JP3201882B2 - ロックウエル試験機における誤差補正方法 - Google Patents
ロックウエル試験機における誤差補正方法Info
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- JP3201882B2 JP3201882B2 JP16042493A JP16042493A JP3201882B2 JP 3201882 B2 JP3201882 B2 JP 3201882B2 JP 16042493 A JP16042493 A JP 16042493A JP 16042493 A JP16042493 A JP 16042493A JP 3201882 B2 JP3201882 B2 JP 3201882B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックウエル硬さ試験
機における誤差補正方法に関し、特にデジタル表示式ロ
ックウエル硬さ試験機に好適な誤差補正方法に関する。
機における誤差補正方法に関し、特にデジタル表示式ロ
ックウエル硬さ試験機に好適な誤差補正方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、ロックウエル硬さ試験機は、そ
の特性が個々の試験機により異なるため、硬さ試験に先
立って当該硬さ試験機の特性、すなわち誤差を計測して
おき、実際の計測値（一次測定値）に上記誤差を補正値
として加算することにより、真値の算出を行なってい
る。この点を実例を用いてさらに詳述すると、ロックウ
エル硬さ試験機を用いた硬さ試験機を行なう前に、準備
段階として、予め硬度の判明している数種の硬さ基準値
（例えば30ＨＲＣ，40ＨＲＣ，50ＨＲＣおよび60ＨＲ
Ｃ）を有する４個の硬さ基準片について当該試験機によ
り硬度測定を行なう。そしてその硬度測定の結果が［表
１］のとおりであったとする。
の特性が個々の試験機により異なるため、硬さ試験に先
立って当該硬さ試験機の特性、すなわち誤差を計測して
おき、実際の計測値（一次測定値）に上記誤差を補正値
として加算することにより、真値の算出を行なってい
る。この点を実例を用いてさらに詳述すると、ロックウ
エル硬さ試験機を用いた硬さ試験機を行なう前に、準備
段階として、予め硬度の判明している数種の硬さ基準値
（例えば30ＨＲＣ，40ＨＲＣ，50ＨＲＣおよび60ＨＲ
Ｃ）を有する４個の硬さ基準片について当該試験機によ
り硬度測定を行なう。そしてその硬度測定の結果が［表
１］のとおりであったとする。
【０００３】
【表１】
【０００４】図２は、［表１］に示した測定結果を、横
軸に硬さ基準値をとり縦軸に測定値をとってグラフ化し
たもので、図２中の実線ｂは各実測値（校正点）を順次
直線で結んで作成した、基準値と測定値との関係を示す
折線を、また点線ｃは誤差０の理想線を示している。図
２の折線ｂが示すように、ロックウエル硬さ試験機で
は、指示値（実測値）と、試料の硬さとの関係が単純な
曲線ではなく、また個々の試験機で特性曲線のパターン
も異なる。さらに、重要部品である圧子を交換した場合
には特性曲線も変わる。ところで、従来のデジタル式ロ
ックウエル硬さ試験機では、［表１］または図２から誤
差の平均値を算出してこれを補正値とし、この補正値を
実測値（一次測定値）に加算し、これを硬度として表示
するようになっている。
軸に硬さ基準値をとり縦軸に測定値をとってグラフ化し
たもので、図２中の実線ｂは各実測値（校正点）を順次
直線で結んで作成した、基準値と測定値との関係を示す
折線を、また点線ｃは誤差０の理想線を示している。図
２の折線ｂが示すように、ロックウエル硬さ試験機で
は、指示値（実測値）と、試料の硬さとの関係が単純な
曲線ではなく、また個々の試験機で特性曲線のパターン
も異なる。さらに、重要部品である圧子を交換した場合
には特性曲線も変わる。ところで、従来のデジタル式ロ
ックウエル硬さ試験機では、［表１］または図２から誤
差の平均値を算出してこれを補正値とし、この補正値を
実測値（一次測定値）に加算し、これを硬度として表示
するようになっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記の実例からもわか
るように、ロックウエル試験機では、試料の硬さによっ
て測定誤差が異なる。したがって、試料の硬さと無関係
に一定値（誤差の平均値）を一次測定値に加算する従来
の誤差補正方法では、硬度測定の誤差を小さくすること
ができないという問題点がある。本発明は、このような
問題点の解決をはかろうとするもので、ロックウエル試
験機で予め硬度の判明している複数種の硬さ基準片の硬
さ試験を行ない、その硬さ試験のデータから各硬さ基準
点における測定誤差を直線で結んで誤差折線グラフを作
成し、この誤差折線グラフから当該ロックウエル試験機
の各計測硬さにおける誤差を算出してこれを補正値とし
た、ロックウエル試験機における誤差補正方法を提供す
ることを目的とする。
るように、ロックウエル試験機では、試料の硬さによっ
て測定誤差が異なる。したがって、試料の硬さと無関係
に一定値（誤差の平均値）を一次測定値に加算する従来
の誤差補正方法では、硬度測定の誤差を小さくすること
ができないという問題点がある。本発明は、このような
問題点の解決をはかろうとするもので、ロックウエル試
験機で予め硬度の判明している複数種の硬さ基準片の硬
さ試験を行ない、その硬さ試験のデータから各硬さ基準
点における測定誤差を直線で結んで誤差折線グラフを作
成し、この誤差折線グラフから当該ロックウエル試験機
の各計測硬さにおける誤差を算出してこれを補正値とし
た、ロックウエル試験機における誤差補正方法を提供す
ることを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のロックウエル試験機における誤差補正方法
は、ロックウエル試験機で得られた一次測定値に補正値
を加算して測定誤差を補正するに際し、予め硬度の判明
している数種の硬さ基準値の硬さ基準片の硬さを上記ロ
ックウエル試験機によりそれぞれ測定し、その測定値か
ら当該試験機の上記各硬さ基準値に対応する誤差を算出
し、同各硬さ基準値に対応する誤差を直線で結んで上記
の誤差と硬さ基準値との関係をあらわす誤差折線グラフ
を作成し、同誤差折線グラフから各計測硬さにおける誤
差を算出してこれを上記補正値としたことを特徴として
いる。
め、本発明のロックウエル試験機における誤差補正方法
は、ロックウエル試験機で得られた一次測定値に補正値
を加算して測定誤差を補正するに際し、予め硬度の判明
している数種の硬さ基準値の硬さ基準片の硬さを上記ロ
ックウエル試験機によりそれぞれ測定し、その測定値か
ら当該試験機の上記各硬さ基準値に対応する誤差を算出
し、同各硬さ基準値に対応する誤差を直線で結んで上記
の誤差と硬さ基準値との関係をあらわす誤差折線グラフ
を作成し、同誤差折線グラフから各計測硬さにおける誤
差を算出してこれを上記補正値としたことを特徴として
いる。
【０００７】
【作用】上述の本発明のロックウエル試験機における誤
差補正方法では、予め硬度の判明している数種の硬さ基
準片を測定して当該試験機の誤差と硬さ基準値との関係
をあらわす誤差折線グラフを作成し、この誤差折線グラ
フから各計測硬さにおける誤差を算出してこれを各計測
値における補正値とすることにより、正確な計測値を得
ることができる。
差補正方法では、予め硬度の判明している数種の硬さ基
準片を測定して当該試験機の誤差と硬さ基準値との関係
をあらわす誤差折線グラフを作成し、この誤差折線グラ
フから各計測硬さにおける誤差を算出してこれを各計測
値における補正値とすることにより、正確な計測値を得
ることができる。
【０００８】
【実施例】以下、図１を参照しながら本発明の一実施例
としてのロックウエル試験機における誤差補正方法につ
いて説明すると、図１はその誤差折線グラフである。こ
の実施例でも、予め硬度の判明している４個の硬さ基準
片（30ＨＲＣ，40ＨＲＣ，50ＨＲＣおよび60ＨＲＣの４
個の硬さ基準片）が用いられ、その硬度測定の結果が
［表１］および図２のとおりであったとする。
としてのロックウエル試験機における誤差補正方法につ
いて説明すると、図１はその誤差折線グラフである。こ
の実施例でも、予め硬度の判明している４個の硬さ基準
片（30ＨＲＣ，40ＨＲＣ，50ＨＲＣおよび60ＨＲＣの４
個の硬さ基準片）が用いられ、その硬度測定の結果が
［表１］および図２のとおりであったとする。
【０００９】図１は、［表１］または図２から算出され
た各硬さ基準値における誤差（補正値）を、横軸に硬さ
基準値をとり縦軸に誤差をとってグラフ化したもので、
図１中の実線ａは図上の各誤差を直線で結んで作成した
誤差と硬さ基準値との関係をあらわす誤差折線を示して
いる。なお、誤差折線ａの両端部の外側においては、各
端部の誤差値をそのまま適用した直線（二点鎖線）
ａ1，ａ2を誤差折線とする。そして、図１に示した誤差
折線によりあらゆる硬さにおける誤差を算出することが
でき、このようにして算出された誤差を補正値として一
次測定値に加算することにより、試料の正確なロックウ
エル硬さの計測が可能となる。なお、誤差折線グラフの
作成およびその誤差折線グラフからの補正値の算出等の
演算は、マイクロコンピュータを内蔵した演算器によっ
て行なう。
た各硬さ基準値における誤差（補正値）を、横軸に硬さ
基準値をとり縦軸に誤差をとってグラフ化したもので、
図１中の実線ａは図上の各誤差を直線で結んで作成した
誤差と硬さ基準値との関係をあらわす誤差折線を示して
いる。なお、誤差折線ａの両端部の外側においては、各
端部の誤差値をそのまま適用した直線（二点鎖線）
ａ1，ａ2を誤差折線とする。そして、図１に示した誤差
折線によりあらゆる硬さにおける誤差を算出することが
でき、このようにして算出された誤差を補正値として一
次測定値に加算することにより、試料の正確なロックウ
エル硬さの計測が可能となる。なお、誤差折線グラフの
作成およびその誤差折線グラフからの補正値の算出等の
演算は、マイクロコンピュータを内蔵した演算器によっ
て行なう。
【００１０】すなわち、演算器に、一次測定値に補正値
の加算を行なうモードと補正値の加算を行なわないモー
ドとに切替える切替えスイッチを装備しておき、最初補
正値を加算しないモードにおいて各種硬さ基準片による
硬さ試験を行なって、その測定データを記憶装置にイン
プットし、この記憶装置に記憶された測定データに基づ
いて誤差を演算して誤差折線（補正特性）グラフを作成
する。次に、切替えスイッチの操作で補正値を加算する
モードに切替えて試料の硬さ測定を行ない、その一次測
定値に上記誤差折線グラフから得られた補正値を加算し
て硬さの表示を行なう。このようにして、正確なロック
ウエル硬さをデジタル表示することができる。
の加算を行なうモードと補正値の加算を行なわないモー
ドとに切替える切替えスイッチを装備しておき、最初補
正値を加算しないモードにおいて各種硬さ基準片による
硬さ試験を行なって、その測定データを記憶装置にイン
プットし、この記憶装置に記憶された測定データに基づ
いて誤差を演算して誤差折線（補正特性）グラフを作成
する。次に、切替えスイッチの操作で補正値を加算する
モードに切替えて試料の硬さ測定を行ない、その一次測
定値に上記誤差折線グラフから得られた補正値を加算し
て硬さの表示を行なう。このようにして、正確なロック
ウエル硬さをデジタル表示することができる。
【００１１】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のロックウ
エル試験機における誤差補正方法によれば、各計測硬さ
に対応した当該試験機の誤差を算出し、これを補正値と
したことにより、正確なロックウエル硬さを計測できる
利点がある。
エル試験機における誤差補正方法によれば、各計測硬さ
に対応した当該試験機の誤差を算出し、これを補正値と
したことにより、正確なロックウエル硬さを計測できる
利点がある。
【図１】本発明のロックウエル試験機における誤差補正
方法における誤差折線グラフの１例である。
方法における誤差折線グラフの１例である。
【図２】ロックウエル試験機における数種の硬さ基準値
に対する測定値の１例を示すグラフである。
に対する測定値の１例を示すグラフである。
【符号の説明】 ａ 誤差折線 ｂ 各硬さ基準値に対する測定値を直線で結んだ折点 ｃ 誤差０の理想線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−89369（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−210641（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−69746（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−175446（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G01N 3/00 - 3/62 ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)
Claims (1)
- 【請求項１】 ロックウエル試験機における硬さ試験に
おいて、上記ロックウエル試験機で得られた一次測定値
に補正値を加算して測定誤差を補正するに際し、予め硬
度の判明している数種の硬さ基準値の硬さ基準片の硬さ
を上記ロックウエル試験機によりそれぞれ測定し、その
測定値から当該試験機の上記各硬さ基準値に対応する誤
差を算出し、同各硬さ基準値に対応する誤差を直線で結
んで上記の誤差と硬さ基準値との関係をあらわす誤差折
線グラフを作成し、同誤差折線グラフから各計測硬さに
おける誤差を算出してこれを上記補正値としたことを特
徴とする、ロックウエル試験機における誤差補正方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16042493A JP3201882B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | ロックウエル試験機における誤差補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16042493A JP3201882B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | ロックウエル試験機における誤差補正方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06347389A JPH06347389A (ja) | 1994-12-22 |
| JP3201882B2 true JP3201882B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=15714632
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16042493A Expired - Fee Related JP3201882B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | ロックウエル試験機における誤差補正方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3201882B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7747702B2 (en) | 1998-09-22 | 2010-06-29 | Avocent Huntsville Corporation | System and method for accessing and operating personal computers remotely |
| US7818367B2 (en) | 1995-08-25 | 2010-10-19 | Avocent Redmond Corp. | Computer interconnection system |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003035645A (ja) * | 2001-07-25 | 2003-02-07 | Akashi Corp | ロックウェル硬さ試験機及びロックウェル硬さ試験方法 |
| JP4942579B2 (ja) * | 2007-08-13 | 2012-05-30 | 株式会社ミツトヨ | 押込み試験機における試験管理方法及び押込み試験機 |
| US20130247645A1 (en) * | 2012-03-26 | 2013-09-26 | Matsuzawa Co., Ltd. | Hardness tester and hardness testing method |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP16042493A patent/JP3201882B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7818367B2 (en) | 1995-08-25 | 2010-10-19 | Avocent Redmond Corp. | Computer interconnection system |
| US7747702B2 (en) | 1998-09-22 | 2010-06-29 | Avocent Huntsville Corporation | System and method for accessing and operating personal computers remotely |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06347389A (ja) | 1994-12-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
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| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
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