JP3200077B2 - ブレーキ付モータ - Google Patents

ブレーキ付モータ

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JP3200077B2
JP3200077B2 JP03159391A JP3159391A JP3200077B2 JP 3200077 B2 JP3200077 B2 JP 3200077B2 JP 03159391 A JP03159391 A JP 03159391A JP 3159391 A JP3159391 A JP 3159391A JP 3200077 B2 JP3200077 B2 JP 3200077B2
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brake
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善博 辻川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ付モータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示すようなブレーキ付モー
タが電動ブラインド等の駆動用として使用されている。
【0003】即ち、摩擦ブレーキ35が作動した状態で、
ステータ31の軸方向中心位置34よりも、ロータ32の軸方
向中心位置33を、ブレーキ35側に、偏在させ、かつ、弾
発部材36にて、軸心37に沿って移動可能に把支した上記
ロータ32を、同図の右方向(つまりブレーキ35の側)へ
弾発付勢しておくと共に、ステータ31が励磁された時に
は、その磁力によって、矢印A方向へ、上記ロータ32
を、上記弾発部材36に抗して移動させ、直ちに、ブレー
キ35を解除して、起動する構造であった。
【0004】特に、ブレーキ35は、ロータ32の固着され
たスライド回転軸38に固着のブレーキ板39と、ケーシン
グ側の固定ブレーキシュー40とから構成されており、上
述のブレーキ35が解除された状態───回転時───に
は、ブレーキ板39は、スライド回転軸38と一体状に回転
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の図4に示すよう
な構造のブレーキ付モータにあっては次のような欠点が
あった。
【0006】 ロータ32と共に必らずブレーキ板39も
回転するから、回転部の慣性モーメントが大きく、起動
応答性及び制動応答性が悪い。 特に頻繁に正逆の切
換又はON−OFF切換を行なう場合に、応答性の低さ
が目立つ。 ブレーキ板39の動的バランスも考慮して
製作せねばならない。即ち、回転部の動的バランスをと
ることが難しくなる。 ブレーキ特性───制動力─
──を改善するためにブレーキ板39を大きくすることが
難しい。つまり、ブレーキ板39を大きくすれば、上記応
答性が一層悪くなる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、断接自在のクラッチ機構を、摩擦ブレーキ部
とロータとの間に、介装し、該ロータは、軸方向に往復
動可能な回転軸に固着され、上記クラッチ機構は、上記
摩擦ブレーキ部のブレーキ板と一体状でかつ上記回転軸
に対して回動自在の第1クラッチ盤と、上記回転軸と一
体状の第2クラッチ盤と、からなり、上記ロータの軸方
向中心位置を該ロータと径方向に対向するステータの軸
方向中心位置に対して偏在させると共に上記第2クラッ
チ盤が上記第1クラッチ盤に接続する方向に、上記回転
軸を弾発付勢する弾発部材を設けた。
【0008】
【作用】ロータ回転時にクラッチ機構を断状態とすれ
ば、摩擦ブレーキ部は回転しない。
【0009】ロータ制動時にはクラッチ機構を接続状態
として、摩擦ブレーキ部の制動力をロータに伝達して、
ブレーキ作用をなす。
【0010】
【実施例】以下、図示の実施例に基づき本発明を詳説す
る。
【0011】図1と図2(図1及び図2はモータの主要
部のみを示している)に於て、1はステータであって、
その内部にロータ2が設けられ、このロータ2はスライ
ド回転軸3に固着されている。ステータ1はケーシング
7に装着され、実施例ではケーシング7の一部を構成し
ている。
【0012】該軸3は、軸方向に所定ストロークだけ往
復動可能として、かつ、回転自在に例えば軸受4,5を
介してケーシング7に支持されている。
【0013】6は摩擦ブレーキ部であり、該ブレーキ部
6は、ケーシング7側に固着された固定シュー8と、ブ
レーキ板9側の可動シュー10とを、備えている。
【0014】ブレーキ板9は具体的には、軸3に回動自
在かつ軸方向に摺動可能に外嵌された円環状部材から成
り、この円環状部材の端面(固定シュー8に対向する
面)に可動シュー10が装着されている。固定シュー8及
び可動シュー10は円環板状である。
【0015】しかして、摩擦ブレーキ部6とロータ2と
の間に、断接自在のクラッチ機構11が介装される。
【0016】即ち、このクラッチ機構11は、前記ブレー
キ板9の内端円環状面に多数の凹凸歯12…を形成してブ
レーキ板9と一体状の第1クラッチ盤部15を備え、さら
に、この凹凸歯12…に噛合可能な凹凸歯14…を外端円環
状面に有する第2クラッチ盤16を例えばキー部材によっ
て上記軸3に固着する。
【0017】勿論、軸3と一体に第2クラッチ盤16を構
成しても良い。
【0018】そして、第1クラッチ盤15と第2クラッチ
盤16との間には、比較的弱いコイルスプリング等の第1
弾発部材17が介装され、常に両者が分離する方向に弾発
付勢している。
【0019】18はこの第1弾発部材17よりも十分大きな
バネ定数を有し、ロータ2を図の右方向、即ち固定シュ
ー8に近接する方向へ常時弾発付勢するコイルスプリン
グ等の第2弾発部材である。
【0020】具体的には、前記軸受4の近くのバネ受け
部材19と、ロータ2の左端面との間に、介装され、ロー
タ2と軸3と第2クラッチ盤16を、同図の右方向───
クラッチ機構11の凹凸歯12,14が相互に噛合したクラッ
チ接続状態となる方向───に弾発付勢している。
【0021】図1に示すクラッチ接続状態───モータ
停止・制動状態───では、ステータ1の軸方向中心位
置20(磁気センター)よりも、ロータ2の軸方向中心位
置21(磁気センター)を、ブレーキ部6側に、大き目に
偏在している。
【0022】この状態から、モータのスイッチがONと
なり、ステータ1に通電されると、ロータ2はステータ
1に吸引されるため、矢印A方向にロータ2が、軸3と
第2クラッチ盤16と共にスライド───軸方向移動──
─し、前記軸方向中心位置20,21が接近する。これに伴
って、図1から図2のように、第1クラッチ盤部15の凹
凸歯12…と、第2クラッチ盤部16の凹凸歯14…の噛合が
解除され、矢印Mのようにロータ2と軸3と第2クラッ
チ盤16が、回転する。
【0023】この時、比較的弱い上記第1弾発部材17
は、(他方の)第1クラッチ盤15及びこれと一体のブレ
ーキ板9を第2のクラッチ盤16から離れる方向に弾性的
に偏倚させ、これらを確実に第2クラッチ盤16から分離
させて連れ廻りを防止する役目をなす。
【0024】逆に、停止するためにモータのスイッチを
OFFとするを、ロータ2とステータ1間の吸引磁力が
無くなり、第2弾発部材18の弾発力によって、直ちに、
図2の回転状態から図1の制動状態に切換わる。このと
き、第2弾発部材18の偏倚力は第1弾発部材17よりも大
きいので、第1弾発部材17が収縮して第1クラッチ盤15
の凹凸歯12…と第2クラッチ盤16の凹凸歯14…が噛合さ
れる。
【0025】次に、図3は上述の図1と図2の構成を具
体的に適用した具体例である。
【0026】この図3に於て、電動ブラインドや電動カ
ーテン等に好適な細長状のブレーキ付モータを示す。
【0027】そして、同図の約左半分が駆動部22であ
り、約右半分が減速機構部23であって、該減速機構部23
の最終ギヤに連結される出力軸24は、その両端部24a,
24aがケーシング7の両端から突出状となるように、ケ
ーシング7に挿通されている。
【0028】そして、前述のスライド回転軸3は、この
出力軸24に、回転摺動可能に外嵌された中空軸の場合
が、図3に示される。
【0029】図3に於て既述の図1・図2と同じ符号は
同様の構成であり、従って説明を省略する。
【0030】なお、断接自在のクラッチ機構11として
は、他の形式と構造のものを用いるも自由であり、ブレ
ーキ板9と、クラッチ機構11の構成部品を別々として、
連結部材で連結する構造とするも好ましい。
【0031】
【発明の効果】本発明は上述の構成により、ロータ2を
中心とする回転部の慣性モーメントが小さく出来、頻繁
な正逆切換時、及び、ON−OFF切換時の応答性が著
しく改善出来る。例えば、始動から正常回転までの立上
りが迅速となり、また、制動時間が短くなる。
【0032】また、停止(制動)時にのみ摩擦ブレーキ
部6が接続されるため、ロータ回転時に、ブレーキ部6
のブレーキ板9等の動的アンバランスを考慮する必要が
ない。さらに、ブレーキ部6のアンバランスを考慮しな
くて良いから、ブレーキ部6を(制動力の大きいよう
に)大型化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成図である。
【図2】回転状態を示す概略構成図である。
【図3】具体的応用例を示す断面図である。
【図4】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】1 ステータ 2 ロータ3 回転軸 6 摩擦ブレーキ部 9 ブレーキ板 11 クラッチ機構15 第1クラッチ盤 16 第2クラッチ盤 18 第2弾発部材 20 軸方向中心位置 21 軸方向中心位置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断接自在のクラッチ機構を、摩擦ブレー
    キ部とロータとの間に、介装し、該ロータは、軸方向に
    往復動可能な回転軸に固着され、上記クラッチ機構は、
    上記摩擦ブレーキ部のブレーキ板と一体状でかつ上記回
    転軸に対して回動自在の第1クラッチ盤と、上記回転軸
    と一体状の第2クラッチ盤と、からなり、上記ロータの
    軸方向中心位置を該ロータと径方向に対向するステータ
    の軸方向中心位置に対して偏在させると共に上記第2ク
    ラッチ盤が上記第1クラッチ盤に接続する方向に、上記
    回転軸を弾発付勢する弾発部材を設けたことを特徴とす
    るブレーキ付モータ。
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