラテックスを浸漬することによって遂
行される。有機溶剤としては、アセトン、ヘキサン、エ
タノ−ル、メタノ−ル、酢酸エチルおよびこれらの混合
溶媒が挙げられ、室温〜60℃の温度で30分以上、好まし
くは1時間〜24時間酸化防止剤を含有した有機溶液中に
添加剤を除去した加硫天然ゴムラテックスを浸漬するこ
とによって、酸化防止剤を含有した加硫天然ゴムラテッ
クスが得られる。得られた酸化防止剤含有加硫天然ゴム
ラテックスは水または低沸点有機溶剤で過剰の酸化防止
剤および有機溶媒を除去した後、減圧乾燥または低温加
熱によって乾燥される。 このようにして得られたバル
−ンは、処理された加硫天然ゴム製バル−ンの細胞増殖
阻害率が未処理の加硫天然ゴム製バル−ンの細胞増殖阻
害率に対して30%以下であるのが好ましい。この比率が
30%を超えると、加硫天然ゴム製バル−ンの処理効果が
小さく、生体に対して毒性が十分に軽減されない傾向が
ある。
【0012】外軸2はバル−ン3の動きに付随して内軸
1をガイドとして軸方向に移動し、その位置とバル−ン
3内に残っている薬液の量との関係は一定であるので内
軸1またはハウジング7に目盛りを設けることで薬液の
流出量を確認することができる。外軸2の一端であっ
て、内軸1に外装されている側と反対側の端部には、耐
水圧フイルタ−8が設けられている。この耐水圧フイル
タ−8は薬液注入時にバル−ン3内に残存している空気
を外部に追い出す役割を果たす部材であり、ポリエステ
ル、弗素樹脂またはこれらをラミネ−トしたものなどで
作製することができる。
【0013】内軸1の一端であって、外軸2が外装され
る側と反対側の端部には、内軸受け4が該内軸1と一体
に形成されている。該内軸受け4は短円筒状部材であ
り、その内軸1側端部には薬液流出入口が形成されてい
る。薬液流出入口は内軸受け4内部を介してハウジング
7の薬液通路と連通している。ハウジング7はバル−ン
3が外部の鋭利な物体に触れて破損するのを防止すると
ともに、バル−ン自体のピンホ−ルなどの欠陥によって
バル−ン3から液洩れが発生した場合に外部に薬液が飛
散しないように薬液を密封する機能を果たす部分であ
る。ハウジング7の適宜の箇所には空気抜きの開口部10
が形成されており、該開口部10に空気は通過させるが薬
液は通過させない疎水性フイルタ−11を設けるのが好ま
しい。
【0014】ハウジング7の一端面はキャップ12により
閉じられており、該キャップ12の中央部分には薬液をバ
ル−ン3内に注入したり、該バル−ン3より薬液を所定
箇所に注入する際に薬液の流路となる薬液通路13が形成
されている。薬液通路13には、第2図〜第4図に示され
るようにバル−ン3側からダックビルタイプの逆止弁1
4、固定デイスク15およびシ−ル手段16が設けられてい
る。ダックビルタイプの逆止弁14は弁の閉鎖端がカモノ
ハシの嘴のような尖った形状をしており、バル−ン3内
部への薬液の流通は許すが、その逆方向の流れは阻止す
る構造となっている。逆止弁14としては、前記ダックビ
ルタイプの弁のほかにも傘弁、フラップ弁、ポペット
弁、ボ−ル弁などを用いることができ、これらの弁材料
としては弗素樹脂、ナイロン、ポリオレフイン、ポリ塩
化ビニル、ポリカ−ボネ−ト、シリコ−ン樹脂などが挙
げられる。固定デイスク15は逆止弁14の基板を支持する
ものであり、中央部には薬液の流出流入のための開口部
17が形成されている。
【0015】接続具であるロックアダプタ−19と固定デ
イスク15により形成された環状凹所18内には、シ−ル手
段16たるO−リングが配設されている。このO−リング
の内径は連通パイプの外径と同一もしくはそれより小さ
く、これによって連通パイプを薬液通路13内に挿入した
ときのシ−ル性が高められるようになっている。ロック
アダプタ−19は内面がルア−テ−パ−状に形成されたほ
ぼ円筒状の接続具である。このロックアダプタ−19はキ
ャップ12に形成された凹所20内に嵌め込まれている。ロ
ックアダプタ−19の端部外周には薬液流出アセンブリb
を接続するためのネジ部21が形成されている。
【0016】薬液流出アセンブリbはロックアダプタ−
19に接続される接続具であるコネクタ−部30と、薬液量
を制御するための流量制御部31と、薬液注入チュ−ブ32
と、接続具33とで構成されている。コネクタ−部30の一
端にはロックアダプタ−19に接続されたときに、逆止弁
14を押し開いてバル−ン3内部に連通しうる長さを有す
る連通パイプ34が設けられている。この連通パイプ34は
ポリカ−ボネ−ト、ポリ塩化ビニル、ポリオレフインな
どの合成樹脂やステンレスなどの金属で作製することが
できる。連通パイプ34はコネクタ−部30の内周面に固着
されている。連通パイプ34の突出長さLは、図4に示さ
れるようにコネクタ−部30とロックアダプタ−19が接続
されたときにダックビルタイプの逆止弁14を押し広げう
る長さに設定されている。これにより逆止弁14の逆止効
果が強制的に解除されて、注入針を用いなくともバル−
ン3 内に充填された薬液の流出が可能になる。コネクタ
−部側のネジ部35はロクアダプタ−19に形成されたネジ
部21との螺合によりバル−ン部aと薬液流出アセンブリ
bとの接続が行われる。この接続は螺合以外に嵌合で行
うようにしてもよい。
【0017】流量制御部31は薬液の流量を制御する部分
であり、本出願人が既に出願した特開平1-135356号や特
開平2-11160号で提案した下流側先端の閉塞されたパ
イプであって少なくとも1個の微細孔を有するパイプ、
多孔質ガラスパイプなどの有孔パイプ、内径が小径
のステンレスパイプなどを用いることができる。流量制
御部31は薬液注入チュ−ブ32の先端より前のコネクタ−
部30の中、あるいは薬液注入チュ−ブ32の先端より後で
接続具33とコネクタ−30との間に設けられる。薬液注入
チュ−ブ32は軟質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポ
リエステルなどからなり、その他端にはルア−テ−パ−
状の接続具33が設けられ、接続具を介して静脈針やPS
Vセットなどが接続される。接続具33には静脈圧などに
より薬液が逆流するのを防止するための逆止弁(図示せ
ず)を装備してもよい。
【0018】次に、本発明のバル−ンインフュ−ザ−の
使用方法の一例について説明する。薬液のバル−ンへの
注入は、図5および図6に示すように薬液通路内に注射
器のシリンジを挿入し、このシリンジをロックアダプタ
−19のルア−テ−パ−状の内周面に押しつけるようにし
て行われる。このときシリンジ22の針基先端は逆止弁14
の入口側にある。挿入部は注入口が広くなった分だけ、
従来の注射針による場合に比較して充填圧が小さくな
り、注入が容易になるとともに短時間で注入操作を終了
させることができる。
【0019】薬液を充填するにつれて、バル−ン3は膨
張する。この際、バル−ン3内に残存している内部空気
は耐水圧フイルタ−8を通って外部に追い出される。ま
た、バル−ン3の拡張とともに内軸1に外装されている
外軸2は長手方向にスライドし、ハウジング7面に沿っ
て進んでいく。所定量の薬液充填が終わると注射器をロ
ックアダプタ−19から抜き取る。薬液充填完了時には、
傘状部材5とハウジング7の端部内面とが合致し、バル
−ン3膨張時の曲がりと振動によるバル−ンの破裂が防
止される。次に第4図に示されるように薬液流出アセン
ブリ部bのコネクタ−部30とロックアダプタ−19内とを
接続する。この際、コネクタ−部30の連通パイプ34は逆
止弁14を押し広げて、バル−ン3内部と連通パイプ34と
が連通状態になる。その後は接続具33を介してPSVセ
ットなどに接続し空気抜きなどの所定の操作を行った後
に患者の体内に薬液の注入が行われる。
【0020】
【実施例1】加硫された天然ゴム製管状体(内径5mm、
外径7mm、長さ65mm、小峰ゴム社製)をアセトン・ヘキ
サン混合溶剤(混合容積比1:2)でソックスレ−抽出
を3時間行い、天然ゴム製管状体中の添加剤を抽出除去
した。次いで該管状体を1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン(以下BHTという)をアセト
ン・ヘキサン混合溶剤(混合容積比1:2)の溶液(濃
度0.01g/ml)中に25℃の温度で24時間浸漬し、該管状体
中に酸化防止剤であるBHTを含浸させた。その後管状
体をエタノ−ルで洗浄し25℃の温度で12時間乾燥させ
た。処理済天然ゴム製管状体の細胞増殖阻害率および引
張強度を表1に示す。この処理済天然ゴム製管状体を図
1に示すバル−ンインフュ−ザ−に組み込み、60mlの水
をバル−ン内に充填した。次いで極細のステンレスパイ
プ(外径 0.3mm、内径 0.1mm、長さ250 mm)からなる流
量制御部を用いてバル−ン内の水を接続具に取りつけた
静脈針から滴下した。この時のバル−ン内の水の排出時
間に対する時間当たりの排出量の関係を図7に示す。ま
た60mlの水を充填した100 個のバル−ンインフュ−ザ−
について、8時間経過後の水排出量を測定し最大量と最
小量の差を品質斑として表1に示す。
【0021】細胞増殖阻害率は下記の方法で測定した。
試料を水中3cm3/mlでオ−トクレ−ブ中に120 ℃、1時
間加熱加圧して水抽出を行って得た水溶液を試験液とす
る。該試験液2mlを培地に浸漬し、72時間経過後の細胞
増殖率を650nm の波長における吸光度(A)で測定し
た。次にコントロ−ルされた標準培地の72時間経過後の
細胞増殖率を同様に650nm の波長における吸光度(B)
で測定し、細胞増殖阻害率を数1に示す式に従って算出
した。なお反応開始時の標準培地の650 nmの波長におけ
る吸光度を(C)とする。
【0022】
【数1】
【0023】また、引張強度は加硫天然ゴム製管状体を
縦方向に切り開いてシ−ト状にし、6mmの短冊状にカッ
トした試料を200mm/分のクロスヘッドスピ−ドで400%伸
張したときの応力(Kg/cm2)で測定した。
【比較例1】実施例1で使用した未処理の加硫天然ゴム
製管状体である。その細胞増殖阻害率および引張強度を
表1に示す。またこの未処理の加硫天然ゴム管状体を実
施例1と同様のバル−ンインフュ−ザ−に組み込み60ml
の水を充填したバル−ンから流量制御部を経て静脈針か
ら滴下した。この時のバル−ン内の水の排出時間に対す
る時間当たりの排出量の関係を図7に示す。またこのバ
ル−ンインフュ−ザ−の品質斑を表1に示す。
【0024】
【実施例2】実施例1で使用した加硫天然ゴム製管状体
を酢酸エチルでソックスレ−抽出を2時間行い、天然ゴ
ム製管状体中の添加剤を抽出除去した。次いで実施例1
と同様の条件で酸化防止剤BHTを該管状体中に含浸さ
せた。その後管状体をエタノ−ルで洗浄し25℃の温度で
12時間乾燥させた。処理済天然ゴム製管状体の細胞増殖
阻害率、引張強度および品質斑を表1に示す。
【0025】
【比較例2】天然ゴム(小峰ゴム工業製)に対して硫黄
1重量%、酸化亜鉛0.75重量%、加硫促進剤0.25%を混
合し常法に従って押出成形したチュ−ブ(内径 5.0mm、
外径7.0mm、長さ43mm)の中空部に、シリコ−ン樹脂製
チュ−ブ(信越化学製KE77、内径 4.6mm、外径 5.0mm、
長さ63mm)を内挿しその端部を天然ゴム製チュ−ブの両
端で外面に折り返した。この多層構造のチュ−ブの引張
強度を第1表に示す。このチュ−ブの両端を夫々内軸1
および外軸2の端部とOリングで固定してバル−ンを形
成し、図1に示すバル−ンインフュ−ザ−に組み込み、
実施例1と同様に60mlの水をバル−ン内に充填した。次
いで実施例1と同様のステンレスパイプの流量制御部を
用いてバル−ン内の水を接続具に取りつけた静脈針から
滴下した。この時のバル−ン内の水の排出時間に対する
時間当たりの排出量の関係を図7に示す。またこのバル
−ンインフュ−ザ−の品質斑および引張強度を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、加硫天然ゴムに
対して膨潤性および抽出性のある有機溶剤で処理した実
施例1および2の処理済天然ゴム製管状体の細胞増殖阻
害率は未処理の加硫天然ゴム製管状体である比較例1の
細胞増殖阻害率に対して30%以下である。また処理済天
然ゴム製管状体の機械的物性は殆ど低下していない。更
に、実施例1および2のバル−ンはシリコ−ン樹脂を内
層、天然ゴムを外層としてなる多層管状体である比較例
2のバル−ンと比較して品質斑が小さい。また、図7か
ら明らかなように、本発明の実施例1のバル−ンインフ
ュ−ザ−はほぼ一定の排出速度でバル−ン内の水を排出
することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明バル−ンインフュ−ザ−は加硫さ
れた天然ゴムラテックスを天然ゴムに対して膨潤性およ
び抽出性のある有機溶剤で処理することによって、天然
ゴムの機械的物性を保持しながら生体に対して有毒な物
質を除去することができる。しかも生体に対して有毒な
物質を除去した処理済天然ゴム製管状体に、酸化防止剤
を充填させることによって経時的な劣化に対して十分に
耐久性を有するバル−ンを得ることができる。その結
果、生体に対して毒性を軽減したバル−ンを内蔵したバ
ル−ンインフュ−ザ−を品質斑を少なくして得ることが
でき、しかもバル−ン内の薬液をほぼ一定の排出速度で
人体に注入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバル−ンインフュ−ザ−の一実施例の
説明図であって、バル−ン部を薬液流出用アセンブリ部
に接続していない状態を示す説明図。
【図2】バル−ンに薬液を充填したときのバル−ン部の
拡大断面図。
【図3】図1に示す薬液流出用アセンブリ部のコネクタ
−とバル−ン部のルア−テ−パ−状アダプタ−の拡大断
面図。
【図4】図3に示すコネクタ−をルア−テ−パ−状アダ
プタ−に挿入したときの状態を示す説明図。
【図5】シリンジ内薬液をバル−ンに注入する際の説明
図であってシリンジとバル−ン体が接続していない状態
を示す説明図。
【図6】図5に示すシリンジから薬液をバル−ン内へ充
填しているときの説明図。
【図7】バル−ン内の薬液の排出時間に対する時間当た
りの排出量の関係を示す図。
【符号の説明】
a バル−ン部 b 薬液流出用アセンブリ部 1 内軸 2 外軸 3 バル−ン 7 ハウジング 14 逆止弁 19 ロックアダプタ− 30 コネクタ−部 31 流量制御部 32 チュ−ブ 34 連通パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 29/04 - 29/14 A61L 31/04 - 31/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧状態で薬液を貯蔵し、かつ開口部か
    ら薬液を注入および流出する弾性材料からなるバルーン
    部と、前記バルーン部を収納し、その開口部に薬液流出
    入口が固着されてなるハウジングと、前記薬液流出入口
    から延びた薬液流出アセンブリと、該薬液流出アセンブ
    リに配置された薬液量を制御するための流量制御部とか
    らなるバルーンインフューザーにおいて、前記弾性材料
    からなるバルーン部は予め加硫天然ゴムラテックスに添
    加されている添加剤が除去され、無毒性で実質的に血液
    に不溶性の酸化防止剤が含有された加硫天然ゴムラテッ
    クスから成形されてなる天然ゴム製バルーンであり、
    記加硫天然ゴムラテックスは微粒二酸化ケイ素又は微粒
    カーボンブラックを含有せず、かつ、処理された加硫天
    然ゴム製バルーンの細胞増殖阻害率が未処理の加硫天然
    ゴム製バルーンの細胞増殖阻害率に対して30%以下であ
    る天然ゴム製バルーンからなるバルーンインフューザ
    ー。
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