JP3203152B2 - ダイヤモンドカップホイールの製造方法 - Google Patents
ダイヤモンドカップホイールの製造方法Info
- Publication number
- JP3203152B2 JP3203152B2 JP15041295A JP15041295A JP3203152B2 JP 3203152 B2 JP3203152 B2 JP 3203152B2 JP 15041295 A JP15041295 A JP 15041295A JP 15041295 A JP15041295 A JP 15041295A JP 3203152 B2 JP3203152 B2 JP 3203152B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base
- cup wheel
- diamond cup
- diamond
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Description
の研削に使用するためのダイヤモンドカップホイールの
製造方法に関する。
カップホイールが一般に使用されている。このダイヤモ
ンドカップホイールは、図9に示すように、金属板を素
材としたカップ状の台金50にダイヤモンド砥粒を含有
したセグメントチップ51を銀ロー付けによって一体に
接合したものである。
的として、金属素材をプレスによる絞り加工によってそ
の断面形状をカップ状とし、周面を旋盤によって機械加
工することによって製造される。
は、電動式のディスクグラインダの回転軸に装着して高
速回転させ、作業者がグラインダを手で持って乾式方法
によって石材や建材等の表面を研削する。そして、この
ような研削作業は、比較的に手軽な作業ではあるもの
の、騒音の発生源と作業者との距離が短いため、作業環
境の面では問題がある。
ものとして、切断ブレードの分野では各種の提案が既に
なされている。
には、複数の鋼板を重ね合わせてそれぞれを接着剤によ
って貼り合わせ、接着剤の層によって切断時の振動を減
衰させることによって騒音の低減を図る構成が記載され
ている。
には、外側板と材質の異なる中間板を用い、これらをそ
れぞれスポット溶接によって一体消音構造としたものが
開示され、更に特開昭59−107860号公報には低
ヤング率の中間層(金属または合金)を介して複数の鋼
板を冶金的に結合し、これによって低騒音化を可能とし
たダイヤモンドカッターディスクが記載されている。
には、2枚の鋼板を貼り合わせて基板を形成し、この基
板の貼り合わせ面に基板と同心円状の環状溝を設けた切
断用ブレードが開示されている。
ドは、要するに、両側の鋼板の間に鋼板又は異種の金属
を貼り合わせるか又は空気層を設けることによて、全体
の振動を抑えて騒音を低減するというものである。
カップホイールに適用する場合には、次のような問題が
新たに発生する。
は、鋼板の表面は通常の場合では旋盤又は研磨加工によ
って仕上げられているので、2枚の鋼板を合わせただけ
では隙間ができにくく、騒音減衰のために必要な空気層
が確保できない。このため、中間層を備えるサンドイッ
チ構造とする必要があり、接着剤やスポット溶接するこ
とで空気層を増やすようにする加工が不可欠である。し
たがって、このような加工ではコストが大幅に増大して
しまう。
では、空気層を介在させる目的で鋼板の表面に環状溝を
加工するので、この環状溝の旋盤加工の工数が増え、同
様にコスト面での障害が残る。
製造工程によって騒音・振動の発生が有効に抑制できる
ようにしたダイヤモンドカップホイールの製造方法を提
供することにある。
ップホイールの製造方法は、金属板の素材を2枚以上重
ね合わせて同時にプレス絞り加工して、ベースプレート
のそれぞれの中央部の平坦部部分は互いに密着し合い、
周面側に向かうベント部はその周縁に向かうにつれて隙
間が次第に大きくなるようにカップ状の断面形状のベー
スプレートを製作し、これらのベースプレートを、少な
くともその内周部分または外周部分或いはこれらの内周
部分及び外周部分の両部分をスポット溶接法によって接
合して台金とし、更に前記台金の周面にセグメントチッ
プを一体化してなることを特徴とする。
たは異種の金属の組合せとすることができる。
にプレス絞り加工すると、スプリングバック現象によっ
て、ベースプレートの中央部分は互いに密着接合する一
方で、上側のベースプレートは周縁部の塑性変形量が下
側のベースプレートのそれよりも小さいので、これらの
ベースプレートどうしの間には隙間ができる。したがっ
て、この隙間を持つものに対してセグメントチップを接
合して一体化すれば、ベースプレートによって構成され
る台金の内部に隙間が介在し、その中の空気層を利用し
た粘性減衰の作用を利用して、振動や騒音のレベルを低
減することが可能となる。
を設けるための特別な加工は不要であり、ベースプレー
トのカップ状断面への加工と同時に隙間の形成が行わ
れ、加工工数も削減される。
を示す縦断面図、図2は図1の左側面図である。
は、3枚のカップ状の断面形状を持つベースプレート
1,2,3を重ね合わせて台金4とし、これらのベース
プレート1,2の周面に複数のセグメントチップ5をロ
ー付けによって一体に接合したものとして構成されてい
る。
PCC材を利用した金属板であり、その外径を105m
mとし肉厚を2.0mmとしたものである。そして、素
材板を環状にカットしたものを材料とし、図3に示すプ
レス装置の上型10a及び下型10bによって2枚のベ
ースプレス1,2,3に対して同時にプレス絞り加工を
施して台金4を得る。
ップホイールの台金の製造に用いられているものがその
まま適用でき、下型10bはコーン状の受圧面を持つ、
上型10aこれに整合する凹状の断面形状としたもので
ある。
の平板状の素材をプレス加工するとき、下型10bのコ
ーン形状に倣うようにこれらのベースプレート1,2,
3が塑性変形する。一方、たとえば鋼板等のプレス絞り
加工でも見られるように、積層した鋼板ではその下層側
の鋼板ほど塑性変形量が大きく、上層にいくに従ってス
プリングバック現象によって塑性変形量は次第に小さく
なることが知られている。したがって、図3に示すよう
に、ベースプレート1,2のそれぞれの中央部の平坦部
1a,2a,3a部分は互いに密着し合っているが、周
面側に向かうベント部1b,2b,3bはその周縁に向
かうにつれて隙間6が次第に大きくなるように現出す
る。
3を同時にプレス絞り加工することによって、何らの加
工や操作を必要とすることなく、隙間6持たせた積層構
造を得ることができ、この隙間6が後述するように振動
及び騒音の抑制という効果をもたらす。
スプレート1,2,3は、図2に示す合計11の点でス
ポット溶接7されて一体に接合される。この例ではスポ
ット溶接7の点は、ベースプレート1,2,3に対して
同心上であって直径15mmの円周上と直径95mmの
円周上にある。そして、このようにして接合されたベー
スプレート1,2,3に対して、セグメントチップ5を
ロー付けによって接合することでダイヤモンドカップホ
イールの製品が得られる。
得た3枚のベースプレート1,2,3を多数のスポット
溶接7によって接合した例である。この例では、直径3
0mm,52mm,65mm及び78mmの円周上にそ
れぞれ4点をとり、合計16点のスポット溶接7によっ
て接合されている。
ドカップホイールにおいても、3枚のベースプレート
1,2,3との間であってセグメントチップ5の接合点
に近い部分には隙間6が介在し、この隙間6によってベ
ースプレート1,2,3の間に空気層が形成されてい
る。このため、ダイヤモンドカップホイールを高速回転
させて研削作業する場合には、ワークからの研削反力に
よる振動を粘性減衰によって減衰させることが可能とな
る。したがって、作業者の手に与える振動や騒音を低減
させることができる。
挙げた図9のそれぞれの各例について研削試験を行な
い、騒音や振動及びチッピング量を測定した。試験条件
は、切断機:ポータブル電動工具,ダイヤモンドカップ
ホイール外径:105mm,ホイール回転数:9000
rpm,被削材:赤御影石,研削要領:消費電流が6〜
8アンペアとなるようにホイールを被削に押し付けなが
ら研削,研削時間:60分である。
定量化した騒音レベルであり、図9の従来例をA,図
1,図2の例をB及び図5の例をC(以下、同様)とし
て示す。
に、B及びCはAに比べてレベルが低く、BのほうがC
よりも更に低減されていることが判る。したがって、隙
間5の介在による空気層による粘性減衰によって騒音が
抑制されていることが確認され、スポット溶接による接
合点も少ないほうが好ましいことが窺える。
フであり、これにおいても先の騒音レベルと同様の傾向
が見られ、隙間5による振動の減衰が有効に行われてい
ることが判る。
ング量を測定したものであり、これも同様に騒音レベル
の比較と同様の傾向を持つことが確認された。
を重ね合わせたものを示したが、2枚の重ね合わせでも
4枚の重ね合わせであってもよく、これらの場合でも同
様の作用効果を奏することができる。
を同時にプレス絞り加工することによって、これらのプ
レートに隙間を自然発生的に得ることができ、特殊な製
造法やベースプレートの表面に溝加工等を施すことなく
簡単に製造できるものとなり、コスト面での障害が解消
される。
よる空気層の粘性減衰を利用した騒音や振動の減衰が可
能となり、作業者への負担が軽減されると共に振動の抑
制によってベースプレートどうし及びセグメントチップ
の剥離も防止される。
例を示す縦断面図である。
り加工を示す図である。
示す一部拡大図である。
プホイールの正面図である。
との騒音レベルを比較した図である。
との振動加速度を比較した図である。
ング量を比較した図である。
図の(a)は正面図、同図の(b)は縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属板の素材を2枚以上重ね合わせて同
時にプレス絞り加工して、ベースプレートのそれぞれの
中央部の平坦部部分は互いに密着し合い、周面側に向か
うベント部はその周縁に向かうにつれて隙間が次第に大
きくなるようにカップ状の断面形状のベースプレートを
製作し、これらのベースプレートを、少なくともその内
周部分または外周部分或いはこれらの内周部分及び外周
部分の両部分をスポット溶接法によって接合して台金と
し、更に前記台金の周面にセグメントチップを一体化し
てなるダイヤモンドカップホイールの製造方法。 - 【請求項2】 前記2枚以上の金属板の素材を、鋼板ど
うしまたは異種の金属の組合せとしてなる請求項1記載
のダイヤモンドカップホイールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15041295A JP3203152B2 (ja) | 1994-06-17 | 1995-06-16 | ダイヤモンドカップホイールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13585694 | 1994-06-17 | ||
JP6-135856 | 1994-06-17 | ||
JP15041295A JP3203152B2 (ja) | 1994-06-17 | 1995-06-16 | ダイヤモンドカップホイールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0857769A JPH0857769A (ja) | 1996-03-05 |
JP3203152B2 true JP3203152B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=26469598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15041295A Expired - Lifetime JP3203152B2 (ja) | 1994-06-17 | 1995-06-16 | ダイヤモンドカップホイールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3203152B2 (ja) |
-
1995
- 1995-06-16 JP JP15041295A patent/JP3203152B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0857769A (ja) | 1996-03-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5730929B2 (ja) | カップ型回転砥石 | |
JP3203152B2 (ja) | ダイヤモンドカップホイールの製造方法 | |
JP3150904B2 (ja) | 切断用ブレード及びその製造方法 | |
JPH01264771A (ja) | といし車の形直しおよび目直し用工具並びにそれの使用方法 | |
JPS6288570A (ja) | 研削砥石 | |
CN2721318Y (zh) | 一种布砂轮 | |
JP2819089B2 (ja) | 超砥粒ブレード及びその製造方法 | |
JPH085020Y2 (ja) | 研磨具 | |
KR100572254B1 (ko) | 다이아몬드 바이트를 가진 볼 엔드 밀과 그 제조방법, 상기다이아몬드 바이트 제조장치 및 그 제조방법 | |
JP3201190U (ja) | 回転切断刃 | |
JP3411233B2 (ja) | 研削工具の製造方法 | |
JP4216219B2 (ja) | 切断工具およびその製造方法 | |
JP2003220560A (ja) | 薄刃ホイールおよびその製造方法 | |
JP3296981B2 (ja) | 樹脂積層コアを持つ超砥粒ホイール | |
JPH01205908A (ja) | 転削工具 | |
JPS62264869A (ja) | 精密加工用砥石 | |
JP3299490B2 (ja) | 超砥粒ブレード及びその製造方法 | |
JPH0413100B2 (ja) | ||
JPH0718528Y2 (ja) | 研磨具 | |
JPH10315143A (ja) | 回転研削工具用研削板 | |
JPH058050Y2 (ja) | ||
JP2002103235A (ja) | オフセット型切断カッター及びその製造方法 | |
JPS6317652Y2 (ja) | ||
JPS594260B2 (ja) | 両頭平面研削用ダイヤモンド砥石 | |
JPH07171713A (ja) | 低騒音回転鋸刃 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622 Year of fee payment: 10 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622 Year of fee payment: 10 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622 Year of fee payment: 12 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |