JP3202784B2 - マスクrom半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

マスクrom半導体装置およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マスクROM(Re
ad Only Memory)半導体装置に関し、特
に、比較的低エネルギでイオン注入することによってR
OMデータの書込みが行なえ、かつ納期短縮が可能とな
る、マスクROM半導体装置の製造方法およびマスクR
OM半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体メモリ等の半導体装置は、
計算機システムや計測システムをはじめ各種の電子機器
に幅広く使われている。このような半導体メモリとして
機能する半導体装置に、マスクROM半導体装置と言わ
れる半導体装置(以下「マスクROM」という)があ
る。このマスクROMは、予め情報を製造工程中に書込
むこと(ROMデータ書込)ができるという特徴を有し
ており、フィールド酸化膜の有無、コンタクトホールの
有無、チャネル領域へのイオン注入の有無等により個々
に内容の異なるデータを記憶し得る半導体装置である。
【0003】最近のマスクROMでは、高集積化が容易
で、データの書込から半導体装置の完成までの納期を比
較的短くすることができることから、チャネル領域への
イオン注入の有無でデータを記憶することが多い。この
マスクROMには、NOR型マスクROMとNAND型
マスクROMとがある。
【0004】ここで、NOR型マスクROMとNAND
型マスクROMとについて、図76および図77を用い
て、簡単に説明する。図76は、NAND型マスクRO
Mの一例を概略的に示す等価回路図であり、図77は、
NOR型マスクROMの一例を概略的に示す等価回路図
である。
【0005】NAND型マスクROMは、一般的には、
1つのビット線に対して選択するトランジスタを8個、
16個というように複数個で構成することができ、複数
個のトランジスタに対してコンタクトホール1個で構成
することができるものであるといえる。図76を参照し
て、ビット線BL1,BL2が形成されており、それぞ
れビット線コンタクトBC1,BC2を介してトランジ
スタ列1a,1bに接続されている。この場合であれ
ば、トランジスタ列1aは、4つのトランジスタで構成
されており、この4つのトランジスタが直列に接続され
両端がそれぞれビット線BL1およびソース線SL1に
接続されている。同様にして、4つのトランジスタが直
列に接続されてトランジスタ列1bを形成しており、ト
ランジスタ列1bの一方端は、ビット線コンタクトBC
2を介してビット線BL2に接続されており、他方端は
ソース線SL2に接続されている。そして、ビット線B
L1,BL2と直交する方向に、ワード線WL1〜WL
4が形成されている。そして、図中斜線の施されたトラ
ンジスタには、不純物がイオン注入されており、そのト
ランジスタのしきい値電圧が調整されている。この場合
であれば、斜線の施されたトランジスタのしきい値電圧
は、斜線の施されていないトランジスタのしきい値電圧
よりも低い値(ほぼ接地電位)に調整されている。
【0006】次に、上記のNAND型マスクROMの動
作について説明する。図76を参照して、たとえば図中
円で囲まれたトランジスタ70を選択しようとする場
合、ビット線BL1に所定の電圧を印加する。そして、
トランジスタ70のワード線WL3を接地電位とし、そ
の他のワード線WL1,WL2,WL4にそれぞれ所定
電位を印加する。このとき、トランジスタ70は、その
しきい値電圧がほぼ接地電位となるように調整されてい
るため、ワード線WL3が接地電位に保持されても、こ
のトランジスタ70には電流が流れる。また、このとき
ソース線SL1,SL2は、接地電位に保持されてお
り、上記の場合に、ビット線BL1とソース線SL1と
の間に電流が流れるか否かによって、選択されたトラン
ジスタ(この場合であればトランジスタ70)にROM
データが書込まれているか否かが判断されることにな
る。
【0007】ここで、上記のNAND型マスクROMに
おいて、ROMデータが書込まれるトランジスタ(不純
物が導入されることによってしきい値電圧(Vth)が低
く調整されているトランジスタ)のしきい値電圧
(Vth)が、ROMデータが書込まれていないトランジ
スタのしきい値電圧(Vth)よりも低く調整されている
(ディプレッション状態となっている)理由について説
明する。なお、以下の説明において、上記のように不純
物がチャネル領域に導入されることによって、しきい値
電圧(Vth)が調整されるトランジスタを「ROMデー
タが書込まれたトランジスタ」ということとする。
【0008】NAND型マスクROMは、複数個のトラ
ンジスタがトランジスタ列を構成しており、そのトラン
ジスタ列に電流が流れるか否かによって、ROMデータ
が書込まれているか否かを判断するものである。したが
って、トランジスタ列の中の1つのトランジスタを選択
して、そのトランジスタに電流が流れるか否かによっ
て、そのトランジスタにROMデータが書込まれている
か否かを判断しなければならないため、基本的には、ト
ランジスタ列において、選択されたトランジスタ以外の
トランジスタには電流が流れていなければならない。こ
の場合に、ROMデータが書込まれるトランジスタのし
きい値電圧(Vth)が、ROMデータが書込まれないト
ランジスタのしきい値電圧(Vth)よりも高い場合に
は、そのトランジスタによってトランジスタ列内の電流
がカットオフされてしまうため、ROMデータが書込ま
れるトランジスタのしきい値電圧(Vth)は、ROMデ
ータが書込まれていないトランジスタのしきい値電圧
(Vth)よりも低いしきい値電圧(Vth)を有するよう
に調整されることになる。すなわち、ROMデータが書
込まれたトランジスタは、不純物を導入されることによ
ってデプレッション型トランジスタになる必要がある。
【0009】次に、図77を参照して、NOR型マスク
ROMについて説明する。NOR型マスクROMは、1
つのワード線と1つのビット線とを選択することによっ
て、1個のトランジスタを選択することができ、1個ま
たは2個のトランジスタに対してコンタクトホール1個
で構成されるものである。すなわち、2個のトランジス
タに対して、コンタクトホールが1個または2個形成さ
れていることになる。図77を参照して、ビット線BL
1,BL2が互いに平行に形成されており、このビット
線BL1,BL2に直交する方向に、ワード線WL1〜
WL4が形成されている。そして、この場合、2個のト
ランジスタに対してビット線コンタクトBC1〜BC4
がそれぞれ形成されている。このとき、ソース線SL1
〜SL6は、それぞれ接地電位に保持されている。ま
た、図中、斜線の施されたトランジスタは、ROMデー
タが書込まれたトランジスタであり、これらのトランジ
スタのしきい値電圧(Vth)は、ROMデータが書込ま
れていないトランジスタのしきい値電圧(Vth)よりも
高くなるように調整されている。
【0010】次に、上記のNOR型マスクROMの動作
について説明する。図77を参照して、図中円で囲まれ
たトランジスタ71を選択した場合を説明する。この場
合には、ビット線BL2に高電圧が印加され、選択され
るべきトランジスタ71のワード線WL2にも高電圧が
印加される。このとき、ビット線BL2,WL2に印加
される電圧は、ROMデータが書込まれているトランジ
スタのしきい値電圧(Vth)よりも小さく、ROMデー
タが書込まれていないトランジスタのしきい値電圧(V
th)よりも大きい値の電圧である。そして、その他のワ
ード線WL1,WL3,WL4はROMデータが書込ま
れていないトランジスタのしきい値電圧(Vth)よりも
低い電圧が印加される。それにより、トランジスタ71
にROMデータが書込まれている場合には、ビット線B
L2とソース線SL5との間には電流が流れず、トラン
ジスタ71にROMデータが書込まれていない場合に
は、ビット線BL2とソース線SL5との間に電流が流
れる。それにより、トランジスタ71にROMデータが
書込まれているか否かを判断する。この場合であれば、
トランジスタ71には、ROMデータが書込まれていな
いため、トランジスタ71には電流が流れる。
【0011】上記のように、NOR型マスクROMにお
いて、ROMデータが書込まれるトランジスタのしきい
値電圧を、ROMデータが書込まれないトランジスタの
しきい値電圧よりも高くしたのは、次に述べる理由によ
るものである。図77に示したNOR型マスクROMを
例にとって説明すると、たとえばビット線BL2に高電
位が印加され、ワード線WL2に高電位が印加された場
合、すなわち上記のトランジスタ71が選択された場合
に、同一のビット線コンタクトBC3を介してトランジ
スタ71に隣接するトランジスタ72のドレイン領域に
も高電圧が印加される。このトランジスタ72には電流
が流れないようにしきい値電圧(Vth)が調整されてい
なければならない。すなわち、上記のNAND型マスク
ROMにおけるデプレッション型トランジスタのように
ROMデータを書込むことによって、ROMデータが書
込まれないトランジスタのしきい値電圧(Vth)よりも
低いタイプのトランジスタとすることはできないことに
なる。それにより、ROMデータが書込まれるトランジ
スタのしきい値電圧(Vth)は、ROMデータが書込ま
れないトランジスタのしきい値電圧(Vth)よりも高く
なるように調整されなければならないことになる。
【0012】以上、NAND型マスクROMとNOR型
マスクROMについて、概略的な説明を行なってきた
が、以下には、それぞれについて、より具体的に説明し
ていくこととする。
【0013】まず、NAND型マスクROMの従来例の
一例として、16段NAND型デプレッションROMの
場合を例にとって説明する。図78は、上記の16段N
AND型デプレッションROMの平面図である。図78
を参照して、上記のNAND型デプレッションROMに
は、たとえばLOCOS(Local Oxidati
on of Silicon)法による酸化膜等により
形成される素子分離酸化膜103が互いに平行に島状に
形成されている。そして、この素子分離酸化膜103と
直交するようにゲート電極107が複数形成されてい
る。このゲート電極107は、半導体基板上にゲート絶
縁膜を開して形成されており、たとえば多結晶シリコン
と高融点金属シリサイドの多層膜で構成されている。ま
た、複数(この場合であれば16個)形成されたゲート
電極107の中には、選択ゲートS0,S1として機能
するものや、ワード線W0〜Wfとして機能するものが
ある。また、半導体基板およびゲート電極7上には、た
とえばCVD法によって堆積されたBPSG(Boro
Phospho Silicate Glass)膜
などによる層間絶縁膜を介して、ゲート電極107と直
交する方向にビット線B0〜B3,ソース線SL0,S
L1が形成されている。このビット線B0〜B3,ソー
ス線SL0,SL1は、たとえばアルミニウム合金等に
よって形成されている。また、ビット線B0〜B3は、
ビット線コンタクトBC0〜BC3によって、半導体基
板中に形成された不純物拡散領域(ドレイン領域)に接
続されている。ソース線SL0,SL1は、ソース線コ
ンタクトSC0,SC1を介して半導体基板中に形成さ
れた不純物拡散領域(ソース領域)に接続されている。
そして、ビット線B0〜B3およびソース線SL0,S
L1上には、保護膜(図示せず)が形成されている。こ
の保護膜は、たとえばプラズマCVD法によって形成さ
れた窒化膜等からなっている。
【0014】上記の構造を有する16段NAND型デプ
レッションROMの等価回路図を図79に示す。図79
を参照して、複数のトランジスタが互いに直列に接続さ
れたトランジスタ列0a〜4a,0b〜3b,0c〜4
c,0d〜3dが、互いに平行に形成されている。そし
て、それぞれのトランジスタ列の一方端は、ビット線コ
ンタクトBC0〜BC4を介して、ビット線B0〜B4
に接続されている。トランジスタ列0a〜4a,0b〜
3bの他方端は、ソース線コンタクトSC0〜SC2を
介して、ソース線SL0〜SL2に接続されている。ま
た、ビット線B0〜B4,ソース線SL0〜SL2に直
交する方向に、選択ゲートS0,S1,ワード線W0〜
Wfが形成されている。図中斜線の施されたトランジス
タは、ROMデータが書込まれているトランジスタであ
り、この場合であれば、ROMデータを書込むためのイ
オン注入を行なうことによって、しきい値電圧が低くな
るように調整されているデプレッション型トランジスタ
である。
【0015】次に、図80および図81を用いて、上記
の16段NAND型デプレッションROMの構造につい
てより詳しく説明する。図80は、図78におけるA−
A線に沿って見た断面図を示しており、図81は、図7
8におけるB−B線に沿って見た断面図を示している。
【0016】図80を参照して、P型半導体基板100
の主表面には、所定間隔を隔ててn型の低濃度不純物領
域108が形成されている。そして、この低濃度不純物
領域108によって規定されるチャネル領域上にゲート
絶縁膜106を介してゲート電極107(S0,S1,
W0,We,Wf)が形成されている。そして、低濃度
不純物領域108の端部よりもゲート電極107から離
れた位置に端部を有し、ゲート電極107から離れる方
向に延びるn型の高濃度不純物領域111が形成されて
いる。また、それぞれのゲート電極107の側壁には、
スペーサ110が形成されている。そして、所定のゲー
ト電極107(S0,Wf)下のチャネル領域には、n
型の不純物拡散層(以下「デプレッション注入層」とい
う)105が形成されている。このデプレッション注入
層105によって、この場合であればゲート電極S0,
Wfを含むトランジスタのしきい値電圧(Vth)は、0
〜1V程度の値から深いデプレッション状態に変化させ
られる。そして、それぞれのゲート電極107上,スペ
ーサ110上およびp型半導体基板100上には、BP
SG膜等によって構成される層間絶縁膜112が形成さ
れている。そして、この層間絶縁膜112上には、たと
えばアルミニウム合金等によって構成される配線層11
4が形成されている。この場合、この配線層114は、
図78におけるビット線B1に相当する。層間絶縁膜1
12の所定位置には、p型半導体基板100に形成され
た不純物領域と配線層114とを接続するためのコンタ
クトホール113が形成されている。この場合、コンタ
クトホール113は、図78におけるビット線コンタク
トBC1に相当する。そして、配線層114上には、窒
化膜等からなる保護膜115が形成されている。
【0017】次に、図81を参照して、p型半導体基板
100の主表面には、間隔を隔てて素子分離酸化膜10
3が形成されている。そして、所定の素子分離酸化膜1
03の間には、上記のデプレッション注入層105が形
成されている。素子分離酸化膜103の間に位置するp
型半導体基板100の表面には、ゲート絶縁膜106が
形成されており、このゲート絶縁膜106上および素子
分離酸化膜103上には、ゲート電極107が形成され
ている。そして、ゲート電極107上には層間絶縁膜1
12が形成されており、層間絶縁膜112上の所定領域
には配線層114(B0,B1,SL1)が形成されて
いる。この場合であれば、配線層114は、図中に示す
ように、図78におけるビット線B0,B1およびソー
ス線SL1に相当する。そして、この配線層114上お
よび層間絶縁膜112上には、窒化膜等からなる保護膜
115が形成されている。
【0018】NAND型マスクROMの場合、図78お
よび図79に示したように、選択ゲートS0,S1を備
えるのが通常である。この場合であれば、図79に示す
ように、同一のトランジスタ列において、選択ゲートS
0,S1の内いずれか一方のチャネル領域に、上記のデ
プレッション注入層105が形成されていることにな
る。このデプレッション注入層105が形成されている
トランジスタが前述のデプレッション型トランジスタに
相当することになる。また、ワード線W0〜Wfの内、
記憶させるデータ内容に応じた所望のワード線のチャネ
ル領域にも上記のデプレッション注入層105が形成さ
れている。それにより、記憶させるデータ内容に応じた
デプレッション型トランジスタが形成されることにな
る。
【0019】次に、図79を参照して、上記のNAND
型デプレッションROMの動作について説明する。図7
9を参照して、各トランジスタ列(以下「NAND列」
と言う)の選択ゲートS0,S1によって形成されるト
ランジスタのいずれか一方には、デプレッション注入層
105が形成されている。すなわち、いずれか一方のト
ランジスタはデプレッション型トランジスタとなってい
る。また、同一選択ゲートの隣り合うNAND列(たと
えば列1aと列1b)には、同時にデプレッション型ト
ランジスタが形成されない。すなわち、選択ゲートS
0,S1におけるデプレッション型トランジスタは、千
鳥状に配置されることになる。
【0020】1つのビット線コンタクト、たとえばビッ
ト線コンタクトBC1に対しては、4つのNAND列、
この場合であれば列1a〜1dが接続されている。そし
て、読出時には、上記の選択ゲートS0,S1によって
NAND列の内の1つを選択することになる。たとえ
ば、列1bを選択するためには、ビット線コンタクトB
C1に接続されたビット線B1に高電位、この場合であ
れば2〜5V程度の電位を印加し、選択ゲートS0を高
電位、この場合であれば選択ゲートS0によって形成さ
れるトランジスタのしきい値電圧(Vth)以上の電圧を
印加し、選択ゲートS1を低電位(接地レベル)とす
る。また、ソース線SL0〜SL2および他の選択ゲー
トは図示しないものも含めてすべて接地レベルとする。
【0021】このとき、ビット線B1に上記の高電位が
印加されることによって、NAND列1a〜1dに、ビ
ット線コンタクトBC1を介して高電位が印加される。
しかし、NAND列1cおよび1dに関しては、選択ゲ
ートのいずれもが低電位(接地レベル)とされているた
め、列1cおよび列1dには電流は流れない。一方、選
択ゲートS0には高電位が印加されているため、列1a
および列1b内の選択ゲートS0により形成されるトラ
ンジスタには電流が流れる。しかし、選択ゲートS1は
低電位(接地レベル)とされているため、列1b内の選
択ゲートS1によって形成されるデプレッション型トラ
ンジスタには電流は流れるが、列1a内の選択ゲートS
1によって形成されるトランジスタには電流は流れな
い。それにより、列1bが選択されたことになる。
【0022】次に、上記のようにNAND列1bが選択
された後、そのNAND列内のトランジスタにROMデ
ータが書込まれているか否か、すなわちあるトランジス
タを選択した際にそのトランジスタにデプレッション注
入層105が形成されているか否かを判断する方法につ
いて説明する。たとえば、図79において、円で囲った
トランジスタを選択し、そのトランジスタにデプレッシ
ョン注入層105が形成されているか否かを判断する場
合について説明する。
【0023】上記のように、列1bを選択した後、この
場合であればワード線Wdを低電位(接地レベル)と
し、他のワード線W0〜Wc,We,Wfを高電位(デ
プレッション注入層105が形成されていないトランジ
スタのしきい値電圧(Vth)以上の電圧)とする。それ
により、列1b内のワード線Wd以外のワード線をゲー
ト電極とするトランジスタは、デプレッション注入層1
05の有無にかかわらず導通状態となる。そして、ビッ
ト線B1とソース線SL1との間に電流が流れるかどう
かは、ワード線Wdをゲート電極とするトランジスタに
電流が流れるかどうかによって決定されることになる。
この場合、このトランジスタには、図79に示すよう
に、デプレッション注入層105が形成されているた
め、電流は流れる。もし、このトランジスタにデプレッ
ション注入層105が形成されていなければ、電流は流
れないことになる。このように、ビット線B1に流れる
電流を検知することによって、選択されたトランジスタ
のチャネル領域にデプレッション注入層105が形成さ
れているか否かを判断することが可能となる。すなわ
ち、デプレッション注入層105の有無によって、デー
タの“0”,“1”を記憶することが可能となる。
【0024】次に、上記の16段NAND型デプレッシ
ョンROMの製造方法について説明する。図82〜図9
2は、図78におけるA−A線に沿って見た断面の一部
を示す断面図であり、図80に対応するものである。ま
た、図93〜図103は、図78におけるB−B線に沿
って見た断面の一部を示しており、図81に対応するも
のである。また、図82〜図92は、それぞれ順に図9
3〜図103に対応し、製造工程における同じ段階を示
す図である。以下、上記の図82〜図103を用いて、
16段NAND型デプレッションROMの製造方法につ
いて説明する。
【0025】まず、図82および図93を参照して、た
とえばp型半導体基板100上に、素子分離酸化膜10
3形成時のストレスを緩衝するための熱酸化膜等の応力
緩衝膜101を形成する。このとき、p型半導体基板1
00には、必要に応じて、半導体基板中にボロン(B)
等のp型不純物をイオン注入法を用いて導入し、熱拡散
することによってpウェルが形成されている。周辺回路
部分には、リン(p)等のn型不純物をイオン注入法を
用いて導入し、熱拡散することによってnウェルが形成
されている。そして、上記の応力緩衝膜101上に、C
VD法を用いて窒化膜等の耐酸化膜102を形成する。
次に、この耐酸化膜102を公知の写真製版技術および
エッチング技術を用いてパターニングする。そして、こ
のパターニングされた耐酸化膜102をマスクとして熱
酸化を行なうことによって、図93に示すように、素子
分離酸化膜103を形成する。
【0026】このとき、素子分離酸化膜103の下に
は、後の工程で素子分離酸化膜103上にわたって形成
されるゲート電極107による寄生トランジスタのしき
い値電圧(Vth)を十分高い値にまで高めるために、ボ
ロン(B)等のp型不純物を導入することが多い。その
後、図83および図94に示すように、耐酸化膜102
を除去し、必要であればメモリセルアレイ領域や、周辺
のp型チャネルおよびn型チャネルトランジスタのチャ
ネル領域に相当する部分に、イオン注入法等の方法によ
って、p型やn型の不純物を導入し、各トランジスタの
しきい値電圧(V th)を調整しておく。
【0027】次に、図84および図95に示すように、
選択ゲートおよびワード線によって形成されるトランジ
スタの内、所望のトランジスタのチャネル領域に相当す
る部分を露出させるように、レジストパターン104を
形成する。そして、このレジストパターン104をマス
クとして、イオン注入法を用いてリン(P)等のn型不
純物を上記のチャネル領域に相当する部分に導入し、デ
プレッション注入層105を形成する。
【0028】その後、図85および図96に示すよう
に、応力緩衝膜101を除去し、熱酸化法を用いて酸化
膜等からなるゲート絶縁膜106を形成する。そして、
CVD法、スパッタリング法等によってゲート絶縁膜1
06上にゲート電極材料を堆積する。そして、公知の写
真製版技術およびエッチング技術を用いて、堆積された
ゲート電極材料をパターニングすることによって、ゲー
ト電極107を形成する。このとき、ゲート電極材料と
しては、多結晶シリコンや多結晶シリコンを下敷にした
高融点シリサイドが一般によく用いられる。
【0029】次に、図86に示すように、ゲート電極1
07をマスクとして、n型チャネルトランジスタのソー
ス/ドレイン領域に相当する部分に、リン(P),砒素
(As)等のn型不純物をイオン注入することによっ
て、1017〜1019cm-3程度の濃度の低濃度不純物領
域108を形成する。この低濃度不純物領域108は、
ドレイン領域近傍の電界を弱めることによって、トラン
ジスタ特性の劣化を抑止するために設けられている。
【0030】その後、図87および図98に示すよう
に、CVD法を用いて、ゲート絶縁膜106上およびゲ
ート電極107上に、CVD法を用いて、酸化膜、窒化
膜、多結晶シリコン膜等のCVD膜109を堆積する。
そして、図88に示すように、異方性エッチングによっ
て平坦部のCVD膜109が完全に除去されるまでエッ
チングし、ゲート電極107の側壁に、CVD膜109
を残す。それにより、スペーサ110が形成される。次
に、図89に示すように、このスペーサ110をマスク
として、nチャネルトランジスタのソース/ドレイン領
域に相当する部分に、リン(P)、砒素(As)等のn
型不純物をイオン注入法によって導入し、1020〜10
22cm-3程度の濃度の高濃度不純物領域111を形成す
る。
【0031】その後、図90および図101に示すよう
に、p型半導体基板100上、スペーサ110上および
ゲート電極107上に、CVD法を用いて、酸化膜、P
SG(phospho Silicate Glas
s)膜、BPSG膜またはそれらの多層膜による層間絶
縁膜112を形成する。そして、図91に示すように、
この層間絶縁膜112の所望の箇所に、公知の写真製版
技術およびエッチング技術を用いてコンタクトホール1
13を開口する。上記の層間絶縁膜112は、熱処理に
よるPSG膜、BPSG膜のリフローやSOG(Spu
n On Glass)等の塗布平坦化膜を利用して平
坦化することが一般的である。
【0032】その後、図92および図103に示すよう
に、スパッタリング法、CVD法等を用いて、配線材料
を堆積した後、公知の写真製版技術とエッチング技術を
用いてパターニングを行ない配線層114を形成する。
配線材料としては、シリコン(Si)、銅(Cu)等を
添加物として含むアルミニウム合金や、高融点金属膜、
高融点金属の硅化物、高融点金属の窒化物およびそれら
の複合膜等が用いられる。そして、この配線層114の
上に、CVD法を用いて窒化膜、酸化膜等の保護膜11
5を形成する。このとき、外部との接続端子部は開口し
ておく。これにより、図80および図81に示す16段
NANDデプレッションROMが完成する。
【0033】次に、図104を用いて、NOR型マスク
ROMの構造について説明する。図101は、NOR型
マスクROMの一例を示す平面図である。図104に示
すように、複数の素子分離酸化膜133が、間隔をあけ
て島状に形成されている。そして、平面的に見てこの素
子分離酸化膜133を挟むような位置に、ビット線B0
〜B2およびソース線SL1が形成されている。このビ
ット線B0〜B2およびソース線SL1にほぼ直交する
方向に、ワード線W0〜W5が形成されている。また、
ビット線B0〜B2は、複数のビット線コンタクトBC
0〜BC8を介して半導体基板に形成されたトランジス
タのドレイン領域に接続されている。一方、ソース線S
L1は、複数のソース線コンタクトSC0〜SC3を介
して、半導体基板に形成されたトランジスタのソース領
域と接続されている。
【0034】そして、ビット線B0〜B2とワード線W
0〜W5が重なる位置に、ワード線W0〜W5をゲート
電極として含むトランジスタが形成される。このトラン
ジスタが記憶素子となる。この記憶素子となるトランジ
スタは、通常、そのしきい値電圧(Vth)が0.5〜2
V程度の値となるように、チャネル領域の不純物濃度が
調整されている。ROMデータを書込む際には、記憶素
子となるトランジスタの内、所望のトランジスタのチャ
ネル領域に、n型チャネルトランジスタの場合にはボロ
ン(B)等のp型不純物を導入する。それにより、その
トランジスタのしきい値電圧(Vth)がROMデータが
書込まれていないトランジスタのしきい値電圧(Vth
よりも高い値となるように調整する。
【0035】次に、図105を用いて、ROMデータの
書込まれたトランジスタの読出動作について説明する。
図105は、図104に示すNOR型マスクROMの等
価回路図である。図105に示すように、斜線の施され
たトランジスタにROMデータが書込まれていると仮定
する。すなわち、斜線の施されているトランジスタのし
きい値電圧(Vth)は、斜線の施されていないトランジ
スタのしきい値電圧(Vth)よりも高くなるように調整
されている。
【0036】ここで、図105において円で囲まれたト
ランジスタを選択し、そのトランジスタにROMデータ
が書込まれているか否かを判断する手法について説明す
る。まず、上記の円で囲まれたトランジスタを選択する
ためには、ビット線B1およびワード線W1に高電位を
印加する。それにより、図中円で囲まれたトランジスタ
が選択される。このとき、半導体基板およびソース線S
L1は接地電位に保持されている。また、ワード線W1
に印加される電圧の値は、ROMデータが書込まれたト
ランジスタのしきい値電圧よりも低くROMデータが書
込まれていないトランジスタのしきい値電圧よりも高く
なるように設定される。そのため、この場合であれば、
図中円で囲ったトランジスタにはROMデータが書込ま
れているため、ビット線B1とソース線SL1との間に
は電流が流れないことになる。もし、円で囲まれたトラ
ンジスタにROMデータが書込まれていなければ、ビッ
ト線B1とソース線SL1との間には電流が流れる。こ
のようにして、ビット線とソース線との間に流れる電流
を検知することによって、選択されたトランジスタのチ
ャネル領域にROMデータが書込まれているか否かが判
断されることになる。
【0037】次に、上記のNOR型マスクROMの製造
方法について、図106〜図114を用いて説明する。
図106〜図114は、図104におけるC−C線に沿
って見た断面図である。図106を参照して、前記のN
AND型デプレッションROMの場合と同様にして、応
力緩衝膜131を形成し、素子分離酸化膜133を形成
する。そして、必要に応じて、トランジスタのチャネル
領域となる領域の不純物のイオン注入を行ない、チャネ
ル領域の不純物濃度を調整する。そして、所望のトラン
ジスタのチャネル領域が露出するようにレジストパター
ン134を形成する。そして、レジストパターン134
をマスクとして、ボロン(B)等のp型不純物をイオン
注入することによって、1012〜1014cm-2程度の濃
度のチャネルカット注入層132を形成する。
【0038】次に、図107を参照して、p型半導体基
板130上に形成された応力緩衝膜131を除去し、ゲ
ート絶縁膜136を形成する。そして、前記のNAND
型デプレッションROMと同様の方法を用いて、ゲート
電極137を形成する。その後、図108に示すよう
に、ゲート電極137をマスクとして、リン(P),砒
素(As)等のn型不純物をイオン注入することによっ
て、1017〜1019cm -3程度の濃度の低濃度不純物拡
散領域138を形成する。その後、図109に示すよう
に、ゲート絶縁膜136上およびゲート電極137上
に、酸化膜、窒化膜、多結晶シリコン膜からなるのCV
D膜139を堆積する。
【0039】そして、図110に示すように、異方性エ
ッチングを行なうことによって、ゲート電極137の側
壁にスペーサ140を形成する。次に、図111に示す
ように、このスペーサ140をマスクとしてp型半導体
基板130にリン(P),砒素(As)等のn型不純物
をイオン注入することによって、1020〜1022cm -3
程度の濃度の高濃度不純物領域141を形成する。その
後、図112に示すように、CVD法を用いて、酸化
膜、PSG膜、BPSG膜またはそれらの多層膜による
層間絶縁膜142を形成する。その後、図113に示す
ように、この層間絶縁膜142の所望の箇所に公知の写
真製版技術およびエッチング技術を用いてコンタクトホ
ール143を形成する。次に、図114に示すように、
p型半導体基板130上および層間絶縁膜142上に、
スパッタリング法、CVD法等を用いて配線材料を堆積
し、公知の写真製版技術とエッチング技術等を用いてこ
の配線材料をパターニングすることによって、配線層1
44を形成する。その後、CVD法を用いて、配線層1
44上に窒化膜、酸化膜等の保護膜(図示せず)を形成
することによってNOR型マスクROMが完成する。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、NA
ND型マスクROMの場合もNOR型マスクROMの場
合も、ゲート絶縁膜106,136形成前に、デプレッ
ション注入層105,チャネルカット注入層132を形
成する(すなわち、ROMデータの書込を行なう)の
で、ROM内容を決定してからマスクROMの完成まで
の工程が非常に長いものとなる。したがって、客先から
のROMデータを受取ってから出荷するまでの工期が長
くなり、QTAT(Quick Turn Aroun
d Time)化が困難となる。
【0041】そこで、上記のQTAT化を実現するため
に提案されている手法について、NAND型マスクRO
Mの場合とNOR型マスクROMの場合にわけて以下に
説明する。
【0042】まず、NAND型マスクROMの場合につ
いて説明する。上記のQTAT化を実現するための手法
については、特開昭58−70567に開示された発明
を挙げることができる。この特開昭58−70567に
開示された発明は、不純物領域およびゲート電極を形成
した後に、所望のトランジスタのゲート電極を露出する
ようにレジストパターンを形成し、このレジストパター
ンをマスクとして、ゲート電極を貫通させるように不純
物を注入する。それにより、所望のトランジスタのチャ
ネル領域に不純物を導入するというものである。
【0043】上記の特開昭58−70567に開示され
た発明を、上記の従来例に適用すると、図89に示した
高濃度不純物領域111の形成後に、ゲート電極107
を貫通するように高エネルギでn型不純物イオンを注入
し、デプレッション注入層105を形成することにな
る。これにより、高濃度不純物領域111形成までの工
程を、客先からのROMデータを書込む前に予め行なっ
ておくことができるので、その分前記の従来例に比べて
QTAT化が可能となる。
【0044】しかし、上記の方法では、ゲート電極10
7およびゲート絶縁膜106を貫通してチャネル領域に
不純物イオンが達するように注入する必要がある。すな
わち、高エネルギで不純物をイオン注入しなければなら
なくなる。特にNAND型マスクROMの場合には、所
望のトランジスタをデプレッション型に変える必要があ
る。このため、リン(P)や砒素(As)といった重い
元素を注入しなければならない。それにより、ボロン
(B)等の比較的軽い元素を注入することによってRO
Mデータの書込を行なうNOR型マスクROMに比べ
て、より一層高いエネルギが必要となる。
【0045】たとえば、ゲート電極107材料として3
00nm程度の厚さの多結晶シリコン膜を用い、リン
(P)イオンをゲート電極107を通過し得るように注
入するには、300〜500KeV程度の注入エネルギ
が必要である。また、半導体装置の高速動作を狙ってゲ
ート電極107を低抵抗化するために高融点金属シリサ
イドをゲート電極107材料として採用すると、さらに
イオンはゲート電極107を貫通しにくくなる。たとえ
ば、200nm程度の厚さのタングステンンシリサイド
と200nm程度の厚さの多結晶シリコンとの多層膜を
ゲート電極107材料として用い、このゲート電極10
7を貫通するようにリン(P)イオンを注入するために
は、500KeV以上の高エネルギでリン(P)イオン
を注入することが必要となる。
【0046】また、サブミクロンレベルのトランジスタ
を十分に深くデプレッション化するためには、通常10
13cm-2以上のイオン注入量が必要となる。現在、一般
に半導体装置のために用いられているイオン注入装置で
は、高い処理能力でこのような高エネルギのイオン注入
を行なうことは困難である。このため、特にROM書込
を行なうために、500KeV〜MeVレベルの高エネ
ルギでイオン注入を行なうことができる高エネルギイオ
ン注入装置を用いることが必要となる。しかし、このよ
うなイオン注入装置は、当然通常のイオン注入装置に比
べて高価でありかつ装置サイズも大きいものとなってい
る。
【0047】さらに、イオン注入の際のマスクとして用
いるレジストは、高エネルギのイオン注入の際にもマス
クとして十分機能するようにするには、ある程度の膜厚
を有することが必要となる。たとえば、500KeV以
上の高エネルギイオン注入を行なう場合には、レジスト
の膜厚は、2μm以上とすることが必要となる。しか
し、半導体装置の微細化に際し、微細なレジストパター
ンを形成するためには、レジスト膜厚を厚くすることは
不利となる。すなわち、半導体装置の微細化の観点から
考えると、レジストの膜厚を厚くすること、すなわちこ
の場合であれば高エネルギイオン注入を行なうことは不
利であると言える。
【0048】また、高エネルギでイオン注入を行なうこ
とによって、ゲート電極107を貫通して所望のトラン
ジスタのチャネル領域へイオンを導入することは可能で
あるが、高エネルギでイオン注入することによって、半
導体基板内における注入イオンの横方向の広がりも大き
くなってしまう。半導体装置の微細化を進めていく際に
は、ゲート電極107に関して言えば、平面上での寸法
は微細化されていくが、厚さと縦方向の寸法は平面上で
の寸法に比例しては微細化されない。それは、ゲート電
極107の配線抵抗があまり上昇しないように、ゲート
電極107の断面積を確保するためである。
【0049】そのため、微細化してもゲート電極107
の厚さはあまり変わらず、注入エネルギもあまり下げる
ことができなくなる。たとえば、リン(P)イオンを5
00KeVのエネルギでシリコン中に注入した場合、リ
ン(P)イオンは平均で約0.62μmの深さに達する
が、このときの横方向の広がりは標準偏差σで約0.2
μmになる。3σの分布まで考慮すると、横方向の広が
りは、0.6μmにまで達することになる。それによ
り、サブミクロンのオーダの半導体装置の場合には、隣
接する記憶素子への緩衝が無視できなくなり、微細化を
阻害する要因となると言える。
【0050】次に、注入イオンの横方向の広がりが、隣
接する記憶素子へどのように緩衝するかを、図115
(I),(II)を用いて説明する。図115(I)
は、上述した従来例において、高濃度不純物領域111
形成後に、レジストパターン116を形成し、所望のト
ランジスタのチャネル領域に、ゲート電極107を貫通
し得る程度の高エネルギイオン注入を行なうことによっ
て、デプレッション注入層105aを形成している様子
を示す図である。図115(I)に示すように、高エネ
ルギでイオン注入を行なっているため、デプレッション
注入層105aの横方向の広がりは大きくなる。そし
て、図中105bで示すように隣接するトランジスタの
チャネル領域にまで、デプレッション注入層105aは
広がる場合も考えられる。それにより、隣接するトラン
ジスタの実行チャネル長tが短くなってしまうという問
題点が生じる。
【0051】図115(II)は、図115(I)に直
交する断面を示している。図115(II)に示すよう
に、デプレッション注入層105aの横方向の広がりが
大きいために、デプレッション注入層105aの端部
が、素子分離酸化膜103の下部にまで広がり、フィー
ルド分離間のリーク電流が発生するという問題点も生じ
る。以上のように、高エネルギイオン注入を行なうこと
によって、隣接する記憶素子への緩衝が無視できないも
のとなると考えられる。
【0052】次に、NOR型マスクROMの場合につい
て説明する。NOR型マスクROMの場合にも、前述の
NAND型マスクROMの場合と同様に、QTAT化を
図るために、高濃度不純物領域141形成後に、ゲート
電極137を貫通するように高エネルギでp型不純物を
イオン注入し、チャネルカット注入層132を形成する
ことも可能である。この場合にも、ゲート電極137を
貫通するようにイオン注入しなければならないため、高
エネルギでイオン注入を行なわなければならない。しか
し、p型不純物としては、軽元素であるボロン(B)が
多用されるため、n型不純物としてよく用いられるリン
(P)や砒素(As)に比べれば比較的低いエネルギで
ゲート電極137を貫通させることが可能となる。
【0053】しかし、この場合でも、たとえば300n
m程度の膜厚の多結晶シリコン膜をゲート電極材料とし
て使用した場合には、150KeV程度の注入エネルギ
が必要となる。また、ゲート電極137を低抵抗化する
ために、200nm程度の膜厚のタングステンンシリサ
イドと200nm程度の膜厚の多結晶シリコン膜との多
層膜をゲート電極137材料とした場合には、250〜
400KeV程度の注入エネルギが必要となる。
【0054】前述したように、一般的に半導体製造に用
いられるイオン注入装置は、200KeV以下で注入を
行なう仕様となっていることが多い。この場合、NAN
D型マスクROMの場合に比べれば必要な注入エネルギ
は低いものの、やはり特別な仕様の装置が必要となり、
イオン注入装置の価格は高く、装置サイズは大きいもの
となる。
【0055】また、この場合、前述のNAND型マスク
ROMの場合に比べて注入エネルギは低いものでよい
が、注入イオンであるボロン(B)がリン(P)等より
も軽い元素であるため、レジスト膜中における注入イオ
ンの飛程は、NAND型マスクROMの場合とほぼ同様
となる。それにより、レジスト膜厚を厚くしなければな
ず、微細化には不利であるという問題点が生じる。さら
に、ゲート電極を貫通して注入する際の注入エネルギ
も、NAND型マスクROMの場合よりも低いものとな
っているが、上記と同様の理由で、注入イオンの横方向
の広がりは、NAND型マスクROMの場合と同程度と
なる。
【0056】それにより、半導体装置の微細化に際し、
隣接するトランジスタへの緩衝が無視できなくなり、微
細化を阻害する要因となる。図116は、高濃度不純物
領域141形成後に、所望のトランジスタのゲート電極
137を露出するようにレジストパターン146を形成
し、ボロン(B)等のp型不純物を、ゲート電極137
を貫通するように高エネルギでイオン注入した場合にチ
ャネルカット注入層132aが形成されている様子を示
す断面図である。図116に示すように、ボロン(B)
が高エネルギで注入されているため、注入イオンが横方
向に広がり、隣接するトランジスタのチャネル領域にま
で広がる場合が考えられる。それにより、この場合であ
れば、隣接するトランジスタのしきい値電圧(Vth)が
変化し、データの読出時に誤動作を引起こすといった問
題点が生じ得る。
【0057】上記の問題点に鑑み、本発明の目的は、マ
スクROM半導体装置内のトランジスタの性能を劣化さ
せることなく納期を短縮することが可能となるマスクR
OM半導体装置の製造方法およびマスクROM半導体装
置を提供することにある。
【0058】本発明の他の目的は、低エネルギでROM
データの書込を行ない、かつ納期短縮が可能となるマス
クROM半導体装置の製造方法およびマスクROM半導
体装置を提供することにある。
【0059】本発明のさらに他の目的は、微細化に対応
でき、かつ納期短縮が可能となるマスクROM半導体装
置の製造方法およびマスクROM半導体装置を提供する
ことにある。
【0060】本発明のさらに他の目的は、特別な装置を
用いることなくROMデータの書込みを行なうことによ
って製造コスト低減を図るとともに、納期短縮が可能と
なるマスクROM半導体装置の製造方法およびマスクR
OM半導体装置を提供することにある。
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【課題を解決するための手段】下記のマスクROM半導
装置は、直列に接続された相対的にしきい値電圧の低
い第1のトランジスタと相対的にしきい値電圧の高い第
2のトランジスタとを含むことを前提とする。
【0065】本発明のマスクROM半導体装置は、主表
面を有する第1導電型の半導体基板を備え、この半導体
基板の主表面に、第1および第2のトランジスタのチャ
ネル領域を形成するように、間隔をあけて、第2導電型
の第1不純物領域、共有不純物領域および第2不純物領
域が形成されている。そして、第1および共有不純物領
域の間に位置する第1チャネル領域上には、絶縁膜を介
して第1ゲート電極が形成されており、第2および共有
不純物領域の間に位置する第2チャネル領域上には、絶
縁膜を介して、第2ゲート電極が形成されている。そし
て、第1チャネル領域に、第2導電型の第1チャネル不
純物領域が、第1不純物領域および共有不純物領域に接
するように形成されている。また、第2チャネル領域に
は、第2不純物領域に隣接し、第2トランジスタのしき
い値電圧の大きさを制御するための第1導電型の第1チ
ャネルカット不純物領域が形成されている。さらに、第
2チャネル領域には、共有不純物領域に隣接するように
第1導電型の第2チャネルカット不純物領域が形成され
ている。また、第2のチャネル領域には、第1および第
2のチャネルカット不純物領域の間に位置し、第2のト
ランジスタのしきい値電圧の大きさを制御するための第
2導電型の第2チャネル不純物領域が形成されている。
【0066】さらに他の局面では、マスクROM半導体
装置は、主表面を有する第1導電型の半導体基板を備
え、この半導体基板の主表面に、第1および第2のトラ
ンジスタのチャネル領域を規定するように、第2導電型
の第1低濃度不純物領域、共有低濃度不純物領域および
第2低濃度不純物領域が形成されている。そして、第1
低濃度不純物領域と共有低濃度不純物領域との間に位置
するチャネル領域上には、絶縁膜を介して第1ゲート電
極が形成されている。また、第2低濃度不純物領域と共
有低濃度不純物領域の間に位置するチャネル領域上に
は、絶縁膜を介して第2ゲート電極が形成されている。
そして、半導体基板の主表面には、第1低濃度不純物領
域の端部よりも第1ゲート電極から離れた位置に端部を
有し、第1ゲート電極から遠ざかる方向に延びる第1高
濃度不純物領域が形成されている。また、半導体基板の
主表面には、共有低濃度不純物領域の端部よりも第1お
よび第2ゲート電極から離れた位置に端部を有し、第1
および第2ゲート電極から遠ざかる方向に延びる共有高
濃度不純物領域が形成されている。さらに、半導体基板
の主表面には、第2低濃度不純物領域の端部よりも第2
ゲート電極から離れた位置に端部を有し、第2ゲート電
極から遠ざかる方向に延びる第2高濃度不純物領域が形
成されている。さらに、半導体基板の主表面には、第2
のトランジスタのしきい値電圧の大きさを制御するため
の第1導電型の第1の制御用不純物領域が、共有低濃度
不純物領域の第1ゲート電極側に位置する端部を除い
て、共有低濃度不純物領域および共有高濃度不純物領域
に重なり、第2ゲート電極下のチャネル領域にまで延び
るように形成されている。また、第2のトランジスタの
しきい値電圧の大きさを制御するための第1導電型の第
2の制御用不純物領域が、第2低濃度不純物領域および
第2高濃度不純物領域に重なり、第2ゲート電極下にお
けるチャネル領域に端部を有するように形成されてい
る。そして、第1ゲート電極の側壁には、サイドウォー
ル絶縁膜が形成されており、このサイドウォール絶縁
膜、第1ゲート電極上面、第2ゲート電極の側面および
上面を覆うように、層間絶縁膜が形成されている。
【0067】
【0068】
【0069】本発明のマスクROM半導体装置の製造方
法は、第1導電型の半導体基板の主表面上における第1
のトランジスタおよび第2のトランジスタ形成領域に、
第2導電型の不純物層を形成する。そして、第1導電型
の半導体基板の主表面に、ゲート絶縁膜を介して第1お
よび第2のトランジスタの第1および第2ゲート電極を
形成する。半導体基板の主表面に、第1および第2トラ
ンジスタのチャネル領域を規定するように、ソースおよ
びドレイン領域となる第2導電型の第1不純物領域、共
有不純物領域および第2不純物領域を形成する。そし
て、第1ゲート電極側面にサイドウォール絶縁膜を形成
する。そして、第1ゲート電極、第2ゲート電極および
サイドウォール絶縁膜をマスクとして、共有不純物領域
および第2不純物領域に、第2のトランジスタのしきい
値電圧の大きさを制御するための第1導電型の不純物を
イオン注入する。
【0070】マスクROM半導体装置の製造方法は、さ
らに他の局面では、第1導電型の半導体基板の主表面に
おける第1および第2のトランジスタ形成領域に、第2
導電型の不純物層を形成する。そして、第1導電型の半
導体基板の主表面に、ゲート絶縁膜を介して第1および
第2のトランジスタの第1および第2ゲート電極を形成
する。そして、半導体基板の主表面に、第1および第2
のトランジスタのソースおよびドレイン領域となる第2
導電型の第1不純物領域、共有不純物領域および第2不
純物領域を形成する。そして、第1ゲート電極を覆い、
第2ゲート電極を露出するようにレジストパターンを形
成し、このレジストパターンおよび第2ゲート電極をマ
スクとして、第2不純物領域および共有不純物領域に、
第2のトランジスタのしきい値電圧の大きさを制御する
ための第1導電型の不純物をイオン注入する。
【0071】
【0072】
【0073】
【作用】本発明のマスクROM半導体装置は、第2の
トランジスタの第2チャネル領域の両端には、第1およ
び第2チャネルカット不純物領域が形成されている。ま
た、この第2チャネル領域には、第1および第2のチャ
ネルカット不純物領域を除く部分に、第2導電型の第2
チャネル不純物領域が形成されている。一方、第1のト
ランジスタの第1チャネル領域には、第2導電型の第1
チャネル不純物領域が形成されている。それにより、第
1のトランジスタは、デプレッション状態となってい
る。これに対し、第2のトランジスタにおける第2チャ
ネル領域の両端には、第1導電型の第1および第2のチ
ャネルカット不純物領域が形成されているため、この第
2のトランジスタのしきい値電圧を、第1のトランジス
タのしきい値電圧よりも高くすることが可能となる。こ
れにより、ROMデータの書込みが行なわれることにな
る。
【0074】この発明に基づくマスクROM半導体装置
は、さらに他の局面では、第1および第2のトランジス
タはLDD構造を有している。そして、第1のトランジ
スタは、チャネル領域を規定するように第1低濃度不純
物領域、共有低濃度不純物領域、第1高濃度不純物領域
および共有高濃度不純物領域を有している。また、第2
のトランジスタは、チャネル領域を規定するように第2
の低濃度不純物領域、共有低濃度不純物領域、第2の高
濃度不純物領域および共有高濃度不純物領域を有してい
る。そして、共有低濃度不純物領域の第1ゲート電極側
に位置する端部を除いて共有低濃度不純物領域および共
有高濃度不純物領域に重なり、第2ゲート電極下のチャ
ネル領域にまで延びるように、第1導電型の第1の制御
用不純物領域が形成されている。また、第2低濃度不純
物領域および第2高濃度不純物領域に重なり、第2ゲー
ト電極下におけるチャネル領域に端部を有する第1導電
型の第2の制御用不純物領域が形成されている。この第
1および第2の制御用不純物領域は、第2のトランジス
タのチャネル領域にまで延びるように形成されているた
め、この第2のトランジスタのしきい値電圧を、第1の
トランジスタのしきい値電圧よりも高くすることが可能
となる。それにより、第2のトランジスタにROMデー
タを書込むことが可能となる。また、このとき、第1お
よび第2の制御用不純物領域は、ROMデータが書込ま
れるトランジスタに隣接するトランジスタのチャネル領
域にまでは延びないように形成される。これは、ROM
データが書込まれないトランジスタのゲート電極の側
壁、この場合であれば第1ゲート電極の側壁に、サイド
ウォール絶縁膜が形成されており、このサイドウォール
絶縁膜をマスクとしてROMデータ書込みのためのイオ
ン注入が行なわれるからである。それにより、ROMデ
ータの書込みによって、ROMデータが書込まれるトラ
ンジスタに隣接するトランジスタに対して悪影響をおよ
ぼすことを効果的に防止できる。
【0075】
【0076】
【0077】本発明のマスクROM半導体装置の製造方
、第1および第2のトランジスタのチャネル領域
には、予め第2導電型の不純物層が形成されている。そ
して、第1および第2のトランジスタのソースおよびド
レイン領域となる第2導電型の第1不純物領域、共有不
純物領域および第2不純物領域が形成される。そして、
第1のトランジスタにおける第1ゲート電極側面にサイ
ドウォール絶縁膜を形成し、第1ゲート電極、第2ゲー
ト電極およびサイドウォール絶縁膜をマスクとして、第
2不純物領域および共有不純物領域に、第1導電型の不
純物をイオン注入する。このとき、第2ゲート電極側壁
には、サイドウォール絶縁膜が形成されていないため、
少なくとも第2のトランジスタのチャネル領域の両端
に、第1導電型の不純物領域を形成することが可能とな
る。すなわち、第1および第2チャネルカット不純物領
域が形成されることになる。それにより、第2のトラン
ジスタのしきい値電圧を、第1のトランジスタのしきい
値電圧よりも高くすることが可能となる。これにより、
マスクROMのデータの書込みが行なわれたことにな
る。また、このとき、第2の不純物領域および共有不純
物領域に、第1導電型の不純物をイオン注入するので、
比較的低エネルギーでイオン注入を行なうことが可能と
なる。それにより、注入された不純物による不純物領域
の広がりを小さく抑えることができ、マスクROMデー
タの書込みによる隣接するトランジスタへの悪影響を、
効果的に防止することも可能となる。
【0078】この発明に基づくマスクROM半導体装置
の製造方法は、さらに他の局面では、第1および第2の
トランジスタのチャネル領域に、第2導電型の不純物層
を形成し、第1および第2のトランジスタのソースおよ
びドレイン領域となる第2導電型の第1不純物領域、共
有不純物領域および第2不純物領域を形成する。そし
て、第1ゲート電極を覆い第2ゲート電極を露出するよ
うにレジストパターンを形成し、このレジストパターン
および第2ゲート電極をマスクとして、第2の不純物領
域および共有不純物領域に、第1導電型の不純物をイオ
ン注入する。これにより、少なくとも第2のトランジス
タのチャネル領域の両端に、第1導電型の不純物領域を
形成することが可能となる。これにより、第2のトラン
ジスタのしきい値電圧を、第1のトランジスタのしきい
値電圧よりも高くすることが可能となる。それにより、
第2のトランジスタにマスクROMのデータの書込みが
行なわれたことになる。また、第2の不純物領域および
共有不純物領域から第1導電型の不純物をイオン注入す
るので、比較的低エネルギでイオン注入することが可能
となる。それにより、前記の不純物のイオン注入による
隣接するトランジスタへの悪影響を、効果的に防止する
ことが可能となる。
【0079】
【実施例】以下に、この発明に基づくマスクROMの実
施例について、図を用いて説明する。なお、以下に説明
する実施例の平面図は、従来例と同様であるため、便宜
上、従来例の説明で用いた平面図を引用することとす
る。また、製造方法その他マスクROMの各部の材質等
について、以後特に記載しない限り従来例と同様のもの
とする。
【0080】まず、NAND型マスクROMの一実施例
について、図1〜図28を用いて説明する。図1は、本
実施例におけるマスクROMの断面図を示しており、図
78に示されたマスクROMにおけるA−A線に沿って
見た断面図に対応するものである。図1に示すように、
p型半導体基板1の主表面には、所定間隔を隔ててn型
の低濃度不純物領域8および高濃度不純物領域11が形
成されている。そして、これらの不純物領域によって規
定されるチャネル領域上には、ゲート絶縁膜6を介して
ゲート電極7,7a,7b,7cが形成されている。そ
して、この場合であれば、ゲート電極7aおよびゲート
電極7bの下のチャネル領域には、一対のn型のパンチ
スルー注入層60が形成されている。このパンチスルー
注入層60の一方端は、ゲート電極7aおよびゲート電
極7b下におけるチャネル領域で重なっている。それに
より、ゲート電極7aおよびゲート電極7bを有するト
ランジスタ(以下、実施例の説明においては、「MIS
FET(Metal Insulator Silic
on Field Effect Transisto
r)」と称す)のしきい値電圧(Vth)を、相対的に低
く(この場合であればほぼ接地電位)することが可能と
なる。これにより、マスクROMのデータが書込まれた
ことになる。
【0081】一方、パンチスルー注入層60の他方端
は、図1に示すように、ROMデータが書込まれたMI
SFET(たとえば、ゲート電極7aを含むMISFE
T)とROMデータが書込まれていないMISFET
(たとえば、ゲート電極7cを含むMISFET)との
関係に着目すれば、データの書込まれていないMISF
ETにおける低濃度不純物領域8の端部よりもゲート電
極7a側に位置する端部を有している。すなわち、RO
Mデータの書込まれないMISFETのチャネル領域に
は、パンチスルー注入層60は形成されないことにな
る。それにより、ROMデータの書込みに際して、隣接
するMISFETに悪影響をおよぼさないと言える。
【0082】また、ROMデータが書込まれないMIS
FETのゲート電極7の側壁には、スペーサ10が形成
されている。このスペーサ10の存在によって、パンチ
スルー注入層60の端部が、ROMデータが書込まれな
いMISFETのチャネル領域にまで延びるようには形
成されないことになる。さらに、このとき、図1に示す
ように、ROMデータが書込まれないMISFETのソ
ース/ドレイン領域には、パンチスルー注入層60形成
時に形成されるn型不純物層60bが形成されている。
このn型不純物層60bによって、LDD構造による電
界緩和効果が抑制され、マスクROMの高速センシング
にとって有利に作用する。このLDD構造の必要性に関
しては、後述する。
【0083】そして、p型半導体基板1、ゲート電極7
およびスペーサ10上に層間絶縁膜12が形成されてお
り、この層間絶縁膜12における所定領域に、コンタク
トホール13が形成されている。層間絶縁膜12上には
配線層14が形成されており、この配線層14は、コン
タクトホール13を介して、p型半導体基板1の主表面
に形成された低濃度不純物領域8および高濃度不純物領
域11に接続されている。そして、配線層14上には、
保護膜15が形成されている。
【0084】図2は、本実施例に基づくマスクROMの
断面図を示しており、図1に示した断面に直交する断面
を示している。また、図2に示す断面は、図78におけ
るB−B線に沿って見た断面に対応している。図2に示
すように、p型半導体基板1の主表面には、所定間隔を
隔てて素子分離酸化膜3が形成されている。そして、素
子分離酸化膜3間におけるp型半導体基板1表面には、
ゲート絶縁膜6が形成されている。そして、このゲート
絶縁膜6上および素子分離酸化膜3上にはゲート電極7
が形成されており、このゲート電極7上には層間絶縁膜
12が形成されている。そして、層間絶縁膜12上に
は、パターニングされた配線層14が間隔をあけて形成
されており、この配線層14上には保護膜15が形成さ
れている。
【0085】p型半導体基板1の主表面において、素子
分離酸化膜3によって規定されるチャネル領域の内の所
定のチャネル領域には、上記のパンチスルー注入層60
が形成されている。この場合、このパンチスルー注入層
60の端部は、素子分離酸化膜3下にあまり入り込まな
いように形成されている。これは、このパンチスルー注
入層60の形成の際の不純物のイオン注入エネルギに大
きく依存するものであるが、このことについては、以下
の製造方法の説明において詳述する。それにより、フィ
ールド分離間のリーク電流の発生は、著しく抑制され
る。
【0086】上記のパンチスルー注入層60は、リン
(P),砒素(As)等のn型不純物を、高濃度に導入
することによって形成されている。そして、この場合で
あれば、このパンチスルー注入層60の濃度は、1018
〜1021cm-3程度の濃度である。また、このパンチス
ルー注入層60の一方端は、上述したように、ROMデ
ータの書込まれたMISFETのチャネル領域で重なる
ように形成されている。それにより、このROMデータ
の書込まれたMISFETのn型不純物領域であるソー
ス領域とn型不純物領域であるドレイン領域とを電気的
に接続された状態としている。これにより、ソース/ド
レイン間は導通状態となる。すなわち、このMISFE
Tは、パンチスルー注入層60によって、常に導通した
状態に変化させられることとなる。それにより、このパ
ンチスルー注入層60を形成するか否かによって、その
MISFETを導通状態とするか否かを容易に作り分け
ることが可能となる。
【0087】ここで、図3および図4を参照して、RO
Mデータが書込まれたMISFETのチャネル領域およ
び不純物領域の濃度分布について説明する。図3(I)
は、ROMデータが書込まれたMISFETの拡大断面
図であり、図3(II)は、図3(I)に示すMISF
ETのチャネル領域および不純物領域における不純物の
濃度分布を示す図である。図4(I)は、ROMデータ
書込みのための不純物としてp型不純物を用いた場合を
示しており、図3(I)に対応する図である。図4(I
I)は、図4(I)に示されるMISFETのチャネル
領域および不純物領域の濃度分布を示す図である。すな
わち、図3に示されるMISFETは、デプレッション
型MISFETであり、図4に示されるMISFET
は、エンハンスメント型MISFETである。
【0088】図3(I)を参照して、1対のパンチスル
ー注入層60は、MISFETのチャネル領域で重なる
ように形成されている。このパンチスルー注入層60
は、n型不純物によって形成されているため、このMI
SFETは導通状態となる。そして、たとえば、n型不
純物を5×1014cm-2程度導入した場合に、このチャ
ネル領域におけるn型不純物の濃度は、図3(II)に
示すように、1018cm -3程度である。また、図4
(I)に示すように、p型不純物を導入することによっ
て、MISFETのチャネル領域で1対のp型不純物領
域60aが重なるように形成されている。この場合、こ
のMISFETのチャネル領域には、p型不純物が導入
されるので、このMISFETのしきい値電圧を高める
ことが可能となる。すなわち、このp型不純物の導入に
よって、このMISFETをエンハンスメント型MIS
FETとすることが可能となる。この場合、たとえば、
p型不純物を1014cm-2程度導入すると、このMIS
FETのチャネル領域におけるp型不純物の濃度は、図
4(II)に示すように、1017cm-3程度である。上
記のエンファスメント型MISFETは、以下で説明す
るNOR型マスクROMにおいて用いられるものである
ため、詳細については、以下に述べるNOR型マスクR
OMの説明で述べることにする。
【0089】上記の構造を有するNAND型マスクRO
Mの動作については、従来例で説明したNAND型マス
クROMの動作と同様である。すなわち、図78におけ
る斜線の施されているMISFETのソース/ドレイン
領域に、上記のパンチスルー注入層60が形成されてい
ると考えればよい。したがって、動作の説明については
省略する。なお、以下に説明する他の実施例の動作につ
いても従来例と同様である場合は、適宜その説明を省略
する。
【0090】次に、上記のNAND型マスクROMの製
造方法について、図5〜図28を用いて説明する。図5
〜図16は、上記の実施例におけるNAND型マスクR
OMの製造工程における第1〜12工程を段階的に示す
断面図であり、図1に示す断面図の一部を示す図であ
る。また、図17〜図28は、各製造工程における図5
〜図16に示す断面に直交する断面を示しており、図2
に示す断面の一部を示す図である。また、図5〜図16
と図17〜図28は、それぞれ順に上記の実施例の製造
工程における同一工程を示しているため、以下の説明に
おいては、両図を参照して説明することにする。
【0091】まず、p型半導体基板中に、イオン注入法
および熱拡散法によりボロン(B)等のp型不純物を導
入し、pウェルを形成する。また、周辺回路部分には、
リン(P)等のn型不純物を導入することによって、n
ウェルを形成しておく。そして、図5および図17を参
照して、このp型半導体基板1上に、熱酸化膜等の応力
緩衝膜1aを形成し、その上にCVD法による窒化膜等
の耐酸化膜2を形成する。そして、この耐酸化膜2を公
知の写真製版技術およびエッチング技術を用いてパター
ニングし、素子分離領域を露出させる。次に、この耐酸
化膜2をマスクとして熱酸化を行なうことによって、素
子分離領域に素子分離酸化膜3を形成する。
【0092】次に、図6および図18を参照して、この
耐酸化膜2を除去し、必要に応じて、メモリセルアレイ
領域や周辺回路のp型チャネルおよびn型チャネルMI
SFETのチャネル領域に相当する部分に、イオン注入
等の方法によってp型やn型の不純物を導入し、各MI
SFETのしきい値電圧(Vth)を調整しておく。
【0093】次に、図7および図19を参照して、応力
緩衝膜1aを除去し、熱酸化法等を用いてゲート絶縁膜
6を形成する。そして、このゲート絶縁膜6上にCVD
法、スパッタリング法等を用いてゲート電極材料を堆積
し、このゲート電極材料をパターニングすることによっ
てゲート電極7を形成する。次に、図8および図20に
示すように、ゲート電極7をマスクとしてリン(P)、
砒素(As)等のn型不純物をイオン注入することによ
って、1017〜1019cm-3程度の濃度の低濃度不純物
領域8を自己整合的に形成する。
【0094】次に、図9および図21を参照して、CV
D法を用いてゲート絶縁膜6上およびゲート電極7上
に、酸化膜、窒化膜、多結晶シリコン膜等のCVD膜9
を形成する。そして、図10および図22に示すよう
に、異方性エッチングを行なうことによって、平坦部に
おけるCVD膜9を除去し、ゲート電極7の側面にCV
D膜9を残すことによってスペーサ10を形成する。
【0095】次に、図11および図23を参照して、ス
ペーサ10をマスクとして、nチャネルMISFETの
ソース/ドレイン領域に、リン(P)、砒素(As)等
のn型不純物をイオン注入することによって、1020
1022cm-3程度の濃度の高濃度不純物領域11を形成
する。
【0096】次に、図12および図24を参照して、R
OMデータが書込むべきMISFETを露出し、ROM
データが書込まれないMISFETを覆うようにレジス
トパターン16を形成する。そして、このレジストパタ
ーン16をマスクとして、ROMデータを書込むべきM
ISFETのゲート電極7側面に形成されたスペーサ1
0をエッチング除去する。このとき、たとえば、スペー
サ10がCVD法により形成された酸化膜よりなる場合
には、フッ酸系のエッチング液によって除去するか、あ
るいはCHF3 系のエッチングガス等によるドライエッ
チングを用いて除去する。
【0097】次に、図13および図25を参照して、上
記のレジストパターン16を除去し、ゲート電極7およ
びスペーサ10をマスクとして、リン(P)、砒素(A
s)等のn型不純物イオンを1014〜1017cm-2程度
の注入量でイオン注入する。そして、後工程で熱処理が
施されることによって、パンチスルー注入層60が形成
される。このとき、ROMデータが書込まれないMIS
FETのソース/ドレイン領域には、n型の不純物層6
0bが形成されている。この不純物層60bにより、前
述したようにLDD構造による電界緩和効果を抑制する
ことが可能となる。
【0098】ROMデータが書込まれたMISFETの
ソース/ドレイン間をパンチスルーさせるためには、上
記のように、イオン注入による不純物領域の横方向の広
がりと後工程における熱処理による不純物の拡散とによ
って、ソース領域とドレイン領域のn型不純物領域を導
通させる必要がある。たとえば、ゲート電極7の幅が
0.7μmのときにリン(P)イオンを200KeVの
エネルギで注入し、後工程で900℃,3時間相当の熱
処理が加えられたとする。この場合の拡散長Lは、下記
の式(1)で表わすことができる。
【0099】
【数1】
【0100】上記の式(1)に、900℃でのリン
(P)の拡散計数7.8E−16cm2/sを用いて計
算すると、拡散長Lは、約0.06μmとなる。このた
め、0.7μmのソース/ドレイン間の距離を接続する
ためには、イオン注入によって形成された1対の不純物
領域の双方が、0.29μmの横方向の広がりをもつ必
要がある。リン(P)を200keVでシリコン中に注
入したときの投影飛程Rpは0.2539μmであり、
投影飛程のゆらぎΔRpは0.0775μmであり、横
方向のゆらぎΔRL は0.1010μmである。そし
て、注入による深さ方向分布が単純なガウス分布にした
がっているとしたとき、深さRpでのリン(P)濃度n
(Rp)は式(2)で表わされる。また、注入マスクの
端部から距離xだけ入った箇所での深さRpのリン
(P)濃度n(Rp,x)は、概略式(3)で表わされ
る。
【0101】
【数2】
【0102】
【数3】
【0103】上記の式(2),式(3)より、マスク端
より0.29μm離れた箇所で基板のp型不純物濃度
(1017cm-3程度)を超えるためには、注入量φは、
1×1015cm-2以上行なう必要がある。これは、通常
の中電流注入装置で実用的に処理の可能な注入エネルギ
および注入量である。
【0104】実験による評価では、さらに低注入量の1
〜2×1014cm-2程度でソース/ドレイン間に電流が
流れていた。これは、イオン注入時のチャネリング、注
入イオンによる先に注入された不純物イオンのノックオ
ン等による注入イオン分布の広がり、不純物濃度の高濃
度化による増速拡散、不純物分布のテール部の寄与等に
より、不純物領域の横方向の広がりが計算値よりも大き
くなっているためであると考えられる。
【0105】その後、図14および図26に示すよう
に、p型半導体基板1上、ゲート電極7上およびスペー
サ10上に、CVD法を用いて、酸化膜、PSG膜、B
PSG膜またはそれらの多層膜による層間絶縁膜12を
形成し、図15および図27に示すように、この層間絶
縁膜12の所望の箇所に、公知の写真製版技術およびエ
ッチング技術を用いてコンタクトホール13を形成す
る。その後、図16および図28に示すように、この層
間絶縁膜12上に、CVD法等により配線材料を堆積
し、写真製版技術およびエッチング技術を用いてパター
ニングを行なうことによって、アルミニウム合金等から
なる配線層14を形成する。そして、この配線層14上
に、CVD法によって、窒化膜、酸化膜等の保護膜15
を形成することによって、図1および図2に示すマスク
ROMが完成する。
【0106】このマスクROMの製造方法によれば、従
来のゲート絶縁膜106を形成する前にデプレッション
注入層105を形成する製造方法に比べて、QTAT化
が可能となる。それは、客先からのROMデータを書込
む前に、ゲート絶縁膜6形成以降の工程であるソース/
ドレイン領域の高濃度不純物領域11形成までの工程を
済ませておくことができるためである。また、ゲート電
極を貫通するように高エネルギで不純物をイオン注入す
ることによって、デプレッション注入層5を形成する製
造方法に比べると、QTAT化の面では同程度である
が、ROMデータの書込みを、200KeV以下の比較
的低エネルギで行なうことが可能となる。それにより、
高価でかつ装置サイズも大きい特別の高エネルギイオン
注入装置を用いず、通常のイオン注入装置を用いること
ができるため、コスト的に見ても有利である。また、注
入エネルギが低いため、注入イオンの半導体基板中での
横方向の広がりも比較的小さいものとなる。それによ
り、ROMデータの書込みによる隣接するMISFET
に対する悪影響を効果的に防止することが可能となる。
【0107】上記の実施例においては、マスクROMに
含まれるMISFETは、LDD構造を有している。こ
のLDD構造は、トランジスタにおけるドレイン領域近
傍でのホットキャリアの発生を抑制することによって、
その部分での電界を緩和し、トランジスタの信頼性を向
上させるために設けられている。したがって、周辺回路
等の高電圧が印加されるトランジスタにはLDD構造は
必須の要素と言える。しかし、上記の実施例において
は、あえてメモリ部におけるMISFETもLDD構造
を有するようにしている。これは、周辺回路におけるM
ISFETの製造時に同時にメモリ部のMISFETも
形成するためである。それにより、メモリ部におけるM
ISFETのソース/ドレイン領域を、周辺回路と別に
製造する場合に比べて、製造工程数を削減することが可
能となる。
【0108】しかし、メモリ部においては、上記の電界
緩和効果はさほど必要ではない。というのは、データの
読出時には、一般的に、メモリ部におけるトランジスタ
には、周辺回路におけるトランジスタに印加される電圧
ほど高電位が印加されないため、メモリ部におけるトラ
ンジスタに流れるメモリセル電流は比較的小さいからで
ある。しかし、高速センシングのためには、上記のメモ
リセル電流を大きくする必要がある。そのためには、メ
モリ部におけるトランジスタに印加する電圧を上げる必
要がある。この場合には、ホットキャリア効果を考慮す
ることが必要となる。
【0109】上記の点に鑑み、前述の実施例において
は、ROMデータ書込みの際に、ゲート電極7およびス
ペーサ10をマスクとしてn型不純物を導入しているの
で、ROMデータが書込まれないトランジスタの不純物
領域にもn型不純物が導入されることになる。それによ
り、LDD構造における低濃度不純物領域の寄生抵抗に
よるメモリセル電流の減少は、著しく軽減されることに
なる。それにより、高速センシングにも対応できるマス
クROMが得られることになる。
【0110】なお、上記の実施例においては、レジスト
パターン16をマスクとして、スペーサ10を除去し、
その後レジストパターン16を除去し、ゲート電極7お
よびスペーサ10をマスクとしてROMデータの書込み
を行なった。しかし、図29に示すように、上記のレジ
ストパターン16をマスクとしてスペーサ10を除去し
た後、引続いてこのレジストパターン16をマスクとし
て、ROMデータ書込みのためのリン(P)、砒素(A
s)等のイオン注入を行なってもよい。これによれば、
上記のメモリ部におけるMISFETのメモリ電流を大
きくすることはできないが、それ以外は上記の実施例と
同様の効果がある。
【0111】次に、この発明に基づく他の実施例につい
て、図30〜図38を用いて説明する。図30は、この
実施例におけるNAND型マスクROMの断面図を示し
ており、図1に示された断面に対応する断面を示す図で
ある。図30を参照して、本実施例に基づくマスクRO
Mは、前述の実施例と同様に、ROMデータが書込まれ
るべきMISFETのチャネル領域には、パンチスルー
注入層60が形成されている。そして、本実施例におい
ては、ROMデータが書込まれたMISFETのゲート
電極7aおよびゲート電極7bの側壁にもスペーサ10
が形成されており、ROMデータの書込まれないMIS
FETのソース/ドレイン領域には、不純物層60bが
形成されていない。これ以外の構成は、前述の実施例と
同様であるため、構造に関する説明は省略する。このよ
うに、ROMデータが書込まれたMISFETのゲート
電極7aおよびゲート電極7bの側壁にもスペーサ10
が形成されているため、マイクロプロセッサのマイクロ
コード等に用いた場合には、平面・断面構造からは書込
データを判別することはできないため、セキュリティ効
果が得られるという利点がある。
【0112】本実施例の動作については、前記の実施例
と全く同様であるため、説明は省略する。次に、本実施
例におけるマスクROMの製造方法について、図31〜
図38を用いて説明する。図31〜図38は、本実施例
におけるマスクROMの製造工程の第1工程〜第8工程
を順に示す断面図であり、図30に示される断面の一部
を示す断面図である。なお、以後説明していく各実施例
においては、説明の便宜上、上記の実施例と同様の内容
のものについては、適宜その説明を省略する。それによ
り、この場合であれば、たとえば、前述の実施例の製造
方法における第1工程〜第4工程は、本実施例において
は、第1工程に相当する。また、図30に直交する断面
については、説明の便宜上省略することとする。
【0113】図31を参照して、前述の実施例と同様の
工程を経て、p型半導体基板1上にゲート絶縁膜6を介
してゲート電極7を形成する。そして、このゲート電極
7をマスクとして、リン(P)、砒素(As)等のn型
不純物をイオン注入することによって、自己整合的に低
濃度不純物領域8を形成する。そして、図32に示すよ
うに、ROMデータが書込まれるMISFETを露出す
るようにレジストパターン17を形成し、このレジスト
パターン17をマスクとしてこのリン(P)、砒素(A
s)等のn型不純物をイオン注入することによって、パ
ンチスルー注入層60を形成する。この場合のパンチス
ルー注入層60の濃度およびn型不純物のイオン注入量
は前述の実施例と同様のものとする。
【0114】次に、図33に示すように、ゲート絶縁膜
6上およびゲート電極7上に、CVD法を用いて、CV
D膜9を形成する。その後、図34に示すように、異方
性エッチングを行なうことによって、ゲート電極7の側
壁にCVD膜9を残すことによって、スペーサ10を形
成する。そして、図35に示すように、スペーサ10を
マスクとして高濃度不純物領域11を形成し、図36に
示すように、ゲート電極7上およびスペーサ10上に層
間絶縁膜12を形成する。そして、図37に示すよう
に、この層間絶縁膜12の所望の領域に、コンタクトホ
ール13を形成し、その後、図38に示すように、層間
絶縁膜12上およびコンタクトホール13に、配線層1
4を形成する。その後、この配線層14上に保護膜(図
示せず)を形成することによって、マスクROMが完成
する。
【0115】上記の製造方法によれば、スペーサ10の
形成前にパンチスルー注入層60を形成するので、前述
の実施例に示した製造方法に比べると、QTAT化の効
果は小さくなると言える。しかし、ROMデータの書込
みに際して、200KeV以下の比較的低いエネルギの
イオン注入によってROMデータが書込める点では前述
の実施例と同様の効果が期待できる。また、前述の実施
例における製造方法に比べて、スペーサ10を形成する
前にパンチスルー注入層60を形成するので、スペーサ
10除去のためのエッチング工程が省略できる。スペー
サ10の除去をウェットエッチングによって行なう場合
には、エッチング液の浸込みなどによって、この場合の
エッチングの対象とされていない分離酸化膜等の部分が
除去される場合がある。また、スペーサ10の除去をド
ライエッチングを用いて行なう場合には、p型半導体基
板1にエッチングダメージが与えられるという可能性も
考えられる。しかし、本実施例における製造工程におい
ては、スペーサ10の除去工程がないため、上記のよう
な問題が発生することはない。この点から見れば、前記
の実施例よりも本実施例によって製造されたマスクRO
Mの方が信頼性においてより優れていると言える。
【0116】次に、この発明に基づくマスクROMのさ
らに他の実施例について、図39〜図49を用いて説明
する。本実施例のマスクROMは、NAND型マスクR
OMを前提としている。したがって、デプレッション型
MISFETを形成し、その他のMISFETをエンハ
ンスメント型MISFETとすることによって、ROM
データが書込まれることになる。
【0117】この場合であれば、まず、予めすべてのM
ISFETをデプレッション型MISFETとしてお
き、ROMデータ書込みのためのイオン注入を行なうこ
とによって、所望のMISFETを除くMISFET
を、エンハンスメント型のMISFETとする。それに
より、結果として、ROMデータの書込みによって、デ
プレッション型MISFETが形成されることになる。
【0118】以下に、本実施例について、図39〜図4
9を用いて具体的に説明する。図39は、本実施例にお
けるNAND型マスクROMの断面図を示しており、図
1に示される断面図に対応する断面図である。図39に
示すように、p型半導体基板20の主表面には、間隔を
隔ててn型の低濃度不純物領域28および高濃度不純物
領域31がそれぞれ形成されている。また、それぞれの
MISFETのチャネル領域には、n型不純物層36が
形成されている。このn型不純物層36の濃度は、10
16〜1017cm-3程度の濃度である。そして、チャネル
領域上には、ゲート絶縁膜26を介してゲート電極27
が形成されている。所望のMISFET(ROMデータ
の書込まれるMISFET)、この場合であればゲート
電極27aおよびゲート電極27bを含むMISFET
を除くMISFETのチャネル領域に延びるように、不
純物導入層61が形成されている。この不純物導入層6
1は、ボロン(B)等のp型不純物イオンを注入するこ
とによって、1015〜10 19cm-3の濃度に形成された
不純物層である。この不純物導入層61によって、上記
の所望のMISFET以外のMISFETのチャネル領
域の不純物濃度は、非一様化されている。それにより、
上記の所望のMISFETはデプレッション型MISF
ETとなっており、それ以外のMISFETは、エンハ
ンスメント型MISFETとなっている。
【0119】また、この場合のデプレッション型MIS
FETのゲート電極27aおよびゲート電極27bの側
面には、スペーサ30が形成されている。このスペーサ
30によって、不純物導入層61の一方端が、上記の所
望のMISFETチャネル領域にまで延びることなく形
成されることになる。そして、ゲート電極27上および
スペーサ30上に層間絶縁膜32が形成されている。こ
の層間絶縁膜32上には、配線層34が形成されてい
る。この配線層34は、層間絶縁膜32の所定位置に設
けられたコンタクトホール33を介して、低濃度不純物
領域28および高濃度不純物領域31に接続されてい
る。また、この配線層34の上には、保護膜35が形成
されている。
【0120】上記のマスクROMにおいては、所望のM
ISFET以外のMISFETにおいては、チャネル領
域の不純物濃度分布は、非一様化されている。それによ
り、チャネル領域の中央付近でのキャリア移動度の低下
を押えることができ、MISFETトータルとして性能
を向上させることが可能となる。
【0121】次に、図40を用いて、非一様化されたチ
ャネル領域を有するMISFETの不純物領域およびチ
ャネル領域の濃度分布について、より詳しく説明する。
図40(I)は、図39における非一様化チャネル領域
を有するMISFETの拡大図である。図40(II)
は、図40(I)に示された不純物領域の濃度分布を示
す図である。これらの図を参照して、不純物導入層61
が形成されたMISFETのチャネル領域は、その両端
に不純物導入層61によるp型の不純物層61aが形成
されており、このp型不純物層61aに挟まれるように
n型不純物領域36が形成されている。これにより、チ
ャネル領域の不純物濃度分布が非一様化されていること
になる。また、この場合、上記のp型不純物層61aの
濃度は、1017〜1019cm-3であり、このp型不純物
層61aに挟まれるn型不純物層36の濃度は、1016
〜1017cm-3程度である。また、この不純物導入層6
1の端部は、エンハンスメント型とするべきMISFE
T(ROMデータの書込まれないMISFET)のチャ
ネル領域にあればよく、この1対の不純物導入層61の
端部が、このチャネル領域内で重なるように形成されて
もよい。
【0122】本実施例のNAND型マスクROMとして
の動作は、前述の実施例と同様であるため、説明は省略
する。
【0123】次に、本実施例におけるマスクROMの製
造方法の第1工程〜第7工程について、図41〜図47
を用いて説明する。図41〜図47は、図39に示され
た断面図の一部を示す断面図である。図41を参照し
て、p型半導体基板20に、必要に応じてpウェルおよ
び周辺回路部分にnウェルを形成し、素子分離領域には
素子分離酸化膜(図示せず)を熱酸化を行なうことによ
って形成する。その後、素子分離酸化膜間の素子形成領
域に、応力緩衝膜21a越しにn型不純物をイオン注入
することによって、n型不純物層36を形成する。その
後、図42を参照して、前述の実施例と同様の工程を経
て、ゲート絶縁膜26、ゲート電極27、スペーサ3
0、低濃度不純物領域28および高濃度不純物領域31
を形成する。
【0124】そして、図43に示すように、所望のMI
SFETのスペーサ30を除去するために、レジストパ
ターン38を形成する。そして、このレジストパターン
38をマスクとして、エッチングを行なうことによっ
て、所望のスペーサ30を除去する。その後、図44に
示すように、レジストパターン38を除去した後、ゲー
ト電極27およびスペーサ30をマスクとして、ボロン
(B)等のp型不純物イオンを1011〜1014cm-2
度注入し、不純物導入層61を形成する。この際の注入
エネルギは、前述のn型不純物を導入する場合よりもさ
らに低くすることが可能である。この場合であれば、1
00〜200KeV程度のエネルギで十分である。それ
により、この不純物導入層61の一方端が、スペーサ3
0を有しないMISFETのチャネル領域にまで延びる
ように形成される。
【0125】その後、図45に示すように、ゲート電極
27上およびスペーサ30上に層間絶縁膜32を形成
し、次に図46に示すように、この層間絶縁膜32の所
定位置にコンタクトホール33を形成する。そして、図
47に示すように、層間絶縁膜32上およびコンタクト
ホール33上に配線層34を形成し、この配線層34上
に保護膜35(図示せず)を形成することによって、マ
スクROMが完成する。
【0126】上記の実施例におけるマスクROMの製造
方法によれば、従来に比べてQTAT化が図られ、ま
た、200KeV以下の比較的低い注入エネルギでRO
Mデータの書込みを行なうことができるので、前述の実
施例と同様の効果を得ることができる。さらに、周辺回
路部におけるnチャネルMISFETのしきい値電圧
(Vth)の決定を、本実施例におけるROMデータの書
込みと同様にソース/ドレイン領域にp型の不純物を導
入することによって行なう場合には、この周辺回路部の
しきい値電圧(Vth)決定とROMデータの書込みとを
同時に行なうことが可能となる。それにより、全体とし
て工程数を削減することが可能となる。
【0127】なお、上記の実施例においては、ゲート電
極27およびスペーサ30をマスクとして、p型不純物
のイオン注入を行なったが、このp型不純物をチャネル
領域に容易に導入するために、斜め回転イオン注入法を
用いることも有効である。図48は、ゲート電極27お
よびスペーサ30をマスクとして斜め回転イオン注入を
行なうことによって、p型不純物を導入している様子を
示す図である。この場合の注入角度は、図48に示すよ
うに、鉛直に対してθだけ傾いているとすると、このθ
の値は、10°〜45°の範囲内に値であることが望ま
しい。これにより、より効果的に所望のMISFETの
チャネル領域へのp型不純物の注入を行なうことが可能
となる。
【0128】また、上記の実施例においては、ゲート電
極27およびスペーサ30をマスクとしてp型不純物の
イオン注入を行なった。しかし、図49に示すように、
所望のMISFETにおけるスペーサ30除去のための
マスクとなるレジストパターン38を、スペーサ30除
去後も残しておき、このレジストパターン38をマスク
として、p型不純物をイオン注入してもよい。さらに、
このレジストパターン38をマスクとして、上記の斜め
回転イオン注入を行なうことによって、p型不純物を注
入してもよい。この場合は、レジストパターン38をマ
スクとしてp型不純物を注入するので、斜め回転イオン
注入を行なう場合には、このレジストパターン38の陰
になる部分が生ずる可能性はあるが、上記の場合とほぼ
同様の効果を得ることができる。
【0129】次に、この発明に基づくマスクROMのさ
らに他の実施例について、図50〜図58を用いて説明
する。本実施例は、上記の実施例と同様に、NAND型
マスクROMを前提としている。
【0130】図50は、本実施例におけるマスクROM
の断面図を示しており、図39に示された断面図に対応
する断面図である。図39および図50を参照して、図
39に示された実施例と本実施例との構造的な際は、不
純物導入層61が形成されているMISFETのゲート
電極27の側壁に、スペーサ30が形成されているか否
かである。本実施例の場合は、不純物導入層61が形成
されているMISFETにおけるゲート電極27の側壁
にスペーサ30が形成されている。それ以外の構造に関
しては、図39に示された実施例と同様である。本実施
例において、このように、不純物導入層61が形成され
たMISFETのゲート電極27の側壁にも、スペーサ
30が形成されることによって、マイクロプロセッサの
マイクロコード等に用いた場合には、平面・断面構造か
らは書込みデータを判別することができないため、セキ
ュリティ効果が得られることになる。その他の効果につ
いては、図39に示された実施例とほぼ同様である。
【0131】次に、図51〜図58を用いて、本実施例
におけるマスクROMの製造方法について説明する。図
51〜図58は、本実施例におけるマスクROMの製造
工程における第1〜第8工程を示す断面図である。な
お、図51〜図58に示される断面図は、図50に示さ
れる本実施例の断面の一部を示す図である。図51を参
照して、前述の実施例と同様の工程を経て、p型半導体
基板20の主表面に、n型不純物層36を形成し、その
後p型半導体基板20上にゲート絶縁膜26を介してゲ
ート電極27を形成する。そして、このゲート電極27
をマスクとして自己整合的に、p型半導体基板20の主
表面に低濃度不純物領域28を形成する。
【0132】次に、図52を参照して、ROMデータ書
込みのための写真製版処理を行ない、エンハンスメント
型MISFETとするべきMISFETが露出するよう
にレジストパターン39を形成する。そして、このレジ
ストパターン39をマスクとして、ボロン(B)等のp
型不純物を1011〜1014cm-2程度の注入量で注入す
ることによって不純物導入層61を形成する。この場合
のイオン注入エネルギは、200KeV以下の比較的低
いエネルギでよい。それにより、得られる効果は、前述
の実施例の場合と同様である。
【0133】その後、図53に示すように、レジストパ
ターン39を除去した後、p型半導体基板20上全面に
CVD膜29を形成し、図54に示すように、異方性エ
ッチングを行なうことによってスペーサ30を形成す
る。その後、図55に示すように、ゲート電極27およ
びスペーサ30をマスクとして、イオン注入することに
よって高濃度不純物領域31を形成し、その後、ゲート
電極27およびスペーサ30を覆うように層間絶縁膜3
2を形成する。そして、図57に示すように、層間絶縁
膜32における所定位置に、コンタクトホール33を形
成し、図58に示すように、層間絶縁膜32上およびコ
ンタクトホール33上に配線層34を形成する。その
後、この配線層34上に保護膜(図示せず)を形成する
ことによってマスクROMが完成する。
【0134】なお、この場合も、前記の実施例と同様
に、周辺回路部におけるn型チャネルMISFETのソ
ース/ドレイン領域にも、同時に不純物導入層61を形
成し、そのMISFETのしきい値電圧(Vth)を決定
してもよい。
【0135】上記のマスクROMの製造方法によれば、
従来例に比べるとQTAT化は図れることになる。ま
た、比較的低エネルギでROMデータの書込みが行なわ
れるため、前述の実施例と同様の効果も得られる。さら
に、スペーサ30の除去のためのエッチング工程が省略
できるため、前述したように、ウェットエッチングを使
用した場合の分離酸化膜等への悪影響や、ドライエッチ
ングを使用した場合の半導体基板へのエッチングダメー
ジ等を効果的に防止し得ることになる。それにより、マ
スクROMの信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0136】次に、この発明に基づく実施例におけるマ
スクROMのさらに他の実施例について、図59〜図6
6を用いて説明する。本実施例におけるマスクROM
は、NOR型マスクROMを前提としている。図59
は、本実施例におけるNOR型マスクROMの断面図を
示しており、従来例で示した図104におけるC−C線
に沿って見た断面に対応する断面を示す図である。図5
9を参照して、p型半導体基板40の主表面には、間隔
を隔ててn型の低濃度不純物領域48および高濃度不純
物領域51が形成されている。そして、チャネル領域上
にはゲート絶縁膜46を介してゲート電極47が形成さ
れている。そして、所定のゲート電極(この場合であれ
ばゲート電極47a)47の側壁には、スペーサ50が
形成されておらず、その他のゲート電極47の側壁に
は、スペーサ50が形成されている。このスペーサ50
の有無を利用して、ROMデータの書込みが行なわれ得
ることになる。ROMデータ書込みには、この場合は、
ボロン(B)等のp型不純物をイオン注入することによ
って、行なわれる。このとき、上記のゲート電極47a
を有するMISFETは、スペーサ50を有していない
ため、そのチャネル領域にまで延びるようにp型不純物
層(以下、「チャネルカット注入層」と言う)63が形
成されることになる。また、このチャネルカット注入層
63の端部は、ゲート電極47の側壁にスペーサ50が
形成されたMISFETにおいては、スペーサ50があ
るため、そのMISFETのチャネル領域にまで延びる
ようには形成されない。(図中、p型不純物層63bと
して示し、チャネルカット注入層63と区別してい
る。)これにより、スペーサ50を有しないMISFE
Tのしきい値電圧(Vth)を、スペーサ50を有するM
ISFETのしきい値電圧(Vth)よりも高くすること
が可能となる。それにより、ROMデータの書込みを行
なうことができる。通常の5V付近で動作するマスクR
OMにおいては、ROMデータが書込まれないMISF
ETのしきい値電圧(Vth)が0.5〜2V程度である
のに対し、ROMデータが書込まれたMISFETのし
きい値電圧(Vth)は、3〜10V程度に高めることが
可能である。
【0137】また、図59に示すように、ゲート電極4
7およびスペーサ50を覆うように層間絶縁膜52が形
成されており、この層間絶縁膜52の所定位置には、コ
ンタクトホール53が形成されている。そして、層間絶
縁膜52の上には配線層54が形成されており、コンタ
クトホール53を介してp型半導体基板40の主表面に
形成された低濃度不純物領域48および高濃度不純物領
域51に接続されている。そして、配線層54上には保
護膜55が形成されている。
【0138】次に、図60〜図65を用いて、本実施例
におけるマスクROMの製造方法について説明する。図
60〜図65は、本実施例におけるマスクROMの製造
方法を順次示す断面図であり、図59に示す断面図の一
部を示す断面図である。
【0139】図60に示すように、従来例と同様の方法
を用いて、p型半導体基板40上にゲート絶縁膜46を
介してゲート電極47を形成し、このゲート電極47を
マスクとして自己整合的に、p型半導体基板41の主表
面に低濃度不純物領域48を形成する。そして、ゲート
電極47の側壁にスペーサ50を形成し、ゲート電極4
7およびスペーサ50をマスクとして高濃度不純物領域
51を形成する。次に、図61を参照して、所望のMI
SFETを露出させるようにレジストパターン56を形
成し、このレジストパターン56をマスクとして、スペ
ーサ50を除去する。
【0140】その後、図62に示すように、レジストパ
ターン56を除去し、ゲート電極47およびスペーサ5
0をマスクとして、ボロン(B)等のp型不純物イオン
を1012〜1014cm-2程度注入し、チャネルカット注
入層63を形成する。本実施例の場合も、前記の実施例
と同様に、ゲート電極47およびスペーサ50をマスク
として、MISFETのソース/ドレイン領域から不純
物をイオン注入することによって、ROMデータ書込み
を行なうので、この際のイオン注入エネルギは、比較的
低いものでよいと言える。この場合であれば、前述のリ
ン(P)よりも軽いボロン(B)を注入不純物として用
いるため、イオン注入エネルギは、50〜200kev
程度のものであればよいと言える。
【0141】次に、図63に示すように、ゲート電極4
7およびスペーサ50を覆うように層間絶縁膜52を形
成し、図64に示すように、層間絶縁膜52の所定位置
にコンタクトホール53を形成する。そして、図65に
示すように、コンタクトホール53上および層間絶縁膜
52上に配線層54を形成する。そして、この配線層5
4上に保護膜55(図示せず)を形成することによっ
て、マスクROMが完成する。
【0142】上述のように、本実施例においては、高濃
度不純物領域51形成後に、ROMデータを書込むこと
ができるため、従来例に比べてQTAT化を図ることが
可能となる。また、200KeV以下の比較的低いエネ
ルギでROMデータの書込みが行なうことができるた
め、このことによって前記の実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0143】上記の実施例においては、レジストパター
ン56を形成した後、このレジストパターン56をマス
クとして所望のMISFETのスペーサ50をエッチン
グ除去し、その後レジストパターン56を除去した。そ
して、ゲート電極47およびスペーサ50をマスクとし
てROMデータの書込みのためのイオン注入を行なっ
た。しかし、スペーサ50を除去した後レジストパター
ン56を除去せず、このレジストパターン56をマスク
として用いて、ROMデータ書込みのためのイオン注入
を行なってもよい。図66は、このレジストパターン5
6をマスクとしてROMデータ書込みのためのイオン注
入を行なうことによって、チャネルカット注入層63を
形成している様子を示す図である。
【0144】このように、レジストパターン56をマス
クとしてチャネルカット注入層63を形成することによ
って、上記のスペーサ30およびゲート電極47をマス
クとしてROMデータを書込んだ場合に比べて、より確
実にROMデータを書込むことが可能となる。すなわ
ち、図66に示されるように、レジストパターン56の
開口部における側壁が、スペーサ50よりもROMデー
タが書込まれるMISFET側にあるため、このレジス
トパターン56をマスクとしてイオン注入した場合に、
スペーサ50をマスクとした場合よりも、ROMデータ
が書込まれないMISFETのチャネル領域にまで延び
るようにチャネルカット注入層63が形成される可能性
は少ないと言える。
【0145】また、ROMデータ書込みのためのイオン
注入は、比較的低エネルギで行なうことが可能であるた
め、上記のレジストパターン56の膜厚は、比較的薄く
てもよいことになる。それにより、レジスト膜厚を厚く
しなければならない場合(高エネルギイオン注入の場
合)に比べて、微細化に際して有利と言える。
【0146】また、ROMデータ書込みのためのイオン
注入方法として、前述の斜め回転イオン注入法を用いて
もよい。それにより、より容易に所望のMISFETの
チャネル領域に延びるようにチャネルカット注入層を形
成することが可能となる。さらに、ゲート電極47およ
びスペーサ50をマスクとした場合には、レジストパタ
ーン56をマスクとしてROMデータの書込みを行なう
場合に比べて、レジストパターン56によってイオン注
入が妨害されないために、より大きな注入角度で不純物
を注入することが可能となり、プロセス条件決定の自由
度が増すという利点がある。
【0147】次に、この発明に基づくマスクROMのさ
らに他の実施例について、図67〜図75を用いて説明
する。本実施例は、NOR型マスクROMを前提として
いる。図67は、本実施例におけるNOR型マスクRO
Mの断面図を示しており、図59に示される断面に対応
する断面を示す図である。図67および図59を参照し
て、図59に示される実施例と本実施例との差異は、R
OMデータが書込まれたMISFETのゲート電極47
aの側壁にスペーサ50が形成されているか否かという
ことと、ROMデータが書込まれていないMISFET
のソース/ドレイン領域にp型不純物層63bが形成さ
れていないという2点である。それ以外は、本実施例の
構造は、図59に示される実施例の構造と同様である。
本実施例のように、ROMデータが書込まれたMISF
ETの側壁にも、スペーサ50が形成されていることに
よって、前述したセキュリティ効果が得られることにな
る。
【0148】次に、図68〜図75を用いて、本実施例
におけるマスクROMの製造工程の第1〜第8工程につ
いて説明する。図65〜図75は、本実施例におけるマ
スクROMの断面図を製造工程に沿って順次示した図で
あり、図67に示される断面に対応する断面を示す図で
ある。図68を参照して、従来と同様の方法を用いて、
p型半導体基板40上にゲート絶縁膜46を介してゲー
ト電極47を形成し、このゲート電極47をマスクとし
てn型不純物をイオン注入することによって、自己整合
的に低濃度不純物領域48を形成する。その後、図69
に示すように、所望のMISFETを露出させるように
レジストパターン57を形成し、このレジストパターン
57をマスクとしてボロン(B)等のp型不純物イオン
を1012〜1014cm-2程度注入し、チャネルカット注
入層63を形成する。このとき、レジストパターン57
をマスクとして、所望のMISFETのソース/ドレイ
ン領域から不純物を導入することができるので、前述の
実施例と同様に比較的低エネルギ、この場合であれば5
0〜200KeV程度の注入エネルギでイオン注入を行
なうことが可能となる。
【0149】次に、図70に示すように、p型半導体基
板40上前面にCVD膜49を形成し、図71に示すよ
うに、異方性エッチングを行なうことによって、ゲート
電極47の側壁にスペーサ50を形成する。その後、図
72に示すように、このスペーサ50をマスクとしてn
型不純物をイオン注入することによって、高濃度不純物
領域51を形成する。そして、図73に示すように、ゲ
ート電極47およびスペーサ50を覆うように層間絶縁
膜52を形成し、図74に示すように、層間絶縁膜52
の所定位置にコンタクトホール53を形成する。その
後、図75に示すように、層間絶縁膜52上およびコン
タクトホール53上に配線層54を形成し、この配線層
54上に保護膜55(図示せず)を形成することによっ
てマスクROMが完成する。
【0150】上記のマスクROMの製造方法によれば、
従来例に比べてQTAT化を図ることが可能となる。ま
た、低エネルギイオン注入によって、ROMデータの書
込みが行なえることによるメリットは、前述の実施例と
同様である。さらに、レジストパターン57の膜厚も薄
いものとすることができるため、微細化に際しても有利
であると言える。さらに、前述の実施例に比べて、スペ
ーサ50のエッチング除去工程が不要であるため、ウェ
ットエッチングあるいはドライエッチングを用いること
によって生じ得る問題点は解消される。
【0151】以上の実施例は、すべてn型チャネルMI
SFETを記憶素子とするマスクROMを前提として説
明していたが、p型チャネルMISFETを記憶素子と
するマスクROMにも適用できる。この場合は、上記の
実施例中のp型とn型をすべて逆導電型に読換えればよ
いことになる。
【0152】
【発明の効果】この発明に基づくマスクROM半導体装
置によれば、従来に比べて、納期を短縮することが可能
となる。たとえば、上記の従来例においては、マスクR
OM半導体装置の製造にかかる全工程を100と仮定し
た場合に、ROMデータを書込んでからマスクROM半
導体装置が完成するまでの工程は、全体の70から80
程度であるといえる。それに対し、本発明によれば、高
濃度不純物領域形成後にROMデータを書込めるので、
ROMデータを書込んでからマスクROMが完成するま
での工程は、全体に対して20〜40とすることが可能
となる。すなわち、従来の製造工程における第3工程か
ら第8工程(図84〜図89に対応)を予め行なった後
にROMデータ書込みを行なうことが可能となる。ま
た、本発明における他の態様においては、低濃度不純物
領域形成のちにROMデータを書込めるので、ROMデ
ータを書込んでからマスクROM半導体装置が完成する
までの工程は、ほぼ50程度とすることが可能となる。
すなわち、従来の製造工程における第3工程から第5工
程(図84〜図86に対応)を予め行なった後にROM
データの書込みを行なうことが可能となる。それによ
り、従来に比べて明らかに納期が短縮されることにな
る。
【0153】また、ROMデータ書込みに際して、低エ
ネルギでイオン注入することによってROMデータの書
込みが行なえるため、注入された不純物の半導体基板内
での横方向の広がりを小さく抑えることが可能となる。
それにより、ROMデータが書込まれないトランジスタ
とROMデータが書込まれるトランジスタとが隣接する
場合において、ROMデータが書込まれないトランジス
タのチャネル領域に、ROMデータ書込みのための不純
物が注入される可能性を著しく低減することが可能とな
る。すなわち、隣接するトランジスタに悪影響をおよぼ
すことを効果的に阻止することが可能となる。それによ
り、マスクROM半導体装置の信頼性を向上させること
が可能となる。
【0154】さらに、低エネルギでイオン注入すること
によって、ROMデータの書込みが行なえるため、通常
のイオン注入装置を用いることが可能となる。それによ
り、納期短縮のために、ゲート電極を貫通させるように
イオン注入することによってROMデータを書込む場合
(高エネルギイオン注入が必要な場合)に比べて、イオ
ン注入装置にかかる費用を著しく低減することが可能と
なる。また、同時に、イオン注入装置の設置スペースも
小さいものとすることができる。
【0155】さらに、低エネルギでROMデータを書込
むことによって、ROMデータ書込みのためのマスクと
してレジスト膜を用いた場合でも、このレジスト膜の膜
厚を薄くすることが可能となる。それにより、マスクR
OM半導体装置を微細化していく際に有利となる。さら
に、記憶素子となるトランジスタがLDD構造を有する
ことによって、周辺回路におけるトランジスタと同時に
製造することができるので、製造工程の削減が図れる。
それにより、製造コスト低減が可能となる。さらに、ト
ランジスタのチャネル領域の不純物濃度が非一様化され
る場合があるが、この場合には、チャネル領域の中央付
記におけるキャリア移動度の低下を低く抑えることがで
きるため、トランジスタ全体として性能は向上する。す
なわち、ROMデータ書込みと同時に、記憶素子となる
トランジスタの性能を向上させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
の一例を示す断面図である。
【図2】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
において、図1に示される断面と直交する断面を示す断
面図である。
【図3】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
内で記憶素子となるトランジスタの部分拡大断面図
(I)およびそのトランジスタの不純物領域の濃度分布
を示す図(II)である。
【図4】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
中の記憶素子となるトランジスタの他の態様を示す部分
拡大断面図(I)およびそのトランジスタの不純物領域
の濃度分布を示す図(II)である。
【図5】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
の製造工程の第1工程を示す断面図である。
【図6】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
の製造工程の第2工程を示す断面図である。
【図7】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
の製造工程の第3工程を示す断面図である。
【図8】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
の製造工程の第4工程を示す断面図である。
【図9】この発明に基づく実施例におけるマスクROM
の製造工程の第5工程を示す断面図である。
【図10】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第6工程を示す断面図である。
【図11】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第7工程を示す断面図である。
【図12】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第8工程を示す断面図である。
【図13】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第9工程を示す断面図である。
【図14】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第10工程を示す断面図である。
【図15】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第11工程を示す断面図である。
【図16】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造工程の第12工程を示す断面図である。
【図17】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第1工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図18】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第2工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図19】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第3工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図20】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第4工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図21】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第5工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図22】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第6工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図23】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第7工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図24】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第8工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図25】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第9工程を示す断面図であり、図2に示す断面図に
対応する断面図である。
【図26】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第10工程を示す断面図であり、図2に示す断面図
に対応する断面図である。
【図27】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第11工程を示す断面図であり、図2に示す断面図
に対応する断面図である。
【図28】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの第12工程を示す断面図であり、図2に示す断面図
に対応する断面図である。
【図29】この発明に基づく実施例におけるマスクRO
Mの製造方法の他の態様を示す断面図である。
【図30】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの断面を示す図である。
【図31】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第1工程を示す断面図である。
【図32】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第2工程を示す断面図である。
【図33】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第3工程を示す断面図である。
【図34】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第4工程を示す断面図である。
【図35】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第5工程を示す断面図である。
【図36】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第6工程を示す断面図である。
【図37】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第7工程を示す断面図である。
【図38】この発明に基づく他の実施例におけるマスク
ROMの製造工程の第8工程を示す断面図である。
【図39】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMを示す断面図である。
【図40】図39におけるROMデータが書込まれたト
ランジスタを部分拡大した断面図(I)およびそのトラ
ンジスタの不純物領域の濃度分布を示す図(II)であ
る。
【図41】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第1工程を示す断面図であ
る。
【図42】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第2工程を示す断面図であ
る。
【図43】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第3工程を示す断面図であ
る。
【図44】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第4工程を示す断面図であ
る。
【図45】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第5工程を示す断面図であ
る。
【図46】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第6工程を示す断面図であ
る。
【図47】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第7工程を示す断面図であ
る。
【図48】図39に示されるマスクROMの製造方法の
他の態様として、斜め回転イオン注入法を用いてROM
データを書込んでいる様子を示す断面図である。
【図49】図39に示されるマスクROMの製造方法の
他の態様として、レジストをマスクとしてROMデータ
の書込みを行なっている様子を示す断面図である。
【図50】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの断面図である。
【図51】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第1工程を示す断面図であ
る。
【図52】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第2工程を示す断面図であ
る。
【図53】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第3工程を示す断面図であ
る。
【図54】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第4工程を示す断面図であ
る。
【図55】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第5工程を示す断面図であ
る。
【図56】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第6工程を示す断面図であ
る。
【図57】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第7工程を示す断面図であ
る。
【図58】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第8工程を示す断面図であ
る。
【図59】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの断面図である。
【図60】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第1工程を示す断面図であ
る。
【図61】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第2工程を示す断面図であ
る。
【図62】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第3工程を示す断面図であ
る。
【図63】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第4工程を示す断面図であ
る。
【図64】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第5工程を示す断面図であ
る。
【図65】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第6工程を示す断面図であ
る。
【図66】図59に示されるマスクROMの製造方法の
他の態様として、レジストをマスクとしてROMデータ
を書込んでいる様子を示す断面図である。
【図67】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの断面図である。
【図68】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第1工程を示す断面図であ
る。
【図69】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第2工程を示す断面図であ
る。
【図70】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第3工程を示す断面図であ
る。
【図71】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第4工程を示す断面図であ
る。
【図72】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第5工程を示す断面図であ
る。
【図73】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第6工程を示す断面図であ
る。
【図74】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第7工程を示す断面図であ
る。
【図75】この発明に基づくさらに他の実施例における
マスクROMの製造工程の第8工程を示す断面図であ
る。
【図76】NAND型マスクROMの概略構成を示す等
価回路図である。
【図77】NOR型マスクROMの概略構成を示す等価
回路図である。
【図78】従来のNAND型マスクROMの一例を示す
平面図である。
【図79】図78に示されるNAND型マスクROMの
等価回路図である。
【図80】図78におけるA−A線に沿って見た断面図
である。
【図81】図78におけるB−B線に沿って見た断面図
である。
【図82】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第1工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図83】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第2工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図84】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第3工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図85】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第4工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図86】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第5工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図87】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第6工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図88】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第7工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図89】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第8工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図90】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第9工程を示す断面図であり、図80に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図91】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第10工程を示す断面図であり、図80に示される断面
に対応する断面を示す図である。
【図92】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第11工程を示す断面図であり、図80に示される断面
に対応する断面を示す図である。
【図93】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第1工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図94】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第2工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図95】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第3工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図96】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第4工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図97】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第5工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図98】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第6工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図99】従来のNAND型マスクROMの製造工程の
第7工程を示す断面図であり、図81に示される断面に
対応する断面を示す図である。
【図100】従来のNAND型マスクROMの製造工程
の第8工程を示す断面図であり、図81に示される断面
に対応する断面を示す図である。
【図101】従来のNAND型マスクROMの製造工程
の第9工程を示す断面図であり、図81に示される断面
に対応する断面を示す図である。
【図102】従来のNAND型マスクROMの製造工程
の第10工程を示す断面図であり、図81に示される断
面に対応する断面を示す図である。
【図103】従来のNAND型マスクROMの製造工程
の第11工程を示す断面図であり、図81に示される断
面に対応する断面を示す図である。
【図104】従来のNOR型マスクROMの一例を示す
平面図である。
【図105】図104に示されるNOR型マスクROM
の等価回路図である。
【図106】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第1工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図107】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第2工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図108】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第3工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図109】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第4工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図110】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第5工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図111】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第6工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図112】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第7工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図113】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第8工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図114】従来のNOR型マスクROMの製造工程の
第9工程を示す断面図であり、図104におけるC−C
線に沿って見た断面を示す図である。
【図115】従来のNAND型マスクROMにおいて、
ゲート電極を貫通するように高エネルギイオン注入を行
なうことによって、ROMデータを書込んでいる様子を
示す断面図(I),(II)である。
【図116】従来のNOR型マスクROMにおいて、ゲ
ート電極を貫通するように高エネルギでイオン注入を行
なうことによって、ROMデータの書込みを行なってい
る様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1,20,40,100,130 p型半導体基板 2,102 耐酸化膜 3,103,133 素子分離酸化膜 6,26,46,106,136 ゲート絶縁膜 7,7a,7b,7c,27,27a,27b,47,
47a,107,137 ゲート電極 8,28,48,108,138 低濃度不純物領域 9,29,49,109,139 CVD膜 10,30,50,110,140 スペーサ 11,31,51,111,141 高濃度不純物領域 12,32,52,112,142 層間絶縁膜 13,33,53,113,143 コンタクトホール 14,34,54,114,144 配線層 15,35,55,115 保護膜 16,17,38,39,56,57,104,13
4,116,146 レジストパターン 36 n型不純物層 60 パンチスルー注入層 60a p型不純物領域 61 不純物導入層 61a p型不純物層 63,132 チャネルカット注入層 101,131 応力緩衝膜 105 デプレッション注入層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−109190(JP,A) 特開 平1−165162(JP,A) 特開 平2−209767(JP,A) 特開 平2−273967(JP,A) 特開 平4−78167(JP,A) 特開 昭62−250595(JP,A) 特開 平1−102956(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8246 H01L 27/112

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された相対的にしきい値電圧
    の低い第1のトランジスタと相対的にしきい値電圧の高
    い第2のトランジスタとを含むマスクROM半導体装置
    であって、 主表面を有する第1導電型の半導体基板と、 前記第1および第2のトランジスタのチャネル領域を形
    成するように前記半導体基板の主表面に間隔をあけて形
    成された第2導電型の第1不純物領域、共有不純物領域
    および第2不純物領域と、 前記第1および前記共有不純物領域の間に位置する第1
    チャネル領域上に絶縁膜を介して形成された第1ゲート
    電極と、 前記第2および前記共有不純物領域の間に位置する第2
    チャネル領域上に絶縁膜を介して形成された第2ゲート
    電極と、 前記第1チャネル領域に形成され、前記第1不純物領域
    および前記共有不純物領域に接する第2導電型の第1チ
    ャネル不純物領域と、 前記第2チャネル領域に形成され、前記第2不純物領域
    に隣接し前記第2のトランジスタのしきい値電圧の大き
    さを制御するための第1導電型の第1チャネルカット不
    純物領域と、 前記第2チャネル領域に形成され、前記共有不純物領域
    に隣接し、前記第2のトランジスタのしきい値電圧の大
    きさを制御するための第1導電型の第2チャネルカット
    不純物領域と、 前記第2チャネル領域に形成され、前記第1および第2
    チャネルカット不純物領域の間に位置し、前記第2のト
    ランジスタのしきい値電圧の大きさを制御するための第
    2導電型の第2チャネル不純物領域と、 を備えたマスクROM半導体装置。
  2. 【請求項2】 相対的にしきい値電圧の低い第1のトラ
    ンジスタと相対的にしきい値電圧の高い第2のトランジ
    スタとを含むマスクROM半導体装置であって、 主表面を有する第1導電型の半導体基板と、 前記第1および第2のトランジスタのチャネル領域を規
    定するように前記半導 体基板の主表面に形成された第2
    導電型の第1低濃度不純物領域、共有低濃度不純物領域
    および第2低濃度不純物領域と、 前記第1低濃度不純物領域と前記共有低濃度不純物領域
    の間に位置するチャネル領域上に絶縁膜を介して形成さ
    れた第1ゲート電極と、 前記第2低濃度不純物領域と前記共有低濃度不純物領域
    の間に位置するチャネル領域上に絶縁膜を介して形成さ
    れた第2ゲート電極と、 前記第1低濃度不純物領域の端部よりも前記第1ゲート
    電極から離れた位置に端部を有し、前記第1ゲート電極
    から遠ざかる方向に延びる第1高濃度不純物領域と、 前記共有低濃度不純物領域の端部よりも前記第1および
    第2ゲート電極から離れた位置に端部を有し、前記第1
    および第2ゲート電極から遠ざかる方向に延びる共有高
    濃度不純物領域と、 前記第2低濃度不純物領域の端部よりも前記第2ゲート
    電極から離れた位置に端部を有し、前記第2ゲート電極
    から遠ざかる方向に延びる第2高濃度不純物領域と、 前記共有低濃度不純物領域の前記第1ゲート電極側に位
    置する端部を除いて前記共有低濃度不純物領域および前
    記共有高濃度不純物領域に重なり、前記第2ゲート電極
    下のチャネル領域にまで延びるように前記半導体基板の
    主表面に形成された、前記第2のトランジスタのしきい
    値電圧の大きさを制御するための第1導電型の第1の制
    御用不純物領域と、 前記第2低濃度不純物領域および前記第2高濃度不純物
    領域に重なり、前記第2ゲート電極下におけるチャネル
    領域に端部を有し前記第2のトランジスタのしきい値電
    圧の大きさを制御するための第1導電型の第2の制御用
    不純物領域と、 前記第1ゲート電極側壁に形成されたサイドウォール絶
    縁膜と、 前記サイドウォール絶縁膜、前記第1ゲート電極上面、
    前記第2ゲート電極の側面および上面を覆うように形成
    された層間絶縁膜と、 を備えたマスクROM半導体装置。
  3. 【請求項3】 直列に接続された相対的にしきい値電圧
    の低い第1のトランジスタと相対的にしきい値電圧の高
    い第2のトランジスタとを含むマスクROM 半導体装置
    の製造方法であって、 第1導電型の半導体基板の主表面上であって、前記第1
    のトランジスタおよび第2のトランジスタ形成領域に第
    2導電型の不純物層を形成する工程と、 前記第1導電型の半導体基板の主表面にゲート絶縁膜を
    介して前記第1および第2のトランジスタの第1および
    第2ゲート電極を形成する工程と、 前記半導体基板の主表面に、前記第1および第2のトラ
    ンジスタのチャネル領域を規定するようにソースおよび
    ドレイン領域となる第2導電型の第1不純物領域、共有
    不純物領域および第2不純物領域を形成する工程と、 前記第1ゲート電極側面にサイドウォール絶縁膜を形成
    する工程と、 前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極および前記サ
    イドウォール絶縁膜をマスクとして前記第2不純物領域
    および前記共有不純物領域に、前記第2のトランジスタ
    のしきい値電圧の大きさを制御するための第1導電型の
    不純物をイオン注入する工程と、 を備えたマスクROM半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 相対的にしきい値電圧の低い第1のトラ
    ンジスタと相対的にしきい値電圧の高い第2のトランジ
    スタとを含むマスクROM半導体装置の製造方法であっ
    て、 第1導電型の半導体基板の主表面上であって、前記第1
    および第2のトランジスタ形成領域に第2導電型の不純
    物層を形成する工程と、 前記第1導電型の半導体基板の主表面にゲート絶縁膜を
    介して前記第1および第2のトランジスタの第1および
    第2ゲート電極を形成する工程と、 前記半導体基板の主表面に、前記第1および第2のトラ
    ンジスタのソースおよびドレイン領域となる第2導電型
    の第1不純物領域、共有不純物領域および第2不純物領
    域を形成する工程と、 前記第1ゲート電極を覆い前記第2ゲート電極を露出す
    るようにレジストパターンを形成する工程と、 前記レジストパターンおよび前記第2ゲート電極をマス
    クとして、前記第2不純物領域および前記共有不純物領
    域に、前記第2のトランジスタのしきい値電圧の大きさ
    を制御するための第1導電型の不純物をイオン注入する
    工程と、 を備えたマスクROM半導体装置の製造方法。
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