JP3200314U - 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型 - Google Patents
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Description
所要寸法の材料シートを平盤打抜き装置の給紙部から型打抜き部に供給し、ブランクを得るための型打抜きを行う。このとき、型打抜きされた材料シートは、ブランクと抜き屑となる部分とが所要箇所に設けられた繋ぎ部によって繋ぎ止められることで横送り可能な状態にされる。
次いで、上記第1工程を経た材料シートを、平盤打抜き装置の抜き屑除去部に送り、この抜き屑除去部において、形成予定の孔部や切込部などを塞いでいる細部の抜き屑を材料シートから除去する。
そして、上記第2工程を経た材料シートを、平盤打抜き装置の排出部に送り、この排出部において、材料シートにおけるブランク回りの抜き屑(外郭余剰部)からブランクを抜き落とす。なお、抜き落とされたブランクは、下方に配置されるテーブル上に積み重ねられる。
ロッド支持ブロック112は、吊下げロッド113が貫通状態で差し込まれてその吊下げロッド113を上下に摺動自在に支持するものであり、ベース板105の上面に設置されて図示されないボルト・ナット等の締結具によって固定されている。
吊下げロッド113は、ベース板105の下方に配される抜き屑押え具110を吊り下げ支持するものであり、ベース板105の孔部を通してその軸線を上下方向に向けるように配されて、ロッド支持ブロック112に上下に摺動自在に支持されている。なお、この吊下げロッド113においては、その上端部に螺着されたナット115がロッド支持ブロック112の上面に当接することにより、ロッド支持ブロック112から抜け落ちないようにされている。
圧縮コイルばね114は、ロッド支持ブロック112と抜き屑押え具110との間において、吊下げロッド113の外側に嵌められ、抜き屑押え具110を下方側に付勢している。
このため、ブランク抜き落とし動作時には、図7(b)に示されるように、ブランキング下型102によって押し上げられる抜き屑押え具110と共に吊下げロッド113がロッド支持ブロック112から突き出すように上昇されることになり、吊下げロッド113が上昇しても干渉しないようにベース板105の上方に十分な空間を確保できる構造の平盤打抜き装置でなければブランキング上型101を取り付けることができず、汎用性に劣るという問題点がある。
なお、上記のばね式の支持装置111に代えて、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材をベース板105の下面に固着し、この弾性伸縮部材を介して抜き屑押え具110を吊り下げ支持するような構成を採用すれば、上記の問題点を解消することができるものと考えられるが、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材は劣化し易いため、抜き屑押え具110から材料シートMへと加える押付力を必要十分とされる所定値以上に長期に亘って保つことができないという問題点がある。
打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型のベース部分を構成するベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具を上下動可能に前記ベース板から吊り下げ支持する支持装置であって、
前記抜き屑押え具を吊り下げ支持する吊下げロッドと、この吊下げロッドの上方に配されてその吊下げロッドを下方側に付勢する円錐コイルばねと、前記吊下げロッドを抜け止め状態で上下に移動可能に支持するとともに前記円錐コイルばねを収容するハウジングとを備え、前記ハウジングを前記ベース板の下方側にのみ突出するように前記ベース板に取り付けることを特徴とするものである。
打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型であって、ベース部分を構成するベース板と、このベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具とを備え、
前記ベース板から第1考案または第2考案に係る抜き屑押え具の支持装置を介して前記抜き屑押え具を上下動可能に吊り下げ支持するようにしたことを特徴とするものである。
図1に示されるような平盤打抜き装置1を用いて製品であるブランク(例えば箱体の展開形態のシート材)Mbを製作する際には、以下の第1工程〜第3工程が行われる。
所要寸法の材料シートMを平盤打抜き装置1の給紙部2から型打抜き部3に供給し、ブランクMbを得るための型打抜きを行う。このとき、型打抜きされた材料シートMは、ブランクMbと抜き屑となる部分とが所要箇所に設けられた繋ぎ部によって繋ぎ止められることで横送り可能な状態にされる。
次いで、上記第1工程を経た材料シートMを、平盤打抜き装置1の抜き屑除去部4に送り、この抜き屑除去部4において、形成予定の孔部や切込部などを塞いでいる細部の抜き屑を材料シートMから除去する。
そして、上記第2工程を経た材料シートMを、平盤打抜き装置1の排出部5に送り、この排出部5において、材料シートMにおけるブランクMb回りの抜き屑(外郭余剰部)MaからブランクMbを抜き落とす。なお、抜き落とされたブランクMbは、下方に配置されるテーブル6上に積み重ねられる。
上記の第3工程でブランクを抜き落とす際には、図2(a)および(b)に示されるようなブランキング型10が用いられる。ブランキング型10は、材料シートMの搬送ラインLを挟むように上下に配されるブランキング上型11とブランキング下型12とにより構成されている。
ブランキング上型11は、主に、ベース板15、抜き屑押え装置16およびブランク押込装置17よりなるものである。ここで、ベース板15は、ブランキング上型11のベース部分を構成するものであり、平盤打抜き装置1における排出部5の上部フレームに着脱可能に取り付けられている。また、抜き屑押え装置16は、図示されないグリッパにて保持されて移動してきた材料シートMの外郭余剰部Maをブランキング下型12の上面に押え付けるものである。また、ブランク押込装置17は、ブランクMaの外形に略相似させてその打抜きライン(ブランクMbの最も外側の形状を描く外形線)よりも小さい形状に形成されたブランク押込板18を備え、このブランク押込板18を、スペーサ19を介してベース板15の下面にロックピン20にて位置決めした状態で固着されてなり、ブランクMbを下方へと押し込む役目をする。
一方、ブランキング下型12は、ブランキング上型11のブランク押込装置17で下方へと押し込まれたブランクMbを抜き落とすためのブランク落下孔21と、このブランク落下孔21を通して落下されるブランクMbを下方に配置されるテーブル6(図1参照)へと案内する案内手段22とを備えてなるものである。
ブランキング型10を用いたブランクの抜き落とし動作においては、図2(a)〜(b)に示されるように、ブランキング下型12が上昇すると、このブランキング下型12の本体上面とブランキング上型11の抜き屑押え装置16とによって材料シートMの外郭余剰部Maが挟み付けられ、更にそのブランキング下型12が上昇を続けて後述する円錐コイルばね34の弾性反発力に抗して材料シートMを持ち上げると、その材料シートMのブランクMbがブランク押込装置17よって抜き落とされる。
支持装置32は、抜き屑押え具31を吊り下げ支持する吊下げロッド33と、吊下げロッド33の上方に配されてその吊下げロッド33を下方側に付勢する円錐コイルばね34と、吊下げロッド33を上下に摺動可能に支持するとともに円錐コイルばね34を収容するハウジング35とを備えている。
図4(b)に示されるように、吊下げロッド33は、上下方向に延びるロッド本体部36を備え、このロッド本体部36の上端部に径方向外向きに張り出すようにフランジ部37が形成されてなるものである。
ここで、ロッド本体部36は、ハウジング35における後述する軸受部47の孔部48によって上下に摺動可能に支持される被支持ロッド部分であり、その横断面形状が、図4(c)および(d)に示されるように、軸中心から外周面までの距離が周方向で変化する非円形状、本実施形態では六角形状とされている。なお、ロッド本体部36の断面形状としては、六角形状に限定されるものではなく、非円形状であればよく、例えば、六角形状以外の多角形状や、楕円形状、Dの字形状(円柱の外周面の一部を平面状とするように切り欠いたもの)などが挙げられる。また、フランジ部37が後述する軸受部47の上面に当接することにより、ハウジング35に対し吊下げロッド33が抜け止め状態とされる。
本実施形態において、円錐コイルばね34としては、上下方向に向けた軸線に沿って螺旋状に連続し所定間隔を有して配される複数のコイルが下方に進むに従ってコイル径が順次に小さくなるような全体が逆円錐形状を呈するものが採用されており、圧縮時に、隣り合うコイルのうち、コイル径が大きい方のコイルの内側にコイル径が小さい方のコイルが入り込み、密着高さが非常に小さくなり、コイル径の径寸法が密着高さの最小値になるようなものもある。
図4(a)に示されるように、ハウジング35は、上下方向に延びて当該ハウジング35の本体部分を構成するハウジング本体41と、このハウジング本体41の上半部分を外側から覆うように装着されるキャップ部材42とよりなるものである。
図4(b)に示されるように、ハウジング本体41は、円錐コイルばね34を収容可能な収容部43を有し、下側に位置する大径円筒形状部44と上側に位置する小径円筒形状部45とが同軸上に配されて両者間に設けられる段付き部46を介して互いに連続するように一体化されたような外形形状に形成されている。
大径円筒形状部44の下端部には、内向きに張り出して吊下げロッド33のロッド本体部36を摺動可能に支持する軸受部47が形成される。
なお、キャップ部材42においては、フランジ部54の上面から天板部53の上面までの高さ寸法が、ベース板15の板厚寸法以下とされており、ベース板15における後述する孔部70への支持装置32の装着時にハウジング35がベース板15の下方側にのみ突出するようにされている。
図6(a)および(b)に示されるように、ハウジング35は、ハウジング本体41とキャップ部材42との組立状態を保持するためのハウジング組立状態保持手段60を有している。
このハウジング組立状態保持手段60は、ハウジング本体41の小径円筒形状部45の外周面に径方向に突出するように形成される一対の突起61と、一対の突起61と係合可能にキャップ部材42に形成される一対の係合部62とにより構成されている。
ここで、係合部62は、切欠部63(図6(c)および(d)参照)と縦切込部64と横切込部65とがLの字状に連続するように形成されてなり、切欠部63は、ハウジング本体41とキャップ部材42との組立時に突起61と対応する位置にその突起61を受け入れ可能にキャップ本体51における円筒形状部52の下端部を切り欠くことで形成され、縦切込部64は、切欠部63から上方に向かって突起61が所定量だけ移動できるようにキャップ本体51における円筒形状部52の外周面の一部を長孔状に切り込むことで形成され、横切込部65は、縦切込部64に沿って移動した突起61がその縦切込部64の終端で横方向に向きを変えキャップ本体51の周方向に所定量だけ移動できるようにキャップ本体51における円筒形状部52の外周面の一部を長孔状に切り込むことで形成されている。
支持装置32の組立は、以下のようにして行われる。
まず、ハウジング本体41の収容部43内に吊下げロッド33を入れ、ハウジング本体41の軸受部47に設けられた孔部48にロッド本体36を差し込み、吊下げロッド33のフランジ部37が軸受部47の上面に突き当たるまで吊下げロッド33をハウジング本体41の奥へと押し込む。次いで、円錐コイルばね34の小径側端部側を下向きにした状態で円錐コイルばね34をハウジング本体41の収容部43内へと入れいき、吊下げロッド33に設けられたばね座部38内に円錐コイルばね34の小径側端部を座らせるようにして円錐コイルばね34を収容部43内に組み込む。次いで、ハウジング本体41の小径円筒形状部45にキャップ部材42を嵌め合わせ、キャップ本体51の下端部に設けられた一対の切欠部63とハウジング本体41に設けられた一対の突起61との位置を合わせた状態で、突起61が切欠き部63から縦切込部64の終端に向かって移動しハウジング本体41の段付き部46にキャップ部材42が突き当たるまでハウジング本体41に対しキャップ部材42を押し込む。次いで、突起61が横切込部65の終端に突き当たるまでハウジング本体41に対しキャップ部材42を回転させることでハウジング本体41に対しキャップ部材42が係止されて支持装置32の組立が完了する。
また、ベース板15の下方側にのみ突出するようにベース板15に取り付けられるハウジング35によって吊下げロッド33が上下に摺動可能に支持されるとともに、吊下げロッド33を下方側に付勢するために従来使用されていた圧縮コイルばねに代えてその圧縮コイルばねよりも密着長さが極めて短い円錐コイルばね34が採用され、この円錐コイルばね34が吊下げロッド33の上方に配され、かつハウジング35内に収容される構成とされる。
したがって、支持装置32をベース板15の上面から突出することなく抜き屑押え具31の必要な上下動ストロークを容易に確保することができる。
なお、支持装置32は、ゴムスポンジのような弾性伸縮部材と比べて長期に亘って安定的に付勢力を発揮することができるばね式であるので、抜き屑押え具31から材料シートMへと加える押付力を長期に亘って安定的に発揮することができるのは言うまでもない。
10 ブランキング型
11 ブランキング上型
12 ブランキング下型
15 ベース板
31 抜き屑押え具
32 支持装置
33 吊下げロッド
34 円錐コイルばね
35 ハウジング
36 ロッド本体(被支持ロッド部分)
48 孔部
M 材料シート
Ma 外郭余剰部(抜き屑)
Mb ブランク
Claims (3)
- 打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型のベース部分を構成するベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具を上下動可能に前記ベース板から吊り下げ支持する抜き屑押え具の支持装置であって、
前記抜き屑押え具を吊り下げ支持する吊下げロッドと、この吊下げロッドの上方に配されてその吊下げロッドを下方側に付勢する円錐コイルばねと、前記吊下げロッドを抜け止め状態で上下に移動可能に支持するとともに前記円錐コイルばねを収容するハウジングとを備え、前記ハウジングを前記ベース板の下方側にのみ突出するように前記ベース板に取り付けることを特徴とする抜き屑押え具の支持装置。 - 前記吊下げロッドは、前記ハウジングから出し入れ可能にそのハウジングによって上下に摺動可能に支持される被支持ロッド部分の横断面形状が、軸中心から外周面までの距離が周方向で変化する非円形状のものであり、前記ハウジングは、前記被支持ロッド部分が同心を成して挿通される孔部を有し、この孔部の形状を、孔中心から内周面までの距離が、前記被支持ロッド部分おける軸中心から外周面までの最大距離よりも短い部位を有するような形状に形成することにより、前記吊下げロッドがその軸線回りに回転しようとしたときに、前記被支持ロッド部分の外周面と前記孔部の内周面とが干渉して前記吊下げロッドの軸線回りの回転を阻止するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の抜き屑押え具の支持装置。
- 打抜き加工後の材料シートにおけるブランクを抜き落とすためのブランキング上型であって、
ベース部分を構成するベース板と、このベース板の下方に配されて前記材料シートにおける前記ブランク回りの外郭余剰部を押える抜き屑押え具とを備え、
前記ベース板から請求項1または請求項2に記載の支持装置を介して前記抜き屑押え具を上下動可能に吊り下げ支持するようにしたことを特徴とするブランキング上型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015003767U JP3200314U (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型 |
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JP2015003767U JP3200314U (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 抜き屑押え具の支持装置およびブランキング上型 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6267777B1 (ja) * | 2016-11-30 | 2018-01-24 | 大創株式会社 | ブランキング下型 |
WO2019000665A1 (zh) * | 2017-06-30 | 2019-01-03 | 李惠东 | 一种可排废的模切刀具 |
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2015
- 2015-07-27 JP JP2015003767U patent/JP3200314U/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6267777B1 (ja) * | 2016-11-30 | 2018-01-24 | 大創株式会社 | ブランキング下型 |
JP2018086713A (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | 大創株式会社 | ブランキング下型 |
WO2019000665A1 (zh) * | 2017-06-30 | 2019-01-03 | 李惠东 | 一种可排废的模切刀具 |
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