JP3200314U - 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型 - Google Patents

抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型 Download PDF

Info

Publication number
JP3200314U
JP3200314U JP2015003767U JP2015003767U JP3200314U JP 3200314 U JP3200314 U JP 3200314U JP 2015003767 U JP2015003767 U JP 2015003767U JP 2015003767 U JP2015003767 U JP 2015003767U JP 3200314 U JP3200314 U JP 3200314U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base plate
suspension rod
presser
scrap
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015003767U
Other languages
English (en)
Inventor
富山 正
正 富山
大塚 徹夫
徹夫 大塚
Original Assignee
大創株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大創株式会社 filed Critical 大創株式会社
Priority to JP2015003767U priority Critical patent/JP3200314U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3200314U publication Critical patent/JP3200314U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Cutting Devices (AREA)

Abstract

【課題】抜き屑押え具から材料シートへ加える押付力を長期に亘って安定的に発揮することができるとともに、ベース板の上面から突出することなく必要な上下動ストロークを容易に確保することができる抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型を提供する。【解決手段】材料シートのブランク回りの外郭余剰部Maを押える抜き屑押え具31を上下動可能にベース板15から吊り下げ支持する支持装置32であって、抜き屑押え具を吊り下げ支持する吊下げロッド33と、吊下げロッドの上方に配されて吊下げロッドを下方側に付勢する円錐コイルばね34と、吊下げロッドを抜け止め状態で上下に移動可能に支持するとともに円錐コイルばねを収容するハウジング35とを備え、ハウジングをベース板の下方側にのみ突出するようにベース板に取り付ける。【選択図】図3

Description

本考案は、材料シートからブランクを抜き落とす際にそのブランク回りの抜き屑(外郭余剰部)を押える押え具を支持する支持装置および該支持装置を具備するブランキング上型に関するものである。
従来、平盤打抜き装置を用いて製品であるブランク(例えば箱体の展開形態のシート材)を製作する際には、以下の第1工程〜第3工程が行われる。
(第1工程)
所要寸法の材料シートを平盤打抜き装置の給紙部から型打抜き部に供給し、ブランクを得るための型打抜きを行う。このとき、型打抜きされた材料シートは、ブランクと抜き屑となる部分とが所要箇所に設けられた繋ぎ部によって繋ぎ止められることで横送り可能な状態にされる。
(第2工程)
次いで、上記第1工程を経た材料シートを、平盤打抜き装置の抜き屑除去部に送り、この抜き屑除去部において、形成予定の孔部や切込部などを塞いでいる細部の抜き屑を材料シートから除去する。
(第3工程)
そして、上記第2工程を経た材料シートを、平盤打抜き装置の排出部に送り、この排出部において、材料シートにおけるブランク回りの抜き屑(外郭余剰部)からブランクを抜き落とす。なお、抜き落とされたブランクは、下方に配置されるテーブル上に積み重ねられる。
上記の第3工程でブランクを抜き落とす際には、図7(a)に示されるようなブランキング型100が用いられる。ブランキング型100は、材料シートMの搬送ラインLを挟むように上下に配されるブランキング上型101とブランキング下型102とにより構成されている。
ブランキング上型101は、主に、ベース板105、抜き屑押え装置106およびブランク押込装置107よりなるものである。ここで、ベース板105は、ブランキング上型101のベース部分を構成するものであり、平盤打抜き装置(図示省略)における排出部の上部フレームに着脱可能とされている。抜き屑押え装置106は、図示されないグリッパにて保持されて移動してきた材料シートMの外郭余剰部(抜き屑)Ma(図7(b)参照)をブランキング下型102の上面に押え付けるものであり、ブランク押込装置107は、ブランクMb(図7(b)参照)を下方へと押し込む役目をするものである。
上記の抜き屑押え装置106は、材料シートMの外郭余剰部Maの全体を押えることができるような形状に形成された抜き屑押え具110と、ベース板105の複数箇所に装着され、抜き屑押え具110を上下動可能に支持する支持装置111とを備えて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−106106号公報
上記の支持装置111は、主に、ロッド支持ブロック112、吊下げロッド113および圧縮コイルばね114よりなるものである。
ロッド支持ブロック112は、吊下げロッド113が貫通状態で差し込まれてその吊下げロッド113を上下に摺動自在に支持するものであり、ベース板105の上面に設置されて図示されないボルト・ナット等の締結具によって固定されている。
吊下げロッド113は、ベース板105の下方に配される抜き屑押え具110を吊り下げ支持するものであり、ベース板105の孔部を通してその軸線を上下方向に向けるように配されて、ロッド支持ブロック112に上下に摺動自在に支持されている。なお、この吊下げロッド113においては、その上端部に螺着されたナット115がロッド支持ブロック112の上面に当接することにより、ロッド支持ブロック112から抜け落ちないようにされている。
圧縮コイルばね114は、ロッド支持ブロック112と抜き屑押え具110との間において、吊下げロッド113の外側に嵌められ、抜き屑押え具110を下方側に付勢している。
前述したように、従来のブランキング上型101では、ベース板105の上面に設置・固定されたロッド支持ブロック112に吊下げロッド113が貫通状態で差し込まれ、ロッド支持ブロック112によって吊下げロッド113が上下に摺動自在に支持されている。
このため、ブランク抜き落とし動作時には、図7(b)に示されるように、ブランキング下型102によって押し上げられる抜き屑押え具110と共に吊下げロッド113がロッド支持ブロック112から突き出すように上昇されることになり、吊下げロッド113が上昇しても干渉しないようにベース板105の上方に十分な空間を確保できる構造の平盤打抜き装置でなければブランキング上型101を取り付けることができず、汎用性に劣るという問題点がある。
なお、上記のばね式の支持装置111に代えて、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材をベース板105の下面に固着し、この弾性伸縮部材を介して抜き屑押え具110を吊り下げ支持するような構成を採用すれば、上記の問題点を解消することができるものと考えられるが、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材は劣化し易いため、抜き屑押え具110から材料シートMへと加える押付力を必要十分とされる所定値以上に長期に亘って保つことができないという問題点がある。
本考案は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、抜き屑押え具から材料シートへと加える押付力を長期に亘って安定的に発揮することができるとともに、ベース板の上面から突出することなく必要な上下動ストロークを容易に確保することができる抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第1考案による抜き屑押え具の支持装置は、
打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型のベース部分を構成するベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具を上下動可能に前記ベース板から吊り下げ支持する支持装置であって、
前記抜き屑押え具を吊り下げ支持する吊下げロッドと、この吊下げロッドの上方に配されてその吊下げロッドを下方側に付勢する円錐コイルばねと、前記吊下げロッドを抜け止め状態で上下に移動可能に支持するとともに前記円錐コイルばねを収容するハウジングとを備え、前記ハウジングを前記ベース板の下方側にのみ突出するように前記ベース板に取り付けることを特徴とするものである。
第1考案において、前記吊下げロッドは、前記ハウジングから出し入れ可能にそのハウジングによって上下に摺動可能に支持される被支持ロッド部分の横断面形状が、軸中心から外周面までの距離が周方向で変化する非円形状のものであり、前記ハウジングは、前記被支持ロッド部分が同心を成して挿通される孔部を有し、この孔部の形状を、孔中心から内周面までの距離が、前記被支持ロッド部分おける軸中心から外周面までの最大距離よりも短い部位を有するような形状に形成することにより、前記吊下げロッドがその軸線回りに回転しようとしたときに、前記被支持ロッド部分の外周面と前記孔部の内周面とが干渉して前記吊下げロッドの軸線回りの回転を阻止するようにするのが好ましい(第2考案)。
次に、第3考案によるブランキング上型は、
打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型であって、ベース部分を構成するベース板と、このベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具とを備え、
前記ベース板から第1考案または第2考案に係る抜き屑押え具の支持装置を介して前記抜き屑押え具を上下動可能に吊り下げ支持するようにしたことを特徴とするものである。
第1考案の抜き屑押え具の支持装置によれば、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材と比べて長期に亘って安定的に付勢力を発揮することができるばね式が採用されるので、抜き屑押え具から材料シートへと加える押付力を長期に亘って安定的に発揮することができる。また、ベース板の下方側にのみ突出するようにベース板に取り付けられるハウジングによって吊下げロッドが上下に摺動可能に支持されるとともに、吊下げロッドを下方側に付勢するために従来使用されていた圧縮コイルばねに代えてその圧縮コイルばねよりも密着長さが極めて短い円錐コイルばねが採用され、この円錐コイルばねが吊下げロッドの上方に配され、かつハウジング内に収容される構成とされるので、支持装置をベース板の上面から突出することなく必要な抜き屑押え具の上下動ストロークを容易に確保することができる。
ところで、抜き屑押え具を例えばビス等を用いて吊下げロッドの下端部に固定する際には、ビス等を吊下げロッドの下端部へとねじ込む必要があるが、吊下げロッドが軸線回りに自由に回転するような状態で、ビス等のねじ込み操作を行うと、ビス等と吊下げロッドとが供回りしてしまい、ビス等を吊下げロッドの下端部へとねじ込むことができず、例えばペンチ等の挟み付け工具を用いて吊下げロッドを挟んで軸線回りに回転しない状態としてからビス等の締付操作を行わなければならず、組立作業性が悪いという問題点がある。また、抜き屑押え具を1つの支持装置で吊下げ支持するような場合、吊下げロッドが軸線回りに自由に回転するような状態では、吊下げロッドの軸線回りに抜き屑押え具が吊下げロッドと共に回転して位置ずれすることがあり、ブランク抜き落とし動作に支障を来す恐れがあるという問題点がある。
そこで、第2考案の構成を採用することにより、吊下げロッドの軸線回りの回転が阻止されるので、工具等を用いることなくビス等の締付操作をスムーズに行うことができて、組立作業性が良くなり、また、抜き屑押え具を1つの支持装置で吊下げ支持するような場合でも、抜き屑押え具が吊下げロッドの軸線回りに位置ずれすることがなく、ブランク抜き落とし動作を支障なく安定的に行うことができる。
第3考案のブランキング上型によれば、ベース板の上面から突出するようなものがないので、ベース板の上方に十分な空間を確保できる構造の平盤打抜き装置でなくても取り付けることが可能となり、汎用性を高めることができる。
図1は、本考案の一実施形態に係る支持装置を具備するブランキング型が装着された平盤打抜き装置の概略を示す模式図である。 図2は、同ブランキング型の縦断面図である。 図3は、図2(b)のA部拡大図である。 図4は、本実施形態の支持装置を示す図で、(a)は全体斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は(a)のB矢視図、(d)は(a)のB矢視図で吊下げロッドの回転阻止状態図である。 図5は、本実施形態の支持装置で採用される円錐コイルばねの別態様を示す図で、(a)は鼓形の円錐コイルばねを用いた場合、(b)は樽形の円錐コイルばねを用いた場合である。 図6は、本実施形態の支持装置の組立説明図で、(a)ハウジング組立状態保持手段で組立状態が保持される前の状態を示す全体斜視図、(b)はハウジング組立状態保持手段で組立状態が保持された後の状態を示す全体斜視図、(c)は(a)のC−C線断面図、(d)は(b)のD−D線断面図である。 図7は、従来のブランキング型の縦断面図である。
次に、本考案による抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<平盤打抜き装置を用いたブランクの製作工程の説明>
図1に示されるような平盤打抜き装置1を用いて製品であるブランク(例えば箱体の展開形態のシート材)Mbを製作する際には、以下の第1工程〜第3工程が行われる。
(第1工程)
所要寸法の材料シートMを平盤打抜き装置1の給紙部2から型打抜き部3に供給し、ブランクMbを得るための型打抜きを行う。このとき、型打抜きされた材料シートMは、ブランクMbと抜き屑となる部分とが所要箇所に設けられた繋ぎ部によって繋ぎ止められることで横送り可能な状態にされる。
(第2工程)
次いで、上記第1工程を経た材料シートMを、平盤打抜き装置1の抜き屑除去部4に送り、この抜き屑除去部4において、形成予定の孔部や切込部などを塞いでいる細部の抜き屑を材料シートMから除去する。
(第3工程)
そして、上記第2工程を経た材料シートMを、平盤打抜き装置1の排出部5に送り、この排出部5において、材料シートMにおけるブランクMb回りの抜き屑(外郭余剰部)MaからブランクMbを抜き落とす。なお、抜き落とされたブランクMbは、下方に配置されるテーブル6上に積み重ねられる。
<ブランキング型の説明>
上記の第3工程でブランクを抜き落とす際には、図2(a)および(b)に示されるようなブランキング型10が用いられる。ブランキング型10は、材料シートMの搬送ラインLを挟むように上下に配されるブランキング上型11とブランキング下型12とにより構成されている。
<ブランキング上型の説明>
ブランキング上型11は、主に、ベース板15、抜き屑押え装置16およびブランク押込装置17よりなるものである。ここで、ベース板15は、ブランキング上型11のベース部分を構成するものであり、平盤打抜き装置1における排出部5の上部フレームに着脱可能に取り付けられている。また、抜き屑押え装置16は、図示されないグリッパにて保持されて移動してきた材料シートMの外郭余剰部Maをブランキング下型12の上面に押え付けるものである。また、ブランク押込装置17は、ブランクMaの外形に略相似させてその打抜きライン(ブランクMbの最も外側の形状を描く外形線)よりも小さい形状に形成されたブランク押込板18を備え、このブランク押込板18を、スペーサ19を介してベース板15の下面にロックピン20にて位置決めした状態で固着されてなり、ブランクMbを下方へと押し込む役目をする。
<ブランキング下型の説明>
一方、ブランキング下型12は、ブランキング上型11のブランク押込装置17で下方へと押し込まれたブランクMbを抜き落とすためのブランク落下孔21と、このブランク落下孔21を通して落下されるブランクMbを下方に配置されるテーブル6(図1参照)へと案内する案内手段22とを備えてなるものである。
<ブランク抜き落とし動作の説明>
ブランキング型10を用いたブランクの抜き落とし動作においては、図2(a)〜(b)に示されるように、ブランキング下型12が上昇すると、このブランキング下型12の本体上面とブランキング上型11の抜き屑押え装置16とによって材料シートMの外郭余剰部Maが挟み付けられ、更にそのブランキング下型12が上昇を続けて後述する円錐コイルばね34の弾性反発力に抗して材料シートMを持ち上げると、その材料シートMのブランクMbがブランク押込装置17よって抜き落とされる。
次に、抜き屑押え装置16について、主に図3〜図6を用いてより詳細に説明する。
図3に示される抜き屑押え装置16は、材料シートMの外郭余剰部Maの全体を押えることができるような形状に形成された抜き屑押え具31と、ベース板15の複数箇所に装着され、抜き屑押え具31を上下動可能に支持する支持装置32とを備えている。
<支持装置の説明>
支持装置32は、抜き屑押え具31を吊り下げ支持する吊下げロッド33と、吊下げロッド33の上方に配されてその吊下げロッド33を下方側に付勢する円錐コイルばね34と、吊下げロッド33を上下に摺動可能に支持するとともに円錐コイルばね34を収容するハウジング35とを備えている。
<吊下げロッドの説明>
図4(b)に示されるように、吊下げロッド33は、上下方向に延びるロッド本体部36を備え、このロッド本体部36の上端部に径方向外向きに張り出すようにフランジ部37が形成されてなるものである。
ここで、ロッド本体部36は、ハウジング35における後述する軸受部47の孔部48によって上下に摺動可能に支持される被支持ロッド部分であり、その横断面形状が、図4(c)および(d)に示されるように、軸中心から外周面までの距離が周方向で変化する非円形状、本実施形態では六角形状とされている。なお、ロッド本体部36の断面形状としては、六角形状に限定されるものではなく、非円形状であればよく、例えば、六角形状以外の多角形状や、楕円形状、Dの字形状(円柱の外周面の一部を平面状とするように切り欠いたもの)などが挙げられる。また、フランジ部37が後述する軸受部47の上面に当接することにより、ハウジング35に対し吊下げロッド33が抜け止め状態とされる。
吊下げロッド33の上端面中央には、ばね座部38が設けられている。このばね座部38は、円錐コイルばね34の小径側の端部よりもやや大きい径でロッド本体部36と同心を成すように吊下げロッド33の上端面中央を円形状に窪ませることで形成されるものである。円錐コイルばね34の小径側端部がばね座部38に入り込むことにより、吊下げロッド33に対する円錐コイルばね34の座りが良くなり、円錐コイルばね34からの弾性反発力を吊下げロッド33に確実に伝えることができる。
<円錐コイルばねの説明>
本実施形態において、円錐コイルばね34としては、上下方向に向けた軸線に沿って螺旋状に連続し所定間隔を有して配される複数のコイルが下方に進むに従ってコイル径が順次に小さくなるような全体が逆円錐形状を呈するものが採用されており、圧縮時に、隣り合うコイルのうち、コイル径が大きい方のコイルの内側にコイル径が小さい方のコイルが入り込み、密着高さが非常に小さくなり、コイル径の径寸法が密着高さの最小値になるようなものもある。
なお、全体が逆円錐形状の円錐コイルばね34に代えて、図5(a)に示されるような鼓形の円錐コイルばね39や、図5(b)に示されるような樽形の円錐コイルばね40を採用することも可能である。ここで、図5(a)に示される鼓形の円錐コイルばね39は、下向きに先細る上側円錐コイル部39aと上向きに先細る下側円錐コイル部39bとを有し、両円錐コイル部39a,39bの互いの小径側端部同士を繋ぎ合わせたようなものであり、一方、図5(b)に示される樽形の円錐コイルばね40は、上向きに先細る上側円錐コイル部40aと下向きに先細る下側円錐コイル部40bとを有し、両円錐コイル部40a,40bの互いの大径側端部同士を繋ぎ合わせたようなものである。
<ハウジングの説明>
図4(a)に示されるように、ハウジング35は、上下方向に延びて当該ハウジング35の本体部分を構成するハウジング本体41と、このハウジング本体41の上半部分を外側から覆うように装着されるキャップ部材42とよりなるものである。
図4(b)に示されるように、ハウジング本体41は、円錐コイルばね34を収容可能な収容部43を有し、下側に位置する大径円筒形状部44と上側に位置する小径円筒形状部45とが同軸上に配されて両者間に設けられる段付き部46を介して互いに連続するように一体化されたような外形形状に形成されている。
大径円筒形状部44の下端部には、内向きに張り出して吊下げロッド33のロッド本体部36を摺動可能に支持する軸受部47が形成される。
軸受部47は、吊下げロッド33のロッド本体部36を摺動可能に支持するために、ロッド本体部36が同心を成して挿通されてロッド本体部36の外周面と摺接する内周面を有する孔部48が形成されている。この孔部48は、ロッド本体部36の横断面形状(六角形状)に合わせて六角形状で、図4(d)に示されるように、孔中心から内周面までの距離が、ロッド本体部36の軸中心から外周面までの最大距離よりも短い部位(符号48aに示される部位)を有するような形状に形成されている。これにより、吊下げロッド33がその軸線回りに回転しようとしたときに、図4(c)〜(d)に示されるように、ロッド本体部36の外周面と孔部48の内周面とが干渉して、より具体的には横断面形状が六角形状のロッド本体部36の角部が、孔部48の前記部位48aに当接して、吊下げロッド33の軸線回りの回転を阻止することができるようになっている。
なお、孔部48の形状は、六角形状に限定されるものではなく、ロッド本体部36の横断面形状が、例えば、六角形状以外の多角形状や、楕円形状、Dの字形状などであれば、それに合わせて、六角形状以外の多角形状や、楕円形状、Dの字形状としても良いが、必ずしもロッド本体部36の横断面形状に合わせる必要はなく、ロッド本体部36が同心を成して挿通可能で、かつ孔中心から内周面までの距離が、ロッド本体部36おける軸中心から外周面までの最大距離よりも短い部位を有するような形状であればよい。
図4(b)に示されるように、キャップ部材42は、その本体部分を構成するキャップ本体部51を備えている。キャップ本体部51は、ハウジング本体41の小径円筒形状部45の外側に嵌め込み可能な円筒形状部52とその円筒形状部52の上端側を塞ぐ天板部53とよりなり、キャップ本体51の下端部には、径方向外向きに張り出すようにフランジ部54が形成され、このフランジ部54には、支持装置32をベース板15に固定するための後述のビス71のねじ部が挿通可能な所要(3つ)のビス孔55が周方向に等角度間隔で穿設されている。
なお、キャップ部材42においては、フランジ部54の上面から天板部53の上面までの高さ寸法が、ベース板15の板厚寸法以下とされており、ベース板15における後述する孔部70への支持装置32の装着時にハウジング35がベース板15の下方側にのみ突出するようにされている。
<ハウジング組立状態保持手段>
図6(a)および(b)に示されるように、ハウジング35は、ハウジング本体41とキャップ部材42との組立状態を保持するためのハウジング組立状態保持手段60を有している。
このハウジング組立状態保持手段60は、ハウジング本体41の小径円筒形状部45の外周面に径方向に突出するように形成される一対の突起61と、一対の突起61と係合可能にキャップ部材42に形成される一対の係合部62とにより構成されている。
ここで、係合部62は、切欠部63(図6(c)および(d)参照)と縦切込部64と横切込部65とがLの字状に連続するように形成されてなり、切欠部63は、ハウジング本体41とキャップ部材42との組立時に突起61と対応する位置にその突起61を受け入れ可能にキャップ本体51における円筒形状部52の下端部を切り欠くことで形成され、縦切込部64は、切欠部63から上方に向かって突起61が所定量だけ移動できるようにキャップ本体51における円筒形状部52の外周面の一部を長孔状に切り込むことで形成され、横切込部65は、縦切込部64に沿って移動した突起61がその縦切込部64の終端で横方向に向きを変えキャップ本体51の周方向に所定量だけ移動できるようにキャップ本体51における円筒形状部52の外周面の一部を長孔状に切り込むことで形成されている。
<支持装置の組立の説明>
支持装置32の組立は、以下のようにして行われる。
まず、ハウジング本体41の収容部43内に吊下げロッド33を入れ、ハウジング本体41の軸受部47に設けられた孔部48にロッド本体36を差し込み、吊下げロッド33のフランジ部37が軸受部47の上面に突き当たるまで吊下げロッド33をハウジング本体41の奥へと押し込む。次いで、円錐コイルばね34の小径側端部側を下向きにした状態で円錐コイルばね34をハウジング本体41の収容部43内へと入れいき、吊下げロッド33に設けられたばね座部38内に円錐コイルばね34の小径側端部を座らせるようにして円錐コイルばね34を収容部43内に組み込む。次いで、ハウジング本体41の小径円筒形状部45にキャップ部材42を嵌め合わせ、キャップ本体51の下端部に設けられた一対の切欠部63とハウジング本体41に設けられた一対の突起61との位置を合わせた状態で、突起61が切欠き部63から縦切込部64の終端に向かって移動しハウジング本体41の段付き部46にキャップ部材42が突き当たるまでハウジング本体41に対しキャップ部材42を押し込む。次いで、突起61が横切込部65の終端に突き当たるまでハウジング本体41に対しキャップ部材42を回転させることでハウジング本体41に対しキャップ部材42が係止されて支持装置32の組立が完了する。
以上に述べたようにして組み立てられた支持装置32は、図3に示されるように、キャップ部材42に設けられたフランジ部54がベース板15の下面に突き当たるまでその上部(キャップ部材42におけるフランジ部54の上面から天板部53の上面までの部分)がベース板15に設けられた取付孔部70に差し込まれ、ビス71のねじ部をフランジ部54に設けられたビス孔55(図4(b)参照)を通してベース板15にねじ込むことにより、支持装置32がベース板15に固定される。このようにしてベース板15に組み付けられた支持装置32に対し抜き屑押え具31は、吊下げロッド33のロッド本体36の下端部にねじ込まれるビス72等によって吊下げロッド33に固定される。
上記のようにしてベース板15に組み付けられた支持装置32において、ハウジング35は、キャップ部材42におけるフランジ部54の上面から天板部53の上面までの部分の高さ寸法がベース板15の板厚寸法以下とされているので、ベース板15の下方側にのみ突出するようにベース板15に取り付けられる。
また、ベース板15の下方側にのみ突出するようにベース板15に取り付けられるハウジング35によって吊下げロッド33が上下に摺動可能に支持されるとともに、吊下げロッド33を下方側に付勢するために従来使用されていた圧縮コイルばねに代えてその圧縮コイルばねよりも密着長さが極めて短い円錐コイルばね34が採用され、この円錐コイルばね34が吊下げロッド33の上方に配され、かつハウジング35内に収容される構成とされる。
したがって、支持装置32をベース板15の上面から突出することなく抜き屑押え具31の必要な上下動ストロークを容易に確保することができる。
なお、支持装置32は、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材と比べて長期に亘って安定的に付勢力を発揮することができるばね式であるので、抜き屑押え具31から材料シートMへと加える押付力を長期に亘って安定的に発揮することができるのは言うまでもない。
また、吊下げロッド33は、ハウジング35によって上下に摺動可能に支持されるロッド本体36の横断面形状が、軸中心から外周面までの距離が周方向で変化する六角形状のものであり、ハウジング35は、ロッド本体36が同心を成して挿通される孔部48を有し、この孔部48の形状を、孔中心から内周面までの距離が、ロッド本体36おける軸中心から外周面までの最大距離よりも短い部位48aを有するような六角形状に形成することにより、吊下げロッド33がその軸線回りに回転しようとしたときに、ロッド本体36の外周面と孔部48の内周面とが干渉して吊下げロッド33の軸線回りの回転が阻止されるので、抜き屑押え具31の吊下げロッド33への固定時に工具等を用いることなくビス72の締付操作をスムーズに行うことができて、組立作業性が良くなり、また、抜き屑押え具を1つの支持装置32で吊下げ支持するような場合でも、抜き屑押え具31が吊下げロッド33の軸線回りに位置ずれすることがなく、ブランク抜き落とし動作を支障なく安定的に行うことができる。
また、ベース板15から支持装置32を介して抜き屑押え具31を上下動可能に吊り下げ支持するようにしたブランキング上型11によれば、ベース板15の上面から突出するようなものがないので、平盤打抜き装置1が、ブランキング上型11の装着に関し、ベース板15の上方に十分な空間を確保できる構造のものであってもなくても、いずれの場合でも取り付けることが可能になり、汎用性を高めることができる。
以上、本考案の抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型について、一実施形態に基づいて説明したが、本考案は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本考案の抜き屑押え具の支持装置は、抜き屑押え具から材料シートへと加える押付力を長期に亘って安定的に発揮することができるとともに、ベース板の上面から突出することなく必要な上下動ストロークを容易に確保することができるという特性を有していることから、平盤打抜き装置に装着されるブランキング上型において抜き屑押え具を吊り下げ支持する用途に好適に用いることができ、産業上の利用可能性が大である。
1 平盤打抜き装置
10 ブランキング型
11 ブランキング上型
12 ブランキング下型
15 ベース板
31 抜き屑押え具
32 支持装置
33 吊下げロッド
34 円錐コイルばね
35 ハウジング
36 ロッド本体(被支持ロッド部分)
48 孔部
M 材料シート
Ma 外郭余剰部(抜き屑)
Mb ブランク

Claims (3)

  1. 打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型のベース部分を構成するベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具を上下動可能に前記ベース板から吊り下げ支持する抜き屑押え具の支持装置であって、
    前記抜き屑押え具を吊り下げ支持する吊下げロッドと、この吊下げロッドの上方に配されてその吊下げロッドを下方側に付勢する円錐コイルばねと、前記吊下げロッドを抜け止め状態で上下に移動可能に支持するとともに前記円錐コイルばねを収容するハウジングとを備え、前記ハウジングを前記ベース板の下方側にのみ突出するように前記ベース板に取り付けることを特徴とする抜き屑押え具の支持装置。
  2. 前記吊下げロッドは、前記ハウジングから出し入れ可能にそのハウジングによって上下に摺動可能に支持される被支持ロッド部分の横断面形状が、軸中心から外周面までの距離が周方向で変化する非円形状のものであり、前記ハウジングは、前記被支持ロッド部分が同心を成して挿通される孔部を有し、この孔部の形状を、孔中心から内周面までの距離が、前記被支持ロッド部分おける軸中心から外周面までの最大距離よりも短い部位を有するような形状に形成することにより、前記吊下げロッドがその軸線回りに回転しようとしたときに、前記被支持ロッド部分の外周面と前記孔部の内周面とが干渉して前記吊下げロッドの軸線回りの回転を阻止するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の抜き屑押え具の支持装置。
  3. 打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型であって、
    ベース部分を構成するベース板と、このベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具とを備え、
    前記ベース板から請求項1または請求項2に記載の支持装置を介して前記抜き屑押え具を上下動可能に吊り下げ支持するようにしたことを特徴とするブランキング上型。

JP2015003767U 2015-07-27 2015-07-27 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型 Active JP3200314U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015003767U JP3200314U (ja) 2015-07-27 2015-07-27 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015003767U JP3200314U (ja) 2015-07-27 2015-07-27 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3200314U true JP3200314U (ja) 2015-10-15

Family

ID=54330299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015003767U Active JP3200314U (ja) 2015-07-27 2015-07-27 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3200314U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6267777B1 (ja) * 2016-11-30 2018-01-24 大創株式会社 ブランキング下型
WO2019000665A1 (zh) * 2017-06-30 2019-01-03 李惠东 一种可排废的模切刀具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6267777B1 (ja) * 2016-11-30 2018-01-24 大創株式会社 ブランキング下型
JP2018086713A (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 大創株式会社 ブランキング下型
WO2019000665A1 (zh) * 2017-06-30 2019-01-03 李惠东 一种可排废的模切刀具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070068352A1 (en) Punch with self-contained punch recess adjustment indexing
JP5528614B1 (ja) プラスチックフィルム打ち抜き装置
JP3200314U (ja) 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型
JP2008119704A (ja) プレス加工装置
JP6792121B2 (ja) プレス金型用ストリッピング装置
US8635936B2 (en) Punching device
JP2006088164A (ja) パンチツールのストリッパ着脱機構
US20100163706A1 (en) Stamping mold adapted to stamp characters in workpieces
KR20150039281A (ko) 차량용 컵홀더
JPH10305395A (ja) ロータリ式粉体圧縮成形装置
JP6291349B2 (ja) 圧入装置
CN216801332U (zh) 一种侧冲孔装置
JP4753396B1 (ja) 金型装置
JP4460327B2 (ja) 上型装置
JP5641597B2 (ja) カス上がり防止用弾性体圧入治具
JP7330491B2 (ja) パンチ金型及びこのパンチ金型を備えたプレス成形装置
JP2008137055A (ja) パンチング金型
KR20170140046A (ko) 천공작업 예방장치 및 시스템
JP6739869B2 (ja) プロジェクション溶接装置
JP2004337909A (ja) 打抜き金型のノックアウト装置
KR20190045540A (ko) 반지의 내경 확장 장치
JP4002089B2 (ja) パンチ組立体
JP2018058079A (ja) パンチツール及びストリッパ
JP2010142826A (ja) 複合曲げプレス型
JPH0214817Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3200314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250