JP3201726B2 - 磁力を用いた焼結原料の装入方法 - Google Patents
磁力を用いた焼結原料の装入方法Info
- Publication number
- JP3201726B2 JP3201726B2 JP34085596A JP34085596A JP3201726B2 JP 3201726 B2 JP3201726 B2 JP 3201726B2 JP 34085596 A JP34085596 A JP 34085596A JP 34085596 A JP34085596 A JP 34085596A JP 3201726 B2 JP3201726 B2 JP 3201726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- raw material
- sintering raw
- sintering
- drum
- magnetic force
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
つである焼結鉱を製造するドワイトロイド式焼結機への
磁力を用いた焼結原料の装入方法に関し、詳しくは、該
焼結機のパレット上に堆積する焼結原料層において、金
属鉄の多いミルスケール、カルシウムフェライトを含有
する返鉱等の着磁性焼結原料や細粒の焼結原料が、焼結
原料層の上層部に多く偏析するようにパレット上に装入
する方法に係わるものである。
結機と記す)で焼結鉱を製造するには、まず、粉状鉄鉱
石、砂鉄、ミルスケール等の金属鉄含有鉄源に副原料と
して石灰石、蛇紋岩、返鉱等を加え、燃料源としてコー
クス粉、ガス灰等を添加混合した焼結原料を水分7%程
度に調整、造粒した後、図21に示すようにDL式焼結機
が備えた給鉱ホッパ1内の焼結原料2をドラムフィーダ
3を用いて切り出し、プレート式のスローピングシュー
ト4に供給される。焼結原料2は、スローピングシュー
ト4上を滑り落ちるときのパーコレーション(濾過、浸
透)により粒度が偏析し、下層部に細粒の焼結原料が、
また上、中層部に粗粒の焼結原料が偏析した状態とな
る。
焼結原料2は、スローピングシュート4の下端から矢印
方向に連続的に移動するパレット5上に装入される際
に、上下の粒度偏析が反転し、相対的に細粒の焼結原料
が上層部に、粗粒の焼結原料が中、下層部に偏析した状
態で所定厚みの焼結原料層7を形成する。その後、点火
バーナ(図示せず)で焼結原料層7の表層部に着火し、
該焼結原料層7の上方の空気を排風機(図示せず)でパ
レット5に設けたグレートバーから下方に吸引しつつパ
レット5を焼結機の後端部側に進行させる過程で焼結原
料2の焼結が行われ、これにより焼結鉱が製造される。
原料の粒度分布および組成分布が焼結操業の成績に重要
な影響を与える。すなわち点火炉による点火初期には、
パレット5の下方からの吸引により空気は表面に点火さ
れた焼結原料層7内をその表面から下方に向け通過す
る。この時、常温の空気が予熱されずに焼結原料層7の
上層部に形成される焼結溶融帯(例えば1200℃以上の領
域)に供給されることになる。これに対し、焼結中・後
期には下方に吸引される空気は、焼結原料層の上層部に
形成される焼結完了領域を通過して予熱された後に、焼
結原料層の中・下層部に形成される焼結溶融帯に供給さ
れる。
部に比べ層内温度が低く、かつ高温に保持される時間が
短いので、上層部で生成した焼結鉱は溶融結合度が弱い
ため焼結鉱の強度が低く、焼結鉱の歩留が低下するとい
う問題点があった。そこで、近年、焼結原料の装入方法
として、パレット上に堆積した焼結原料層の高さ方向に
ついての原料粒度分布やカーボン含有率を意識的に変化
させる偏析装入が積極的に採用され、上記問題点の解消
に役立ってきた。
パレット上に装入している焼結原料の流れに沿って延び
る複数の条材からなるフルイを設けることにより、パレ
ット上に装入後に形成される焼結原料層を低密度にする
と共に、上層部に細粒が、中、下層部に粗粒が堆積する
偏析状態とすることにより、上層部での通気性改善によ
る焼結鉱歩留の改善および生産性の向上が達成できると
している。しかしながら、この方法では複数の条材に水
分が7%程度を有する焼結原料が付着し、当初予想した
焼結原料層の偏析状態を安定して維持することが困難で
あるという問題点があった。
している焼結原料の流れ方向と垂直に複数のワイヤを設
置し、そのワイヤ間の開口部面積を調整することにより
装入後のパレット上に形成される焼結原料層が、低密度
でかつ上層に細粒、下層に粗粒が存在する偏析状態が得
られ、上層部での通気性改善による焼結鉱の歩留および
生産性の向上が達成できるとしている。
るのを防止するため、ワイヤを巻取りドラムを用いて移
動させることにより付着した焼結原料を除去するように
なっているが、一旦ワイヤ間に詰まった焼結原料を除去
することは非常に困難であり、このため当初期待した焼
結原料層の偏析状態を安定して維持することができない
という問題点があった。
の焼結原料を用いてパレット上に堆積した焼結原料層の
上層部に、可燃性ガスと低融点溶材とを混合して吹き付
ける方法を開示している。この方法では、パレット上に
堆積した焼結原料層の上層部に追加的に可燃性ガスの熱
量と低融点溶材を供給するので、そこでの焼結反応が増
し強度の高い焼結鉱が得られるが、可燃性ガスの供給、
低融点原料の混合やこれらを輸送したり、吹き込みを行
うために新たに設備が必要となるので、設備の大幅増強
あるいは改造を行うのに要する設備費が膨大になるとい
う別の問題点がある。
結原料の装入装置に電磁石を配設し、この電磁石から落
下する焼結原料に対して磁力を作用させつつ、パレット
に装入する方法が開示されている。具体的には、給鉱ホ
ッパの下部に設けたロールフィーダ等に電磁石を取り付
けるものであり、この電磁石により装入中の焼結原料に
存在する金属鉄(Fe)分に磁力を及ぼし、その落下速度
を弱めて原料のソフト装入を図る。同時に粒度の小さい
原料粒子は粒度の大きい原料粒子よりも相対的に磁力の
影響を強く受けるため、粒度が小さい粒子ほど落下速度
が弱くなり、粒子の大きい粒子ほど先に落下してパレッ
ト上に堆積した焼結原料層の下層に粗粒が装入され、上
層に細粒が装入されるため焼結原料層に偏析状態が得ら
れるとしている。
を取り付けるものは、ここで粒度偏析された原料がロー
タリフィーダからスローピングプレート上に投入される
際に偏析が上下反転するため逆効果になりかねない。ま
た電磁石のオン、オフをくり返して、付着したFe分を分
離させることも考えられるが、これでは磁場作用および
分離作用が連続的とならず、安定した偏析が得らず、効
率が悪いという問題点が残る。
点を解決するため、追加的な付着防止設備の増設や膨大
な設備投資を要する副原料添加装置の新設を極力必要と
せず、パレットに装入される焼結原料をその直前で磁力
を作用させ、これによって焼結原料層の高さ方向におけ
る原料組成や粒度分布を意識的に変化させ、通常の操業
において起こる焼結原料層の上層部での脆弱な焼結鉱の
生成を低減し、焼結歩留を向上させる磁力を用いた焼結
原料の装入方法を提供することを目的とするものであ
る。
の請求項1記載の本発明は、給鉱ホッパからドラムフィ
ーダを用いて焼結原料を切り出し、ドワイトロイド式焼
結機のパレット上に装入し、焼結原料層を形成する焼結
原料の装入方法において、前記ドラムフィーダを用いて
切り出した前記焼結原料がプレート式のスローピングシ
ュート上を滑り落ち、その先端から前記パレット上へ装
入される際に、前記スローピングシュートの下方に設置
された円柱状の磁石ドラムにより前記焼結原料の流れに
磁力を作用させ、着磁性焼結原料を磁力により前記焼結
原料の下層側に引き付けて前記磁石ドラムに着磁させる
と共に、落下速度の遅い細粒原料を前記焼結原料の下層
側に偏析させ、前記磁石ドラムを介して前記パレット上
に装入するときの前記焼結原料の上下層反転により、前
記パレット上に形成される焼結原料層の上層部に前記着
磁性焼結原料および落下速度の遅い前記細粒原料を多く
偏析させることを特徴とする磁力を用いた焼結原料の装
入方法である。
に付着した前記焼結原料を、前記磁石ドラムに当接する
スクレーパにより掻き落として前記パレット上に回収す
ることを特徴とする請求項1記載の磁力を用いた焼結原
料の装入方法である。請求項3記載の本発明は、前記プ
レート式のスローピングシュートの下方に設置した前記
磁石ドラムと、前記磁石ドラムに対向して設けたドラム
との間にエンドレスベルトを掛け渡すと共に、前記エン
ドレスベルトの表面に当接するスクレーパを配設し、前
記エンドレスベルトに付着した前記焼結原料を前記スク
レーパにより掻き落として前記パレット上に回収するこ
とを特徴とする請求項1記載の磁力を用いた焼結原料の
装入方法である。
レート式のスローピングシュートの直下に離間して平行
にプレート式の補助スローピングシュートを設置すると
共に、常用する前記スローピングシュートをその稼働位
置から斜め上方の退避位置に往復移動自在に設置する一
方、前記スローピングシュートの下方に設置した前記磁
石ドラムを水平方向に前後進自在に設置し、常用する前
記スローピングシュートを稼働位置から斜め上方の退避
位置に移動し、これに付着した前記焼結原料を除去する
作業中に、下側の前記補助スローピングシュートを介し
て前記焼結原料を装入する際に、前記補助スローピング
シュートの下方に前記磁石ドラムを移動させることによ
り、前記補助スローピングシュートから前記磁石ドラム
に前記焼結原料が移動する落下軌跡が変化しないように
調整することを特徴とする請求項1、2または3記載の
磁力を用いた焼結原料の装入方法である。
のスローピングシュートの下部裏面に永久磁石を設置
し、前記スローピングシュート上を滑り落ちる前記焼結
原料に前記永久磁石から磁力を作用することにより、前
記スローピングシュートから前記磁石ドラムに移動する
前記焼結原料の落下速度を減速することを特徴とする請
求項1、2、3または4記載の磁力を用いた焼結原料の
装入方法である。
のスローピングシュートの下方に設置した前記磁石ドラ
ムの上流側に対向して補助磁石ドラムを設置し、前記磁
石ドラムと前記補助磁石ドラムの間を落下する前記焼結
原料のうち前記磁石ドラムに着磁し損なった着磁性焼結
原料を、前記補助磁石ドラムからの磁力作用により着磁
させることを特徴とする請求項1、2、3、4または5
記載の磁力を用いた焼結原料の装入方法である。
式のスローピングシュートの下方に設置した1段目の磁
石ドラムと下側のプレート式のスローピングシュートの
下方に設置した2段目の磁石ドラムとを直列に2段設置
し、前記上側のスローピングシュート上を滑り落ちた前
記着磁性焼結原料を前記1段目の磁石ドラムからの磁力
作用により着磁させ、引き続き前記下側のスローピング
シュート上を滑り落ちた前記着磁性焼結原料を前記2段
目の磁石ドラムからの磁力作用により着磁させることを
特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の磁
力を用いた焼結原料の装入方法である。
ドラムフィーダを用いて焼結原料を切り出し、ドワイト
ロイド式焼結機のパレット上に装入し、焼結原料層を形
成する焼結原料の装入方法において、前記ドラムフィー
ダを用いて切り出した前記焼結原料が、駆動側に磁石ド
ラムを配置すると共に斜め上方に従動側ドラムを配置し
たベルトコンベヤ式スローピングシュート上を滑り落ち
る間に、前記磁石ドラムを正転または逆転させながらそ
の磁力作用により着磁性焼結原料を着磁させ落下速度の
遅い細粒原料と共に下層側に偏析させた後、前記ベルト
コンベヤ式スローピングシュートから前記パレット上に
直接装入することを特徴とする磁力を用いた焼結原料の
装入方法である。
ドラムフィーダを用いて焼結原料を切り出し、ドワイト
ロイド式焼結機のパレット上に装入し、焼結原料層を形
成する焼結原料の装入方法において、前記ドラムフィー
ダの下方に磁気ドラムを設置し、前記ドラムフィーダを
用いて切り出した前記焼結原料を前記磁気ドラムに落下
させ、前記焼結原料の落下方向と同じ方向に回転する前
記磁石ドラムにより磁力を作用させて前記焼結原料の着
磁性焼結原料を着磁させ落下速度の遅い細粒原料と共に
下層側に偏析させた後、前記磁石ドラムから前記パレッ
ト上に装入するときの前記焼結原料の上下層反転によ
り、前記パレット上に形成される前記焼結原料の上層部
に前記着磁性焼結原料および落下速度の遅い前記細粒原
料を多く偏析させることを特徴とする磁力を用いた焼結
原料の装入方法である。
に装入される焼結原料層の上層部に偏析する前記着磁性
焼結原料の目標量に応じて前記磁石ドラムの磁力の大き
さおよび/または回転数を調整することを特徴とする請
求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の磁
力を用いた焼結原料の装入方法である。請求項11記載の
本発明は、給鉱ホッパからドラムフィーダを用いて焼結
原料を切り出し、ドワイトロイド式焼結機のパレット上
に装入し、焼結原料層を形成する焼結原料の装入方法に
おいて、前記ドラムフィーダを用いて切り出した前記焼
結原料が、プレート式のスローピングシュート上を滑り
落ちる部分の裏面側に沿って滑り方向に複数個の永久磁
石を直列に配列すると共に複数個の前記永久磁石を下方
に向かうにつれて磁力の大きさが大きくなるように配列
した前記プレート式のスローピングシュート上を滑り落
ちる間に、前記永久磁石からの磁力作用により着磁性焼
結原料を着磁させ落下速度の遅い細粒原料と共に下層側
に偏析させた後、前記スローピングシュートから前記パ
レット上に直接装入することを特徴とする磁力を用いた
焼結原料の装入方法である。
に装入される焼結原料層の上層部に偏析する前記着磁性
焼結原料の目標量に応じて前記永久磁石の磁力の大きさ
を調整することを特徴とする請求項11記載の磁力を用い
た焼結原料の装入方法である。請求項13記載の本発明
は、前記パレット上に装入される焼結原料層の嵩密度の
目標値に応じて前記着磁性焼結原料に作用する前記永久
磁石の磁力の大きさを調整することを特徴とする請求項
11記載の磁力を用いた焼結原料の装入方法である。
ト上を滑り落ちるときの焼結原料のパーコレーション
(濾過、浸透)による粒度偏析作用により従来通り上、
中層部に粒度の大きい粗粒の焼結原料を、また下層部に
粒度の小さい細粒の焼結原料を存在させて粒度偏析を図
る。このようにしてスローピングシュート上でパーコレ
ーションにより粒度偏析を助長させた焼結原料が、その
先端からパレット上に投入中に、スローピングシュート
の下方に設置した永久磁石または電磁石を内蔵した円柱
状の磁石ドラムにより焼結原料の流れに磁力を作用させ
て、磁石ドラムを構成する外輪の外周面に強磁性を示す
ミルスケールやカルシウムフェライトを含有する返鉱等
の着磁性焼結原料を着磁させ、焼結原料の下層側に偏析
させる。
動する焼結原料は、磁石ドラムに内蔵する永久磁石また
は電磁石から着磁性焼結原料に磁力を及ぼし、その落下
速度が弱まり、パレット上にソフトに装入される。すな
わち、粒度の小さい原料粒子は、粒度の大きい原料粒子
よりも相対的に磁力の影響を強く受けるので、粒度が小
さい原料粒子ほど落下速度が弱められ、そのため粒度の
大きい原料粒子ほど先に落下して焼結原料層の下層部に
装入される。要するに本発明によれば、磁石ドラムから
の磁力によって着磁される着磁性焼結原料と落下速度の
遅い細粒原料とが磁石ドラムの外周面に近い側(焼結原
料の下層側)に偏析する。そのため、磁石ドラムの外周
面から遠い側(焼結原料の上、中層側)に粗粒でかつ磁
性の弱いあるいは非磁性の焼結原料が偏析されることに
なる。
る際に、上記のようにして偏析した焼結原料は上下の層
が反転するので、パレット上に装入された焼結原料層
は、その上層部に強磁性を示す金属鉄の多いミルスケー
ルやカルシウムフェライトを含有する返鉱等の着磁性焼
結原料および落下速度の遅い細粒の焼結原料が確実に含
まれ、中、下層部に粗粒原料および磁性の弱いかあるい
は非磁性の焼結原料が多く含まれることになり、良好な
偏析が得られる。また、本発明では、永久磁石または電
磁石を内蔵する円柱状の磁石ドラムに付着した焼結原料
をスクレーパによりきれいに掻き落としてパレット上に
除去するので、焼結原料の流れに常に効率よく磁力を作
用させることができると共に、磁石ドラムからパレット
上に安定して焼結原料を装入することができる。
永久磁石または電磁石の磁力の大きさを調整するか、あ
るいは永久磁石または電磁石を内蔵した磁石ドラムの回
転数を調整するようにすれば、焼結原料の銘柄による違
い、つまり、粒度分布や化学組成の差異に応じて、パレ
ット上に装入する焼結原料層の上層部に含まれる着磁性
焼結原料および細粒の焼結原料の量を希望通りに調整で
き、その焼結性を向上できる。その結果、焼結原料層の
上層部も焼結強度が高くなり、全体的にみて、焼結歩留
りの高い操業が可能になる。
は、電磁石を内蔵させるものに比較して電力が不要とな
るため電力原単位を節約でき、簡易に低コストで上記効
果を得ることができる。また永久磁石の磁力の大きさ
は、磁石ドラムの回転数を調整することにより対応すれ
ば、焼結原料層の上層部における着磁性焼結原料の量を
効率よくかつ容易に調整できる。また、焼結機の操業条
件に大幅な変更がある場合には、磁力の異なる永久磁石
に取り換えるか、磁力の異なる永久磁石を内蔵する磁石
ドラムに交換することにより対応が可能になる。なお、
永久磁石は性能が優れており、10〜20年の耐用が可能で
あり、半永久的にかつ安定して使用することができる。
は、電磁石に印加する電気条件を変えるだけで焼結機の
操業条件変更に容易に対応できるが、必要となれば磁石
ドラムの位置調整による対応も可能である。以下に、本
発明の創案経緯および本発明の具体的な実施の態様を図
面に基づき詳細に説明する。
るため、焼結原料の装入方法に関し種々の考察を行い、
パレットに堆積する焼結原料層の上層部に強磁性を示す
金属鉄含有量の大きいミルスケール、カルシウムフェラ
イトの多い返鉱、鉄鉱石等を配合した焼結原料が多く偏
析すると、該ミルスケール中のFeO が石灰石や鉄鉱石由
来のSiO2と反応し、CaO-FeO-SiO2系の融点の低い(約11
80℃)融液を生成し、さらにその融液はFeO 含有率が高
いために粘性が低く、鉱石間の結合を促進する効果があ
ると考えた。
石(Fe2O3 )とが反応したカルシウムフェライトが多く
含有しており、これらは一旦反応しているので、反応速
度が速いため、高温に保持される時間が少ない焼結原料
層の上層部においても十分に焼結反応が進行するものと
考えた。そして、表1に示す通常の焼結鉱を製造するの
に必要な配合組成を有する焼結原料をベースにした確認
実験を行った。その際、強磁性を示すミルスケールやカ
ルシウムフェライトを含有した返鉱等の着磁性焼結原料
が、通常の焼結原料として最も多く使用されているヘマ
タイト系の鉄鉱石粉と比較して磁石に付着し易い性質を
利用するため、DL式焼結機に図1に示す焼結原料装入
装置を設置して焼結原料の焼結操業を行った。
給鉱ホッパ1内の焼結原料2をドラムフィーダ3を用い
て切り出し、プレート式のスローピングシュート4を介
して矢印方向に連続的に移動するパレット5上に装入
し、焼結原料層7を堆積するのは、従来と同様である。
本発明では、スローピングシュート4の下方に永久磁石
を内蔵した円柱状の磁石ドラム6を設置してあり、この
磁石ドラム6にはその外周面に当接するように焼結原料
付着物を除去するメインスクレーパ8および複数個のサ
ブスクレーパ18を配設してある。図面では4個のサブス
クレーパ18が、磁石ドラム6の外周面の上下、左右に等
間隔に4個配設してある。磁石ドラム6のリターン側に
配設するメインスクレーパ8は必ず配設する必要がある
が、サブスクレーパ18は磁石ドラム6への焼結原料2の
付着し易さに応じ配設するものであり、その配設個数お
よび配設位置を焼結原料の付着状況により決定すればよ
い。
の外周面に設けた突起であり、この突起部が永久磁石11
の配置領域を外れるときに着磁されていた原料は落下し
やすくなり、スクレーパ機能を果たすもので磁石ドラム
6の磨耗低減に効果を発揮する。円柱状の磁石ドラム6
は、図2に示すように同心に設けた内輪9と外輪10とか
らなり、内輪9は回転しない固定式で材質は特定しない
が、その外周面にはスローピングシュート4を介してそ
の先端から投入される焼結原料2が接触する側に複数の
永久磁石11が外輪10の内周面に近接するように配列して
取り付けてある。また外輪10は、スローピングシュート
4から供給される焼結原料2を導くに足る幅を有し、耐
摩耗性に優れたセラミック、ステンレススチール、銅合
金等から寿命やコストを考慮して選定される非磁性体で
あり、駆動装置(図示せず)を用いて焼結原料2の落下
方向(矢印方向)に回転駆動するようになっている。そ
して外輪10は、永久磁石11に対応する部分が磁性発生域
であり、他の部分が非磁性域である。
より外輪10の外側に磁力を作用させる磁性発生域の長さ
は、焼結原料条件に基づいてスローピングシュート4の
下端直下から非磁性域に取り付けたメインスクレーパ8
の取り付け位置の間で適宜に設定できる。なお、永久磁
石11を回転しないように固定して支持してある内輪9に
固定式により取り付ける場合について示しているが、こ
れに限定するものではなく、外輪10の内周面に近接して
必要数の永久磁石11が固定式により外輪10の内周面に近
接して配列できればその固定手段は特定しない。なお、
磁石ドラム6は、スローピングシュート4に対する位置
を調整可能にするのが好ましく、これによりスローピン
グシュート4から投入される焼結原料2の諸条件に対応
して臨機応変に磁石ドラム6を最適位置に調整すること
ができる。
て切り出され焼結原料2は、スローピングシュート4上
を滑り落ちるときの焼結原料2のパーコレーションによ
る粒度の偏析作用により、スローピングシュート4上の
焼結原料2は上、中層部に粒度の大きい粗粒が、また下
層部に粒度の小さい細粒が存在しており、そのままの状
態で磁石ドラム6へ移動する。本発明では、永久磁石11
に引きつけられ易い強磁性を示すミルスケール、返鉱等
の着磁性焼結原料のみを磁石ドラム6内に配列した永久
磁石11による磁性発生域にある外輪10に着磁させる。
に強磁性を示すミルスケール、返鉱等の着磁性焼結原料
が吸引され、この着磁性焼結原料と落下速度の遅い細粒
原料とを包含する偏析原料2Aが他の主要原料である赤鉄
鉱、石灰石等の粗粒原料2Bや磁性の低い原料2Cの間を通
って外輪10側に移動して着磁状態になる。そのため、こ
の磁性発生域で焼結原料2の偏析が一層助長され、偏析
が強化されることになる。
偏析をより助長するので外輪10の磁性発生域では、焼結
原料2の下層側に強磁性を示すミルスケール、返鉱等の
着磁性焼結原料および落下速度の遅い細粒原料を包含す
る偏析原料2Aが偏在し、上、中層部に粗粒原料2Bや低磁
性原料2Cが偏在するようになる。磁石ドラム6により偏
析を強化した焼結原料2は、磁石ドラム6を構成する外
輪10の非磁性域に至ってパレット5上に装入される際
に、焼結原料2は上下の層が反転するため、パレット5
上に装入された焼結原料層7は、上層部7Aに着磁性焼結
原料および落下速度の遅い細粒原料が多く、中下層部7B
に粗粒原料や磁性の低い原料が多い偏析状態になる。
料層7の上層部7A内に存在するミルスケール、返鉱等か
らなる着磁性焼結原料の目標量に応じて磁石ドラム6に
内蔵した永久磁石11の磁力の大きさを調整しておけば、
上層部7A内に偏析する着磁性焼結原料を目標量に保持す
ることがでこる。ここで、磁力の大きさの調整は永久磁
石11の磁界の強さを適宜交換などによって変更すること
及び磁石ドラムとの位置関係を変化させること、ならび
に磁石ドラムとスローピングシュートの位置関係を変化
させることで行うことができる。また、磁石ドラム6の
回転数を調整すれば、オンラインで上層部7Aに存在する
着磁性焼結原料を目標量に調整することが可能になる。
外輪10に付着した焼結原料は非磁性域に配設したメイン
スクレーパ8掻き取られ、矢印で示すようにパレット5
上に落下して回収される。また、適宜に配設されたされ
たサブスクレーパ18により除去されるものもある。
された焼結原料2がパレット5上に形成する焼結原料層
7は、その上層部7Aにミルスケール、返鉱および鉄鉱石
等の強磁性を示す着磁性焼結原料を多く含有するので、
ミルスケール中のFeO が石灰石や鉄鉱石に由来するSiO2
と反応し、CaO-FeO-SiO2系の融点の低い(約1180°)融
液を生成し、さらにその融液はFeO 含有率が高いために
粘性が低く、鉱石間の結合を促進する。また、返鉱中に
はすでに生石灰(CaO) と鉄鉱石(Fe2O3) とが反応したカ
ルシュームフェライトが多く含有されており、これら
は、一旦反応しているため、反応速度が速いため、高温
に保持される時間が少ない上層部7Aにおいても十分に焼
結反応が進行することができる。その結果、焼結原料層
7の上層部7Aの焼結強度が向上し、中、下層部7Bを併せ
焼結鉱全体の焼結鉱の強度を改善することができる。
す。
7に、プレート式のスローピングシュート4の下方に永
久磁石11を内蔵した円柱状の磁石ドラム6を設置した本
発明例の場合と、磁石ドラムを設置しないプレート式ス
ローピングシュートだけの従来例の場合とを比較して示
している。パレットに装入された焼結原料層のグレート
バーからの高さに対するミルスケール含有率(%)との
関係(図5)、返鉱含有率(%)との関係(図6)およ
び焼結原料の算術平均径(mm)との関係(図7)とから
それぞれ明らかなように、本発明例によれば、従来例に
比較してパレット5上における焼結原料層7の上層部に
ミルスケール、返鉱、FeO 含有原料等の着磁性焼結原料
および細粒原料を多く偏析させ、中、下層部に磁性の弱
い原料、非磁性原料や粗粒原料を多く偏析させることが
できた。
石ドラム6を構成する内輪9に永久磁石の代わりに鉄心
にコイルを巻いた電磁石12を取り付けるようにすること
もできる。この場合にも外輪10は非磁性体とし、メイン
スクレーパ8および必要に応じてサブスクレーパ18を取
り付けてあるのは同様である。電磁石12のうち電流を流
してオンとするものの個数を選定すれば外輪10を介する
磁性発生域の長さが自在に調整可能となり、必要に応じ
リターン側に消磁域を設ければ、磁石ドラムに付着した
焼結原料の離脱が容易になる。この場合、電磁石12は交
流磁界とするのが好ましい。交流磁界のほうが1度磁着
させた原料粒子を除去し易く、操業性に優れているから
である。
ラムを使用する場合にも図1および図2に基づいて説明
したものと同様の作用および効果が得られるので、詳細
な説明を省略する。表2に示す焼結原料を用い、本発明
に係る焼結原料装入方法および従来に係る装入方法を実
施し、その焼結操業成績によりその効果を調査した。
および図2に示した焼結原料装入装置を使用し、上記表
2に示す焼結原料2を給鉱ホッパ1からドラムフィーダ
3を用いて切り出し、スローピングシュート4および磁
石ドラム6を介してパレット5上に堆積させ、焼結原料
層7の上層部にミルスケール、返鉱等の着磁性焼結原料
および細粒の焼結原料を偏析させた。この時の永久磁石
11の磁界の強さは2000ガウスに設定した。磁石ドラム6
の外径は400mm とした。
ドラム6の表面に付着した焼結原料をメインスクレーパ
8および4個のサブスクレーパ18により掻き落とした。
また、パレット5上に堆積される焼結原料2の着磁性焼
結原料、細流原料の目標量に応じて磁石ドラム6に内蔵
した永久磁石11の磁力の大きさを調整しておき、さらに
オンラインで適宜に磁石ドラム6の回転数を調整した。
焼結操業成績は、本発明に係る永久磁石を設けた磁石ド
ラム6を設置した場合と図20に示すように設置しないプ
レート式スローピングシュートだけの従来の場合とにつ
き比較して評価した。評価項目は、図8に示すように焼
結鉱の生産率、歩留、焼結鉱の強度指数となるシャッタ
ー強度の3項目である。ただし、この場合、粉コーク
ス、生石灰配合比は一定で行っている。図8より、本発
明方法を実施する場合には、従来方法を実施した場合に
比較してシャッター強度がより大きくなると共に焼結鉱
の生産率、焼結歩留も向上することが分かる。このよう
に、従来法に比べ本発明の効果は顕著であり、焼結鉱の
歩留を向上できるばかりでなく焼結の操業諸原単位の改
善を達成することが可能となった。
に基づいて説明する。本発明では、図9に示すように永
久磁石11または電磁石12を内蔵する円柱状をなす駆動側
の磁石ドラム6に対向して従動側ドラム13を設け、磁石
ドラム6と従動側ドラム13にエンドレスベルト17を掛け
渡すと共に、従動側ドラム13の部位でエンドレスベルト
17に当接してメインスクレーパ8を取り付ける。この場
合、回転駆動する磁石ドラム6にエンドレスベルト17を
介して焼結原料2で強磁性を示す着磁性焼結原料が着磁
され、上述の場合と同様にして落下速度の遅い細粒原料
が偏析する。
原料2が直接付着することがなく、エンドレスベルト17
に付着した焼結原料は従動側ドラム13側に配設したメイ
ンスクレーパ8により確実に除去され、パレット5上に
回収できる。この場合、磁石ドラム6にエンドレスベル
ト17を掛け渡す必要があるのでサブスクレーパは設置す
ることができない。
は、常用するスローピングシュート4の直下に離間して
平行に補助スローピングシュート14を設置し、給鉱ホッ
パ1からドラムフィーダ3を介して切り出される焼結原
料2を、上下に2台設置したスローピングシュート4、
14を切り換えながら永久磁石11または電磁石12を内蔵す
る磁石ドラム6に供給する場合を示している。この場
合、上側の常用するスローピングシュート4は矢印で示
すように斜め上方に移動自在に設置してあり、稼働位置
と退避位置との間を往復移動する。
用するが、30分に1度程度の頻度で上側のスローピング
シュート4に付着した焼結原料を除去するため、当該ス
ローピングシュート4を稼働位置から退避位置に移動
し、別途配備したスクレーパ(図示せず)を用いて当該
スローピングシュート4上に付着した焼結原料を除去す
る。この除去作業中には、下側に設置した補助スローピ
ングシュート14を使用することになるが、ドラムフィー
ダ3から切り出される焼結原料2が下側の補助スローピ
ングシュート14を介して磁石ドラム6に移動するときの
焼結原料2の落下軌跡が変化する。
石ドラム6を図10に矢印で示す水平方向に前後に移動自
在に設置しておき、上側のスローピングシュート4が退
避位置に移動すると同時に磁石ドラム6を左側方向に移
動する。これにより下側に設置した補助スローピングシ
ュート14から磁石ドラム6に投入される焼結原料2の条
件が、上側のスローピングシュート4を使用する場合と
変わらないように調整する。
焼結原料の磁石ドラム6に対する着磁状況を良好に維持
しつつ、磁石ドラム6からパレット5上への焼結原料2
の装入を継続することができる。退避位置で上側のスロ
ーピングシュート4に付着した焼結原料の除去作業が終
了したら、これを直ちに稼働位置に戻すと同時に磁石ド
ラム6を右側に移動し、元の位置に復帰させることによ
り上側のスローピングシュート4を介する磁石ドラム6
への普段の原料落下軌跡による焼結原料2の装入状態に
戻る。これにより、磁石ドラム6による焼結原料2の偏
析が上述の場合と同様にして行うことができるのは言う
までもない。
は、プレート式のスローピングシュート4の下部裏面
に、当該スローピングシュート4上を滑り落ちる焼結原
料2の速度を減速するため、300 ガウスから1000ガウス
程度の弱い磁力を有する安価な角型形状の永久磁石15を
設置するものを示す。スローピングシュート4の下方に
永久磁石11または電磁石12を内蔵する磁石ドラム6を設
置するのは同様である。永久磁石15の長さL=30mm〜10
0mm 、厚みD=30mm〜50mm、磁力=300 ガウス〜1000ガ
ウスであり、この角型形状の永久磁石15は、たとえばBa
O . Fe2O3 系の永久磁石を使用する。
設置する3000ガウスの永久磁石11に比較すると1/7 〜1/
10であり、極めて安価に設置することができる。この角
型形状の永久磁石15はスローピングシュート4に対する
位置を変更することにより、スローピングシュート4上
を滑り落ちる焼結原料2に及ぼす磁力を調節するように
なっている。ここに電磁石を設置することも考えられる
が、電磁石は設備が大型であり、狭いスペースを余儀な
くされる当該箇所に設置するのは不適当である。
いて切りされ、スローピングシュート4上を滑り落ちて
いる焼結原料2に、スローピングシュート4の下部裏面
に設置した永久磁石15から磁力を作用することにより、
当該スローピングシュート4上を滑り落ちる焼結原料2
の落下速度を減速する。このとき焼結原料2が滑り落ち
る落下速度の大小に比例して永久磁石15の位置を変化さ
せることで磁力を調整する。つまり落下速度が大きいと
きに永久磁石15の磁力を大きくし、小さいときに磁力を
小さして落下速度に応じた磁力調整により焼結原料2の
減速を行う。
ラム6に移動する焼結原料2は、落下速度を減速してい
るため着磁性焼結原料が磁石ドラム6に着磁する効率が
高くなり、焼結原料2の偏析が強化される。さらに偏析
を助長した焼結原料2は、磁石ドラム6から速度を減速
した状態でパレット5上にソフトに投入されるので、パ
レット5上に堆積する焼結原料層7は、その装入密度が
低下して通気性がよくなり、焼結性が向上できる。
は、プレート式のスローピングシュート4の下方に設置
された磁石ドラム6の前方位置(上流側)に対向して補
助磁石ドラム16を設置するものを示している。補助磁石
ドラム16の構造は、基本的に図2(永久磁石11を内蔵)
または図3(電磁石12を内蔵)に示す磁石ドラム6と同
様であり、たとえば図2における回転しない固定式の内
輪9を省略して図13に示すように外輪10の内周面に近接
して複数の永久磁石11を配列してある。外輪10の内周面
に近接する永久磁石11の配列する範囲は、外輪11の上端
点Aから右側、下側を経由して左側点Bに至る3/4 周の
広い範囲を磁性発生域としている。補助磁石ドラム16
は、外輪10の回転方向が図示のように磁石ドラム6と逆
方向になっている。
通過して落下する焼結原料2は、まず磁石ドラム6の磁
力により着磁性焼結原料を着磁する。そして磁石ドラム
6により着磁し損なった着磁性焼結原料は、補助磁石ド
ラム16が形成する磁性発生域の磁力によりもう1度着磁
され、着磁性焼結原料の偏析を支援するため偏析が大き
くなる。これにより磁石ドラム6からパレット5上に装
入される際に、上下の偏析層が反転してパレット5上に
堆積されるため結原料層7は、着磁性焼結原料および落
下速度の遅い細粒原料をより多く含有する上層部7Aの焼
結強度をいっそう高くすることができる。
は、上流側のスローピングシュート4Aの下方に設置した
1段目の磁石ドラム6Aと下流側のスローピングシュート
4Bの下方に設置した2段目の磁石ドラム6Bとを直列に2
段配置する場合について示している。各々の磁石ドラム
6A、6Bの構造そのものは、図15に示すように上述の図2
または図3に示すものと同様であるので繰り返し説明す
るのを省略するが、それぞれメインスクレーパ8を備
え、また必要に応じてサブスクレーパ18を配設すること
になる。この場合、ドラムフィーダ3からパレット5ま
での落差を大きく取れる設備条件のときに好適に使用で
き、3段以上にすることも可能である。
て切り出される焼結原料2は、まず1段目のスローピン
グシュート4A上を滑り落ちるときのパーコレーションに
よる粒度偏析作用により上、中層部に粒度の大きい粗粒
が、また下層部に粒度の小さい細流が偏析した状態で磁
石ドラム6Aに移動する。そして図15に示すように焼結原
料2のうち、着磁性焼結原料は、磁石ドラム6Aが備えた
永久磁石11の磁力により外輪10に着磁され、偏析を助長
したのちスローピングシュート4Bに移動する。
る焼結原料2は、同様にパーコレーシヨンにより再度粒
度偏析を助長したのち、2段目の磁石ドラム6Bに移動し
て着磁性焼結原料の偏析を助長した状態でパレット5上
に装入される。本構成によれば、焼結原料2の偏析処理
を2度繰り返すのでその偏析が一段と大きくなる。その
ため焼結原料層7の上層部7Aへの着磁性焼結原料および
落下速度の遅い細粒原料の偏析をより強化することがで
き、その焼結性が向上する。
ベルトコンベヤ式スローピングシュートを傾斜して設置
し、このベルトコンベヤ式スローピングシュートを、焼
結原料の滑り方向と逆方向に回転することにより焼結原
料が滑り落ちる速度を遅くし、パーコレーションによる
粒度偏析を図りながらパレット上に装入する方法が知ら
れている。そこで本発明では、図16に示す焼結原料装入
装置のようにドラムフィーダ3の下方に正転、逆転自在
なベルトコンベヤ式スローピングシュート20を所定の傾
斜角度をもって設置する。ベルトコンベヤ式スローピン
グシュート20には、その駆動側に永久磁石11または電磁
石12を内蔵する磁石ドラム6を配置し、この磁石ドラム
6に対向して斜め上方に従動側ドラム13を配置する。そ
して磁石ドラム6と従動側ドラム13とにエンドレスベル
ト19を掛け渡すと共に、磁石ドラム6の部位でエンドレ
スベルト19に当接してメインスクレーパ8を取り付け
る。
2(永久磁石11内蔵)および図3(電磁石12内蔵)に示
すものと同様であるが、図17に示すように磁石ドラム6
にエンドレスベルト19を掛け渡す関係上でサブスクレー
パは取り付けない。磁石ドラム6の回転方向は、図に矢
印で示すようにエンドレスベルト19上を滑り落ちる焼結
原料2の速度を調整するため正転、逆転自在にしてあ
る。磁石ドラム6の回転方向を焼結原料2の滑り方向と
同方向にすれば、焼結原料2の落下速度が速くでき、逆
方向にすれば落下速度が遅くできるので、原料偏析の状
況を観察して回転方向および回転速度が最適になるよう
に調整する。
焼結原料2は、ベルトコンベヤ式スローピングシュート
20のエンドレスベルト19上を滑り落ちるときのパーコレ
ーションによる粒度偏析作用により、エンドレスベルト
19上の焼結原料2は下層部に細粒が、上、中層部に粗粒
が偏析した状態で磁石ドラム6の部位に移動する。ここ
で、焼結原料2の着磁性焼結原料が、たとえば図17に示
すように磁石ドラム6に内蔵した永久磁石11により形成
される磁性発生域の外輪10にエンドレスベルト19を介し
て着磁され、上述と同様にしてパレット5上に堆積する
焼結原料層7の上層部7Aに着磁性焼結原料および落下速
度の遅い細粒原料が偏析し上述の場合と同様の作用、効
果を発揮する。ここでエンドレスベルト19に付着した焼
結原料は、磁石ドラム6のリターン側に配置したメイン
スクレーパ8により除去され、パレット5上に堆積した
焼結原料層7上に落下する。
代わりにドラムシュートを設置し、このドラムシュート
を焼結原料の落下方向と同じ方向に回転して焼結原料2
をパレット上に装入する方法が知られている。そこで本
発明では、図18に示す焼結原料装入装置のようにドラム
フィーダ3の下方にドラムシュートの役割を有する磁石
ドラム21を設置し、磁石ドラム21の外周面に当接してメ
インスクレーパ8と必要に応じてサブスクレーパ18とを
配設する。磁石ドラム21の構造は、基本的に図2(永久
磁石)および図3(電磁石)に示すものと同じであり、
たとえば図19に示すように外輪10の内周面に近接して永
久磁石11を配設して磁性発生域を形成する。
ダ3を用いて切り出された焼結原料2は磁石ドラム21に
落下し、焼結原料2の着磁性焼結原料が磁石ドラム21に
内蔵した永久磁石11による磁性発生域の外輪10に着磁さ
れ、下層部に着磁性焼結原料および落下速度の遅い細粒
の焼結原料が偏析するため上、中層部に粗粒の焼結原料
が偏析する。このとき、磁石ドラム21の回転数または磁
力を調整することにより焼結原料2の装入途上で下層側
に偏析する着磁性焼結原料および細粒原料を目標量に調
整することができる。
は、磁石ドラム21からパレット5上に装入される際に、
上下の原料層が反転するため、パレット5上に堆積した
焼結原料層7は、上層部7Aに着磁性焼結原料および細粒
原料が多く、中、下層部7Bに磁性が弱いか、非磁性焼結
原料並びに粗粒原料が偏析した状態となる。その結果、
焼結原料層7の上層部7Aの焼結性を改善することができ
るのは、上述の場合と同様である。
は、プレート式のスローピングシュート4の裏面側に複
数個の角型形状の永久磁石22を焼結原料2の滑り方向に
沿って直列に配列したものを示している。永久磁石22
は、直方体であり、スローピングシュート4上を滑り落
ちる焼結原料2の位置に対応してその磁力を調整する。
たとえばスローピングシュート4の裏面に沿い上側から
下側にそれぞれ200 、300 、500 、800 ガウスの磁力を
有する永久磁石22を直列に4個配列として、下方に向か
って磁界の強さを上げる。
れた焼結原料2の着磁性焼結原料が、スローピングシュ
ート4上を滑り落ちるときに磁力の異なる4個の永久磁
石22の磁力作用により順次着磁され、下層側に移動する
と共に焼結原料2のパーコレーションによる偏析作用に
より細粒が下層側に偏析する。また、着磁のための最下
段の永久磁石は1500ガウスまでで十分である。そして、
スローピングシュート4上を滑り落ちる焼結原料2の
上、中層部には磁性の弱いか、非磁性の焼結原料や粗粒
の焼結原料が偏析する。さらにスローピングシュート4
からパレット5上に焼結原料2を直接装入するときに、
上下の層が反転するためパレット5上に堆積した焼結原
料層7の上層部7Aに着磁性焼結原料および細粒原料が偏
析し、中、下層部7Bに磁性の弱いか、非磁性の焼結原料
や粗粒の焼結原料が偏析する。その作用効果は上記の実
施形態で説明したのと同様である。
原料層7の嵩密度が生産率に大きな影響を及ぼし、例え
ば実機のDL焼結機で行った実験により焼結原料の嵩密
度と焼結鉱の生産率とに図21に示すような関係が得ら
れ、焼結原料層の嵩密度を低下させると焼結鉱の生産率
が向上することを示している。図28に示す従来の焼結原
料装置のように、磁力を作用させることなくスローピン
グシュート4の下端からパレット5上に焼結原料2を直
接装入する場合、焼結原料層7の嵩密度が1.9 程度であ
るので、これよりも焼結原料層7の嵩密度を低下させて
パレット5上に焼結原料2を装入すれば、焼結鉱の生産
率を向上させる可能性がある。また、パレット5上への
落下速度と焼結原料2の嵩密度との関係は、図22に示す
ようになり、焼結原料2の落下速度を低下させるにつれ
て、焼結原料2の嵩密度を低減できる。
面側に配列した複数個の永久磁石22から磁力を及ぼす
と、焼結原料中の着磁性焼結原料の落下速度を遅くする
ことができる。そこで焼結原料の磁化特性を振動試料型
磁力計を用いて測定した。その測定結果により作成した
磁力の強さ(gause) と磁化の強さ(emu/g) との関係を図
23に示す。図23に示すように焼結原料の中で、鉄分原料
である鉄鉱石は磁化の強さがゼロであるが、焼結原料の
2〜3割を占めるように配合される返鉱とミルスケール
は磁化の強さが大きく、非常に磁石に着磁され易い着磁
性焼結原料であることが分かる。
トへの装入過程で焼結原料に対して磁力を作用させる
と、焼結原料の落下速度が弱まりソフトに装入できると
している。そこで磁力を印加することにより、焼結原料
の落下速度が低下するのを確認するため、図24に示す塩
ビ製ラボ装入装置を用いて装入実験を行った。使用した
焼結原料の配合割合を表3に示すが、着磁性焼結原料の
返鉱は15%、ミルスケールは4.25%である。実験は塩化
ビニール製のスローピングシュート4の下部裏面に沿っ
て上下方向に配列した永久磁石22の位置をシュート裏面
に対し垂直に移動させることによって、シュート表面で
の磁力を0ガウス、500 ガウス、900 ガウスと変化させ
た。供鉱ホッパ1からダンパ23を開閉してスローピング
シュート4に焼結原料を供給し、シュート下端から焼結
原料が落下する状況を1/1000秒毎に高速ビデオを用いて
ビデオ撮影箇所Aで撮影し、これによって焼結原料の落
下速度を測定した。
の大きさを示す磁束密度(ガウス)と焼結原料の落下速
度(m/sec.)との関係を図25に示す。図25から磁束密度を
0ガウスから900 ガウスに増加するにつれて焼結原料の
落下速度が1.6m/sec. から1.2m/sec. へ低下することを
確認した。この時のスローピングシュート4の下端から
の落下状況を観察すると、永久磁石22から磁力を900 ガ
ウス印加した場合(図26(A) )には、永久磁石22から磁
力を印加しない場合(図26(B) )に比較して焼結原料の
落下流が上下に広がっていることが観察された。これに
より磁力を印加する場合には、落下する焼結原料がソフ
トに装入されることを示唆している。
を調査するため、図20に示す焼結原料装入装置を用い、
ステンレス鋼(SUS304)製のスローピングシュート4の裏
面側に沿って上下方向に配列した4個の永久磁石22を後
方に遠ざけてシュート表面に磁力を印加しない実験No.1
の場合、同一磁力を印加する実験No.2の場合および高さ
方向の磁力を変化させた実験No.3の場合について実験し
た。この時の実験水準を表4に示す
ーピングシュート4の上端部に配置した永久磁石22に70
0 ガウスを越える磁力を印加すると、着磁性焼結原料が
磁力により停滞し、流れなくなったので、シュート上部
での磁束密度は700 ガウスとした。なお、表2の実験N
o.2では、シュート高さ方向の各位置での磁束密度を700
ガウス一定とし、実験No.3では、シュート上部での磁
束密度を下方に向かうにつれて、落下速度の増加に見合
うように磁束密度を900 、1100、1300ガウスと増加させ
た。各実験水準で得られた結果を、焼結原料の嵩密度(t
on/m3)と焼結鉱の生産率(ton/hr ・m2) とについて図27
に示す。
原料に磁力を印加する場合、無印加の場合に比較して嵩
密度が0.05ton/m3低下し、生産率が0.05ton/hr/m2 向上
することが分かった。さらに、実験No.2と実験No.3とを
比較すると、スローピングシュート4上の高さ方向の下
方に向かうにつれて、磁束密度を高く設定することによ
り、嵩密度が0.15ton/m3低下し、生産率が0.15ton/hr・
m2向上することを確認した。このように図20に示す焼結
原料装入装置によれば、パレット5上に形成される焼結
原料層7の上層部に着磁性焼結原料および落下速度の遅
い細粒原料を多く偏析させることができるばかりでなく
焼結原料層7の嵩密度を低減する効果が得られる。
従って説明した本発明の実施態様を実施する場合にも、
パレット上への装入過程で焼結原料に対して磁力を作用
させるので、その効果に差はあるが、焼結原料層の嵩密
度を低減するという効果を得ることができる。
式焼結機の装入装置に配備した給鉱ホッパからドラムフ
ィーダを用いて切り出した焼結原料をパレット上に装入
するに際し、永久磁石または電磁石を内蔵する磁石ドラ
ムあるいは角形形状の永久磁石から磁力を作用させるこ
とにより、焼結原料中に存在する強磁性のミルスケール
や返鉱等の着磁性焼結原料を焼結原料の下層側に着磁さ
せると共に落下速度の遅い細粒原料を下層部に偏析さ
せ、上、中層部に磁性が弱い原料、非磁性原料および粗
粒原料を偏析させる。
きに生じる焼結原料の上下層反転によって、パレット上
に堆積する焼結原料層の上層部に強磁性で焼結性の良好
な着磁性焼結原料および落下速度の遅い細粒原料を多く
偏析させ、中、下層部に相対的に焼結性が低く磁性の弱
い原料、非磁性原料および粗粒原料を偏析させることが
可能になる。また、焼結原料層の嵩密度を低減する効果
も得られる。
は、上層部の焼結強度が改善され、もともと焼結強度の
高い中、下層部と共に、全体的な焼結鉱の強度向上を図
ることができる。その結果、本発明によれば、焼結原料
装入装置の大幅な設備改造を要することなく、また焼結
原料への副原料やカーボン源の増量等を行うことなく、
DL式焼結機による焼結鉱の生産率および歩留りの向上
が達成される。
である。
示す縦断面図である。
す縦断面図である。
強磁性原料を着磁する状況を示す部分断面図である。
含有率(%)との関係を本発明例と従来例とを比較して
示す線グラフである。
(%)との関係を本発明例と従来例とを比較して示す線
グラフである。
術平均径(mm)との関係を本発明例と従来例とを比較し
て示す線グラフである。
およびシャッタ強度(%)を本発明例と従来例とを比較
して示す棒グラフである。
ラムとにエンドレスベルトを掛け渡した実施態様を示す
側面図である。
直下に離間して平行に補助スローピングシュートを設置
し、その下方に磁石ドラムを前後に移動自在に設置する
実施態様を示す縦断面図である。
に角型永久磁石を設置し、その下方に磁石ドラムを設置
する実施態様を示す縦断面図である。
置した磁石ドラムに対向して補助磁石ドラムを設置する
実施態様を示す縦断面図である。
面図である。
下方に1段目の磁石ドラム設置し、下流側のスローピン
グシュートの下方に2段目の磁石ドラムを設置する実施
態様を示す縦断面図である。
である。
磁石ドラムと従動側のドラムとの間にエンドレスベルト
を掛け渡したベルトコンベヤ式スローピングシュートを
設置する実施態様を示す縦断面図である。
である。
ムを設置する実施態様を示す縦断面図である。
である。
上下方向に複数個の角型永久磁石を設置する実施態様を
示す縦断面図である。
率(ton/hr ・m2) との関係を示すグラフである。
密度(ton/m3) との関係を示すグラフである。
磁化の強さ(emu/g) との関係を示すグラフである。
ss) と焼結原料の落下速度(m/sec.)との関係を示すグラ
フである。
た永久磁石に900 ガウスの磁力を印加した(A)の場合
と永久磁石に磁力を印加しない(B)の場合の焼結原料
の落下状況を比較して示す説明図である。
の永久磁石に、磁力を印加しない実験No.1と各永久磁石
に印加する磁力を一定とした実験No.2と上部から下方に
向かうに連れて磁力を増加させた実験No.3の場合におけ
る焼結原料層の嵩密度(ton/m2)および焼結鉱の生産率(t
on/hr ・m2) を比較して示す棒グラフである。
る。
Claims (13)
- 【請求項1】 給鉱ホッパからドラムフィーダを用いて
焼結原料を切り出し、ドワイトロイド式焼結機のパレッ
ト上に装入し、焼結原料層を形成する焼結原料の装入方
法において、前記ドラムフィーダを用いて切り出した前
記焼結原料がプレート式のスローピングシュート上を滑
り落ち、その先端から前記パレット上へ装入される際
に、前記スローピングシュートの下方に設置された円柱
状の磁石ドラムにより前記焼結原料の流れに磁力を作用
させ、着磁性焼結原料を磁力により前記焼結原料の下層
側に引き付けて前記磁石ドラムに着磁させると共に、落
下速度の遅い細粒原料を前記焼結原料の下層側に偏析さ
せ、前記磁石ドラムを介して前記パレット上に装入する
ときの前記焼結原料の上下層反転により、前記パレット
上に形成される焼結原料層の上層部に前記着磁性焼結原
料および落下速度の遅い前記細粒原料を多く偏析させる
ことを特徴とする磁力を用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項2】 前記磁石ドラムに付着した前記焼結原料
を、前記磁石ドラムに当接するスクレーパにより掻き落
として前記パレット上に回収することを特徴とする請求
項1記載の磁力を用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項3】 前記プレート式のスローピングシュート
の下方に設置した前記磁石ドラムと、前記磁石ドラムに
対向して設けたドラムとの間にエンドレスベルトを掛け
渡すと共に、前記エンドレスベルトの表面に当接するス
クレーパを配設し、前記エンドレスベルトに付着した前
記焼結原料を前記スクレーパにより掻き落として前記パ
レット上に回収することを特徴とする請求項1記載の磁
力を用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項4】 常用する前記プレート式のスローピング
シュートの直下に離間して平行にプレート式の補助スロ
ーピングシュートを設置すると共に、常用する前記スロ
ーピングシュートをその稼働位置から斜め上方の退避位
置に往復移動自在に設置する一方、前記スローピングシ
ュートの下方に設置した前記磁石ドラムを水平方向に前
後進自在に設置し、常用する前記スローピングシュート
を稼働位置から斜め上方の退避位置に移動し、これに付
着した前記焼結原料を除去する作業中に、下側の前記補
助スローピングシュートを介して前記焼結原料を装入す
る際に、前記補助スローピングシュートの下方に前記磁
石ドラムを移動させることにより、前記補助スローピン
グシュートから前記磁石ドラムに前記焼結原料が移動す
る落下軌跡が変化しないように調整することを特徴とす
る請求項1、2または3記載の磁力を用いた焼結原料の
装入方法。 - 【請求項5】 前記プレート式のスローピングシュート
の下部裏面に永久磁石を設置し、前記スローピングシュ
ート上を滑り落ちる前記焼結原料に前記永久磁石から磁
力を作用することにより、前記スローピングシュートか
ら前記磁石ドラムに移動する前記焼結原料の落下速度を
減速することを特徴とする請求項1、2、3または4記
載の磁力を用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項6】 前記プレート式のスローピングシュート
の下方に設置した前記磁石ドラムの上流側に対向して補
助磁石ドラムを設置し、前記磁石ドラムと前記補助磁石
ドラムの間を落下する前記焼結原料のうち前記磁石ドラ
ムに着磁し損なった着磁性焼結原料を、前記補助磁石ド
ラムからの磁力作用により着磁させることを特徴とする
請求項1、2、3、4または5記載の磁力を用いた焼結
原料の装入方法。 - 【請求項7】 上側のプレート式のスローピングシュー
トの下方に設置した1段目の磁石ドラムと下側のプレー
ト式のスローピングシュートの下方に設置した2段目の
磁石ドラムとを直列に2段設置し、前記上側のスローピ
ングシュート上を滑り落ちた前記着磁性焼結原料を前記
1段目の磁石ドラムからの磁力作用により着磁させ、引
き続き前記下側のスローピングシュート上を滑り落ちた
前記着磁性焼結原料を前記2段目の磁石ドラムからの磁
力作用により着磁させることを特徴とする請求項1、
2、3、4、5または6記載の磁力を用いた焼結原料の
装入方法。 - 【請求項8】 給鉱ホッパからドラムフィーダを用いて
焼結原料を切り出し、ドワイトロイド式焼結機のパレッ
ト上に装入し、焼結原料層を形成する焼結原料の装入方
法において、前記ドラムフィーダを用いて切り出した前
記焼結原料が、駆動側に磁石ドラムを配置すると共に斜
め上方に従動側ドラムを配置したベルトコンベヤ式スロ
ーピングシュート上を滑り落ちる間に、前記磁石ドラム
を正転または逆転させながらその磁力作用により着磁性
焼結原料を着磁させ落下速度の遅い細粒原料と共に下層
側に偏析させた後、前記ベルトコンベヤ式スローピング
シュートから前記パレット上に直接装入することを特徴
とする磁力を用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項9】 給鉱ホッパからドラムフィーダを用いて
焼結原料を切り出し、ドワイトロイド式焼結機のパレッ
ト上に装入し、焼結原料層を形成する焼結原料の装入方
法において、前記ドラムフィーダの下方に磁気ドラムを
設置し、前記ドラムフィーダを用いて切り出した前記焼
結原料を前記磁気ドラムに落下させ、前記焼結原料の落
下方向と同じ方向に回転する前記磁石ドラムにより磁力
を作用させて前記焼結原料の着磁性焼結原料を着磁させ
落下速度の遅い細粒原料と共に下層側に偏析させた後、
前記磁石ドラムから前記パレット上に装入するときの前
記焼結原料の上下層反転により、前記パレット上に形成
される前記焼結原料の上層部に前記着磁性焼結原料およ
び落下速度の遅い前記細粒原料を多く偏析させることを
特徴とする磁力を用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項10】 前記パレット上に装入される焼結原料
層の上層部に偏析する前記着磁性焼結原料の目標量に応
じて前記磁石ドラムの磁力の大きさおよび/または回転
数を調整することを特徴とする請求項1、2、3、4、
5、6、7、8または9記載の磁力を用いた焼結原料の
装入方法。 - 【請求項11】 給鉱ホッパからドラムフィーダを用い
て焼結原料を切り出し、ドワイトロイド式焼結機のパレ
ット上に装入し、焼結原料層を形成する焼結原料の装入
方法において、前記ドラムフィーダを用いて切り出した
前記焼結原料が、プレート式のスローピングシュート上
を滑り落ちる部分の裏面側に沿って滑り方向に複数個の
永久磁石を直列に配列すると共に複数個の前記永久磁石
を下方に向かうにつれて磁力の大きさが大きくなるよう
に配列した前記プレート式のスローピングシュート上を
滑り落ちる間に、前記永久磁石からの磁力作用により着
磁性焼結原料を着磁させ落下速度の遅い細粒原料と共に
下層側に偏析させた後、前記スローピングシュートから
前記パレット上に直接装入することを特徴とする磁力を
用いた焼結原料の装入方法。 - 【請求項12】 前記パレット上に装入される焼結原料
層の上層部に偏析する前記着磁性焼結原料の目標量に応
じて前記永久磁石の磁力の大きさを調整することを特徴
とする請求項11記載の磁力を用いた焼結原料の装入方
法。 - 【請求項13】 前記パレット上に装入される焼結原料
層の嵩密度の目標値に応じて前記着磁性焼結原料に作用
する前記永久磁石の磁力の大きさを調整することを特徴
とする請求項11記載の磁力を用いた焼結原料の装入方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34085596A JP3201726B2 (ja) | 1995-12-22 | 1996-12-20 | 磁力を用いた焼結原料の装入方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33447795 | 1995-12-22 | ||
JP8-58645 | 1996-03-15 | ||
JP7-334477 | 1996-03-15 | ||
JP5864596 | 1996-03-15 | ||
JP34085596A JP3201726B2 (ja) | 1995-12-22 | 1996-12-20 | 磁力を用いた焼結原料の装入方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302422A JPH09302422A (ja) | 1997-11-25 |
JP3201726B2 true JP3201726B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=27296637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34085596A Expired - Fee Related JP3201726B2 (ja) | 1995-12-22 | 1996-12-20 | 磁力を用いた焼結原料の装入方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3201726B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101373112B1 (ko) * | 2012-11-19 | 2014-03-11 | 주식회사 포스코 | 원료의 장입장치 |
KR101368436B1 (ko) * | 2012-06-29 | 2014-03-03 | 주식회사 포스코 | 원료의 장입장치 및 장입방법 |
JP6155602B2 (ja) * | 2012-11-13 | 2017-07-05 | 新日鐵住金株式会社 | 焼結鉱の製造方法 |
JP6183612B2 (ja) * | 2014-03-11 | 2017-08-23 | Jfeスチール株式会社 | 焼結機の操業方法 |
JP2015193898A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-11-05 | Jfeスチール株式会社 | 着磁成分原料を含有する焼結配合原料の装入方法 |
WO2016068078A1 (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-06 | Jfeスチール株式会社 | 焼結機の操業方法 |
JP6314924B2 (ja) * | 2014-10-31 | 2018-04-25 | Jfeスチール株式会社 | 焼結機の操業方法 |
JP6459723B2 (ja) * | 2015-03-31 | 2019-01-30 | 新日鐵住金株式会社 | 焼結機の原料装入装置 |
JP7047263B2 (ja) * | 2017-06-08 | 2022-04-05 | 日本製鉄株式会社 | 焼結原料粒の装入装置及び焼結原料粒の装入方法 |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP34085596A patent/JP3201726B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09302422A (ja) | 1997-11-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6228519B2 (ja) | 金属鉄の製造方法 | |
KR100254281B1 (ko) | 자력을 이용한 소결원료의 장입방법 | |
JP3201726B2 (ja) | 磁力を用いた焼結原料の装入方法 | |
JPWO2014061256A1 (ja) | 磁力選別装置、磁力選別方法および鉄源の製造方法 | |
KR100515169B1 (ko) | 이동형 노상 노에 있어서의 환원 생성물의 배출 방법 및그 장치 | |
JP2018090477A (ja) | 鉄鋼スラグの処理方法 | |
JP6760246B2 (ja) | 鉄鋼スラグの処理方法 | |
JP6874780B2 (ja) | 焼結鉱の製造方法 | |
JP2000160262A (ja) | 焼結原料の供給方法および供給装置 | |
JP2019127647A (ja) | 鉄鋼スラグから分離される鉄原料の製造方法 | |
JP2001234257A (ja) | 磁力を用いた焼結原料の装入方法 | |
TW434322B (en) | Method for charging sintering raw material by using magnetic force | |
JP2015193898A (ja) | 着磁成分原料を含有する焼結配合原料の装入方法 | |
JP2000160261A (ja) | 焼結原料の供給方法および供給装置 | |
JP5842853B2 (ja) | 強磁性体の分離方法及び装置 | |
JP2003105449A (ja) | 焼結原料の装入方法および装入装置 | |
WO2016068078A1 (ja) | 焼結機の操業方法 | |
JP2000018837A (ja) | 焼結原料の装入方法および装置 | |
JP2001271122A (ja) | 焼結原料の装入方法 | |
JP2002130957A (ja) | 焼結原料の装入装置 | |
JPH11132669A (ja) | 焼結原料の装入方法 | |
JP6314924B2 (ja) | 焼結機の操業方法 | |
JP2000002488A (ja) | 焼結原料の装入方法 | |
JP2000035286A (ja) | 焼結原料の装入方法 | |
JPH11237187A (ja) | 焼結原料の装入方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140622 Year of fee payment: 13 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |