JP2003105449A - 焼結原料の装入方法および装入装置 - Google Patents

焼結原料の装入方法および装入装置

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JP2003105449A
JP2003105449A JP2001293977A JP2001293977A JP2003105449A JP 2003105449 A JP2003105449 A JP 2003105449A JP 2001293977 A JP2001293977 A JP 2001293977A JP 2001293977 A JP2001293977 A JP 2001293977A JP 2003105449 A JP2003105449 A JP 2003105449A
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sintering raw
charging
sintering
charging chute
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JP2001293977A
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Nobuyuki Oyama
伸幸 大山
Tetsuya Jinno
哲也 神野
Noribumi Fujii
紀文 藤井
Toshiro Sawada
寿郎 澤田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 焼結原料層の溶融帯の粘性を改善する効果
を有するFeOを多量に含有するミルスケールや熱源とな
るコークス等の細粒原料を焼結原料層の上層部に偏析さ
せるとともに、焼結原料の落下衝撃を緩和して焼結原料
層の通気性を向上することによって生産性を向上できる
装入装置および装入方法を提供する。 【解決手段】 給鉱ホッパーに貯留された焼結原料をド
ラムフィーダーで排出して、ドラムフィーダーの下方に
配設されて水平方向に対して傾斜角を有する装入シュー
トに焼結原料を落下させ、装入シュートの下側に配設さ
れた磁石によって磁力を作用させて装入シュート上を滑
り降りる焼結原料の速度を減速し、次いで装入シュート
の下端から落下する焼結原料の落下軌跡に沿って2本以
上配設されかつドラムフィーダーの回転軸に平行な中心
軸を有する棒状部材によって焼結原料を篩い分けしてパ
レット上に装入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉に装入する焼
結鉱を製造するドワイトロイド式焼結機(以下、DL焼
結機という)のパレットへ、ドラムフィーダーを介して
焼結原料を装入する装置および方法に関し、 詳しくは、
FeOを多量に含有するミルスケールや熱源となるコーク
ス等の細粒原料がパレット上の焼結原料層の上層部に多
く偏析し、かつ焼結原料層の通気性が向上するように焼
結原料を装入する装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DL焼結機で焼結鉱を製造するには、ま
ず粉状鉄鉱石や砂鉄,ミルスケール等の鉄源を主原料と
し、石灰石,蛇紋岩や返鉱等を副原料として添加し、 燃
料としてコークス粉や高炉ダスト等を添加混合した焼結
原料を、7質量%程度の水分を含有するように調整した
後、 造粒する。
【0003】造粒した焼結原料をDL焼結機のパレット
上に装入して、 所定の厚さの焼結原料層を形成する。 そ
の後、 点火バーナーで焼結原料層の表層部に点火して、
さらに焼結原料層の上方の空気を排風機で下方へ吸引し
ながらパレットをDL焼結機の出側方向へ進行させて焼
結を行なう。 DL焼結機の操業においては、焼結原料層の厚さ方向の
通気性や粒度分布,組成分布が重要な影響を及ぼす。 す
なわちパレット下方へ吸引された空気は、焼結原料の点
火直後には予熱されておらず、焼結原料層の上層部に形
成される溶融帯(約1200℃)に常温で供給される。しか
し焼結の中期,後期には、空気が焼結原料層の上層部を
通過して予熱された状態で、焼結原料層の中層部および
下層部の溶融帯に供給される。
【0004】つまり焼結原料層の上層部は、中層部およ
び下層部に比べて焼結原料層内の温度が低く、 かつ高温
に保持される時間が短い。 そのため、焼結原料層の上層
部で生成した焼結鉱は、結合度が弱くなり歩留りが低下
する。 歩留り向上を目的とする焼結原料の装入技術として、 近
年、 パレット上の焼結原料層の厚さ方向の通気性を改善
するとともに粒度分布やカーボン含有率を変化させる装
入技術(いわゆる偏析装入)が積極的に採用されてい
る。
【0005】たとえば特開平9-302422号公報には、磁力
を用いた焼結原料の装入方法が開示されている。この技
術は、スローピングシュート下方に磁石ドラムを配設し
て焼結原料の流れに磁力を作用させて、焼結原料層の上
層部に着磁性原料と細粒原料を偏析させ、中層部,下層
部に非着磁性原料と粗粒原料を偏析させるとともに、焼
結原料層の嵩密度を低減しようとするものである。しか
しこの技術では、細粒原料のうちの着磁性の劣る原料が
磁石ドラムに吸着し難いので、焼結原料層の上層部に細
粒原料が十分に偏析しないという問題があった。
【0006】また特開平1-104725号公報には、焼結原料
の装入方法が開示されている。この技術は、助走シュー
トの下方に複数本の線状部材をパレットの幅方向に沿っ
て配設し、かつ下方の線状部材の間隔を広げることによ
って、焼結原料を分級して微細原料を焼結原料層の上層
部に偏析させるとともに、焼結原料の落下衝撃を緩和し
て焼結原料層の通気性を向上しようとするものである。
しかしこの技術では、助走シュートから落下する焼結原
料の落下速度が速いので、線状部材による分級効果が十
分に発揮されず、焼結原料層の上層部に細粒原料が十分
に偏析しないという問題があった。
【0007】また特開昭63-263386 号公報には、焼結原
料の装入方法が開示されている。この技術は、パレット
の進行方向に沿って複数本の棒条材を配設し、かつ棒条
材の間隔を下方で広げることによって、焼結原料を分級
して微細原料を焼結原料層の上層部に偏析させるととも
に、焼結原料の落下衝撃を緩和して焼結原料層の通気性
を向上しようとするものである。しかしこの技術では、
水分を7質量%程度含有する焼結原料が棒条材に付着し
て、焼結原料の装入を阻害するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解消し、DL焼結機のパレットへ焼結原料を装
入するにあたって、焼結原料層の溶融帯の粘性を改善す
る効果を有するFeOを多量に含有するミルスケールや熱
源となるコークス等の細粒原料を焼結原料層の上層部に
偏析させて焼結鉱の歩留りを向上するとともに、焼結原
料の落下衝撃を緩和して焼結原料層の通気性を向上する
ことによって生産性を向上できる装入装置および装入方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】DL焼結機の操業におい
ては、パレット上の焼結原料層を通過する空気によって
コークス粉等の燃料が燃焼するので、空気の流量は焼結
鉱の生産性に多大な影響を及ぼす。 そのため、焼結原料
層中の燃料(すなわちコークス粉等)の燃焼に要する空
気が十分に通過するように、焼結原料層中に空隙を設け
て嵩密度を低下させる必要がある。
【0010】焼結原料層の嵩密度は、パレット上に装入
される焼結原料の落下速度に応じて変化する。つまり焼
結原料の落下速度が大きい場合は、パレット上に装入さ
れる際の落下衝撃が増大するので、焼結原料層の嵩密度
は大きく(すなわち空隙が少なく)なる。したがって焼
結鉱の生産性を向上するためには、パレット上に装入さ
れる焼結原料の落下速度を減速させて落下衝撃を緩和す
る必要がある。
【0011】さらに、焼結温度が比較的低い焼結原料層
の上層部で生成した焼結鉱の歩留りを改善することによ
って、焼結鉱の生産性を向上することができる。そのた
めには焼結原料層の溶融帯の粘性を改善する効果を有す
るFeOを多量に含有するミルスケールや熱源となるコー
クス等の細粒原料を焼結原料層の上層部に偏析させる必
要がある。
【0012】本発明は、給鉱ホッパーに貯留された焼結
原料をドラムフィーダーで排出して、ドラムフィーダー
の下方に配設されて水平方向に対して傾斜角を有する装
入シュートに焼結原料を落下させ、装入シュートの裏面
に配設された磁石によって磁力を作用させて装入シュー
ト上を滑り降りる焼結原料の速度を減速し、次いで装入
シュートの下端から落下する焼結原料の落下軌跡に沿っ
て2本以上配設されかつドラムフィーダーの回転軸に平
行な中心軸を有する棒状部材によって焼結原料を篩い分
けしてパレット上に装入する焼結原料の装入方法であ
る。
【0013】前記した装入方法の発明においては、好適
態様として、ドラムフィーダーによって排出された焼結
原料が落下する装入シュート上の落下位置の上端と焼結
原料層の上面との鉛直方向の距離をHとして、装入シュ
ートに対向する磁石の面の上端と下端との鉛直方向の距
離hM が 0.3H〜 0.8Hの範囲内を満足し、2本以上の
棒状部材のうちの最上段の棒状部材の上端と最下段の棒
状部材の下端との鉛直方向の距離hB が 0.2H〜 0.7H
の範囲内を満足することが好ましい。
【0014】また本発明は、焼結原料を貯留する給鉱ホ
ッパーと、給鉱ホッパー内の焼結原料を排出するドラム
フィーダーと、ドラムフィーダーの下方に配設されて水
平方向に対して傾斜角を有する装入シュートと、装入シ
ュートの裏面に配設されて装入シュート上を滑り降りる
焼結原料に磁力を作用させる磁石と、ドラムフィーダー
の回転軸に平行な中心軸を有しかつ装入シュートの下端
から落下する焼結原料の落下軌跡に沿って2本以上配設
される棒状部材とを有する焼結原料の装入装置である。
【0015】前記した装入装置の発明においては、好適
態様として、ドラムフィーダーによって排出された焼結
原料が落下する装入シュート上の落下位置の上端と焼結
原料層の上面との鉛直方向の距離をHとして、装入シュ
ートに対向する磁石の面の上端と下端との鉛直方向の距
離hM が 0.3H〜 0.8Hの範囲内を満足し、2本以上の
棒状部材のうちの最上段の棒状部材の上端と最下段の棒
状部材の下端との鉛直方向の距離hB が 0.2H〜 0.7H
の範囲内を満足することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用する装置の
例を模式的に示す断面図である。 図1中の矢印aはドラ
ムフィーダーの回転方向を示し、矢印bはパレットの進
行方向を示す。焼結原料1を貯留する給鉱ホッパー2の
下部にドラムフィーダー3が配設されており、ドラムフ
ィーダー3が矢印aの方向に回転することによって、焼
結原料1を給鉱ホッパー2から排出する。
【0017】ドラムフィーダー3の下方には装入シュー
ト4が配設されており、給鉱ホッパー2から排出された
焼結原料1は装入シュート4に落下する。 装入シュート
4は水平方向に対して傾斜角を有するので、 装入シュー
ト4上の焼結原料1は下方に滑り降りる。 このとき、装
入シュート4の裏面に配設された磁石5が磁力を作用さ
せて、装入シュート4上を滑り降りる焼結原料1を減速
する。
【0018】水平方向に対する装入シュート4の傾斜角
は、特定の角度に限定しない。焼結原料1に配合される
各種原料の配合比率や粒度に応じて、傾斜角を適宜設定
すれば良い。 ただし後述する棒状部材6が篩い分け効果
を発揮するためには、傾斜角は水平方向に対して5〜60
°とするのが好ましい。 磁石5は、永久磁石を用いても良いし、 あるいは電磁石
を用いても良い。 ただし電磁石を用いると、 電流を変化
させることによって磁力を容易に調整できるので好まし
い。 また磁石5の個数は、1個でも良いし、 あるいは図
2に示すように2個以上配設しても良い。
【0019】装入シュート4の下方には棒状部材6が配
設される。棒状部材6は、その中心軸がドラムフィーダ
ー3の回転軸に平行になるように配設され、かつ装入シ
ュート4下端から落下する焼結原料1の落下軌跡に沿っ
て2本以上配設される。焼結原料1が棒状部材6の配列
に沿って落下する間に、焼結原料1は粒度の比較的大き
い原料(以下、粗粒原料という)と比較的小さい原料
(以下、細粒原料という)とに篩い分けられる。すなわ
ち粗粒原料は、細粒原料に比べて落下速度が大きいの
で、棒状部材6の配列の上側に沿って落下してパレット
7上に堆積し、粗粒原料を主とする層8(以下、粗粒原
料層という)を形成する。一方、細粒原料は、粗粒原料
に比べて落下速度が小さいので、棒状部材6の間隙から
下方へ落下して粗粒原料層8上に堆積し、細粒原料が偏
析する層9(以下、 細粒原料偏析層という)を形成す
る。
【0020】棒状部材6が1本である場合は、このよう
な篩い分け効果は発揮されない。したがって棒状部材6
は2本以上配設する必要がある。ただし棒状部材6の間
隔は、特定の距離に限定しない。焼結原料1に配合され
る各種原料の配合比率や粒度に応じて、棒状部材6の間
隔を適宜設定すれば良い。さらに棒状部材6の中心軸に
垂直な断面形状およびその大きさは、特定の形状,寸法
に限定しない。焼結原料1に配合される各種原料の配合
比率や粒度に応じて、円形,正方形やその他の多角形等
の形状とその寸法を適宜設定すれば良い。
【0021】このようにしてパレット7上に粗粒原料層
8が形成され、さらにその上に細粒原料偏析層9が形成
された状態で、パレット7が矢印bの方向に移動する。
そしてカットオフプレート10で焼結原料層(すなわち粗
粒原料層8および細粒原料偏析層9)を平坦にした後、
点火バーナー(図示せず)で焼結原料層の上面(すなわ
ち細粒原料偏析層9上面)に点火し、排風機(図示せ
ず)で空気を下方に吸引しながらパレット7をDL焼結
機の出側方向に進行させて焼結を行なう。
【0022】ドラムフィーダー3によって給鉱ホッパー
2から排出された焼結原料1が落下する装入シュート4
上の落下位置の上端と、カットオフプレート10で平坦に
された焼結原料層の上面(すなわち細粒原料偏析層9上
面)との鉛直方向の距離をHとすると、装入シュート4
に対向する磁石5の面の上端と下端との鉛直方向の距離
M は、 0.3H≦hM ≦ 0.8H の範囲内を満足するのが好ましい。 hM が 0.3H未満で
は、磁力が作用する領域が小さいので、 装入シュート4
上を滑り降りる焼結原料1を減速する効果が発揮されな
い。一方、 hM が 0.8Hを超えると、焼結原料1は減速
されるが、棒状部材6を配設する領域が減少するので、
篩い分け効果が発揮されない。
【0023】また2本以上の棒状部材6のうちの最上段
の棒状部材の上端と最下段の棒状部材の下端との鉛直方
向の距離hB は、 0.2H≦hB ≦ 0.7H の範囲内を満足するのが好ましい。 hB が 0.2H未満で
は、棒状部材6を配設する領域が小さいので、 焼結原料
1の篩い分け効果が発揮されない。一方、 hB が0.7H
を超えると、篩い分け効果は発揮されるが、磁力が作用
する領域が減少するので、装入シュート4上を滑り降り
る焼結原料1を減速する効果が発揮されない。
【0024】なお図2に示すように、装入シュート4の
下側に磁石5を2個以上配設する場合は、最上段の磁石
5の装入シュート4に対向する面の上端と最下段の磁石
5の装入シュート4に対向する面の下端との鉛直方向の
距離をhM とする。この場合もhM は、 0.3H≦hM ≦ 0.8H の範囲内を満足するのが好ましい。
【0025】細粒原料の主なものは、溶融帯の粘性を改
善するFeOを多量に含有するミルスケールや熱源となる
コークス粉であるから、細粒原料偏析層9にはミルスケ
ールやコークス粉が多量に含まれている。したがって、
パレット7上の焼結原料層の上層部(すなわち細粒原料
偏析層9)の焼結温度を上昇させ、かつその溶融帯の粘
性を改善できる。その結果、 焼結原料層の上層部で生成
した焼結鉱の歩留りを向上できる。
【0026】しかも磁石5の磁力を作用させて装入シュ
ート4上を滑り降りる焼結原料1を減速することによっ
て、粗粒原料がパレット7に落下する際の落下衝撃を緩
和できるので、焼結原料層内に十分な空隙を形成でき
る。その結果、焼結原料層の通気性が改善されるので、
焼結鉱の生産性を向上できる。なお焼結原料1中には7
質量%程度の水分が含まれるので、棒状部材6に焼結原
料1が付着するが、所定時間ごとに棒状部材6を水平方
向に移動させ、付着した焼結原料1を掻き取るので、D
L焼結機の操業に支障は生じない。
【0027】
【実施例】図1に示す装入装置を用いて焼結原料1をパ
レット7上に装入して、DL焼結機を操業した。 装入シ
ュート4の傾斜角は水平方向に対して50°とし、装入シ
ュート4上を焼結原料1が滑り降りる部分の裏面に沿っ
て配置する磁石5は電磁石を使用した。 装入シュート4
上の焼結原料1の落下位置の上端とカットオフプレート
10下流側の焼結原料層の上面との鉛直方向の距離Hを70
0mm とし、装入シュート4に対向する磁石5の面の上端
と下端との鉛直方向の距離hM を 350mm(=0.5H),
最上段の棒状部材の上端と最下段の棒状部材の下端との
鉛直方向の距離hB を 350mm(= 0.5H)とした。
【0028】焼結原料1中の各種原料の配合比率は表1
に示す通りである。 これら原料のうちの鉄鉱石,ミルス
ケールおよびコークス粉の粒径分布を表2に示す。表2
から明らかなように、FeOを多量に含有するミルスケー
ルや燃料となるコークス粉は、粒径の比較的小さい細粒
原料の比率が高くなっている。 このようにして焼結鉱を
製造した。これを発明例とする。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】一方、 比較例として、磁石5の電磁石に電
流を流さず、 装入シュート4上を滑り降りる焼結原料1
に磁力を作用させずに焼結鉱を製造した。その他の操業
条件は発明例と同じであるから、 説明を省略する。発明
例と比較例について、パレット7上の焼結原料層のFeO
とコークスの偏析状況,焼結原料層の空隙率,さらに焼
結鉱の歩留りと生産率を調査した。 その結果を図3〜7
に示す。
【0032】図3から明らかなように、焼結原料層の厚
さ方向のFeO含有率の分布は、比較例では大きな変化は
なかったのに対して、 発明例では上層部でFeO含有率が
増加した。また図4から明らかなように、焼結原料層の
厚さ方向のコークス含有率の分布は、比較例では上層部
でわずかに増加する傾向が見られたのに対して、発明例
では焼結原料層の上層部でコークス含有率が著しく増加
した。したがって発明例では、焼結原料層の上層部の焼
結温度を上昇させ、かつその溶融帯の粘性を改善でき
た。その結果、焼結鉱の歩留りは、図5に示すように、
比較例が80%であったのに対して、発明例は84%であっ
た。つまり発明例では、焼結原料層の上層部で生成した
焼結鉱の歩留りが向上して、焼結鉱全体の歩留りが向上
したことを示している。
【0033】焼結原料層の空隙率は、図6に示すよう
に、比較例では49%であったのに対して、 発明例では53
%であった。したがって発明例では、焼結原料層の通気
性が改善されるので、焼結鉱の生産性を向上できる。な
お空隙率は下記の式で算出される値である。 空隙率(%)= 100−( 100×εa /εb ) εa :装入時の嵩密度の測定値 εb :見掛け密度(= 3.0) このように発明例では、焼結原料層の空隙率が増加する
ことによって通気性が向上し、その結果、 焼結鉱の生産
率が向上した。 すなわち図7に示すように、比較例の生
産率は1.53 ton/hr・m2 であったのに対して、発明例
の生産率は1.75ton/hr・m2 であった。つまり発明例
では、焼結原料層の通気性向上と焼結鉱の歩留り向上と
の相乗効果によって、焼結鉱の生産率が向上したことを
示している。なお焼結鉱の生産率は、パレット7の単位
面積(=1m2 )あたりの焼結鉱の生産性( ton/hr)
を指す。
【0034】
【発明の効果】本発明では、焼結原料を装入するにあた
って、焼結原料層の溶融帯の粘性を改善する効果を有す
るFeOを多量に含有するミルスケールや熱源となるコー
クス等の細粒原料を焼結原料層の上層部に偏析させて焼
結鉱の歩留りを向上するとともに、焼結原料の落下衝撃
を緩和して焼結原料層の通気性を向上することによって
生産性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する装置の例を模式的に示す断面
図である。
【図2】本発明を適用する装置の他の例を模式的に示す
断面図である。
【図3】焼結原料層中のFeOの偏析状況を示すグラフで
ある。
【図4】焼結原料層中のコークスの偏析状況を示すグラ
フである。
【図5】焼結鉱の歩留りの変化を示すグラフである。
【図6】焼結原料層の空隙率の変化を示すグラフであ
る。
【図7】焼結鉱の生産率の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 焼結原料 2 給鉱ホッパー 3 ドラムフィーダー 4 装入シュート 5 磁石 6 棒状部材 7 パレット 8 粗粒原料層 9 細粒原料偏析層 10 カットオフプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 紀文 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 澤田 寿郎 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4K001 AA10 BA02 CA41 GA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給鉱ホッパーに貯留された焼結原料をド
    ラムフィーダーで排出して、前記ドラムフィーダーの下
    方に配設されて水平方向に対して傾斜角を有する装入シ
    ュートに前記焼結原料を落下させ、前記装入シュートの
    裏面に配設された磁石によって磁力を作用させて前記装
    入シュート上を滑り降りる前記焼結原料の速度を減速
    し、次いで前記装入シュートの下端から落下する前記焼
    結原料の落下軌跡に沿って2本以上配設されかつ前記ド
    ラムフィーダーの回転軸に平行な中心軸を有する棒状部
    材によって前記焼結原料を篩い分けしてパレット上に装
    入することを特徴とする焼結原料の装入方法。
  2. 【請求項2】 前記ドラムフィーダーによって排出され
    た前記焼結原料が落下する前記装入シュート上の落下位
    置の上端と前記焼結原料層の上面との鉛直方向の距離を
    Hとして、前記装入シュートに対向する前記磁石の面の
    上端と下端との鉛直方向の距離hM が 0.3H〜 0.8Hの
    範囲内を満足し、前記2本以上の棒状部材のうちの最上
    段の棒状部材の上端と最下段の棒状部材の下端との鉛直
    方向の距離hB が 0.2H〜 0.7Hの範囲内を満足するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の焼結原料の装入方法。
  3. 【請求項3】 焼結原料を貯留する給鉱ホッパーと、前
    記給鉱ホッパー内の前記焼結原料を排出するドラムフィ
    ーダーと、前記ドラムフィーダーの下方に配設されて水
    平方向に対して傾斜角を有する装入シュートと、前記装
    入シュートの裏面に配設されて前記装入シュート上を滑
    り降りる前記焼結原料に磁力を作用させる磁石と、前記
    ドラムフィーダーの回転軸に平行な中心軸を有しかつ前
    記装入シュートの下端から落下する前記焼結原料の落下
    軌跡に沿って2本以上配設される棒状部材とを有するこ
    とを特徴とする焼結原料の装入装置。
  4. 【請求項4】 前記ドラムフィーダーによって排出され
    た前記焼結原料が落下する前記装入シュート上の落下位
    置の上端と前記焼結原料層の上面との鉛直方向の距離を
    Hとして、前記装入シュートに対向する前記磁石の面の
    上端と下端との鉛直方向の距離hM が 0.3H〜 0.8Hの
    範囲内を満足し、前記2本以上の棒状部材のうちの最上
    段の棒状部材の上端と最下段の棒状部材の下端との鉛直
    方向の距離hB が 0.2H〜 0.7Hの範囲内を満足するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の焼結原料の装入装置。
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