JP3201008B2 - セラミック多層配線基板 - Google Patents

セラミック多層配線基板

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JP3201008B2 JP27405192A JP27405192A JP3201008B2 JP 3201008 B2 JP3201008 B2 JP 3201008B2 JP 27405192 A JP27405192 A JP 27405192A JP 27405192 A JP27405192 A JP 27405192A JP 3201008 B2 JP3201008 B2 JP 3201008B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサを内蔵する
セラミック多層配線基板に関するものであり、特にコン
デンサの誘電体ペーストに用いる誘電体組成物を改善す
ることにより、高誘電率で誘電損失の低いコンデンサ内
蔵のセラミック多層配線基板を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ内蔵のセラミック多層配線基
板は、比較的占有面積の大きいコンデンサを基板上に半
田付けしたものに比べて小型高密度化が可能なため、電
子機器の小型化に貢献するものとして期待されている。
【0003】従来、コンデンサ内蔵のセラミック多層配
線基板においては、そのコンデンサに用いる材料とし
て、低温焼成可能な鉛ペロブスカイト系複合材料を主成
分としたものについての数々の研究が行なわれている。
その一つに、焼成後に基板の反りや膨れ等の外観不良が
生じないよう、焼成時の絶縁体層と誘電体層の収縮の整
合性を図るために、誘電体に焼結助剤として酸化鉛を添
加すると有効であることが明らかにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の鉛ペロブスカイト系複合材料を用いたものにおいて
は、焼成時にアルミナ、シリカ等の絶縁体材料成分の誘
電体層中への拡散が充分に抑制されず、焼成後のコンデ
ンサが所望の誘電特性を満たさないことがあった。
【0005】そこで本発明は、焼成時に絶縁体材料成分
の誘電体層中への拡散を抑制する焼結助剤を添加するこ
とによって、高誘電率で誘電損失の少ないコンデンサ内
蔵のセラミック多層配線基板を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のセラミック多層配線基板は、重量比で、鉛ペロ
ブスカイト系複合材料Pb(Mg 1/3 Nb 2/3 )O 3 を7
2.25〜76.78重量%、酸化鉛を18.75〜1
9.93重量%、チタン酸鉛を3.00〜3.19重量
%、酸化鉄を0.1〜6.0重量%含む誘電体組成物を
内蔵するものである。
【0007】
【作用】上記セラミック多層配線基板では、鉛ペロブス
カイト系複合材料Pb(Mg1/ 3Nb2/3)O3に、上記
重量比の酸化鉄を焼結助剤として添加した誘電体組成物
を用い、これにバインダーを混練して誘電体ペーストを
作成する。焼成時には絶縁体材料成分のコンデンサ層中
への拡散が抑制され、コンデンサの誘電特性を高誘電率
で誘電損失の少ないものにできる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるセラミック
多層配線基板について説明する。図1は焼成後のセラミ
ック多層配線基板の断面図を示したものであり、1はガ
ラスセラミックより成る絶縁体層であり、2は導体パタ
ーンであり、3はコンデンサ用電極であり、4は電極3
に挟まれたコンデンサであり、5はビア導体である。
【0009】次に上記セラミック多層配線基板の作成過
程を説明する。絶縁層1を構成する複数枚の各セラミッ
クグリーンシートにおいて、ビア導体5はビア孔を形成
した後に導体を充填し、導体パターン2は印刷法により
形成する。コンデンサは、セラミックグリーンシート上
に電極3を印刷した後に、その上部にコンデンサ4とな
る誘電体ペーストを印刷し、さらにその上部から電極3
を印刷して形成する。積層したときにコンデンサ4と対
向するセラミックグリーンシートの位置には、予め透孔
を形成しておくことにより、積層時にコンデンサが透孔
内に格納されるようにする。以上のようにして作成した
グリーンシートを複数枚積層して多層化し、脱バインダ
ーの後900℃の空気中で10分間焼成を行って作成す
る。
【0010】上記コンデンサ4に使用する誘電体ペース
トについて説明する。誘電特性を向上させるために主成
分とする鉛ペロブスカイト系材料Pb(Mg1/3
2/3)に焼結助剤として添加するものとして、酸化
鉄、酸化銅、酸化タングステン、酸化ニッケル等の材料
をそれぞれ添加した磁器組成物にて誘電体ペーストを作
成した。そしてこれらの誘電体ペーストを用いて複数の
コンデンサ内蔵のセラミック多層配線基板を作成し、誘
電特性の検討を行なった。各セラミック多層配線基板の
コンデンサをX線マイクロアナライザにより分析を行っ
た結果、酸化銅、酸化タングステン、酸化ニッケル等を
添加したものは、酸化鉄を添加したコンデンサに比べS
i、Al等の絶縁体材料成分が多く拡散しており誘電率
を下げていることが分かった。そこで絶縁体層とコンデ
ンサとの接触界面において、絶縁体材料の拡散成分であ
るSi,Alのコンデンサ内部への拡散の抑制に最も優
れている酸化鉄を使用したコンデンサの誘電特性につい
てさらに詳しく調べた。
【0011】誘電体ペーストとして、鉛ペロブスカイト
複合材料にPb(Mg1/3Nb2/3)O3を主成分とし、
酸化鉛PbO,チタン酸鉛PbTiO3,酸化鉄Fe2
3を以下の重量比で添加したものを作成して検討を行な
ったものを示す。試料は重量比で54.90〜82.3
5重量%のPb(Mg1/3Nb2/3)O3と、14.23
〜33.29重量%の酸化鉛と、2.28〜3.42重
量%のチタン酸鉛と、0.0〜20.0重量%の酸化鉄
から成るセラミック粉に有機ビヒクルを混練したものに
てセラミック多層配線基板を複数作成し、コンデンサの
誘電特性を調べた。その結果を(表1)に示す。ここ
で、誘電率ε及び誘電損失tanδは1kHz、20℃の
測定値である。なお、誘電率εは(数1)により算出し
た。
【0012】
【数1】
【0013】
【表1】
【0014】(表1)に示した結果から、試料No.5
〜11で示す酸化鉄の含有率が0.1〜6.0重量%の
ものは誘電率が100εを超えた高い値になっており、
誘電損失も0.1tanδ以下と小さいため、良好な誘
電特性が得られている。しかし酸化鉄を含まない場合に
は、絶縁体材料の拡散があるために誘電率が低い。試料
No.12,13で示すものは、誘電損失が0.1ta
nδを超えるため実用に適しない。また試料No.14
のように酸化鉄が過剰になると、焼成時の絶縁体層と誘
電体層の収縮の整合性が異なり焼成時に割れてしまうた
め誘電率が測定できなかった。
【0015】また(表1)において試料No.4のよう
に酸化鉛が少ないときには焼成時の絶縁体層と誘電体層
の収縮が異なるため焼成時に基板の反りが発生した。試
料No.12のように酸化鉛が18.67重量%以上の
ものは焼成後も反り等がなかった(試料No.14は除
く)。またPb(Mg1/3Nb2/3)O3のキュリー点が
−10℃であるため室温付近でのコンデンサの誘電特性
を最もよくするためにはキュリー点を430℃にもつP
bTiO3を2〜3重量%前後添加するのが望ましい。
【0016】次に(表1)中の試料No.8で使用した
誘電体ペーストを使用し、上記の方法により作成したセ
ラミック多層配線基板に内蔵されたコンデンサの静電容
(Cap)及び誘電損失(tanδ)の温度特性を図2
に示す。図はコンデンサの静電容量の変化率(△C/
C)を−25℃〜+85℃の範囲において20℃を基準
として示しており、静電容量の変化率は±20%を満足
し、tanδの値も3%以下である。
【0017】図3〜図7は上記試料No.8におけるセ
ラミック配線基板に内蔵したコンデンサと、市販されて
いるF特性セラミックチップコンデンサの信頼性試験を
行った結果を示すものであり、(表2)にはその試験項
目と試験条件を示してある。
【0018】
【表2】
【0019】図3は試料No.8の内蔵コンデンサの8
5℃、85%RH、100V印加、1000hr耐湿負
荷試験の結果(A)と、市販のセラミックチップコンデ
ンサの40℃、90〜95%RH、16V印加、100
0hr耐湿負荷試験の結果(B)とを示す図であり、内
蔵コンデンサの静電容量の変化率が2%以下で非常に優
れているのに対し、セラミックチップコンデンサは50
0時間までは変化率が−3〜−4%だが、500時間を
越えたあたりから急激に変化し1000時間後には−1
8%に達している。
【0020】図4は試料No.8の内蔵コンデンサの1
50℃、100V印加、1000hr高温負荷試験の結
果(A)と、セラミックチップコンデンサの85℃、3
2V印加、1000hr高湿負荷試験の結果(B)とを
示す図であり、内蔵コンデンサの静電容量の変化率(△
C/C)が1%以下であるのに対し、セラミックチップ
コンデンサは変化率が−15%である。
【0021】図5は内蔵コンデンサの−55℃/50分
〜125℃/50分の温度サイクル200サイクル後の
試験結果(A)と、セラミックチップコンデンサの−2
5℃/30分〜85℃/30分の温度サイクル100サ
イクル後の試験結果(B)とを示す図であり、内蔵コン
デンサの静電容量の変化率(△C/C)が200サイク
ル後で3%以下であるのに対し、セラミックチップコン
デンサは変化率が100サイクル後で3%である。
【0022】図6は内蔵コンデンサの85℃、85%R
H、1000hr耐湿試験の結果(A)と、セラミック
チップコンデンサの40℃、90〜95%RH、100
0hr耐湿試験の結果(B)とを示す図であり、内蔵コ
ンデンサの静電容量の変化率(△C/C)が1%以下で
あるのに対し、セラミックチップコンデンサは変化率が
−10%である。
【0023】図7は内蔵コンデンサの121℃、2at
m、200hrプレッシャークッカー試験(PCT)の
結果(A)を示す図であり、静電容量の変化率(△C/
C)は1%以下である。
【0024】以上の信頼性試験で示したように本実施例
におけるセラミック多層配線基板に内蔵されたコンデン
サは非常に信頼性が高いものである。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明は、低温焼成可能な
鉛ペロブスカイト複合材料Pb(Mg 1/3Nb2/3)O3
を主成分とし、酸化鉄を焼結助剤として含む誘電体組成
物にて作成した誘電体ペーストにより、基板内に内蔵す
るコンデンサを形成するようにしたものであり、焼結時
に絶縁体材料成分の誘電体層中への拡散を抑制すること
ができ、誘電率が高くかつ誘電損失の少ないコンデンサ
にすることができる。また、酸化鉛やチタン酸鉛等の添
加剤によって、収縮率の制御を行い焼成時の絶縁体層と
誘電体層の収縮過程を近似させたり、室温付近でのコン
デンサの誘電特性を高めたりすることにより、誘電特性
のよい高品質のセラミック多層配線基板を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック多層配線基板の一実施例を
示す断面図
【図2】同セラミック多層配線基板に内蔵されたコンデ
ンサの温度特性を示す説明図
【図3】同セラミック多層配線基板に内蔵されたコンデ
ンサと、市販のセラミックチップコンデンサの耐湿負荷
試験の結果を示す説明図
【図4】同セラミック多層配線基板に内蔵されたコンデ
ンサと、市販のセラミックチップコンデンサの高温負荷
試験の結果を示す説明図
【図5】同セラミック多層配線基板に内蔵されたコンデ
ンサと市販のセラミックチップコンデンサの温度サイク
ル試験の結果を示す説明図
【図6】同セラミック多層配線基板に内蔵されたコンデ
ンサと、市販のセラミックチップコンデンサの耐湿試験
の結果を示す説明図
【図7】同セラミック多層配線基板に内蔵されたコンデ
ンサのプレッシャークッカー試験の結果を示す説明図
【符号の説明】
1 絶縁体層 2 導体パターン 3 コンデンサ用電極 4 コンデンサ 5 ビア導体
フロントページの続き (72)発明者 福永 靖一 香川県高松市寿町2丁目2番10号 松下 寿電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−82296(JP,A) 特開 昭54−134399(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で、鉛ペロブスカイト系複合材料
    Pb(Mg 1/3 Nb 2/3 )O 3 を72.25〜76.78
    重量%、酸化鉛を18.75〜19.93重量%、チタ
    ン酸鉛を3.00〜3.19重量%、酸化鉄を0.1〜
    6.0重量%含む誘電体組成物を内蔵するセラミック多
    層配線基板。
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